JP2604340Y2 - 破砕機 - Google Patents

破砕機

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JP2604340Y2
JP2604340Y2 JP1993060111U JP6011193U JP2604340Y2 JP 2604340 Y2 JP2604340 Y2 JP 2604340Y2 JP 1993060111 U JP1993060111 U JP 1993060111U JP 6011193 U JP6011193 U JP 6011193U JP 2604340 Y2 JP2604340 Y2 JP 2604340Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コンクリートや舗装用
アスファルトなどの廃材を破砕する破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】土木・建築用の資材として、コンクリー
トやアスファルトが多用されているが、改修や取り壊し
工事に伴い、それら資材が廃材として多量に排出されて
いる。
【0003】なお、これらの廃材は、所要の大きさに破
砕され埋立用の土砂などとして再利用されている。
【0004】従来、その廃材を破砕する装置として、周
面に複数の破砕歯が突設された一対の回転ドラムをホッ
パの下側に形成した破砕室に配設し、その回転ドラムに
減速機構を介してモータの動力を伝達するようにしたも
のが知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の破砕機によれば、破砕時の圧力によって破砕歯が折
れ曲がったり、破断してしまったりすることが多く、そ
の修復に時間と労力を多分に要するという欠点があっ
た。
【0006】特に、主要となる一部の破砕歯、即ち主歯
には非常に大きな荷重が加わるので、その損傷、劣化は
特に著しく、そのため破砕処理に及ぼす影響が非常に大
きかった。
【0007】また、従来の破砕機によれば、破砕処理時
に廃材が回転ドラムの周面上を滑って滞留してしまうこ
とがあった。
【0008】一方、前記破砕歯が備えられた回転ドラム
は、破砕時の圧力によって軸線方向に摺動してしまい、
そのためモータの動力が伝達される支軸の一端に固着さ
れたスプロケットが、その支軸を支持するすべり軸受と
接触し、大きな摩擦音を生ずるという欠点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、周面に複数の
破砕歯が突設された一対の回転ドラムをホッパの下側に
形成した破砕室に配設し、その回転ドラムに減速機構を
介してモータの動力を伝達し、この回転ドラムによって
前記ホッパから投入される廃材を破砕する破砕機に於い
て、前記破砕歯は、回転ドラムに固設される担体の基端
に据付台を一体成型し、この担体に歯部を着脱自在に嵌
着して成る主歯と、金属板の表面に歯形を形成した小歯
とを備えていることを特徴とする破砕機を提供すること
により、上記課題を達成するものである。
【0010】また、前記破砕機に於いて、回転ドラムの
支軸はすべり軸受で回転自在に支持され、且つその支軸
の一端にはスラスト玉軸受を介してベアリングカバーが
固着され、他端にはスラスト玉軸受を介してスプロケッ
トが固着されていることを特徴とする破砕機を提供する
ことにより、上記課題を達成するものである。
【0011】
【作用】本考案の破砕機によれば、破砕歯としての主
歯、補助歯、小歯が回転ドラムの回転に伴って、ホッパ
から投入された廃材を破砕する。
【0012】このとき、主歯、補助歯、小歯には、衝撃
荷重、曲げ荷重、摩擦力が作用することとなる。
【0013】ところで上記主歯にあって、歯部を保持す
る担体の基端に形成された据付台は、担体の強度を上
げ、且つ回転ドラムに対しての形状変化を緩和するよう
に作用して、応力集中による担体の変形や破断を防止す
る。
【0014】また、上記小歯は、回転ドラムの周面の摩
耗を防止するとともに、その表面に形成された歯形によ
って廃材を咬み砕く。
【0015】また、回転ドラムの支軸の両端に設けられ
たスラスト玉軸受は、回転ドラムの軸線方向への移動を
規制し、且つそれによって生ずる回転、非回転部の接触
による摩擦音を防止する。
【0016】
【実施例】以下、本考案の破砕機について説明すれば、
図1がその破砕機を示す正面図で、図中の符号10は装
置本体である。
