JP2604780B2 - ポリウレタン・ポリウレア・エラストマーの製造方法 - Google Patents

ポリウレタン・ポリウレア・エラストマーの製造方法

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JP2604780B2 JP63032839A JP3283988A JP2604780B2 JP 2604780 B2 JP2604780 B2 JP 2604780B2 JP 63032839 A JP63032839 A JP 63032839A JP 3283988 A JP3283988 A JP 3283988A JP 2604780 B2 JP2604780 B2 JP 2604780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリウレタン・ポリウレア・エラストマーの
製造方法、特に高圧吹付け装置を使用し、スプレーまた
はフローによるポリウレタン・ポリウレア・エラストマ
ーを製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
ポリウレタン・ポリウレア・エラストマーを製造する
には、一般的に有機ポリイソシアネート、高分子量ポリ
オールあるいはその末端アミノ化合物との混合物および
鎖延長剤として低分子量のポリアミンあるいはポリオー
ルを必須成分として使用する。
ポリウレタン・ポリウレア・エラストマーで物体を被
覆する技術としては、有機ポリイソシアネートとポリオ
ールとを反応させて得た末端にイソシアネート基を有す
るプレポリマーをDOP(フタル酸ジオクチル)等の可塑
剤あるいはキシレン等の高沸点溶剤で溶解・希釈し、ジ
フェニルメタンジアミン等の高活性芳香族ジアミンを前
述の可塑剤、溶剤の単独あるいはその混合物に溶解・希
釈して得られる硬化剤と共に通常二液型吹付け装置を使
用して(約70kg/cm2)吹付け塗装する方法が行なわれて
いる。
このほかに、硬化剤として3,3′−ジクロロ−4,4′−
ジアミノジフェニルメタン(MOCA)等の芳香核に電気吸
引性基を有する低活性芳香族アミンを溶剤等に溶解した
ものを用い、溶剤で希釈したプレポリマーと混合した
後、可使時間内に、高圧一液型吹付け装置を用いて吹付
け塗装する方法も行なわれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし上記方法では、塗装して得られた被覆物には多
量の可塑剤,溶剤が含まれ、長期間にわたる使用中に可
塑剤,溶剤が移行、蒸発、雨水中への流出により劣化
し、亀裂や収縮等を起こす欠点があった。
この問題を解決するため、種々の改良が試みられてき
た。例えばカルボジイミド変成をした液状ジフェニルメ
タンジイソシアネートの部分プレポリマーを、高分子量
ポリオールおよびエチレングリコールや1,4−ブタンジ
オール等の鎖延長剤の混合物と反応させる方法がある。
この方法では鎖延長剤の吸湿性により、ヒドロキシル
基と水分との競争反応となり発泡し易く、こうして得ら
れたポリウレタン・エラストマーの被覆表面にはピンホ
ールやクレーター等が生成すると共に、被覆物の比重や
強度が低下する。
ポリウレタン・ポリウレア・エラストマーを得るため
に使用される原料のうち、特に鎖延長剤が反応性および
物性に対する影響が大きく重要である。
例えば無溶剤型としては、特公昭54−22207に、第三
級アミンの窒素原子を含有したポリヒドキシポリエーテ
ルを使用する例が示されているが、発泡は避けられず、
低密度化、低強度化現象を回避するには到っていない。
また特開昭61−247721に芳香核に電子吸引基を含まな
い活性芳香族ポリアミンを使用するポリウレタン・ポリ
ウレア・エラストマーの製造方法の記載がある。
これは発泡現象は全く認められないが、やや反応が速
くスプレーした場合、ヘッドに残渣が堆積するという欠
点があり、従来一般的に使用されるスプレーガンを装備
した高圧二液型吹付け装置のスプレーガンのノズル部分
が詰まり易く最悪の場合、スプレーガン内部で硬化し吹
付け塗装を不可能とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は従来一般的に使用される高圧二液型吹付
け装置のスプレーガンのノズル部分が詰まることなく、
塗り重ねの可能な被覆物の製造方法について鋭意研究を
重ねた結果、鎖延長剤として特定の構造を有する芳香族
ジアミンを使用することにより従来技術の欠点を改良す
ることができることを見出し、本発明を到達した。
即ち、本発明は a.少なくとも二個のヒドロキシル基を含有する分子量50
