JPH0831164B2 - 現金入出金装置 - Google Patents

現金入出金装置

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JPH0831164B2
JPH0831164B2 JP1105975A JP10597589A JPH0831164B2 JP H0831164 B2 JPH0831164 B2 JP H0831164B2 JP 1105975 A JP1105975 A JP 1105975A JP 10597589 A JP10597589 A JP 10597589A JP H0831164 B2 JPH0831164 B2 JP H0831164B2
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照和 浦野
努 福井
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金融機関等に設置される現金入出金装置に
関する。
(従来の技術) 銀行等の金融機関等における窓口業務や自動取引業務
のうち、顧客との現金を扱う業務のために、近年、現金
入出金装置が多用されている。また、入金機能と出金機
能を一体化し、しかも入金貨幣のうち、出金用として再
利用可能な貨幣を改めて出金用の金種別収納庫に分配し
て、出金取引時に利用する貨幣還流式の現金入出金装置
が相次いで発表されている。
こうした装置においては、先ず、出金取引に必要な貨
幣を元方から1つの一括収納庫にセットしてきて、入出
金装置にその一括収納庫を装着する。その後、装填動作
を指示するスイッチ類を操作することにより、前記一括
収納庫から、出金用に配設された各金種別収納庫に自動
的に貨幣を分配して装填することができる。従って、貨
幣の装填作業は一括収納庫の装着だけでよい。
また業務が終了したときには、回収動作を指示するス
イッチ類を操作することにより、装填動作と逆の回収動
作を行なわせることができる。
即ち、各金種別収納庫から、一括収納庫に、順次貨幣
を回収すれば、入出金装置から取出す収納庫は、一括収
納庫とリジェクトされた貨幣を収納してあるリジェクト
収納庫だけでよいというようにして、操作者の利便を図
っている(特開昭61-289488号公報)。
また、装填動作及び回収動作中に入出金装置が計数し
た貨幣の枚数を記憶するメモリを設け、装置本体の操作
部に設けた表示器に表示する。操作者は、これを読取っ
て記録をとり、装填動作にあたっては操作部から装填枚
数を入力して、装填枚数及び回収枚数を管理,運用する
ことができるようにしている(実開昭57-106057号公
報)。
〈従来装置の構成〉 以下、上記特開昭61-289488号公報記載の従来の入出
金装置を第2図〜第6図により説明する。
第2図は、従来の入出金装置の一例を示す断面図であ
る。この装置は、テラー用端末装置に装着されている。
入出金装置105は上部ユニット110,中間ユニット111,
及び下部ユニット112により成っている。
上部ユニット110は前面上部に紙幣の投入口113,放出
口114が設けられている。投入口113の底面奥側には、一
括して投入された紙幣を分離して1枚ずつ取込むための
入金分離機構115が設けられ、投入口113から見てその後
方には、1枚ずつ送り込まれてきた紙幣の真偽,正損,
表裏,2枚以上の重なり(重走)及び斜行等を鑑別及び検
知するために設けられた鑑別部116が配置されている。
更にその後方には、表裏取揃え機構117が設けられ、鑑
別部116の鑑別結果で裏面と判定された紙幣の場合に
は、切替ブレード122を図示しないマグネットを駆動す
ることにより作動して、走行路を切替えて表裏取揃え部
117に送り込んで表面に揃えるように構成している。
走行路119は切替ゲート123により装置内に取込むべく
誘導搬送された紙幣を中間ユニット111に引き渡すため
に設けられた搬送路であり、走行路118は、下部ユニッ
ト112,中間ユニット111の走行路によって搬送されてき
た紙幣を受け継ぎ、鑑別部116に送り込むための搬送路
である。また、切替ゲート123が図示しないマグネット
を駆動することにより作動すると、鑑別部116を通過し
て搬送された紙幣は走行路120に送り込まれ、走行路120
によって放出口の上面奥側に配置された放出集積部121
に搬送される。放出集積部121へ搬送されてきた紙幣は
放出口114に集積され、テラーは一括して紙幣を取出す
ことができる。
中間ユニット111は主に金種別,正損別の一時保留部
であり、取込み紙幣の集積部124,125,126,127と金種
別,正損別一時保留部128,129,130,131と、金種切分け
ゲート136,137,138,139と出金リジェクト紙幣落し込み
部140と、下部ユニット112から上部ユニット110への走
行路141とから成っている。
入金時には、上部ユニット110の走行路119から搬送さ
れてきた紙幣を受取り、走行路141によって矢印の方向
に搬送する。
ここで、搬送されてきた紙幣が鑑別部116の鑑別結果
で五千円券であると判定されていた場合には、図示しな
いマグネットを駆動することにより、五千円券切分けゲ
ート139を作動し、五千円券集積部127に送り込む。五千
円券集積部127は送り込まれた紙幣を五千円券一時保留
部131に順次集積する。同様にして、千円券であると判
定されていた場合には、千円券切分けゲート138を作動
し、千円券集積部126に送り込み、千円券集積部126は千
円券一時保留部130に順次集積する。また、万円券であ
ると判定されていた場合には、万円券切分けゲート137
を作動し、万円券集積部125に送り込み、万円券集積部1
25は、万円券一時保留部129に順次集積する。
尚、前記鑑別部116の鑑別結果で、損券又は還流対象
外紙幣(例えば五百円券)と判定された紙幣及び、後述
する金種別の収納庫から、一括収納庫への回収処理のと
きは、前記金種切分けゲート137,138,139のいずれも作
動させず、一括/入金切分けゲート136を作動させ、一
括/入金集積部124に送り込み、一括/入金集積部124
は、その紙幣を一括/入金一時保留部128に順次集積す
る。
出金リジェクト紙幣落し込み部140は、出金取引にお
いて後述する金種別の収納庫から取出した紙幣が、前記
鑑別部116を通って、出金不適合券と判定された場合
に、後述のリジェクト紙幣収納庫に送り込むための搬送
部である。一時保留部シャッタ132,133,134,135は図示
しない1つのマグネットに連結されており、該マグネッ
トを駆動することにより、一斉に、一時保留部128,129,
130,131の側面に連結している部分を回転中心にして、
中央部が下側に回動する。この動作で、一時保留部128,
129,130,131に集積していた紙幣は下部ユニット112の各
収納庫に落下収納される。
尚、入金取引において入金計数後、入金紙幣が一時保
留部128,129,130,131に集積されている状態のとき、テ
ラーが取消操作を行なうと、中間ユニット111のロック
が解除され、中間ユニット111を前方に引出すことによ
り一時保留部128,129,130,131に集積していた紙幣を取
出せるようになっている。また監査キーを使用すること
により、係員の意志で、中間ユニットの各部に残留して
いる紙幣を取出せるようにしているためジャム発生時に
も紙幣の取出し操作ができる。
下部ユニット112は一括/入金収納庫143と、金種別収
納庫144,145,146と収納庫からの取出し分離機構147,14
8,149,150とリジェクト紙幣収納庫142と収納庫から1枚
ずつ取出した紙幣を搬送する走行路151とで構成され
る。
五千円券収納庫146は前記五千円券一時保留部131から
紙幣を受入れて集積する機能と分離機構150により、1
枚ずつ紙幣を繰り出す機能とを有する五千円券の収納庫
である。
同様にして、145は千円券の収納庫、149は千円券の分
離機構であり、144は万円券の収納庫、148は万円券の分
離機構であり、143は一括/入金還流不可能券の収納
庫、147は一括収納券の分離機構である。
リジェクト紙幣収納庫142は、出金取引において金種
別収納庫144,145,146から繰り出した紙幣のうち鑑別部1
16の鑑別結果で斜行又は2枚以上の重なり(重走)を検
知し出金不可能券と判定した紙幣を収納する収納庫であ
る。
走行路151は一括/入金収納庫143及び金種別収納庫14
4,145,146から繰り出した紙幣を搬送し中間ユニット111
の走行路141に送り込むための搬送路である。
一括/入金収納庫143及び金種別収納庫144,145,146に
は、それぞれ、光学センサとして、紙幣のフル検知器15
4a,154b,154c,154dと、ニアフル検知器155a,155b,155c,
155dと、ニアエンド検知器156a,156b,156c,156dと、エ
ンド検知器157a,157b,157c,157dとが取付けられてお
り、収納庫内の紙幣量を管理する手段としている。ま
た、リジェクト紙幣収納庫142には、紙幣のフル検知器1
53が取付けられており、光学的にリジェクト紙幣収納庫
142の紙幣のフルを検出している。
下部ユニット112の前面には図示しない扉があり、監
査キーを使用することにより、該扉を開けて図示しない
収納庫ラックを前方に引出すことができる構造となって
いる。
収納庫ラックを引出すことにより、前記の各収納庫は
抜取れるように配置されている。
前記各収納庫には、共通の錠が付いており、キーで扉
を開け、紙幣の装填及び抜取り操作を行なうことができ
る。尚、上部ユニット110,中間ユニット112には、紙幣
を分離,集積,搬送するための動力源として、それぞれ
独立した、図示しないモータを実装し、動力伝達機構を
配置してある。
次に、入金取引,出金取引,装填及び回収処理の運用
手順に基づいて、第3図〜第6図を用いて説明する。
〈入金取引〉 第3図は、入金取引時の断面図である。
先ず、顧客により、投入口113にセットされた紙幣を
下から順に1枚ずつ入金分離機構115の動作によって、
装置内部に取込み、走行路によって、識別部116に送り
