JP2600959B2 - エナメル調擬革シート - Google Patents

エナメル調擬革シート

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はプラスチックフィルムからなる擬革シートに
関し、さらに詳しくはエナメル調の光沢を有すると共
に、そのエナメル調の光沢色調の耐色落ち性に優れ、か
つ耐摩耗性や耐汚れ性に優れた特殊な凹凸模様を有する
擬革シートに関する。
〔従来技術〕
従来提案されているエナメル調の擬革シートは、織
物,不織布等の基布に着色剤を含有したポリウレタン,
ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が塗布或いは含浸され、
さらに表面光沢を付与するため、その表面に光沢性の樹
脂を塗布することによって構成されている。しかし、こ
のような構成の擬革シートは、表面の合成樹脂層が摩耗
しやすく、かつ有機溶剤などの薬品によって簡単に色落
ちしたり、破壊されたりする欠点があった。また、表面
の合成樹脂層には汚れがつきやすく、しかもその汚れが
容易に除去できないという欠点もあった。
また、シート表面に擬革状の凹凸模様を付型加工する
には、常温下では不可能であって、加熱条件下にエンボ
ス加工をしなければらなかった。そのため光沢性の表面
樹脂に劣化を招き、その表面樹脂が本体有する表面光沢
を維持できなくなるという問題があった。さらに、従来
のエンボス加工では一定の凹凸模様しか得られず「一製
品(シート,加工製品)一ルックス」の特殊な凹凸模様
は期待できない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述のような従来の問題を解消し、
エナメル調の光沢色調を有すると共に、そのエナメル調
の色調の耐色落ち性や耐摩耗性、耐汚れ性に優れ、かつ
常温下であっても凹凸模様を形成可能にすることによっ
て高度の表面光沢を維持できるようにした特殊な凹凸模
様を有する擬革シートを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の擬革シートは、10〜40重
量%のフィラーを含有し、見掛け比重1.0以下の延伸プ
ラスチックフィルムと、該延伸プラスチックフィルムの
少なくとも片面に着色層を介して積層された光線透過率
80%以上,表面光沢度100以上の延伸ポリエステルフィ
ルムとからなり、前記延伸ポリエステルフィルムの表面
に従来にない特殊な凹凸模様が形成されている構成を基
本構成とするものである。ここで、特殊な凹凸模様とは
不均一な凹凸を基調とする模様をいい、素材の溶融点付
近の熱付与下でのエンボス加工したものに見られるよう
な一定模様の凹凸模様とか、またエンボス部分(凹部)
の素材光沢の変化が通常であるようなものは除外され
る。このような特殊な凹凸模様から「一製品一ルック
ス」などの個性的なルックスを発揮させることができる
ようになる。
本発明の擬革シートは、このような基本構成におい
て、前記延伸プラスチックフィルムに積層する延伸ポリ
エステルフィルムが片面だけに設けられてもよく、或い
は両面に設けられていてもよい。両面に延伸ポリエステ
ルフィルムを積層する場合は、延伸プラスチックフィル
ムとの間に介在させる着色層は少なくとも一方に設ける
だけであってもよい。
また、上記基本構成において、前記延伸プラスチック
フィルムに積層する延伸ポリエステルフィルムを片面だ
けにした場合、該延伸ポリエステルフィルムとは反対側
の片面に可撓性シートを積層するようにしてもよい。
なお、本発明において「光線透過率」とは、日本工業
規格JIS K 7105で規定される測定法によって測定される
値をいい、また「表面光沢度」とは、同じくJIS Z 8741
に規定される測定法のうち、方法3(60度鏡面光沢)に
よって測定される値をいう。
〔作 用〕
本発明による擬革シートは、着色層が光線透過率80%
以上,表面光沢度100以上の延伸ポリエステルフィルム
で覆われているため、光線透過率の高いフィルム層を介
して着色層の色が良く透視すると同時に、その透視され
た色が、表面光沢度の高いフィルム層を介してエナメル
調の光沢を有する色調に変えられるのみである。
また、着色層が延伸ポリエステルフィルムによって覆
われているため、その着色層の色落ちがほとんどなく、
かつ耐摩耗性にも優れたものになる。また、表面に汚れ
