JP2598519B2 - 現金入出金装置の一括収納庫 - Google Patents

現金入出金装置の一括収納庫

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JP2598519B2
JP2598519B2 JP1180173A JP18017389A JP2598519B2 JP 2598519 B2 JP2598519 B2 JP 2598519B2 JP 1180173 A JP1180173 A JP 1180173A JP 18017389 A JP18017389 A JP 18017389A JP 2598519 B2 JP2598519 B2 JP 2598519B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金融機関等に設置される現金入出金装置の
一括収納庫に関する。
(従来の技術) 銀行等の金融機関における窓口業務や自動取引業務の
うち、顧客との現金を扱う業務のために、近年、現金入
出金装置が多用されている。また、入金機能と出金機能
を一体化し、しかも入金貨幣のうち、出金用として再利
用可能な貨幣を改めて出金用の金種別収納庫に分配し
て、出金取引時に利用する貨幣還流式の現金入出金装置
が相次いで発表されている。
こうした装置においては、先ず、出金取引に必要な貨
幣を元方から1つの一括収納庫にセットしてきて、入出
金装置にその一括収納庫を装着する。その後、装填動作
を指示するスイッチ類を操作することにより、前記一括
収納庫から、出金用に配設された各金種別収納庫に自動
的に貨幣を分配して装填することができる。従って、貨
幣の装填作業は一括収納庫の装着だけでよい。
また業務が終了したときには、回収動作を指示するス
イッチ類を操作することにより、装填動作と逆の回収動
作を行なわせることができる。
即ち、各金種別収納庫から、一括収納庫に、順次貨幣
を回収すれば、入出金装置から取出す収納庫は、一括収
納庫とリジェクトされた貨幣を収納してあるリジェクト
収納庫だけでよいというようにして、操作者の利便を図
っている(特開昭61−289488号公報)。
以上のような一括収納庫を用いれば、金融機関のキャ
ッシュコーナーなどに設置されている現金入出金装置へ
の紙幣の装填や回収作業が、非常に便利になる。また、
金融機関の週休二日制等に伴なう金融自動化に当たっ
て、休日運用分の紙幣の取扱いを警備会社等へ委託する
際、係員の担当すべき収納庫が少なくて済む。
第2図は、従来の現金一括収納庫の利用方法を示す説
明図である。
図において、例えば、警備会社等が3台の現金入出金
装置50A,50B,50Cの管理を委託されたものとする。この
場合、各現金入出金装置の稼動状況を見て、例えば、1
つの一括収納庫11を、適時何れかの装置に装着し、貨幣
の分配や回収を行なうことができる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、金融機関が上記のような管理を委託する場
合、その委託範囲は様々である。従って、委託される警
備担当者は必ずしも単数でなく、又、現金入出金装置に
対し一括収納庫を着脱する係員と、一括収納庫を運搬す
る係員、あるいはこれを保管する係員が、それぞれ異な
る場合もある。
このような場合、万一、精査を行なって一括収納庫に
収納されているべき金額と、実際に収納されていた金額
とが不一致になった場合、責任の所在が不明確になる。
実際には、一括収納庫の扉が不正に開けられて、収納さ
れている紙幣が抜取られたり、一括収納庫に貨幣を出入
れする際に、係員が操作を誤って、実際に出入れした金
額と異なる金額の管理データを作成してしまう可能性も
ある。そのような場合に、原因を正確に把握できるシス
テムが提供されることが好ましい。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、一括収
納庫の取扱い履歴を明確化することのできる現金入出金
装置の一括収納庫を提供することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は現金入出金装置の一括収納庫は、複数の金種
の現金を一括収納し、入出金装置に対して着脱可能なも
のであって、収納される前記現金の出入れのための、扉
の開閉を検知する扉開閉検知部と、現在時刻を計時し
て、前記扉開閉検知部の出力に基づいて、前記扉の開放
時と閉鎖時の時刻を示す開閉時刻データを生成する計時
部と、前記扉を開放して現金の出入れをした場合に、係
員コードを含む作業データを係員の操作により入力する
データ入力部と、前記データ入力部から入力された作業
データと、当該出入れ作業のための前記扉の開放時と閉
鎖時に生成された開閉時刻データとを組として出入れ作
業の都度別のエリアに格納する収納庫管理メモリとを備
えたことを特徴とするものである。
(作用) 以上の一括収納庫は、扉を開いた場合、その時刻と閉
じた時の時刻とが、開閉時刻データとして収納庫管理メ
モリに格納される。そして、更に、その扉を開放して閉
鎖するまでの間に行なった作業内容が、係員コードを含
む作業データとして収納庫管理メモリに格納される。こ
の作業データは、係員がデータ入力部から入力する。こ
の作業データと、前記開閉時刻データとを対応付けて格
納しておくことにより、収納庫管理メモリを用いて、過
去に、一括収納庫がどのように取扱われたかを詳細に解
析することができ、不正な行為等を防止することができ
る。
(実施例) 以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説明する。
〈装置の構成〉 第1図は、本発明の一括収納庫の実施例ブロック図で
ある。
図のように、一括収納庫11には、その前面に扉11aが
設けられており、背面に制御部11bが設けられている。
扉は、カギ11cを解錠し、取っ手11dを引いて開閉する。
制御部11bは、マイクロプロセッサ等から成る一括収納
庫制御部110と、これに動作を制御される各回路から成
る。即ち、図に示すように、モータ群96と、スイッチ群
97と、フォトセンサ群98と、収納庫管理メモリ99と、デ
ータ入力部111と、計時部114と、扉開放検知部115と、
電源117とが設けられている。
データ入力部111は、液晶等から成るディスプレイ112
とキーボード113とから成る。
このデータ入力部111は、後で詳細に説明するよう
に、一括収納庫11の扉11aを開放して現金の出入れをし
た場合に、その係員が、出入れ作業の内容を示す出入れ
作業データを入力するためのものである。計時部114
は、現在時刻を計時する時計等から構成される。
扉開閉検知部115は、扉11aの開閉を検知するセンサ11
6の出力信号を受入れて、扉の開放時と閉鎖時に、開放
か閉鎖かを識別する回路である。また、この扉開閉検知
部115は、計時部114の出力データを読取り、扉の開放時
と閉鎖時の時刻を示す開閉時刻データを、収納庫管理メ
モリ99に向けて出力するよう制御する回路である。この
扉開閉検知部115は、例えば、一括収納庫制御部110の一
部により構成される。
〈収納庫管理メモリ〉 第3図に、第1図に示した収納庫管理メモリ99の構成
の説明図を示す。
この収納庫管理メモリ99には、先に説明した開閉時刻
データ991と作業データ992とが格納される。また、この
他に、一括収納庫11に収納された現金の額や金額に関わ
る各種の管理データがこの収納庫管理メモリ99に格納さ
れる。尚、第3図には、扉開閉に関する管理データのみ
を図示した。
