JP2599887Y2 - パネルヒーター - Google Patents
パネルヒーターInfo
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- JP2599887Y2 JP2599887Y2 JP1992000126U JP12692U JP2599887Y2 JP 2599887 Y2 JP2599887 Y2 JP 2599887Y2 JP 1992000126 U JP1992000126 U JP 1992000126U JP 12692 U JP12692 U JP 12692U JP 2599887 Y2 JP2599887 Y2 JP 2599887Y2
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- Japan
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- heating element
- heating
- heat
- sheet
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- Surface Heating Bodies (AREA)
- Central Heating Systems (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はパネルヒーターに関し、
さらに詳細には面全体の発熱にむらがなく、加熱対象物
を均等に加熱しうるパネルヒーターに関する。近年、床
暖房、道路融雪、屋根融雪など広い面積の加熱、保温を
対象とするパネルヒーターが普及しつつある。
さらに詳細には面全体の発熱にむらがなく、加熱対象物
を均等に加熱しうるパネルヒーターに関する。近年、床
暖房、道路融雪、屋根融雪など広い面積の加熱、保温を
対象とするパネルヒーターが普及しつつある。
【0002】
【従来の技術】従来、このような目的に使用されるパネ
ルヒーターとしては、電導性を有するカーボングラフト
ポリマーを面状に成形し、表面を絶縁被覆した面状発熱
体、金属箔をエッチングによりパターン配線化し表面を
絶縁被覆した面状発熱体、あるいは平面基材に全面にわ
たってコードヒーター、リボンヒータ、テープヒーター
などの発熱線を配列し、固定した発熱体などを用いたも
のが知られている。
ルヒーターとしては、電導性を有するカーボングラフト
ポリマーを面状に成形し、表面を絶縁被覆した面状発熱
体、金属箔をエッチングによりパターン配線化し表面を
絶縁被覆した面状発熱体、あるいは平面基材に全面にわ
たってコードヒーター、リボンヒータ、テープヒーター
などの発熱線を配列し、固定した発熱体などを用いたも
のが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、面状発
熱体はその周辺に相当巾の絶縁代を設ける必要があるた
め、この部分が非発熱部となり、パネルヒーターの面積
に対する発熱部の面積の割合がが小さくなる。このため
被加熱物全面を所定の温度に加熱するには、ワツト密度
を大きくしなければならず、その結果、発熱部の表面温
度が必要以上に高くなってしまい、ヒーター中央と周辺
に温度差が生じ、加熱対象物を均等に加熱することがで
きなくなるという問題点があった。また、発熱体全面に
コードヒータ、リボンヒーター、テープヒーターを用い
た場合には、これらの配列がジグザグ型の配線パターン
となるため、配線箇所と配線のない間隙部との間に温度
差が生じ、表面の温度分布が不均一になるばかりでな
く、ヒーターの折り返し部などの構造が複雑となるた
め、使用中に断線し易いという欠点もあった。
熱体はその周辺に相当巾の絶縁代を設ける必要があるた
め、この部分が非発熱部となり、パネルヒーターの面積
に対する発熱部の面積の割合がが小さくなる。このため
被加熱物全面を所定の温度に加熱するには、ワツト密度
を大きくしなければならず、その結果、発熱部の表面温
度が必要以上に高くなってしまい、ヒーター中央と周辺
に温度差が生じ、加熱対象物を均等に加熱することがで
きなくなるという問題点があった。また、発熱体全面に
コードヒータ、リボンヒーター、テープヒーターを用い
た場合には、これらの配列がジグザグ型の配線パターン
となるため、配線箇所と配線のない間隙部との間に温度
差が生じ、表面の温度分布が不均一になるばかりでな