込む。
鑑別部116では、搬送されてきた紙幣を1枚ずつ順
次、真偽鑑別,正損判別,表裏判別及び走行状態を検知
して、後方に位置する表裏取揃え機構117に走行路を介
して送り込む。
前記鑑別部116で真紙幣かつ表面と判定した紙幣と、
偽券と判定したものは、のルートを通って切替ゲート
123に向かう。
偽券と判定されたものがきた場合には、切替ゲート12
3が作動して、上側に搬送し、走行路120によってのル
ートを後方から前方に向かって搬送し、放出口集積部12
1に到達させる。放出口集積部121では搬送されてきた紙
幣を1枚ずつ放出口114に集積する。放出口114に集積さ
れた紙幣はいわゆる入金リジェクト紙幣である。
真紙幣かつ表面と判定された紙幣がきた場合は、下側
に向かってのルートを通って中間ユニット111に向か
う。
前記鑑別部116で、真紙幣かつ裏面と判定した紙幣の
場合には、表裏取揃え機構117の入口に位置している切
替ゲート122を作動させてのルートに送り込み、表裏
取揃え機構117を通過することにより、搬送している紙
幣の先端と後端を逆転させて、表面にしてのルートに
送出し走行路119によって中間ユニット111に送り込む。
中間ユニット111では、表面に揃った紙幣が矢印の方
向に、走行路141にそって搬送される。
ここで、五千円券の正券で出金に再利用できる紙幣が
搬送されてきた場合には、五千円券切分けゲート139を
作動して、五千円券集積部127に送り込み、五千円券一
時保留部131に集積する。同様にして千円券の正券で出
金に再利用できる紙幣の場合には、千円券切分けゲート
138を作動して千円券集積部126に送り込み、千円券一時
保留部130に集積し、万円券の正券で出金に再利用でき
る紙幣の場合には万円券切分けゲート137を作動して、
万円券集積部125に送り込み万円券一時保留部129に集積
する。
損券又は、出金不可能券(例えば五百円券や、改刷以
前の紙幣)の場合は還流対象外紙幣として、一括/入金
一時保留部128に集積する。
以上の動作によって、投入口113にセットされた紙幣
の入金計数処理が完了する。
〈出金取引〉 第4図は、出金取引時の断面図である。
顧客により出金取引キーが押下され、例えば1万1千
の出金金額が入力された場合、先ず、取出し分離機構14
8を作動して万円券1枚を繰り出す。繰り出された紙幣
図の矢印,,の通り、走行路151,141,118を通過
して鑑別部116に送り込む。鑑別部116では、指定通りの
紙幣かどうか鑑別し、指定通りであれば、切替ゲート12
3を作動させて、走行路120に送り込み、放出口集積部12
1に達した紙幣は、放出口114に集積される。
なお、鑑別部116で指定通りでない又は、出金不可能
券と鑑別した場合には、下側に向けて搬送し走行路119
を通って、中間ユニット111を矢印の通り搬送して、
出金リジェクト紙幣落し込み部140から、リジェクト紙
幣収納庫142に送り込む。そして、再び万円券収納庫144
から繰り出して、鑑別および集積等を行なうことを必要
回数だけ繰り返す。万円券の放出が終わると、次は千円
収納庫145から千円券1枚の放出を万円券を同様にして
行ない、出金取引の動作が完了する。
〈金庫装填〉 第5図は、装填動作時の断面図である。
図示せぬ金庫装填キーを押下すると、一括/入金収納
庫143のエンド検知器157aがエンド検知していないこ
と、すなわち装填するべき紙幣があらかじめセットされ
ていることを確認する。エンドを検知していた場合は、
この処理は中止される。エンドを検知していないことを
確認すると、金庫装填動作を開始する。
次に、取出し分離機構147を作動して、一括/入金収
納庫143にセットされている紙幣を下側から順に1枚ず
つ繰り出し、図の矢印,,の通り、走行路151,14
1,118を通過して鑑別部116に送り込む。鑑別部116で
は、送り込まれてきた紙幣を1枚ずつ順次、真偽鑑別,
正損判別,表裏判別及び走行状態を検知して後方に位置
する表裏取揃え機構117に走行路を介して送り込む。
前記鑑別部116で表面と判定した紙幣は、下側に向か
って搬送し、走行路119によって中間ユニット111に向か
う。前記鑑別部116で裏面と判定した紙幣の場合には、
表裏取揃え機構117に送り込み、表面にして、走行路119
によって中間ユニット111に送り込む。
中間ユニット111では表面に揃った紙幣が矢印の方
向に走行路にそって搬送される。
ここで、五千円券の正券で出金用として装填できる紙
幣が搬送されてきた場合には、五千円券切分けゲート13
9を作動して、五千円券集積部127に送り込み、五千円券
一時保留部131に集積する。同様にして、千円券は千円
券一時保留部130に集積し、万円券は万円券集積部125に
送り込み万円券一時保留部129に集積する。
以上の動作は、一括/入金収納庫143にセットされた
紙幣がなくなるまで繰り返される。途中で一時保留部12
9,130,131のいずれか1つの保留枚数が保留許容値(例
えば100枚)に達した場合には、取出し分離機構147の動
作を中断して、一時保留部シャッタ133,134,135を同時
に下側に開放して、収納庫144,145,146へ保留していた
紙幣を収納させる。
収納動作が完了し、一時保留部シャッタ133,134,135
がもとの状態に戻った時点で、取出し分離機構147を再
び作動させて装填動作を繰り返す。
一括/入金収納庫143の紙幣がなくなり、エンド検知
すると、取出し分離機構147は停止し、最後の紙幣が中
間ユニット111の一時保留部133,134,135に到着すると走
行路による搬送動作も停止する。一時保留部133,134,13
5の紙幣は、収納庫144,145,146に収納されて金庫装填動
作は終了する。
なお、前記鑑別部116の鑑別結果で、損券又は装填不
可能券(例えば五百円券や改刷以前の紙幣)と判定され
た紙幣は、一括/入金一時保留部128に集積しあるいは
リジェクト紙幣収納庫142に収納する。
〈金庫補充〉 図示せぬ金庫補充キーを押下し、金種と補充枚数を入
力した時、例えば万円券5000枚を補充する場合、一括/
入金収納庫143のエンド検知器157aが、エンドを検知し
ていないことを確認すると、金庫補充動作を開始する。
以下の動作については、装填と同様に行なわれる。
〈金庫回収〉 第6図に、回収動作時の断面図を示す。
図示せぬ金庫回収キーを押下すると、各金種別収納庫
144,145,146の全てがエンド検知していないことを確認
する。
いずれか1つの収納庫でもエンドを検知していないこ
とを確認すると、金庫回収動作を開始する。
先ず、五千円取出し分離機構150を作動して、五千円
収納庫146に収納されている紙幣を下側から順に1枚ず
つ繰り出し、図の矢印,,の通り、走行路151,14
1,118を通過して鑑別部116に送り込む。鑑別部116では
送り込まれてきた紙幣を1枚ずつ順次、真偽鑑別,表裏
判定及び走行状態検知して、紙幣を下側に向かって搬送
し、走行路119によって中間ユニット111に向ける。
中間ユニット111では、紙幣が矢印の方向に走行路1
41に沿って搬送され、一括/入金切分けゲート136を作
動して一括/入金集積部124に送り込まれ、一括/入金
一時保留部128に集積される。
入出金装置105は金種別に計数しながら以上の動作を
繰り返し、各金種別収納庫の紙幣を五千円券,千円券,
万円券の順に一括/入金収納庫143に計数しながら集積
する。
なお、回収動作の途中で一括/入金収納庫143のフル
検知器154aがフルを検出すると、回収動作は中断し、係
員は、監査キーを用いて下部ユニット112の前面の扉を
開け、収納庫ラックを前方に引出し、一括/入金収納庫
を抜取り、収納庫キーを用いて、収納庫の扉を開けて紙
幣を全て取出す。
収納庫の扉を閉じて、前記と逆操作により、収納庫を
セットし、下部ユニット112をセットし終わると回収動
作が再び行なわれる。
かくして、全ての収納庫がエンド検出すると、最後の
紙幣が一括/入金一時保留部128に到着後、走行路によ
る搬送動作も停止する。さらに一括/入金一時保留部12
8の紙幣は収納庫143に収納されて、金庫回収動作は終了
する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、従来の入出金装置は、複数金種の入出金を
可能としており、例えば、入金取引時には万円券,五千
円券,千円券を、出金取引時には万円券,千円券を取扱
可能にしている。
このような装置においては、複数金種の補充や充填
を、随時必要に応じて自由に行なえるようにすることが
好ましい。そのためには、上記一括収納庫内に、例えば
万円券,千円券の2金種についてそれぞれ別々の収納部
を並べて設けるとよい。そして、各収納部に対応させ
て、金種別の取出し分離機構を設ける。また、あるい
は、取出し分離機構を1つだけ設け、金種別の収納部を
移動可能な機構にして、その都度、金種別収納部を取出
し分離機構の位置まで移動させるようにすればよい。
この他、一括収納庫には、複数金種の紙幣を一括して
1の収納部に収容することとし、予め、それぞれ運用に
必要な枚数を金種毎に予測し積み重ねて、一括収納部に
収容しておく。そして、必要に応じて紙幣の充填や補充
動作を実行する。
しかしながら、一括収納庫に複数の収納部を設ける方
法は、装置が複雑になり、大型化する欠点がある。
一方、一括カセットに複数金種を積み重ねて収容して
いく方法では、特定金種に出金量が偏った場合、金種の
分配補充動作に支障が生じる。即ち、一括収納庫に他金
種の紙幣が相当量残っていた場合、収納された全ての紙
幣を鑑定した後でなければ、特定の金種がなくなったこ
とを判断することができない。
また、金種別収納庫の出金量等を監視して、必要に応
じて係員が紙幣の分配補充を行なうのでは、一括収納庫
を用いて自動化を図った効果がない。
更に、先に説明した実開昭57-106057公報により、一
括収納庫に紙幣の収納枚数等を記録するメモリを取付け
ておいても、その内容を緻密に管理し信頼性を高めなけ
れば、装置の自動制御に利用することはできない。ま
た、一括収納庫を装填するたびに、係員が一括収納庫に
収納された紙幣の枚数データを現金入出金装置に入力す
