JP2601641B2 - パラ−フェニレンジアミン誘導体およびメタ−フェニレンジアミン誘導体を含有する、ケラチン繊維の酸化染色用組成物、および該組成物を用いる染色方法 - Google Patents

パラ−フェニレンジアミン誘導体およびメタ−フェニレンジアミン誘導体を含有する、ケラチン繊維の酸化染色用組成物、および該組成物を用いる染色方法

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JP2601641B2 JP7008517A JP851795A JP2601641B2 JP 2601641 B2 JP2601641 B2 JP 2601641B2 JP 7008517 A JP7008517 A JP 7008517A JP 851795 A JP851795 A JP 851795A JP 2601641 B2 JP2601641 B2 JP 2601641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケラチン繊維、特にヒ
トケラチン繊維の酸化染色用組成物に関し、この組成物
は、ベンゼン環の2位に置換された少なくとも1つのパ
ラ−フェニレンジアミンと、以下の構造を有する1つの
メタ−フェニレンジアミンを含有するものである。本発
明はまた、このような組成物の使用に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ケラ
チン繊維、特にヒトの髪を、一般的には’酸化塩基’と
して知られている、酸化染料前駆物質、特にオルト−ま
たはパラ−フェニレンジアミン、オルト−またはパラ−
アミノフェノール、および、呈色調節剤として知られて
いるカップリング剤、特に、メタ−フェニレンジアミン
類、メタ−アミノフェノール類およびメタ−ジフェノー
ル類を含有する染料組成物を用いて染色することは知ら
れている。この組成物は、酸化塩基の縮合したプロダク
トを用いて得られた、’背景’色を、調節でき、輝きを
与えることを可能とするものである。
【0003】髪の酸化染色分野においては、組み合わさ
れると、光、洗浄、厳しい気候、汗、および髪に与えら
れた種々の処理に対して十分な耐性を有する青色を呈す
ることの可能な、酸化染料前駆物質およびカップリング
剤が、積極的に求められている。これまで、これらの呈
色は、パラ−フェニレンジアミンをベースとした染料を
用いて得られていた。しかしながら、パラ−フェニレン
ジアミンの使用は近年、毒物学的理由から問題視されて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】この点に関
し、鋭意研究した結果、出願人は、青色から青紫色の範
囲を呈し、ベンゼン環の2位に置換されたパラ−フェニ
レンジアミンとメタ−フェニレンジアミンとを組み合わ
せることによって、強度および耐性の双方を有する、新
規な無毒性染料をえることが可能であることを見い出し
た。これらの化合物は、それぞれ以下に示す構造を有す
るものである。この発見が、本発明の基礎となるもので
ある。
【0005】本発明の主題は、染色に適当な媒体におい
て、少なくとも1つの酸化染料前駆物質、および、少な
くとも1つのカップリング剤を含有するタイプの、ケラ
チン繊維、特に髪等のヒトケラチン繊維の酸化染料組成
物において、酸化染料前駆物質として、式(I):
【0006】
【化3】
【0007】ここで、mは、0または1の整数であり、n
は、1から4の整数である、で表わされる少なくとも1
つのパラ−フェニレンジアミン、および/または、少な
くとも1つの、このパラ−フェニレンジアミンと酸との
付加塩を、および、カップリング剤として、式(II):
【0008】
【化4】
【0009】ここで、R1は、水素原子、1〜3の炭素数
を有するアルキル基、または2〜3の炭素数を有するモ
ノヒドロキシアルキル基であり、R2は、水素原子、1〜
2のヒドロキシル基からなり2〜3の炭素数を有するモ
ノ−またはポリヒドロキシアルコキシ基であり、R3は、
