JP2601351B2 - 被覆フイルム - Google Patents

被覆フイルム

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JP2601351B2 JP1230454A JP23045489A JP2601351B2 JP 2601351 B2 JP2601351 B2 JP 2601351B2 JP 1230454 A JP1230454 A JP 1230454A JP 23045489 A JP23045489 A JP 23045489A JP 2601351 B2 JP2601351 B2 JP 2601351B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は被覆フイルムに関する。更に詳しくは、透明
フイルムに高い屈折率を有する薄い被覆層を設けるに当
たり特定の下塗層を設けることによる表面に干渉色が現
われない被覆フイルムに関する。
(従来の技術) 日常、透明フイルムはガスバリヤー性、防湿性、保香
性、紫外線遮断性、すべり性、耐擦傷性、帯電防止性、
ヒートシール性、離型性、耐油性、光沢、易接着性、濡
れ性、揆水性などの特性を付与するために種々の被覆層
にる被覆されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、被覆層の屈折率が高くその厚さが薄い
と干渉色が顕著に現われ商品価値を損なうという問題点
が有った。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは前記問題点を解決するために鋭意検討し
た結果、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は基材フイルムである透明フイルムの少
なくとも片面に下塗層とその上に上塗層を設けた被覆フ
イルムにおいて、上塗層が屈折率が1.570以上、厚さ1.0
μm以下であり、下塗層のJIS K7105に規定する60度鏡
面光沢度による表面光沢度が100〜145%であること、又
は/及び、下塗層の屈折率と上塗層の屈折率との差が0.
080以下であることを特徴とする被覆フイルムに関す
る。
本発明に適用される基材フイルム即ち透明フイルムは
透明であれば良く、特に限定されないが、例えば、ポリ
エチレン系フイルム、ポリプロピレン系フイルム、ポリ
エステル系フイルム、ポリアミド系フイルム、ポリビニ
ルアルコールフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリ
メタクリル酸メチルフイルム、ポリアクリロニトリルフ
イルム、ポリスチレンフイルム、ふっ素樹脂フイルム、
セロファン(再生セルロースフイルム)、アセテートフ
イルム、ポリ塩化ビニリデンフイルムなどが例示され
る。
又、本願発明において上塗層は前記のようにその屈折
率が1.570以上の場合が対象となる。屈折率が1.570未満
の場合はその厚さが薄くても干渉色は目立たないのでほ
とんど問題にならない。屈折率が1.570以上となる上塗
層に用いられる樹脂としてはポリ塩化ビニリデン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂その他が目的
に応じて適宜選択されるが、前記の例に限定されるもの
ではない。又、本願発明に於いて用いられる下塗層は塗
布後の表面光沢度が100〜145%であること、又は/及
び、上塗層の屈折率との屈折率の差が0.080以下である
ことが必要である。
光沢度が100未満であると下塗層の上に上塗層を被覆
した後の透明性が低下し商品価値が低下するので好まし
くない。逆に、光沢度が145を超えると干渉色を抑制す
る効果が不十分となりやはり実用的でない。又、上塗層
の屈折率と下塗層の屈折率の差が0.080を超えると干渉
色発生を抑制する効果が不十分である。中でも下塗層の
表面の光沢度が100〜145%であり且つ上塗層の屈折率と
下塗層の屈折率の差が0.080以下であればきわめて優れ
た効果が認められる。
上記の条件のように下塗層の表面の光沢度を100〜145
%の範囲に制御する方法としては特に制限は無いが、例
えば下塗層中に微粒子を5〜60重量%配合することによ
り容易に実現し得るが、特に平均粒子系が0.05〜2.0μ
m好ましくは0.05〜0.5μmの粒子を用いると透明性の
低下が少なく、とりわけ粒子内に空隙がなく且つ球状の
微粒子を使用すると透明性の低下が特に少なく、優れた
透明性フイルムを得るのに好適である。
以上のように下塗層特性は表面光沢度及び屈折率の条
件を満足すれば良く、その層の厚さは特に限定する必要
はないが、実用的には、均一な層を形成するためには0.