【0017】この本体10は、鋼板や山形鋼などを結合
せしめて成る枠体であり、その最上段にはホッパ11
が、このホッパ11の下側には破砕室12がそれぞれ設
けられ、更に破砕室12の下側には機台13が設けられ
ている。
【0018】そして、前記ホッパ11にコンクリートな
どの廃材を投入すると、これが破砕室12に落下して破
砕され、その後、機台13に形成されたシュート14か
ら破砕された廃材が本体10の外部に排出されるように
なっている。
【0019】即ち、前記破砕室12には、破線で示す如
く一対の回転ドラム20,20が一定の間隔を開けて配
設されており、投入された廃材は、この回転ドラム2
0,20の間隙を通過する際に破砕されるのである。
【0020】なお、その回転ドラム20,20は、図中
に示す矢印の方向に通常それぞれ回転するのであり、そ
の動力源としてはモータM,Mを用いている。
【0021】この図で明らかなように、そのモータM,
Mは機台13の両端にそれぞれ配置してあり、その動力
を減速機構を介して回転ドラム20,20に伝達するよ
うにしている。
【0022】その減速機構は、モータM,Mの駆動軸に
取り付けられたスプロケット31,31と、前記モータ
M,Mを載置している減速機G,Gの入力側に取り付け
られたスプロケット32,32と、その出力側に取り付
けられたスプロケット33,33と、回転ドラム20,
20の支軸に取り付けられたスプロケット34,34
と、前記スプロケット31,32を連係するチェーン3
5,35、並びに前記スプロケット33,34を連係す
るチェーン36,36とにより構成され、前記モータ
M,Mの回転速度を1/10程度に減速できるようにな
っている。
【0023】次に、図2は同破砕機を示す平面図で、図
中の符号37,38はチェーンカバーである。
【0024】この図で明らかなように、前記回転ドラム
20,20は、双方のモータM,Mによって別々に駆動
されるのであり、そのための減速機構は相互に逆側とな
る位置に設けられている。
【0025】一方、図中の符号11a,11aはホッパ
11に投入された廃材を回転ドラム20,20の間隙に
導くための傾斜板であり、また符号40,40は回転ド
ラム20,20に突設された破砕歯である。
【0026】図3で明らかにしているように、その破砕
歯40は、複数の主歯41,・・・、補助歯45,・・
・、及び小歯47,・・・から成り、特に主歯41と補
助歯45とは回転ドラム20の軸線方向に対し傾斜する
状態に配列されていて、廃材を順々に破砕できるように
なっている。
【0027】なお、前記補助歯45は、鋳造、鍛造、或
いは切削加工によって得られる角柱状の金属を回転ドラ
ム20に溶接した従来通りの構成とされている。
【0028】ところで、前記回転ドラム20は、その支
軸21を破砕室12の隔壁12a,12aに固着したす
べり軸受51,52で支持されている。
【0029】また、その支軸21の一端にはカラー53
と、前記すべり軸受51、並びにスラスト玉軸受54を
介し、ベアリングカバー55が固着されているととも
に、他端にはカラー56と、前記すべり軸受52、並び
にカラー57、スラスト玉軸受58を介し、前記スプロ
ケット34とプレート57が固着されている。
【0030】従って、破砕時の圧力による回転ドラム2
0の軸線方向への移動は規制され、且つスラスト玉軸受
53がすべり軸受51とベアリングカバー54の接触
を、スラスト玉軸受56がスプロケット34とカラー5
5の接触を阻止するので、摩擦音の防止が図られる。
【0031】また、破砕室12の隔壁12aと回転ドラ
ム20との間には,サイドプレート60,60を介装せ
しめているので、この部分に廃材が咬み込むことはな
い。
【0032】次に、図4には上述の主歯41を示し、
(a)はその側面図、(b)は平面図、(c)は(b)
におけるX−X′線断面図である。
【0033】この図で明らかにしているように、主歯4
1は担体42に歯部43を嵌着して成り、相互の連結手
段としてピン44を用いている。
【0034】前記担体42は、鋳鉄や超硬合金などから
成り、その基端には前記回転ドラム20の曲率に合わせ
て湾曲している据付台42aが一体的に突出成形されて
いるとともに、そのほぼ中央には貫通孔42bが貫通さ
れている。
【0035】なお、この担体42は据付台42aを回転
ドラム20に溶接することによって固定され、先端の鋭
角部42cが回転ドラム20の回転方向を向くようにな
っている。
【0036】一方、前記歯部43は、鋳鉄や超硬合金な
