JP2602319B2 - 高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ別の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents
高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ別の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭
酸ガス環境腐食性(本発明において、この特性を単に耐
食性と略称する。)、耐応力腐食割れ性の優れた油井管
やラインパイプ用(以下これらを総称して単に鋼管用と
いう。)マルテンサイト系ステンレス鋼に係り、さらに
詳しくは例えば石油・天然ガスの掘削、輸送および貯蔵
において湿潤炭酸ガスや湿潤硫化水素を含む環境中で高
い腐食抵抗および割れ抵抗を有し強度の高い鋼管用の鋼
に関する。
酸ガス環境腐食性(本発明において、この特性を単に耐
食性と略称する。)、耐応力腐食割れ性の優れた油井管
やラインパイプ用(以下これらを総称して単に鋼管用と
いう。)マルテンサイト系ステンレス鋼に係り、さらに
詳しくは例えば石油・天然ガスの掘削、輸送および貯蔵
において湿潤炭酸ガスや湿潤硫化水素を含む環境中で高
い腐食抵抗および割れ抵抗を有し強度の高い鋼管用の鋼
に関する。
(従来の技術) 近年生産される石油・天然ガス中には、湿潤な炭酸ガ
スを多く含有する場合が増加している。こうした環境中
で炭素鋼や低合金鋼は著しく腐食することがよく知られ
ている。このため、掘削に使用される油井管や輸送に使
用されるラインパイプなどの防食対策として、腐食抑制
剤の添加が従来より行なわれてきた。しかし、腐食抑制
剤は高温ではその効果が失われる場合が多いことに加え
て、海洋油井や海底パイプラインでは腐食抑制剤の添加
・回収処理に要する費用は膨大なものとなり、適用でき
ない場合が多い。従って、腐食抑制剤を添加する必要の
ない耐食材料に対するニーズが最近とみに高まってい
る。
スを多く含有する場合が増加している。こうした環境中
で炭素鋼や低合金鋼は著しく腐食することがよく知られ
ている。このため、掘削に使用される油井管や輸送に使
用されるラインパイプなどの防食対策として、腐食抑制
剤の添加が従来より行なわれてきた。しかし、腐食抑制
剤は高温ではその効果が失われる場合が多いことに加え
て、海洋油井や海底パイプラインでは腐食抑制剤の添加
・回収処理に要する費用は膨大なものとなり、適用でき
ない場合が多い。従って、腐食抑制剤を添加する必要の
ない耐食材料に対するニーズが最近とみに高まってい
る。
炭酸ガスを多く含む石油・天然ガス用の耐食材料とし
ては、耐食性の良好なステンレス鋼の適用がまず検討さ
れ、例えばL.J.クライン,コロージョン'84,ペーパーナ
ンバー211にあるように、高強度で比較的コストの安い
鋼としてAISI410あるいは420といった、12〜13%のCrを
含有するマルテンサイト系ステンレス鋼が広く使用され
始めれている。しかしながら、これらの鋼は湿潤炭酸ガ
ス環境ではあっても高温、たとえば130℃以上での環境
やCl-イオン濃度の高い環境では耐食性が充分ではなく
なり、腐食速度が大きいという難点を有する。さらにこ
れらの鋼は、石油・天然ガス中に硫化水素が含まれてい
る場合には著しく耐食性が劣化し、全面腐食や局部腐
食、さらには応力腐食割れ(この場合には硫化物応力割
れ、以下SSCと称する)を生ずるという難点を有してい
る。このため上記のマルテンサイト系ステンレス鋼の使
用は、例えばH2S分圧が0.001気圧といった極微量のH2S
を含むか、あるいは全くH2Sを含まない場合に限られて
きた。
ては、耐食性の良好なステンレス鋼の適用がまず検討さ
れ、例えばL.J.クライン,コロージョン'84,ペーパーナ
ンバー211にあるように、高強度で比較的コストの安い
鋼としてAISI410あるいは420といった、12〜13%のCrを
含有するマルテンサイト系ステンレス鋼が広く使用され
始めれている。しかしながら、これらの鋼は湿潤炭酸ガ
ス環境ではあっても高温、たとえば130℃以上での環境
やCl-イオン濃度の高い環境では耐食性が充分ではなく
なり、腐食速度が大きいという難点を有する。さらにこ
れらの鋼は、石油・天然ガス中に硫化水素が含まれてい
る場合には著しく耐食性が劣化し、全面腐食や局部腐
食、さらには応力腐食割れ(この場合には硫化物応力割
れ、以下SSCと称する)を生ずるという難点を有してい
る。このため上記のマルテンサイト系ステンレス鋼の使
用は、例えばH2S分圧が0.001気圧といった極微量のH2S
を含むか、あるいは全くH2Sを含まない場合に限られて
きた。
これに対し、硫化水素による割れに対する抵抗を増し
たマルテンサイト系ステンレス鋼として、例えば特開昭
60−174859号公報、特開昭62−54063号公報にみられる
鋼が提案されている。しかし、それらの鋼も硫化水素に
よる割れを完全に防止した訳ではなく、また高価な合金
元素であるニッケルを多量に使用するためコストが高い
という難点を有している。
たマルテンサイト系ステンレス鋼として、例えば特開昭
60−174859号公報、特開昭62−54063号公報にみられる
鋼が提案されている。しかし、それらの鋼も硫化水素に
よる割れを完全に防止した訳ではなく、また高価な合金
元素であるニッケルを多量に使用するためコストが高い