がついても、拭き取りによって簡単に除去することがで
きる。
また、内側の延伸プラスチックフィルムは、10〜40重
量%のフィラーを含有し、見掛け比重1.0以下であるこ
とによって、内部に多数のボイドを含有した状態にな
る。延伸プラスチックフィルムは、表層側の延伸ポリエ
ステルフィルムと共に揉み加工等の機械的皺付け加工さ
れるとき、ボイドの一部が圧潰して永久歪みが発生し、
表層の延伸ポリエステルフィルムにも凹凸模様を付型す
るようになる。このようなボイドの圧潰によって凹凸模
様ができるため常温下での加工が可能となり、それによ
って表層の延伸ポリエステルフィルムが有する表面光沢
度100以上の高い光沢をそのまま維持することができ、
かつシートを一層革ライクな外観にする。さらに熱付与
なく凹凸模様を付型できるので、揉加工および製品とし
ても容易に凹凸模様が入り「一製品一ルックス」の特殊
なルックスも得られる。
このような表層の凹凸模様は、延伸プラスチックフィ
ルムに対し、延伸ポリエステルフィルムとは反対側の面
に可撓性シートを積層した場合には、その可撓性シート
の厚さや表面の羽毛立ち等を種々に選択することによ
り、細かい凹凸模様から大柄な凹凸模様まで様々に変え
ることができる。
〔実施例〕
以下、図を参照することにより本発明を具体的に説明
する。
第1図は本発明の実施例からなる擬革シートS1の断面
を示す。この第1図において、1は延伸プラスチックフ
ィルム、2は光線透過率80%以上,表面光沢度100以上
の延伸ポリエステルフィルム、3は延伸プラスチックフ
ィルム1と延伸ポリエステルフィルム2との接着層を兼
ねた着色層である。延伸プラスチックフィルム1の内部
には図示しない多数の粒子状のフィラーを核としてボイ
ド4が形成されている。このボイド4は、それらの一部
が揉み加工或いはエンボス加工等の機械的皺付け加工に
よって圧潰されることによりフィルム中に凹凸模様の永
久歪みを作り、その永久歪みにより表層の延伸ポリエス
テルフィルム2の表面にも凹凸模様を形成している。
機械的皺付け加工前の擬革シートS1は、第3図に示す
ように延伸プラスチックフィルム1に着色層3を介して
延伸ポリエステルフィルム2を積層した平坦なシート
S1′であるが、このシートに機械的な皺付け加工を施さ
れることにより、延伸プラスチックフィルム1中のボイ
ド4が圧潰され、第1図に示すような凹凸模様が付型さ
れる。
第1図の例では、延伸ポリエステルフィルム2は片面
だけに積層されているが、第2図のように両面に積層す
るようにしてもよい。この場合、他方の延伸ポリエステ
ルフィルム2を接着する接着層3′には、着色層3と同
様に着色剤が含有されていてもよいが、必ずしも着色剤
は必要とはしない。
第4図は、本発明の他の実施例からなる擬革シートS3
を示している。この時革シートS3は、第1図の構成のシ
ートS1に対し、その延伸ポリエステルフィルム2とは反
対側に接着層3′を介して織物,不織布等の可撓性シー
ト5を積層したものである。この擬革シートS3は、第5
図に示すような平坦なシートS3′を機械的皺付け加工す
ることによって延伸プラスチックフィルム1内のボイド
4の一部を潰し、その永久歪みによって延伸ポリエステ
ルフィルム1の表面に凹凸模様を形成したものである。
上述した本発明において、延伸ポリエステルフィルム
に使用するポリエステルとしては、公知のポリエステル
がいずれも適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタ
レート,ポリテトラメチレンテレフタレート,ポリエチ
レン−o−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートなどを挙げることが
できる。もちろん、これらはホモポリエステルであって
も、コポリエステルであってもよい。共重合成分として
は、例えばジエチレングリコール,ネオペンチルグリコ
ール,ポリアルキレングリコールなどのジオール成分、
アジピン酸,セバシン酸,フタル酸,イソフタル酸,2,6
−ナフタレンジカルボン酸,5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸などのジカルボン酸成分が挙げられる。これらの
ポリエステルのうちでも、特にポリエチレンテレフタレ
ートは本発明にとって最適である。
また、この延伸ポリエステルフィルムは、光線透過率
