JP2600779B2 - 有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途 - Google Patents
有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、
殺ダニ剤としての用途に関する。
殺ダニ剤としての用途に関する。
<従来の技術> 従来、有機リン系殺虫剤は数多く合成されているが、
4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル基を含む有
機リン化合物が殺虫剤等の有効成分として有用であるこ
とは見出されていない。
4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル基を含む有
機リン化合物が殺虫剤等の有効成分として有用であるこ
とは見出されていない。
<発明が解決しようとする課題> 殺虫、殺線虫、殺ダニ剤等の有効成分として優れた有
機リン化合物が望まれている。
機リン化合物が望まれている。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、有機リン化合物について鋭意検討した
結果、一般式(I) 〔式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2は低級アルコ
キシ基またはフェニル基を表わす。〕 で示されるO−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−
イル チオリン酸(チオホスホン酸)エステルが、優れ
た殺虫、殺線虫、殺ダニ効力を有するものであることを
見出し、本発明に至った。
結果、一般式(I) 〔式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2は低級アルコ
キシ基またはフェニル基を表わす。〕 で示されるO−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−
イル チオリン酸(チオホスホン酸)エステルが、優れ
た殺虫、殺線虫、殺ダニ効力を有するものであることを
見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は上記一般式(I)で示されるO−
4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル チオリン
酸(チオホスホン酸)エステル(以下本発明化合物と称
す)およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途を
提供するものである。
4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル チオリン
酸(チオホスホン酸)エステル(以下本発明化合物と称
す)およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途を
提供するものである。
本発明において、低級アルキル基とは炭素数1〜4の
アルキル基をいう。
アルキル基をいう。
本発明化合物は、例えば次のような方法により製造さ
れる。
れる。
一般式(II) 〔式中、R1およびR2は前記と同一の意味を表わす。〕 で示されるO−アルキル チオリン酸(チオホスホン
酸)クロリドと式(III) で示される3−イソオキサゾリドンとを、塩基の存在
下、溶媒中で反応させる。
酸)クロリドと式(III) で示される3−イソオキサゾリドンとを、塩基の存在
下、溶媒中で反応させる。
本製造法は、通常下記のような反応条件で行われる。
反応に用いられる試剤の量は、一般式(II)で示され
るO−アルキル チオリン酸(チオホスホン酸)クロリ
ド1当量に対して、通常式(III)で示される3−イソ
オキサゾリドン1〜2当量、塩基1〜2当量である。
るO−アルキル チオリン酸(チオホスホン酸)クロリ
ド1当量に対して、通常式(III)で示される3−イソ
オキサゾリドン1〜2当量、塩基1〜2当量である。
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基、
ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基等が挙げられ
る。
ウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基、
ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基等が挙げられ
る。
反応温度および反応時間は、用いる溶媒の種類によっ
ても異なるが、一般的にはそれぞれ0〜100℃、30分〜2
4時間である。
ても異なるが、一般的にはそれぞれ0〜100℃、30分〜2
4時間である。
溶媒としては、例えばトルエン、ベンゼン等の芳香族
炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、アセトニトリル、水およびそれらの混合物等が挙
げられる。
炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、アセトニトリル、水およびそれらの混合物等が挙
げられる。
反応終了後は、有機溶媒による抽出等の通常の後処理
をすることにより目的とする本発明化合物が得られ、ま
た必要に応じてカラムクロマトグラフィー、蒸留等によ
る精製も可能である。
をすることにより目的とする本発明化合物が得られ、ま
た必要に応じてカラムクロマトグラフィー、蒸留等によ
る精製も可能である。
本発明化合物が卓効を発揮する害虫、有害ダニ類およ
び殺虫類としては、例えば、下記のものが挙げられる。
び殺虫類としては、例えば、下記のものが挙げられる。
半翅目害虫、 ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等の
ウンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバ
イ等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジ
ラミ類、カイガラムシ類等 鱗翅目害虫、 ニカメイガ(ニカメイチュウ)、コブノメイガ、ノシ
メコクガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、
ヨトウガ等のヨトウ類、モンシロチョウ等のシロチョウ
類、コカクモンハマキ等のハマキガ類、シンクイガ類、
ハモグリガ類、ドクガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマ
ナヤガ等のアグロティス属害虫(Agrothis spp.)、ヘ
リオティス属害虫(Heliothis spp.)、コナガ等 双翅目害虫、 アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタ
イシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマグラ
カ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ類、クロバ
エ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ、タネバエ、タマネギ
バエ等のハナバエ類、ミバエ類、アブ類、ブユ類、サシ
バエ類等 鞘翅目害虫、 ウェスタンコーンルートワーム、サザンコーンルート
ワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、
ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、アズキゾ
ウムシ、イネミズゾウムシ等のゾウムシ類、キスジノミ
ハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、ニジュウヤホシテン
トウ等のヘノスエピラクナ属(Henosuepilachna spp.)
等 網翅目害虫、 チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、
トピイロゴキブリ、コバネゴキブリ等 総翅目害虫、 ミナミキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等 有害ダニ類、 ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカ
ンハダニ、リンゴハダニ等のハダニ類等 土壌線虫類 ネグサレセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネコブ
センチュウ類等 本発明化合物を殺虫、殺線虫、殺ダニ剤の有効成分と
して用いる場合は、他の何らの成分も加えずそのまま使
用してもよいが、通常は固体担体、液体担体、ガス状担
体、界面活性剤、その他の製剤用補助剤、餌等と混合
し、乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、油剤、エアゾール、フ
ォッギング等の煙霧剤、非加熱燻煙剤、毒餌等に製剤し
て使用する。
ウンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバ
イ等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジ
ラミ類、カイガラムシ類等 鱗翅目害虫、 ニカメイガ(ニカメイチュウ)、コブノメイガ、ノシ
メコクガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、
ヨトウガ等のヨトウ類、モンシロチョウ等のシロチョウ
類、コカクモンハマキ等のハマキガ類、シンクイガ類、
ハモグリガ類、ドクガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマ
ナヤガ等のアグロティス属害虫(Agrothis spp.)、ヘ
リオティス属害虫(Heliothis spp.)、コナガ等 双翅目害虫、 アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタ
イシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマグラ
カ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ類、クロバ
エ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ、タネバエ、タマネギ
バエ等のハナバエ類、ミバエ類、アブ類、ブユ類、サシ
バエ類等 鞘翅目害虫、 ウェスタンコーンルートワーム、サザンコーンルート
ワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、
ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、アズキゾ
ウムシ、イネミズゾウムシ等のゾウムシ類、キスジノミ
ハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、ニジュウヤホシテン
トウ等のヘノスエピラクナ属(Henosuepilachna spp.)
等 網翅目害虫、 チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、
トピイロゴキブリ、コバネゴキブリ等 総翅目害虫、 ミナミキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等 有害ダニ類、 ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカ
ンハダニ、リンゴハダニ等のハダニ類等 土壌線虫類 ネグサレセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネコブ
センチュウ類等 本発明化合物を殺虫、殺線虫、殺ダニ剤の有効成分と
して用いる場合は、他の何らの成分も加えずそのまま使
用してもよいが、通常は固体担体、液体担体、ガス状担
体、界面活性剤、その他の製剤用補助剤、餌等と混合
し、乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、油剤、エアゾール、フ
ォッギング等の煙霧剤、非加熱燻煙剤、毒餌等に製剤し
て使用する。
これらの製剤中、有効成分としての本発明化合物の含
量は、通常重量比で0.01〜95%である。
量は、通常重量比で0.01〜95%である。
製剤化するにあたって用いられる固体担体としては、
例えば、粘土類(カオリンクレー、アッタパルジャイト
クレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フ
バサミクレー、酸性白土等)、タルク類、その他の無機
鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウ
ム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿
素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物などが挙げら
れ、液体担体としては、例えば、アルコール類(メタノ
ール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン
等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、
ケロシン、灯油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブ
チル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニ
トリル等)、エーテル類(ジイソピルエーテル、ジオキ
サン等)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等)等が挙げ
られ、ガス状担体としては、例えばフロンガス、ブタン
ガス、炭酸ガス等が挙げられる。
例えば、粘土類(カオリンクレー、アッタパルジャイト
クレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フ
バサミクレー、酸性白土等)、タルク類、その他の無機
鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウ
ム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿
素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物などが挙げら
れ、液体担体としては、例えば、アルコール類(メタノ
ール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン
等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、
ケロシン、灯油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブ
チル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニ
トリル等)、エーテル類(ジイソピルエーテル、ジオキ
サン等)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロ
エタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等)等が挙げ
られ、ガス状担体としては、例えばフロンガス、ブタン
ガス、炭酸ガス等が挙げられる。
乳化、分散、湿展等のために用いられる界面活性剤と
しては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキル(ア
リール)スルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類お
よびそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコ
ールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコ
ール誘導体等が挙げられる。
しては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキル(ア
リール)スルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類お
よびそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコ
ールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコ
ール誘導体等が挙げられる。
固着剤や分散剤等の製剤用補助剤としては、例えばカ
ゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガ
ム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導
体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
類等)が挙げられ、安定剤としては、PAP(酸性リン酸
イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メト
キシフェノールと3−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ールとの混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪
酸またはそのエステル等が挙げられる。
ゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガ
ム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導
体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
類等)が挙げられ、安定剤としては、PAP(酸性リン酸
イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メト
キシフェノールと3−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ールとの混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪
酸またはそのエステル等が挙げられる。
このようにして得られる製剤は、そのままであるいは
水で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、殺線虫剤、殺
ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、土壌
改良剤と混合して用いることもできる。
水で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、殺線虫剤、殺
ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、土壌
改良剤と混合して用いることもできる。
本発明化合物を殺虫、殺線虫、殺ダニ剤として用いる
場合、その施用量は通常10アールあたり10〜1000gであ
り、乳剤、水和剤等を水で希釈して施用する場合その施
用濃度は10〜1000ppmであり、粉剤、粒剤、油剤、エア
ゾール等は、何ら希釈することなく、製剤のままで施用
する。
場合、その施用量は通常10アールあたり10〜1000gであ
り、乳剤、水和剤等を水で希釈して施用する場合その施
用濃度は10〜1000ppmであり、粉剤、粒剤、油剤、エア
ゾール等は、何ら希釈することなく、製剤のままで施用
する。
これらの施用量、施用濃度は、いずれも製剤の種類、
施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種類、被害程度
等の状況によって異なり、上記の範囲にかかわることな
く増加させたり、減少させたりすることができる。
施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種類、被害程度
等の状況によって異なり、上記の範囲にかかわることな
く増加させたり、減少させたりすることができる。
<実施例> 以下、製造例、製剤例および試験例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
製造例1 3−イソオキサゾリドン1.23gを含むメチルエチルケ
トン溶液100mlに炭酸カリウム1.77gを室温で加え、1時
間撹拌した。これにO,O−ジエチル チオリン酸クロリ
ド2.42gを室温で加え、5時間撹拌した。反応終了後塩
化メチレン100mlと水100mlを加え、分液した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、O,O−ジエチル O−4,5−ジヒド
ロイソオキサゾール−3−イル チオリン酸エステル
〔化合物番号(1)〕660mgを得た(屈折率▲n21.4 D▼
1.4838)。
トン溶液100mlに炭酸カリウム1.77gを室温で加え、1時
間撹拌した。これにO,O−ジエチル チオリン酸クロリ
ド2.42gを室温で加え、5時間撹拌した。反応終了後塩
化メチレン100mlと水100mlを加え、分液した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、O,O−ジエチル O−4,5−ジヒド
ロイソオキサゾール−3−イル チオリン酸エステル
〔化合物番号(1)〕660mgを得た(屈折率▲n21.4 D▼
1.4838)。
製造例2 3−イソオキサゾリドン300mgを含むテトラヒドロフ
ラン溶液50mlに60%水素化ナトリウム140mgを室温で加
え、1時間撹拌した。これにO,O−ジメチル チオリン
酸クロリド550mgを室温で加え、2時間還流した。反応
終了後減圧下に溶媒を留去し、残渣に塩化メチレン50ml
と水50mlを加え、分液した。製造例1と同様に処理し
て、O,O−ジメチル O−4,5−ジヒドロイソオキサゾー
ル−3−イル チオリン酸エステル〔化合物番号
(2)〕400mgを得た(屈折率▲n16.7 D▼1.4950)。
ラン溶液50mlに60%水素化ナトリウム140mgを室温で加
え、1時間撹拌した。これにO,O−ジメチル チオリン
酸クロリド550mgを室温で加え、2時間還流した。反応
終了後減圧下に溶媒を留去し、残渣に塩化メチレン50ml
と水50mlを加え、分液した。製造例1と同様に処理し
て、O,O−ジメチル O−4,5−ジヒドロイソオキサゾー
ル−3−イル チオリン酸エステル〔化合物番号
(2)〕400mgを得た(屈折率▲n16.7 D▼1.4950)。
製造例3 3−イソオキサゾリドン130mgを含むテトラヒドロフ
ラン溶液30mlに60%水素化ナトリウム60mgを室温で加
え、1時間撹拌した。これにO−エチル フェニルチオ
ホスホン酸クロリド300mgを室温で加え、2時間還流し
た。反応終了後、製造例2と同様に処理して、O−エチ
ル O−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル
フェニルチオスホン酸エステル〔化合物番号(3)〕20
0mgを得た(屈折率▲n22.3 D▼1.5691)。
ラン溶液30mlに60%水素化ナトリウム60mgを室温で加
え、1時間撹拌した。これにO−エチル フェニルチオ
ホスホン酸クロリド300mgを室温で加え、2時間還流し
た。反応終了後、製造例2と同様に処理して、O−エチ
ル O−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル
フェニルチオスホン酸エステル〔化合物番号(3)〕20
0mgを得た(屈折率▲n22.3 D▼1.5691)。
これらの製造例により得られた本発明化合物を第1表
にまとめて示す。
にまとめて示す。
次に製剤例を示す。なお、本発明化合物は第1表の化
合物番号で表わし、また部は重量部を表わす。
合物番号で表わし、また部は重量部を表わす。
製剤例1 乳剤 本発明化合物(1)〜(3)それぞれ40部をキシレン
50部に溶解し、これに乳化剤ソルポールSM−200(東邦
化学登録商標名、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル等とドデシルベンゼンスルホン酸との混合物)
を10部加え、よく攪拌混合し、それぞれの40%乳剤を得
る。
50部に溶解し、これに乳化剤ソルポールSM−200(東邦
化学登録商標名、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル等とドデシルベンゼンスルホン酸との混合物)
を10部加え、よく攪拌混合し、それぞれの40%乳剤を得
る。
製剤例2 水和剤 本発明化合物(1)〜(3)それぞれ40部に乳化剤ソ
ルポールSM−200を5部加え、よく混合し、これにカー
プレックス#80(シオノギ製薬登録商標名、合成含水酸
化珪素微粉末)20部と300メッシュ珪藻土35部とを加
え、ジュースミキサーで攪拌混合し、それぞれの40%水
和剤を得る。
ルポールSM−200を5部加え、よく混合し、これにカー
プレックス#80(シオノギ製薬登録商標名、合成含水酸
化珪素微粉末)20部と300メッシュ珪藻土35部とを加
え、ジュースミキサーで攪拌混合し、それぞれの40%水
和剤を得る。
製剤例3 粒剤 本発明化合物(1)〜(3)それぞれ5部にトヨリグ
ニンCT(東洋紡登録商標名、リグニンスルホン酸塩)5
部とGSMクレー(ジークライト礦業登録商標名、石英粉
末)90部とを加え、擂潰器中にて充分攪拌混合する。次
いで、これらの混合物の10%相当量の水を加え、さらに
攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して、それぞれの5
%粒剤を得る。
ニンCT(東洋紡登録商標名、リグニンスルホン酸塩)5
部とGSMクレー(ジークライト礦業登録商標名、石英粉
末)90部とを加え、擂潰器中にて充分攪拌混合する。次
いで、これらの混合物の10%相当量の水を加え、さらに
攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して、それぞれの5
%粒剤を得る。
製剤例4 粉剤 本発明化合物(1)〜(3)それぞれ5部をアセトン
20部に溶解し、これに前記のカープレックス#80を3
部、PAP0.3部と300メッシュタルク91.7部を加え、ジュ
ースミキサーで攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して、
それぞれの5%粉剤を得る。
20部に溶解し、これに前記のカープレックス#80を3
部、PAP0.3部と300メッシュタルク91.7部を加え、ジュ
ースミキサーで攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して、
それぞれの5%粉剤を得る。
製剤例5 油剤 本発明化合物(1)〜(3)それぞれ20部を灯油80部
に溶解して、それぞれの20%油剤を得る。
に溶解して、それぞれの20%油剤を得る。
次に本発明化合物が、殺虫、殺線虫、殺ダニ剤の有効
成分として有用であることを試験例により示す。なお、
特に記載のない限り、各試験例とも3回の反復試験を行
った。
成分として有用であることを試験例により示す。なお、
特に記載のない限り、各試験例とも3回の反復試験を行
った。
試験例1 製剤例1に準じて得られた下記本発明化合物の乳剤を
水で1ppmになるように希釈した。得られた希釈液100ml
を180mlポリカップに入れ、アカイエカ終令幼虫20頭を
放飼した。24時間後に生死を観察し、死虫率を求めた
(2反復)。その結果を第2表に示す。
水で1ppmになるように希釈した。得られた希釈液100ml
を180mlポリカップに入れ、アカイエカ終令幼虫20頭を
放飼した。24時間後に生死を観察し、死虫率を求めた
(2反復)。その結果を第2表に示す。
試験例2 製剤例1に準じて得られた下記供試化合物の乳剤の水
による希釈液5mlを各々土壌(16メッシュ)50gに混和処
理し、土壌中の有効成分濃度を4ppmにした。この土壌を
直径5.6cm、高さ5.8cmのポリエチレンカップに詰め、2
〜3cmに発根したトウモロコシを2粒植え、同時にサザ
ンコーンルートワーム(Diabrotica undesimpunctata h
owardi)3令幼虫10頭を放飼した。2日後に幼虫の生死
数を調査し、死虫率を求めた。その結果を第3表に示
す。
による希釈液5mlを各々土壌(16メッシュ)50gに混和処
理し、土壌中の有効成分濃度を4ppmにした。この土壌を
直径5.6cm、高さ5.8cmのポリエチレンカップに詰め、2
〜3cmに発根したトウモロコシを2粒植え、同時にサザ
ンコーンルートワーム(Diabrotica undesimpunctata h
owardi)3令幼虫10頭を放飼した。2日後に幼虫の生死
数を調査し、死虫率を求めた。その結果を第3表に示
す。
試験例9 製剤例1に準じて得られた下記本発明化合物の乳剤の
水による希釈液1mlを各々ネコブセンチュウ(Meloidogy
ne spp.)汚染土壌600gに混和処理し、土壌中の有効成
分濃度を4.1ppmにした。この土壌を直径12cm、高さ8cm
のポリエチレンカップに詰め、3〜4葉期のトマト3本
を植えた。一ヶ月後、ネコブ着生程度を肉眼観察し、次
の区分に従って評価した。
水による希釈液1mlを各々ネコブセンチュウ(Meloidogy
ne spp.)汚染土壌600gに混和処理し、土壌中の有効成
分濃度を4.1ppmにした。この土壌を直径12cm、高さ8cm
のポリエチレンカップに詰め、3〜4葉期のトマト3本
を植えた。一ヶ月後、ネコブ着生程度を肉眼観察し、次
の区分に従って評価した。
−:ネコブ着生なし +:ネコブやや着生 :ネコブ多量に着生 :無処理区と同等ないしさらに多く着生 その結果を第4表に示す。
試験例4 播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に一
葉当たり10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、25
℃の恒温室で保管した。6日後、製剤例1に準じて得ら
れた下記供試化合物の乳剤の水による希釈液(500ppm)
をターンテーブル上で1鉢当たり10ml散布し、同時に2m
lを土壌灌注した。8日後にニセナミハダニによる被害
程度を調査した。
葉当たり10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、25
℃の恒温室で保管した。6日後、製剤例1に準じて得ら
れた下記供試化合物の乳剤の水による希釈液(500ppm)
をターンテーブル上で1鉢当たり10ml散布し、同時に2m
lを土壌灌注した。8日後にニセナミハダニによる被害
程度を調査した。
効果判定基準は以下のとおりである。
−:ほとんど被害が認められない。
+:少し被害が認められる。
:無処理区と同様の被害が認められる。
その結果を第5表に示す。
<発明の効果> 本発明化合物は、半翅目害虫、鱗翅目害虫、双翅目害
虫、鞘翅目害虫、網翅目害虫、総翅目害虫、ハダニ類に
対し、優れた殺虫、殺ダニ効力を有し、また土壌中に棲
息し、各種作物、花卉、芝生等を食害する土壌線虫に対
して優れた殺線虫効力を示すことから、種々の用途に供
し得る。
虫、鞘翅目害虫、網翅目害虫、総翅目害虫、ハダニ類に
対し、優れた殺虫、殺ダニ効力を有し、また土壌中に棲
息し、各種作物、花卉、芝生等を食害する土壌線虫に対
して優れた殺線虫効力を示すことから、種々の用途に供
し得る。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 〔式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2は低級アルコ
キシ基またはフェニル基を表わす。〕 で示される有機リン化合物。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の有機リン化
合物を有効成分として含有することを特徴とする殺虫、
殺線虫、殺ダニ剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7786888A JP2600779B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7786888A JP2600779B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01249790A JPH01249790A (ja) | 1989-10-05 |
JP2600779B2 true JP2600779B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=13646034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7786888A Expired - Lifetime JP2600779B2 (ja) | 1988-03-29 | 1988-03-29 | 有機リン化合物およびその殺虫、殺線虫、殺ダニ剤としての用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600779B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000050410A1 (fr) * | 1999-02-25 | 2000-08-31 | Nippon Soda Co., Ltd. | Composes d'isoxazoline et leurs procedes de preparation |
-
1988
- 1988-03-29 JP JP7786888A patent/JP2600779B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01249790A (ja) | 1989-10-05 |
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