るといった操作は煩雑であり、入力誤りも生じ易く、自
動化が望まれる。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、一括収
納庫の大型化を防止し、金種別収納庫内の紙幣を過不足
を生じさせることなく、補充や回収動作を自動的に効率
良く行なえるようにした現金入出金装置を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本願の第1の発明は、装填又は補充のための現金を一
括収納するとともに装置本体に対して着脱自在に設けら
れた一括収納庫を備え、この一括収納庫から金種別収納
庫へ現金の装填又は補充を行う現金入出金装置におい
て、一括収納庫に、この一括収納庫に収納されている現
金の金種別枚数を記憶する不揮発性の収納庫管理メモリ
を設け、また、現金入出金装置内に、搬送される現金の
金種を鑑別する鑑別部と、一括収納庫から繰り出された
現金を前記鑑別部に搬送する第1の搬送路と、鑑別部で
鑑別された現金を一括収納庫に搬送する第2の搬送路
と、収納庫管理メモリの内容が無効であることを認識す
る無効認識手段と、この無効認識手段で、収納庫管理メ
モリの内容が無効であると認識された場合に、一括収納
庫に収納された現金を一括収納庫から取出し、第1の搬
送路、鑑別部および第2の搬送路を介して搬送して一括
収納庫に再収納するとともに、その金種別枚数を計数
し、その計数結果を収納庫管理メモリに記憶する一括集
計手段とを備えたことを特徴とする。
また、本願の第2の発明は、装填又は補充のための現
金を一括収納するとともに装置本体に対して着脱自在に
設けられた一括収納庫を備え、該一括収納庫から金種別
収納庫へ現金の装填又は補充を行う現金入出金装置にお
いて、一括収納庫に、この一括収納庫に収納されている
現金の金種別枚数を記憶する不揮発性の収納庫管理メモ
リを設け、また、現金入出金装置内に、搬送される現金
の金種を鑑別する鑑別部と、一括収納庫から繰り出され
た現金を鑑別部に搬送する第1の搬送路と、鑑別部で鑑
別された現金を一括収納庫に搬送する第2の搬送路と、
鑑別部で鑑別された現金を金種別収納庫に搬送する第3
の搬送路と、収納庫管理メモリの内容が無効であること
を認識する無効認識手段と、装填又は補充の場合であっ
て、無効認識手段が収納庫管理メモリの内容は無効であ
ると認識したときに、一括収納庫に収納された現金を取
出し、第1の搬送路、鑑別部および第3の搬送路を介し
て搬送して金種別収納庫に装填又は補充するとともに、
この金種別収納庫への所定枚数の装填又は補充が終了し
たときには、一括収納庫に装填又補充用の現金として残
っている現金を第1の搬送路、鑑別部及び第2の搬送路
を介して一括収納庫に再収納して、その金種毎の枚数を
計数し、その計数結果を収納庫管理メモリに記憶する計
数管理部とを備えたことを特徴とする。
本願の第3の発明は、前述の第1の発明又は第2の発
明において、一括収納庫は、さらに、この一括収納庫の
扉が開閉を検知する扉開閉検知手段と、この扉開閉検知
手段で扉の開閉が検知されたときに、収納庫管理メモリ
の内容を無効にする収納庫管理メモリ無効手段とを備え
たことを特徴とする。
さらに、本願の第4の発明は、前述の第1の発明又は
第2の発明において、一括収納庫は、装填又は補充用の
現金を収納するとともに、第1の搬送路に接続された第
1の収納部と、第2の搬送路に接続され、装填又は補充
用に使用できる現金を再収納する第2の収納部と、この
第2の収納部の現金を第1の収納部へ移動させる移動手
段とを備えたことを特徴とする。
なお、上述した収納庫管理メモリ無効手段は、後述す
る実施例のメモリ保証手段と同義である。
(作用) 以上の装置は、一括収納庫に不揮発性の収納庫管理メ
モリを一体化しておく。この収納庫管理メモリには、収
納庫に収納された現金の金種別枚数が記憶され、装置本
体に装着されて、現金を分配したり回収したりした場
合、その都度更新される。これを不揮発性のメモリとし
ておけば、一括収納庫を取外しても金種別枚数は保存さ
れる。尚、何らかの原因で、収納庫管理メモリに記憶さ
れた金種別枚数が無効と判断された場合には、一括集計
手段が一括収納庫に収納された現金を全て取出して集計
を行ない、収納庫管理メモリに計数結果を記憶させる。
一方、一括収納庫を装置本体から取り外しても、収納
庫管理メモリはその内容が保存されるが、一括収納庫の
扉を開閉し、中に収納された現金を取出す等の作業をし
たときは、収納庫管理メモリに記憶された金種別枚数は
信頼性がなくなる。そこで、内容保証手段が金種別枚数
を無効にし、装置本体の誤動作を防止している。
(実施例) 〈装置の構成〉 以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説明する。
第1図は、本発明の現金入出金装置の断面図である。
この装置は、接客口3、鑑定部4、入出金ユニット1
8、一括収納庫11、金種別収納庫8,9,10、リジェクトカ
セット7等の機構を有している。
また、一括収納庫11には、この一括収納庫11に収納さ
れた現金の金種別枚数を記憶する収納庫管理メモリ99が
一体化されている。
本発明の装置には、更に、一括収納庫11に収納された
現金の計数管理のために、計数管理部80aと、一括集計
手段80bと、メモリ保証手段80cとが設けられている。
計数管理部80aと一括集計手段80bとは、装置本体側に
取付けられる。また、メモリ保証手段80cは、一括収納
庫11の収納庫管理メモリ99と共に、一括収納庫11と一体
に取付けられる。
計数管理部80aは、一括収納庫11を装置本体50に装着
した際、及び何れかの金種別収納庫8,9,10に収納された
紙幣が不足した場合に、一括収納庫11から分配される紙
幣の数を計数し、更に金種別収納庫8,9,10から紙幣を回
収する場合に、その回収された紙幣を計数し、その都度
収納庫管理メモリ99の内容を更新する処理を行なう装置
である。
一括集計手段80bは、収納庫管理メモリ99に記憶され
た金種別枚数が無効な場合に、一括収納庫11から一旦全
ての紙幣を鑑別部4に送り出し、鑑別後に一括収納庫11
に戻った紙幣を計数して、収納庫管理メモリ99の内容
を、その計数結果に置換える処理を行なう装置である。
メモリ保証手段80cは、一括収納庫11が装置本体50か
ら取出されて、係員等によりその扉11aが開かれた場合
に、収納庫管理メモリ99の内容を例えば“0"クリアし、
そこに記憶された金種別枚数を無効にする動作を行なう
装置である。
〈現金自動取引装置〉 本発明の装置の詳細な構成と動作を説明する前に、先
ず、現金入出金装置を取付けた現金自動取引装置の構成
を説明する。
第7図は、現金自動取引装置の全体図である。
第7図(a)はその正面図で、この現金自動取引装置
51には、現金入出金装置50と、カードリーダライタ部52
と、通帳記帳機53と、顧客操作部54とが設けられてい
る。
現金入出金装置50は、顧客から入金された紙幣を受入
れ、あるいは顧客に対し紙幣を支払う処理を行なう装置
である。カードリーダライタ部52は、顧客により挿入さ
れたキャッシュカードの識別や、入金取引,支払取引等
の結果を用紙に印字する等の処理を行なう装置である。
また、通帳記帳機53は、顧客により挿入された通帳の識
別や、入金取引,支払取引結果等の印字処理を行なう装
置である。顧客操作部54は、顧客が入金金額,支払金
額,暗証番号等を入力するために操作する操作キーや、
入力金額や操作案内等のためのイラストや文字を表示す
る表示部等を有する装置である。
また、第7図(b)は装置の背面図で、ここには内部
操作部55が取付けられている。
この内部操作部55は、係員が紙幣の装填補充回収等の
処理を行なう場合に、各取引に応じた項目やデータを入
力する操作キー55aと、操作キー55aにより入力されたデ
ータや処理結果等を表示して、係員の操作を誘導する表
示部55b等により構成される。
また、第7図(a)中、破線で表示した制御部56は、
現金自動取引装置51に内蔵された、各装置の動作を制御
するために設けられたプロセッサ等からなる。
また、第1図に示した現金入出金装置50は、一括収納
庫11等を着脱したり、紙幣を搬送する搬送路上のジャム
を除去するために、第7図に示した現金自動取引装置51
の本体から切離して独立に引出すことができる。通常、
第7図に示した現金自動取引装置の背面のパネルを開い
て取出しが行なわれる。
〈装置のブロック構成〉 第8図に、本発明の現金入出金装置の実施例ブロック
図を示す。
この装置は、制御部56(第7図)により、上位装置制
御部インタフェース81を介して、現金入出金装置制御部
80に入力する制御信号等により制御される。
現金入出金装置制御部80は、この現金入出金装置全体
の動作を制御するマイクロコンピュータとその周辺回路
から構成されている。
現金入出金装置制御部80には、バスラインを介してI/
Oインタフェース回路82と、一括収納庫インタフェース
回路90と、リード・オンリ・メモリ(ROM)83と、ラン
ダム・アクセス・メモリ(RAM)84とが接続されてい
る。
ROM83は、現金入出金装置制御部80の動作用プログラ
ムを格納するメモリである。RAM84は、現金入出金装置
制御部80の動作に必要なパラメータ等を一時格納してお
くメモリである。
I/Oインタフェース回路82には、モータドライバ85、
マグネットドライバ86、スイッチ読取り回路87、フォト
センサ読取り回路88、紙幣鑑別制御部89が接続されてい
る。
モータドライバ85は、装置各部のモータ群91及び一括
収納庫11に設けられたモータ群96に接続されており、各
動作モードに応じて、種々のモータを駆動制御する回路
である。マグネットドライバ86は、装置各部のマグネッ
ト群92に接続されており、動作モードに応じて、それぞ
れのマグネットをオンあるいはオフさせる回路である。
スイッチ読取り回路87は、装置各部のスイッチ群93と
一括収納庫11のスイッチ群97とに接続されており、一括
収納庫11、金種別収納庫8,9,10及びリジェクトカセット
7の装着の有無や、各ステージのポジションを検出する
