JP2604672Y2 - 動弁機構の油圧制御装置 - Google Patents

動弁機構の油圧制御装置

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JP2604672Y2
JP2604672Y2 JP1993070795U JP7079593U JP2604672Y2 JP 2604672 Y2 JP2604672 Y2 JP 2604672Y2 JP 1993070795 U JP1993070795 U JP 1993070795U JP 7079593 U JP7079593 U JP 7079593U JP 2604672 Y2 JP2604672 Y2 JP 2604672Y2
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valve
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幸夫 山川
正二 盛田
寿 村上
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、動弁機構の油圧制御装
置に関し、詳しくは、内燃機関の運転状態に応じてその
吸排気弁の弁作動態様が切換えられる動弁機構の油圧式
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、低中速運転時の高トルク特性
と高速運転時の出力向上とを両立させるべく、内燃機関
の運転状態に応じて、吸排気弁の弁作動態様を切換える
ように制御される装置として、例えば実開平2−240
11号公報に開示されているものが知られている。
【0003】この例は、弁作動態様を切換えるための油
圧式連結(結合)切換機構として、ロッカアームを支承
するロッカシャフト内に給油路を設けると共に、給油路
と油圧供給源との間にスプール弁体を有する切換弁を設
け、更に油圧供給源に通じる切換弁の入口ポートにハウ
ジングおよびシリンダヘッドの端面間で挾持されるオイ
ルフィルタを設けるようにしたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、切換弁に正確な切換え動作を行わせるため
に、給油路に導かれるオイルをオイルフィルタによって
浄化するようにしているものの、オイルフィルタに付着
したごみ等を除去したり交換することがメンテナンス上
必要であり、かかる場合、ハウジングごと取外してフィ
ルタを取出さねばならず、作業性が悪く、多くの作業時
間を要する上、作動油圧の低下を防止するために、フィ
ルタの濾過面積を十分に確保しようとすると、ハウジン
グ諸共に大きくすることになり、装置のコンパクト化に
逆行する。
【0005】本考案の目的は、上述したような従来の問
題に鑑み、十分な濾過面積を保持することができると共
に容易に取出し、装着が可能なオイルフィルタを有し、
安定したロッカアーム結合による弁の作動態様の切換え
が保証される動弁機構の油圧制御装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本考案は、内燃機関の運転状態に応じて吸気弁あ
るいは排気弁の作動状態の切換えが可能な油圧式切換手
段を有する動弁機構の油圧制御装置において、前記油圧
式切換手段を駆動する切換制御弁の上流側の送給路であ
って、前記内燃機関の外部に開口する送給路に、濾網部
材を有するシート状の素材を円筒状に丸めてその両端部
同士を接合することにより周囲部に濾網を有する円筒状
のオイルフィルタを、前記開口部から着脱自在に設けた
ことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の本考案によれば、動弁機構の油
圧制御装置において、その油圧式切換手段を駆動する切
換制御弁の上流側の送油路に設けたオイルフィルタが内
燃機関の外部に設けた開口部から直接着脱の可能なこと
から、作動油中に混入するごみや摩耗片を取除いて、切
換制御弁を正確に動作させて吸気弁や排気弁の作動態様
を切換えることができ、また、外部から容易に着脱する
ことができるので、交換に必要なオイルフィルタの使用
期間を長く保つことができる。
【0008】
【0009】
【実施例】以下に、図面に基づいて本考案の実施例を具
体的に説明する。
【0010】まず、図1〜図4に従って本考案の一実施
例による弁作動装置の構成について述べることとする。
【0011】なお、本例はDOHC(ダブルオーバヘッ
ドカム)方式の直列4気筒内燃機関に対して本考案を適
用した場合の実施例を示している。すなわち、各気筒に
は2つの弁2に対応した単一のメインロッカアーム1が