どから成り、その内部は前記担体42に被せられるよう
に中空状とされているとともに、その側面には前記担体
42の貫通孔42bと対応する位置に小孔43aが形成
されている。
【0037】そして、連通する貫通孔42bと小孔43
aに前記ピン44が差し込まれ、担体42に被せられた
歯部43を着脱自在に支持するようになっている。
【0038】なお、そのピン44には、ゴム管などから
成るシール材Rが装着されていて、ピン44の脱落を防
止できるようになっている。
【0039】このシール材Rは、図示する如く、中央に
膨出部rが形成されており、この膨出部rがピン44に
形成された環状溝44aと、貫通孔42bに形成された
環状溝42b′とに密着するようになっている。
【0040】従って、ピン44の端面に工具をあてがっ
て、これを打ち抜くことにより、歯部43を取り外すこ
とができるので、その歯部43が摩耗した際の交換を容
易に成し得る。
【0041】次に、図5は上述の小歯47を示し、
(a)はその側面図、(b)は平面図である。
【0042】この小歯47は、炭素鋼や超硬合金などの
金属板を前記回転ドラム20の曲率に合わせて湾曲せし
めることにより成り、特にその表面には山部48aと谷
部48bを有する歯形48が形成されている。
【0043】なお、この小歯47は、回転ドラム20の
周面に溶接され、歯形48で廃材の破砕を行うととも
に、回転ドラム20の周面の摩耗を防止するのである。
【0044】
【考案の効果】本考案の破砕機は、上記の如く構成され
ているため、以下に記すような効果を奏する。
【0045】(1)本考案によれば、破砕歯としての主
歯において、回転ドラムに固着される担体の基端に据付
台を一体成形したことにより、この担体における基端の
強度が向上し、且つ回転ドラムに対しての急激な形状変
化が緩和されるので、集中応力による担体の変形、破断
が防止され、主歯の耐久性が向上するという優れた効果
を奏する。
【0046】(2)また、破砕歯としての小歯におい
て、その表面に歯形を形成したことにより、この小歯が
廃材を咬み込むようになるので、廃材が回転ドラムの周
面上に滞留することが防止され、且つ破砕力が向上する
という優れた効果を奏する。
【0047】(3)また、回転ドラムの支軸の両端にス
ラスト玉軸受を設けたことにより、回転、非回転部の接
触が防止されるので、破砕時における摩擦音の発生を防
止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】破砕機を示す側面図
【図2】同破砕機を示す平面図
【図3】同破砕機における回転ドラムを示す側面図
【図4】(a)は回転ドラムに突設される主歯を示す側
面図、(b)は同主歯を示す平面図、(c)は(b)に
おけるX−X′線断面図
【図5】(a)は回転ドラムに突設される小歯を示す側
面図、(b)は同小歯を示す平面図
【符号の説明】
M モータ 10 本体 11 ホッパ 12 破砕室 20 回転ドラム 40 破砕歯 41 主歯 42 担体 42a 据付台 43 歯部 45 補助歯 47 小歯 48 歯形 48a 山部 48b 谷部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に複数の破砕歯が突設された一対の
    回転ドラムをホッパの下側に形成した破砕室に配設し、
    その回転ドラムに減速機構を介してモータの動力を伝達
    し、この回転ドラムによって前記ホッパから投入される
    廃材を破砕する破砕機に於いて、前記破砕歯は、回転ド
    ラムに固設される担体の基端に据付台を一体成形し、こ
    の担体に歯部を着脱自在に嵌着して成る主歯と、金属板
    の表面に歯形を形成した小歯とを備えていることを特徴
    とする破砕機。
  2. 【請求項2】 回転ドラムの支軸はすべり軸受で回転自
    在に支持され、且つその支軸の一端にはスラスト玉軸受
    を介してベアリングカバーが固着され、他端にはスラス
    ト玉軸受を介してスプロケットが固着されていることを
    特徴とする請求項1記載の破砕機。
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JP5271984B2 (ja) * 2010-09-16 2013-08-21 株式会社松井製作所 多軸粉砕機

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