が80%以上であると共に、表面光沢度が100以上である
ことが必要である。このように光線透過性が大であると
共に、表面光沢度の高い特性を具備することにより、初
めて着色層を透視可能にすると共に、エナメル調の光沢
色調を呈するようになる。
このような特性を有する延伸ポリエステルフィルムは
平滑な表面を有することで特徴づけられる。このような
ポリエステルフィルムを製造する方法は特に限定されな
いが、例えばフィラーを配合しないか、配合していても
極めて微量にしたポリエステルを単膜の延伸フィルムに
成形する方法などがある。
次に、延伸プラスチックフィルムに使用するプラスチ
ックとしては、成膜性を有するものであれば特に限定さ
れない。例えばポリプロピレン,ポリエチレン等のポリ
オレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル等を挙げることができる。
この延伸プラスチックフィルムには粒子状のフィラー
が10〜40重量%添加され、見掛け比重が1.0以下になる
まで延伸されたものなければならない。フィラーとして
は、無機粒子および有機粒子のいずれも使用可能であ
る。無機粒子としては、炭酸カルシウム,炭酸マグネシ
ウム,アルミナ,珪酸アルミニウム,カオリン,カオリ
ナイト,タルク,クレイ,珪藻土,ドロマイト,酸化チ
タン,酸化マグネシウム,ゼオライトなどを挙げるこが
できる。これら無機粒子は単独で使用しても、2種以上
を混合して使用してもよい。また、有機粒子としては、
延伸プラスチックフィルムの樹脂組成と相溶性の異なる
粒子が好ましく、例えばポリエステルの場合にはポリエ
ステルと剥離性の良好な合成樹脂粒子を使用することが
できる。また、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブ
テン,ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂を
挙げることができる。これらの有機粒子も、単独または
2種以上混合して使用することができる。
延伸プラスチックフィルムに対するフィラーの添加量
は10〜40重量%であるが、さらに好ましくは15〜35重量
%の範囲にするのがよい。フィラーの添加量が10重量%
よりも少ないと、揉み加工等の機械的皺付け加工によっ
て表面に凹凸を形成することが難しくなり、40重量%を
越えるほど多くなると延伸フィルムが脆くなり、延伸時
に破れを生じやすくなる。
フィルムの延伸は縦方向だけの一軸延伸であっても、
縦方向と横方向との二軸延伸であってもよい。その延伸
倍率は少なくとも上記フィラーを核としてボイドを形成
する程度の大きさにし、かつボイド形成によって見掛け
比重が1.0以下になるようにする必要がある。
見掛け比重が1.0以下の延伸プラスチックフィルムが
有するボイド含有率は、25〜60容量%の範囲であること
が好ましく、さらに好ましくは30〜55容量%でするのが
よい。このようなボイド含有率によって、機械的皺付け
加工による凹凸模様の形成を一層良好にすることができ
る。
ここでボイド含有率とは、ボイドを有するフィルムの
密度をρ、そのフィルムを融点近くで熱圧着してボイ
ド部分を完全に潰した状態にしたときの密度をρとする
とき、次の式によって定義されるものである。このとき
の密度としては、フィルムの重量と容積(厚さ×面積)
から計算される。
このボイドを含む延伸プラスチックフィルムは単膜或
いは複合フィルムであってもよい。また、延伸プラスチ
ックフィルム内のボイドの分布は、必ずしも厚み方向に
均一である必要はなく、むしろフィルムの表面近くでは
ボイドの分布が少なく、内部ほど多く分布させるように
した方が好ましい。延伸プラスチックフィルム表面にボ
イド多く分布すると、その表面の接着性が不十分にな
り、そのため表層の延伸ポリエステルフィルム或いは下
層の可撓性シートに対して剥離しやすくなる。このよう
な剥離の防止性とボイドによる凹凸形成性とを両立させ
るには、ボイドを含有する延伸プラスチックフィルムの
少なくとも片面に、ボイドを持たない薄いフィルムを複
合させるとより好ましい。
第6図は、このような延伸プラスチックフィルム1の
一例を示すものである。ボイド4を有するフィルム11に
対し、延伸ポリエステルフィルムが積層される側にボイ
ドのない薄いフィルム12が複合されている。もし、第2
図或いは第4図の擬革シートのように、延伸プラスチッ