1〜3の炭素数を有するアルキル基、1〜2のヒドロキ
シル基からなり2〜3の炭素数を有するモノ−またはポ
リヒドロキシアルキル基、2〜3の炭素数を有するアミ
ノアルキル基、またはアルキル基が1〜4の炭素数を有
する2,4−ジアミノフェノキシアルキル基であり、R1
が水素原子またはアルキル基である場合、R3はアルキル
基以外であり、R2がモノ−またはポリヒドロキシアルコ
キシ基である場合、R1は必ず水素原子であり、R3はモノ
−またはポリヒドロキシアルキル基である、で表わされ
る少なくとも1つのメタ−フェニレンジアミン、および
/または、少なくとも1つの、このメタ−フェニレンジ
アミンと酸との付加塩を、含有することを特徴とする、
染料組成物である。
【0010】このようにして得られた新規の染料によれ
ば、持続性があり、無毒性で、特に同時に、光、洗浄、
厳しい天候、汗、および髪に与えられた種々の処理に対
して耐性があり、青色から青紫色の範囲で呈色すること
が可能である。特に、これらは、シャンプーに対して非
常に耐性を有するものである。
【0011】本発明の他の主題は、酸化剤と、上記ケラ
チン繊維を染色するために使用された種々の薬剤とを含
有する、使用準備のできた組成物である。
【0012】本発明はまた、ケラチン繊維、特に髪等の
ヒトケラチン繊維の染色方法に関し、染色に適当な媒体
において少なくとも1つの酸化染料前駆物質、および、
上記カップリング剤を含有する染料組成物(A)を繊維
に適用し、この組成物(A)に使用時にのみ添加する、
または別に同時にまたは順次に適用される組成物(B)
に存在する、酸化剤を用いて、アルカリ性、中性、また
は酸性pHにおいて顕色処理することからなる、染色方法
である。
【0013】本発明はまた、いくつかの区分を含有する
染色用装置または染色用’キット’に関し、第1の区分
には、酸化染料前駆物質としての、少なくとも1つの式
(I)のパラ−フェニレンジアミンと、式(II)の少な
くとも1つのカップリグ剤を含有し、第2の区分には、
酸化剤を含有するものである。
【0014】本発明による、他の特徴、目的、優位点
は、以下の実施例を参照するとより詳細に理解されるで
あろう。
【0015】本発明において使用可能な酸塩は好ましく
は、塩酸塩類、硫酸塩類、臭酸塩類、および酒石酸塩類
から選択される。
【0016】本発明で使用可能な式(I)で表わされる
酸化染料前駆物質としては、以下の化合物が好ましく
は、使用される:2−(ヒドロキシメチル)−パラ−フ
ェニレンジアミン、2−(β−ヒドロキシエチル)−パ
ラ−フェニレンジアミン、2−(β−ヒドロキシエトキ
シ)−パラ−フェニレンジアミンが挙げられる。
【0017】式(I)で表わされる前駆物質またはその
塩の濃度は、組成物の全重量に関して、約0.01と1
0重量%の間、好ましくは、約0.05と5重量%の間
で存在する。
【0018】式(II)で表わされるカップリング剤とし
ては特に好ましくは、1−(β−ヒドロキシエトキシ)
−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ビス(2,4−
ジアミノフェノキシ)プロパン、1,3−ビス(2,4
−ジアミノフェノキシ)メタン、1−メトキシ−2−ア
ミノ−4−(β−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、
1−(β−アミノエトキシ)−2,4−ジアミノベンゼ
ン、1−(β−ヒドロキシエトキシ)−2−アミノ−4
−メチルアミノベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−
ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、および1−
(β,γ−ジヒドロキシプロポキシ)−2,4−ジアミ
ノベンゼンが挙げられる。式(II)で表わされるカップ
リング剤またはその塩の濃度は、組成物の全重量に関し
て、約0.001と3重量%の間、好ましくは、約0.
