JP2602560B2 - ガラスまたはガラスセラミックスのイオン交換方法 - Google Patents

ガラスまたはガラスセラミックスのイオン交換方法

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JP2602560B2
JP2602560B2 JP1308827A JP30882789A JP2602560B2 JP 2602560 B2 JP2602560 B2 JP 2602560B2 JP 1308827 A JP1308827 A JP 1308827A JP 30882789 A JP30882789 A JP 30882789A JP 2602560 B2 JP2602560 B2 JP 2602560B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ガラスまたはガラスセラミックスのイオン
交換方法に関する。
(従来技術および発明が解決しようとする課題) ガラス表面におけるアルカリ金属イオン交換による酸
化物、特にシリケートに基づくガラスまたはガラスセラ
ミックスのイオン交換法は、広範な産業上の用途、特に
化学硬化の分野に応用されている。
転移温度Tg以下の温度において、少量のアルカリ金属
イオンはより大きなイオンと置換され(クラウディング
(crowding);イオン スタッフィング(ion stuffin
g))、その結果ガラス表面において圧縮応力を生じ、
そしてガラスの強度を著しく改良する。イオン交換時の
温度が高くなればなる程、イオン交換は速くなる。しか
しながら、選ばれた温度はそれ程高温ではないので、応
力緩和がガラス内で生ずる。その温度がTgよりも低くな
ればなる程、表面硬化に必要な時間が長くなる。好まし
い温度は、Tgよりも約100℃低い温度である(G.H.Frisc
hat,“Ionic Diffusion in Oxide Glasse",Trans Tech
Publications,Aedermannsdorf(Switerland),1975,p,7
5)。
転移温度Tg以上のイオン交換では、表面において異な
る(低)膨張係数を有し、冷却後、その表面に圧縮応力
を生じさせるガラスまたは結晶を生産することも可能で
ある。しかしながら、選ばれたイオン交換温度はそれ程
高いレベルではないので、ガラスは交換工程中に変形す
る。
そのうえ、例えば、アルカリ金属イオンの銀および/
または銅イオンによるイオン交換によってガラス表面を
着色させることも公知である(Frischat p.83を参照の
こと)。この方法は、例えば、ガラス装置に目盛を付け
る場合に利用される。目盛は、AgCl含有ペースト形態で
ガラスに塗布される。イオン交換時に、銀イオンはガラ
ス中へ拡散し、極めて長寿命の着色を生ずる。これらの
ペーストは、高温において必要な付着力を有するペース
トを提供するキャリヤー物質を含んでいる(W.Kiefer,G
lastechn.Ber.,46(8),325(1973))。そのうえ、キ
ャリヤー物質は、交換イオンを吸収することを目的とす
る。着色後、ペースト残留物は、ある場合には、ガラス
表面に極めて強く結合し、それらの除去が困難となり、
さらに除去時にガラス表面を損傷する(微小クラック)
恐れがある。そのうえ、プロトン用にガラス表面のアル
カリ金属イオンを、例えば、湿った二酸化イオウまたは
三酸化イオウ蒸気によって交換することが公知である
(例えば、Frischat、p88を参照のこと)。この交換
は、耐水性、ある場合には強度をも改良する。
イオン交換法によるガラスの強化に関する多くの報告
が発表されている。いくぶん理論的な観点からの概略
は、フリシャット(Frischat)の文献、特に、化学拡散
(pp72−88)の章にすでに示されている。工業的な方法
の一例は、ドイツ特許公開第1、496,074号に記載され
ており、アルカリ金属イオンは、Tg(600℃〜750℃)以
上の温度でリチウムイオンと交換される。被覆表面フィ
ルムは、残留ガラスよりも低い膨張係数を有し、そして
冷却すると所定の圧縮応力を有する。ドイツ特許公開第
1,496,470号には、リチウムイオンがTgより約50℃〜100
℃低い温度で表面フィルムにおいてより大きなアルカリ
金属イオンと交換され、同様に所定の圧縮応力を生ずる
ことが記載されている。ドイツ特許公告第1,287,763
号、ドイツ特許公開第3,537,561号および米国特許第3,5
