JP2603694Y2 - 扉開放保持装置 - Google Patents

扉開放保持装置

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JP2603694Y2
JP2603694Y2 JP1993045527U JP4552793U JP2603694Y2 JP 2603694 Y2 JP2603694 Y2 JP 2603694Y2 JP 1993045527 U JP1993045527 U JP 1993045527U JP 4552793 U JP4552793 U JP 4552793U JP 2603694 Y2 JP2603694 Y2 JP 2603694Y2
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良市 佐々木
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ニッケイ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、防火扉等の扉に設けら
れ、扉の底面から下方に出没自在のストッパにより扉を
床に対して係脱する扉開放保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の防火扉にあっては、平常時に扉を
所定位置に係合してその開放を保持し、かつ、火災時に
扉の係合を解除して扉を閉鎖可能とする係合機構が設け
られることが一般的である。この係合機構にあっては、
例えば、図6に示すように、扉1が壁2に対してドアク
ローザCを介して回動自在に設けられたものにおいて、
扉1の壁2側の面に設けた金具3と、扉1が壁2際に移
動した際に金具3を係合するドアキャッチ4とからなる
係合機構ものが知られている。このような係合機構は、
平常時には、金具3をドアキャッチ4で係合することに
より扉1の開放を保持し、火災発生時に煙感知装置等か
らの信号で電気的にドアキャッチ4が作動して金具3を
開放するようになっている。また、閉鎖状態の扉1は、
一般に手動で開放可能であって、火災時に避難者が手動
で開放することにより通行可能になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような係合機構においては、建築物の構造上、扉1を収
納する戸袋や、扉1をキャッチするに適した壁2が無い
場合、或いは、開放時の扉1の上方に上枠が無い場合に
は、ドアキャッチ4の設置が不可能であって、適用でき
ないといった問題が生じていた。また、このような係合
機構は、扉1をドアキャッチ4を設けた所定の開放位置
にのみ安定に開放保持可能なので、扉1の開放保持位置
を変更することができず、建築物内のレイアウトを変更
する際などには不便であった。さらに、従来の係合機構
は、金具3やドアキャッチ4が扉1の収納時の厚さを大
きくするため、建築物内に無駄なスペースを形成すると
ともに、扉1が建築物内に突出して外観を損なう上、扉
1を閉鎖した際には、金具3やドアキャッチ4が露出す
るといった問題もある。
【0004】本考案は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、戸袋や、壁や、上枠等が無い位置にも、扉を開放
保持が可能で、しかも、扉の美観を損なわない扉開放保
持装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案で
は、扉下端部に設けられることにより、扉を床に対して
開放保持する扉開放保持装置であって、床面に当接可能
に扉下方から出没自在かつ扉内に格納可能なストッパ
と、該ストッパを格納可能に上方に付勢する付勢部材
と、付勢部材の付勢力に抗してストッパを下方に押圧し
て床面に当接させるセット機構と、ストッパが床面に当
接した際にストッパの位置を保持するロック機構とを備
、前記ロック機構は、前記ストッパの上端部に設けら
れた係合部に対して係合可能に設けられた係合部材と、
該係合部材を係合部に対して係脱自在に駆動するソレノ
イドとを備え、前記セット機構により下降された前記ス
トッパに取り付けられている抑さえ板の当接によりON
されたスイッチから発信された信号に基づいて制御部が
前記ソレノイドを駆動制御して前記係合部材を前記係合
部に対して係合させ、前記ストッパの上昇を規制するよ