スイッチ等の状態を読取る回路である。フォトセンサ読
取り回路88は、装置各部のフォトセンサ群94及び一括収
納庫11に設けられたフォトセンサ群98に接続されてお
り、一括収納庫11や金種別収納庫8,9,10、あるいはリジ
ェクトカセット7に設けられた紙幣の集積状態を監視す
るフォトセンサ群からの情報を読取る回路である。
紙幣鑑別制御部89は、紙幣鑑別センサ群95に接続され
ている。この紙幣鑑別センサ群95は、第1図に示した鑑
別部4の内部に設けられた種々のセンサから成り、鑑別
部4に送り込まれた紙幣の真偽,金種,正損、表裏,重
走及び斜行等を鑑別検知するために設けられた回路であ
る。
一括収納庫インタフェース回路90は、一括収納庫11に
取付けられた収納庫管理メモリ99の記憶内容を読取っ
て、現金入出金装置制御部80に転送したり、現金入出金
装置制御部80の指示を受けて、収納庫管理メモリ99の内
容を更新する回路である。
収納庫管理メモリ99は、バッテリ等でバックアップさ
れ、現金入出金装置制御部80によって直接アクセスされ
る半導体メモリ等から構成される。尚、この収納庫管理
メモリ99は、この他にマイクロコンピュータ等の制御手
段と一体化され、一括収納庫インタフェース回路90を介
して、現金入出金装置制御部80とデータの送受信を行な
うような構成であってもよい。
収納庫管理メモリ99に使用されるメモリとしては、バ
ッテリバックアップによる半導体ランダム・アクセス・
メモリの他に、電源を供給しなくてもデータが消去され
ないEEPROM(電気的消去可能型プログラマブルリード・
オンリ・メモリ)や、磁気ディスク,磁気テープ等の磁
気的記録媒体であっても差し支えない。尚、この収納庫
管理メモリ99には、一括収納庫11に収納された紙幣の各
金種毎の収納枚数が個別に記憶される。
この外に、現金入出金制御部80の種々の動作を制御す
るために、計数管理部80aと、一括集計手段80bとが設け
られている。これらの手段は、何れも所定の手順でI/O
インタフェース回路82を介して、装置各部の回路を制御
し、後に説明する動作を実行制御するための、シーケン
スプログラムから構成されている。
計数管理部80aは、一括収納庫11に回収され、あるい
は一括収納庫11から分配される紙幣を計数し、その都度
収納庫管理メモリ99を更新する制御を行なう。一括集計
手段80bは、先に説明したように、一括収納庫に格納さ
れた現金を全て取出して搬送し、鑑定後、一括収納庫11
に回収する動作を制御する。
また、一括収納庫11には、一括収納庫インタフェース
回路90を介して接続される一括収納庫制御部201が設け
られている。この一括収納庫制御部201には、リード・
オンリ・メモリ(ROM)202と、ランダム・アクセス・メ
モリ(RAM)203と、扉開閉センサ204と、メモリ保証手
段80cと、収納庫管理メモリ99とが接続されている。
また、収納庫管理メモリ99には、装置本体の電源100
からダイオード100aを介して電源が供給される他、バッ
クアップ用バッテリ206からダイオード100bを介して電
源が供給されている。
上記一括収納庫制御部201は、一括収納庫内の動作を
制御するためのマイクロプロセッサ等から構成される。
ROM202は、一括収納庫制御部201の動作制御プログラム
を格納したメモリである。RAM203は、一括収納庫制御部
201の動作用パラメータを格納したメモリである。扉開
閉センサ204は、一括収納庫11(第1図)の扉11a(第1
図)が開閉された場合に、それを検知するマイクロスイ
ッチ等から成るセンサである。
メモリ保証手段80cは、一括収納庫制御部201が扉開閉
センサ204の扉開閉検出信号を受入れたとき、その指示
に従って収納庫管理メモリ99の内容を無効にするよう動
作する回路である。
収納庫管理メモリ99は、装置本体の電源100により、
装置に装着中その記憶内容を保証される他、一括収納庫
11が装置本体から取外された場合にも、バックアップバ
ッテリ206によって、その記憶内容が保証される。
この実施例では、例えば、メモリ保証手段は、次のよ
うに動作する。
先ず、一括収納庫11の扉開閉に従って扉開閉センサ20
4が動作すると、一括収納庫201がこれを検知して、メモ
リ保証手段80cのメモリバックアップ用の電源スイッチ
を切断する。これにより、収納庫管理メモリ99には、電
源が供給されなくなり、その記憶内容が破壊される。
先ず、ダイオード100bは、バックアップ用バッテリ20
6からの供給電力が、電源100側に流れるのを防止するた
めに設けられている。これらのダイオード100a,100b
は、バックアップ用バッテリ206が充電可能な二次電池
である場合には不要である。また、ダイオード100b側を
2段としたのは、一次電池に対する充電を防止する効果
を強化するためである。また、電圧降下を高くして、電
源100側から収納庫管理メモリ99に電源が供給されてい
るような場合、バックアップ用バッテリ206から収納庫
管理メモリ99に流れ込む電流を小さくし、バックアップ
用バッテリ206の消耗を防ぐためでもある。
尚、収納庫管理メモリ99には、ランダム・アクセス・
メモリや不揮発性のEEPROM等の記憶素子を用いてもよ
い。バックアップ用バッテリ206を備えていれば、一般
のランダム・アクセス・メモリであっても差し支えな
い。
〈接客口〉 以下、第1図の装置の各部の構成を順を追って説明す
る。
先ず、第1図の装置本体50の前面上部には、顧客が紙
幣を出入れするための接客口3が設けられている。
第9図に、接客口の動作説明用断面図を示す。
第9図(a)に示すように、接客口3は、紙幣ガイド
57と、紙幣を1枚ずつ分離する紙幣分離機構49を内蔵し
ており、第9図(b),(c)に示したように、紙幣ガ
イド57を、略その中心を軸として回転させる回転体構造
をしている。
接客口3は、図示しないモータによって回転駆動さ
れ、各ポジションへの移行の確認のために、種々のセン
サが取付けられている。
上記構成の接客口3は、次のように動作する。
先ず、第9図(a)には、顧客が紙幣を挿入するのを
待つ入金ポジションを図示した。この場合、シャッタ42
が開放され、紙幣ガイド57が上方に向かって開口する状
態とされている。
また、第9図(b)には、投入された紙幣を1枚ずつ
分離する分離ポジションを示す。この場合、シャッタ42
が閉じられ、紙幣ガイド57中に一括投入された紙幣が、
紙幣分離機構49により1枚ずつ分離され、接客口3の外
に、図の矢印に示す方向に送り出される。その紙幣につ
いては、以後入金処理が実行される。
第9図(c)には、顧客に紙幣を出金する前段階とし
て、紙幣取揃え機構5から紙幣ガイド57に一括して紙幣
を受取る場合の受取りポジションを示す。
紙幣取揃え機構5においては、出金すべき紙幣がその
表裏を揃えられて積み重ねられている。これが図の右側
に送り出され、紙幣ガイド57に収納されることになる。
第9図(d)は、顧客に対し、紙幣ガイド57に格納さ
れた紙幣を出金する出金ポジションを示す。この場合、
シャッタ42が開き、紙幣ガイド57から紙幣を顧客に差出
す状態となっている。
このような各ポジションの設定と選択、及び各ポジシ
ョンへの移行動作は、後で説明する現金入出金装置の制
御部によって制御される。
〈鑑別部と表裏取揃え機構〉 再び第1図に戻って、接客口3の左下側には、鑑別部
4が設けられている。この鑑別部4は、送り込まれた紙
幣の真偽,正損,表裏,2枚以上の重なり(重走)、及び
斜行等を鑑別検知する装置である。この装置により、金
種等の判別も行なわれる。
また、接客口3の左側には、表裏取揃え機構5が設け
られている。この表裏取揃え機構5には、切替ブレード
6が設けられている。鑑別部4において裏面と判定され
た紙幣が、この表裏取揃え機構5に送り込まれると、切
替ブレード6が、図示しないマグネットにより駆動さ
れ、その都度走行路を切替えて、全ての紙幣が表を向く
ように積み重ねられる。
〈一括収納庫〉 装置本体50の左隅には、一括収納庫11が配置されてい
る。この一括収納庫11には、その上部にステージ70が設
けられ、紙幣の分配動作のとき、ステージ70上に載せら
れた紙幣を1枚ずつ分離して外部に取出すために、一括
分離機構23が設けられている。ステージ70上に積み重ね
られた紙幣の量は、ニヤフル検知機38dと、フル検知機3
7dと、エンド検知機39dとにより検出される。
また、一括収納庫11の下方には、紙幣の回収動作のと
き紙幣が送り込まれる一括集積部30と、送り込まれた紙
幣を集積する仕切り板33と、仕切り板33上で紙幣の積み
上げを行なう駆動レバー71が配置されている。エンド検
知機39は、一括収納庫11内に収納された紙幣の絶対量が
減少したことを検知するための検知機である。
仕切り板33の下方には、一括収納庫11から分配された
紙幣のうち、上記鑑別部4において、出金不可能と鑑別
された紙幣が送り込まれる一括リジェクト集積部68が設
けられている。一括リジェクト部62内の紙幣の量は、フ
ル検知機40aによって検知される。
尚、この一括収納庫11内において、ステージ70は駆動
レバー71の下側に移行し、駆動レバー71が左右に開い
て、ステージ70上に集積された紙幣を載せ、ステージ70
が再び上昇するといった動作が行なわれる。この動作
は、後で第17図を用いて説明するが、このようなステー
ジ70の動作や駆動レバー71の動作中に設定された各種の
ポジションを検出するために、図示しない種々のポジシ
ョンセンサが設けられる。また、ステージ70や駆動レバ
ー71の動作のために、幾つかの駆動モータが内蔵されて
いる。
〈金種別収納庫と入出金ユニット〉 装置本体50の下部には、金種別収納庫8,9,10が配置さ
れている。
金種別収納庫8は、千円券を収納する収納庫である。
金種別収納庫9は、万円券を収納する収納庫である。ま
た、金種別収納庫10も、万円券を収納する収納庫であ
る。
これらの金種別収納庫8,9,10の上方には、入出金ユニ
ット18が配置されている。
入出金ユニット18には、千円券の一時保留部24と、万
円券の一時保留部25,26と、千円券の集積部27と、万円
券の集積部28,29と、千円券の分離機構20と、万円券の