0〜10,000のポリオール、 b.鎖延長剤、 c.有機金属触媒および、 d.ポリイソシアネート、 のa,bおよびcの混合液とd液の二成分を高圧二液型吹
付け装置により対象物にスプレーまたはフローし、硬化
させることにより、ポリウレタン・ポリウレア・エラス
トマーを製造する方法に於いて、該鎖延長剤として式
(1) (式中X1,X2は、水素または炭素数1〜4までのアルキ
ル基、R1,R2,R3,R4,R5,R6は水素またはメチル基または
エチル基を示す。) で表わされるジアミノインダン誘導体を使用することを
特徴とするポリウレタン・ポリウレア・エラストマーの
製造方法に関する。
本発明において使用するジアミノインダン誘導体とは
インダン系芳香族ジアミンである。
本発明のジアミノインダン誘導体を製造する具体的な
方法は、インダン誘導体をニトロ化した後、還元して製
造する。
原料のインダン誘導体はベンゼン誘導体を酸触媒の存
在下でイソプレンまたは類似のジエン化合物と反応させ
て製造できる(P.W.K.フラナガン等ザ・ジャーナル・オ
ブ・オーガニック・ケミストリー33巻No.5,2000〜2008
ページ(1968))。
本発明で芳香族ジアミンの合成原料として使用するイ
ンダン誘導体としては1,1−ジメチルインダン、1,1,4−
トリメチルインダン、1,1,6−トリメチルインダン、1,1
−ジメチル−4−エチルインダン、1,1−ジメチル−6
−エチルインダン,1,1−ジメチル−4−イソプロピルイ
ンダン,1,1−ジメチル−6−イソプロピルインダン、1,
1−ジメチル−4−n−プロピルインダン、1,1−ジメチ
ル−6−n−プロピルインダン,1,1−ジメチル−4−se
c−ブチルインダン、1,1−ジメチル−6−sec−ブチル
インダン、1,1−ジメチル−4−n−ブチルインダン、
1,1−ジメチル−6−n−ブチルインダン、1,1−ジメチ
ル−4−tert−ブチルインダン、1,1−ジメチル−6−t
ert−ブチルインダン、1,1,4,6−テトラメチルインダ
ン、1,1,4,5−テトラメチルインダン、1,1,4,7−テトラ
メチルインダン、1,1,5,6−テトラメチルインダン、1,
1,6,7−テトラメチルインダン、1,1,−ジメチル−4,6−
ジエチルインダン,1,1,4−トリメチル−6−tert−ブチ
ルインダン等が挙げられ、工業的には、ベンゼン誘導体
とイソプレンの反応から生成する異性体混合物として使
用される場合が多い。
これらの原料をニトロ化して中間体のジニトロインダ
ン誘導体を製造する方法は通常のニトロ化剤を使用して
もよい。
このニトロ化剤として混酸、発煙硝酸、硝酸−酢酸、
その他公知のニトロ化剤を使用することができる。
通常、混酸または発煙硝酸が多用される。これらのニ
トロ化剤を用い、反応を次のように行なう。すなわち、
発煙硝酸でニトロ化する場合、80〜98%硝酸をインダン
誘導体に対し3〜12倍モル使用する。また、混酸でニト
ロ化する場合、硝酸または硝酸ナトリウム、硝酸カリウ
ム等の硝酸塩と濃硫酸の組合わせの混酸を原料のインダ
ン誘導体に対する硝酸または硝酸塩と濃硫酸のモル比と
して1:2.2〜5:1〜5の範囲で使用する。
このニトロ化反応では、必要によりメチレンクロライ
ド、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1,1,2,2,−テトラクロロエ
タン、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素溶剤
を使用することは何ら差し支えない。
本発明のジニトロインダン誘導体を製造する場合の反
応温度は、5℃以下で行なうことが望ましい。詳しくは
5℃〜−30℃の範囲、好ましくは0℃〜−20℃の範囲で
行なう。
反応温度が低すぎるとジニトロ化の進行が遅く完全に
ニトロ化が完結し難い。逆に反応温度が高すぎるとイン
ダン誘導体のメチレン結合が酸化する等、副生物が極端
に増え、収率の低下を招き好ましくない。
反応はニトロ化剤中にインダン誘導体を滴下させる
か、あるいはインダン誘導体にニトロ化剤を滴下させる
かのどちらでも良く、また、混酸を用いる場合、あらか
じめ調製してある混酸を使用するか、あるいは原料と一
方の酸を混合した後、もう一方の酸を滴下させるかのど
ちらかの方法でも良い。
反応終了後、反応液を氷水で希釈すれば油状物または
粉状物が分離する。これを濾過または溶剤で抽出後濃縮
すれば中間体のジニトロインダン誘導体が得られる。
溶剤を使用してニトロ化反応した場合、反応後水で酸
を希釈すれば二層に分離するのでこれを分液して油層を
濃縮すればよい。
こうして得られたジニトロインダン誘導体を還元する
方法は特に制限はなく、通常、ニトロ基をアミノ基に還
元する方法(例えば、新実験化学講座、15巻、酸化と還
元〔II〕、丸善(1977))を適用できるが、工業的には