設けられていて、メインロッカアーム1の基端は、各気
筒に共通な中空のメインロッカシャフト3を介してシリ
ンダヘッド100に揺動自在に支持されており、メイン
ロッカアーム1の二股の各先端部1Aは吸気弁2のステ
ム頂部に当接する。
【0012】メインロッカアーム1は平面視においてほ
ぼ二股状に形成され、メインロッカアーム1の二股に形
成されたそれぞれのほぼ腕部1E,1E中央には低速の
ローラベアリング(単に低速カムフォロアという)フォ
ロア4が設けられている。
【0013】5は、メインロッカアーム1の二股に形成
された股部上方に支持軸6によって揺動自在に支持され
るサブロッカアームであり、7はサブロッカアーム5の
端部に設けた高速カムフォロアである。なお、高速カム
フォロア7と2つの低速カムフォロア4とは図1に示す
ようにカム軸8の方向に配列されている。9および10
はカム軸8と一体に形成された高速カムおよび低速カム
であり、上述の高速カムフォロア7および低速カムフォ
ロア4は、高速カム9および低速カム10にそれぞれの
カムプロフィールに従って駆動される。
【0014】11は、レバー部材であり、図1および図
3に示すようにメインロッカアーム1にレバー支持軸1
2に回動自在に支持される。13はレバー部材11の一
方の端部に設けた係合端であり、後述するようにレバー
部材11を回動させることによりその係合端13をサブ
ロッカアーム5の係止部5A(図3参照)に係合させる
ことでサブロッカアーム5とメインロッカアーム1とを
結合状態に保ち、高速カムフォロア7を介して高速カム
9のカムプロフィールを吸気弁2に伝達させることがで
きる。(高速カムフォロア7の能動状態)ついで、図3
に従い、本発明にかかる高低速切換え機構について説明
しておく。
【0015】なお、図3の(A),(B)は低速作動状
態を示す。図3において、5Bはサブロッカアーム5に
穿設した第1プランジャ収納孔、1Bはメインロッカア
ーム1に穿設した第2プランジャ収納孔、また、1Cは
同じくメインロッカアーム1に穿設した第3プランジャ
収納孔である。21は第1プランジャ収納孔5Bに摺動
自在に嵌合された第1プランジャ、22は第1プランジ
ャ21の先端部をメインロッカアーム1の突き当て部1
Dに向けて偏倚させているばね、23は第1プランジャ
21の行程を規制しているストッパリングである。
【0016】一方、第2プランジャ収納孔1Bには、ロ
ッカシャフト3の中心部に設けたオイル通路3Aからオ
イルを導くためのオイル通路25が連通されていて、収
納孔1Bに摺動自在に保たれる第2プランジャ26を油
圧により動作させることで、レバー部材11の係合端1
3をサブロッカアーム5の係止部5Aに係合させること
ができる。27は第3プランジャ収納孔1Cに摺動自在
に保たれる第3プランジャ、28は第3プランジャ27
をレバー部材11に向けて偏倚させているばねである。
【0017】いま、図3の(A),(B)に示すような
低速時の状態にあるときは、ロッカシャフト3のオイル
通路3Aを介して第2プランジャ26に油圧が供給され
ることはなく、レバー部材11は、図3に示すようにば
ね28によって偏倚される第3プランジャにより時計回
りの方向に回動された位置に保たれる。かくして、サブ
ロッカアーム5はその揺動が許容される状態にあり、高
速カム9が高速カムフォロア7に摺接しても第1プラン
ジャ21およびばね22が高速カム9のカムプロフィー
ルを吸収するだけで弁軸2Aには高速カム9のリフトが
伝達されず、低速カム10が低速カムフォロア4に摺接
することで、低速カム10によるリフト分だけ弁2の弁
軸2A(図4参照)がリフト動作する。なお、図4で2
Sは吸気弁体、2Eは排気弁体、2Bは弁ばね、2Cは
弁軸2Aに取付けられ、メインロッカアーム1の先端部
1Aに摺接するリテーナである。
【0018】また、高速時には不図示の制御部により、
油圧供給手段を介してオイル通路3Aに油圧が送給され
る、その油圧によって第2プランジャ26が図3の
(C)に示すように第2プランジャ収納室1Bから突出
し、レバー部材11の作動端11Bに作用することで、
レバー部材11を反時計周りの方向に回動させる。この
場合、レバー部材11は第3プランジャ27をばね28
のばね力に抗して第3プランジャ収納孔1C内に押し戻
すように動作しつつサブロッカアーム5の係止端5Aに
係合される。
【0019】続いて、本考案にかかる動弁機構の油圧制
御装置を図5〜図7を参照しつつ説明する。
【0020】図5および図6において、30は図2に示
すようにシリンダヘッド100の側部に取付けられ、そ
の内部に動弁機構の油圧制御用弁室および油路が形成さ
れるハウジング、31はハウジング30の更に外部に固