く、ヒーターの折り返し部などの構造が複雑となるた
め、使用中に断線し易いという欠点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案者は、これらの課
題を解決するべく鋭意研究した結果、面状発熱体にその
他のヒーターを組合せることに着目し、本考案を完成し
た。すなわち本考案は、周辺に絶縁代としての非発熱部
を含む、カーボンブラックグラフトポリマ−系の面状発
熱体または合成樹脂性基板上に固着された金属箔をエッ
チング法によりパターン化配線した面発熱素子からなる
面状発熱体と、該面状発熱体の表面に重ねられた表面板
と、該面状発熱体の裏面に接して設けられた断熱材と、
該断熱材の裏面を覆う裏板とを備えてなり、かつ、前記
面状発熱体の非発熱部位に発熱線が配置せしめられてな
ることを特徴とするパネルヒーターである。
題を解決するべく鋭意研究した結果、面状発熱体にその
他のヒーターを組合せることに着目し、本考案を完成し
た。すなわち本考案は、周辺に絶縁代としての非発熱部
を含む、カーボンブラックグラフトポリマ−系の面状発
熱体または合成樹脂性基板上に固着された金属箔をエッ
チング法によりパターン化配線した面発熱素子からなる
面状発熱体と、該面状発熱体の表面に重ねられた表面板
と、該面状発熱体の裏面に接して設けられた断熱材と、
該断熱材の裏面を覆う裏板とを備えてなり、かつ、前記
面状発熱体の非発熱部位に発熱線が配置せしめられてな
ることを特徴とするパネルヒーターである。
【0005】本考案のパネルヒーターは、主として床暖
房、道路融雪、屋根融雪など一般的に面積の比較的広い
対象物の加熱、保温に使用される。本考案において、面
状発熱体は、通電することによって周辺非発熱部を除く
発熱面の発熱が均一なものであればその種類には特に制
限はないが、例えばカーボンブラックとビニル系など
の合成樹脂モノマーを重合させ、これにエポキシ系の架
橋剤、必要に応じ、金属粉などを加えて塗料としたもの
を浸漬法によりガラスクロスなどの織物に含浸させて加
熱処理した面発熱素子、同様な組成の塗料や印刷イン
キを用いて印刷法により合成樹脂性フィルム上に印刷
後、熱処理した面発熱素子、合成樹脂性基板上に固着
されたステンレス箔、ニクロム箔、銅ニッケル箔などの
金属箔をエッチング法によりパターン化配線した面発熱
素子がある。これらのうちでもカーボンブラック系の発
熱体であるおよびが好適である。面発熱素子の両面
は周辺に所定巾の絶縁代(非発熱部となる)を取りうる
大きさの面積を有するエポキシ樹脂などの絶縁皮膜によ
って被覆され、これに電極が取り付けられて面状発熱体
となる。面状発熱体の形状および大きさは用途および使
用条件などによって異なり一概に特定はできないが、形
状としては、長方形、正方形、円形、楕円形などであり
一般的には屋根や床など広い面積に複数枚を敷きつめて
使用する用途が多いことから通常は長方形、正方形など
であり、また、大きさは加工、運搬、施工のし易さなど
から一枚当たりの面積が、0.2〜1.0m2 程度であ
り、この場合の非発熱部(絶縁代)の巾は5〜30mm
程度となる。
房、道路融雪、屋根融雪など一般的に面積の比較的広い
対象物の加熱、保温に使用される。本考案において、面
状発熱体は、通電することによって周辺非発熱部を除く
発熱面の発熱が均一なものであればその種類には特に制
限はないが、例えばカーボンブラックとビニル系など
の合成樹脂モノマーを重合させ、これにエポキシ系の架
橋剤、必要に応じ、金属粉などを加えて塗料としたもの
を浸漬法によりガラスクロスなどの織物に含浸させて加
熱処理した面発熱素子、同様な組成の塗料や印刷イン
キを用いて印刷法により合成樹脂性フィルム上に印刷
後、熱処理した面発熱素子、合成樹脂性基板上に固着
されたステンレス箔、ニクロム箔、銅ニッケル箔などの
金属箔をエッチング法によりパターン化配線した面発熱
素子がある。これらのうちでもカーボンブラック系の発
熱体であるおよびが好適である。面発熱素子の両面
は周辺に所定巾の絶縁代(非発熱部となる)を取りうる
大きさの面積を有するエポキシ樹脂などの絶縁皮膜によ
って被覆され、これに電極が取り付けられて面状発熱体
となる。面状発熱体の形状および大きさは用途および使
用条件などによって異なり一概に特定はできないが、形
状としては、長方形、正方形、円形、楕円形などであり
一般的には屋根や床など広い面積に複数枚を敷きつめて
使用する用途が多いことから通常は長方形、正方形など