分離機構21,22とが設けられている。また、この他に、
紙幣の走行路49に沿って金種切分けゲート32,31,57が設
けられている。
上記金種切分けゲート32,,31,57は、図示しないマグ
ネット等により駆動される。
鑑別部4で鑑別された後、紙幣が走行路49に搬送され
てきた場合、金種切分けゲート32,31,57が動作し、例え
ば千円券の場合、千円券集積部27に送り込まれる。千円
券集積部27は、その千円券を一時保留部24に集積する。
一方、金種別収納庫8から取出される千円券は、千円券
分離機構21によって1枚ずつ分離されて、走行路49に送
り出される。
尚、万円券についても、同様の構成となっている。
また、一時保留部24,25,26に集積されている紙幣は、
シャッタ34,35,36が、図示しないモータにより駆動され
一斉に引抜かれることによって、金種別収納庫8,9,10に
落下するよう構成されている。
金種別収納庫8,9,10には、それぞれフル検知機37a,37
b,37cと、ニアフル検知機38a,38b,38cと、エンド検知機
39a,39b,39cとが設けられており、各収納庫内の紙幣量
が管理されている。
〈リジェクトカセット他〉 また、入出金ユニット18と一括収納庫11の間には、一
括切分けゲート16及び15が配置されている。搬送路60
を、一括切分けゲート15に向かって搬送されてきた紙幣
は、一括収納庫11に収納される場合、一括切分けゲート
15の動作によって一括集積部30側に案内される。また、
各金種別収納庫8,9,10に送り込まれる紙幣は、一括切分
けゲート16によって、先に説明した入出金ユニット18の
走行路49に送り込まれる。
また、リジェクトされる紙幣は、一括切分けゲート64
によって一括収納庫11に設けられた一括リジェクト部62
か、あるいは装置本体50の左隅に設けられたリジェクト
カセット7に送り込まれる。
一括収納庫11に設けられた一括リジェクト部62は、一
括収納庫11の一括分離部23から繰り出された紙幣が、鑑
別部4において、重走あるいは斜行と判定された場合
に、該当する紙幣を収納するために設けられている。リ
ジェクトカセット7は、種々の原因で出金不能または回
収不能と判定された紙幣を収納するために設けられてい
る。
リジェクトカセット7の内部にも、集積部66,64及び
フル検知機40b,40cが設けられている。リジェクト部67
は取り忘れ紙幣を収容し、リジェクト部68はその他のリ
ジェクト紙幣を収容する。また、装置本体50の背面に
は、扉41が設けられており、この扉41を開くことによ
り、一括収納庫11が外部に引出される。一括収納庫11を
外部に引出すと、更に金種別収納庫8,9,10を引出すこと
ができるよう構成されている。
尚、リジェクトカセット7は、上記扉41を開くことな
く、別途抜取りが可能なように配置されている。
一括収納庫11や金種別収納庫8,9,10には、それぞれ共
通の錠が取付けられており、監査キーを用いて図示しな
い各収納庫の扉を開き、紙幣の充填及び抜取り操作を行
なうことができる。
尚、第1図の装置各部には、紙幣を分離集積搬送する
ための動力源として、それぞれ多数のモータ等が実装さ
れ、動力伝達機構が配置されている。
以上の装置の動作を、入金取引,出金取引,補充装填
処理及び回収処理の手順に基づいて、順を追って説明す
る。
〈入金取引〉 第10図には、本発明の現金入出金装置の入金取引時の
断面図を示す。
先ず、顧客により図示しない入出金キーが押下され、
キャッシュカードを第7図に示したカードリーダライタ
部52に挿入し、あるいは通帳を第7図に示した通帳記帳
機53に挿入すると、現金自動取引装置51とセンターとの
間で交信が行なわれる。この交信の結果、本人確認が行
なわれた場合、第7図に示した現金自動取引装置51の制
御部56は、現金入出金装置50に対し入金処理開始のコマ
ンドを送信する。
第10図において、現金入出金装置本体50は、入金処理
開始のコマンドを受信すると、その内部状態を入金モー
ドに切替えて、顧客が紙幣をセットするのを待つ。この
場合、接客口3は、先に説明した第9図(a)の入金ポ
ジションが選択される。顧客が紙幣をセットしたことを
検知すると、接客口3のシャッタ42を閉じる。
第7図に示した制御部56は、現金入出金装置50に対
し、定期的にセンスコマンドを送信する。現金入出金装
置50は、そのセンスコマンドに対し“接客口に紙幣セッ
ト有り”の情報を付加して、応答電文(レスポンス)を
返送する。
次に、制御部56は、現金入出金装置50に対し、入金計
数コマンドを送信し、接客口3にセットされた紙幣の計
数を指示する。ここで、接客口3は、第9図(b)に示
した分離ポジションをとり、第9図(b)に示した接客
口分離機構49により、紙幣を1枚ずつ分離し装置内部に
取込む。この紙幣は、矢印,,のルートを通っ
て、鑑別部4に送り込まれる。鑑別部4では、搬送され
てきた紙幣を、順次真偽鑑別,正損判別及び走行状態検
知を行なって後方へ送る。鑑別部4において、偽券ある
いは搬送異常券と判定したものは、矢印,のルート
をたどり、表裏取揃え機構5に搬送され、1枚ずつ集積
される。そして、第9図(c)に示す受取りポジション
に接客口3をセットし、表裏取揃え機構5に集積された
紙幣を接客口3に送り込む。
このようにして、入金リジェクト紙幣は、第9図
(d)に示した出金ポジションを経て顧客に返却され
る。
一方、鑑別部4において、正券あるいは損券(循環対
象外紙幣)と判別された紙幣は、切替ゲート43を作動さ
せて、矢印のように搬送路60に搬送される。ここで、
千円券の正券は、矢印のように、入出金ユニット18の
走行路49に向け搬送されて、千円券切分けゲート57を作
動させて千円券集積部27に送り込まれる。こうして千円
券は、一時保留部24に集積される。
同様に、万円券の正券は、切分けゲート31の作動によ
り集積部28を介して一時保留部25に集積される。また、
五千円券と損券は、切替ゲート32を動作させて集積部29
に送り込まれ、一時保留部26に集積される。
以上の動作によって、接客口3に顧客がセットした紙
幣の入金計数処理が終了すると、現金入出金装置50は、
第7図に示した制御部56に対して、入金計数終了のレス
ポンスを返送する。このレスポンスには、各金種別に計
数した枚数を、還流紙幣と還流対象外紙幣とに分けて表
示したデータを付加する。
制御部56は、このデータを受けて、金種別金額と合計
金額を演算し、第7図に示した顧客操作部54とディスプ
レイに表示する。また、このデータは、入金枚数として
カウントし記憶される。
顧客が、第7図に示した顧客操作部54のディスプレイ
に表示された金額を確認し、その顧客操作部54の確認ボ
タンを押すと、現金入出金装置50は、制御部58から入金
紙幣収納コマンドを受信して、金種別収納庫8,9の一時
保留部24,25に集積していた入金紙幣を、一時保留部の
シャッタ34,35を同時に引抜くことによって、金種別収
納庫8,9内に収納する。
次に、金種別収納庫10の一時保留部26に集積していた
五千円券と損券を、分離取出し機構22より1枚ずつ分離
し、搬送路49から矢印方向に搬送して鑑別部4に送り
込む。そして、切替ブレード43と63とを作動して、リジ
ェクトカセット7の下側の入出金リジェクト集積部64に
送り込み、入出金リジェクト部65に集積する。
以上で入金取引の処理が終了する。
〈出金取引〉 第11図に、本発明の現金入出金装置の出金取引時の断
面図を示す。
顧客により、第7図に示した顧客操作部54の出金取引
キーが押下され、キャッシュカードがカードリーダライ
タ部52に挿入され、暗証番号が入力されると、制御部56
は、現金入出金装置50に対し出金処理開始のコマンドを
送信する。
現金入出金装置50は、出金処理開始のコマンドを受信
すると、内部状態を出金モードに切替えて、放出する紙
幣の金種と枚数の指示を待つ。
例えば、顧客により万円券m枚,千円券n枚の金額が
入力された場合、先ず、各金種別収納庫8,9,10のエンド
検知機39a,39b,39cが、それぞれエンドを検知していな
いかどうかを判定する。何れか1つの金種別収納庫でも
エンド検知をしている場合には、出金不可の情報をコマ
ンドに付加してレスポンスを返送する。エンド検知をし
ていない場合には、出金計数の指示に従って、例えば、
万円券取出し分離機構21を作動して、万円券をm枚繰り
出す。繰り出された紙幣は、矢印,,の走行路を
経て、鑑別部4に送り込まれる。鑑別部4では、指定通
りの紙幣かどうか表裏,正損を鑑別し、指定通りであれ
ば切替ゲート43を作動させて、,の矢印に沿って表
裏取揃え機構5に紙幣を送り込む。鑑別部4において、
紙幣の表裏が判定されるから、その判定結果に基づいて
切替ゲート6が作動し、1枚ずつ表裏を取揃えて表裏取
揃え機構5に集積する。
尚、鑑別部4において、搬送異常券と鑑別した紙幣
は、切替ゲート43及び63を作動させて、矢印、のル
ートをたどり、リジェクトカセット7の集積部64に送り
込まれ、入出金リジェクト部65に集積される。
万円券を収納した金種別収納庫9から、先に指示され
たm枚の万円券が取出され、鑑別され、表裏取揃え機構
5に集積されるまで、上記動作が繰り返される。
万円券の集積が終了すると、次は、千円券が収容した
金種別収納庫8からn枚の千円券が取出される。
以上の動作の結果、表裏取揃え機構5に、顧客の指定
したm枚の万円券とn枚の千円券が集積されると、第9
図(c)に示した受取りポジションに接客口3が設定さ
れ、表裏取揃え機構5に集積された出金紙幣を接客口3
内に取込み、そして、第9図(d)に示した出金ポジシ
ョンに切替えることによりシャッタ42を開き、顧客に紙
幣を渡し、その後シャッタ42を閉じる。
制御部56からの指示枚数の出金が終了すると、現金入
出金装置50は、制御部56に対し処理終了のレスポンスを
返送する。そのとき、放出金種とその枚数のデータを付
加する。制御部56は、これを受信して、出金枚数として
カウントし記憶しておく。
以上で出金取引処理が終了する。
尚、接客口3において紙幣を顧客が取り忘れた場合
は、接客口3で取り忘れた紙幣を再分離し、鑑定部4の