05と2重量%の間で存在する。
【0019】本発明による特に好ましい、酸化染料組成
物は、酸化染料前駆物質としては、少なくとも2−(β
−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、ま
たはこれらの塩の1つ、および、カップリング剤とし
て、1−(β−ヒドロキシエトキシ)−2,4−ジアミ
ノベンゼンまたは1−メトキシ−2−アミノ−4−(β
−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、またはこれらの
塩の1つを含有するものである。
【0020】また、他の優位な組成物は、酸化染料前駆
物質として、少なくとも2−(β−ヒドロキシエトキ
シ)−パラ−フェニレンジアミン、またはこれらの塩の
1つ、および、カップリング剤として、少なくとも1−
(β−ヒドロキシエトキシ)−2,4−ジアミノベンゼ
ンまたは1−メトキシ−2−アミノ−4−(β−ヒドロ
キシエチルアミノ)ベンゼン、または酸とのこれらの付
加塩の1つを含有するものである。
【0021】酸化剤は好ましくは、過酸化水素、過酸化
尿素、臭素酸アルカリ金属塩および過塩(persalts)、
たとえば過臭素酸塩および過硫酸塩である。過酸化水素
が特に好ましい。
【0022】上記のような組み合わせを含有する組成物
(A)は、pH3と11との間であってよく、このpHは、
ケラチン繊維を染色するために使用される従来の塩基性
化剤、たとえばアンモニア水、炭酸アルカリ金属塩類、
アルカノールアミン類、たとえばモノ−、ジ−、トリエ
タノールアミン、およびこれらの誘導体、水酸化ナトリ
ウムまたは水酸化カリウム、または式:
【0023】
【化5】
【0024】ここで、Rは、任意に、水酸化基またはC1
〜C4アルキル基で置換されてもよ いプロピレン基を示
し;R4、R5、R6、およびR7は、同じでも異なっていても
よく、各々独立に、水素原子、C1〜C4アルキル基、また
はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を示す、で表わされる化
合物を用いて、または、標準酸性化剤、たとえば無機ま
たは有機酸、たとえば塩酸、酒石酸、クエン酸、および
リン酸を用いてのいずれかによって、調節可能である。
【0025】上記の酸化剤を含有する組成物(B)のpH
は、組成物(A)と混合した後、ヒトケラチン繊維に適
用された組成物のpHは好ましくは、3と11との間の範
囲である。これは、上記のように、常法にしたがって、
酸性化剤または塩基性化剤を用いて所望の値に調節され
るものである。酸化組成物(B)は、好ましくは、過酸
化水素の溶液からなる。
【0026】本発明の染色方法の好ましい実施態様によ
れば、上記染料組成物(A)は、使用時において、顕色
するために十分な量の酸化溶液と混合する。得られた混
合物は次いで、ヒトケラチン繊維に適用され、5から4
0分間、好ましくは、15から30分間放置する。この
後、この繊維を、すすぎ洗いし、シャンプーで洗浄し
て、再度すすぎ洗いして乾燥するものである。
【0027】上記染料に加えて、明度を調節する、また
は光沢を豊富にするために、染料組成物はまた、直接染
料、および/または、カップリング剤を含有可能であ
る。
【0028】染料組成物はまた、酸化防止剤を含有可能
である。これらは特に、亜硫酸ナトリウム、チオグリコ
ール酸、チオ乳酸、重亜硫酸ナトリウム、デヒドロアス
コルビン酸、ヒドロキノン、2−メチルヒドロキノン、
tert−ブチルヒドロキノン、およびホモゲンチジン酸か
ら選択可能であり、一般的には、組成物の全重量に関し
て、約0.05と1.5重量%の間の比率で存在する。
【0029】好ましい実施態様においては、染料組成物
はまた、当業者に良く知られた界面活性剤を、組成物の
全重量に関して、約0.5と55重量%の間、好ましく
は、2と50重量%の間の比率で、有機溶媒を、組成物
の全重量に関して、約1と40重量%の間、特に5と3
0重量%の間の比率で、または髪を酸化染色する分野に
おいて従来より知られている、化粧品的に許容可能な種
々の他のアジュバントを含有するものである。
【0030】髪に適用される組成物は、種々の形態、た
とえば、液体、クリーム、ゲル、または特にケラチン繊
維、特にヒトの髪を染色するのに適当な他の形態で提供
可能である。特に、泡を形成する、エアゾールにおいて
加圧下、推進薬の存在下で、パッケージされることも可
