JP2602544B2 - 新規オリゴマー、その製法および用途 - Google Patents

新規オリゴマー、その製法および用途

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JP2602544B2 JP1068836A JP6883689A JP2602544B2 JP 2602544 B2 JP2602544 B2 JP 2602544B2 JP 1068836 A JP1068836 A JP 1068836A JP 6883689 A JP6883689 A JP 6883689A JP 2602544 B2 JP2602544 B2 JP 2602544B2
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なオリゴマー、詳細には新油性のアルキ
ル基と親水性のポリ(N−ホルキルエチレンイミン)鎖
またはポリ(N−低級アシルエチレンイミン)鎖を合せ
て有する新規な両親媒性オリゴマー、その製造法および
それからなる界面活性剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、2−メチル−2−オキサゾリン、2−フェニル
−2−オキサゾリン等の如き2−置換−2−オキサゾリ
ンの開環異性化カチオンホモ重合を行う方法は、例えば
ポリマー・ジャーナル,,87(1973)、ジャーナル・
オブ・ポリマー・サイエンス,B,,871(1957),ジャ
ーナル・オブ・ポリマー・サイエンス,A−1,,2253(1
966)等の文献に記載されており公知である。
また、長鎖アルキルハライド、長鎖アルキル基を含む
カルボン酸ハライドまたは長鎖アルキル基を含むスルホ
ン酸ハライドを開始剤とし、2−置換−2−オキサゾリ
ンの開環カチオン重合を行なうことにより得た化合物が
界面活性剤として優れていることは、USP4261925に記載
されており公知である。
さらに、トシル酸またはトリフルオロメタンスルホン
酸の長鎖アルキルエステルを開始剤とし、2−置換−2
−オキサゾリンの開環カチオン重合を行なうことにより
得た化合物が界面活性剤として優れていることは、小
林、三枝らがマクロモレキュルズ,20(8),1729(198
7)で報告しており公知である。後者の文献において
は、特に、トリフルオロメタンスルホン酸の長鎖アルキ
ルエステルを用いた場合に、重合開始反応速度が重合成
長反応速度よりも早く、オリゴマーの分子量をコントロ
ールすることができ、生成オリゴマーが有効な界面活性
能を示すことが述べられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、トリフルオロメタンスルホン酸の長鎖アルキ
ルエステルは非常に不安定であるため取り扱いが困難で
あるという欠点がある。また、トリフルオロメタンスル
ホン酸エステルを得るための原料であるトリフルオロメ
タンスルホン酸クロライドは高価である上にかなり強い
酸であるため、取り扱いにくいという問題点もある。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情において本発明者らは鋭意研究を行った結
果、ハロゲン化酢酸の長鎖アルキルエステル2−置換又
は無置換−2−オキサゾリンの開環重合の開始剤として
用いると、重合開始反応が重合成長反応よりかなり早く
なるため、分子量コントロールが容易であり、分子量分
布も狭いオリゴマーが得られ、更に得られたオリゴマー
が優れた界面活性能を示すことを見出し、本発明を完成
した。
すなわち、本発明は、一般式(I) (式中、R1は炭素数8〜30のアルキル基を表わし、R2
水素原子、メチル基またはエチル基を表わし、すべての
R2は同一であっても異なっていても良く、nは重合度を
表わし,XはC1、Br、Iまたは水酸基を表わす。) で表わされる分子量が300〜10,000であるオリゴマーを
提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における上記一般式(I)で表わされるオリゴ
マーは、一般式 (式中、R1は炭素数8〜30のアルキル基を表わし、Yは
C1、BrまたはIを表わす。) で表わされる化合物を開始剤として、一般式 (式中R2は水素原子、メチル基またはエチル基を表わ
す。) で表わされる一種または二種以上の2−置換又は無置換
−2−オキサゾリンを開環カチオン重合することにより
得られる。
本発明において、重合開始剤として用いられる上記一
般式(II)で表される化合物は、炭素数8〜30の長鎖ア
ルキル基を含むアルコールとハロゲン化アセチル化剤と
の反応、または炭素数8〜30の長鎖アルキルを含むアル
コールの酢酸エステルとハロゲン化剤との反応等、公知
の方法で得られるが、長鎖アルキル基を含むアルコール
とハロゲン化アセチル化剤との反応が簡便であるため好
ましい。長鎖アルキル基としては直鎖でも、分岐構造を
有していても、また不飽和結合を有していてもよく、一
種類であっても二種類以上のものの混合物であっても良
い。
長鎖アルキル基を含むアルコールとしてはオクチルア
ルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウン
デシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルア
ルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアル
コール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコ
ール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコー
ル、エイコシルアルコール、セリルアルコール、メリシ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソノ
ニルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オク
チル−ドデシルアルコール、2−デシル−テトラデシル
アルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
またハロゲン化アセチル化剤としては、クロロ酢酸ク
ロライド、クロロ酢酸ブロマイド、クロロ酢酸アイオダ
イド、ブロモ酢酸クロライド、ブロモ酢酸ブロマイド、
ブロモ酢酸アイオダイド、ヨード酢酸クロライド、ヨー
ド酢酸ブロマイド、ヨード酢酸アイオダイド等のハロゲ
ン化酢酸ハライドの他、クロロ酢酸無水物、ブロモ酢酸
無水物、ヨード酢酸無水物等のハロゲン化酢酸無水物、
クロロ酢酸メチル、ブロモ酢酸メチル、ヨード酢酸メチ
ル、クロロ酢酸エチル、ブロモ酢酸エチル、ヨード酢酸
エチル等のハロゲン化酢酸エステルなどが挙げられる。
このようにして得た前記一般式(II)で表される長鎖
アルキル基を含む開始剤は非常に安定な化合物であるた
め、長期に渡る保存が可能である。
また、上記一般式(I)又は上記一般式(II)中のR1
の炭素数が7以下ではこれによってもたらされる親油性
が低下し、本発明で意図する後述するオリゴマーの特徴
がなくなるので好ましくない。
本発明における上記一般式(I)で表わされるオリゴ
マーを生成せしめるモノマーは上記一般式(III)で表
わされる2−置換又は無置換−2−オキサゾリンであ
り、具体的には2−オキサゾリン、2−メチル−2−オ
キサゾリン、2−エチル−2−オキゾリンである。これ
らの化合物は例えば、Liebigs Ann.Chem.,P996〜P1009
(1974)に記載の方法によって製造することができる。
これらの化合物は一種又は二種以上を組み合わせて用い
てもよい。上記一般式(I)又は上記一般式(III)中
のR2の炭素数が3以上となるとこれによってもたらされ
る側鎖の親水性が低下し、後述する本発明で意図するオ
リゴマーの特徴がなくなるので好ましくない。
本発明における上記一般式(I)で表わされるオリゴ
マーの製造方法としては、塊状重合法または溶液重合法
が挙げられる。溶液重合法の場合、使用される溶媒とし
ては、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、クロロ
ホルム、塩化メチレン、塩化エチレン等を使用できる。
その溶媒の使用量としては、限定されるものではない
が、全仕込みモノマー100重量部に対して、10重量部か
ら2000重量部を使用するとよい。
本発明における上記一般式(I)で表わされるオリゴ
マーを生成せしめる重合開始剤として用いられる上記一
般式(II)で表わされる化合物の量は、目的とするオリ
ゴマーの分子量によって決定されるが、一般にはモノマ
ー2〜140モル当量に対して重合開始剤1モル当量の割
合で使用するとよい。
本発明における上記一般式(I)で表わされるオリゴ
マーを生成せしめる重合の手順としては、例えば溶液重
合の場合、脱水、窒素置換した重合容器に、脱水精製し
た溶媒を仕込み、脱水精製したモノマーおよび長鎖アル
キル基を含む上記一般式(II)で表わされる開始剤を仕
込む。しかる後に反応系を好ましくは40℃以上150℃以
下の重合温度に保ち、モノマーを実質的に完全に重合さ
せる。重合開始剤としてクロロ酢酸またはブロモ酢酸の
長鎖アルキルエステルを使用する場合には触媒としてヨ
ウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウム等のヨウ素金属塩
を用いると重合がスムーズに進行する。重合は通常1〜
40時間行なう。重合時間は重合温度、重合開始剤の使用
量、溶媒の使用量等によって変化する。
重合後、こうして得られたオリゴマーの溶液から再沈
殿、あるいは溶剤留去等の公知の方法でオリゴマーを単
離することができる。再沈殿を繰り返したり、膜分離、
クロマトグラフ法あるいは抽出法等の公知の方法で、得
られたオリゴマー中より未反応のモノマー等を除去する
ことができる。
重合触媒としてヨウ素金属塩を用いた場合には通常良
く使う公知の方法で脱塩することができる。重合後のオ
リゴマー溶液に析出する塩は濾過によって大部分取り除
くことができるが、イオン交換樹脂法等でさらに脱塩し
てもよい。
重合後こうして得られたオリゴマーの分子量は界面活
性剤として使用するためには、300〜10,000が良いが、
好ましくは500〜5,000が適当である。
本発明における一般式(I)中のXは使用する重合開
始剤の種類によって決まる。例えば開始剤としてブロモ
酢酸ステアリルエステル、モノマーとして2−メチル−
2オキサゾリンを使用するとすれば開環カチオン重合
し、その結果下記一般式(IV)で表わされる構造のオリ
ゴマーが生成する。
(式中nは重合度を表わす。) また、この重合において、重合触媒としてヨウ化カリ