という難点を有している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はこうした現状に鑑み、高温や高Cl-濃度の炭
酸ガス環境でも充分な耐食性を有し、硫化水素を含む場
合においてもSSCに対して高い割れ抵抗を有する安価な
鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼を提供することを
目的としている。
酸ガス環境でも充分な耐食性を有し、硫化水素を含む場
合においてもSSCに対して高い割れ抵抗を有する安価な
鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼を提供することを
目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の目的を達成すべくマルテンサイ
ト系ステンレス鋼の成分を種々検討してきた結果、つい
に以下の知見を見出すに至った。
ト系ステンレス鋼の成分を種々検討してきた結果、つい
に以下の知見を見出すに至った。
まず、Crを8〜14%含有する鋼中にCuを添加すると湿
潤炭酸ガス環境中における腐食速度が著しく小さくなる
ことを見出した。そしてこのCuの添加効果は、添加量を
1.2%とすると顕著であり、湿潤高圧炭酸ガス環境中に1
80℃以上まで実用的に使用できるようになることを見出
した。また、Cuを1.2%以上添加した場合には、C量を
0.1%以下に低減しても高温で完全にオーステナイト化
させることができることも見出した。CuはNiに比べると
はるかに安価な元素であるので、1.2%以上を添加して
も材料コストの上昇は少ないのである。一方、Cuを1.2
%以上添加しCを0.1%以下に低減させた鋼にNを0.005
%以上含有させると一段と高強度が得られ、かつ耐食性
も改善されることがわかった。このときかかる成分を有
する鋼は硫化水素を含む環境においてもSSCに対して高
い割れ抵抗を有するという新知見も得られた。
潤炭酸ガス環境中における腐食速度が著しく小さくなる
ことを見出した。そしてこのCuの添加効果は、添加量を
1.2%とすると顕著であり、湿潤高圧炭酸ガス環境中に1
80℃以上まで実用的に使用できるようになることを見出
した。また、Cuを1.2%以上添加した場合には、C量を
0.1%以下に低減しても高温で完全にオーステナイト化
させることができることも見出した。CuはNiに比べると
はるかに安価な元素であるので、1.2%以上を添加して
も材料コストの上昇は少ないのである。一方、Cuを1.2
%以上添加しCを0.1%以下に低減させた鋼にNを0.005
%以上含有させると一段と高強度が得られ、かつ耐食性
も改善されることがわかった。このときかかる成分を有
する鋼は硫化水素を含む環境においてもSSCに対して高
い割れ抵抗を有するという新知見も得られた。
さらに本発明者らは検討をすすめ、Cuを1.2%以上添
加し、Cを0.1%以下に低減し、Nを0.005%以上添加し
た鋼中のPを0.025%以下に低減しSを0.015%以下に低
減すると硫化水素を含む環境における割れ抵抗が一段と
改善されることを明らかにした。一方、これらの鋼にNi
およびMoを添加すれば高温あるいは高Cl-イオン濃度の
湿潤高圧炭酸ガス環境での腐食速度を一段と減少できる
ことも見出した。
加し、Cを0.1%以下に低減し、Nを0.005%以上添加し
た鋼中のPを0.025%以下に低減しSを0.015%以下に低
減すると硫化水素を含む環境における割れ抵抗が一段と
改善されることを明らかにした。一方、これらの鋼にNi
およびMoを添加すれば高温あるいは高Cl-イオン濃度の
湿潤高圧炭酸ガス環境での腐食速度を一段と減少できる
ことも見出した。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものであり、 第1発明の要旨とするところは、重量%で、C0.02〜
0.1%、Si 1%以下、Mn 2%以下、Cr 8〜14%、Cu 1.2
〜4.5%、Al 0.005〜0.2%、N 0.005〜0.15%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼であって、
150℃以上の高温かつ高塩化物イオン濃度の湿潤高圧炭
酸ガス環境下において腐食を抑制することを特徴とする
高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境
腐食性、耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイ
ト系ステンレス鋼にあり、 第2発明の要旨とするところは、第1発明の鋼におい
て不可避不純物のうち、重量%で、Pを0.025%以下、
Sを0.015%以下に低減したことを特徴とする高強度か
つ耐食性、耐応力腐食割れ性の優れたマルテンサイト系
ステンレス鋼にあり、 第3発明の要旨とするところは、第1発明および第2
発明の各鋼において、重量%で、Ni 4%以下、Mo 2%以
下、W4%以下のうち1種または2種以上を含有すること
を特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力腐食割れ性の優
れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼にあり、 第4発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明