73,072号には、Tg以下の温度でガラスセラミックスを強
化する方法として、小さなイオン半径を有するアルカリ
金属イオンが大きな半径を有するイオンによって置換さ
れることが記載されている。ドイツ特許公開第1,803,54
0号によれば、ガラスセラミックス中のMg++およびZn++
イオンはそれぞれの場合に2Li+によって置換される。ソ
ーダライムガラス表面におけるナトリウムイオンのカリ
ウムイオンとの交換は、ガラス表面からのアルカリを伴
なうことが特開昭55−104,949号(1980年8月11日)に
記載されている。
イオン交換は、溶融塩によって行なわれる。低温にお
いて、溶融アルカリ金属硝酸塩および亜硝酸塩が使用さ
れる。硝酸塩および硝酸塩/亜硝酸塩浴は約450℃まで
使用できるが、この温度以上ではそれらは分解し、処理
すべきガラスばかりではなく容器およびその他の装置の
表面までも浸食する。硝酸塩および亜硝酸塩溶融物を使
用する作業では、危険なしではなく、毒性および爆発の
危険のため、特別な安全な予備措置が必要であり、それ
らは大規模な工業的な使用を制限する。高温において、
塩化物および/またはスルフェート溶融物は、通常、使
用される。一般に、純粋な塩の融点が高すぎるので、同
一カチオンを有する各種の塩または同一アニオンを有す
る各種の塩の共晶が、通常、使用される。塩化物および
スルフェートの混合物からなる塩溶融物を使用すると、
塩化物がこの温度範囲で極めて攻撃的であり、多くのガ
ラスは溶融物によってその表面が侵食されるという不具
合を有する。2種以上のカチオンを有する塩溶融物を使
用すると、カチオンが相互に激しく妨害するという不利
益がある。このように、例えば、カリウムの交換は、ナ
トリウムイオンの存在によって厳しく制限される。その
上、塩浴は、吸着したイオン交換生成物が塩浴中で濃縮
するために、老化をうけ、イオン交換が妨害または弱め
られる。このように、それらは、通常、新たらしくされ
るべきである。使用塩浴の処分は、複雑な方法を必要と
する。さらに、塩浴の老化による不利益は、交換条件が
時間と伴に変化することである。交換時間および温度
は、一定の特性を有する加工生成物を得るために、これ
らの変化に絶えず適応させるべきである。
本発明の目的は、塩溶融物の固有の不利益を除いたガ
ラスまたはガラスセラミックスの表面でイオン交換する
方法を見い出したことである。さらに、イオン交換の
間、一定の条件が、常に、存在し、即ち、イオン交換方
法において新鮮なイオン交換源が利用可能であることが
保障されるべきである。その上、交換に使用される交換
媒体にかかわらず、ガラス表面および装置の侵食または
損傷は生ずるべきではなく、交換媒体はガラス表面から
容易に除去されるべきである。
(課題を解決すべき手段) 本発明の目的は、約400℃〜1,000℃においてガラス又
はガラスセラミックに塩を用いてイオン交換を行って、
ガラス又はガラスセラミックの表面に圧縮応力を与える
ことにより該表面を硬化する方法において、 該ガラス又はガラスセラミックを該イオン交換温度で固
体であるフィルムで被覆し、ここで、該フィルムは実質
的に粒子径が250ミクロン以下である少なくとも1つの
固形粒子からなり、イオン交換可能なカチオンを含み、
かかる固形塩はカリウムまたはリチウムのスルフェート
または塩化物である;前記ガラス又はガラスセラミック
を前記塩の融点よりも低いイオン交換温度とし;さらに
固相で前記イオン交換を行って、前記塩を溶融又は分解
することなく前記ガラス又はガラスセラミックの表面を
硬化させることを特徴とする方法により達成される。
(作用および効果) イオン交換は、固相反応である。最初に、ガラスまた
はガラスセラミックスは、イオン交換温度において固形
であり、実質的に交換温度で溶融しない交換可能な1ま
たはそれ以上の塩からなるフィルムで被覆される。交換
温度で固形であるフィルムは、塩または塩混合物が交換
温度で溶融せず、固形で存在すると理解される。一般
に、2またはそれ以上の金属イオンの同時交換を行なう
ものでなければ、固相反応の場合には均質溶液である溶
融状態よりも容易に行なわれ、単一塩を使用することが
好ましい。使用し得る塩は、固形で、交換温度で溶融せ
ず、そして交換可能な塩、特に、1価または2価のカチ
オンを含有する塩を含む塩からなる。周期律表の1A、2
A、1Bおよび2Bからの元素の塩が、好ましい。アルカリ