矢印方向に1枚ずつ送り込み、切替ブレード43,69及
び63を作動させて、今度はリジェクトカセット7の取り
忘れ集積部66に送り込み、取り忘れ部67に集積する。
〈一括収納庫への紙幣装填及び抜取り〉 係員が業務開始等の際、一括収納庫11に紙幣を装填す
る場合、あるいは業務終了時において一括収納庫11から
紙幣を抜取る際には、第1図に示した一括収納庫11の扉
11aを開けて作業をする。
このとき、先に説明したように、メモリ保証手段80c
が動作して、収納庫管理メモリ99の内容を破壊する。そ
の結果、以後、収納庫管理メモリ99がアクセスされて
も、その内容が無効となっているため、先に説明したよ
うに、一括集計手段80b等の作動が促される。
尚、収納庫管理メモリ99の内容を無効にする方法とし
ては、この他に、扉11aの開閉を検知し、扉開閉フラグ
をメモリ保証手段80cに格納するといった方法も考えら
れる。この場合、メモリ保証手段80cは、単なるレジス
タから構成される。
装置本体50の現金入出金装置制御部80は(第8図)、
その場合、メモリ保証手段80cを参照して、収納庫管理
メモリ99の内容が無効であることを認識することができ
る。
また、この他には、メモリ保証手段80cを収納庫管理
メモリ99をアクセスするアドレスカウンタと、収納庫管
理メモリ99に入力すべき無効データを生成する無効デー
タ生成回路等から構成されるようにしてもよい。この無
効データは、例えば数値“0"に設定する。そして、扉が
開閉されたとき、収納庫管理メモリ99のデータを1番地
から最終番地まで“0"クリアし、あるいはその他の無効
データを格納するようにする。これによっても、収納庫
管理メモリ99の内容が無効であることが容易に判別でき
る。
〈装填〉 第12図に、本発明の現金入出金装置の分配動作、即
ち、装填及び補充動作の断面図を示す。
先ず、係員が、業務開始に先立って、装置本体50に対
し一括収納庫11を装着する。この一括収納庫には、元方
より所定量の紙幣が一括セットされている。係員は、一
括収納庫の装着後、第7図に示した内部操作部55の操作
キーのうち、装填キーを押下する。制御部56は、この入
力を受けて、現金入出金装置50に対し、装填動作開始を
指示するコマンドを送信する。
現金入出金装置50は、装填動作開始のコマンドを受信
すると、内部状態を装填モードに切替える。そして、一
括収納庫11のエンド検知機39dがエント検知していない
ことを確認する。装填すべき紙幣が、予め一括収納庫11
にセットされているのを確認するためである。エンド検
知していた場合は、動作不可の情報を付加して制御部56
にレスポンスを送信する。その場合には、装填動作は中
止される。エンド検知していないことを確認すると、装
填動作が開始される。
尚、この時点では、一括収納庫に設けられた収納庫管
理メモリ99の記憶内容と、実際に一括カセットに収容さ
れている紙幣の金種や枚数とは、必ずしも一致していな
い。
装填動作が開始されると、第8図において、現金入出
金装置制御部80は、I/Oインタフェース回路82とモータ
ドライバ85を介して、第12図の一括収納庫11中に図示し
た一括取出し分離機構23の駆動モータを動作させる。こ
れにより、一括収納庫11にセットされている紙幣を、上
側から順に1枚ずつ繰り出して、矢印,,,の
ルートに沿って鑑別部4に送り込む。
鑑別部4では、順次送り込まれた紙幣毎に、その金種
判別,真偽鑑別,正損判別及び走行状態チェックを行な
い、搬送紙幣は更に後方へ送られる。鑑別部4による鑑
別の結果が千円券の正券(損傷が全く無いか、あっても
軽微な紙幣で、出金用として使用できる紙幣)であった
場合、その紙幣は矢印,,のルートをたどり、入
出金ユニット18の走行路49を経て、千円券切分ゲート57
を介して千円券集積部27に送り込まれる。こうして、千
円券は、千円券収納庫8のステージ45に直接集積され
る。
尚、このように装填動作においては、前もって、各金
種別収納庫8,9,10のシャッタ34,35,36が開放され、ステ
ージ45,46,47が装填される紙幣を受入れる体制にセット
されている。
また、鑑別結果が万円券の正券であった場合、その紙
幣は、万円券切替ゲート31あるいは32を作動して、万円
券集積部28あるいは29に送り込まれる。そして、ステー
ジ46,47上に直接集積される。
以上の動作は、各金種別収納庫8,9,10について、予め
設定された適正な装填枚数に達するまで繰り返される。
尚、この動作中、何れかのステージ45,46,47上の集積
枚数が保留許容値、例えば100枚に達した場合には、一
括収納庫11の一括取出し分離機構23の動作を中断する。
そして、保留許容値に達したステージ45,46あるいは47
を、図示しないモータにより、保留許容値相当の厚さ
分、下降させる。ステージが下降すると、再び一括取出
し分離機構23を作動させて、装填動作を繰り返す。
例えば、金種別収納庫9に万円券が最初に装填される
場合、そのフル検知機37bがフル検知するまでは、その
金種別収納庫9に、予め定められた適正枚数の万円券が
収納されるまで装填が続けられる。
同様に、金種別収納庫8に千円券を収納する場合に
も、適正枚数に達するまで装填が続けられる。
この適正枚数は、例えば、紙幣装填後に、更に入金取
引において、入金する紙幣を収納できるスペースを残し
た適切な枚数に設定される。これは、経験的に一律に定
めてもよいし、現金自動取引装置の設置環境や、取引日
が月末等にあたる場合、その特異性に応じて任意に設定
してもよい。その設定は、例えば、第7図に示した内部
操作部55から係員が入力し設定するようにしてよい。
ところで、金種別収納庫8,9に、予め定められた装填
適正枚数まで紙幣の装填が終了しても、まだその金種が
一括収納庫11に残っている場合には、切替ゲート15,16
を作動させて、搬送されてくる紙幣を、矢印のルート
を通って一括収納庫11の集積部30に回収する。
この動作は、一括収納庫11のステージ70上の紙幣を、
,,,,,,のルートを通って鑑定しな
がら、ステージ70上の紙幣がなくなるまで続けられる。
紙幣がなくなると、一括取出し分離機構23と各走行路の
搬送動作を停止させる。
鑑別部4によって、損券や、金種別収納庫が設けられ
ていない金種、例えば、この実施例では五千円券等と利
用された場合、その紙幣は切替ゲート15,16,69を作動さ
せて、矢印のルートを通って一括リジェクト集積部68
に送り込まれる。そして、その損券等は、一括リジェク
ト部62に集積される。
以上の一連の動作が終了すると、ステージ45,46,47が
一斉に下降し、これらのステージ上に集積された紙幣
は、金種別収納庫8,9,10内に収納され、装填動作が終了
する。動作が終了すると、現金入出金装置50は、装置終
了レスポンスを制御部56に返信する。このとき、各金種
別収納部8,9,10に装填した金種毎の枚数データを送信す
る。
更に、計数管理部80aは、各金種別収納庫8,9,10に予
定枚数を装填中、再度一括収納庫11に回収された紙幣の
金種毎の枚数データを計数しておく。そして、そのデー
タを、第8図に示した一括収納庫インタフェース回路90
を介して収納庫管理メモリ99に記憶させる。この結果、
収納庫管理メモリ99には、装填終了時点で、一括カセッ
ト11に収納された金種毎の正確な枚数データが記憶され
る。
〈収納庫管理メモリ〉 第14図〜第16図に、収納庫管理メモリ99のデータフォ
ーマットを示す。
第14図に示すように、例えば、収納庫管理メモリ99に
は、4ワードのデータを格納することができるものとす
る。ここで、アドレスmとm+1には、万円券の枚数デ
ータを記憶する。また、アドレスm+2とm+3には、
千円券の枚数データを格納する。
第15図に示すように、何れの枚数データも1ワード8
ビット構成とされているため、2進数にして最大216
1、即ち、65,535枚までの枚数が表現できる。
第16図は、実際に記憶されたデータの例を示す。即
ち、万円券の枚数データは、アドレスmに“01000101",
アドレスm+1に“11011100"という数値が格納されて
いる。即ち、これは10進数にして1,500枚を表示してい
る。
一方、千円券の枚数データは、アドレスm+2に“10
000001",アドレスm+3に“11110100"という値が格納
されている。これは、10進数にして500枚であることを
示している。
即ち、装填動作の終了後に、収納庫管理メモリ99に記
憶されたデータが、第16図に示す内容のものであった場
合、各金種別収納庫8,9,10に分配しきれずに、再び一括
収納庫11に回収された紙幣の総枚数は、万円券が1,500
枚,千円券が500枚であったことを示している。
〈一括収納庫の動作〉 以上の装填動作中、一括収納庫は次のように動作す
る。
第17図は、一括収納庫の動作説明図である。
一括収納庫11から、各金種別収納庫8,9,10(第12図)
に紙幣を装填する動作開始時には、第17図(a)に示す
ように、ステージ70上の紙幣が一括取出し分離機構23に
より取出されて送り出される。
一方、金種別収納庫8,9,10に収納されずに回収される
紙幣は、一括集積部30に送り込まれ、一括仕切り板33上
に集積される。ここで、紙幣が集積許容値、例えば100
枚に達すると、一括取出し分離機構23の動作を一時停止
する。
駆動レバー71は、第17図(b)の71のポジションに
予め設定されており、集積許容値に達した旨の指示を受
けると、図の71のポジションにまで回転動作を行な
い、一括仕切り板33上に集積した紙幣をクランプする。
そして、図示しないモータを駆動し、図の71のポジシ
ョンから71のポジションまで駆動レバー71を持ち上げ
る。次に、先に停止させた一括取出し分離機構23を動作
させ、再び集積許容値まで一括仕切り板33上に紙幣の集
積を続ける。
再び集積許容値に達すると、一括取出し分離機構23を
停止して、駆動レバー71を71のポジションから71の
ポジションに回転動作させ、駆動レバー71により持ち上
げた紙幣を、一括仕切り板33上に集積した紙幣の上に落
す。そして、再び図示しないモータにより、71のポジ
ションにある駆動レバー71を下降させ、71のポジショ