接触還元が好ましい。
接触還元の場合、触媒としては、一般に接触還元に用
いられている金属触媒、例えばニッケル、パラジウム、
白金、ロジウム、ルテニウム、コバルト、銅などを使用
することが好ましい。
これらの触媒は、金属微粉末状で使用することがで
き、通常は、カーボン、硫酸バリウム、シリカゲル、ア
ルミナ、ゼオライト等の担体表面に担持させたり、ニッ
ケル、コバルト、銅などはラネー触媒として用いられ
る。
触媒の使用量は特に制限はないが、金属として原料の
ジニトロインダン誘導体の0.01〜10重量%の範囲が適当
であり、通常金属の状態で使用する場合は2〜8重量%
の範囲が適当であり、担体に担持させた場合では0.1〜
5重量%の範囲が適当である。
また、反応溶媒としては、反応に不活性なものであれ
ば特に制限されるものではなく、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグ
リコール類、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチルセロソルブ等のエーテル類が好んで用いら
れ、場合によってはヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪
族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン等のハロゲン化炭化水素類およびN,N−ジ
メチルホルムアミド等も使用できる。なお、水と混和し
ない反応溶媒を使用した際に、反応が遅い場合は四級ア
ンモニウム塩、四級ホスホニウム塩のような一般に使用
されている層間移動触媒を加えることによって速めるこ
とができる。
溶媒の使用量は、原料を懸濁させるかあるいは完全に
溶解させるに足る量で十分であり、特に限定されない
が、通常、原料に対して0.5〜10重量倍で十分である。
反応温度は特に限定はない。一般的には20〜200℃の
範囲、特に20〜100℃が好ましい。
また、反応圧力は、通常、常圧〜150気圧程度であ
る。
反応は、通常、原料を溶媒に溶解もしくは懸濁させた
状態で触媒を加え、次いで攪拌下に所定の温度で水素を
導入して還元反応を行なう。
反応の終点は水素吸収量によっても、あるいは薄層ク
ロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィー等によ
っても決定できる。
反応終了後、目的物を得る方法としては、還元に使用
した触媒等を除いた後、濃縮して析出させた結晶を得て
もよく、あるいは蒸留によって単離することもできる。
ジアミノインダン誘導体としては、5,7−ジアミノ−
1,1−ジメチルインダン、4,6−ジアミノ−1,1−ジメチ
ルインダン、4,7−ジアミノ−1,1−ジメチルインダン,
5,7−ジアミノ−1,1,4−トリメチルインダン、5,7−ジ
アミノ−1,1,6−トリメチルインダン5,7−ジアミノ−1,
1−ジメチル−4−エチルインダン、5,7−ジアミノ−1,
1−ジメチル−6−エチルインダン、5,7−ジアミノ−1,
1−ジメチル−4−イソプロピルインダン、5,7−ジアミ
ノ−1,1−ジメチル−6−イソプロピルインダン、5,7−
ジアミノ−1,1−ジメチル−4−n−プロピルインダ
ン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメチル−6−n−プロピル
インダン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメチル−4−sec−
ブチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメチル−6−
sec−ブチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメチル
−4−n−ブチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメ
チル−6−n−ブチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−
ジメチル−4−tert−ブチルインダン、5,7−ジアミノ
−1,1−ジメチル−6−tert−ブチルインダン5,7−ジア
ミノ−1,1,4,6−テトラメチルインダン、6,7−ジアミノ
−1,1,4,5−テトラメチルインダン、5,6−ジアミノ−1,
1,4,7−テトラメチルインダン、4,7−ジアミノ−1,1,5,
6−テトラメチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−ジメ
チル−4,6−ジエチルインダン、5,7−ジアミノ−1,1−