このデータは、具体的には、開放時刻994と、閉鎖時
刻995と、係員コード996と、オペレーションコード997
と、金種別データ998とから成る一群のデータで構成さ
れる。
即ち、ある係員がある時刻に扉を開放すると、その開
放時刻994が収納庫管理メモリに書込まれる。そして、
次に、その係員が係員コード996を入力し、オペレーシ
ョンコード997を入力する。このオペレーションコード
とは、例えば、一括収納庫に対し元方から受入れた現金
を収納する場合と、一括収納庫に収納された一定量の現
金を取出す場合等の作業の種類を区別するためのデータ
である。最後に、金種別データ998が入力される。この
金種別データは、例えば、五千円券100枚,千円券200
枚、といった金種毎の枚数データである。その後扉が閉
鎖されると、閉鎖時刻995が格納される。
この開閉時刻データ991と作業データ992を1組とした
データが、現金の出入れ作業の都度、収納庫管理メモリ
に格納される。
収納庫管理メモリには、例えば、100回分の出入れ作
業に関するデータが格納されるようになっており、古い
順にデータが格納されていく。従って、例えば100回分
のデータが既に格納されている場合には、最も古いデー
タが新しいデータに置換えられる。この書込み開始位置
を示すために、書込み開始ポインタ993が設定される。
収納庫管理メモリの内容を読出す場合には、最も新し
く書込まれたデータから過去に遡って、順にデータを読
出していくようにする。こうすれば、各出入れ作業が、
いつ,誰によって,どのように行なわれたかを明確化す
ることができる。また、扉が不正に開閉された場合に
は、作業データが入力されていないため、その場合の開
閉時刻データ99に基づいて、責任の所在を明確にするこ
とができる。
〈データ入力部〉 第4図には、データ入力部の正面図を示す。
第1図に示したデータ入力部111中のディスプレイ112
には、第4図に示すように、係員コード表示部112aと、
オペレーションコード表示部112bと、万券枚数表示部11
2cと、五千券枚数表示部112dと、千券枚数表示部112eと
が設けられている。
また、キーボード113には、開始キー113a、設定キー1
13b、シフトキー113c及び終了キー113dが設けられてい
る。係員は、このキーボード113を用いてディスプレイ1
12の表示を見ながら、所定の作業データを入力してい
く。
係員コード表示部112aには、係員を特定する番号が表
示される。オペレーションコード表示部112bには、先に
説明した作業データの種類を示す番号が表示される。各
枚数表示部112c〜112eには、それぞれの金種の券の枚数
が表示される。
係員は、開始キー113aを押して作業データの入力を開
始し、設定キー113bを用いてデータの入力を行ない、シ
フトキー113cを用いてカーソルを動かしながら、データ
入力位置を変更し、作業データ入力完了後、終了キー11
3を押して作業を終了する。
〈一括収納庫の動作〉 第5図に、本発明の一括収納庫の動作フローチャート
を示す。
以下、本発明の一括収納庫の具体的な取扱い動作の説
明を行なう。
先ず始めに、第1図に示した一括収納庫11の扉11aが
開かれると(ステップS1)、これがセンサ116により検
知され、扉開閉検知部115は、収納庫管理メモリ99に対
し扉が開かれた時刻を転送し、第3図に示した開放時刻
994が格納される(ステップS2)。
次に、データ入力部111が有効に動作を開始する(ス
テップS3)。ここで、係員により、データ入力部の開始
キー113aが押し下げられたか否かを判断する(ステップ
S4)。開始キー113aが押し下げられた場合、設定キー11
3bが押し下げられたか否かを判断する(ステップS5)。
設定キー113bは、カーソルのある位置の数値を、“1"ず
つカウントアップして表示させるためのキーである。従
って、設定キー113bが押し下げられると、設定表示に
“1"が加算されて再表示される(ステップS6)。表示さ
れた通知が目的の値になった場合には、シフトキー113c
が押し下げられる(ステップS7)。
ステップS7において、シフトキー113cが押し下げられ
ると、カーソルが移動して設定入力位置が次の数字にシ
フトする(ステップS8)。ここで、終了キー113dが押し
下げられたか否かが判断される(ステップS9)。
入力データが何桁かに渡る場合には、カーソルのシフ
トに続いて再び設定キーを操作し、ステップS5,S6,S7,S
8を実行する。1つのデータ、例えば係員コード996の入
力が終了後シフトキー113cを押し下げると、次のデータ
の入力が開始される。こうして、第3図で説明した係員
コード996、オペレーションコード997及び金種別データ
998の入力を行なう。これらの入力が終了すると、終了
キー113dが押し下げられる。
ステップS9において、この終了キー113dが押し下げら
れたと判断すると、設定データの収納庫管理メモリ99へ
の記憶が行なわれる(ステップS10)。その後、データ
入力部111の動作が無効とされる(ステップS12)。そし
て、係員により扉が閉じられると(ステップS13)、そ
の扉を閉めた時刻が収納庫管理メモリ99に記憶される
(ステップS14)。
尚、上記ステップS4において、入力作業のための開始
キー113aが押し下げられず、終了キー113dが押し下げら
れた場合には(ステップS11)、そのままデータ入力部
が無効とされるステップS12に移行する。
尚、上記実施例においては、係員による作業データの
入力が係員に義務付けられており、例えば、何者かが不
正に現金の出入れ作業を行なって、作業データの入力を
行なわない場合には、収納庫管理メモリ99の内容から、
直ちにその事実を発見することができる。
また、例えば、第5図のフローチャートにおいて、ス
テップS1,S2を後回しにし、作業データ入力作業を先行
させ、データ入力が完了した後に、始めて扉の開放を許
可するよう、扉の錠に電子ロック等を設けておく。この
ようにすれば、例えば、係員が正規の係員コード等の入
力を行なわなかった場内には、扉を開くことができない
ため、更にセキュリティーの確保が容易となる。
このような動作は、一括収納庫を現金入出金装置から
取出した状態で実行される。従って、第1図に示した電
源117にはバッテリが使用される。
〈現金入出金装置の構成〉 以下、本発明の一括収納庫を使用した現金入出金装置
の具体的な実施例を説明する。
第6図は、現金入出金装置の断面図である。
この装置は、接客口3、鑑別部4、入出金ユニット1
8、一括収納庫11、金種別収納庫8,9,10、リジェクトカ
セット7等の機構を有している。
また、一括収納庫11には、この一括収納庫11に収納さ
れた現金の金種別枚数を記憶する収納庫管理メモリ99が
一体化されている。そして、装置本体50に別途内蔵され
た制御部の計数管理部80a、現金回収手段80b、現金分配
手段80cによって装置の主な動作が制御されるよう構成
されている。
〈現金自動取引装置〉 この装置の詳細な構成と動作を説明する前に、先ず、
現金入出金装置を使用した現金自動取引装置の構成を説
明する。
第7図は、現金自動取引装置の全体図である。
第7図(a)はその正面図で、この現金自動取引装置
51には、現金入出金装置50と、カードリーダライタ部52
と、通帳記帳機53と、顧客操作部54とが設けられてい
る。
現金入出金装置50は、顧客から入金された紙幣を受入
れ、あるいは顧客に対し紙幣を支払う処理を行なう装置
である。カードリーダライタ部52は、顧客により挿入さ
れたキャッシュカードの識別や、入金取引,支払取引等