および第3発明の各鋼において、重量%で、V 0.5%以
下、Ti 0.2%以下、Nb 0.5%以下、Ta 0.2%以下、Zr
0.2%以下、Hf 0.2%以下、のうち1種または2種以上
を含有することを特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力
腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス
鋼にあり、 第5発明の要旨とするところは、第1発明、第2発
明、第3発明および第4発明の各鋼において、重量%
で、Ca 0.008%以下、希土類元素0.02%以下、のうち1
種または2種を含有することを特徴とする高強度かつ耐
食性、耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト
系ステンレス鋼にあり、 第6発明の要旨とするところは、第1発明、第2発
明、第3発明、第4発明および第5発明の各鋼におい
て、920℃〜1100℃でオーステナイト化した後、空冷以
上の冷却速度で冷却し、次いで580℃以上Ac1温度以下の
温度で焼戻し処理を施した後、空冷以上の冷却速度で冷
却することを特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力腐食
割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼の
製造方法にある。
0.1%、Si 1%以下、Mn 2%以下、Cr 8〜14%、Cu 1.2
〜4.5%、Al 0.005〜0.2%、N 0.005〜0.15%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼であって、
150℃以上の高温かつ高塩化物イオン濃度の湿潤高圧炭
酸ガス環境下において腐食を抑制することを特徴とする
高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境
腐食性、耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイ
ト系ステンレス鋼にあり、 第2発明の要旨とするところは、第1発明の鋼におい
て不可避不純物のうち、重量%で、Pを0.025%以下、
Sを0.015%以下に低減したことを特徴とする高強度か
つ耐食性、耐応力腐食割れ性の優れたマルテンサイト系
ステンレス鋼にあり、 第3発明の要旨とするところは、第1発明および第2
発明の各鋼において、重量%で、Ni 4%以下、Mo 2%以
下、W4%以下のうち1種または2種以上を含有すること
を特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力腐食割れ性の優
れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼にあり、 第4発明の要旨とするところは、第1発明、第2発明
および第3発明の各鋼において、重量%で、V 0.5%以
下、Ti 0.2%以下、Nb 0.5%以下、Ta 0.2%以下、Zr
0.2%以下、Hf 0.2%以下、のうち1種または2種以上
を含有することを特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力
腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス
鋼にあり、 第5発明の要旨とするところは、第1発明、第2発
明、第3発明および第4発明の各鋼において、重量%
で、Ca 0.008%以下、希土類元素0.02%以下、のうち1
種または2種を含有することを特徴とする高強度かつ耐
食性、耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト
系ステンレス鋼にあり、 第6発明の要旨とするところは、第1発明、第2発
明、第3発明、第4発明および第5発明の各鋼におい
て、920℃〜1100℃でオーステナイト化した後、空冷以
上の冷却速度で冷却し、次いで580℃以上Ac1温度以下の
温度で焼戻し処理を施した後、空冷以上の冷却速度で冷
却することを特徴とする高強度かつ耐食性、耐応力腐食
割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼の
製造方法にある。
なお、本発明において、150℃以上の高温かつ高塩化
物イオン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境下において腐食を
抑制するとは、厚さ3mm、幅15mm、長さ50mmの試験片を
用い、試験温度150℃以上のオートクレーブ中で炭酸ガ
ス分圧40気圧の条件で3%NaCl水溶液中に30日間浸漬し
て試験前後の重量変化から算出したときに腐食速度が0.
1mm/Y以下である場合をいい、これであれば充分耐食的
であるといえる。
物イオン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境下において腐食を
抑制するとは、厚さ3mm、幅15mm、長さ50mmの試験片を
用い、試験温度150℃以上のオートクレーブ中で炭酸ガ
ス分圧40気圧の条件で3%NaCl水溶液中に30日間浸漬し
て試験前後の重量変化から算出したときに腐食速度が0.