ジメチル−4,6−ジイソプロピルインダン、5,7−ジアミ
ノ−1,1,4−トリメチル−6−tert−ブチルインダン等
が挙げられ、これらにのみに限定されるものではない。
芳香族ジアミンは、レジン中0.1〜90重量%、好まし
くは5〜70重量%使用する。
本発明に使用するポリウレタン・ポリウレア原液は非
常に反応性が高く、原液を混合した後1〜20数秒で流動
性を消失する。
本発明に用いる有機ポリイソシアネートは例えば、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′
−ジイソシアネート(水添化MDI)、イソホロンジイソ
シアネート(IPDI),ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、水素化キシレンジイソシアネート(HXDI)、
粗製TDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト(粗製MDI)、およびこれらのイソシアネート類のイ
ソシアヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビ
ュレット化変性品などである。
これらの有機ポリイソシアネートのうちMDI、粗製MDI
およびその変性品が特に好ましい。
本発明に用いるポリオールには水、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール
にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種または2
種以上を付加重合して得たポリエーテルポリオール(PP
G);テトラヒドロフランを単独またはエチレンオキサ
イドと共に付加重合して得たポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール(PTMEG);ポリテトラメチレン−エチレ
ンエーテルグリコール;ヒマシ油、ポリカーボネートポ
リオール等がある。
以上の他、ポリカルボン酸と低分子量ポリオールとを
反応させて得たポリエステルポリオールおよびカプロラ
クトンを重合させて得たポリエステルポリオールも使用
できる。
さらに前記の公知のポリエステルポリオールないしポ
リエステルポリオールにアクリロニトリル、スチレン、
メチルメタアクリレート等のエチレン性不飽和化合物を
グラフト重合させて得たポリマーポリオールおよび1,2
−もしくは1,4−ポリブタジエンポリオールまたはこれ
らの水素添加物も使用できる。
反応性を高めるためポリオールのヒドロキシル基は第
一級ヒドロキシル基を50重量%以上含むことが好まし
い。またポリエステルポリオールの製造に使用する低分
子量ポリオールは末端が第一級ヒドロキシル基であるこ
とが望ましい。
本発明の有機ポリイソシアネートはそのままポリオー
ルおよび鎖延長剤と反応させることもでき、あるいはま
たイソシアネート基の一部をポリオールと窒素気流中70
〜80℃で数時間加熱して得た部分プレポリマーを使用す
ることもできる。
部分プレポリマーの製造に使用できるポリオールとし
ては、前記のポリオールの他、以下に示す低分子量ポリ
オールが使用できる。
低分子量ポリオールとしては、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、テトラプロピレングリコールおよびこれらの混合
物;ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、2,3−ブチレングリコール;このほか水、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価ア
ルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1
種または2種以上を付加重合して得た分子量1000未満の
ポリエーテルポリオール、分子量1000未満のポリテトラ
メチレンエーテルグリコール等がある。
有機ポリイソシアネートまたは、部分プレポリマー、
ポリオールおよび鎖延長剤の使用量は有機ポリイソシア
ネートまたは部分プレポリマー中のイソシアネート基と
ポリオールおよび鎖延長剤中の活性水素との当量比が0.
90〜1.30となるようにする。
本発明に用いる有機金属触媒は例えば、錫アセテー
ト、錫オクトエート、錫2−エチルヘキソエート、錫ラ
ウエート、錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、鉛
オクトエート、鉛2−エチルヘキソエート、鉛ナフテネ
ート等である。これらの有機金属化合物は単独または混
合して使用する。その使用量は使用原料の総量に対し0.