定された電磁弁、32は電磁弁31に不図示の制御回路
からオン・オフ信号が供給される信号線である。34は
ハウジング30内に穿設された円筒状の弁室内を摺動す
るスプール弁体、35はシリンダヘッド100側の送油
路36を介して不図示の油圧供給源側から常時油圧が供
給される第1油圧室、37はスプール弁体34の端部受
圧室34Aに油圧を導くための油圧通路であり、先に図
3の説明のところで述べたようにメインロッカアーム1
とサブロッカアーム5とを結合して高速カム9による弁
作動をアクティブとしないようなエンジンの中低速領域
では、電磁弁31の弁体31Aにより第1油圧室35と
油圧通路37とは図5の(A)に示すようにしゃ断され
ている。
【0021】なお、スプール弁34は上記の受圧室34
Aが形成されている第1弁体部34Bと、切欠34Cを
有する第2弁体部34Dと、第1弁体部34Bおよび第
2弁体部34Dより細径に形成され、その周囲部が第1
油圧室に連通する結合部34Eと、スプール弁34の駆
動時にプラグ部材38に当接するストッパ部34Fとを
有している。39は弁ばね、40は弁ばね39が収容さ
れているばね室内のオイルをシリンダヘッド100内の
不図示のオイル溜りに戻すためのドレン通路、41は第
2油圧室、42は第2油圧室41を介してオイルをシリ
ンダヘッド100側のロッカシャフト3内に設けたオイ
ル通路3Aに導くための出力ポート、また、43は先に
述べたように第1油圧室35にオイルを導くための入力
ポートである。
【0022】そこで、このように構成した動弁機構の油
圧制御装置では、エンジンが低中速領域にある場合、図
3の(A),(B)として示したように、低速用のロッ
カアーム1によって吸排気弁を駆動させるために、第2
プランジャ収納室1Bに油圧が供給されず、従って、図
5に示す電磁弁31により第1油圧室35と油圧通路3
7とはしゃ断されたままの状態に保たれる。よって、ハ
ウジング30の出力ポート42からシリンダヘッド10
0のロッカシャフト3内に設けたオイル通路3Aには油
圧が供給されず、吸排気弁2S,2Eはそれぞれ低リフ
トで開弁される。
【0023】また、高速領域になると、高速用ロッカア
ーム5と低速用のメインロッカアーム1とを結合するた
めに、第2プランシャ室1B(図3参照)にオイル通路
3Aから油圧を供給する必要がある。そこで、この時に
は、電磁弁31が駆動されて、図5の(B)に示す開弁
状態となり送給路36から入力ポート43を介して第1
油圧室35に導かれた油圧が更に油圧通路37を介して
スプール弁体34の受圧部34Aに作用する。従って、
スプール弁体34は、弁ばね39に抗してスプール弁体
34のストッパ部34Fがプラグ38に当接する位置ま
で移動し、スプール弁体34に形成された第2弁体34
Dが出力ポート42を開口する。かくして、送油路36
から導かれてきたオイルの油圧を出力ポート42からロ
ッカシャフト3のオイル通路3Aに導き、ここから各気
筒ごとのメインロッカアーム1に設けた第2プランジャ
収納室1Bに油圧が供給される。
【0024】ところで、シリンダヘッド100に設けた
送油路36には、不図示の機関潤滑用油通路からオイル
が導かれるが、このオイルの油圧を利用して弁作動装置
を機能させるためには、オイル中のごみや摩耗片を十分
に除去してやる必要がある。図7において、45は上記
目的のためにシリンダヘッド100側の潤滑油通路に連
通する送給路36に設けた円筒状のオイルフィルタであ
り、46はオイルフィルタ45を送給路36のL字型を
なすフィルタ設置位置36Aに着脱し易い状態でしかも
気液密に固定するためのプラグ兼用ボルトである。な
お、フィルタ設置位置36Aおよびボルト46の螺合用
孔36Bは共に、送給路36よりは一周り大きい径に形
成されている。また、36Cは送給路36のフィルタ設
置位置36Aから立上る方向に穿設された立上り送給
路、36Dは図5に示したハウジング30の入力ポート
43に接続される送給路であり、47は立上り送給路3
6Cの穿孔口を封止したプラグ、48および49はシー
ル部材である。
【0025】図8は円筒状に形成されるオイルフィルタ
45を展開した形を示すもので、オイルフィルタ45は
この図に示すように、樹脂系材料等で形成された枠部材
45Aと、これらの枠部材45Aに沿って張設された濾
網部材45Bとで構成されている。しかして、このよう
な形成になる素材を円筒状に丸めた形で端部同士を接合
することにより図7に示す形態のオイルフィルタ45と
するもので、これにより十分な濾過面積を保持するオイ
ルフィルタ45が得られる。ただし、オイルフィルタ4
5の構成は十分な濾過面積を有し、しかも孔36Bから