ウムを使用すると重合がさらにスムーズに進むが、この
場合には下記一般式(V)で表わされる構造のオリゴマ
ーが生成する。
(式中nは重合度を表わす。) 上記一般式(IV)、(V)で表されるオリゴマーは水
の作用で加水分解されると下記一般式(VI)で表わされ
る構造のオリゴマーとなる。
(式中nは重合度を表わす。) 従って上記の場合、上記一般式(I)中のXはBr、I
または水酸基である。
本発明のオリゴマーの製造方法は、前記一般式(II)
で表されるハロゲン化酢酸の長鎖アルキルエステルをオ
キサゾリン系モノマーの重合開始剤として使用すること
を特徴とし、この開始剤は長鎖アルキル基とハロゲン原
子の間に が導入されていることが、上記した従来の方法と異な
る。従来の開始剤、例えばUSP4261925に記載されている
方法に使用されている開始剤は下記の一般式(VII)で
表されるものである。
R1−Y (VII) (式中R1及びYは前述したとおりである。) 前記一般式(II)中のハロゲン原子Yのとなりのメチ
レン基は、隣接するエステル基によって電子を吸引され
ているため電子密度が低い。従ってこのメチレン基はモ
ノマーである2−置換又は無置換−2−オキサゾリン中
の窒素原子に対する反応性が高く、その結果、従来の一
般式(VII)で表される開始剤に比べ本発明の開始剤の
方が、重合開始反応がはるかに早くなる。またそのため
に重合開始反応が重合成長反応よりかなり早くなるた
め、重合初期において重合開始反応が急速に進み、その
後は重合成長反応が均等に進行する。その結果、分子量
がそろったオリゴマーが生成する。また、重合反応以外
の副反応が少ないため添加したモノマーが全て重合に消
費され、分子量コントロールが極めて容易である。
本発明のオリゴマーは白色または淡黄色の固体または
粘稠液体であり、親油性の長鎖アルキル基と親水性のポ
リ(N−ホルミルエチレンイミン)またはポリ(N−低
級アシルエチレンイミン)を合せて含有する。本発明の
オリゴマーは良好な界面活性剤、起泡性及び可溶化能を
示すため、ノニオン性界面活性剤として最適である。ま
た曇点が実質上存在しないことから、通常良く用いられ
るポリエチレンオキサイド系のノニオン性界活性剤に比
べ、幅広い温度範囲での使用が可能である。また、汎用
高分子の改質剤、例えば帯電防止剤、防曇剤、相溶化剤
などの用途にも使用できる。
〔実施例〕
以下、長鎖アルキル基を含む開始剤の合成例及び本発
明の実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
合成例1 温度計、滴下ロート及び攪拌装置を付した200ml四つ
口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、この200ml四つ
口フラスコに室温下、2−デシル−テトラデシルアルコ
ール30.0g(0.085モル)、ジメチルアセトアミド50mlを
仕込んだ。攪拌を開始し、室温下ブロモ酢酸クロライド
16.0g(0.102モル)を2時間かけて滴下し、さら20時
間、室温下攪拌した。その後、分液ロートに反応物を移
して上層の油層を取り出し、クロロホルムで希釈後、1N
炭酸ナトリウム水溶液にて3回、イオン交換水にて3
回、飽和塩化ナトリウム水溶液にて2回抽出洗浄する。
その後硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾別後溶媒を蒸発
留去する。50℃、100mmHgで2時間、60℃、2mmHgで10時
間真空乾燥することにより、淡黄色粘稠液体を得た。薄
層クロマドグラフィー(シリカゲル、溶離液:クロロホ
ルム/イソプロピルアルコール=90/10(容量/容
量)、Rf値0.8)で純度が良いことを確認した。NMR(溶
媒:重水素化クロロホルム)及びIR(ニート法)によ
り、下記構造の化合物であることを確認した。
収量38.0g(収率92%/2−デシル−テトラデシルアル
コールの仕込み量より計算)であった。
合成例2 長鎖アルキル基を含むアルコールとしてステアリルア
ルコール30g(0.111モル)、ハロゲン化アセチル化剤と
してブロモ酢酸クロライド21g(0.133モル)、溶媒とし
てジメチルホルムアミド50mlを反応試薬とし、合成例1
と同様の方法で長鎖アルキル基を含む開始を合成した。
薄層クロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/イソ
プロピルアルコール=90/10(容量/容量)、Rf値0.7)
で純度が良いことを確認した。NMR,IRにより下記構造の
化合物であることを確認した。
収量38.6g(収率89%/ステアリルアルコールの仕込
み量より計算)であった。
合成例3 長鎖アルキル基を含むアルコールとしてラウリルアル
コール30.0g(0.161モル)、ハロゲン化アセチル化剤と
してブロモ酢酸クロライド30.5g(0.194モル)、溶媒と
してジメチルアセトアミド30mlを反応試薬とし、合成例
1と同様の方法で長鎖アルキル基を含む開始剤を合成し
た。薄層クロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/
メタノール=90/10(容量/容量)、Rf値0.65)で純度
が良いことを確認した。MNR,IRにより下記構造の化合物
であることを確認した。