1mm/Y以下である場合をいい、これであれば充分耐食的
であるといえる。
(作用) 以下に本発明で成分および熱処理条件を限定した理由
を述べる。
を述べる。
C:Cはマルテンサイト系ステンレス鋼の強度を上昇させ
る元素としてもっとも安定的かつ低コストであるから、
必要な強度を確保するために0.02%以上の添加が必要で
あるが、0.1%を越えて添加すると耐食性を著しく低下
させることから、上限含有量は0.1%とすべきである。
る元素としてもっとも安定的かつ低コストであるから、
必要な強度を確保するために0.02%以上の添加が必要で
あるが、0.1%を越えて添加すると耐食性を著しく低下
させることから、上限含有量は0.1%とすべきである。
Si:脱酸のために必要な元素であるが、1%を超えて添
加すると耐食性を著しく低下させることから、上限含有
量は1%とすべきである。
加すると耐食性を著しく低下させることから、上限含有
量は1%とすべきである。
Mn:脱酸および強度確保のために有効な元素であるが、
2%を超えて添加するとその効果は飽和するので、上限
含有量は2%とする。
2%を超えて添加するとその効果は飽和するので、上限
含有量は2%とする。
Cr:Crはマルテンサイト系ステンレス鋼を構成するもっ
とも基本的かつ必須の元素であって耐食性を付与するた
めに必要な元素であるが、含有量が8%未満では耐食性
が充分ではなく、一方14%を超えて添加すると他の合金
元素をいかに調整しても高温に加熱したときにオーステ
ナイト単相になり難く強度確保が困難になるので上限含
有量は14%とすべきである。
とも基本的かつ必須の元素であって耐食性を付与するた
めに必要な元素であるが、含有量が8%未満では耐食性
が充分ではなく、一方14%を超えて添加すると他の合金
元素をいかに調整しても高温に加熱したときにオーステ
ナイト単相になり難く強度確保が困難になるので上限含
有量は14%とすべきである。
Cu:Cuは高温かつ高塩化物イオン濃度の湿潤高圧炭酸ガ
ス環境におけるマルテンサイト系ステンレス鋼の腐食速
度を著しく減少させ、CおよびNの含有量を調整するこ
とによって硫化水素を含む環境におけるSSC感受性を顕
著に添加させる極めて有用な元素であるが、含有量が1.
2%未満ではこれらの効果が不充分であり、4.5%を超え
て添加してもその効果は飽和するばかりか熱間加工性を
著しく低下させるようになるので、1.2〜4.5%の範囲に
限定する。
ス環境におけるマルテンサイト系ステンレス鋼の腐食速
度を著しく減少させ、CおよびNの含有量を調整するこ
とによって硫化水素を含む環境におけるSSC感受性を顕
著に添加させる極めて有用な元素であるが、含有量が1.
2%未満ではこれらの効果が不充分であり、4.5%を超え
て添加してもその効果は飽和するばかりか熱間加工性を
著しく低下させるようになるので、1.2〜4.5%の範囲に
限定する。
Al:脱酸のために必要な元素であって含有量が0.005%未
満ではその効果が充分ではなく、0.2%を超えて添加す
ると粗大な酸化物系介在物が鋼中に残留して硫化水素中
での割れ抵抗を低下させるので、含有量範囲は0.005〜
0.2%とした。
満ではその効果が充分ではなく、0.2%を超えて添加す
ると粗大な酸化物系介在物が鋼中に残留して硫化水素中
での割れ抵抗を低下させるので、含有量範囲は0.005〜
0.2%とした。
N:NはCと同様にマルテサイト系ステンレス鋼の強度を
上昇させる元素として有効であるが、0.005%未満では
その効果が充分ではなく、0.15%を超えるとCr窒化物を
生成して耐食性を低下させ、また、割れ抵抗をも低下さ
せるので、含有量範囲は0.005〜0.15%とした。
上昇させる元素として有効であるが、0.005%未満では
その効果が充分ではなく、0.15%を超えるとCr窒化物を
生成して耐食性を低下させ、また、割れ抵抗をも低下さ
せるので、含有量範囲は0.005〜0.15%とした。
以上が本発明における基本的成分であるが、本発明に
おいては必要に応じてさらに以下の元素を添加して特性
を一段と向上させることができる。
おいては必要に応じてさらに以下の元素を添加して特性
を一段と向上させることができる。
P:PはSSC感受性を増加させる元素であるので少ないほう
が好ましいがあまりに少ないレベルにまで低減させるこ
とはいたずらにコストを上昇させるのみで特性の改善効
果は飽和するものであるから、本発明の目的とする耐食
性、耐応力腐食割れ性を確保するのに必要充分なほど少
ない含有量として0.025%以下に低減すると耐応力腐食
割れ性が一段と改善される。
が好ましいがあまりに少ないレベルにまで低減させるこ
とはいたずらにコストを上昇させるのみで特性の改善効
果は飽和するものであるから、本発明の目的とする耐食
性、耐応力腐食割れ性を確保するのに必要充分なほど少
ない含有量として0.025%以下に低減すると耐応力腐食
割れ性が一段と改善される。
S:SはPと同様にSSC感受性を増加させる元素であるので
少ないほうが好ましいがあまりに少ないレベルにまで低
減させることはいたずらにコストを上昇されるのみで特
性の改善効果は飽和するものであるから、本発明の目的
とする耐食性、耐応力腐食割れ性を確保するのに必要充
分なほど少ない含有量として0.015%以下に低減すると
耐応力腐食割れ性が一段と改善される。
少ないほうが好ましいがあまりに少ないレベルにまで低
減させることはいたずらにコストを上昇されるのみで特