の結果を用紙に印字する等の処理を行なう装置である。
また、通帳記帳機53は、顧客により挿入された通帳の識
別や、入金取引,支払取引結果等の印字処理を行なう装
置である。顧客操作部54は、顧客が入金金額,支払金
額,暗証番号等を入力するために操作する操作キーや、
入金金額や操作案内等のためのイラストや文字を表示す
る表示部等を有する装置である。
また、第7図(b)は装置の背面図で、ここには内部
操作部55が取付けられている。
この内部操作部55は、係員が紙幣の装填補充回収等の
処理を行なう場合に、各取引に応じた項目やデータを入
力する操作キーと、操作キーにより入力されたデータや
処理結果等を表示して、係員の操作を誘導する表示部等
により構成される。
また、第7図(a)中、破線で表示した制御部56は、
現金自動取引装置51に内蔵された、各装置の動作を制御
するために設けられたプロセッサ等からなる。
また、第6図に示した現金入出金装置50は、一括収納
庫11等を着脱したり、紙幣を搬送する搬送路上のジャム
を除去するために、第7図に示した現金自動取引装置51
の本体から切離して独立に引出すことができる。通常、
第7図に示した現金自動取引装置の背面のパネルを開い
て取出しが行なわれる。
〈装置のブロック構成〉 第8図に、現金入出金装置の実施例ブロック図を示
す。
この装置は、制御部56(第7図)により、上位装置制
御部インタフェース81を介して、現金入出金装置制御部
80に入力する制御信号等により制御される。
現金入出金装置制御部80は、この現金入出金装置全体
の動作を制御するマイクロコンピュータとその周辺回路
から構成されている。
現金入出金装置制御部80には、バスラインを介してI/
Oインタフェース回路82と、一括収納庫インタフェース
回路90と、リード・オンリ・メモリ(ROM)83と、ラン
ダム・アクセス・メモリ(RAM)84とが接続されてい
る。
ROM83は、現金入出金装置制御部80の動作用プログラ
ムを格納するメモリである。RAM84は、現金入出金装置
制御部80の動作に必要なパラメーター等を一時格納して
おくメモリである。
I/Oインタフェース回路82には、モータドライバ85、
マグネットドライバ86、スイッチ読取り回路87、フォト
センサ読取り回路88、紙幣鑑別制御部89が接続されてい
る。
モータドライバ85は、装置各部のモータ群91及び一括
収納庫11に設けられたモータ群96に接続されており、各
動作モードに応じて、種々のモータを駆動制御する回路
である。マグネットドライバ86は、装置各部のマグネッ
ト群92に接続されており、動作モードに応じて、それぞ
れのマグネットをオンあるいはオフさせる回路である。
スイッチ読取り回路87は、装置各部のスイッチ群93と
一括収納庫11のスイッチ群97とに接続されており、一括
収納庫11、金種別収納庫8,9,10及びリジェクトカセット
7の装着の有無や、各ステージのポジションを検出する
スイッチ等の状態を読取る回路である。フォトセンサ読
取り回路88は、装置各部のフォトセンサ群94及び一括収
納庫11に設けられたフォトセンサ群98に接続されてお
り、一括収納庫11や金種別収納庫8,9,10、あるいはリジ
ェクトカセット7に設けられた紙幣の集積状態を監視す
るフォトセンサ群からの情報を読取る回路である。
紙幣鑑別制御部89は、紙幣鑑別センサ群95に接続され
ている。この紙幣鑑別センサ群95は、第6図に示した鑑
別部4の内部に設けられた種々のセンサから成り、鑑別
部4に送り込まれた紙幣の真偽,金種,正損,表裏,重
走及び斜行等を鑑別検知するために設けられた回路であ
る。
一括収納庫インタフェース回路90は、一括収納庫11に
取付けられた収納庫管理メモリ99の記憶内容を読取っ
て、現金入出金装置制御部80に転送したり、現金入出金
装置制御部80の指示を受けて、収納庫管理メモリ99の内
容を更新する回路である。
収納庫管理メモリ99は、バッテリ等でバックアップさ
れ、現金入出金装置制御部80によって直接アクセスされ
る半導体メモリ等から構成される。尚、この収納庫管理
メモリ99は、この他にマイクロコンピュータ等の制御手
段と一体化され、一括収納庫インタフェース回路90を介
して、現金入出金装置制御部80とデータの送受信を行な
うような構成であってもよい。
収納庫管理メモリ99に使用されるメモリとしては、バ
ッテリバックアップによる半導体ランダム・アクセス・
メモリの他に、電源を供給しなくてもデータが消去され
ないEEPROM(電気的消去可能型プログラマブルリード・
オンリ・メモリ)や、磁気ディスク,磁気テープ等の磁
気的記録媒体であっても差し支えない。尚、この収納庫
管理メモリ99には、一括収納庫11に収納された紙幣の各
金種毎の収納枚数が個別に記憶される。
この外に、現金入出金制御部80の種々の動作を制御す
るために、計数管理部80aと、現金回収手段80bと、現金
分配手段80cとが設けられている。これらの手段は、何
れも所定の手順でI/Oインタフェース回路82を介して、
装置各部の回路を制御し、後に説明する動作を実行制御
するための、シーケンスプログラムから構成されてい
る。
計数管理部80aは、一括収納庫11に回収され、あるい
は一括収納庫11から分配される紙幣を計数し、その都度
収納庫管理メモリ99を更新する制御を行なう。現金回収
手段80bは、金種別収納庫に格納された現金を取出して
搬送し、一括収納庫11に回収する動作を制御する。現金
分配手段80cは、何れかの各金種別収納庫に紙幣が不足
した場合、収納庫管理メモリ99に記憶された金種別枚数
を確認し、その範囲内で各金種別収納庫に対し、必要な
紙幣の分配補充を行なう動作を制御する。
〈接客口〉 以下、第6図の装置の各部の構成を順に追って説明す
る。
先ず、第6図の装置本体50の前面上部には、顧客が紙
幣を出入れするための接客口3が設けられている。
第9図に、接客口の動作説明用断面図を示す。
第9図(a)に示すように、接客口3は、紙幣ガイド
57と、紙幣を1枚ずつ分離する紙幣分離機構49を内蔵し
ており、第9図(b),(c)に示したように、紙幣ガ
イド57を、略その中心を軸として回転させる回転体構造
をしている。
接客口3は、図示しないモータによって回転駆動さ
れ、各ポジションへの移行の確認のために、種々のセン
サが取付けられている。
上記構成の接客口3は、次のように動作する。
先ず、第9図(a)には、顧客が紙幣を挿入するのを
待つ入金ポジションを図示した。この場合、シャッタ42
が開放され、紙幣ガイド57が上方に向かって開口する状
態とされている。
また、第9図(b)には、投入された紙幣を1枚ずつ
分離する分離ポジションを示す。この場合、シャッタ42
が閉じられ、紙幣ガイド57中に一括投入された紙幣が、
紙幣分離機構49により1枚ずつ分離され、接客口3の外
に、図の矢印に示す方向に送り出される。その紙幣につ
いては、以後入金処理が実行される。
第9図(c)には、顧客に紙幣を出金する前段階とし
て、紙幣取揃え機構5から紙幣ガイド57に一括して紙幣
を受取る場合の受取りポジションを示す。
紙幣取揃え機構5においては、出金すべき紙幣がその
表裏を揃えられて積み重ねられている。これが図の右側
に送り出され、紙幣ガイド57に収納されることになる。
第9図(d)は、顧客に対し、紙幣ガイド57に格納さ
れた紙幣を出金する出金ポジションを示す。この場合、
シャッタ42が開き、紙幣ガイド57から紙幣を顧客に差出
す状態となっている。
このような各ポジションの設定と選択、及び各ポジシ
ョンへの移行動作は、後で説明する現金入出金装置の制
御部によって制御される。