うになっていることを特徴とする扉開放保持装置を前記
課題の解決手段とした。
【0006】
【0007】請求項記載の考案では、請求項に記載
の扉開放保持装置であって、扉を少なくとも1方向に移
動することにより変位して、前記係合部材と係合部との
係合を解除する方向に前記ソレノイドのプランジャを変
位させる解除部材を備えることを特徴とする扉開放保持
装置を前記課題の解決手段とした。
【0008】請求項記載の考案では、請求項1または
記載の扉開放保持装置であって、セット機構は、手動
操作によりストッパを下降させるセットレバーを有して
なることを特徴とする扉開放保持装置を前記課題の解決
手段とした。
【0009】
【作用】請求項1記載の扉開放保持装置によれば、使用
者がセット機構を操作することにより、セット機構がス
トッパを下方に降ろして、床に対して扉の移動を規制
し、この状態でロック機構を駆動してストッパをロック
する。ストッパは、付勢部材で床から離間する方向に付
勢されているので、下降時には、セット機構を付勢部材
の付勢力に抗して作動させる。ストッパを突出させるこ
とにより、扉を所望の位置に開放保持することができ
る。ストッパが下降し、このストッパに取り付けられて
いる抑さえ板の当接によりスイッチがONされると、制
御部の制御により駆動されたソレノイドによって、スト
ッパ側の係合部に係合部材が係合され、前記ストッパの
上昇が規制される。
【0010】
【0011】請求項記載の扉開放保持装置によれば、
ストッパの規制力に抗して扉に大きな変位力を作用させ
ることにより、解除部材が変位して係合部材とストッパ
の係合部との係合が解除され、ストッパが上昇し、扉の
移動規制を解除する。
【0012】請求項記載の扉開放保持装置によれば、
セットレバーを操作することにより、ストッパが所定の
位置まで降下し、扉を床に対して移動規制状態とすると
ともに、ロック機構の作用で、自動的にストッパの位置
が固定される。
【0013】
【実施例】以下本考案の一実施例を、図1ないし図4を
参照して説明する。図中符号10は扉開放保持装置、2
0はストッパ、30はセット機構、40はロック機構、
50は電気解除機構、60は手動解除機構である。な
お、図6と同一の構成部分ついては同一の符号を付し、
その説明を簡略化する。図1および図2に示すように、
扉開放保持装置10は、扉1の先端下部に埋設状態に設
けられた概略箱型のケーシング11内部に内蔵されてい
る。扉開放保持装置10は、扉1の下端部に設けられ、
床面に当接可能に扉1の底部から出没自在かつ扉1内に
格納可能なストッパ20と、該ストッパ20を格納可能
に上方に付勢する第1,第2のスプリング(付勢部材)
26,26’と、付勢部材32の付勢力に抗してストッ
パ20を下方に押圧して床面に当接させるセット機構3
0と、ストッパ20が床面に当接した際にストッパ20
の位置を保持するロック機構40とを備えてなってい
る。
【0014】図2に示すように、ケーシング11は、底
面および側面に開口部12を有している。底部に開口す
る開口部12は、扉1の底部に開口する開口部と連通
し、ストッパ20の下端に設けられたストッパ片21が
昇降自在に挿入されている。ケーシング11の底面に
は、ストッパ20を昇降自在に支持するガイド板13が
鉛直方向に立設されている。ケーシング11の中央部に
は、ガイド板13と同一軸線上に配され、ストッパ20
を昇降自在に支持する軸受14が固定されている。な
お、ケーシング11は、2枚平行に配設されて扉1の表
裏両面を構成する面板T1と、対向する面板T1,T1の
縁部同志を全周に亙って連結する側板T2とで囲まれた
内部空間に内蔵され、露出部分が側板T2に形成された
窓5のみなので、外観に影響が少ない。
【0015】図3および図4に示すように、ストッパ2
0は、ケーシング11内に鉛直に配され、かつ下端部に
前記ストッパ片21が取り付けられた第1のシャフト2
2と、該第1のシャフト22の上端部から鉛直上方に延
在する第2のシャフト23と、第1のシャフト22の上
端部に設けられたフランジ24とストッパ片21に固定
された案内ボス25との間に介装された第1のスプリン
グ26とを備えてなっている。
【0016】ストッパ片21は、概略扇型状の2枚の板
材を、長辺側を下方として互いに平行に配し、中央部と
一端部とをそれぞれ連結ピン27,28で連結して固定