性の改善効果は飽和するものであるから、本発明の目的
とする耐食性、耐応力腐食割れ性を確保するのに必要充
分なほど少ない含有量として0.015%以下に低減すると
耐応力腐食割れ性が一段と改善される。
Ni:Niは1.2%以上のCuと共存して高温かつ高塩化物イオ
ン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性をさらに改善す
るのに効果があるが、4%を超えて添加してもその効果
は飽和するばかりか、逆に硫化水素含有環境におけるSS
C抵抗を低下させるようになるので上限含有量は4%と
する。
ン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性をさらに改善す
るのに効果があるが、4%を超えて添加してもその効果
は飽和するばかりか、逆に硫化水素含有環境におけるSS
C抵抗を低下させるようになるので上限含有量は4%と
する。
Mo:Moは1.2%以上のCuと共存して高温かつ高塩化物イオ
ン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性を改善するのに
効果があるが、2%を超えて添加してもその効果は飽和
するばかりか、靭性など他の特性を低下させるようにな
るので上限含有量は2%とする。
ン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性を改善するのに
効果があるが、2%を超えて添加してもその効果は飽和
するばかりか、靭性など他の特性を低下させるようにな
るので上限含有量は2%とする。
W:Wも1.2%以上のCuと共存して高温かつ高塩化物イオン
濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性を改善するのに効
果があるが、4%を超えて添加してもその効果は飽和す
るばかりか、靭性など他の特性を低下させるようになる
ので上限含有量は4%とする。
濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境の耐食性を改善するのに効
果があるが、4%を超えて添加してもその効果は飽和す
るばかりか、靭性など他の特性を低下させるようになる
ので上限含有量は4%とする。
V,Ti,Nb,Ta,Zr,Hf:V,Ti,Nb,Ta,Zr,Hfは耐食性を一段と
向上させるのに有効な元素であるが、Ti,Zr,Ta,Hfでは
0.2%、Nb,Vでは0.5%をそれぞれ超えて添加すると粗大
な析出物・介在物を生成して硫化水素含有環境における
SSC抵抗を低下させるようになるので上限含有量はTi,Z
r,Ta,Hfでは0.2%、Nb,Vでは0.5%とした。
向上させるのに有効な元素であるが、Ti,Zr,Ta,Hfでは
0.2%、Nb,Vでは0.5%をそれぞれ超えて添加すると粗大
な析出物・介在物を生成して硫化水素含有環境における
SSC抵抗を低下させるようになるので上限含有量はTi,Z
r,Ta,Hfでは0.2%、Nb,Vでは0.5%とした。
Ca,希土類元素:Caおよび希土類元素(REM)では熱間加
工性の向上、耐食性の向上に効果のある元素であるが、
Caでは0.008%を超えて、希土類元素では0.02%を超え
て添加すると、それぞれ粗大な非金属介在物を生成して
逆に熱間加工性および耐食性を劣化させるので、上限含
有量はCaでは0.008%、希土類元素では0.02%とした。
なお、本発明において希土類元素とは原子番号が57〜71
番および89〜103番の元素およびYを指す。
工性の向上、耐食性の向上に効果のある元素であるが、
Caでは0.008%を超えて、希土類元素では0.02%を超え
て添加すると、それぞれ粗大な非金属介在物を生成して
逆に熱間加工性および耐食性を劣化させるので、上限含
有量はCaでは0.008%、希土類元素では0.02%とした。
なお、本発明において希土類元素とは原子番号が57〜71
番および89〜103番の元素およびYを指す。
上記の成分を有するステンレス鋼を熱処理してマルテ
ンサイト組織とし所定の強度を付与するに際し、オース
テナイト化温度を920〜1100℃としたのは、920℃より低
い温度ではオーステナイト化が充分ではなく従って必要
な強度を得ることが困難だからであり、オーステナイト
化温度が1100℃を超えると結晶粒が著しく粗大化して硫
化水素含有環境におけるSSC抵抗が低下するようになる
ので、オーステナイト化温度は920〜1100℃とした。
ンサイト組織とし所定の強度を付与するに際し、オース
テナイト化温度を920〜1100℃としたのは、920℃より低
い温度ではオーステナイト化が充分ではなく従って必要
な強度を得ることが困難だからであり、オーステナイト
化温度が1100℃を超えると結晶粒が著しく粗大化して硫
化水素含有環境におけるSSC抵抗が低下するようになる
ので、オーステナイト化温度は920〜1100℃とした。
オーステナイト化後の冷却における冷却速度を空冷以
上の冷却速度としたのは、空冷よりも遅い冷却速度では
マルテンサイトが充分生成せず、所定の強度を確保する
ことが困難になるからである。
上の冷却速度としたのは、空冷よりも遅い冷却速度では
マルテンサイトが充分生成せず、所定の強度を確保する
ことが困難になるからである。
焼戻し温度を580℃以上Ac1温度以下としたのは、焼戻
し温度が580℃未満では充分な焼戻しが行われず、焼戻
し温度がAc1温度を超えると一部がオーステナイト化し