金属の塩、銀、亜鉛およびカドミウムの塩が特に好まし
い。しかしながら、異種2価カチオン、例えば、Fe++
Ni++、Co++、Mn++等を含有する塩を使用することが可能
である。塩は、特に、スルフェート、塩化物、ピロスル
フェート、炭酸塩、硝酸塩、ホスフェート、亜硝酸塩お
よび酸化物として使用される。価格および利用し安さの
ため、スルフェートおよび塩化物が好ましい。塩浴中の
交換プロセスと異なり、固形塩化物を使用すると、ガラ
ス表面のいかなる損傷をも導かない。分解生成物がしば
しばガラス表面を侵食し、そのガス状成分が空気汚染お
よびプラント腐食の問題を起すので、塩は交換温度で分
解すべきではない。その上、不規則なイオン交換は分解
のために生じ、分解生成物の除去が問題となる。
均一なイオン交換を達成するために、被覆面が均質で
あり、表面に沿う斜拡散が実質的に抑制されることが必
要である。これには小粒径の塩が必要である。250μm
の塩の粒子径が極めて良好な結果を導くが、60μm以
下、特に、20μm以下の粒子径が好ましい。何故なら
ば、かかる粒子径であれば、ガラスに適用されるフィル
ムの厚みは薄く保たれ、微粒子フィルムが容易に適用さ
れ、拡散工程がより容易に進行するためである。
実際に約30μmまでの裂け目が生ずることが知られて
いる。この理由のため、50〜100μmのイオン交換層の
フィルム厚は、強化の際に得られなければならない。こ
れらのフィルム厚は、被覆された塩の厚みが0.02〜2.0m
m、特に、0.4〜1.6mmの場合に、達成される。交換成分
によるイオン交換速度の変化は、多くの場合に観察され
ない。
しかしながら、ガラスから交換媒体に拡散するイオン
(イオン交換生成物)濃度が増加すればする程、交換が
阻害され、または弱められるという現象も生ずる。この
効果は、特別な利益のめに利用される。被覆層の厚みに
依存し、被覆フィルム中のイオン交換生成物濃度は、遅
かれ早かれ行き渡り、その結果、イオン交換は遅くな
る。層厚を変化させることによって、ある量のイオンが
交換した後、速度が遅くなるときを決定することも可能
である。その終了がイオン交換される金属イオンとフィ
ルム中の交換された金属イオン間のある平衡がすでに確
立されており、適度な交換速度の減少が生ずる領域にあ
るように処理時間を選択すれば、温度および処理の相対
的に少ない変化でイオン交換の結果にわずかに影響を与
えるだけである。このように、極めて均一で高い再現特
性を有するプロセス生成物を得ることは、相対的に簡単
である。
塩のフィルムは、従来法でガラス表面に被覆し得る。
好ましい方法には、例えば、静電気による微細塩の適用
または塗布、塩の懸濁液もしくは分散液のスプレー、ガ
ラス表面の分散液もしくは懸濁液への含浸、またはスク
リーン印刷もしくは転写等があげられる。特に、ガラス
表面の選択部分だけをコートし、共有交換方法で交換し
得る異種イオン交換媒体の表面の残の部分への配置には
後者の技術が好ましい。容器内表面の被覆用の好適な被
覆方法は、懸濁液による流れ塗布である。
被覆に好ましい懸濁液は、既知の方法そのままで、塩
を水性または非水性懸濁液中において攪拌または粉砕す
ることによって調製し得る。好適な非水性懸濁液または
分散媒には、例えば、動物油、植物油、鉱物油または合
成油、ベンジンなどの多くの有機性液体、トルエンの如
きアルキレート化芳香族、グリコール、エーテルが挙げ
られる。有機性液体中の懸濁液または分散液は、特に安
定であるという利益があるが、乾燥中に生ずる有機蒸気
を、例えば、活性炭による吸着またはその後の燃焼によ
って処理しなければならないという不利益がある。水中
の懸濁液または分散液には、乾燥中に生ずる水蒸気が環
境に影響を与えないという利益があるが、既知の熱力学
法則の結果、塩の粒子の粗粒化が生ずるので懸濁液また
は分散液は、保存寿命が制限されないことはない。
懸濁液または分散液には、少量の従来の分散剤、例え
ば、ポリホスフェート等の湿潤剤、ピロゲニックシリカ
(aerosilR)、メチルセルロース、およびそれらの誘導
体等の沈降防止剤および増粘剤をさらに添加することも
可能である。増粘剤によって、分散剤の粘度調製が可能
となり、層厚は基質を分散剤に含浸し、または分散剤を
基質にスプレーする簡単な方法で得られる。層が1回の
適用または塗布後十分な厚みでなければ、所定層厚は乾
燥を伴なう複数適用によって達成し得る。前記助剤は、
当技術分野の当業者には既知であり、いかなるタイプの