ンまで移動させる。その後、再び71のポジションまで
駆動レバー71を回転動作させて、紙幣を71のポジショ
ンまで持ち上げる。
このような動作を、エンド検知機39dがステージ70上
の紙幣の無くなるのを検知するまで繰り返す。エンド検
知されると、一括取出し分離機構23の動作を停止し、駆
動レバー71は、図示しないモータによって71のポジシ
ョンまで紙幣を持ち上げる。
一方、ステージ70は、図示しないモータによって、70
のポジションから70のポジションに回転駆動され、
更に70のポジションまで下降する。そして、70のポ
ジションに回転駆動され、駆動レバー71の下側に配置
される。その後、駆動レバーが71のポジションに回転
動作を行ない、先にクランプして持ち上げた紙幣を、ス
テージ70の上に載せる。その後、ステージ70は、図示
しないモータにより駆動され、図の70のポジションま
で上昇する。
以上の動作によって、回収された紙幣が、再び一括収
納庫11から分配可能な状態になる。
〈収納庫管理メモリの更新〉 上記分配動作では、一括収納庫から全ての紙幣が一旦
外部へ送り出され、分配しきれなかった全紙幣が、一括
収納庫に回収されて、その金種別枚数データがそのまま
収納庫管理メモリに格納された。しかしながら、分配動
作以外の場合でも、収納庫管理メモリ99の内容が異常で
あると判断された場合には、現金入出金装置制御部80
(第8図)がこれを検出し、自動的に収納庫管理メモリ
99の内容を更新する。
そのようなケースとしては、例えば、一括収納庫11が
現金入出金装置に装着され、収納庫管理メモリ99の内容
が疑わしい場合、電源が現金入出金装置に投入されたば
かりで、やはり収納庫管理メモリ99の内容が信頼できな
い場合、一括収納庫のエンド検知機39dがエンドを検知
していないにも関わらず、収納庫管理メモリ99の金種別
枚数データの和が“0"であったり、一括収納庫の収納可
能枚数を上回る枚数データが、収納庫管理メモリ99に記
憶されていた場合、収納庫管理メモリ99のアクセスアド
レスにパリティエラーのような状態が検出された場合等
がある。
以上のような場合には、分配動作と同様、一括収納庫
から紙幣を送り出し搬送し鑑別の上、金種毎に計数を行
ない、紙幣を再び一括収納庫へ循環させ回収する。そし
て、計数して得た金種別枚数データを、収納庫管理メモ
リに記憶し処理を終了する。
尚、一括集計手段80bは、先に説明した一括収納庫へ
の装填及び抜取り動作の際に、収納庫管理メモリ99が無
効にされていた場合、これを認識して、自動的に集計を
開始する。
収納庫管理メモリ99の無効の判定は、先ず、収納庫管
理メモリ99の内容が、バックアップ用バッテリの電源オ
フにより破壊されていたような場合に、パリティチェッ
クやハッシュチェック,CRCチェック等の手段により、そ
れが無効であることを検出する。また、メモリ保証手段
80cに、収納庫管理メモリ99が無効である等を表わすフ
ラグが記憶されていた場合には、そのフラグを認識す
る。
更に、収納庫管理メモリ99が“0"クリアされていた
り、そこに無効データが格納されている場合は、その内
容を検出する。そして、収納庫管理メモリ99が無効と認
識した場合、一括収納庫11から全ての紙幣を繰り出し、
搬送し、鑑別の上、金種毎に計数し、紙幣を一括収納庫
へ循環させて計数して得られた金種枚数を収納庫管理メ
モリ99に記憶する。
〈補充動作〉 補充動作は、図面上装填動作と同様であるため、再び
第12図を用いて補充動作の説明を行なう。
係員が、内部操作部55(第7図)の操作キーにより補
充キーを押下すると、制御部56(第7図)はこの入力を
受けて、現金入出金装置50(第7図)に対して補充動作
開始指示のコマンドを送信する。現金入出金装置制御部
80(第8図)は、補充動作開始のコマンドを、制御部56
(第7図)から受信すると、動作モードを補充モードに
設定する。補充モードには、指定された金種について指
定された枚数の補充を行なうことを予め指示される強制
補充モードと、取引動作中に金種別収納庫8,9,10の何れ
かの紙幣残量が、所定枚数以下になったことを検知して
自動的に実行される自動補充モードとがある。
補充動作開始に当たっては、一括収納庫11のエンド検
知機39dがエンド検知をしていないこと、即ち紙幣が予
めセットされていることを確認する。更に、収納庫管理
メモリ99に記憶されているデータを参照し、一括収納庫
11内に補充対象紙幣が収納されているかどうかを確認す
る。
強制補充モードの際に、エンド検知されていた場合に
は、動作可能状態に無い旨の情報を付加したレスポンス
を制御部56(第7図)に返送する。尚、この場合、収納
庫管理メモリ99の内容が信頼できない場合もあるため、
収納庫管理メモリ99の金種別枚数を全てクリアし、処理
を中止する。もちろん、自動補充モードであっても同様
の処理が行なわれる。
一方、エンド検知がされず、又、収納庫管理メモリ99
に記憶された金種別枚数の範囲で、補充が実行できると
判断した場合には、補充動作を開始する。この場合に
は、第12図において、一括収納庫11の上部にある一括取
出し分離機構23を作動して、一括収納庫11にセットされ
ている紙幣を、上側から順に1枚ずつ繰り出す。この紙
幣は、矢印,,,のルートを通り、鑑別部4に
送り込まれる。
鑑別部4では、送り込まれてきた紙幣について、順次
金種判別,真偽判別,正損判別,走行状態チェックを行
なう。例えば、補充対象紙幣が、万円券か千円券の何れ
か1金種であった場合、鑑別部4の鑑別の結果、補充対
象紙幣の正券以外であったと判断された紙幣は、,
,のルートをたどり、切分けゲート15,16を作動さ
せて、一括収納庫11の集積部30に送り込まれる。
そして、先に装填の例で説明した通り、一括収納庫11
の内部の動作によって一括収納庫内に再び回収される。
この場合、収納庫管理メモリ99の内容が変化しないよ
う、計数管理部80aによって管理されることはいうまで
もない。
鑑別結果がリジェクト紙幣と判断された紙幣について
は、切替ゲート15,16及び69を作動させて、のルート
をたどり、集積部68へ送り込まれる。この紙幣は、一括
リジェクト部62に集積される。
さて、補充対象紙幣の正券が搬送されてきた場合に
は、装填の項で説明した通り、それが千円券であれば千
円券切分けゲート57を作動して千円券集積部27へ送り込
み、千円券ステージ45に直接集積される。万円券であれ
ば万円券切分けゲート31又は32を作動し、万円券集積部
28又は29に送り込まれる。そして、万円券ステージ46又
は47に直接集積される。
以上の動作は目標枚数が補充されるまで続けられる
が、途中、ステージ45,46,47の何れかの集積枚数が保留
許容値、例えば100枚に達した場合には、一括取出し分
離機構23の動作を中断し、保留許容値に達したカセット
のステージを、図示しないモータにより保留許容値相当
分引下げ、再び一括取出し分離機構23を作動させ補充動
作を繰り返す。
補充枚数が目標値に達するか目標値以前でも、収納庫
管理メモリ99に記憶された金種別枚数を参照して、一括
収納庫11内の補充対象紙幣の全てが補充された場合に
は、一括取出し分離機構23は停止する。そして、最後の
紙幣がステージ45,46,47に到着すると搬送動作が停止す
る。ステージ45,46,47のうち補充動作を行なったステー
ジは下降し、ステージ上に集積された紙幣は、対応する
金種別収納庫8,9,10の何れかに収納されて補充動作が終
了する。
補充動作が終了すると、補充枚数が計数されて、その
結果に基づいて収納庫管理メモリ99の内容が更新され
る。この場合、一括収納庫11から取出された全金種の計
数結果から、再び一括収納庫11に回収された全金種の計
数結果を差引いた数が、収納庫管理メモリ99の元のデー
タより減算される。
第18図は、補充動作前後の収納庫管理メモリの内容を
示す説明図である。
例えば、補充動作前の一括収納庫11内の紙幣収納状態
及び収納管理メモリ99の内容が、第18図(a)に示す通
りであったとする。即ち、補充動作前は、万円券1,500
枚,千円券500枚であったとする。ここで、千円券,万
円券を、それぞれ300枚ずつ各金種別収納庫へ補充した
場合、補充動作後は同図(b)に示すように万円券1,20
0枚,千円券200枚となる。
〈回収動作〉 第13図に、本発明の現金入出金装置の回収動作時断面
図を示す。
係員により、内部操作部55(第7図の操作キー)が押
され、回収キーが押下られると、制御部56(第7図)
は、この入力を受けて、現金入出金装置50(第7図)に
対して、回収動作開始を指示するコマンドを送信する。
現金入出金装置制御部80(第8図)は、回収動作開始
のコマンドを制御部56(第7図)から受信すると、これ
が強制回収か自動回収かを判断する。強制回収の場合に
は、無条件で金種別収納庫8,9,10から、一括収納庫11に
対し全ての紙幣が回収される。また、自動回収は、何れ
かの金種別収納庫8,9,10の紙幣収容枚数が、所定の枚数
を超えた場合に実行される。これらの場合、動作モード
が回収モードに設定され、一括収納庫11のニアフル検知
機38dがニアフルを検知していないことを確認する。
更に、収納庫管理メモリ99の記憶内容を参照し、一括
収納庫11内にまだ回収可能なスペースが残っているこ
と、及び実際に回収可能な枚数を確認する。ここで、強
制回収モード時に一括カセット11内に回収可能なスペー
スが残されていないと検知された場合、動作不可の状態
情報を含むレスポンスを制御部56(第7図)に送信し、
この処理が中止される。自動回収の場合も同様である。
一方、一括収納庫11内に回収可能なスペースが残って
いることが確認された場合、回収動作が開始される。
先ず、万円券を収納した金種別収納庫10から紙幣を回
収する場合には、万円券取出し分離機構22を作動して、
万円券収納庫10に収納されている紙幣を、上から順に1
枚ずつ繰り出し、,,のルートを通って鑑別部4
に送り込む。鑑別部4では、送り込まれてきた紙幣につ
いて、順次真偽鑑別及び走行状態を検知して後方へ送
る。
鑑別部4の鑑別の結果、2枚以上の重なり(重走),
斜行等が検知された紙幣は、,のルートを通り切替