その後の冷却時にフレッシュ・マルテンサイトを生成
し、いずれも充分に焼戻しされていないマルテンサイト
が残留するために硫化水素含有環境におけるSSC感受性
を増加させるためである。
し温度が580℃未満では充分な焼戻しが行われず、焼戻
し温度がAc1温度を超えると一部がオーステナイト化し
その後の冷却時にフレッシュ・マルテンサイトを生成
し、いずれも充分に焼戻しされていないマルテンサイト
が残留するために硫化水素含有環境におけるSSC感受性
を増加させるためである。
焼戻し後の冷却における冷却速度を空冷以上の冷却速
度としたのは、空冷よりも遅い冷却速度では靭性が低下
するためである。
度としたのは、空冷よりも遅い冷却速度では靭性が低下
するためである。
本発明鋼は、通常の熱間圧延によって鋼板として使用
することが可能であるし、熱間押出あるいは熱間圧延に
よって鋼管とし使用することも可能であるし、棒あるい
は線として使用することも勿論可能であるが、特に本発
明鋼は油井管あるいはラインパイプとしての鋼管用途に
適しており、これらのまわりに使用されるバルブやポン
プの部品などに向けてもよい。
することが可能であるし、熱間押出あるいは熱間圧延に
よって鋼管とし使用することも可能であるし、棒あるい
は線として使用することも勿論可能であるが、特に本発
明鋼は油井管あるいはラインパイプとしての鋼管用途に
適しており、これらのまわりに使用されるバルブやポン
プの部品などに向けてもよい。
(実 施 例) 以下に本発明の実施例について説明する。
第1表に示す成分のステンレス鋼を溶製し、熱間圧延
によって厚さ12mmの鋼板とした後、第1表に併せて示す
条件で焼入れ焼戻し処理を施していずれも0.2%オフセ
ット耐力が63kg/mm2以上の高強度ステンレス鋼とした。
次にこれらの鋼材から試験片を採取して湿潤炭酸ガス環
境における腐食試験、および硫化水素含有環境における
SSC試験を行なった。湿潤炭酸ガス環境における腐食試
験としては、厚さ3mm、幅15mm、長さ50mmの試験片を用
い、試験温度150℃および180℃のオートクレーブ中で炭
酸ガス分圧40気圧の条件で3%NaCl水溶液中に30日間浸
漬して、試験前後の重量変化から腐食速度を算出した。
腐食速度の単位はmm/yで表示したが、一般にある環境に
おけるある材料の腐食速度が0.1mm/y以下の場合、材料
は充分耐食的であり使用可能であると考えられている。
硫化水素含有環境におけるSSC試験としては、NACE(米
国腐食技術者協会)の定めている標準試験法であるNACE
規格TM0177に従って試験した。即ち、1気圧の硫化水素
を飽和させた5%NaCl+0.5%酢酸水溶液中にセットし
た試験片に一定の単軸引張応力を負荷し、720時間以内
に破断するか否か、を調べた。試験応力は各鋼材の0.2
%オフセット耐力の60%の値とした。
によって厚さ12mmの鋼板とした後、第1表に併せて示す
条件で焼入れ焼戻し処理を施していずれも0.2%オフセ
ット耐力が63kg/mm2以上の高強度ステンレス鋼とした。
次にこれらの鋼材から試験片を採取して湿潤炭酸ガス環
境における腐食試験、および硫化水素含有環境における
SSC試験を行なった。湿潤炭酸ガス環境における腐食試
験としては、厚さ3mm、幅15mm、長さ50mmの試験片を用
い、試験温度150℃および180℃のオートクレーブ中で炭
酸ガス分圧40気圧の条件で3%NaCl水溶液中に30日間浸
漬して、試験前後の重量変化から腐食速度を算出した。
腐食速度の単位はmm/yで表示したが、一般にある環境に
おけるある材料の腐食速度が0.1mm/y以下の場合、材料
は充分耐食的であり使用可能であると考えられている。
硫化水素含有環境におけるSSC試験としては、NACE(米
国腐食技術者協会)の定めている標準試験法であるNACE
規格TM0177に従って試験した。即ち、1気圧の硫化水素
を飽和させた5%NaCl+0.5%酢酸水溶液中にセットし
た試験片に一定の単軸引張応力を負荷し、720時間以内
に破断するか否か、を調べた。試験応力は各鋼材の0.2
%オフセット耐力の60%の値とした。
試験結果を第1表に併せて示した。第1表のうち、腐
食試験結果において◎は腐食速度が0.05mm/y未満、○は
腐食速度が0.05mm/y以上0.10mm/y未満、×は腐食速度が
0.1mm/y以上0.5mm/y未満、××は腐食速度が0.5mm/y以
上、であったことをそれぞれ表わしており、SSC試験結
果において◎は破断しなかったもの、×は破断したもの
をそれぞれ表わしている。なお、第1表において比較鋼
のNo.29はAISI420鋼であり、No.30は9Cr−1Mo鋼であっ
て、いずれも従来から湿潤炭酸ガス環境で使用される従
来鋼である。
食試験結果において◎は腐食速度が0.05mm/y未満、○は
腐食速度が0.05mm/y以上0.10mm/y未満、×は腐食速度が
0.1mm/y以上0.5mm/y未満、××は腐食速度が0.5mm/y以
上、であったことをそれぞれ表わしており、SSC試験結
果において◎は破断しなかったもの、×は破断したもの
をそれぞれ表わしている。なお、第1表において比較鋼
のNo.29はAISI420鋼であり、No.30は9Cr−1Mo鋼であっ
て、いずれも従来から湿潤炭酸ガス環境で使用される従
来鋼である。
第1表から明らかなように本発明鋼である鋼No.1〜28
は、湿潤炭酸ガス環境において180℃という従来のマル