クフィルム1に対し、一方に延伸ポリエステルフィルム
2を積層するほか、他方に別の延伸ポリエステルフィル
ム2又は可撓性シート5を積層するような場合には、上
記フィルム11の両面にボイドのない薄いフィルム12を複
合するとよい。或いは、第7図のように、一方の片面に
はボイドのないフィルム12を複合するが、他方の片面に
はボイド41の含有率が低いフィルム13を複合するように
したものでもよい。また、第8図のように、このボイド
含有率の小さいフィルム13を、フィルム11の両面に複合
するようにしたものでもよい。
このような複合フィルムは、フィラーを添加したプラ
スチックと、フィラーを添加しないか又は添加量の少な
いプラスチックとを、エクストルーダから層状に共押し
出し、延伸することによって得ることができる。或い
は、上記フィラーを添加したプラスチックとフィラーを
添加しないか又は添加量の少ないプラスチックとを、そ
れぞれ個別のエクストルーダからフィルム状に押出して
縦延伸し、この縦延伸後に両フィルムを積層して横方向
に同時延伸することによっても得ることができる。
第4図の実施例のように可撓性シートを積層する場
合、その可撓性シートとしては、天然繊維,合成繊維,
人造繊維等からなる織物,編物,不織布又は紙及びこれ
ら基布に樹脂含浸加工したもの(合成皮革,人工皮革,
含浸紙など)などを使用することができるほか、プラス
チックフィルム、プラスチック発泡シートなども使用す
ることができる。
本発明における可撓性シートはこの可撓性シートの厚
さ,羽毛立ちの程度,柔らかさ等を適宜選択して使用す
るようにすると、擬革シートの凹凸模様を様々な態様に
コントロールすることができる。例えば、可撓性シート
の厚さが厚いほど大柄な凹凸模様にし、薄いほど細かな
凹凸模様にすることができる。また、可撓性シートが羽
毛立ちを有するほど大柄な凹凸模様にし、また柔軟なほ
ど細かな凹凸模様にすることができる。
また、可撓性シートを積層することによって、この可
撓性シートが有する優れた弾力性や良好な縫製特性を擬
革シートに付与することもできる。この可撓性シート層
の厚さとしては20μm〜5mmの範囲で選択することが好
ましく、擬革シートの用途に応じて適宜決定すればよ
い。
凹凸模様を付型するための機械的皺付け加工は特に限
定されないが、上述した揉み加工やエンボス加工のほ
か、クレープ加工、プリーツ加工なども適用することが
できる。この凹凸模様の機械的皺付け加工は、フィラー
添加量が10〜40重量%で、見掛け比重1.0以下の延伸プ
ラスチックフィルムが存在することにより常温下で行う
ことができ、必ずしも加熱下に行う必要はない。
このような機械的皺付け加工による付型を容易にする
には、延伸ポリエステルフィルムの厚さを、延伸プラス
チックフィルムの厚さの1.0倍以下、より好ましくは0.0
5〜0.6倍、さらに好ましくは0.1〜0.3倍の範囲にするの
がよい。また、延伸ポリエステルフィルムの絶対値とし
ての厚さは、延伸プラスチックフィルムに対して上記関
係を有すれば特に限定されないが、好ましくは6〜50μ
m、さらに好ましくは10〜40μmにするのがよい。これ
に対し延伸プラスチックフィルムは30〜150μm、より
好ましくは60〜120μmの厚さにするのがよい。
延伸プラスチックフィルムと延伸ポリエステルフィル
ムとの間の着色層は、着色剤と接着剤との混合からなっ
ていて、接着層を兼ねたものであることが望ましい。着
色剤には顔料や染料を使用すればよい。また、接着剤は
特に限定されないが、延伸プラスチックフィルムに形成
された凹凸歪みを延伸ポリエステルフィルムに対し十分
に付型するようにするため、両フィルムに対して親和性
の良好な接着剤を選ぶことが望ましい。このような接着
剤としては、ポリウレタン系,アクリル系等の合成樹脂
系のものが好ましい。さらに具体的には、反応型又は自
己架橋型のアクリル酸エステル接着剤,熱硬化性のウレ
タン系接着剤,エポキシ系接着剤,ゴム系接着剤等を挙
げることができる。
MI(メルトインデックス,ASTM1238に基づく)が1.0の
ポリプロピレンに粒径1.7μmの炭酸カルシウムを20重
量%含めたものを溶解押出してフィルム状にし、縦方向
3.5倍,横方向7.0倍に逐次二軸延伸し、次いで熱固定
し、ボイド率32%,厚さ80μmの延伸フィルムを得た。
この延伸フィルムに大日精化工業(株)製APエース紅を
グラビア印刷加工した。表面色調はDCA・・・M(70)
