JP2602033B2 - 赤外線反射フィルタ付き白熱電球 - Google Patents

赤外線反射フィルタ付き白熱電球

Info

Publication number
JP2602033B2
JP2602033B2 JP26727387A JP26727387A JP2602033B2 JP 2602033 B2 JP2602033 B2 JP 2602033B2 JP 26727387 A JP26727387 A JP 26727387A JP 26727387 A JP26727387 A JP 26727387A JP 2602033 B2 JP2602033 B2 JP 2602033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
infrared reflection
incandescent lamp
reflection filter
outermost
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP26727387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01109660A (ja
Inventor
広治 島田
勇 佐藤
雅昭 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP26727387A priority Critical patent/JP2602033B2/ja
Publication of JPH01109660A publication Critical patent/JPH01109660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2602033B2 publication Critical patent/JP2602033B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、赤外線反射フィルタ付き白熱電球に関する
ものである。
〔従来の技術及び問題点〕 従来、ハロゲン電球等の、バルブ内部にフィラメント
を有する白熱電球においては、フィラメントの加熱によ
り放射される光は、第3図に示すような分光特性を有し
ており、そのうちの大部分が赤外光であって、可視光は
約15%程度にすぎない。また人間の光に対する視感度
は、約555nmの波長において最大であるが、この波長か
ら短波長側又は長波長側にずれるにしたがって急激に低
下している。このため、白熱電球のフィラメントから放
射される全放射光に対して、可視光の割合は非常に低い
ものとなっている。
これに対して、放射効率を改善するため、白熱電球の
バルブ外表面に赤外線反射フィルタを形成する方法があ
る。この赤外線反射フィルタは、屈折率の異なる薄膜を
積層することにより構成されており、これらの積層した
薄膜の干渉効果により、フィラメントから放射光のうち
可視光を透過させ、赤外光を反射させるようにして、該
赤外線反射フィルタにより反射された赤外光によってフ
ィラメントをさらに加熱し、このフィラメントの温度を
上昇させ、その放射光を増大させるようにしている。こ
れにより、白熱電球への電気入力を増すことなく同じ電
気入力によって、その放射光が増大して、高い放射効率
が得られるようになっている。
しかしながら、このような赤外線反射フィルタ付き白
熱電球は、赤外線反射フィルタが、白熱電球のバルブ外
表面に、屈折率の異なる材料から成る薄膜を、その光学
的膜厚、即ち実際の膜厚と屈折率との積が等しくなるよ
うに選定された膜厚で交互に積層させ、低屈折率の材料
から成る最外層の薄膜の膜厚を他の薄膜よりも薄く形成
することによって、可視光の透過率を確保するようにし
ているので、該白熱電球の使用状態によっては、赤外線
反射フィルタが外部から損傷を受けやすく、従って最外
層の薄膜が比較的薄い場合には、上記外部からの損傷に
よって最外層の薄膜の内側にある薄膜にも損傷が及ぶこ
ととなり、赤外線反射フィルタが破壊されてしまうこと
がある。
また、このような赤外線反射フィルタは、その反射率
が約25乃至37%程度であって、そのうちフィラメントに
照射される率はさらに小さくなるので、放射効率が低下
していた。
〔発明の目的〕
本発明は、以上の点に鑑み、可視光の放射効率が高
く、しかも外部からの損傷を受けにくい、赤外線反射フ
ィルタ付き白熱電球を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
上記目的は、本発明によれば、白熱電球のバルブ外表
面に、屈折率の異なる材料から成る薄膜を、その光学的
膜厚が等しくなるように選定された膜厚で交互に積層さ
せ、その上に低屈折率の材料から成る最外層の薄膜を積
層させることにより形成した赤外線反射フィルタ付き白
熱電球において、最外層の薄膜の光学的膜厚が、410乃
至510nm又は780乃至910nmとなるように選定されている
ことによって達成される。
この発明によれば、最外層の薄膜の光学的膜厚が、可
視光に対して低い反射率を与える範囲で比較的厚く形成
されているので、可視光の放射効率が高くしかも外部か
らの損傷を受けた場合にも、その損傷が最外層の薄膜を
貫通してその内側にある薄膜に達するようなことが殆ど
起こらず、従って外部からの損傷によって赤外線反射フ
ィルタが破損することが少ない。
〔実施例〕
以下、図面に示した実施例に基づいて本発明を説明す
る。
第1図は本発明による赤外線反射フィルタ付き白熱電
球の一実施例を示している。この赤外線反射フィルタ付
き白熱電球1は、その屈折率が1.48であるガラスから成
るバルブ2の表面に、屈折率が2.25であるTiO2の薄膜3
と、屈折率が1.45であるSiO2の薄膜4とを、これらの光
学的膜厚(実際の膜厚と屈折率との積)が等しくなるよ
うに、例えば260nmの光学的膜厚を有するように選定さ
れた所定の膜厚で交互に積層させ、その上にSiO2から成
る最外層の薄膜5を積層させることにより4乃至8層の
赤外線反射フィルタ6が形成されている。
ここで、4層の赤外線反射フィルタ6を形成した場合
において、最外層の薄膜5の膜厚に対する白熱電球1の
フィラメントからの全放射光及び可視光についての上記
赤外線反射フィルタ6による反射効率につき、第2図の
グラフを参照して説明する。
符号R1で示すように、全放射光についての反射率はあ
まり変動しないが、可視光についての反射率R2は周期的
に変動することが分かる。即ちR2は、最外層の薄膜5の
膜厚の約120nmをピークとして85乃至145nmの範囲,約44
2nmをピークとして410乃至480nmの範囲そして約822nmを
ピークとして780乃至650nmの範囲において、比較的低い
反射率を与えるようになっている。白熱電球1の放射効
率は、上記反射率R1が大きい程、また上記反射率R2が小
さい程、向上することから、上述した範囲において白熱
電球1の高い放射効率が得られることになる。
かくして、最外層の薄膜5の膜厚は、種々の条件によ
り、例えば外部から受ける損傷の可能性に応じて、上記
範囲内において適宜に選定することができる。そして、
特に最外層の薄膜5の膜厚が410乃至480nmの範囲及び78
0乃至860nmの範囲においては、最外層の薄膜5の膜厚が
充分に大きいので、外部からの損傷によって該最外層の
薄膜5を貫通して損傷がその内側にある薄膜まで達する
ようなことはない。
また、8層の赤外線反射フィルタ6を白熱電球1のバ
ルブ外表面に形成した場合には、同様にして、最外層の
薄膜5の膜厚が440乃至510nmの範囲及び780乃至910nmの
範囲において、白熱電球1の高い放射効率が得られるこ
とになると共に、最外層の薄膜5の膜厚が充分に大きい
ので、外部からの損傷によって該最外層の薄膜5を貫通
して損傷がその内側にある薄膜まで達するようなことは
ない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、白熱電球のバル
ブ外表面に、屈折率の異なる材料から成る薄膜を、その
光学的膜厚が等しくなるように選定された膜厚で交互に
積層させ、その上に低屈折率の材料から成る最外層の薄
膜を積層させることにより赤外線反射フィルタを形成し
た、赤外線反射フィルタ付き白熱電球において、上記最
外層の薄膜の光学的膜厚を、410乃至510nm又は780乃至9
10nmとなるように選定することにより構成したから、最
外層の薄膜の光学的膜厚が、可視光に対して低い反射率
を与える範囲で比較的厚く形成されているので、可視光
の放射効率が高く、しかも外部からの損傷を受けた場合
にも、その損傷が最外層を貫通してその内側にある薄膜
に達するようなことが殆ど起こらず、従って外部からの
損傷によって赤外線反射フィルタが破損することが少な
い。
かくして、本発明によれば、放射効率が高く且つ外部
からの損傷を受けにくい、自動車用,一般照明用に最適
な、極めて優れた赤外線反射フィルタ付き白熱電球が提
供され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による赤外線反射フィルタ付き白熱電球
の一実施例のバルブ表面の一部を示す拡大断面図、第2
図は第1図の実施例における最外層の薄膜の光学的膜厚
とその反射率との関係を示すグラフである。 第3図は従来の白熱電球のフィラメントからの放射光の
分光特性を示すグラフである。 1……赤外線反射フィルタ付き白熱電球;2……バルブ;3
……TiO2薄膜;4……SiO2薄膜;5……最外層の薄膜;6……
赤外線反射フィルタ;R1……全放射光についての反射率;
R2……可視光についての反射率。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白熱電球のバルブ外表面に、屈折率の異な
    る材料から成る薄膜を、その光学的膜厚が等しくなるよ
    うに選定された膜厚で交互に積層させ、その上に低屈折
    率の材料から成る最外層の薄膜を積層させることにより
    構成された赤外線反射フィルタが形成されている、赤外
    線反射フィルタ付き白熱電球であって、最外層の薄膜の
    光学的膜厚が、410乃至510nm又は780乃至910nmとなるよ
    うに選定されていることを特徴とする、赤外線反射フィ
    ルタ付き白熱電球。
JP26727387A 1987-10-22 1987-10-22 赤外線反射フィルタ付き白熱電球 Expired - Lifetime JP2602033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26727387A JP2602033B2 (ja) 1987-10-22 1987-10-22 赤外線反射フィルタ付き白熱電球

