JP2603548B2 - ドラム式ブレーキのブレーキライニング - Google Patents

ドラム式ブレーキのブレーキライニング

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JP2603548B2
JP2603548B2 JP2070985A JP7098590A JP2603548B2 JP 2603548 B2 JP2603548 B2 JP 2603548B2 JP 2070985 A JP2070985 A JP 2070985A JP 7098590 A JP7098590 A JP 7098590A JP 2603548 B2 JP2603548 B2 JP 2603548B2
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brake lining
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雄司 鈴木
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日野自動車工業株式会社
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/0006Noise or vibration control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D69/00Friction linings; Attachment thereof; Selection of coacting friction substances or surfaces
    • F16D2069/004Profiled friction surfaces, e.g. grooves, dimples

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ドラム式ブレーキのブレーキライニングに
係り、特にブレーキシューの振動を該ブレーキシューの
固有振動数に近い固有振動数を有するブレーキライニン
グとのフリクションロスにより減衰させてブレーキの鳴
きを防止するようにしたドラム式ブレーキライニングに
関する。
従来の技術 従来、車輌のブレーキライニングには、適度の摩擦係
数を有すること、耐摩耗性に優れていること、摩擦熱に
よるフェード現象に耐えること等多くの性能が要求さ
れ、通常石綿、樹脂、金属等が使用されている。従来の
ドラム式ブレーキにおいては、制動時にブレーキライニ
ングをブレーキドラムに押圧すると該ブレーキドラムと
の摩擦によってブレーキライニングはブレーキシューと
共に微小振動を生じて、いわゆるブレーキの鳴き現象が
生ずることがあり、このブレーキの鳴きを効果的に防止
することは従来非常に困難とされていた。
このブレーキの鳴き現象を防止する一方法としては、
振動解析実験を行い、鳴きの原因と推定される部品、例
えばブレーキシューの剛性を高める手段が採用されてい
るが、該解決手段は、必ずしも理論的に解明されたもの
ではなく、試行錯誤によるところが多く、解決には更に
多くの工数を要すると予想される。また他の防止方法と
しては、ブレーキライニングの材質又は配合等を変更し
て摩擦特性を改善する方法があるが、ブレーキの鳴きに
寄与する要因は、ブレーキライニングに要求される摩擦
係数又は耐摩耗性等の性能と相反する場合が多く、これ
らの性能を悪化させることなくブレーキの鳴きを改善す
ることは非常に困難であった。
また実公昭36−17717には、ブレーキライニングが開
示されているが、該従来例は、ブレーキライニングのブ
レーキシュー側の面に縦横に空隙を設けてなるもので、
風の通り抜けによる冷却効果と、防振効果をねらったも
のではあるものの、1つのブレーキライニングに対する
軸線方向のスリットの本数と振動減衰率との関係には何
ら着目しておらず、実施例では、1つのライニングに6
本の軸線方向の空隙を設けているから実際にどれほどの
防振効果が得られるか疑問であり、またこれらに加えて
円周方向に1本の空隙を設けてなるものであるから、軸
線方向にのみ2乃至3本のスリットを形成する本願発明
とはその構成及び作用効果が全く異なる。
目 的 本発明は、上記した従来技術の問題点を除くためにな
されたものであって、その目的とするところは、ブレー
キライニングの一面に車軸の軸線方向にのみ2乃至3本
のスリットを形成することによりブレーキライニングの
固有振動数を最も効率よく低減させてブレーキシューの
固有振動数に近づけると共に、該スリットが形成された
一面をブレーキシューに接合して固着することによりブ
レーキシューの振動をブレーキシューとブレーキライニ
ングとの間のフリクションロスにより減衰させることが
できるようにすることであり、またこれによって簡単な
構成によってブレーキシューの鳴きを効果的に防止する
ことである。また他の目的は、ブレーキライニングには
ブレーキの鳴きを考慮することなくブレーキライニング
に本来要求される最高の性能を備えた素材を使用できる
ようにすることにより制動性能に悪影響を与えることな
くブレーキの鳴きを防止することである。
構 成 要するに本発明は、ブレーキシューに装着されたブレ
ーキライニングをブレーキドラムの内周面に押圧するこ
とにより車輪に制動力を付与するドラム式ブレーキのブ
レーキライニングにおいて、前記ブレーキシューとの接
合面に車輪の軸線方向にのみ2乃至3本のスリットを形
成し、該スリットにより曲げ共振周波数を前記ブレーキ
シューの曲げ共振周波数に近づけ、該ブレーキシューの
振動を減衰させるように構成したことを特徴とするもの
である。
以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明する。本