であり、また、大きさは加工、運搬、施工のし易さなど
から一枚当たりの面積が、0.2〜1.0m2 程度であ
り、この場合の非発熱部(絶縁代)の巾は5〜30mm
程度となる。
【0006】本考案において、面状発熱体の周辺非発熱
部に発熱線が配置される。発熱線としては、ニクロム
線、銅ニッケル線および鉄クロム線などの金属発熱線で
あり、これらをそのまま使用することもできるが、通常
はシリコンゴム、樹脂などの耐熱性の絶縁材料で被覆さ
れた形体で用いられる。例えば金属発熱線をガラス芯に
スパイラル状に巻き付け、その表面をシリコンゴムなど
の耐熱性材料で絶縁被覆したコードヒータ、直線状の金
属発熱線をそのまま耐熱性絶縁材料で絶縁被覆したコー
ドヒーター、リボンヒーター、テープヒーターなどが使
用される。これらのうちでも非発熱面に直線状、蛇行状
など任意の配列で均等に配置しうることおよび固定のし
易さなどからコードヒーターが好適である。発熱線は非
発熱部の温度を面状発熱体の発熱面と同等の温度に加熱
することができさへすればその配置には特に制限はない
が、非発熱部の中央部に縦方向に配置することが好まし
い。非発熱部に配置される発熱線の固定手段としては例
えば、面状発熱体の非発熱部自体に接着剤、アルミ粘
着テープ、金具などを使用して固定する方法、面状発
熱体の非発熱部相当位置で断熱材上に接着剤、アルミ粘
着テープ、金具などを用いて固定する方法、非発熱部
相当位置で断熱材面に発熱線を埋設しうる溝を設け、そ
の溝内に埋設固定する方法などがある。発熱線としてコ
ードヒーターを用いる場合には、およびの方法が好
ましく、溝の大きさはコードヒーターの直径などに応じ
て定められるが、通常は巾、深さ共に2〜5mm程度で
ある。
部に発熱線が配置される。発熱線としては、ニクロム
線、銅ニッケル線および鉄クロム線などの金属発熱線で
あり、これらをそのまま使用することもできるが、通常
はシリコンゴム、樹脂などの耐熱性の絶縁材料で被覆さ
れた形体で用いられる。例えば金属発熱線をガラス芯に
スパイラル状に巻き付け、その表面をシリコンゴムなど
の耐熱性材料で絶縁被覆したコードヒータ、直線状の金
属発熱線をそのまま耐熱性絶縁材料で絶縁被覆したコー
ドヒーター、リボンヒーター、テープヒーターなどが使
用される。これらのうちでも非発熱面に直線状、蛇行状
など任意の配列で均等に配置しうることおよび固定のし
易さなどからコードヒーターが好適である。発熱線は非
発熱部の温度を面状発熱体の発熱面と同等の温度に加熱
することができさへすればその配置には特に制限はない
が、非発熱部の中央部に縦方向に配置することが好まし
い。非発熱部に配置される発熱線の固定手段としては例
えば、面状発熱体の非発熱部自体に接着剤、アルミ粘
着テープ、金具などを使用して固定する方法、面状発
熱体の非発熱部相当位置で断熱材上に接着剤、アルミ粘
着テープ、金具などを用いて固定する方法、非発熱部
相当位置で断熱材面に発熱線を埋設しうる溝を設け、そ
の溝内に埋設固定する方法などがある。発熱線としてコ
ードヒーターを用いる場合には、およびの方法が好
ましく、溝の大きさはコードヒーターの直径などに応じ
て定められるが、通常は巾、深さ共に2〜5mm程度で
ある。
【0007】断熱材はパネルヒーターの裏面からの熱の
逸散を防止するものであり、その材質は耐熱性および断
熱効果を有するものであればよいが、一般的にはガラス
繊維、石綿などの無機繊維、あるいはポリ塩化ビニル、
ポリスチロール、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび
ポリウレタンなどの合成樹脂板が用いられ、その厚さは
2〜10mm程度である。本考案において、発熱部を支
持するとともにその熱のロスを防止するために発熱部の
周囲を囲む枠板を設けることが好ましい。枠板の材質は
木質材、合成樹脂などである。
逸散を防止するものであり、その材質は耐熱性および断
熱効果を有するものであればよいが、一般的にはガラス
繊維、石綿などの無機繊維、あるいはポリ塩化ビニル、
ポリスチロール、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび
ポリウレタンなどの合成樹脂板が用いられ、その厚さは
2〜10mm程度である。本考案において、発熱部を支
持するとともにその熱のロスを防止するために発熱部の
周囲を囲む枠板を設けることが好ましい。枠板の材質は
木質材、合成樹脂などである。