されてなっている。ストッパ片21の中央部に配された
連結ピン27には、第1のシャフト22を上下方向に摺
動自在に支持する円筒状の前記案内ボス25が嵌入され
ている。案内ボス25の上面には、前記第1のスプリン
グ26の下面が当接されている。また、連結ピン27
は、両端部がストッパ片21の両側部に突出し、ガイド
板13に形成されたガイド部16に嵌入されて、昇降自
在になっている。連結ピン27の両端部のストッパ片2
1の外側に突出した部分には、それぞれにガイド板13
の内壁面に転動自在のローラ27’が回動自在に設けら
れている。ストッパ片21の側面には、手動解除機構6
0の回動レバー(解除部材)61を垂直面内で回動させ
る始動ピン21’が突設されている。
【0017】第1のシャフト22には、下端部に連結ピ
ン27が挿入可能なピン挿入孔22’が開口されてい
る。ピン挿入孔22’は、第1のシャフト22の長さ方
向に沿って長細く形成され、連結ピン27が内部を自由
に昇降可能になっている。したがって、第1のシャフト
22は、下端部に連結ピン27の落下を規制する抑さえ
板23’が固定されているので、大きく上昇した際に、
連結ピン27が抑さえ板23’に係止されて上昇し、そ
の結果、ストッパ片21を吊り上げるようになってい
る。
【0018】第2のシャフト23は、前記セット機構3
0から押圧力を受け、かつ、前記ロック機構40の係合
部材41を係脱自在の受ける係合部29が上端部に固定
されている。また、第2のシャフト23の上端部には、
第2のシャフト23の側面を覆う円筒状のカラー15が
嵌装されている。カラー15は、剛性を有する部材であ
って、ストッパ20が下降した際に、軸受け14と係合
部29との間に挟持され、係合部29の下降を規制する
ことにより、ストッパ20の移動の下限位置を設定して
いる。係合部29は、第2のシャフト23の上端面か
ら、水平方向に張り出す大きさに形成されている。また
係合部29は、側部に当接ピン29’が突設され、この
当接ピン29’をセット機構30のセットレバー31が
上方から下方に押圧することにより下方に付勢されるよ
うになっている。係合面29”は、係合部29の上面中
央部から側面中央部に至る傾斜平面であって、前記係合
部材41に係合面29”と略平行として形成されている
係合部係止面42が面方向に摺動自在として当接されて
いる。軸受14の上面と係合部29の下面との間には、
第2のスプリング26’が介装されている。
【0019】係合部29の下面には、板材を概略コ字状
に屈曲して形成された抑さえ板23’が固定されてい
る。図3および図4に示すように、抑さえ板23’は、
開口部を下方にするとともに、開口部と反対側の閉鎖さ
れている部分の外面を係合部29の下面に固定して取り
付けられている。したがって、抑さえ板23’は、コ字
の互いに平行な対を形成する側部が鉛直になっていると
ともに、第2のシャフト23を挟んで対向配置された状
態に配されている。抑さえ板23’は、ストッパ20の
昇降にともなって側部がケーシング11内部に固定され
たスイッチ51に当接離間して、スイッチ51をON,
OFF可能な形状に形成されている。また、抑さえ板2
3’は、ストッパ20のロック機構40側の側面を覆っ
ているので、図3に示すように、ストッパ20の上昇時
には、係合部材41の突出を規制して、ストッパ20
円滑な昇降を保証する。
【0020】図3および図4に示すように、セット機構
30は、概略く字状に形成された前記セットレバー31
と、該セットレバー31を常時図中反時計回りに付勢す
る板バネ32とで構成されている。セットレバー31
は、一側34がケーシング11内部に挿入された状態
で、ケーシング11に設けられたピン33を介して垂直
面内を回動自在に設けられている。ケーシング11内に
挿入されたセットレバー31の一側34の端部は、セッ
トレバー31の図中時計回りへの回動により前記当接ピ
ン29’上面に当接して、係合部29を下方に押圧可能
になっている。セットレバー31の他側35は、ケーシ
ング11の側面に設けられた格納部17に格納可能にな
っている。また、該セットレバー31の他側35は、格
納部17に格納した際には、先端がケーシング11の側
面下部に形成されているレバー引き起こし凹部18に突
出する形状に形成されており、このレバー引き起こし凹
部18を利用して格納部17に格納されている他側35
を使用者が指で引き起こすことができる。