発明に係るドラム式ブレーキのブレーキライニング1
は、石綿、結合剤としての熱硬化性樹脂に石綿の短繊維
を混合したレジンモールド、又は焼結合金等で製作され
た円弧状薄板に形成されたものであり、内面1aには車軸
の軸線方向にのみ2乃至3本のスリット1b及びブレーキ
シュー2に結合するための結合穴1cが形成されている。
ここでスリットの本数を2乃至3本としたのは、1本又
は4本以上では、振動減衰率が1%以下となってしま
い、ブレーキの鳴きが従来とほとんど変わらない程度に
大きくなってしまうからである(第3図参照)。そして
ブレーキライニング1は、内面1aをブレーキシュー2の
円弧状に形成されたリムの外周面2aに接合されて締結部
材の一例たるボルト又はリベット(図示せず)により固
着される。
また、ブレーキシュー2の一端2bに形成された穴2cに
は図示しないアンカピンが挿通され、他端2dには図示し
ないホイールシリンダが配設され、ブレーキペダル(図
示せず)を踏み込むことによりホイールシリンダに圧力
油を供給して作動させるようになっている。ブレーキシ
ュー2は、アンカピンを中心として回動してブレーキラ
イニングを囲繞するように配設されるブレーキドラム
(図示せず)の内周面に該ブレーキライニングを押圧し
て制動力を車輪(図示せず)に付与するように構成され
ている。
作 用 本発明は、上記のように構成されており、以下その作
用について説明する。第1図において、ブレーキペダル
を踏み込むと、公知の制動装置により該踏込み量に比例
した圧力の圧力油がホイールシリンダに作用し、夫々の
ブレーキシュー2の他端2dを互いに離脱する方向に移動
させてブレーキライニング1をブレーキドラムの内周面
に押圧して車輪に制動力を付与する。
該制動時において、ブレーキドラムとブレーキライニ
ング1との摩擦により該ブレーキドラム及びブレーキラ
イニング1は、高温になると共に振動して音を発するい
わゆるブレーキの鳴きが発生することがある。このブレ
ーキの鳴きは、周波数が約3000Hzの高い周波数の不快音
であり、その発生源を調査したところブレーキシュー2
の振動が主原因であることが判明した。
本発明に係るブレーキライニング1は、第2図に示す
如く内面1aにスリット1bを2乃至3本形成することによ
り曲げの固有振動数を低減させてブレーキシュー2の固
有振動数に近い値となるように調整してあるので、ブレ
ーキシュー2及びブレーキライニング1が振動するとき
両者間の微小なズレが増大し、ブレーキライニング1と
ブレーキシュー2との間でのフリクションロスが増大す
る。そして該フリクションロスにより振動のエネルギを
吸収してブレーキシュー2の振動を減衰させ、ブレーキ
の鳴きが防止される。
本発明に係るブレーキライニング1に形成されたスリ
ット1bの本数と振動減衰率及びブレーキの鳴きの大きさ
との関係を調べた結果、第3図に示す如く、2本のスリ
ット1bを形成したとき最も大きな振動減衰率を示し、そ
の値はスリット1bの採用前には0.8%であったものが3
%と約4倍弱に減衰率が増大し、このときブレーキの鳴
きも著しく低減することが確認されている。またスリッ
トが3本の場合の振動減衰率は、第3図において、約2.
2%であり、実用できる範囲である。
また、上記した如くブレーキライニング1の固有振動
数は、該ブレーキライニングに形成されるスリットの本
数を選択することにより調整してブレーキの鳴きを防止
できるので、ブレーキライニング1の素材としてブレー
キの鳴きを考慮することなく制動時に要求される適度な
摩擦係数を有し、かつ耐摩耗性に優れ、またフェード現
象が生じない等の性能に優れた素材を用いることができ
るので、高い制動性能を保持したままブレーキの鳴きを
防止することができる。
効 果 本発明は、上記のようにブレーキライニングの一面に
車軸の軸線方向にのみ2乃至3本のスリットを形成した
ので、ブレーキライニングの固有振動数を最も効率よく
低減させてブレーキシューの固有振動数に近づけると共
に、該スリットが形成された一面をブレーキシューに接
合して固着することによりブレーキシューの振動をブレ
ーキシューとブレーキライニングとの間のフリクション
ロスにより減衰させることができる効果があり、またこ
の結果簡単な構成によってブレーキシューの鳴きを効果
的に防止することができる効果がある。またブレーキラ
イニングにはブレーキの鳴きを考慮することなくブレー
キライニングに本来要求される最高の性能を備えた素材
を使用できるようになるため、制御性能に悪影響を与え
ることなくブレーキの鳴きを防止することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係り、第1図はブレーキシュー
に装着された状態を示すブレーキライニングの斜視図、
第2図はブレーキライニングの斜視図、第3図はスリッ
トの本数とブレーキの鳴きとの関係を示す線図である。 1はドラム式ブレーキのブレーキライニング、1bはスリ
ット、2はブレーキシューである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキシューに装着されたブレーキライ
    ニングをブレーキドラムの内周面に押圧することにより
    車輪に制動力を付与するドラム式ブレーキのブレーキラ
    イニングにおいて、前記ブレーキシューとの接合面に車
    輪の軸線方向にのみ2乃至3本のスリットを形成し、該
    スリットにより曲げ共振周波数を前記ブレーキシューの
    曲げ共振周波数に近づけ、該ブレーキシューの振動を減
    衰させるように構成したことを特徴とするドラム式ブレ
    ーキのブレーキライニング。
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