【0008】面状発熱体に重ねられる表面板および裏板
は用途、使用環境などによって選択されるが、一般的に
は厚さが1〜10mm程度の木質板、ポリエステル、ホ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなど
の合成樹脂板または金属板などが用いられる。表面板お
よび裏板の固定は接着剤による接着およびビスなどによ
って両者を直接に、あるいは枠板を介して取り付けられ
る。本考案において、パネルヒーターの表面温度をより
均一にするために面状発熱体と表面板との間に均熱板を
介在させることが好ましい。均熱板の材質としては熱伝
導性の大きい素材あればよく、例えば鉄、アルミニウム
などの金属性の薄板であり、厚さ0.5〜1.5mm程
度のものである。
は用途、使用環境などによって選択されるが、一般的に
は厚さが1〜10mm程度の木質板、ポリエステル、ホ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなど
の合成樹脂板または金属板などが用いられる。表面板お
よび裏板の固定は接着剤による接着およびビスなどによ
って両者を直接に、あるいは枠板を介して取り付けられ
る。本考案において、パネルヒーターの表面温度をより
均一にするために面状発熱体と表面板との間に均熱板を
介在させることが好ましい。均熱板の材質としては熱伝
導性の大きい素材あればよく、例えば鉄、アルミニウム
などの金属性の薄板であり、厚さ0.5〜1.5mm程
度のものである。
【0009】次に、本考案のパネルヒーターを図面によ
って例示し、さらに具体的に説明する。図1および図2
は、断熱材にコードヒーターが設置が配置されたそれぞ
れ異なる態様の発熱部の一部切欠斜視図およびA−A’
断面図であり、図3はこれらの発熱部が内蔵されたパネ
ルヒーターの1部切欠斜視図である。図1において、断
熱材1の上面で、かつ、面状発熱体2の周辺非発熱部3
の相当位置縦方向に溝4が設けられ、溝4にはコードヒ
ーター5が埋設されている。断熱材1の上面には面状発
熱体2が重ね合わされ、コードヒーター5および面状発
熱体2の電極は、それぞれ電源線6および7と接続さ
れ、発熱部8となっている。図2において、断熱材1の
上面で、かつ、面状発熱体2の周辺非発熱部3の相当位
置縦方向にコードヒーター5が配置され、アルミ粘着テ
ープ9によって断熱材1に固定されている。断熱材1の
上面には面状発熱体2が重ね合わされ、コードヒーター
5および面状発熱体2の電極は、それぞれ電源線6およ
び7と接続され、発熱部8となっている。図3におい
て、図1または図2で示したと同様の発熱部8の周囲に
枠板10が設けられ、発熱部8の上面には均熱板11が
重ねられ、その上に表面板12、断熱材1の下面には裏
板13がそれぞれ取り付けられ、本発明のパネルヒータ
ーを構成している。
って例示し、さらに具体的に説明する。図1および図2
は、断熱材にコードヒーターが設置が配置されたそれぞ
れ異なる態様の発熱部の一部切欠斜視図およびA−A’
断面図であり、図3はこれらの発熱部が内蔵されたパネ
ルヒーターの1部切欠斜視図である。図1において、断
熱材1の上面で、かつ、面状発熱体2の周辺非発熱部3
の相当位置縦方向に溝4が設けられ、溝4にはコードヒ
ーター5が埋設されている。断熱材1の上面には面状発
熱体2が重ね合わされ、コードヒーター5および面状発
熱体2の電極は、それぞれ電源線6および7と接続さ
れ、発熱部8となっている。図2において、断熱材1の
上面で、かつ、面状発熱体2の周辺非発熱部3の相当位
置縦方向にコードヒーター5が配置され、アルミ粘着テ
ープ9によって断熱材1に固定されている。断熱材1の
上面には面状発熱体2が重ね合わされ、コードヒーター
5および面状発熱体2の電極は、それぞれ電源線6およ
び7と接続され、発熱部8となっている。図3におい
て、図1または図2で示したと同様の発熱部8の周囲に
枠板10が設けられ、発熱部8の上面には均熱板11が
重ねられ、その上に表面板12、断熱材1の下面には裏
板13がそれぞれ取り付けられ、本発明のパネルヒータ
ーを構成している。
【0010】
【実施例】実施例1、2 図1に示したと同様の形態の発熱部で、ガラス繊維製
で、厚さ8mmの断熱材の上面非発熱部相当位置に、巾
3mm、深さ3mmの溝を設け、この溝に発熱線として
銅ニッケル素線をシリコンゴムで被覆した直径2.6m
m、全長約1.7m、消費電力36Wの市販のコードヒ