挿着、取出し自在なものである限り、図7や図8に示す
形態のものに限られる必要はない。
【0026】このように構成した動弁機構の油圧制御用
の油圧供給系では、シリンダヘッド100の油圧切換制
御装置が設けられるハウジング30側の側面近くに送給
路36を導設すると共に、その側面近くの送給路にオイ
ルフィルタ45を挿着・取出し容易な形で配設できる。
しかもオイルはオイルフィルタ45の開口部45C側か
ら流入し、オイルフィルタ45の円筒周面に張設された
濾網部材45Bを介して立上り送給路36Cに流出する
ので、オイルフィルタ45に十分な濾過面積を持たせる
ことが可能となり、作動油中にごみや摩耗粉が混入する
のを防止して安定した制御弁の動作を保証することがで
き、また、簡単にオイルフィルタの交換を行うことがで
きる。また、オイルフィルタ45は、オイルがオイルフ
ィルタ45の円筒周面の濾網部材45Bへ流入し、オイ
ルフィルタ45の開口部45Cから流出するように配設
させてもよい。
【0027】
【考案の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、油圧式切換手段を駆動する切換制御弁の上流側の送
油路に、前記内燃機関の外部に設けた開口部からの着脱
が自在なオイルフィルタを設けたので、極めて容易にオ
イルフィルタの交換を行うことができるようになり、メ
ンテナンス上の作業性の向上と共に、油圧切換制御にか
かわる切換制御弁に安定した切換動作を行わせることが
できる。また、十分な濾過面積が得られる筒状のオイル
フィルタが装着可能なことからフィルタ交換の頻度を少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる動弁機構の一例を示す構成図で
ある。
【図2】本考案にかかる動弁機構およびその油圧制御装
置の構成の一例を示す上面図である。
【図3】本考案にかかる弁作動装置の動作を低速時の状
態(A)および(B)と高速時の状態(C)とによって
示す説明図である。
【図4】図2のA−A線による矢視図である。
【図5】本考案による油圧制御装置の構成を油圧非供給
状態(A)および油圧供給状態(B)によって示す断面
図である。
【図6】図2のE方向からの矢視図である。
【図7】本考案による油圧供給系の部分断面図である。
【図8】本考案にかかるオイルフィルタの一例を展開し
た形で示す構成図である。
【符号の説明】
1 メインロッカアーム(第1ロッカアーム) 1A (アーム)先端部 1B 第2プランジャ収納孔 1C 第3プランジャ収納孔 1D 突き当て部 2 (吸気)弁 3 ロッカシャフト 3A オイル通路 4 低速カムフォロア 5 サブロッカアーム(第2ロッカアーム) 5A 係止部 6 支持軸 7 高速カムフォロア 8 カム軸 9 高速カム 10 低速カム 11 レバー部材 11A 突起部 11B 作動端 12 レバー支持軸 13 係合端 21 第1プランジャ 22,28 ばね 25 オイル通路 34 スプール弁 36 送油路 45 オイルフィルタ 46 プラグ兼用ボルト 100 シリンダヘッド
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−24011(JP,U) 実開 平3−71118(JP,U) 実開 平1−63710(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 11/03

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態に応じて吸気弁ある
    いは排気弁の作動状態の切換えが可能な油圧式切換手段
    を有する動弁機構の油圧制御装置において、 前記油圧式切換手段を駆動する切換制御弁の上流側の送
    給路であって、前記内燃機関の外部に開口する送給路
    に、濾網部材を有するシート状の素材を円筒状に丸めて
    その両端部同士を接合することにより周囲部に濾網を有
    する円筒状のオイルフィルタを、前記開口部から着脱自
    在に設けたことを特徴とする動弁機構の油圧制御装置。
JP1993070795U 1993-12-28 1993-12-28 動弁機構の油圧制御装置 Expired - Lifetime JP2604672Y2 (ja)

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JP5277122B2 (ja) * 2009-09-14 2013-08-28 川崎重工業株式会社 エンジン及びエンジンの製造方法

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