【0021】図3および図4に示すように、ロック機構
40は、ケーシング11内部上部に固定されたソレノイ
ド43と、ソレノイド43の側方においてソレノイド4
3のやや下方に固定されたピン44に垂直面内を回動自
在に取り付けられ、かつ一端がソレノイド43のプラン
ジャ45に取り付けられたロック金具46と、ケーシン
グ11内にロック金具46のやや下方で固定して設けら
れたボックス19内に移動自在に内蔵された前記係合部
材41および押圧部材47とで概略構成されている。
【0022】ソレノイド43は、本体とプランジャ45
との間にスプリングが介装され、プランジャ45が本体
に対して伸縮自在になっている。プランジャ45は、先
端にロック金具46の一側の端部が軸着され、ソレノイ
ド43の本体に対して、伸縮することによりロック金具
46をピン44を中心として垂直面内を回動させるよう
になっている。
【0023】ロック金具46は、中央部がピン44に回
動自在に軸着された部材であって、プランジャ45に接
続されたと反対側の先端が、ボックス19の上部に開口
された第1の開口部19’からボックス19内部に挿入
され、押圧部材47の上面47’に当接されている。
【0024】押圧部材47は、傾斜した平面の上面4
7’と、傾斜した平面の下面47”とを有する。下面4
7”は、係合部材41の上部を所定の角度で傾斜して切
り欠いて平面に形成された支圧面41’に当接されてい
る。下面47”と支圧面41’とは、水平に対して等し
い傾斜角度に保持され、互いに摺動自在になっている。
また、押圧部材47は、ケーシング11の上底板との間
に介装された第3のスプリング48の付勢力で常時下方
に付勢されている。なお、押圧部材47は、各側面がケ
ーシング11の内側面と摺動自在になっており、ケーシ
ング11内を昇降可能になっている。また、第3のスプ
リング48は、前記した第1のスプリング26および第
2のスプリング26’より付勢力が十分弱く形成されて
いる。
【0025】係合部材41は、ボックス19の底板上面
上に水平動自在に設置され、前記した係合部係止面42
をボックス19のストッパ20側側面の下部に開口した
第2の開口部19”から出没可能になっている。
【0026】したがって、ロック機構40は、ストッパ
片21を突出して扉1を床に対して固定する時(以下
「セット時」と略称する)には、セットレバー31の操
作によるストッパ20の下降の結果、抑さえ板23’が
スイッチ51をONした際に図示しない制御部の制御に
より、図4に示すように、ソレノイド43が伸長し、当
初、図3に示すように、下端がボックス19およびケー
シング11の上部に連通して形成された切り欠きKの外
側にあったロック金具46に時計回りの回動力を作用さ
せるようになっている。この際、ストッパ20は、十分
に下降して係合部29が係合面29”で係合部材41の
係合部係止面42と係合可能であって、係合部材41が
第2の開口部19”から出没可能になっているので、図
4に示すように、第3のスプリング48の付勢力で、係
合部材41が第2の開口部19”から突出するととも
に、押圧部材47が下面47”と係合部材41の支圧面
41’との当接位置の下降に伴って下降する。そして、
押圧部材47の上面47’がロック金具46の先端より
下方に下降した際に、ロック金具46が時計回りに回動
して前記上面47’上に入り込み、鉛直となるまで変位
する。変位の完了したロック金具46は、押圧部材47
の上昇方向とピン44とを結ぶ直線上に位置し、軸力を
負担して、押圧部材47の上方への移動を規制し、その
結果、係合部材41の第2の開口部19”における没入
を規制し、係合部材41と係合部29との係合をロック
するようになっている。なお、プランジャ45は、先端
が手動解除機構60の回動レバー(解除部材)61の上
端部に固定されたプランジャ受け62に嵌入される。
【0027】一方、ストッパ片21の格納状態において
は、ソレノイド43が収縮し、ロック金具46を反時計
方向に回動してロック金具46の先端を上面47’外に
移動して、押圧部材47の上方への移動を可能とする。
この際、ロック金具46は、ケーシング11の上部に形
成されている切り欠きKからケーシング11の外方に回
動するようになっている。
【0028】電気解除機構50は、前記したスイッチ5
1と、該スイッチ51と前記したソレノイド43とが接