02μm以上であるのが好ましい。しかし、層の厚さを厚
くするほどコストアップの原因となるので1.0μm程度
以下が実用的である。
尚、下塗層の厚さが厚くなるに従って使用する微粒子
の平均粒子径は大きいものを選択するのが好ましい。
(作用及び効果) 被覆フイルムの干渉色は被覆層表面からの反射光と被
覆層/フイルム層境界面からの反射光との干渉により生
ずるものである。本願発明では特定の屈折率の下塗層を
介在させることにより被覆上塗層/下塗層境界面からの
反射率を低下させ、又は/及び、下塗層表面の光沢度を
特定範囲に限定することにより反射光を散乱光にするこ
とにより、干渉色がなく、且つ、透明性が低下しない外
観が良好な被覆フイルムを得ることができるものであ
る。
(実施例) 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
尚、本実施例における試験法、評価法は以下の方法に
よった。
(1)干渉色 被覆フイルムの被覆表面を真上及び斜め
方向から肉眼で観察して干渉色の有無を以下の基準で判
定した。
優 干渉色は全く認められない。
良 干渉色が若干認められるが、よく注意しないと気づ
かない程度であり、実用上は問題ない程度のもの。
不可 干渉色が顕著であり、包装材料として用いたとき
被包装物の色合いが変わる程度のもの。
(2)透明性 JIS K6714によるヘイズ(雲価)で示し
た。ヘイズ値が20を超えるものは透明性の点で実用性が
ない。
(3)光沢度 JIS K7105による60度鏡面光沢度 (4)屈折率 アッベ屈折計にて測定した。
下塗層及び上塗層については別途厚さ約100μmの試料
を作製し、フイルムはそのままで、それぞれ厚さ方向の
屈折率を測定した。
比較例1 厚さ12μm、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
イルム(以下PETフイルムと称する。)の片面をコロナ
放電処理により表面濡れ指数を54dyn/cmとし、該コロナ
放電処理面に下塗剤を介在させないでポリステリン水性
分散液をメイヤーバーで塗布し、赤外線乾燥器にて乾燥
した。被覆層の厚さは0.6μmであった。また、このポ
リスチレン水分散液を塗布した試料の屈折率は1.593で
あった。
以上の特性を含め種々の測定結果及び評価結果を別表
に示したが、干渉色が著しいものであった。
比較例2 比較例1と同じPETフイルムを同様にコロナ放電処理
し、この処理した表面上に分子量約4万のポリメタクリ
ル酸メチル樹脂の10%トルエン溶液を下塗層としてメイ
ヤーバーで塗布し、熱風乾燥器で乾燥した。その下塗層
の塗布厚さは0.3μmであった。この下塗層表面の光沢
度は152%で、これに用いた樹脂の屈折率は1.493であっ
た。
この下塗層の表面に比較例1と同様にポリスチレン水
分散液を塗布し乾燥し上塗層とした。
以上の特性を含め種々の測定結果及び評価結果を別表
に示したが、比較例1と同様に干渉色が著しいものであ
った。
実施例1〜2、比較例3 比較例2において下塗剤のポリメタクリル酸メチルの
固形分100重量部に対して不定形シリカ微粒子(平均粒
子径1.4μm、商品名サイロイド#150、富士デヴィソン
化学株式会社製)を実施例1、実施例2及び比較例3と
してそれぞれ10重量部、40重量部及び200重量部を配合
し、固形分を10%に調整して下塗剤とした他は全く比較
例2と同様にして下塗層、上塗層を設けて被覆フイルム
を得た。
以上の特性を含め種々の測定結果及び評価結果を別表
に示した。実施例1、実施例2及び比較例3の何れの被
覆フイルムも干渉色は認められず良好であったが、比較
例3はヘイズが37.8と非常に高く、透明性が劣るもので
あった。
実施例3、比較例4 実施例3の下塗剤として、メタクリル酸メチル/スチ
レン/メタクリル酸=40/50/10(重量部比)をイソプロ
ピルアルコール中で重合し、アンモンニア水により中和
し、水により希釈して固形分濃度10%の化合物[MMA−S
t(1)]水溶液を得た。分子量は約2万であった。
同様にして比較例4の下塗剤として、メタクリル酸メ
チル/スチレン/メタクリル酸=80/10/10(重量部比)
をイソプロピルアルコール中で重合し、アンモニア水に
より中和し、水により希釈して固形分濃度10%の化合物
[MMA−St(2)]水溶液を得た。分子量は約2万であ
った。
又、別に厚さ15μmの二軸延伸6ナイロンフイルム
(以下BONYフイルムと称する)の片面をコロナ放電処理
