JP2601514B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は潤滑油組成物に関し、詳しくは酸化安定性な
らびに低温下での性能にすぐれ、また長期間使用しても
生成するスラッジの量が極めて少なく、発電機,圧縮
機,油圧機械および工作機械等に好適に使用できる潤滑
油組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来から、水力,火力,原子力等の発電機用の潤滑油
ならびに圧縮機油や工作機械等の油圧油には、溶剤精製
(溶剤抽出処理)した基油に酸化防止剤,防錆剤,流動
点降下剤等を添加した潤滑油組成物が広く使用されてい
る。
しかし、近年、特に装置の大容量化ならびに操作条件
の高温化,高圧化が急速に進行し、潤滑油の使用条件が
一層苛酷になってきている。そのため、上記した如き従
来の潤滑油では、油の酸化安定性が不充分であり、生成
する酸化劣化物に起因して、油圧制御系のスプール弁類
等が作動しなくなったり、フィルターの目詰りやタンク
壁へのスラッジの付着等のトラブルが見られ、また低温
時にワックス分が析出するため、スプール弁類等の作動
遅れあるいは不動作現象が生じるとともに、サクション
フィルターの目詰りによる給油不足から機械の起動性不
良や焼付トラブルが発生している。
このような状況下で、上記トラブルを解消するため
に、酸化防止剤の改良や良好な流動点降下剤の開発等が
検討されてきたが、未だ充分満足すべき結果が得られて
いない。
そこで、本発明者は上記従来の潤滑油組成物の欠点を
解消して、充分な酸化安定性と低温安定性を有するすぐ
れた性能の潤滑油組成物を開発すべく鋭意研究を重ね
た。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、動粘度,芳香族分含量,ナフテン分含量が
所定の範囲にあるとともに、粘度指数が高くしかもフロ
ック点が低い鉱油に、酸化防止剤を一定割合で配合した
ものが上記目的とする性能を有する潤滑油組成物になる
ことを見出した。
本発明はかかる知見に基いて完成したものである。す
なわち本発明は40℃における動粘度が2〜500cSt,芳香
族分含量が5%以下,ナフテン分含量が30%以上,粘度
指数が70以上およびフロック点が−25℃以下である鉱油
に、酸化防止剤を0.001〜10重量%配合したことを特徴
とするスラッジの生成が抑制された潤滑油組成物を提供
するものである。
本発明の潤滑油組成物は、上記の如く、基本的には一
定の性状を有する鉱油と酸化防止剤から構成されてい
る。ここで、使用できる鉱油の性状としては、まず40℃
における動粘度が2〜500cSt、好ましくは20〜300cStで
ある。この動粘度が2cSt未満では、発火の危険性が高
く、また潤滑性能が不良となり、異常摩耗さらには焼付
に至る。一方、500cStを超えると、低温時の粘性抵抗が
大きくなり、スプール弁の作動遅れや機械の起動不良が
生ずる。
またこの鉱油は、芳香族分含量が5%以下(即ち、%
CAが5以下)、好ましくは3%以下、さらに好ましくは
1%以下であって、かつナフテン分含量が30%以上(即
ち、%CNが30以上)、好ましくは33%以上である。この
%CAが5を超えるものは、鉱油の酸化安定性が悪く、ま
た%CNが30未満のものでは、スラッジの溶解性が悪くな
り、本発明の目的を達成することができない。なお、こ
の%CAおよび%CNは、共にn−d−M法に基く環分析値
である。
本発明の組成物において、主成分である鉱油は上述し
た性状を有するものであれば、様々なものが使用でき
る。このような鉱油の具体例としては、中間基系原油あ
るいはパラフィン基系原油を常圧蒸留するかあるいは常
圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られる留出油を常法に
したがって精製し、さらに深脱ロウ処理することによっ
て得られる深脱ロウ油を好適なものとしてあげることが
できる。この際の留出油の精製法は特に制限はなく様々
な方法が考えられる。通常は(a)水素化処理,(b)
脱ロウ処理(溶剤脱ロウまたは水添脱ロウ),(c)溶
剤抽出処理,(d)アルカリ蒸留または硫酸洗浄処理,
(e)白土処理を単独であるいは適宜順序で組み合わせ
て行う。また同一処理を複数段に分けて繰り返し行うこ
とも有効である。例えば、留出油を水素化処理する
か、または水素化処理した後、アルカリ蒸留または硫酸
洗浄処理を行う方法、留出油を水素化処理した後、脱
ロウ処理する方法、留出油を溶剤抽出処理した後、水
素化処理する方法、留出油に二段あるいは三段の水素
化処理を行う、またはその後にアルカリ蒸留または硫酸
洗浄処理する方法などがある。
本発明の組成物における鉱油は、このようにして得ら
れる精製油を、必要に応じて再度脱ロウ処理して深脱ロ
ウ油としたものが好適に使用される。ここで行う脱ロウ
処理は、深脱ロウ処理と称されるもので、苛酷な条件下
での溶剤脱ロウ処理法やゼオライト触媒を用いた接触水
添脱ロウ処理法などによって行われる。
本発明の組成物では、上記性状の鉱油に酸化防止剤を
0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%の範囲で
配合する。酸化防止剤の配合割合が0.001重量%未満で
は、酸化防止の効果がほとんど発現せず、また10重量%
を超えると効果が飽和に達し、配合量に見合う効果が得
られず、しかも低温時に酸化防止剤が分離析出して、様
々なトラブルの原因になるおそれがある。
上記酸化防止剤としては、従来から潤滑油の酸化防止
剤として使用されているものであれば、各種のものを用
いることができ、その種類は特に制限はない。例えば、
