JP2602235Y2 - 階段用踏板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、衝撃音を緩和させる
木製の階段用踏板の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】住宅に用いられている一般的な木製の階
段用踏板の基板としては、合板を複数枚積層接着したも
の、単板を平行に複数枚積層接着したもの（通称ＬＶ
Ｌ）、パーティクルボードの両面に中密度繊維板を積層
接着したもの等があった。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】しかし、前記いずれの基板か
ら構成される踏板は、昇降時に足音による騒音が発生す
る問題があり、しかも基板が硬い為、特にお年寄りには
骨関節にひびき体に悪い影響を伴っていた。また、ささ
ら桁等で組み立てられる箱型階段においては、踏板とさ
さら桁の嵌着部が経年変化により隙間を生じ、踏み鳴り
が発生する問題もあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は、前記課題を
解決する為に考案されたもので、木質チップおよび／ま
たは木質繊維に破砕したゴムチップを混入し、合成樹脂
接着剤を用いて板状に成型した基板の上面に、表面に適
宜化粧層が形成された木質表面板が貼着されたことを特
徴とする。

【０００５】

【作用】ゴムチップの混入により、基板に緩衝性が付与
される。

【０００６】以下、この考案を実施例に基づいて説明す
る。

【０００７】

【実施例】図１はこの考案の階段用踏板の断面図で、１
は基板、２は木質表面板、３は化粧層を示す。

【０００８】基板１は、木質チップあるいは木質繊維に
破砕したゴムチップを混入して合成樹脂接着剤で板状に
成型したものである。木質チップとしては一般にパーテ
ィクルボードを製造する際に用いられるもの、また、木
質繊維としては繊維板を製造する際に用いられるもので
よい。ゴムチップとしては天然ゴム、合成ゴム等、ゴム
質のものであればよく、５〜２０メッシュに破砕したも
のが用いられる。合成樹脂接着剤としてはユリア樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂
等、木質とゴム質を接着可能な合成樹脂接着剤が用いら
れ、前記木質チップおよび／または木質繊維にゴムチッ
プを混入して撹拌した後、厚さ１０〜３０ｍｍ程度のマ
ット状に熱圧成型される。

【０００９】木質表面板２としては、厚さ１０〜３０ｍ
ｍ程度の合板、単板積層材、パーティクルボード、中密
度繊維板等の一般的な木質系ボードが用いられる。その
表面には適宜化粧層３が形成されている。化粧層３とし
ては、天然木化粧単板、印刷紙、塩化ビニル樹脂シート
等が接着剤を介して接着されるが、直接木質表面板２の
上面をアミノアルキッド樹脂やウレタン樹脂で塗装して
もよい。

【００１０】

【考案の効果】この考案によれば、踏板を前記の構成と
したことにより、昇降時に足音による騒音が発生し難
く、しかも歩行感はソフトでお年寄りには骨関節に優し
い階段となる。また、ささら桁等で組み立てられる箱型
階段においては、踏板とささら桁の嵌着部にゴムチップ
が混入された基板が位置する為、クッション効果により
経年変化で隙間が生じても、踏板の両端部はゴムチップ
が擦れを吸収して踏み鳴りが発生し難い。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の階段用踏板の断面図。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 木質表面板 ３ 化粧層

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 木質チップおよび／または木質繊維に破
   砕したゴムチップを混入し、合成樹脂接着剤を用いて板
   状に成型した基板（１）の上面に、表面に適宜化粧層
   （３）が形成された木質表面板（２）が貼着されたこと
   を特徴とする階段用踏板。