ーターを埋設した。また、図2に示したと同様の形態の
発熱部で、ガラス繊維製で、厚さ8mmの断熱材の上面
非発熱部相当位置に発熱線として上記と同様のコードヒ
ーターを配置し、巾45mm、厚さ50μのアルミ粘着
テープ固定した。この2つの断熱材のそれぞれについて
以下のようにして2種類のパネルヒーターを製作した。
長さ850mm、幅250mmで、消費電力が49W、
周辺非発熱部の巾10mmのカーボングラフトポリマー
系の面状発熱体を重ね合わせた後、面状発熱体とコード
ヒーターをそれぞれ並列に結線し、発熱部とした。この
発熱部を木製の枠板で囲い、上面に厚さ0.5mmのア
ルミ板製の均熱板を重ね合わせ、さらに木製で厚さ5m
mの表面板および厚さ2mmの裏板を取り付け、図3で
示したと同様の形態で、長さ900mm、幅303m
m、厚み18mmのパネルヒーターを製作した。この2
種類のパネルヒーターをそれぞれ45mmの角材(根
太)、ガラス繊維製断熱材、厚さ10mmのコンクリー
トパネルで構成した床面上に設置して床暖房のテストを
おこなった。パネルヒーターに100Vの電圧を印加し
て加熱し、3時間後に床の表面温度を測定したところ、
パネルヒーターの周縁部は37.5℃であったが、周縁
から25mmの位置から面状発熱体の中央部にかけては
40℃であり、いずれも図4に示したように表面温度の
勾配が平になっており、全体がほぼ均等に加熱されてい
ることが確認された。
で、厚さ8mmの断熱材の上面非発熱部相当位置に、巾
3mm、深さ3mmの溝を設け、この溝に発熱線として
銅ニッケル素線をシリコンゴムで被覆した直径2.6m
m、全長約1.7m、消費電力36Wの市販のコードヒ
ーターを埋設した。また、図2に示したと同様の形態の
発熱部で、ガラス繊維製で、厚さ8mmの断熱材の上面
非発熱部相当位置に発熱線として上記と同様のコードヒ
ーターを配置し、巾45mm、厚さ50μのアルミ粘着
テープ固定した。この2つの断熱材のそれぞれについて
以下のようにして2種類のパネルヒーターを製作した。
長さ850mm、幅250mmで、消費電力が49W、
周辺非発熱部の巾10mmのカーボングラフトポリマー
系の面状発熱体を重ね合わせた後、面状発熱体とコード
ヒーターをそれぞれ並列に結線し、発熱部とした。この
発熱部を木製の枠板で囲い、上面に厚さ0.5mmのア
ルミ板製の均熱板を重ね合わせ、さらに木製で厚さ5m
mの表面板および厚さ2mmの裏板を取り付け、図3で
示したと同様の形態で、長さ900mm、幅303m
m、厚み18mmのパネルヒーターを製作した。この2
種類のパネルヒーターをそれぞれ45mmの角材(根
太)、ガラス繊維製断熱材、厚さ10mmのコンクリー
トパネルで構成した床面上に設置して床暖房のテストを
おこなった。パネルヒーターに100Vの電圧を印加し
て加熱し、3時間後に床の表面温度を測定したところ、
パネルヒーターの周縁部は37.5℃であったが、周縁
から25mmの位置から面状発熱体の中央部にかけては
40℃であり、いずれも図4に示したように表面温度の
勾配が平になっており、全体がほぼ均等に加熱されてい
ることが確認された。
【0011】比較例1 実施例と同様のパネルヒーターで、面状発熱体の非発熱
部にコードヒーター配置していないパネルヒーターを用
いた他は、実施例におけると同様にして床暖房のテスト
をおこなった。その結果、図5に示したように中央部の
温度は40℃であったが、周辺部に近ずくにつれて表面
の温度は低下し、周縁部では35℃と5℃の温度差が生
じていた。
部にコードヒーター配置していないパネルヒーターを用
いた他は、実施例におけると同様にして床暖房のテスト
をおこなった。その結果、図5に示したように中央部の
温度は40℃であったが、周辺部に近ずくにつれて表面
の温度は低下し、周縁部では35℃と5℃の温度差が生
じていた。
【0012】比較例2 面状発熱体の代わりに、発熱部として断熱材に設けたジ
グザグ状の溝に、発熱線として銅ニッケル素線をシリコ
ンゴムで被覆した直径2.6mm、全長約8mで消費電
力85Wの市販のコードヒーターを配置したものを用い
た他は実施例と同様に製作したパネルヒーターを用い、
実施例1におけると同様にして床暖房のテストをおこな
った。その結果、図6に示したようにヒーターのある箇
所と無い箇所との間に3℃以上の温度差が生じて鋸状の
温度曲線となり、面全体が均等に加熱されていなかっ
た。
グザグ状の溝に、発熱線として銅ニッケル素線をシリコ