収量46g(収率93%/ラウリルアルコールの仕込み量
より計算)であった。
合成例4 長鎖アルキル基を含むアルコールとしてデシルアルコ
ール30.0g(0.190モル)、ハロゲン化アセチル化剤とし
てクロロ酢酸クロライド23.6g(0.209モル)、溶媒とし
てジメチルアセトアミド30mlを反応試薬とし、合成例1
と同様の方法で長鎖アルキル基を含む開始剤を合成し
た。薄層クロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/
メタノール=90/10(容量/容量)、Rf値0.55)で純度
が良いことを確認した。NMR,IRにより下記構造の化合物
であることを確認した。
収量43.6g(収率98%/デシルアルコールの仕込み量
より計算)であった。
実施例1 温度計、滴下ロートおよび攪拌装置を付した200ml四
つ口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、この200ml四
つ口フラスコに室温下、モレキュラーシーブ4Aにて乾燥
したクロロホルム25mlと合成例1で得たブロモ酢酸2−
デシル−テトラデシルエステル6.5g(0.014モル)を仕
込んだ。攪拌を開始し、油浴にて系を昇温した。
還流下、2−メチル−2−オキサゾリン3.49g(0.041
モル)を2時間かけて滴下し、さらに12時間還流させ重
合を行った。冷却後500mlのn−ヘキサンにて再沈殿を
行ない、濾別後、80℃にて48時間、重合体の真空乾燥を
行なった。
このようにして得たオリゴマーの分子量、組成は蒸気
圧オスモメーター;VPO(溶媒:クロロホルム)、プロト
ンNMR(溶媒:重水素化クロロホルム)、ゲルパーミエ
イションクロマトグラフィー;GPC(AC802,803連結、溶
媒:クロロホルム)にて測定した。結果を表1に示す。
実施例2 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例1で得たブ
ロモ酢酸2−デシル−テトラデシルエステル4.75g(0.0
10モル)、溶媒としてクロロホルム25ml、モノマーとし
て2−メチル−2−オキサゾリン9.18g(0.108モル)を
反応試薬とし、実施例1と同様の反応装置、反応条件で
重合を行ない、同様の条件で精製を行ってオリゴマーを
得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例3 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例1で得たブ
ロモ酢酸2−デシル−テトラデシルエステル2.0g(4.2
×10-3モル)、溶媒としてクロロホルム25ml、モノマー
として2−メチル−2−オキサゾリン8.96g(0.105モ
ル)を反応試薬とし、実施例1と同様の反応装置、反応
条件で重合を行ない、同様の条件で精製を行ってオリゴ
マーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例4 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例2で得たブ
ロモ酢酸ステアリルエステル5g(0.013モル)、溶媒と
してクロロホルム30ml、モノマーとして2−メチル−2
−オキサゾリン27.18g(0.320モル)を反応試薬とし、
実施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行ない、
同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例5 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例2で得たブ
ロモ酢酸ステアリルエステル5g(0.013モル)、溶媒と
してクロロホルム50ml、モノマーとして2−エチル−2
−オキサゾリン58.95g(0.595モル)を反応試薬とし、
実施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行ない、
同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例6 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例3で得たブ
ロモ酢酸ラウリルエステル50g(0.016モル)、溶媒とし
てクロロホルム20ml、モノマーとして2−オキサゾリン
23.82g(0.335モル)を反応試薬とし、実施例1と同様
の反応装置、反応条件で重合を行ない、同様の条件で精
製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例7 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例3で得たブ
ロモ酢酸ラウリルエステル5.0g(0.016モル)、溶媒と
してクロロホルム10ml、モノマーとして2−メチル−2
−オキサゾリン8.85g(0.104モル)を反応試薬とし、実
施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行ない、同
様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例8 長鎖アルキル基を含む開始剤として合成例3で得たブ