ゲート16,15を作動させて、,のルートによりリジ
ェクトカセット7に送り込まれる。
鑑別の結果、正常な紙幣は、計数しながら一括集積部
30に送り込まれる。一括集積部30に送り込まれた紙幣
は、一括仕切り板33の上に順次集積される。この動作
は、回収目標枚数に達するか、又は、万円券を収納した
金種別収納庫10にセットされた紙幣がなくなるまで繰り
返される。
尚、途中、一括仕切り板33上の集積枚数が、集積許容
値、例えば100枚に達した場合には、万円券取出し分離
機構22の動作を中断し、先に補充動作時に説明した一括
収納庫11における動作が実行される。他の金種別収納庫
9,8についての回収動作も同様である。
尚、回収動作の途中で、一括収納庫11のフル検知機37
dがフル検知をすると、回収動作は中断し、その情報が
制御部56(第7図)に返送される。制御部56は、これを
図示しない表示部に表示する。
係員は、一括カセットが満杯になったことを示す表示
を見て、一括カセット11に収納された紙幣の排出を行な
う。この場合、係員は、現金入出金装置の装置本体50の
後面にある扉41を開き、一括収納庫11を抜取り、監査キ
ーを用いてその扉を開いて紙幣を全て取出す。その後、
これまでと逆操作により、一括収納庫11をセットし扉41
を閉じ、収納庫管理メモリ99の内容を全て“0"クリアし
た後、回収動作が再開される。その後、全ての金種別収
納庫8,9,10のエンド検知機39c,39b,38aがエンドを検知
すると、各取出し機構20,21,22が停止し、最後の紙幣が
一括収納庫11に到着した後に、搬送動作が停止する。
以上の処理を終了した現金入出金装置は、制御部56
(第7図)に対し、回収終了のレスポンスを返送し、そ
のレスポンスに金種別に回収した計数枚数を付加する。
制御部56は、これを受けて回収枚数をカウントし記憶し
ておく。
一方、現金入出金装置制御部80(第8図)は、回収動
作が終了したとき、各金種別収納庫8,9,10から回収され
た金種別の回収枚数と、既に収納庫管理メモリ99に格納
されていた金種別の収納枚数とを加算して、収納庫管理
メモリ99の内容を更新する。
(発明の効果) 以上説明した本発明の現金入出金装置は、次のような
使用効果を有する。
(1)一括収納庫には、装置で使用される2種類以上の
金種の紙幣が収納され、現金入出金装置装着後随時、金
種別収納庫に分配され、必要に応じて回収されるので、
一括収納庫のみの着脱で紙幣の管理ができる。
(2)一括収納庫を、いわゆるファーストイン・ファー
ストアウト構造とすれば、入金された紙幣が順次収納さ
れ、再び出金等に再利用される。従って、紙幣の効率的
運用ができる。また、小型で単純な機構にしても、紙幣
の過不足が無くなる。
(3)一括収納庫には、収納庫管理メモリが一体に設け
られており、ここに金種別の紙幣枚数が記憶されてい
る。従って、現金入出金装置は、現金分配時あるいは現
金回収時、その動作を円滑に確実に行なうことができ
る。
(4)装置は、金種別収納庫の残留紙幣不足が検知され
た場合、収納庫管理メモリに記憶された金種別枚数を参
照し、その範囲内で一括収納庫から随時自動的に補充動
作を行なうことができる。従って、各金種別収納庫の収
納紙幣枚数を適正に保つことができた。また、係員の保
守管理が容易になる。
(5)金種別収納庫の何れか1つが、入金取引等により
収納枚数が多くなりすぎたような場合、自動的に回収動
作を行なうことができる。この場合、回収枚数に応じ
て、収納庫管理メモリ99の内容が更新されるので、一括
収納庫が満杯とならない限り、やはり係員の操作を必要
としないため極めて省力効果が高い。
(6)同様の動作は、紙幣に限らず硬貨等を用いても実
施が可能である。
(7)また、複数台の現金入出金装置を運用する場合、
各装置に装着された一括収納庫の収納庫管理メモリを参
照して、必要に応じて一括収納庫を交換し、適切な融通
を図ることができる。従って、簡単な作業で資金の効率
的運用が可能となる。
(8)一括収納庫に一体化された収納庫管理メモリは、
不揮発性とされているため、一括収納庫を装置本体から
着脱しても、その内容が保存される。従って、その一括
収納庫を別の現金入出金装置に装着しても、収納庫管理
メモリ99の内容をそのまま使用して動作を開始できる。
その場合、改めて一括収納庫に収納された現金の計数を
行なわなくても、直ちに動作を開始できる利点がある。
(9)一括収納庫の扉を開閉した場合に、収納庫管理メ
モリの内容を無効にするメモリ保証手段を設けたので、
収納庫管理メモリの内容が信頼できる場合とそうでない
場合とを、明確に区別することができ、装置の信頼性を
高めることができる。
(10)収納庫管理メモリに記憶された金種別枚数が無効
と判断された場合に、一括集計手段が一括収納庫に収納
された現金を取り出して集計し、その計数結果を収納庫
管理メモリに記憶する。これにより、収納庫管理メモリ
の記憶内容が無効であっても、自動的にその内容を訂正
し、業務を再開することができるとともに、現金精査に
おける精査不一致の発生等を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の現金入出金装置の断面図、第2図〜第
6図までは従来の現金入出金装置の各動作状態における
断面図、第7図は現金自動取引装置の全体図、第8図は
本発明の現金入出金装置のブロック図、第9図は接客口
の動作説明用断面図、第10図は本発明の現金入出金装置
の入金取引時断面図、第11図は本発明の現金入出金装置
の出金取引時断面図、第12図は本発明の現金入出金装置
の装填(補充)動作時断面図、第13図は本発明の現金入
出金装置の回収動作時断面図、第14図〜第16図までは本
発明の装置の収納庫管理メモリのデータフォーマット説
明図、第17図は一括収納庫動作説明図、第18図は補充動
作前後の装置の収納庫管理メモリの内容説明図である。 8,9,10……金種別収納庫、7……リジェクトカセット、
11……一括収納庫、50……装置本体、80a……計数管理
部、80b……一括集計手段、80c……メモリ保証手段、99
……収納庫管理メモリ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装填又は補充のための現金を一括収納する
    とともに装置本体に対して着脱自在に設けられた一括収
    納庫を備え、該一括収納庫から金種別収納庫へ現金の装
    填又は補充を行う現金入出金装置において、 前記一括収納庫に、当該一括収納庫に収納されている現
    金の金種別枚数を記憶する不揮発性の収納庫管理メモリ
    を設け、 また、前記現金入出金装置内に、 搬送される現金の金種を鑑別する鑑別部と、 前記一括収納庫から繰り出された現金を前記鑑別部に搬
    送する第1の搬送路と、 前記鑑別部で鑑別された現金を前記一括収納庫に搬送す
    る第2の搬送路と、 前記収納庫管理メモリの内容が無効であることを認識す
    る無効認識手段と、 該無効認識手段で、前記収納庫管理メモリの内容が無効
    であると認識された場合に、前記一括収納庫に収納され
    た現金を前記一括収納庫から取出し、前記第1の搬送
    路、前記鑑別部および前記第2の搬送路を介して搬送し
    て前記一括収納庫に再収納するとともに、その金種別枚
    数を計数し、その計数結果を前記収納庫管理メモリに記
    憶する一括集計手段とを備えたことを特徴とする現金入
    出金装置。
  2. 【請求項2】装填又は補充のための現金を一括収納する
    とともに装置本体に対して着脱自在に設けられた一括収
    納庫を備え、該一括収納庫から金種別収納庫へ現金の装
    填又は補充を行う現金入出金装置において、 前記一括収納庫に、当該一括収納庫に収納されている現
    金の金種別枚数を記憶する不揮発性の収納庫管理メモリ
    を設け、 また、前記現金入出金装置内に、 搬送される現金の金種を鑑別する鑑別部と、 前記一括収納庫から繰り出された現金を前記鑑別部に搬
    送する第1の搬送路と、 前記鑑別部で鑑別された現金を前記一括収納庫に搬送す
    る第2の搬送路と、 前記鑑別部で鑑別された現金を前記金種別収納庫に搬送
    する第3の搬送路と、 前記収納庫管理メモリの内容が無効であることを認識す
    る無効認識手段と、 装填又は補充の場合であって、前記無効認識手段が前記
    収納庫管理メモリの内容は無効であると認識したとき
    に、前記一括収納庫に収納された現金を取出し、前記第
    1の搬送路、前記鑑別部および前記第3の搬送路を介し
    て搬送して前記金種別収納庫に装填又は補充するととも
    に、該金種別収納庫への所定枚数の装填又は補充が終了
    したときには、前記一括収納庫に装填又補充用の現金と
    して残っている現金を前記第1の搬送路、前記鑑別部及
    び前記第2の搬送路を介して前記一括収納庫に再収納し
    て、その金種別枚数を計数し、その計数結果を前記収納
    庫管理メモリに記憶する計数管理部とを備えたことを特
    徴とする現金入出金装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2において、 前記一括収納庫は、さらに、 該一括収納庫の扉が開閉を検知する扉開閉検知手段と、 該扉開閉検知手段で扉の開閉が検知されたときに、前記
    収納庫管理メモリの内容を無効にする収納庫管理メモリ
    無効手段とを備えたことを特徴とする現金入出金装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2において、 前記一括収納庫は、 装填又は補充用の現金を収納するとともに、前記第1の
    搬送路に接続された第1の収納部と、 前記第2の搬送路に接続され、装填又は補充用に使用で
    きる現金を再収納する第2の収納部と、 該第2の収納部の現金を前記第1の収納部へ移動させる
    移動手段とを備えたことを特徴とする現金入出金装置。
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