ンゴムで被覆した直径2.6mm、全長約8mで消費電
力85Wの市販のコードヒーターを配置したものを用い
た他は実施例と同様に製作したパネルヒーターを用い、
実施例1におけると同様にして床暖房のテストをおこな
った。その結果、図6に示したようにヒーターのある箇
所と無い箇所との間に3℃以上の温度差が生じて鋸状の
温度曲線となり、面全体が均等に加熱されていなかっ
た。
【0013】
【考案の効果】本考案のパネルヒーターを使用すること
によって、表面温度が均一化されむらがなく、床暖房用
に使用した場合には、表面温度差による不快感を生ずる
ことがなく、また、道路、屋根の融雪などに使用した場
合には、雪が部分的に溶け残ったりする虞もなく、安心
して使用することができる。また、面全体が均等に加熱
されるので加熱電圧を高める必要がなく、従来のパネル
ヒーターに比べて消費電力が大巾に削減でき、しかも、
ワット密度の上昇による局部加熱の虞もなく、安全性が
高い。
によって、表面温度が均一化されむらがなく、床暖房用
に使用した場合には、表面温度差による不快感を生ずる
ことがなく、また、道路、屋根の融雪などに使用した場
合には、雪が部分的に溶け残ったりする虞もなく、安心
して使用することができる。また、面全体が均等に加熱
されるので加熱電圧を高める必要がなく、従来のパネル
ヒーターに比べて消費電力が大巾に削減でき、しかも、
ワット密度の上昇による局部加熱の虞もなく、安全性が
高い。
【0014】
【図1】断熱材にコードヒーターを設置した発熱部の一
部切欠斜視図、断面図。
部切欠斜視図、断面図。
【図2】断熱材にコードヒーターを設置した発熱部の一
部切欠斜視図、断面図。
部切欠斜視図、断面図。
【図3】本考案のパネルヒーターの1部切欠斜視図。
【図4】本考案のパネルヒーターの表面温度曲線図。
【図5】面状発熱体を用いた従来のパネルヒーターの表
面温度曲線図。
面温度曲線図。
【図6】コードヒーターのみを用いたパネルヒーターの
表面温度曲線図。
表面温度曲線図。
1 断熱材 2 面状発熱体 3 非発熱部 4 溝 5 コードヒーター 6 電源線 7 電源線 8 発熱部 9 アルミ粘着テープ 10 枠板 11 均熱板 12 表面板 13 裏板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 3/20 F24D 13/02
Claims (4)
- 【請求項1】 周辺に絶縁代としての非発熱部を含む、
カーボンブラックグラフトポリマ−系の面状発熱体また
は合成樹脂性基板上に固着された金属箔をエッチング法
によりパターン化配線した面発熱素子からなる面状発熱
体と、該面状発熱体の表面に重ねられた表面板と、該面
状発熱体の裏面に接して設けられた断熱材と、該断熱材
の裏面を覆う裏板とを備えてなり、かつ、前記面状発熱
体の非発熱部位に発熱線が配置せしめられてなることを
特徴とするパネルヒ−タ−。 - 【請求項2】 発熱線が断熱材に固定されてなる請求項
1に記載のパネルヒーター。 - 【請求項3】 面状発熱体と表面板との間に均熱板が介
在せしめられてなる請求項1に記載のパネルヒーター。 - 【請求項4】 発熱線が金属発熱線の表面を耐熱性絶縁
材料で被覆してなるコードヒーターである請求項1に記
載のパネルヒーター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992000126U JP2599887Y2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | パネルヒーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992000126U JP2599887Y2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | パネルヒーター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0592988U JPH0592988U (ja) | 1993-12-17 |
JP2599887Y2 true JP2599887Y2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=11465343
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