能である。
【0031】本発明を例解する具体的な実施例を以下に
示す。まず最初に、本発明による酸化染料の性能を評価
するために使用されたテスト、すなわち、汗、光、シャ
ンプー、厳しい気候、またはパーマ処理に対する耐性テ
ストに関して、説明する。
【0032】汗に対する耐性:以下の組成の合成汗溶液
を使用する:NaCl、10g;リン酸水素カリウム、1g;
ヒスチジン、0.25g;pH=3.2とするための乳
酸;および全体で100gとするための水。染色した毛
髪の束を、時計皿でカバーされた結晶皿に含有した上記
汗溶液に浸し、37℃で20〜50時間放置する。この
毛髪の束を次いで濯ぎ洗いし、乾燥する。
【0033】光に対する耐性(キセノテスト(Xenotes
t)):染色した毛髪をサポート(厚紙またはプラスチ
ック)に付着させる。これらのサポートを、25℃の温
度で25〜75%RH(相対湿度)の範囲の湿度におい
て、20〜80時間、キセノンランプの周囲を回転する
サンプルホールダーに置いておく。
【0034】シャンプーに対する耐性(アイバ−テキソ
マットマシーン(Ahiba−Texomat machine)):染色し
た毛髪の束を、標準シャンプーの溶液に浸したバスケッ
トに置く。このバスケットを、手でこする動作を再現し
て、泡を形成する、種々の振動数の上下運動および回転
運動する。3分のテスト時間後、毛髪の束を除去し、次
いで濯ぎ洗いして乾燥する。この染色した毛髪の束に対
して、数回の連続シャンプーテストを行う。
【0035】厳しい気候に対する耐性(組み合わせテス
ト):染色した毛髪の束を、60%の相対湿度で、強い
光(キセノテスト40h)にさらし、同時に、12時間
ごとに、20分の持続時間で水でスプレーする。
【0036】パーマ処理に対する耐性:染色した毛髪の
束を、強度1〜3のダルシア・バイタル(Dulcia Vita
l)パーマネントウエーブ還元溶液(ロレヤル社)に、
10〜20分間浸し;毛髪の束を、濯ぎ洗いし;次いで
5分間定着(酸化)溶液に浸す。水で濯ぎ洗いした後、
標準のシャンプーで洗浄し、水で濯ぎ洗いし、乾燥す
る。
【0037】
【実施例】
実施例1:本発明による、以下の染料組成物を調製し
た。
【0038】 −2−(β−ヒドロキシエチル)−パラ−フェニレンジアミン、二塩酸塩 0.675g −1−(β−ヒドロキシエトキシ)−2,4−ジアミノベンゼン 0.672g −2モルのグリセロールを含有するポリグリセロール化オレイルアルコール 4.0g −4モルのグリセロールを含有するポリグリセロール化オレイルアルコール( 78%活性材料(AM)) 5.7g 活性材料(AM ) −オレイン酸 3.0g −アクゾ(AKZO)社から商品名エトミーン(Ethomeen)012として販売され ている、2モルのエチレンオキシドを含有するオレイルアミン 7.0g −55%活性材料(AM)のジエチルアミノプロピル=ラウリルアミノスクシナ マート、ナトリウム塩 3.0g 活性材料(AM) −オレイルアルコール 5.0g −オレイン酸ジエタノールアミド 12.0g −プロピレングリコール 3.5g −エチルアルコール 7.0g −ジプロピレングリコール 0.5g −プロピレン=グリコール=モノメチル=エーテル 9.0g −35%活性材料(AM)のメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液 0.4g 活性材料(AM ) −酢酸アンモニウム 0.8g −酸化防止剤、金属イオン封止剤 適量 −香料、保存剤 適量 −NH3、20%含有のアンモニア水 10.0g −脱イオン水 全体として100.0gとするような 適量
【0039】使用時に、この組成物を、pH3の、20容
量の過酸化水素(6重量%)と、これと同重量で混合し
た。pH9.8の混合物が得られた。この混合物を次い
で、90%白髪の白髪まじりの毛髪に、30分間適用し
た。濯ぎ洗いして、シャンプーで洗浄し、また洗い流し
て乾燥した後、毛髪は、特にシャンプーに極めて良好な
耐性を有し、強い青色の明度を有するものに染まった。
【0040】実施例2:本発明による、以下の染料組成
物を調製した。