〈鑑別部と表裏取揃え機構〉 再び第6図に戻って、接客口3の左下側には、鑑別部
4が設けられている。この鑑別部4は、送り込まれた紙
幣の真偽,正損,表裏,2枚以上の重なり(重走)、及び
斜行等を鑑別検知する装置である。この装置により、金
種等の判別も行なわれる。
また、接客口3の左側には、表裏取揃え機構5が設け
られている。この表裏取揃え機構5には、切替ブレード
6が設けられている。鑑別部4において裏面と判定され
た紙幣が、この表裏取揃え機構5に送り込まれると、切
替ブレード6が、図示しないマグネットにより駆動さ
れ、その都度走行路を切替えて、全ての紙幣が表を向く
ように積み重ねられる。
〈一括収納庫〉 装置本体50の左隅には、一括収納庫11が配置されてい
る。この一括収納庫11には、その上部にステージ70が設
けられ、紙幣の分配動作のとき、ステージ70上に載せら
れた紙幣を1枚ずつ分離して外部に取出すために、一括
分離機構23が設けられている。ステージ70上に積み重ね
られた紙幣の量は、ニヤフル検知機38dと、フル検知器3
7dと、エンド検知器39dとにより検出される。
また、一括収納庫11の下方には、紙幣の回収動作のと
き紙幣が送り込まれる一括集積部30と、送り込まれた紙
幣を集積する仕切り板33と、仕切り板33上で紙幣の積み
上げを行なう駆動レバー71が配置されている。エンド検
知機39dは、一括収納庫11内に収納された紙幣の絶対量
が減少したことを検知するための検知機である。
仕切り板33の下方には、一括収納庫11から分配された
紙幣のうち、上記鑑別部4において、出金不可能と鑑別
された紙幣が送り込まれる一括リジェクト集積部68が設
けられている。一括リジェクト部62内の紙幣の量は、フ
ル検知機40aによって検知される。
尚、この一括収納庫11内において、ステージ70は駆動
レバー71の下側に移行し、駆動レバー71が左右に開い
て、ステージ70上に集積された紙幣を載せ、ステージ70
が再び上昇するといった動作が行なわれる。この動作
は、後で第17図を用いて説明するが、このようなステー
ジ70の動作や駆動レバー71の動作中に設定された各種の
ポジションを検出するために、図示しない種々のポジシ
ョンセンサが設けられる。また、ステージ70や駆動レバ
ー71の動作のために、幾つかの駆動モータが内蔵されて
いる。
〈金種別収納庫と入出金ユニット〉 装置本体50の下部には、金種別収納庫8,9,10が配置さ
れている。
金種別収納庫8は、千円券を収納する収納庫である。
金種別収納庫9は、万円券を収納する収納庫である。ま
た、金種別収納庫10も、万円券を収納する収納庫であ
る。
これらの金種別収納庫8,9,10の上方には、入出金ユニ
ット18が配置されている。
入出金ユニット18には、千円券の一時保留部24と、万
円券の一時保留部25,26と、千円券の集積部27と、万円
券の集積部28,29と、千円券の分離機構20と、万円券の
分離機構21,22とが設けられている。また、この他に、
紙幣の走行路49に沿って金種切分けゲート32,31,57が設
けられている。
上記金種切分けゲート32,31,57は、図示しないマグネ
ット等により駆動される。
鑑別部4で鑑別された後、紙幣が走行路49に搬送され
てきた場合、金種切分けゲート32,31,57が動作し、例え
ば千円券の場合、千円券集積部27に送り込まれる。千円
券集積部27は、その千円券を一時保留部24に集積する。
一方、金種別収納庫8から取出される千円券は、千円券
分離機構20によって1枚ずつ分離されて、走行路49に送
り出される。
尚、万円券についても、同様の構成となっている。
また、一時保留部24,25,26に集積されている紙幣は、
シャッタ34,35,36が、図示しないモータにより駆動され
一斉に引抜かれることによって、金種別収納庫8,9,10に
落下するよう構成されている。
金種別収納庫8,9,10には、それぞれフル検知機37a,37
b,37cと、ニアフル検知機38a,38b,38cと、エンド検知機
39a,39b,39cとが設けられており、各収納庫内の紙幣量
が管理されている。
〈リジェクトカセット他〉 また、入出金ユニット18と一括収納庫11の間には、一
括切分けゲート16及び15が配置されている。搬送路60
を、一括切分けゲート15に向かって搬送されてきた紙幣
は、一括収納庫11に収納される場合、一括切分けゲート
15の動作によって一括集積部30側に案内される。また、
各金種別収納庫8,9,10に送り込まれる紙幣は、一括切分
けゲート16によって、先に説明した入出金ユニット18の
走行路49に送り込まれる。
また、リジェクトされる紙幣は、一括切分けゲート69
によって一括収納庫11に設けられた一括リジェクト部62
か、あるいは装置本体50の左隅に設けられたリジェクト
カセット7に送り込まれる。
一括収納庫11に設けられた一括リジェクト部62は、一
括収納庫11の一括分離部23から繰り出された紙幣が、鑑
別部4において、重走あるいは斜行と判定された場合
に、該当する紙幣を収納するために設けられている。リ
ジェクトカセット7は、種々の原因で出金不能または回
収不能と判定された紙幣を収納するために設けられてい
る。
リジェクトカセット7の内部にも、集積部66,64及び
フル検知機40b,40cが設けられている。リジェクト部67
は取り忘れ紙幣を収容し、リジェクト部65はその他のリ
ジェクト紙幣を収容する。また、装置本体50の背面に
は、扉41が設けられており、この扉41を開くことによ
り、一括収納庫11が外部に引出される。一括収納庫11を
外部に引出すと、更に金種別収納庫8,9,10を引出すこと
ができるよう構成されている。
尚、リジェクトカセット7は、上記扉41を開くことな
く、別途抜取りが可能なように配置されている。
一括収納庫11や金種別収納庫8,9,10には、それぞれ共
通の錠が取付けられており、監査キーを用いて図示しな
い各収納庫の扉を開き、紙幣の装填及び抜取り操作を行
なうことができる。
尚、第6図の装置各部には、紙幣を分離集積搬送する
ための動力源として、それぞれ多数のモータ等が実装さ
れ、動力伝達機構が配置されている。
以上の装置の動作を、入金取引,出金取引,補充装填
処理及び回収処理の手順に基づいて、順を追って説明す
る。
〈入金取引〉 第10図には、現金入出金装置の入金取引時の断面図を
示す。
先ず、顧客により図示しない入出金キーが押下され、
キャッシュカードを第7図に示したカードリーダライタ
部52に挿入し、あるいは通帳を第7図に示した通帳記帳
機53に挿入すると、現金自動取引装置51とセンターとの
間で交信が行なわれる。この交信の結果、本人確認が行
なわれた場合、第7図に示した現金自動取引装置51の制
御部56は、現金入出金装置50に対し入金処理開始のコマ
ンドを送信する。
第10図において、現金入出金装置本体50は、入金処理
開始のコマンドを受信すると、その内部状態を入金モー
ドに切替えて、顧客が紙幣をセットするのを待つ。この
場合、接客口3は、先に説明した第9図(a)の入金ポ
ジションが選択される。顧客が紙幣をセットしたことを
検知すると、接客口3のシャッタ42を閉じる。
第7図に示した制御部56は、現金入出金装置50に対
し、定期的にセンスコマンドを送信する。現金入出金装
置50は、そのセンスコマンドに対し“接客口に紙幣セッ
ト有り”の情報を付加して、応答電文(レスポンス)を
返送する。
次に、制御部56は、現金入出金装置50に対し、入金計
数コマンドを送信し、接客口3にセットされた紙幣の計
数を指示する。ここで、接客口3は、第9図(b)に示
した分離ポジションをとり、第9図(b)に示した接客
