JP2601719Y2 - 耐熱性光ファイバ - Google Patents
耐熱性光ファイバInfo
- Publication number
- JP2601719Y2 JP2601719Y2 JP1993023305U JP2330593U JP2601719Y2 JP 2601719 Y2 JP2601719 Y2 JP 2601719Y2 JP 1993023305 U JP1993023305 U JP 1993023305U JP 2330593 U JP2330593 U JP 2330593U JP 2601719 Y2 JP2601719 Y2 JP 2601719Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical fiber
- polyimide resin
- coated
- resistant optical
- heat resistant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は高温環境下において使用
可能な耐熱性に優れた光ファイバに関する。
可能な耐熱性に優れた光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に光ファイバの被覆材としては伝送
損失に対する影響、可撓性などから有機系樹脂が用いら
れているが、このような通常用いられる有機系樹脂は2
00℃程度から分解が始まるため、200℃以上の高温
環境下で用いられる耐熱性光ファイバとしては適してい
ない。このため、耐熱性を必要とするところには弗素系
樹脂やポリイミド樹脂が用いられている。弗素系樹脂や
ポリイミド樹脂を被覆した光ファイバは光学的特性や機
械的特性に優れているが、やはり有機系樹脂を用いてい
るため耐熱性(連続使用温度)はそれぞれ200℃およ
び300℃程度である。さらに、高温環境下において用
いられる光ファイバとして、セラミックのような無機材
料を被覆した光ファイバやガラスファイバの周囲に直接
金属を被覆した光ファイバが提案されている。ところ
が、これらの光ファイバは300℃以上の耐熱性を有し
ているが、無機材料を被覆した光ファイバは可撓性に劣
り、無理に曲げようとすると剥離が生じるという欠点が
あり、また金属被覆光ファイバは初期伝送損失が高いと
いう欠点がある。
損失に対する影響、可撓性などから有機系樹脂が用いら
れているが、このような通常用いられる有機系樹脂は2
00℃程度から分解が始まるため、200℃以上の高温
環境下で用いられる耐熱性光ファイバとしては適してい
ない。このため、耐熱性を必要とするところには弗素系
樹脂やポリイミド樹脂が用いられている。弗素系樹脂や
ポリイミド樹脂を被覆した光ファイバは光学的特性や機
械的特性に優れているが、やはり有機系樹脂を用いてい
るため耐熱性(連続使用温度)はそれぞれ200℃およ
び300℃程度である。さらに、高温環境下において用
いられる光ファイバとして、セラミックのような無機材
料を被覆した光ファイバやガラスファイバの周囲に直接
金属を被覆した光ファイバが提案されている。ところ
が、これらの光ファイバは300℃以上の耐熱性を有し
ているが、無機材料を被覆した光ファイバは可撓性に劣
り、無理に曲げようとすると剥離が生じるという欠点が
あり、また金属被覆光ファイバは初期伝送損失が高いと
いう欠点がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記したように従来の
技術では、光学的特性や機械的特性に優れたものは耐熱
性に劣り、耐熱性に優れたものは光学的特性や機械的特
性に劣るという欠点があった。本考案はこのような欠点
を解消したもので、有機系樹脂を被覆した光ファイバと
同等の光学的特性や機械的特性を有し、しかも300℃
以上の高温環境下で連続して使用可能な光ファイバを提
供することを目的としている。
技術では、光学的特性や機械的特性に優れたものは耐熱
性に劣り、耐熱性に優れたものは光学的特性や機械的特
性に劣るという欠点があった。本考案はこのような欠点
を解消したもので、有機系樹脂を被覆した光ファイバと
同等の光学的特性や機械的特性を有し、しかも300℃
以上の高温環境下で連続して使用可能な光ファイバを提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案の光ファイバはすなわち、コア、クラッドから
なるガラスファイバの外周にポリイミド樹脂を被覆し、
さらにその外周にニッケルからなる金属被覆を施したこ
とを特徴とするものである。
に本考案の光ファイバはすなわち、コア、クラッドから
なるガラスファイバの外周にポリイミド樹脂を被覆し、
さらにその外周にニッケルからなる金属被覆を施したこ
とを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本出願人は種々実験の結果、環境中の酸素を遮
断することによってポリイミド樹脂の劣化が抑制される
ことを見出した。即ち、図2に示すように、ポリイミド
樹脂のシートを加熱しながらその劣化の状況(加熱減量
割合)を測定すると、酸化雰囲気中では400℃を越え
たあたりから急激に劣化が生じるのに対して、非酸化雰
囲気(窒素雰囲気)では600℃付近まで劣化が生じ
ず、700℃以上でも劣化の程度は緩やかであることが
わかる。本考案の光ファイバは、ポリイミド樹脂の周囲
にニッケルからなる金属被覆を施し、実質的にポリイミ
ド樹脂を酸素から遮断することによって高い耐熱性を実
現したものである。
断することによってポリイミド樹脂の劣化が抑制される
ことを見出した。即ち、図2に示すように、ポリイミド
樹脂のシートを加熱しながらその劣化の状況(加熱減量
割合)を測定すると、酸化雰囲気中では400℃を越え
たあたりから急激に劣化が生じるのに対して、非酸化雰