001〜5重量%が好ましい。
本発明に用い得る他の助剤は可塑剤、難燃剤、充填
剤、安定剤、着色剤等である。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル(DO
P)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン酸ジオクチル
(DOA)、リン酸トリクレジル(TCP)、塩素化パラフィ
ン等である。
難燃剤としては、例えばトリス−(β−クロロプロピ
ル)ホスフェート(ファイロールPCF、ストウファージ
ャパン社製)、トリス−ジクロロプロピルホスフェート
(CRP、大八化学社製)、トリス−クロロエチルホスフ
ェート(CLP、大八化学社製)等の燐酸エステル類、ジ
ブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチ
ルアルコール等の反応型臭素化合物等である。
充填剤は、例えばガラス繊維、カーボンブラック、炭
酸カルシウム、タルク、カオリン、ゼオライト、硅そう
土、パーライト、パーミキュライト、二酸化チタン等で
ある。
また安定剤としては、例えば商品名イルガノックス10
10および1076(チバガイギー社製)、ヨシノックスBH
T、BBおよびGSY−930(吉富製薬社製)等の位置障害型
フェノール類;チヌビンP、327および328(チバガイギ
ー社製)等のベンゾトリアゾール類;トミソーブ800
(吉富製薬社製)等のベンゾフェノン類;サノールLS−
770および744、チヌビン144(チバガイギー社製)等の
位置障害型アミン類である。
本発明に使用する高圧二液型吹付け装置としては、例
えば本体にプランジャーポンプを使用したガスマー社の
MODEL H−2000、グラスクラフト社のMODEL T−3、ギヤ
ーポンプを用いた東レエンジニアリングの2液混合吐出
・スプレー装置THD−2K、アクシャルピストンポンプを
用いた東邦機械工業のNR−230型高圧ポリウレタンフォ
ーム発泡機等が好ましい。
またこの高圧二液型吹付け装置に装備するスプレーガ
ンとしてはグラスクラフト社のプロブラーガン、ガンマ
ー社のGX−7ガン、ビンクス社のMODEL 43Pおよびフロ
ー用としては、東レハイミキサー等が好ましい。
これらスプレーガンを装備した高圧二液型吹付け装置
は60〜150Kg/cm2の吐出圧で吹付け面に吹付けるため、
原液混合物は微粒子となり平滑な吹付け面を得ることが
でき、しかも1回の吹付けでも相当の厚塗りが可能であ
る。
またスタティックミキサーを用いたフローコートの場
合は、それよりも低圧での運転が可能である。
本発明を実施する場合には、有機ポリイソシアネート
または部分プレポリマーはそのまま、または成分の流量
比を調節するため適当量の可塑剤を混合してA成分と
し、ポリオール、鎖延長剤、触媒、着色剤等を混合しB
液とする。A、B両成分を所定の流量比で前記の高圧二
液型吹付け装置より噴出させ対象物に吹付けまたはフロ
ーコートを行なう。
本発明によるポリウレタン・ポリウレア・エラストマ
ーは、パイプ、タンクその他金属製構造物のライニン
グ、もしくは保護コーティング、コンクリート等の防水
性能を有する厚塗り保護コーティング(屋根防水材、外
壁防水材等)、硬質ポリウレタンフォーム、ポリスチレ
ンフォーム、ボード等の断熱材の厚塗り保護コーティン
グ、シームレス床材、および金属または樹脂で作製した
モールドを使用するオープンモールド成形等に用いられ
る。
本発明によれば原液を高圧二液吹付け装置により吹付
けまたはフローコートするだけで被覆が完成され、原液
は吹付け後、20数秒以内に流動性を失ない厚塗りをして
も気泡やピンホールを生じない。したがって短時間の中
に塗り重ねが可能となり所定の厚さの被覆を短時間で完
成することができる。
また気泡やピンホールを発生しないため、対象物表面
の凹凸模様等の複雑な形状を簡単な作業で精度よく被覆
物の表面に再現することが可能となる。
〔作用〕
本発明において、ジアミノインダン誘導体は、従来の
鎖延長剤で問題となる低密度化のみならず反応性の欠点
が解消もしくは改良される。