分散剤、例えば、エマルションペイントまたはプリント
インクの調製等広範に応用されているものが使用でき
る。層が分散剤または懸濁液の形態で適用または塗布さ
れると、イオン交換前に層の乾燥が必要である。このこ
とは、50℃〜400℃間の温度に若干加熱することによっ
てまたはガラスもしくはガラスセラミックスの加熱の間
にイオン交換温度に加熱することによって行なわれる。
とにかく、選択される分散媒体および温度は、層が激し
い蒸発によって損傷をうけないように設定すべきであ
る。
一般に、層がペースト形態で適用または塗布されるの
で、極めて簡単に表面部分だけを交換物質でコートで
き、基質の任意に選択された場所だけをイオン交換でき
る。このように、ガラス表面の形態または、例えば、他
の未強化面の強化面積は簡単な方法で得られる。
必要により乾燥されるが塩のフィルムの形成後、ガラ
スまたはガラスセラミックスは乾燥器でイオン交換温度
にされる。ガラスまたはガラスセラミックスの種類およ
びその方法が転移温度Tg以上または以下で行なわれるか
に依存するが、この温度は400℃〜約1,000℃の間であ
る。固相イオン交換が同一処理時間および同一温度にお
いて塩浴によるイオン交換と比較してかなり良好な結果
を導くことは、特に驚くべきことである。
イオン交換中、ガラスまたはガラスセラミックス部品
は、乾燥器中に横たえ、立たせ、またはつり下げられ
る。滞留時間および生成物の容積に依存するが、バッチ
型または連続式の乾燥器が使用される。イオン交換温度
における部品の滞留時間は、リチウムの如き移動性の高
い場合には数分であり、低移動性のイオンの場合には数
時間までである。イオン移動性は別として、滞留時間
は、当然、温度およびガラス表面におけるイオン交換さ
れる厚みにも依存する。
イオン交換の完成後、形成層は、再び、除去される。
層が溶融またはガラスに接着した他の物質が形成されな
いので、その層は容易、急速に除去し得る。その層は、
ブラッシングまたは水に溶解させて簡単に除去し得る。
ある場合に、最初に大部分がブラッシングし、残留物を
溶解する方法が推薦される。層の溶解は、層の微小細孔
の結果、水に対する表面の影響の受け安さはより大きい
ので、イオン交換後塩浴中に存在するような溶融残留物
の場合よりも急速に進行する。
本発明によって得られる利益は、特に、イオン交換が
ガラス表面に損傷を与えることなくいかなる温度でも起
き、高価で時には危険な塩浴を使用せず、そして極めて
均一で高生成物特性が容易に安価な方法で得られること
である。
(実施例) 実施例1 平均粒径10μmを有する分散液を、K2SO4 90gとスク
リーン印刷インク 60g(デグサ製No.8−80−392)と分
散媒としてのエタノール 150gの混合物をボールミルで
粉砕して調製した。この分散液を使用して主要成分とし
て62.0%のSiO2、21.0%のAl2O3、3.0%のLi2O、6.0%
のZnO、1.65%のTiO2、1.5%のZrO2、および1.5%のBaO
を含有するリチウム アルミノシリケート ガラスから
なる研磨ガラスプレート(20x60mmx4mm厚)にコートし
た。分散媒を80℃に1時間で加熱して蒸発した。乾燥K2
SO4層の厚みは、0.8mmであった。イオン交換は、被覆プ
レートを640℃で4時間加熱して実施した。冷却後、K2S
O4層を水洗して除去した。ガラスプレート表面のイオン
交換層厚は50μmであり、表面圧縮応力は8000nmxc
m-1、これは270Nxmm-2に対応する。プレートの研磨表面
は、目視による、いかなる変化もなかった。
実施例2 ガラスプレートを、被覆前に、温度処理(700℃で1
時間)して種結晶を形成させ、900℃で1時間結晶化を
行なってガラスセラミックスに変えた以外は、実施例1
の方法を繰り返した。ガラスセラミックスの高転移温度
の結果、イオン交換は640℃の代りに700℃で実施した。
プレート表面のイオン交換層の厚みは、50μmであっ
た。プレート表面の圧縮応力は6000nmxcm-1であり、200
Nxmm-2に対応する。プレートの研磨表面には、目視によ
る変化はなかった。
実施例3 イオン交換を固形K2SO4層ではなく、52%のK2SO4と48
%のKClからなる塩浴で実施することを除いて、実施例
2の方法を繰り返えした。プレート表面のイオン交換層
の厚みは、30μmであった。表面圧縮応力は、2000nmxc
m-1であり、67Nxmm-2に相当する。プレート表面は、わ