テンサイト系ステンレス鋼では考えられないような高温
であっても、実用的に使用可能な腐食速度である0.1mm/
yよりも腐食速度が小さく、かつ硫化水素含有環境にお
けるSSC試験においても破断しないことから、優れた耐
食性と耐応力腐食割れ性を有していることがわかる。こ
れに対して比較鋼である鋼No.29〜34は湿潤炭酸ガス環
境において150℃でも既に腐食速度が0.1mm/yを大きく上
回っており、かつ硫化水素含有環境におけるSSC試験に
おいて破断している。
は、湿潤炭酸ガス環境において180℃という従来のマル
テンサイト系ステンレス鋼では考えられないような高温
であっても、実用的に使用可能な腐食速度である0.1mm/
yよりも腐食速度が小さく、かつ硫化水素含有環境にお
けるSSC試験においても破断しないことから、優れた耐
食性と耐応力腐食割れ性を有していることがわかる。こ
れに対して比較鋼である鋼No.29〜34は湿潤炭酸ガス環
境において150℃でも既に腐食速度が0.1mm/yを大きく上
回っており、かつ硫化水素含有環境におけるSSC試験に
おいて破断している。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明は150℃以上の高温から高
塩素イオン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境における優れた
耐食性と湿潤硫化水素による割れに対して高い割れ抵抗
を有する鋼およびその製造方法を提供することを可能と
したものであり、産業の発展に貢献するところ極めて大
である。
塩素イオン濃度の湿潤高圧炭酸ガス環境における優れた
耐食性と湿潤硫化水素による割れに対して高い割れ抵抗
を有する鋼およびその製造方法を提供することを可能と
したものであり、産業の発展に貢献するところ極めて大
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−103319(JP,A) 特開 昭59−173245(JP,A) 特公 昭51−13463(JP,B2)
Claims (6)
- 【請求項1】重量%で、 C 0.02〜0.1%、 Si 1%以下、 Mn 2%以下、 Cr 8〜14%、 Cu 1.2〜4.5%、 Al 0.005〜0.2%、 N 0.005〜0.15%を含有し、 残部Feおよび不可避不純物からなる鋼であって、高強度
かつ150℃以上の高温かつ高塩化物イオン濃度の湿潤高
圧炭酸ガス環境下において腐食を抑制することを特徴と
する高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス
環境腐食性、耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテン
サイト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】不可避不純物のうち、重量%で、 Pを0.025%以下、 Sを0.015%以下 に低減したことを特徴とする請求項1に記載の高強度か
つ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、
耐応力腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステ
ンレス鋼。 - 【請求項3】付加成分として、重量%で、 Ni 4%以下、 Mo 2%以下、 W 4%以下 のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする
請求項1または2に記載の高強度かつ耐高温高塩化物イ
オン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ性の
優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼。 - 【請求項4】付加成分として、重量%で、 V 0.5%以下、 Ti 0.2%以下、 Nb 0.5%以下、 Ta:0.2%以下、 Zr 0.2%以下、 Hf 0.2%以下、 のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする
請求項1または2または3に記載の高強度かつ耐高温高
塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食
割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼。 - 【請求項5】付加成分として、重量%で、 Ca 0.008%以下、 希土類元素 0.02%以下、 のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求
項1または2または3または4に記載の高強度かつ耐高
温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力
腐食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス
鋼。 - 【請求項6】請求項1または2または3または4または
5に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼を製造するの
に、その組成鋼を920℃〜1100℃でオーステナイト化し
た後、空冷以上の冷却速度で冷却し、次いで580℃以上A