〔実施例〕
以下にジアミノインダン誘導体の合成例および本発明
の実施例を述べる。
合成例1 i)インダン誘導体の製造 攪拌機、温度計および冷却管を装備した反応フラスコ
にm−キシレン300g(2.82mol)を装入し、−15℃に冷
却している中に93%硫酸165g(1.56mol)を滴下装入し
た。
これに、イソプレン68g(1.00mol)とm−キシレン15
0g(1.41mol)の混合物を、反応温度を−10℃前後に保
ちながら7時間かけて滴下装入し、さらに同温度で1時
間攪拌した。
反応終了後、硫酸層を静置分液し、有機層に20%食塩
水300gを添加し、アンモニア水で中和した。
これを70〜80℃に加温し水層を分液した後、過剰のm
−キシレンを減圧留去した。
得られた残渣を減圧蒸留して、無色液体の1,1,4,6−
テトラメチルインダンを得た。収量120g(収率69%),b
p105〜106℃(16mmHg) 1H−NMR(CDCl3、TMS)ppm δ1.25(6H,s,1−Me×2) 1.90(2H,t,2−CH2) 2.21(3H,s,4−Me or6−Me) 2.31(3H,s,6−Me or4−Me) 2.72(2H,t,3−CH2) 6.67(2H,s−5H and7−H) ii)ジニトロインダン誘導体の製造 上記i)で得られた1,1,4,6−テトラメチルインダン120
g(0.688mol)を、あらかじめ−5℃に冷却した比重1.5
2の硝酸101g(1.59mol)、98%硫酸417g(4.17mol)お
よび1,2−ジクロロエタン300gの混合溶液中に、反応温
度を−5〜0℃に保ち、2時間で滴下装入した。装入
後、さらに同温度で1時間攪拌した。
反応終了後、冷却しながら反応液に水400gを装入し、
硫酸層を希釈した後、有機層を静置分液した。分液した
有機層に水500gを加え、1,2−ジクロロエタンを共沸留
去し、析出した結晶を濾過、水洗後乾燥して淡黄色結晶
の5,7−ジニトロ−1,1,4,6−テトラメチルインダンを得
た。
収量175g(収率96%),mp91〜93℃。
1H−NMR(CDCl3、TMS)ppm δ1.38(6H,s,1−Me×2) 2.08(2H,t,2−CH2) 2.20(3H,s,4−Me or6−Me) 2.28(3H,s,6−Me or4−Me) 2.87(2H,t,3−CH2) 元素分析(%) C H N 計算値 59.09 6.10 10.60 分析値 59.03 5.86 10.52 iii)ジアミノインダン誘導体の製造 上記ii)で得られた5,7−ジニトロ−1,1,4,6−テトラ
メチルインダン175g(0.662mol)をメタノール500gに溶
解し、5%Pd/C(50%含有品)1.75gを添加後、水素雰
囲気下50〜60℃で84時間攪拌した。反応終了後、瀘過
し、瀘液を減圧濃縮した。
得られた残渣を減圧蒸留して、淡黄色結晶の5,7−ジ
アミノ−1,1,4,6−テトラメチルインダン(ジアミン−
1)を得た。
収量124g(収率92.1%) mp 91〜93℃ bp 148〜150℃(3mmHg) 1H−NMR(CDCl3、TMS)ppm δ1.38(6H,s,1−Me×2) 1.86(2H,t,2−CH2) 1.99(3H,s,4−Me or6−Me) 2.03(3H,s,6−Me or4−Me) 2.73(2H,t,3−CH2) 3.3〜3.5(4H,br,NH2×2) 元素分析(%) C H N 計算値 76.42 9.87 13.71 分析値 75.61 10.25 13.95 合成例2、3 トルエン、イソプロピルベンゼンから相当するインダ
ン誘導体を得、それを合成例1と同様な方法でニトロ
化、還元を行ない表1に示すインダン骨格を有するジア
ミノインダン誘導体(合成例2をジアミン−2、合成例
3をジアミン−3とする。)を得た。
有機ポリイソシアネートの調製は下記の方法により行
なった。
(A−1)純MDI(三井東圧化学社製MDI−PH)とカルボ
ジイミド変性液状MDI(三井東圧化学社製MDI−LK:NCO=
28.5重量%)を重量比70/30に混合したもの1,000gにPPG