O(60)B(30)〔小学館(1989年発行)デザイナーズ
・カラーアトラスに基づく〕赤色であった。
この印刷した延伸フィルムの印刷面に光線透過率89
%,表面光沢度139の25μのポリエステルフィルム(東
レ(株)製“ルミラー"T60)をポリウレタン系接着剤
(大日精化工業(株)製セイカボンドE260/C26)で積層
した。この積層フィルムの非印刷面にT/R7050(テトロ
ン70本,レーヨン50本からなる織物)をポリウレタン系
接着剤(セイカボンドE260/C26)で接着・積層した。
このようにして得られた積層シートをヤマサ技研
(株)製クランピングマシンで、常温,0.5m/分の条件で
シワ付加工した。その結果、表面に不均一パターン(同
一パターンでない)凹凸シワ模様とともに、表面色調は
DCA・・・M(70)O(60)B(30)の赤色の擬革状ル
ックスが得られた。また、このシワ付加工した積層シー
トは手揉で容易に再シワ模様が入り、より凹凸模様が変
化した。
さらにこの積層シートを小型バッグに仕上げたとこ
ろ、表面にシワ模様が入り、表面ルックスの変化した製
品が得られた。
〔発明の効果〕
本発明の擬革シートは、上述のように表層を光線透過
率80%以上,表面光沢度100以上の延伸ポリエステルフ
ィルムで構成し、この表層が着色層を覆う構成になって
いるので、着色層の色を透視可能にすると共に、エナメ
ル調の光沢色調にする。しかも、このエナメル調の光沢
色調を、10〜40重量%のフィラーを含有し見掛け比重1.
0以下の延伸プラスチックフィルムによってもたらされ
る表面凹凸模様によって、一層革ライクなものにするこ
とができる。さらに、表層を延伸ポリエステルフィルム
が覆っていることによって、上記エナメル調の光沢色調
の色落ちはなく、かつ耐摩耗性や耐汚れ性にも優れたも
のにすることができる。
また、上記フィラーを含有し見掛け比重1.0以下の延
伸プラスチックフィルムを積層していることによって、
凹凸模様を常温下でも加工することができるため、表層
の延伸ポリエステルフィルムの熱劣化を招くことがな
く、その高い表面光沢を維持することができる。さらに
従来のエンボス加工,揉加工(手,機械)等で「一製品
一ルックス」の特殊な凹凸ルックスも得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例からなる擬革シートの一部を
示す概略縦断面図、第2図は本発明の他の実施例からな
る擬革シートの一部を示す概略縦断面図、第3図は第1
図の擬革シートを機械的皺付け加工する前の状態を示す
シートの概略縦断面図、第4図は本発明のさらに他の実
施例からなる擬革シートの一部を示す概略縦断面図、第
5図は第4図の擬革シートの機械的皺付け加工する前の
状態を示すシートの概略縦断面図、第6図〜第8図はそ
れぞれ本発明の擬革シートに使用される延伸プラスチッ
クフィルムの一部を示す概略縦断面図である。 1……延伸プラスチックフィルム、2……延伸ポリエス
テルフィルム、3……着色層、4……ボイド、5……可
撓性シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 33/00 B32B 33/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10〜40重量%のフィラーを含有し、見掛け
    比重1.0以下の延伸プラスチックフィルムと、該延伸プ
    ラスチックフィルムの少なくとも片面に着色層を介して
    積層された光線透過率80%以上,表面光沢度100以上の
    延伸ポリエステルフィルムとからなり、前記延伸ポリエ
    ステルフィルムの表面に凹凸模様が形成されているエナ
    メル調擬革シート。
  2. 【請求項2】10〜40重量%のフィラーを含有し、見掛け
    比重1.0以下の延伸プラスチックフィルムと、該延伸プ
    ラスチックフィルムの一方の片面に着色層を介して積層
    された光線透過率80%以上,表面光沢度100以上の延伸
    ポリエステルフィルムと、前記延伸プラスチックフィル
    ムの他方の片面に積層された可撓性シートとからなり、
    前記延伸ポリエステルフィルムの表面に凹凸模様が形成
    されているエナメル調擬革シート。
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