続された図示しない制御部とで構成されている。制御部
は、スイッチ51から発信された信号に基づいてソレノ
イド43の作動を制御するようになっている。また、制
御部は、図1および図2に示すように、扉1と扉1を支
持する壁2との間に設けられた通電蝶番6を介して、建
築物内部に設置された煙感知器と接続されて、該煙感知
器が煙を検知した際に、ソレノイド43を作動して、扉
1の床に対する回動規制を解除するようになっている。
【0029】図3ないし図5に示すように、手動解除機
構60は、ケーシング11の内壁に沿って配設された板
状の前記回動レバー61と、該回動レバー61に固定さ
れ、かつプランジャ45と嵌合可能なプランジャ受け6
2と、回動レバー61を垂直面内で回動自在に支持する
支持ピン63とで構成されている。回動レバー61は、
下部に回動レバー61の長さ方向に延在する案内溝64
が設けられている。案内溝64には、前記した始動ピン
21’が挿入されている。案内溝64は、回動レバー6
1の上下方向に延在された条溝であって、始動ピン2
1’が上下にスライド自在な形状に形成されている。プ
ランジャ受け62は、擂り鉢状の部材であって、開口部
をソレノイド43方向に向けて設けられ先端が円錐状に
形成されたプランジャ45がその軸線を一致させて嵌入
可能になっている。したがって、手動解除機構60は、
図5に示すように、始動ピン21’を左右に揺動するこ
とにより回動レバー61が支持ピン63を中心として回
動するようになっている。回動レバー61が回動すれ
ば、プランジャ受け62が変位し、プランジャ45のプ
ランジャ受け62に対する嵌合位置がプランジャ受け6
2の縁部に移動するので、結果として、プランジャ45
をソレノイド43本体方向に押し戻す。
【0030】以下、本考案の扉開放保持装置10の作用
および効果を説明する。扉開放保持装置10は、セット
機構30を操作することにより、扉1を床に対して自在
に固定することができる。また、扉開放保持装置10
は、電気解除機構50の作動、または、手動解除機構6
0の操作により、床に対する扉1の固定を簡単に解除す
ることができる。
【0031】すなわち、扉開放保持装置10は、通常図
3に示すように、他側35が格納部17に格納された状
態にあるが、レバー起こし凹部18を利用して他側35
を外側に引き起こし、一側34でストッパ20を第1の
スプリング26および第2のスプリング26’の付勢力
に抗して下方に押し下げ、図4に示す状態に至らしめる
ことにより、扉1を床に対して固定する。この際、スト
ップ片21は、連結ピン27がピン挿入孔22’に対し
て昇降自在なので、第1のシャフト22に対してピン挿
入孔22’の長さの範囲で上下方向に移動自在である。
したがって、扉開放保持機構10は、ピン挿入孔22’
の長さの範囲で扉1下面と床面との離間距離に対応し
て、ストップ片21を床面に押し付け可能になってい
る。
【0032】ストッパ20の押し下げは、ストッパ20
の下降に伴い抑さえ板23’が当接してスイッチ51を
ONした後、さらなるストッパ20の下降により係合部
29が係合部材41と係合することにより完了する。係
合部29と係合部材41との係合は、係合部29がボッ
クス19の下底の位置まで下降した際に、第3のスプリ
ング48の付勢力で第2の開口部19”から押し出され
た係合部材41の係合部係止面42が係合面29”に当
接し、しかも、ソレノイド43に設けられた伸長スプリ
ング49の付勢力でソレノイド43が伸長し、ロック金
具46を垂直として押圧部材47の上面47’に当接す
ることにより押圧部材47の上昇を規制するので、セッ
トレバー31の回動によるストッパ20の下方への押圧
力が除去されても、ストッパ20の上昇を規制する。
レノイド43は、スイッチ51のONに伴う制御部の制
御によって駆動されるので、この制御部がスイッチ51
のONを認識しているかどうかを調べれば、ストッパ2
0がスイッチ51をONする位置、すなわち、ロック可
能な位置にまで下降されたことが判る。
【0033】扉開放保持装置10は、ストッパ片21の
床への当接が完了すれば、ストッパ片21が下方が末広
がりなので、扉1の回動力に対して軸力を発揮して回動
を規制するようになっている。
【0034】一方、電気解除機構50の作動による、扉
1の床に対する固定の解除は、制御部が作動してソレノ
イド43を伸長スプリング49の付勢力に抗して収縮さ