【0041】 −2−(β−ヒドロキシエトキシ)−パラ−フェニレンジアミン、二塩酸塩 0.723g −1−メトキシ−2−アミノ−4−(β−ヒドロキシエチルアミノ)−ベンゼ ン 0.759g −2モルのグリセロールを含有するポリグリセロール化オレイルアルコール 4.0g −4モルのグリセロールを含有するポリグリセロール化オレイルアルコール( 78%活性材料(AM)) 5.7g 活性材料(AM ) −オレイン酸 3.0g −アクゾ(AKZO)社から商品名エトミーン(Ethomeen)012として販売され ている、2モルのエチレンオキシドを含有するオレイルアミン 7.0g −55%活性材料(AM)のジエチルアミノプロピル=ラウリルアミノスクシナ マート、ナトリウム塩 3.0g 活性材料(AM) −オレイルアルコール 5.0g −オレイン酸ジエタノールアミド 12.0g −プロピレングリコール 3.5g −エチルアルコール 7.0g −ジプロピレングリコール 0.5g −プロピレン=グリコール=モノメチル=エーテル 9.0g −35%活性材料(AM)のメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液 0.4g 活性材料(A M ) −酢酸アンモニウム 0.8g −酸化防止剤、金属イオン封止剤 適量 −香料、保存剤 適量 −NH3、20%含有のアンモニア水 10.0g −脱イオン水 全体として100.0gとするため の適量
【0042】使用時に、この組成物を、pH3の、20容
量の過酸化水素(6重量%)と、これと同重量で混合し
た。pH9.8の混合物が得られた。この混合物を次い
で、90%白髪の白髪まじりの毛髪に、30分間適用し
た。濯ぎ洗いして、シャンプーで洗浄し、また洗い流し
て乾燥した後、毛髪は、特にシャンプーに極めて良好な
耐性を有し、強い青色の明度を有するものに染まった。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染色に適当な媒体、少なくとも1つの
    酸化染料前駆物質、および、少なくとも1つのカップリ
    ング剤を含有する、髪等のケラチン繊維の酸化染料組成
    物において、酸化染料前駆物質として、式(I): 【化1】 ここで、mは、0または1の整数であり、nは、1から
    4の整数である、 で表わされる少なくとも1つのパラ−フェニレンジアミ
    ン、および/または、少なくとも1つの、このパラ−フ
    ェニレンジアミンと酸との付加塩を含有し、および、 カップリング剤として、 式(II): 【化2】 ここで、Rは、水素原子、1〜3の炭素数を有するア
    ルキル基、または2〜3の炭素数を有するモノヒドロキ
    シアルキル基であり、Rは、水素原子、1〜2のヒド
    ロキシル基からなり2〜3の炭素数を有するモノ−また
    はポリヒドロキシアルコキシ基であり、Rは、1〜3
    の炭素数を有するアルキル基、1〜2のヒドロキシル基
    からなり2〜3の炭素数を有するモノ−またはポリヒド
    ロキシアルキル基、2〜3の炭素数を有するアミノアル
    キル基、またはアルキル基が1〜4の炭素数を有する
    2,4−ジアミノフェノキシアルキル基であり、R
    水素原子またはアルキル基である場合、Rはアルキル
    基以外であり、Rがモノ−またはポリヒドロキシアル
    コキシ基である場合、Rは必ず水素原子であり、R3
    はモノ−またはポリヒドロキシアルキル基である、 で表わされる少なくとも1つのメタ−フェニレンジアミ
    ン、および/または、少なくとも1つの、このメタ−フ
    ェニレンジアミンと酸との付加塩を含有することを特徴
    とする、染料組成物。
  2. 【請求項2】 式(I)で表わされるパラ−フェニレン
    ジアミンが、2−(ヒドロキシメチル)−パラ−フェニ
    レンジアミン、2−(β−ヒドロキシエチル)−パラ−
    フェニレンジアミン、2−(β−ヒドロキシエトキシ)
    −パラ−フェニレンジアミン、および酸とのこの付加塩
    とから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の
    染料組成物。
  3. 【請求項3】 式(II)で表わされるカップリング剤
    が、1−(β−ヒドロキシエトキシ)−2,4−ジアミ
    ノベンゼン、1,3−ビス(2,4−ジアミノフェノキ
    シ)プロパン、1,3−ビス(2,4−ジアミノフェノ
    キシ)メタン、1−メトキシ−2−アミノ−4−(β−
    ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、1−(β−アミノ