−Diol−1000(三井東圧化学社製OH価=112)を750g加
え、窒素気流下、80℃で3時間反応させて後、DOP(フ
タル酸ジオクチル)を希釈剤として190g加え、NCO重量
%=13.2の変性ポリイソシアネートを得た。
(A−2)純MDI(前出)と液状MDI(前出)を重量比60
/40に混合したもの1,000gにPPG−Diol−1500(三井東圧
化学社製OH価=75)を640g加え、窒素気流下、80℃で3
時間反応させてNCO重量%=17の変性ポリイソシアネー
トが得た。
(A−3)純MDIを液状MDIを重量比80/20に混合したも
の1,000gにテトラヒドロフランを開環重合した分子量1,
000のPTMEG(テラタン−1000;デュポン社製、OH価=112
を440g加え、窒素気流下、80℃で3時間反応させてNCO
重量%=20の変性ポリイソシアネートを得た。
実施例1 ポリイソシアネートとしてA−1を約50℃に保温して
おいた。一方レジンとしてED−56(69.1部)にジアミン
1(29.9部)を加え、それに触媒としてナフテン酸鉛
(鉛24重量%品)を1.0部加えたものを約70℃に保温し
た。
両者を容積比=1/1で下記マシンを使用し吹付けを行
なった。スプレーマシンへの液送はガスマー社のサプラ
イポンプ(エアー駆動2:1タイプOP−232B)を空気圧5Kg
/cm2で行なった。
スプレーマシンはガスマー社MODEL H−2000を静止圧
力約110Kg/cm2、スプレー時80〜90Kg/cm2で使用した。
液の温度調節はスプレーマシン本体の熱交換器をA液
(ポリイソシアネート側)50℃、B液(レジン側)70
℃、ホースヒーターを60℃に設定した。
スプレーガンはグラスクラフト社のプロブラーガンに
フラットチャンバー(No.1)とチップ(043−25)を取
り付けて使用した。モールドは厚さ1mmのポリプロピレ
ン板を使用し、3〜5回吹付け約2mm厚のシートを得た
(スプレー条件:25℃、相対湿度80%)。
スプレー時には前記のフラットチャンバーおよびチッ
プの詰まり具合をよく観察する。
得られたシートは23℃の恒温室で7日間養生後、JIS
K−6301に準拠し、物性測定を行なった。
(実施例2〜7および比較例1〜7) 表2および3に示した配合処方以外は実施例1に準じ
て行なった。
比較例および本発明の実施例を表2および3に示し
た。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、スプレーガンのノズル部分の
詰まりがなく、得られたポリウレタン・ポリウレア・エ
ラストマーは発泡現象が全く認められず、機械的物性も
優れていることが表−2及び表−3から明らかである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.少なくとも二個のヒドロキシル基を含有
    する分子量500〜10,000のポリオール、 b.鎖延長剤、 c.有機金属触媒および、 d.ポリイソシアネート、 のa,bおよびcの混合液とd液の二成分を高圧二液型吹
    付け装置により対象物にスプレーまたはフローし、硬化
    させることにより、ポリウレタン・ポリウレア・エラス
    トマーを製造する方法に於いて、該鎖延長剤として式
    (1) (式中X1,X2は水素または炭素数1〜4までのアルキル
    基、R1,R2,R3,R4,R5,R6は水素またはメチル基またはエ
    チル基を示す。) で表わされるジアミノインダン誘導体を使用することを
    特徴とするポリウレタン・ポリウレア・エラストマーの
    製造方法。
  2. 【請求項2】ジアミノインダン誘導体が、上記式(1)
    において、X1がメチル基、エチル基またはイソプロピル
    基であり、X2が水素原子であり、R1、R2、R5およびR6
    水素原子またはメチル基であり、かつ、R3およびR4は水
    素原子である請求項1記載のポリウレタン・ポリウレア
    ・エラストマーの製造方法。
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