ずかに損傷を受けた(スポット形成)。
実施例4 平均粒径15μmを有する分散液は、Li2SO4 33gとス
クリーン印刷インク 20g(デグサ製No.8−80−392)と
エタノール 47gをボールミルで粉砕して調製した。こ
の分散液を使用して実施例1の記載の如くガラスプレー
トを被覆した。分散媒を80℃で1時間で加熱して蒸発
し、0.8mmの厚みを有するLi2SO4層を得た。被覆ガラス
を、温度処理(700℃で1時間)して種結晶を形成さ
せ、900℃で1時間結晶化を行なってガラスガラスセラ
ミックスに変えた。セラミック化と同時にイオン交換を
実施した。約5〜10μmの厚みの結晶表面層が形成さ
れ、約25μm以下で、圧縮応力は約3000nmxcm-1、これ
は100Nxcm-2に対応する、を有する圧縮応力域が存在す
る。ガラス表面のリチウムイオンの交換は、表面結晶化
を起し、これはバルク結晶化の前である。セラミック化
プレート表面は、何等目視による変化を示さなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−209930(JP,A) 特開 昭56−169155(JP,A) 特開 昭56−125245(JP,A) 特開 昭54−78714(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約400℃〜1,000℃においてガラス又はガラ
    スセラミックに塩を用いてイオン交換を行って、ガラス
    又はガラスセラミックの表面に圧縮応力を与えることに
    より該表面を硬化する方法において、 該ガラス又はガラスセラミックを該イオン交換温度で固
    体であるフィルムで被覆し、ここで、該フィルムは実質
    的に粒子径が250ミクロン以下である少なくとも1つの
    固形粒子からなり、イオン交換可能なカチオンを含み、
    かかる固形塩はカリウムまたはリチウムのスルフェート
    または塩化物である;前記ガラス又はガラスセラミック
    を前記塩の融点よりも低いイオン交換温度とし;さらに
    固相で前記イオン交換を行って、前記塩を溶融又は分解
    することなく前記ガラス又はガラスセラミックの表面を
    硬化させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記フィルム中の前記塩が60ミクロン(μ
    m)以下、特に20ミクロン(μm)以下の粒子径を有す
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記フィルムの厚みが0.02〜2mm、特に0.4
    〜1mmである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】前記固形塩が硫酸カリウムである請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ガラス又はガラスセラミックの一部だ
    けがイオン交換の対象となる請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】前記フィルムがスプレー、含浸、スクリー
    ン印刷又は転写により得られる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】前記イオン交換が電界により支持される請
    求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】前記イオン交換可能なカチオンがカリウム
    である請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】前記硬化層が50〜100ミクロンのイオン交
    換された層である請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】前記方法はガラスを硬化させるためであ
    り、前記イオン交換可能なカチオンがリチウムである請
    求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】前記イオン交換が、前記ガラス又はガラ
    スセラミックが乾燥器中で行われる請求項1又は4記載
    の方法。
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