口分離機構49により、紙幣を1枚ずつ分離し装置内部に
取込む。この紙幣は、矢印,,のルートを通っ
て、鑑別部4に送り込まれる。鑑別部4では、搬送され
てきた紙幣を、順次真偽鑑別,正損判別及び走行状態検
知を行なって後方へ送る。鑑別部4において、偽券ある
いは搬送異常券と判定したものは、矢印,のルート
をたどり、表裏取揃え機構5に搬送され、1枚ずつ集積
される。そして、第9図(c)に示す受取りポジション
に接客口3をセットし、表裏取揃え機構5に集積された
紙幣を接客口3に送り込む。
このようにして、入金リジェクト紙幣は、第9図
(d)に示した出金ポジションを経て顧客に返却され
る。
一方、鑑別部4において、正券あるいは損券(循環対
象外紙幣)と判断された紙幣は、切替ゲート43を作動さ
せて、矢印のように搬送路60に搬送される。ここで、
千円券の正券は、矢印のように、入出金ユニット18の
走行路49に向け搬送されて、千円券切分けゲート57を作
動させて千円券集積部27に送り込まれる。こうして千円
券は、一時保留部24に集積される。
同様に、万円券の正券は、切分けゲート31の作動によ
り集積部28を介して一時保留部25に集積される。また、
五千円券と損券は、切替ゲート32を動作させて集積部29
に送り込まれ、一時保留部26に集積される。
以上の動作によって、接客口3に顧客がセットした紙
幣の入金計数処理が終了すると、現金入出金装置50は、
第7図に示した制御部56に対して、入金計数終了のレス
ポンスを返送する。このレスポンスには、各金種別に計
数した枚数を、還流紙幣と還流対象外紙幣とに分けて表
示したデータを付加する。
制御部56は、このデータを受けて、金種別金額と合計
金額を演算し、第7図に示した顧客操作部54のディスプ
レイに表示する。また、このデータは、入金枚数として
カウントし記憶される。
顧客が、第7図に示した顧客操作部54のディスプレイ
に表示された金額を確認し、その顧客操作部54の確認ボ
タンを押すと、現金入出金装置50は、そのコマンドを受
信して、金種別収納庫8,9の一時保留部24,25に集積して
いた入金紙幣を、一時保留部のシャッタ34,35を同時に
引抜くことによって、金種別収納庫8,9内に収納する。
次に、金種別収納庫10の一時保留部26に集積していた
五千円券と損券を、分離取出し機構22より1枚ずつ分離
し、搬送路49から矢印方向に搬送して鑑別部4に送り
込む。そして、切替ブレード43と63とを作動して、リジ
ェクトカセット7の下側の入出金リジェクト集積部64に
送り込み、入出金リジェクト部65に集積する。
以上で入金取引の処理が終了する。
〈出金取引〉 第11図に、現金入出金装置の出金取引時の断面図を示
す。
顧客により、第7図に示した顧客操作部54の出金取引
キーが押下され、キャッシュカードがカードリーダライ
タ部52に挿入され、暗証番号が入力されると、制御部56
は、現金入出金装置50に対し出金処理開始のコマンドを
送信する。
現金入出金装置50は、出金処理開始のコマンドを受信
すると、内部状態を出金モードに切替えて、放出する紙
幣の金種と枚数の指示を待つ。
例えば、顧客により万円券m枚,千円券n枚の金額が
入金された場合、先ず、各金種別収納庫8,9,10のエンド
検知器39a,39b,39cが、それぞれエンドを検知していな
いかどうかを判定する。何れか1つの金種別収納庫でも
エンド検知をしている場内には、出金不可の情報をコマ
ンドに付加してレスポンスを返送する。エンド検知をし
ていない場合には、出金計数の指示に従って、例えば、
万円券取出し分離機構21を作動して、万円券をm枚繰り
出す。繰り出された紙幣は、矢印,,の走行路を
経て、鑑別部4に送り込まれる。鑑別部4では、指定通
りの紙幣かどうか表裏,正損を鑑別し、指定通りであれ
ば切替ゲート43を作動させて、,の矢印に沿って表
裏取揃え機構5に紙幣を送り込む。鑑別部4において、
紙幣の表裏が判定されるから、その判定結果に基づいて
切替ゲート6が作動し、1枚ずつ表裏を取揃えて表裏取
揃え機構5に集積する。
尚、鑑別部4において、搬送異常券と鑑別した紙幣
は、切替ゲート43及び63を作動させて、矢印,のル
ートをたどり、リジェクトカセット7の集積部64に送り
込まれ、入出金リジェクト部65に集積される。
万円券を収納した金種別収納庫9から、先に指示され
たm枚の万円券が取出され、鑑別され、表裏取揃え機構
5に集積されるまで、上記動作が繰り返される。
万円券の集積が終了すると、次は、千円券を収容した
金種別収納庫8からn枚の千円券が取出される。
以上の動作の結果、表裏取揃え機構5に、顧客の指定
したm枚の万円券とn枚の千円券が集積されると、第9
図(c)に示した受取りポジションに接客口3が設定さ
れ、表裏取揃え機構5に集積された出金紙幣を接客口3
内に取込み、そして、第9図(d)に示した出金ポジシ
ョンに切替えることによりシャッタ42を開き、顧客に紙
幣を渡し、その後シャッタ42を閉じる。
制御部56からの指示枚数の出金が終了すると、現金入
出金装置50は、制御部56に対し処理終了のレスポンスを
返送する。そのとき、放出金種とその枚数のデータを付
加する。制御部56は、これを受信して、出金枚数として
カウントし記憶しておく。
以上で出金取引処理が終了する。
尚、接客口3において紙幣を顧客が取り忘れた場合
は、接客口3で取り忘れた紙幣を再分離し、鑑別部4の
矢印方向に1枚ずつ送り込み、切替ブレード43,69及
び63を作動させて、今度はリジェクトカセット7の取り
忘れ集積部66に送り込み、取り忘れ部67に集積する。
〈装填〉 第12図に、現金入出金装置の分配動作,即ち、装填及
び補充動作の断面図を示す。
先ず、係員が、業務開始に先立って、装置本体50に対
し一括収納庫11を装着する。この一括収納庫には、元方
より所定量の紙幣が一括セットされている。係員、一括
収納庫の装着後、第7図に示した内部操作部55の操作キ
ーのうち、装填キーを押下する。制御部56は、この入力
を受けて、現金入出金装置50に対し、装填動作開始を指
示するコマンドを送信する。
現金入出金装置50は、装填動作開始のコマンドを受信
すると、内部状態を装填モードに切替える。そして、一
括収納庫11のエンド検知機39dがエンド検知していない
ことを確認する。装填すべき紙幣が、予め一括収納庫11
にセットされているのを確認するためである。エンド検
知していた場合は、動作不可の情報を付加して制御部56
にレスポンスを送信する。その場合には、装填動作は中
止される。エンド検知していないことを確認すると、装
填動作が開始される。
尚、この時点では、一括収納庫に設けられた収納庫管
理メモリ99の記憶内容と、実際に一括カセットに収容さ
れている紙幣の金種や枚数とは、必ずしも一致していな
い。
装填動作が開始されると、第8図において、現金入出
金装置制御部80は、I/Oインタフェース回路82とモータ
ドライバ85を介して、第12図の一括収納庫11中に図示し
た一括取出し分離機構23の駆動モータを動作させる。こ
れにより、一括収納庫11にセットされている紙幣を、上
側から順に1枚ずつ繰り出して、矢印,,,の
ルートに沿って鑑別部4に送り込む。
鑑別部4では、順次送り込まれた紙幣毎に、その金種
判別,真偽鑑別,正損判別及び走行状態チェックを行な
い、搬送紙幣は更に後方へ送られる。鑑別部4による鑑
別の結果が千円券の正券(損傷が全く無いか、あっても
軽微な紙幣で、出金用として使用できる紙幣)であった
場合、その紙幣は矢印,,のルートをたどり、入
出金ユニット18の走行路49を経て、千円券切分けゲート