    エトキシ)−2,4−ジアミノベンゼン、1−(β−ヒ
    ドロキシエトキシ)−2−アミノ−4−メチルアミノベ
    ンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ビス(β−ヒドロ
    キシエトキシ)ベンゼン、および1−(β,γ−ジヒド
    ロキシプロポキシ)−2,4−ジアミノベンゼンから選
    択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の
    染料組成物。
  4. 【請求項4】 式(I)で表わされる酸化染料前駆物質
    として、少なくとも2−(β−ヒドロキシエチル)−パ
    ラ−フェニレンジアミン、および、カップリング剤とし
    て、少なくとも1−(β−ヒドロキシエトキシ)−2,
    4−ジアミノベンゼンまたは1−メトキシ−2−アミノ
    −4−(β−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、また
    はこれらと酸との付加塩の1つを含有することを特徴と
    する、請求項1ないし3のいずれかに記載の染料組成
    物。
  5. 【請求項5】 式(I)で表わされる酸化染料前駆物質
    として、少なくとも2−(β−ヒドロキシエトキシ)−
    パラ−フェニレンジアミン、および、カップリング剤と
    して、少なくとも1−(β−ヒドロキシエトキシ)−
    2,4−ジアミノベンゼンまたは1−メトキシ−2−ア
    ミノ−4−(β−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、
    またはこれらと酸との付加塩の1つを含有することを特
    徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の染料組
    成物。
  6. 【請求項6】 酸との付加塩が、塩酸塩類、硫酸塩類、
    臭酸塩類、および酒石酸塩類から選択されることを特徴
    とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の染料組成
    物。
  7. 【請求項7】 式(I)で表わされるパラ−フェニレン
    ジアミンまたはその塩が、組成物の全重量に対して
    0.01と10重量%の間で存在し、式(II)で表わ
    されるカップリング剤が、組成物の全重量に対して
    0.001と3重量%の間で存在することを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載の染料組成物。
  8. 【請求項8】 式(I)で表わされるパラ−フェニレン
    ジアミンまたはその塩が、組成物の全重量に対して0.
    05と5重量%との間で存在し、式(II)で表わされ
    るカップリング剤が、組成物の全重量に対して約0.0
    5と2重量%の間で存在することを特徴とする、請求項
    1ないし6のいずれかに記載の染料組成物。
  9. 【請求項9】 使用準備のできた組成物であり、さら
    に、酸化剤を含有し、pHが3と11の間であることを
    特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の染料
    組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    染料組成物(A)を髪等のヒトケラチン繊維に適用し、
    該組成物(A)に使用時にのみ添加する、または別に同
    時にまたは順次に適用される組成物(B)に存在する、
    酸化剤を用いて、アルカリ性、中性、または酸性媒体に
    おいて顕色処理することを特徴とする、髪等のヒトケラ
    チン繊維の染色方法。
  11. 【請求項11】 髪等のケラチン繊維を染色するための
    キットまたはいくつかの区分を含有する装置において、
    少なくとも2つの区分を有し、その1つには、請求項1
    ないし8のいずれかに記載の組成物(A)を含有し、他
    の1つには、染色に適する媒体に、酸化剤が含有された
    組成物(B)を含有することを特徴とする、キットまた
    は装置。
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