フェノール系化合物〔2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール(DBPC),2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェ
ノール等の単環フェノールや4,4′−メチレンビス(2,6
−ジ−t−ブチルフェノール)やビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド等のビス
フェノール類〕,アミン系化合物(ジフェニルアミン,
フェニレンジアミン,ナフチルアミン,フェノチアジン
及びそれらのアルキル化物),いおう系化合物(ZnDTP,
カーバメート,チオプロピオネート),りん系化合物な
ど各種のものがあげられ、これらを一種あるいは二種以
上混合して用いる。
本発明の組成物は、上述の鉱油に酸化防止剤を配合し
て構成されるが、さらに必要に応じて一般の潤滑油に配
合されている添加剤、例えば防錆剤(アルケニルコハク
酸及びその誘導体等のカルボン酸類,スルホン酸塩,多
価アルコールの部分エステル),油性剤(アルコール
類,脂肪酸エステル,油脂),極圧剤(ZnDTP,トリクレ
ジルホスフェート等のリン酸エステル),分散剤(ポリ
ブテニルコハク酸イミド,脂肪酸アミド),粘度指数向
上剤(ポリメタクリレート,α−オレフィン共重合
体),腐食防止剤(ベンゾトリアゾール,チアジアゾー
ル)などを適宜選定して配合することもできる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳し
く説明する。
実施例1〜3および比較例1〜6 第1表に示す基油A〜Cのいずれかを用い、これに酸
化防止剤を所定割合(第2表参照)加えて組成物を調製
し、RBOTによる酸化安定性試験を行った。結果を第2表
に示す。なお、このRBOTは、JIS K 2514−1982(3.3)
回転ボンベ式酸化安定度試験により測定した。また、劣
化方法は、220℃に加熱したパイプ中で試料油を空気と
接触させながら10時間循環して劣化させる方法に依っ
た。さらに、酸化防止剤の残存率は、赤外分光分析計で
測定した。
第2表から明らかなように、実施例1は比較例1,4と
比べて酸化安定性(RBOT)が高く、スラッジの発生が少
なく、劣化後の酸化安定性(RBOT,酸化防止剤残存率)
も高い。
実施例2と比較例2,5および実施例3と比較例3,6を比
べても同様である。
実施例4 第1表に示される基油Aにスラッジ100mgを加えたも
ののスラッジの溶解性および分散性を調べたところ、溶
解スラッジ量は90mg、不溶スラッジの分散性は良好であ
った。
なお、不溶スラッジの分散性は、スラッジ添加油を60
℃のホットプレート上に置いた時、沈降したスラッジが
自然対流によって分散し、浮遊するかどうかで評価し
た。また、ここで用いたスラッジは、パラフィン系基油
を強制的に劣化したもの(全酸化15、動粘度200cst(40
℃))である。
比較例7 第1表に示される基油Bにスラッジ100mgを加えたも
ののスラッジの溶解性および分散性を実施例4と同様に
して調べたところ、溶解スラッジ量は60mgであり、ま
た、不溶スラッジの分散性は不良であった。
この実施例4および比較例7の結果から、基油Aは基
油Bに比べて、スラッジの溶解性にすぐれ、また不溶ス
ラッジの分散性も良好であることがわかる。またこのこ
とから、基油Aはスプール弁類の固着防止に効果的であ
ることが推察される。
実施例5 第1表に示される基油Aに、アルキルジフェニルアミ
ン0.5重量%を加えて潤滑油組成物を調製した。このも
のの流動点は−40℃、フロック点は−42.5℃であり、ま
た油回り時間は8秒であった。
なお、この油回り時間の評価は、スクリューコンプレ
ッサーを−20℃で一晩放置後、起動スイッチを入れてか
ら、油が循環し始めるまでの時間を測定することにより
行った。
比較例8 第1表に示される基油Bに、アルキルジフェニルアミ
ン0.5重量%および流動点降下剤(分子量20,000のポリ
メタアクリレート)0.2重量%を加えて潤滑油組成物を
調製した。このものの流動点は−37.5℃、フロック点は
−10℃であり、また実施例5と同様に測定した油回り時
間は30秒以上であった。
この比較例8の結果からわかるように、流動点降下剤
を配合した組成物では、油回りの時間が30秒を越えて、
機器損傷の危険があり、事実上起動不能であった。
〔発明の効果〕
叙上の如く、本発明の潤滑油組成物は、酸化安定性に
すぐれ、長期間使用してもスラッジの生成量が極めて少
なく、また低温作動性にもすぐれている。
したがって、本発明の潤滑油組成物を用いれば、電磁
弁,サーボバルブ等の弁類の不動作現象や低温時の機械
の起動性不良等のトラブルを解消することができる。そ
れ故、本発明の潤滑油組成物は、発電機,圧縮機(特に
スクリュー型),油圧機械,工作機械等の各部分の潤滑
油として有効に利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:10) C10N 20:02 30:02 40:00 40:08 40:30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40℃における動粘度が2〜500cSt,芳香族
    分含量が5%以下,ナフテン分含量が30%以上,粘度指
    数が70以上およびフロック点が−25℃以下である鉱油
    に、酸化防止剤を0.001〜10重量%配合したことを特徴
    とするスラッジの生成が抑制された潤滑油組成物。
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