57を介して千円券集積部27に送り込まれる。こうして、
千円券は、千円券収納庫8のステージ45に直接集積され
る。
尚、このように装填動作においては、前もって、各金
種別収納庫8,9,10のシャッタ34,35,36が開放され、ステ
ージ45,46,47が装填される紙幣を受入れる体制にセット
されている。
また、鑑別結果が万円券の正券であった場合、その紙
幣は、万円券切替ゲート31あるいは32を作動して、万円
券集積部28あるいは29に送り込まれる。そして、ステー
ジ46,47上に直接集積される。
以上の動作は、各金種別収納庫8,9,10について、予め
設定された適正な装填枚数に達するまで繰り返される。
尚、この動作中、何れかのステージ45,46,47上の集積
枚数が保留許容値、例えば100枚に達した場合には、一
括収納庫11の一括取出し分離機構23の動作を中断する。
そして、保留許容値に達したステージ45,46あるいは47
を、図示しないモータにより、保留許容値相当の厚さ
分、下降させる。ステージが下降すると、再び一括取出
し分離機構23を作動させて、装填動作を繰り返す。
例えば、金種別収納庫9に万円券が最初に装填される
場合、そのフル検知機37bがフル検知するまでは、その
金種別収納庫9に、予め定められた適正枚数の万円券が
収納されるまで装填が続けられる。
同様に、金種別収納庫8に千円券を収納する場合に
も、適正枚数に達するまで装填が続けられる。
この適正枚数は、例えば、紙幣装填後に、更に入金取
引において、入金する紙幣を収納できるスペースを残し
た適正な枚数に設定される。これは、経験的に一律に定
めてもよいし、現金自動取引装置の設置環境や、取引日
が月末等にあたる場合、その特異性に応じて任意に設定
してもよい。その設定は、例えば、第7図に示した内部
操作部55から係員が入力し設定するようにしてよい。
ところで、金種別収納庫8,9に、予め定められた装填
適正枚数まで紙幣の装填が終了しても、まだその金種が
一括収納庫11に残っている場合には、切替ゲート15,16
を作動させて、搬送されてくる紙幣を、矢印のルート
を通って一括収納庫11の集積部30に回収する。
この動作は、一括収納庫11のステージ70上の紙幣を、
,,,,,,のルートを通って鑑別しな
がら、ステージ70上の紙幣がなくなるまで続けられる。
紙幣がなくなると、一括取出し分離機構23と各走行路の
搬送動作を停止させる。
鑑別部4によって、損券や、金種別収納庫が設けられ
ていない金種、例えば、この実施例では五千円券等と判
定された場合、その紙幣は切替ゲート15,16,69を作動さ
せて、矢印のルートを通って一括リジェクト集積部68
に送り込まれる。そして、その損券等は、一括リジェク
ト部62に集積される。
以上の一連の動作が終了すると、ステージ45,46,47が
一斉に下降し、これらのステージ上に集積された紙幣
は、金種別収納庫8,9,10内に収納され、装填動作が終了
する。動作が終了すると、現金入出金装置50は、装填了
レスポンスを制御部56に返信する。このとき、各金種別
収納庫8,9,10に装填した金種毎の枚数データを送信す
る。
更に、計数管理部80aは、各金種別収納庫8,9,10に予
定枚数を装填中、再度一括収納庫11に回収された紙幣の
金種毎の枚数データを計数しておく。そして、そのデー
タを、第8図に示した一括収納庫インタフェース回路90
を介して収納庫管理メモリ99に記憶させる。この結果、
収納庫管理メモリ99には、装填終了時点で、一括カセッ
ト11に収納された金種毎の正確な枚数データが記憶され
る。
〈収納庫管理メモリ〉 第14図〜第16図に、一括収納庫中に紙幣収納状態を管
理するための収納庫管理メモリ99のデータフォーマット
を示す。
第14図に示すように、例えば、収納庫管理メモリ99に
は、4ワードのデータを格納することができるものとす
る。ここで、アドレスmとm+1には、万円券の枚数デ
ータを記憶する。また、アドレスm+2mとm+3には、
千円券の枚数データを格納する。
第15図に示すように、何れの枚数データも1ワード8
ビット構成とされているため、2進数にして最大216
1、即ち65,535枚までの枚数が表現できる。
第16図は、実際に記憶されたデータの例を示す。即
ち、万円券の枚数データは、アドレスmに“00000101",
アドレスm+1に“11011100"という数値が格納されて
いる。即ち、それは10進数にして1,500枚を表示してい
る。
一方、千円券の枚数データは、アドレスm+2に“00
000001",アドレスm+3に“11110100"という値が格納
されている。これは、10進数にして500枚であることを
示している。
即ち、装填動作の終了後に、収納庫管理メモリ99に記
憶されたデータが、第16図に示す内容のものであった場
合、各金種別収納庫8,9,10に分配しきれずに、再び一括
収納庫11に回収された紙幣の総枚数は、万円券が1,500
枚,千円券が500枚であったことを示している。
〈一括収納庫の動作〉 以上の装填動作中、一括収納庫は次のように動作す
る。
第17図は、一括収納庫の動作説明図である。
一括収納庫11から、各金種別収納庫8,9,10(第12図)
に紙幣を装填する動作開始時には、第17図(a)に示す
ように、ステージ70上の紙幣が一括取出し分離機構23に
より取出されて送り出される。
一方、金種別収納庫8,9,10に収納されずに回収される
紙幣は、一括集積部30に送り込まれ、一括仕切り板33上
に集積される。ここで、紙幣が集積許容値、例えば100
枚に達すると、一括取出し分離機構23の動作を一時停止
する。
駆動レバー71は、第17図(b)の71のポジションに
予め設定されており、集積許容値に達した旨の指示を受
けると、図の71のポジションにまで回転動作を行な
い、一括仕切り板33上に集積した紙幣をクランプする。
そして、図示しないモータを駆動し、図の71のポジシ
ョンから71のポジションまで駆動レバー71を持ち上げ
る。次に、先に停止させた一括取出し分離機構23を動作
させ、再び集積許容値まで一括仕切り板33上に紙幣の集
積を続ける。
再び集積許容値に達すると、一括取出し分離機構23を
停止して、駆動レバー71を71のポジションから71の
ポジションに回転動作させ、駆動レバー71により持ち上
げた紙幣を、一括仕切り板33上に集積した紙幣の上に落
す。そして、再び図示しないモータにより、71のポジ
ションにある駆動レバー71を下降させ、71のポジショ
ンまで移動させる。その後、再び71のポジションまで
駆動レバー71を回転動作させて、紙幣を71のポジショ
ンまで持ち上げる。
このような動作を、エンド検知機39dがステージ70上
の紙幣の無くなるのを検知するまで繰り返す。エンド検
知されると、一括取出し分離機構23の動作を停止し、駆
動レバー71は、図示しないモータによって71のポジシ
ョンまで紙幣を持ち上げる。
一方、ステージ70は、図示しないモータによって、70
のポジションから70のポジションに回転駆動され、
更に70のポジションまで下降する。そして、70のポ
ジションに回転駆動され、駆動レバー71の下側に配置
される。その後、駆動レバーが71のポジションに回転
動作を行ない、先にクランプして持ち上げた紙幣を、ス
テージ70の上に載せる。その後、ステージ70は、図示
しないモータにより駆動され、図の70のポジションま
で上昇する。
以上の動作によって、回収された紙幣が、再び一括収
納庫11から分配可能な状態になる。
〈収納庫管理メモリの更新〉 上記分配動作では、一括収納庫から全ての紙幣が一旦
外部へ送り出され、分配しきれなかった全紙幣が、一括