せることにより、係合部29と係合部材41との係合を
解除し、ストッパ20を上昇させる。係合部29と係合
部材41との係合を解除は、ソレノイド43の収縮によ
り、ロック金具46が上面47’の外側に移動して押圧
部材47の上昇規制を解除した際に、第1のスプリング
26および第2のスプリング26’の上方への押圧力
で、係合部材41が係合面29”および係合部係止面4
2の摺動によって押圧部材47を上方に押し上げつつボ
ックス19内方へ押し込まれ、最終的に係合部係止面4
2が係合面29”の外方に離脱することにより行なわれ
る。なお、制御部の作動は、接続されている煙感知器の
煙感知信号や、その他のスイッチの操作であってもよ
い。係合部29との係合を解除後の係合部材41は、第
3のスプリング48の付勢力で常時第2の開口部19”
から外方に出ようとするが、ストッパ20が上昇してい
るので、抑さえ板23’の外側面に当接されて、ボック
ス19から離脱することはない。
【0035】手動解除機構60の操作による扉1の床に
対する固定解除は、ストッパ20の規制力に抗して扉1
に大きな回動力を作用させることにより、係合部29と
係合部材41との係合解除を行なうものである。すなわ
ち、ストッパ片21が床に当接された状態において、扉
1に回動力を作用させれば、当初、ストッパ片21が軸
力を発揮して回動の規制力が大きくなるが、この規制力
に抗して、さらに、大きい回動力を作用させることによ
り、始動ピン21’が連結ピン27を中心として垂直面
内を回動することにより回動レバー61を回動させる結
果、ストッパ片21を上昇してケーシング11内に格納
する。回動レバー61の回動は、プランジャ受け62に
水平方向への変位をもたらし、プランジャ受け62に嵌
入されたプランジャ45がプランジャ受け62の縁部に
移動することにより、プランジャ45をソレノイド43
本体方向に押し戻し、その結果、ロック金具46を反時
計方向に回動し、係合部29と係合部材41との係合解
除を行なう。以下、前記した電気解除の場合と同様に、
ストッパ20が上昇して、ストッパ片21を扉1内部に
格納する。
【0036】したがって、扉開放保持装置10は、扉1
を床に対して移動を規制および規制解除するので、戸袋
や、扉1をキャッチする壁2が無い場合、或いは上枠が
無い場合であっても、扉1の開放保持および保持解除を
行なうことができる。また、扉開放保持装置10は、他
側35を引き上げるだけでストッパ片21を下降して扉
1を床に対して固定することが容易であり、扉1の開放
保持位置を任意に設定することができ、扉1の設置位置
に対する戸袋や壁2や上枠等の設置位置の自由度が向上
する。しかも、この扉1の床に対する移動規制の解除
を、煙感知器の煙感知信号の発信で自動的に行なうこと
は勿論、手動で始動ピン21’を揺動することによって
も簡単に行なうことができるので、開放位置と閉鎖位置
の間においても、扉1の開放保持および保持解除を自由
に行なうことができ、開閉に便利である。さらに、扉開
放保持装置10は、全体が扉1内部に内蔵されて、セッ
トレバー31の他側35およびケーシング11の取り付
け面11’以外に扉1の外面に露出する部分がないの
で、扉1の外観に影響を与えない。
【0037】なお、扉開放保持装置10は、扉1を床に
対して係脱可能な機構であれば、前記した以外の構成で
あっても構わない。また、扉開放保持装置10の取り付
け位置は、扉1の外部に取り付けてよく、その場合、既
設の防火扉等にも広く適用が可能である。ストッパ20
は、セット機構30の操作により、昇降自在の構成であ
れば、他の構成であっても構わない。セット機構30
は、ストッパ20をセット可能な構成であれば、他の構
成であってもよい。ロック機構40は、ストッパ20を
床に対してセットして扉1の開放保持可能、かつ、電気
解除機構50または手動解除機構60の操作でストッパ
20の床へのセット解除可能な構成であれば、他の構成
であってもよい。電気解除機構50は、スイッチ51の
取り付け位置がケーシング11内の他の場所であっても
よく、また、ケーシング11の外部にスイッチ51と別
にスイッチを設けてもよい。手動解除機構60は、手動
でロック機構40によるストッパ20のロックを解除可
能な構成であれば、他の構成であってもよい。
【0038】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1記載の扉