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26727387A JP2602033B2 (ja) 1987-10-22 1987-10-22 赤外線反射フィルタ付き白熱電球

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01109660A JPH01109660A (ja) 1989-04-26
JP2602033B2 true JP2602033B2 (ja) 1997-04-23

Family

ID=17442546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26727387A Expired - Lifetime JP2602033B2 (ja) 1987-10-22 1987-10-22 赤外線反射フィルタ付き白熱電球

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2602033B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01109660A (ja) 1989-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4544662B2 (ja) 可視光線遮断赤外線透過フィルター
JP2002524763A (ja) 部分反射器
JPS58202408A (ja) 熱線反射膜
JPS60258846A (ja) 白熱電球
JP2691651B2 (ja) 反射鏡
JPS62108207A (ja) 着色鏡
JPH05341122A (ja) 紫外線照射装置の多層膜フィルタ
JP2602033B2 (ja) 赤外線反射フィルタ付き白熱電球
JP4185195B2 (ja) 赤外線反射被膜付き光学物品及び電球
JP3222546B2 (ja) 紫外線照射装置の多層膜反射鏡および紫外線照射装置
JP3224316B2 (ja) 二波長反射防止膜
JPS61190853A (ja) 白熱電球
JP3031625B2 (ja) 熱線吸収反射鏡
JPS6177018A (ja) フイルタ−
JP3153050B2 (ja) 白熱電球
JPH0629882B2 (ja) 多層膜反射鏡
JPH07296620A (ja) フィルタ
JP2687243B2 (ja) 多層光干渉膜
JP2928784B2 (ja) 多層膜反射鏡
JP3276182B2 (ja) 表面反射鏡
JP3295026B2 (ja) 赤外線反射被膜およびそれを用いたランプ
JPH0452722Y2 (ja)
JP3560638B2 (ja) 反射膜
JP2000215859A (ja) 赤外線反射膜付白熱電球
JPH03295834A (ja) 熱線反射ガラス