収納庫に回収されて、その金種別枚数データがそのまま
収納庫管理メモリに格納された。しかしながら、分配動
作以外の場合でも、収納庫管理メモリ99の内容が異常で
あると判断された場合には、現金入出金装置制御部80
(第8図)がこれを検出し、自動的に収納庫管理メモリ
99の内容を更新する。
そのようなケースとしては、例えば、一括収納庫11が
現金入出金装置に装着され、収納庫管理メモリ99の内容
が疑わしい場合、電源が現金入出金装置に投入されたば
かりで、やはり収納庫管理メモリ99の内容が信頼できな
い場合、一括収納庫のエンド検知機39dがエンドを検知
していないにも拘らず、収納庫管理メモリ99の金種別枚
数データの和が“0"であったり、一括収納庫の収納可能
枚数を上回る枚数データが、収納庫管理メモリ99に記憶
されていた場合、収納庫管理メモリ99のアクセスアドレ
スがパリティエラーのような状態が検出された場合等が
ある。
以上のような場合には、分配動作と同様に、一括収納
庫から紙幣を送り出し搬送し鑑別の上、金種毎に計数を
行ない、紙幣を再び一括収納庫へ循環させ回収する。そ
して、計数して得た金種別枚数データを、収納庫管理メ
モリに記憶し処理を終了する。
〈補充動作〉 補充動作は、図面上装填動作と同様であるため、再び
第12図を用いて補充動作の説明を行なう。
係員が、内部操作部55(第7図)の操作キーにより補
充キーを押下すると、制御部56(第7図)はこの入力を
受けて、現金入出金装置50(第7図)に対して補充動作
開始指示のコマンドを送信する。現金入出金装置制御部
80(第8図)は、補充動作開始のコマンドを、制御部56
(第7図)から受信すると、動作モードを補充モードに
設定する。補充モードには、指定された金種について指
定された枚数の補充を行なうことを予め指示される強制
補充モードと、取引動作中に金種別収納庫8,9,10の何れ
かの紙幣残量が、所定枚数以下になったことを検知して
自動的に実行される自動補充モードとがある。
補充動作開始に当たっては、一括収納庫11のエンド検
知機39dがエンド検知をしていないこと、即ち紙幣が予
めセットされていることを確認する。更に、収納庫管理
メモリ99に記憶されてデータを参照し、一括収納庫11内
に補充対象紙幣が収納されているかどうかを確認する。
強制補充モードの際に、エンド検知されていた場合に
は、動作可能状態に無い旨の情報を付加したレスポンス
を制御部56(第7図)に返送する。尚、この場合、収納
庫管理メモリ99の内容が信頼できない場合もあるため、
収納庫管理メモリ99の金種別枚数を全てクリアし、処理
を中止する。もちろん、自動補充モードであっても同様
の処理が行なわれる。
一方、エンド検知がされず、又、収納庫管理メモリ99
に記憶された金種別枚数の範囲で、補充が実行できると
判断した場合には、補充動作を開始する。この場合に
は、第12図において、一括収納庫11の上部にある一括取
出し分離機構23を作動して、一括収納庫11にセットされ
ている紙幣を、上側から順に1枚ずつ繰り出す。この紙
幣は、矢印,,,のルートを通り、鑑別部4に
送り込まれる。
鑑別部4では、送り込まれてきた紙幣について、順次
金種判別,真偽判別,正損判別,走行状態チェックを行
なう。例えば、補充対象紙幣が、万円券か千円券の何れ
か1金種であった場合、鑑別部4の鑑別の結果、補充対
象紙幣の正券以外であったと判断された紙幣は、,
,のルートをたどり、切分けゲート15,16を作動さ
せて、一括収納庫11の集積部30に送り込まれる。
そして、先に装填の例で説明した通り、一括収納庫11
の内部の動作によって一括収納庫内に再び回収される。
この場合、収納庫管理メモリ99の内容が変化しないよ
う、計数管理部80aによって管理されることはいうまで
もない。
鑑別結果がリジェクト紙幣と判断された紙幣について
は、切替ゲート15,16及び69を作動させて、のルート
をたどり、集積部68へ送り込まれる。この紙幣は、一括
リジェクト部62に集積される。
さて、補充対象紙幣の正券が搬送されてきた場合に
は、装填の項で説明した通り、それが千円券であれば千
円券切分けゲート57を作動して千円券集積部27へ送り込
み、千円券ステージ45に直接集積される。万円券であれ
ば万円券切分けゲート31又は32を作動し、万円券集積部
28又は29に送り込まれる。そして、万円券ステージ46又
は47に直接集積される。
以上の動作は目標枚数が補充されるまで続けられる
が、途中、ステージ45,46,47の何れかの集積枚数が保留
許容値、例えば100枚に達した場合には、一括取出し分
離機構23の動作を中断し、保留許容値に達したカセット
のステージを、図示しないモータにより保留許容値相当
分引下げ、再び一括取出し分離機構23を作動させ補充動
作を繰り返す。
補充枚数が目標値に達するか目標値以前でも、収納庫
管理メモリ99に記憶された金種別枚数を参照して、一括
収納庫11内の補充対象紙幣の全てが補充された場合に
は、一括取出し分離機構23は停止する。そして、最後の
紙幣がステージ45,46,47に到着すると搬送動作が停止す
る。ステージ45,46,47のうち補充動作を行なったステー
ジは下降し、ステージ上に集積された紙幣は、対応する
金種別収納庫8,9,10の何れかに収納されて補充動作が終
了する。
補充動作が終了すると、補充枚数が計数されて、その
結果に基づいて収納庫管理メモリ99の内容が更新され
る。この場合、一括収納庫11から取出された全金種の計
数結果から、再び一括収納庫11に回収された全金種の計
数結果を差引いた数が、収納庫管理メモリ99の元のデー
タより減算される。
第18図は、補充動作前後の収納庫管理メモリの内容を
示す説明図である。
例えば、補充動作前の一括収納庫11内の紙幣収納状態
及び収納管理メモリ99の内容が、第18図(a)に示す通
りであったとする。即ち、補充動作前は、万円券1,500
枚,千円券500枚であったとする。ここで、千円券,万
円券を、それぞれ300枚ずつ各金種別収納庫へ補充した
場合、補充動作後は同図(b)に示すように万円券1,20
0枚,千円券200枚となる。
〈回収動作〉 第13図に、現金入出金装置の回収動作時断面図を示
す。
係員により、内部操作部55(第7図の操作キー)が押
され、回収キーが押下られると、制御部56(第7図)
は、この入力を受けて、現金入出金装置50(第7図)に
対して、回収動作開始を指示するコマンドを送信する。
現金入出金装置制御部80(第8図)は、回収動作開始
のコマンドを制御部56(第7図)から受信すると、これ
が強制回収か自動回収かを判断する。強制回収の場合に
は、無条件で金種別収納庫8,9,10から、一括収納庫11に
対し全ての紙幣が回収される。また、自動回収は、何れ
かの金種別収納庫8,9,10の紙幣収容枚数が、所定の枚数
を超えた場合に実行される。これらの場合、動作モード
が回収モードに設定され、一括収納庫11のニアフル検知
機38dがニアフルを検知していないことを確認する。
更に、収納庫管理メモリ99の記憶内容を参照し、一括
収納庫11内にまだ回収可能なスペースが残っているこ
と、及び実際に回収可能な枚数を確認する。ここで、強
制回収モード時に一括収納庫11内に回収可能なスペース
が残されていないと検知された場合、動作不可の状態情
報を含むレスポンスを制御部56(第7図)に送信し、こ
の処理が中止される。自動回収の場合も同様である。
一方、一括収納庫11内に回収可能なスペースが残って
いることが確認された場合、回収動作が開始される。
先ず、万円券を収納した金種別収納庫10から紙幣を回
収する場合には、万円券取出し分離機構22を作動して、
万円券収納庫10に収納されている紙幣を、上から順に1
枚ずつ繰り出し、,,のルートを通って鑑別部4
に送り込む。鑑別部4では、送り込まれてきた紙幣につ
いて、順次真偽鑑別及び走行状態を検知して後方へ送
る。
鑑別部4の鑑別の結果、2枚以上の重なり(重走),
斜行等が検知された紙幣は、,のルートを通り切替
ゲート16,15を作動させて、,のルートによりリジ
ェクトカセット7に送り込まれる。
鑑別の結果、正常な紙幣は、計数しながら一括集積部
30に送り込まれる。一括集積部30に送り込まれた紙幣
は、一括仕切り板33の上に順次集積される。この動作
は、回収目標枚数に達するか、又は、万円券を収納した
金種別収納庫10にセットされた紙幣がなくなるまで繰り
返される。
尚、途中、一括仕切り板33上の集積枚数が、集積許容
値、例えば100枚に達した場合には、万円券取出し分離
機構22の動作を中断し、先に補充動作時に説明した一括
収納庫11における動作が実行される。他の金種別収納庫
9,8についての回収動作も同様である。
尚、回収動作の途中で、一括収納庫11のフル検知機37
dがフル検知をすると、回収動作は中断し、その情報が
制御部56(第7図)に返送される。制御部56は、これを
図示しない表示部に表示する。
係員は、一括カセットが満杯になったことを示す表示
を見て、一括カセット11に収納された紙幣の排出を行な
う。この場合、係員は、現金入出金装置の装置本体50の
後面にある扉41を開き、一括収納庫11を抜取り、監査キ
ーを用いてその扉を開いて紙幣を全て取出す。その後、
これまでと逆操作により、一括収納庫11をセットし扉41
を閉じ、収納庫管理メモリ99の内容を全て“0"クリアし
た後、回収動作が再開される。その後、全ての金種別収
納庫8,9,10のエンド検知機39c,39b,38aがエンドを検知
すると、各取出し機構20,21,22が停止し、最後の紙幣が
一括収納庫11に到着した後に、搬送動作が停止する。
以上の処理を終了した現金入出金装置は、制御部56
(第7図)に対し、回収終了のレスポンスを返送し、そ
のレスポンスに金種別に回収した計数枚数を付加する。
制御部56は、これを受けて回収枚数をカウントし記憶し
ておく。
一方、現金入出金装置制御部80(第8図)は、回収動
作が終了したとき、各金種別収納庫8,9,10から回収され
た金種別の回収枚数と、既に収納庫管理メモリ99に格納
されていた金種別の収納枚数とを加算して、収納庫管理
メモリ99の内容を更新する。
〈実施例の装置の作用〉 以上説明した実施例の装置には、次のような作用があ
る。
(1)一括収納庫には、装置で使用される2種類以上の
金種の紙幣が収納され、現金入出金装置装着後随時、金
種別収納庫に分配され、必要に応じて回収されるので、
一括収納庫のみの着脱で紙幣の管理ができる。
(2)一括収納庫を、回収口と出金口を別に設けて紙幣
を循環させられる構造とし、入金された紙幣が順次収納
され、再び出金等に再利用される。従って、紙幣の効率
的運用ができる。また、小型で単純な機構にしても、紙
幣の過不足が無くなる。
(3)一括収納庫には、収納庫管理メモリが一体に設け
られており、ここに金種別の紙幣枚数が記憶されてい
る。従って、現金入出金装置は、現金分配時あるいは現
金回収時、その動作を円滑に確実に行なうことができ
る。
(4)装置は、金種別収納庫の残留紙幣不足が検知され
た場合、収納庫管理メモリに記憶された金種別枚数を参
照し、その範囲内で一括収納庫から随時自動的に補充動
作を行なうことができる。従って、各金種別収納庫の収
納紙幣枚数を適正に保つことができた。また、係員の保
守管理が容易になる。
(5)金種別収納庫の何れか1つが、入力取引等により
収納枚数が多くなりすぎたような場合、自動的に回収動
作を行なうことができる。この場合、回収枚数に応じ
て、収納庫管理メモリの内容が更新されるので、一括収
納庫が満杯とならない限り、やはり係員の操作を必要と
しないため極めて省力効果が高い。
(6)同様の動作は、紙幣に限らず硬貨等を用いても実
施が可能である。
(7)また、複数台の現金入出金装置を運用する場合、
各装置に装着された一括収納庫の収納庫管理メモリを参
照して、必要に応じて一括収納庫を交換し、適切な融通
を図ることができる。従って、簡単な作業で資金の効率
的運用が可能となる。
(発明の効果) 以上説明した本発明の現金入出金装置の一括収納庫
は、扉の開閉を検知し、その開閉時刻データと共に、現
金の出入れ作業の内容を示す作業データを、収納庫管理
メモリに格納しておくようにしたので、一括収納庫の取
扱い履歴を詳細に保持することができる。これによっ
て、一括収納庫が現金入出金装置から取外されて、例え
ば不正な取扱いや取扱いの誤り等が発生した場合に、ど
の時点でそのような事故が生じたかを正確に解析するこ
とが可能となる。従って、不正行為の予防にも役立つこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一括収納庫の実施例ブロック図、第2
図は現金一括収納庫の利用方法説明図、第3図は収納庫
管理メモリの構成説明図、第4図はデータ入力部の正面
図、第5図は本発明の一括収納庫の動作フローチャー
ト、第6図は本発明の一括収納庫を装着した現金入出金
装置の断面図、第7図は現金自動取引装置の全体図、第
8図は本発明の一括収納庫を装着した現金入出金装置の
ブロック図、第9図は接客口の動作説明用断面図、第10
図は現金入出金装置の入金取引時断面図、第11図は現金
入出金装置の出金取引時断面図、第12図は現金入出金装
置の装填(補充)動作時断面図、第13図は現金入出金装
置の回収動作時断面図、第14図〜第16図までは収納庫管
理メモリのデータフォーマット説明図、第17図は一括収
納庫動作説明図、第18図は補充動作前後の装置の収納庫
管理メモリの内容説明図である。 11……一括収納庫、11d……扉、 99……収納庫管理メモリ、 110……一括収納庫制御部、111……データ入力部、 114……計時部、115……扉開閉検知部、 117……電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−96789(JP,A) 特開 昭63−142495(JP,A) 特開 昭62−109189(JP,A) 特開 昭60−24690(JP,A) 実開 昭58−124871(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の金種の現金を一括収納し、入出金装
    置に対して着脱可能なものであって、 収納される前記現金の出入れのための扉の開閉を検知す
    る扉開閉検知部と、 現在時刻を計時して、前記扉開閉検知部の出力に基づい
    て、前記扉の解放時と閉鎖時の時刻を示す開閉時刻デー
    タを生成する計時部と、 前記扉を解放して現金の出入れをした場合に、係員コー
    ド、現金の収納から取出しかの作業の種類を示すオペレ
    ーションコード、および金種毎の収納金額データおよび
    取出し金額データからなる作業データを係員の操作によ
    り入力するデータ入力部と、 前記データ入力部から入力された作業データと、当該出
    入れ作業のための前記扉の解放時と閉鎖時に生成された
    開閉時刻データとを組として出入れ作業の都度別のエリ
    アに格納する収納庫管理メモリとを備えたことを特徴と
    する現金入出金装置の一括収納庫。
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