開放保持装置によれば、扉を床に対して係脱するので、
戸袋や扉をキャッチする壁が無い場合、或いは上枠が無
い場合であっても、扉の開放保持および保持解除を行な
うことができる。ストッパが下降し、このストッパに取
り付けられている抑さえ板の当接によりスイッチがON
されると、制御部の制御により駆動されたソレノイドに
よって、ストッパ側の係合部に係合部材が係合され、前
記ストッパの上昇を自動的に規制できる。また、制御部
がスイッチONを認識しているかどうかを調べることよ
りストッパの下降や上昇規制が確実になされたかどうか
を確認することができる。また、ストッパがスイッチを
ONするまで、ソレノイドは係合部材を駆動しないか
ら、下降途中のストッパ等への係合部材の押圧等が無
く、ソレノイドを傷める心配が無い。
【0039】
【0040】請求項記載の扉開放保持装置によれば、
扉の開放の保持解除を手動でも行なうことができるの
で、扉の開放保持および保持解除を自由に行なうことが
でき、開閉に便利である。
【0041】請求項記載の扉開放保持装置によれば、
セットレバーを操作するだけでストッパ片を下降して扉
を床に対して簡単に移動規制でき、扉の開放保持位置を
任意に設定することができ、扉の設置位置に対する戸袋
や壁や上枠等の設置位置の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の扉開放保持装置を用いた全
体略図である。
【図2】扉開放保持装置の扉下部における設置位置を示
す拡大斜視図である。
【図3】扉開放保持装置の詳細を示す側断面図である。
【図4】図3の扉開放保持装置のセット時を示す側断面
図である。
【図5】図2の正面略図である。
【図6】従来の係合機構を示す平面図である。
【符号の説明】
1 扉 10 開放保持装置 20 ストッパ23’抑さえ板 26 第1のスプリング(付勢部材) 26’ 第2のスプリング(付勢部材) 29 係合部 30 セット機構 31 セットレバー 40 ロック機構41 係合解除部材 43 ソレノイド 45 プランジャ 50 電気解除機構51 スイッチ 60 手動解除機構 61 解除部材(回動レバー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 17/44 E05C 17/56

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉下端部に設けられることにより、扉を
    床に対して開放保持する扉開放保持装置であって、床面
    に当接可能に扉下方から出没自在かつ扉内に格納可能な
    ストッパと、該ストッパを格納可能に上方に付勢する付
    勢部材と、付勢部材の付勢力に抗してストッパを下方に
    押圧して床面に当接させるセット機構と、ストッパが床
    面に当接した際にストッパの位置を保持するロック機構
    とを備え、前記ロック機構は、前記ストッパの上端部に
    設けられた係合部に対して係合可能に設けられた係合部
    材と、該係合部材を係合部に対して係脱自在に駆動する
    ソレノイドとを備え、前記セット機構により下降された
    前記ストッパに取り付けられている抑さえ板の当接によ
    りONされたスイッチから発信された信号に基づいて制
    御部が前記ソレノイドを駆動制御して前記係合部材を前
    記係合部に対して係合させ、前記ストッパの上昇を規制
    するようになっていることを特徴とする扉開放保持装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の扉開放保持装置であっ
    て、扉を少なくとも1方向に移動することにより変位し
    て、前記係合部材と係合部との係合を解除する方向に前
    記ソレノイドのプランジャを変位させる解除部材を備え
    ることを特徴とする扉開放保持装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の扉開放保持装置
    であって、セット機構は、手動操作によりストッパを下
    降させるセットレバーを有してなることを特徴とする扉
    開放保持装置。
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