ロモ酢酸ラウリルエステル5.0g(0.016モル)、溶媒と
してクロロホルム25ml、モノマーとして2−メチル−2
−オキサゾリン22.70g(0.267モル)を反応試薬とし、
実施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行ない、
同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
実施例9 合成例4で合成した長鎖アルキル基を含む開始剤であ
るクロル酢酸デシルエステル6.0g(0.026モル)とクロ
ロホルム20ml、重合触媒であるヨウ化カリウム4.32g
(0.026モル)を実施例1と同様の反応装置に仕込ん
だ。攪拌を開始し、油浴にて系を昇温し、還流下2−オ
キサゾリン19.60g(0.276モル)を1時間で滴下し、さ
らに10時間還流し重合を完結させた。冷却後、生成した
沈殿物を濾過により除去し、500mlのn−ヘキサンにて
再沈殿を行ない、濾別後80℃にて48時間、オリゴマーの
真空乾燥を行なった。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表1に示す。
比較例1 開始剤としてラウリルブロマイド10g(0.059モル)、
溶媒としてクロロホルム20ml、モノマーとして2−メチ
ル−2−オキサゾリン10.07g(0.118モル)を反応試薬
とし、実施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行
ない、同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表2に示す。
比較例2 開始剤としてラウリルブロマイド5g(0.030モル)、
溶媒としてクロロホルム20ml、モノマーとして2−メチ
ル−2−オキサゾリン20.4g(0.24モル)を反応試薬と
し、実施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行な
い、同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表2に示す。
比較例3 開始剤としてラウリルブロマイド4.0g(0.024モ
ル)、溶媒としてクロロホルム40ml、モノマーとして2
−メチル−2−オキサゾリン36.26g(0.426モル)を反
応試薬とし、実施例1と同様の反応装置、反応条件で重
合を行ない、同様の条件で精製を行ってオリゴマーを得
た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表2に示す。
比較例4 開始剤としてステアリルブロマイド10g(0.030モ
ル)、溶媒としてクロロホルム50ml、モノマーとして2
−オキサゾリン21.95g(0.31モル)を反応試薬とし、実
施例1と同様の反応装置、反応条件で重合を行ない、同
様の条件で精製を行ってオリゴマーを得た。
実施例1と同様にしてオリゴマーの分子量、組成を求
めた。結果を表2に示す。
表1、2から明らかなように、実施例1〜9にて合成
したオリゴマーはいずれも設定値に近い分子量及び組成
となった。またいずれも分子量分布の狭いオリゴマーが
得られた。これに対し比較例1〜4にて合成したオリゴ
マーはいずれも設定値からなりはずれた分子量及び組成
となった。また、いずれも分子量分布の広いオリゴマー
が得られた。
実施例10 実施例1〜9で得たオリゴマーを1%水溶液とし、そ
の水溶性(曇点)、表面張力、起泡性(速泡性、泡安定
性)、可溶化能力を測定した。結果を表3に示す。
比較例5 比較例1〜4で得たオリゴマーを1%水溶液とし、実
施例10と同様の測定を行った。結果を実施例10の結果と
比較して表3に示す。
表3から明らかなように、比較例1〜4のような分子
量分布の広いオリゴマーの場合には表面張力は高く、起
泡性があまり無く、可溶化能力も低くあまり良い界面活
性剤とは言えない。これに対し本発明のオリゴマー(実
施例1〜9)では表面張力は低く、起泡性はかなり高
く、可溶化能力も高く洗浄剤のごとき界面活性剤として
好適である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は炭素数8〜30のアルキル基を表わし、R2
    水素原子、メチル基またはエチル基を表わし、すべての
    R2は同一であっても異なっていても良く、nは重合度を
    表わし,XはC1、Br、Iまたは水酸基を表わす。) で表わされる分子量が300〜10,000であるオリゴマー。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、R1は炭素数8〜30のアルキル基を表わし、Yは
    C1、BrまたはIを表わす。) で表わされる化合物を開始剤として、一般式 (式中R2は水素原子、メチル基またはエチル基を表わ
    す。) で表わされる一種または二種以上の2−置換又は無置換
    −2−オキサゾリンを開環カチオン重合することを特徴
    とする請求項1記載のオリゴマーの製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のオリゴマーからなる界面活
    性剤。
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