囲気(窒素雰囲気)では600℃付近まで劣化が生じ
ず、700℃以上でも劣化の程度は緩やかであることが
わかる。本考案の光ファイバは、ポリイミド樹脂の周囲
にニッケルからなる金属被覆を施し、実質的にポリイミ
ド樹脂を酸素から遮断することによって高い耐熱性を実
現したものである。
【0006】
【実施例】次に本考案の実施例を説明する。図1は本考
案の光ファイバの横断面図である。図において、コア
(1)、クラッド(2)からなるガラスファイバ(3)
の外周に、ポリイミド樹脂(4)が被覆され、さらにそ
の外周に金属被覆(5)が施されている。ここで用いら
れる金属としては、ニッケル(融点1455℃)のよう
な耐熱性の高い高融点の金属が好ましい。
案の光ファイバの横断面図である。図において、コア
(1)、クラッド(2)からなるガラスファイバ(3)
の外周に、ポリイミド樹脂(4)が被覆され、さらにそ
の外周に金属被覆(5)が施されている。ここで用いら
れる金属としては、ニッケル(融点1455℃)のよう
な耐熱性の高い高融点の金属が好ましい。
【0007】本実施例ではコア径200μm、クラッド
径250μmのガラスファイバの外周に、ポリイミド樹
脂をディッピング法により厚さ5μmに被覆し、さらに
その外周にニッケルを厚さ3μmにメッキした。この光
ファイバの初期伝送損失は0.85μmの波長で3.1
6dB/kmで、従来の有機系樹脂を被覆した光ファイ
バと同等であった。また耐熱性に関しては、400℃で
1000時間(連続使用)、600℃で24時間(短時
間使用)加熱しても伝送損失の増加は見られなかった。
さらに−40℃の低温度においても伝送損失の増加が見
られなかった。
径250μmのガラスファイバの外周に、ポリイミド樹
脂をディッピング法により厚さ5μmに被覆し、さらに
その外周にニッケルを厚さ3μmにメッキした。この光
ファイバの初期伝送損失は0.85μmの波長で3.1
6dB/kmで、従来の有機系樹脂を被覆した光ファイ
バと同等であった。また耐熱性に関しては、400℃で
1000時間(連続使用)、600℃で24時間(短時
間使用)加熱しても伝送損失の増加は見られなかった。
さらに−40℃の低温度においても伝送損失の増加が見
られなかった。
【0008】
【考案の効果】以上詳述したように本考案の光ファイバ
は、ポリイミド樹脂の周囲にニッケルからなる金属を被
覆して、ポリイミド樹脂の酸化劣化を防止したので、従
来の有機系樹脂を被覆した光ファイバと同等の光学的特
性や機械的特性を有しながら300℃以上の高温環境下
において連続して使用することができるという極めて優
れた効果を奏するものである。
は、ポリイミド樹脂の周囲にニッケルからなる金属を被
覆して、ポリイミド樹脂の酸化劣化を防止したので、従
来の有機系樹脂を被覆した光ファイバと同等の光学的特
性や機械的特性を有しながら300℃以上の高温環境下
において連続して使用することができるという極めて優
れた効果を奏するものである。
【図1】本考案の光ファイバの横断面図。
【図2】ポリイミド樹脂の加熱劣化状況を示す図。
1−−−−−コア 2−−−−−クラッド 3−−−−−ガラスファイバ 4−−−−−ポリイミド樹脂 5−−−−−金属被覆
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44
Claims (1)
- 【請求項1】 コア、クラッドからなるガラスファイバ
の外周にポリイミド樹脂を被覆し、さらにその外周にニ
ッケルからなる金属被覆を施したことを特徴とする耐熱
性光ファイバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993023305U JP2601719Y2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐熱性光ファイバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993023305U JP2601719Y2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐熱性光ファイバ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0682608U JPH0682608U (ja) | 1994-11-25 |
JP2601719Y2 true JP2601719Y2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=12106898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993023305U Expired - Fee Related JP2601719Y2 (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | 耐熱性光ファイバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601719Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011022205A (ja) * | 2009-07-13 | 2011-02-03 | Fujikura Ltd | 光ファイバ及び油井用センサ |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP1993023305U patent/JP2601719Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0682608U (ja) | 1994-11-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |