JP2600425Y2 - 高圧抵抗電線用接続端子の構造 - Google Patents

高圧抵抗電線用接続端子の構造

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JP2600425Y2
JP2600425Y2 JP1992086124U JP8612492U JP2600425Y2 JP 2600425 Y2 JP2600425 Y2 JP 2600425Y2 JP 1992086124 U JP1992086124 U JP 1992086124U JP 8612492 U JP8612492 U JP 8612492U JP 2600425 Y2 JP2600425 Y2 JP 2600425Y2
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義信 古屋
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  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば自動車等の点火
プラグに接続する高圧抵抗電線用接続端子の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高圧抵抗電線用端子とし
ては、図4に示すように、例えばステンレス鋼板を所要
形状に打抜いたブランクをプレス加工により断面U字形
に湾曲させて形成する電線圧着部4と、略円筒形に形成
されて点火プラグと接続される電気接続部7とが連設し
てなる端子1の中間部にストッパ片5を切り起こし等に
よって突設させた構造のものが一般的に知られている。
そして、高圧抵抗電線2は絶縁被覆2aが剥がされた端
部の導体3を被覆端部で折り返して該被覆2aに添わせ
た後、電線端部を端子後端に配置するとともに、折り曲
げ処理した導体3を前記ストッパ片5に当接させた状態
で、絶縁被覆2aが前記電線圧着部4で加締められるこ
とで、図5に示すように、前記端子1に接続される。
【0003】また、実開昭60−65993号公報に開
示された技術では、図6及び図7に示すように、電線2
の端部に露出させた導体3をソケット7と繋止スリーブ
4との間に形成されるアーム9で圧着固定する構成のも
のが記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図4及
び図5で示した前者にあっては、エンジン等の振動が端
子に伝播することによったり、或いは、電線に高電圧が
印加されるので折り曲げ処理した導体部にも高熱が発生
して、その熱によって電線のシース(被覆)であるゴム
が変形すること等による理由から、特に折り曲げ処理さ
れて被覆に添わせる部分A(図5参照)に於いて、導体
と端子の金属部との間に非接触な状態を生じ易かった。
【0005】また、導体を折り曲げるため、導体に巻き
付けてある例えばNi−Crの細線に断線が生じ易い。
そこで、導体の折り曲げ処理は手指で行っていたため、
作業性が極めて低かった。さらに電線は導体を長く露出
させて折り曲げ処理しているので、一度断線されると、
同様に導体を長く露出させて折り曲げ処理するため、折
り曲げ処理分だけ短尺化された。
【0006】一方、図6及び図7に示した後者では、ア
ームを形成するベース部が端子全体から見て小さい、所
謂首細に構成されて断面強度が低いため、エンジン等の
振動により折れる可能性が高く、また、電線を接続する
アームの圧着加工時に、端子先端部が起上がり等して、
変形し易いといった問題点があった。本考案の目的は、
このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、
簡単な構造により、導体と端子の金属部との間に生じる
接触不良を防止して、常に安定した電気的接続を保障で
きる高圧抵抗電線用接続端子の構造を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本考案の上記目的
は、所要形状に打抜かれた金属板ブランクから湾曲形成
され、高圧抵抗電線の端末部を圧着固定する電線圧着部
と電気部品の導電部に係着される嵌合部とを有する高圧
抵抗電線用接続端子において、前記電線圧着部と前記嵌
合部との間に、前記金属板ブランクより端子の軸方向と
ほぼ直角に起立すると共に、前記電線の被覆端面が当接
した状態で導体のみを挿通させる導体挿通孔を透設した
ストッパ片と、該ストッパ片に連成しかつ前記導体挿通
孔を挿通して露出した導体に対し折曲されて該導体を前
記ストッパ片との間で挟着固定する圧接片とを備えた
とを特徴とする高圧抵抗電線用接続端子の構造により達
成される。
【0008】
【作用】本考案は、予め短く露出させた高圧抵抗電線の
導体を、ストッパ片の導体挿通孔に挿通させた状態で圧
接片を折り曲げることにより折曲し、更にこの圧接片と
前記ストッパ片とを互いに圧接して両片間に挟持させる
ので、エンジンの振動等が伝播しても挟着状態が変化せ
ず、両片と導体との非接触状態を防止できる。また導体
は両片間によって挟持されているので、従来のように電
線圧着部における電線シースに劣化が生じても、劣化が
端子と電線との接続に直接係わらないため、この点から
も接触不良が防止できる。
【0009】また、電線は端面がストッパ片に衝合され
た状態で圧着されるので、位置合わせを容易にすること
ができる。さらに短く露出された導体はストッパ片を折
り曲げ処理することにより、これに伴って折曲されるの
で、手指による折り曲げ作業を廃止して自動化でき、作
業性を向上できる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。図1乃至図3は本考案の一実施例を示す図であ
る。図1は本考案による端子と高圧抵抗電線とが接続さ
れる直前を示してあり、前記端子の一部分が切り欠かれ
た斜視図である。また、図2は高圧抵抗電線に端子が接
続された際の断面図を示してあり、図3は端子として打
抜かれたステンレス鋼板のブランクを説明する展開図で
ある。
【0011】図1に於いて、高圧抵抗電線用端子(以
下、単に端子と呼称する。)10は、後述するステンレ
ス鋼板のブランクをプレス加工して湾曲形成され、点火
プラグ(図示せず)の導電部が嵌挿される中空円筒状の
嵌合部11と、連結部12を介して円周方向両端に鋸歯
状の抱持部13を有し、高圧抵抗電線20の端末部を圧
着固定する電線圧着部14とが一体に形成されている。
連結部12の近傍には、端子の軸方向に対してほぼ直角
に起立され、高圧電線20の導体21のみを挿通する導
体挿通孔15を中心部に透設したストッパ片16が設け
られており、前記ストッパ片16には、更に圧接片17
が連成されている。
【0012】前記圧接片17は、前記ストッパ片16と
の接続部に於いて折曲可能に設けられ、前記導体挿通孔
15に高圧電線20の導体21が挿通された際に前記ス
トッパ片16と当接するように折り曲げられる。すなわ
ち、端子と電線との接続に於いて、電線20は、その端
末部で絶縁体であるゴム被覆が若干除去されて導体21
を短く露出させた状態に設けられた後、端子10に対し
て矢印P方向に進入され、被覆端面22がストッパ片1
6と当接されるとともに、導体21が該ストッパ片16
の導体挿通孔15に挿通される。そして、圧接片17
は、このように導体21のみがストッパ片16より前方
側に露出された状態のもと、図中、圧接治具30の下降
によりR方向に回動され、前記ストッパ片16と当接す
るように折り曲げられる。この結果、導体21は前記圧
接片17の押圧力によって折曲され、図2に示すよう
に、前記ストッパ片16と前記圧接片17との間に挟着
固定される。そこで、電線圧着部14で電線20は加締
められる。この加締め時に電線圧着部14に形成した鋸
歯状の抱持部13が電線の絶縁被覆23にくい込み圧着
が確実になされる。
【0013】このように、高圧電線20の導体21をス
トッパ片16と圧接片17とで強固に挟着することによ
り、エンジンの振動やゴム被覆の経時劣化により生じる
従前の導体と端子金属との間の接触不良は防止される。
図3のように、素材となる圧延ステンレス鋼帯から所要
形状に打ち抜き加工されたブランク19は、プレス加工
等によって嵌合部11が略円筒状に、電線圧着部14が
略U字形状に成形され、連結部12がこれらに沿った形
状に屈曲されるとともに、該連結部12の近傍より、ス
トッパ片16及び該ストッパ片16に連成した圧接片1
7を、連結片18を介して延設させた形状からなる。前
記ストッパ片16及び前記圧接片17は共に、その平面
形状が、中空円筒状に成形される前記嵌合部11の断面
形状に近似した円形状に設けられている。
【0014】上記のように加工されたブランク19は、
前記嵌合部11及び前記電線圧着部14がそれぞれ所定
形状に成形されるとともに、前記連結片18は端子内方
へ折り返され、一部が前記嵌合部11の内壁と重合する
ように折曲されて端子の軸方向に沿った後方へ延伸さ
れ、更に、前記ストッパ片16との境界近傍で略90度
に起立した状態に折曲される。その際、前記連結片18
は、電線圧着部14で加締められる電線20の導体21
が前記導体挿通孔15と軸線方向に一致する位置及び高
さで折曲される。
【0015】そこで、前記ストッパ片16は、前記電線
圧着部14と対向する面がストッパとなって電線の被覆
端面22が当接されるので、電線20を所定位置に位置
規制して該電線圧着部14で加締ることができる。
尚、電線圧着部14には、図2に示すとおり、導体21
が前記ストッパ片16と前記圧接片17とで挟持される
とともに電線20と抱持部13とが圧着固定されると、
次いで、プラスチック、ゴム等の弾性体よりなるキャッ
プ(図示せず)が被嵌される。
【0016】そして、前記端子10は、嵌合部11を点
火コイルのタワー部に挿入し、圧接嵌合されて使用され
る。又、上記実施例に於いて、ストッパ片16は、その
平面形状を前記電線圧着部14の断面形状より部分的に
大きく形成しておくことにより、起立された際に該電線
圧着部14の端面と当接して、その位置を強固に固定さ
せることができる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
高圧電線の導体を2枚の連結したストッパ片及び圧接片
で強固に挟着する構成としたため、導体の非接触は発生
しなくなり、導体と端子との接続部の信頼性が向上す
る。また、従来のように導体を長く露出させる必要がな
く、また導体を手指で折り曲げる作業を廃止して自動化
を可能にするので、断線が防止できると同時に作業性を
大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る端子と高圧抵抗電線との分離状態
を示す斜視図である。
【図2】図1における端子と高圧抵抗電線とが接続され
た断面図である。
【図3】本実施例のブランクの展開図である。
【図4】第1の従来例の斜視図である。
【図5】第1従来例の縦断面図である。
【図6】第2の従来例の平面図である。
【図7】第2の従来例の側面図である。
【符号の説明】
10 高圧抵抗電線用端子 11 嵌合部 12 連結部 13 抱持部 14 電線圧着部 15 導体挿通孔 16 ストッパ片 17 圧接片 18 連結片 19 ブランク 20 高圧抵抗電線 21 導体 22 被覆端面 23 絶縁被覆
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 7/00 304 H01R 4/18 H01R 13/533 H01T 13/04

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要形状に打抜かれた金属板ブランクか
    ら湾曲形成され、高圧抵抗電線の端末部を圧着固定する
    電線圧着部と電気部品の導電部に係着される嵌合部とを
    有する高圧抵抗電線用接続端子において、 前記電線圧着部と前記嵌合部との間に、前記金属板ブラ
    ンクより端子の軸方向とほぼ直角に起立すると共に、前
    記電線の被覆端面が当接した状態で導体のみを挿通させ
    る導体挿通孔を透設したストッパ片と、該ストッパ片に
    連成しかつ前記導体挿通孔を挿通して露出した導体に対
    し折曲されて該導体を前記ストッパ片との間で挟着固定
    する圧接片とを備えたことを特徴とする高圧抵抗電線用
    接続端子の構造。
JP1992086124U 1992-11-24 1992-11-24 高圧抵抗電線用接続端子の構造 Expired - Lifetime JP2600425Y2 (ja)

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