し、表面濡れ指数を52dyn/cmとし、この処理面にメイヤ
ーバーを用いて前記の下塗剤をそれぞれ塗布し熱風乾燥
器で乾燥した。それぞれの下塗層の厚さは0.3μmであ
った。又、それぞれの下塗層の屈折率は実施例3は1.54
2、比較例4は1.504であった。それぞれの下塗層表面に
上塗層として塩化ビニリデン共重合体樹脂ラテックス
(商品名 サランL−511、旭化成工業株式会社製、以
下PVdCと称する。)をメイヤーバーを用いて塗布し、熱
風乾燥器で乾燥した。上塗層の厚さは共に0.6μmであ
った。又、そのPVdC層の屈折率は1.595であった。
以上の特性を含め種々の測定結果及び評価結果を別表
に示した。比較例4は干渉色が顕著であったが、実施例
3は干渉色はほとんど認められなかった。
実施例4及び実施例5 実施例2と同様にして下塗剤としてメタクリル酸メチ
ル/スチレン/メタクリル酸=55/35/10(重量部比)組
成の共重合体[MMA−St(3)]の水溶液を得た。この
水溶液にその固形分100重量部に対して平均粒子径0.15
μmで且つ内部に空隙がないポリメタクリル酸メチルか
ら成る微粒子の水性分散液を実施例4及び実施例5に対
してそれぞれ固形分で40重量部、100重量部添加し固形
分10%に調整して下塗剤とした。別に厚さ20μmの二軸
延伸ポリプロピレンフイルム(以下OPPフイルムと称す
る。)の片面をコロナ放電処理し、表面濡れ指数を40dy
n/cmとし、その処理表面上に前記の下塗剤をメイヤーバ
ーで塗布し熱風温度80度の熱風乾燥器中で20秒乾燥し、
下塗フイルムを得た。下塗層の厚さは0.3μmであっ
た。又、下塗層の屈折率は1.530であった。又、下塗層
の表面光沢度は各々125%、105%であった。
この下塗層表面上に実施例3で用いたものと同一のPV
dC上塗剤をメイヤーバーで塗布し、熱風温度80度の熱風
乾燥器中で30秒乾燥し下塗層及び上塗層を含む被覆フイ
ルムを得た。上塗層の厚さは0.6μmであった。
以上の特性を含め種々の測定結果及び評価結果を別表
に示した。この被覆フイルムは干渉色は全く認められ
ず、且つ、透明性の優れ、良好な外観の被覆フイルムで
あった。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明フイルムの少なくとも片面に下塗層と
    その上に上塗層を設けた被覆フイルムにおいて、上塗層
    が屈折率が1.570以上、厚さ1.0μm以下であり、下塗層
    のJIS K7105に規定する60度鏡面光沢度による表面光沢
    度が100〜145%であることを特徴とする被覆フイルム。
  2. 【請求項2】透明フイルムの少なくとも片面に下塗層と
    その上に上塗層を設けた被覆フイルムにおいて、上塗層
    が屈折率が1.570以上、厚さ1.0μm以下であり、下塗層
    は平均粒子径が0.05〜2.0μmの微粒子を5〜60重量%
    均一分散したものであることを特徴とする被覆フイル
    ム。
  3. 【請求項3】透明フイルムの少なくとも片面に下塗層と
    その上に上塗層を設けた被覆フイルムにおいて、上塗層
    の厚さが1.0μm以下、屈折率が1.570以上であり、下塗
    層はその屈折率と上塗層の屈折率との差が0.080以下で
    あることを特徴とする被覆フイルム。
  4. 【請求項4】透明フイルムの少なくとも片面に下塗層と
    その上に上塗層を設けた被覆フイルムにおいて、上塗層
    の屈折率が1.570以上、厚さが1.0μm以下であり、下塗
    層はその屈折率と上塗層の屈折率との差が0.080以下で
    あり、JIS K7105に規定する60度鏡面光沢度による表面
    光沢度が100〜145%であることを特徴とする被覆フイル
    ム。
  5. 【請求項5】透明フイルムの少なくとも片面に下塗層と
    その上に上塗層を設けた被覆フイルムにおいて、上塗層
    の屈折率が1.570以上、厚さが1.0μm以下であり、下塗
    層はその屈折率と上塗層の屈折率との差が0.080以下で
    あり、平均粒子径が0.05〜0.5μm且つ粒子内に空隙が
    ない球状微粒子を10〜60重量%含み、JIS K7105に規定
    する60度鏡面光沢度による下塗層の表面光沢度が100〜1
    45%であることを特徴とする被覆フイルム。
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