c1温度以下の温度で焼戻し処理を施した後、空冷以上の
冷却速度で冷却することを特徴とする高強度かつ耐高温
高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐
食割れ性の優れた鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼
の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1068715A JP2602319B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ別の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
US07/480,599 US5049210A (en) | 1989-02-18 | 1990-02-15 | Oil Country Tubular Goods or a line pipe formed of a high-strength martensitic stainless steel |
EP90103026A EP0384317A1 (en) | 1989-02-18 | 1990-02-16 | Martensitic stainless steel and method of heat treatment of the steel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1068715A JP2602319B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ別の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02247360A JPH02247360A (ja) | 1990-10-03 |
JP2602319B2 true JP2602319B2 (ja) | 1997-04-23 |
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ID=13381766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1068715A Expired - Fee Related JP2602319B2 (ja) | 1989-02-18 | 1989-03-20 | 高強度かつ耐高温高塩化物イオン濃度湿潤炭酸ガス環境腐食性、耐応力腐食割れ別の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2602319B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0499154A (ja) * | 1990-08-03 | 1992-03-31 | Nippon Steel Corp | 溶接性の優れた高強度ラインパイプ用高Cr鋼 |
JP3444008B2 (ja) * | 1995-03-10 | 2003-09-08 | 住友金属工業株式会社 | 耐炭酸ガス腐食性及び耐硫化物応力腐食割れ性の優れたマルテンサイトステンレス鋼 |
US6090230A (en) * | 1996-06-05 | 2000-07-18 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Method of cooling a steel pipe |
JP4144283B2 (ja) | 2001-10-18 | 2008-09-03 | 住友金属工業株式会社 | マルテンサイト系ステンレス鋼 |
US10655195B2 (en) | 2015-04-21 | 2020-05-19 | Jfe Steel Corporation | Martensitic stainless steel |
KR102169859B1 (ko) * | 2016-04-12 | 2020-10-26 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 마텐자이트계 스테인리스 강판 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599835B2 (ja) * | 1974-07-24 | 1984-03-05 | シャープ株式会社 | 湿気交換体の製造方法 |
JPS62103319A (ja) * | 1982-02-19 | 1987-05-13 | Kawasaki Steel Corp | 高強度かつ耐食性,耐応力腐食割れ性及び耐硫化物割れ性の優れたステンレス鋼材の製造方法 |
JPS59173245A (ja) * | 1983-03-24 | 1984-10-01 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐食性のすぐれた油井管用鋼 |
-
1989
- 1989-03-20 JP JP1068715A patent/JP2602319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02247360A (ja) | 1990-10-03 |
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