JP2598433Y2 - 自動車用空気調和装置のコントロールパネル - Google Patents

自動車用空気調和装置のコントロールパネル

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JP2598433Y2
JP2598433Y2 JP1992088034U JP8803492U JP2598433Y2 JP 2598433 Y2 JP2598433 Y2 JP 2598433Y2 JP 1992088034 U JP1992088034 U JP 1992088034U JP 8803492 U JP8803492 U JP 8803492U JP 2598433 Y2 JP2598433 Y2 JP 2598433Y2
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英樹 須永
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用空気調和装置
のコントロールパネルの改良に関する。更に詳しくは、
該コントロールパネルに制御手段としてのマイクロコン
ピュータを組み込むことにより、既に設置されているコ
ントロールパネルと取り替えて設置することができるよ
うにし、更に、組み込んだ前記マイクロコンピュータに
より、エンジンの自動始動制御、事前冷暖房制御、及
び、アフターアイドリング制御等の多機能の制御を行う
ことができるようにして付加価値を高めたコントロール
パネルである。
【0002】
【従来の技術】自動車用空気調和装置10は、図19に
示すように、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外
気)とを選択的に取り込むインテークユニット11と、
取り込んだ空気を冷却するクーラユニット12と、クー
ラユニット12からの空気を適宜加熱して所望の温度に
調整した後に車室内に配風するヒータユニット13とを
有している。
【0003】インテークユニット11には、内気や外気
の導入状態を切り換えるインテークドア14が開閉自在
に設けられ、内気や外気を導入して車室内へ配風するフ
ァン15を駆動するファンモータ16が設けられてい
る。クーラユニット12には、コンプレッサやコンデン
サや膨張弁(何れも図示せず)等と冷房サイクルを構成
するエバポレータ17が内蔵されている。ヒータユニッ
ト13には、ヒータコア18を通過する空気とヒータコ
ア18を迂回して流れる空気との比率を調節して車室内
に配風される空気温度を調節するエアミックスドア19
が開閉自在に設けられている。このエアミックスドア1
9は、ヒータコア18の前面を最大に開くフルホット位
置Hと、ヒータコア18の前面を閉じるフルクール位置
Cとの間で回動する。また、このヒータユニット13に
は、車室内へ空気を配風するための吹出口としてベント
口20、デフロスト口21、及び、フット口22が形成
され、これら各口を選択するためにベントドア23、デ
フドア24、及び、フットドア25がそれぞれ開閉自在
に設けられている。ベントドア23、デフドア24、及
び、フットドア25は、総称してモードドア26と指称
されている。
【0004】近年の自動車用空気調和装置10では、イ
ンテークドア14、エアミックスドア19、及び、モー
ドドア26は、それぞれインテークドア用モータアクチ
ュエータ27(以下、インテークACTRとも言う)、
エアミックスドア用モータアクチュエータ28(以下、
エアミックスACTRとも言う)、モードドア用モータ
アクチュエータ29(以下、モードACTRとも言う)
によりリンク機構等を介して開閉駆動されている。イン
テークドア14を駆動することにより、インテークモー
ドが内気循環モードや外気導入モードに切り換えられ
る。また、モードドア26を駆動することにより、吹出
口モードがベントモードやフットモード等に切り換えら
れる。
【0005】車室内のインストルメントパネル前面に
は、乗員が空調機器を操作するためのコントロールパネ
ルが設けられている。コントロールパネル35は、図2
0に示すように、インテークドア14を操作するための
内外気切換スイッチ36と、モードドア26を操作して
所定の吹出口モードに設定するための複数個の吹出口切
換スイッチ37と、コンプレッサへの給電をオン、オフ
するエアコンリレー(図21参照)を操作するためのエ
アコンスイッチ38と、車室内へ配風される空気の温度
を設定するための温度調節レバー39と、ファンモータ
16の回転数を操作するための風量調節ダイヤル40と
を有している。これら各スイッチ36、37、38、温
度調節レバー39、及び、風量調節ダイヤル40は、パ
ネルケーシング41の前面に配置されている。図示した
内外気切換スイッチ36、吹出口切換スイッチ37、及
び、エアコンスイッチ38は、機械的機構を備えたプッ
シュ式スイッチより構成されている。プッシュ式スイッ
チは、一度押すと機械的機構により接点がオンし、再び
押すとオフするものであり、従来よりコントロールパネ
ルに広く使用されているものである。また、図示したコ
ントロールパネル35は、いわゆるオート式エアコンに
設けられるものであり、風量調節ダイヤル40近傍に
「AUTO」の表示が付されている。
【0006】オート式エアコンは、車室内の空調環境を
快適に保つように吹出風温度と吹出風量とを自動制御す
るものであり、各種センサーを用いて車室内温度、外気
温度、日射量及びエンジン水温等を検知し、オートアン
プがこれらの検知情報を演算処理してエアミックスAC
TR28やファンモータ16に適切な制御信号を出力す
るようになっている。図21に示されるブロック図を参
照しつつ、オート式エアコンの構成、及び、コントロー
ルパネル35の構成を説明する。
【0007】図21に示すように、オート式エアコン
は、各ドア14、19、26を駆動するアクチュエータ
27、28、29と、エアコンリレー42と、車室内温
度や外気温度等を検知する各種センサー43と、ファン
モータ16への印加電圧を調節するファンコントロール
回路44と、エアコン本体等に取り付けられたオートア
ンプ45等とを有する。オートアンプ45には、各種セ
ンサー43と、ファンコントロール回路44と、エアミ
ックスACTR28が接続されている。ファンコントロ
ール回路44には、複数のレジスターと、通電するレジ
スターを切り替える複数のリレーとが設けられている。
尚、エアミックスACTR28には、エアミックスドア
開度を検出するためにPBR(ポテンション・バランス
・レジスター)28aが内蔵されている。
【0008】コントロールパネル35は、内外気切換ス
イッチ36及び吹出口切換スイッチ37を組み込んだプ
ッシュコントロールアンプ部46と、温度調節レバー3
9に連動する可変抵抗器であるPTC47を組み込んだ
テンプコントロール部48と、エアコンスイッチ38
と、風量調節ダイヤル40が連結されたファンスイッチ
49とを基本として構成されている。
【0009】プッシュコントロールアンプ部46は、モ
ードACTR駆動回路50を介してモードACTR29
に接続され、更に、モードACTR29に内蔵された位
置検出スイッチ29aにもモードACTR位置検出回路
51を介して接続されている。乗員が吹出口切換スイッ
チ37を切り換えた場合には、プッシュコントロールア
ンプ部46は、位置検出回路51を介して位置検出スイ
ッチ29aにより現在の吹出口モードを読み込んで、モ
ータ29bを正転させるか逆転させるかを決定する。そ
して、プッシュコントロールアンプ部46は、この決定
に基づいてモータ29bを回転させ、モータ29bに連
動して回転する位置検出スイッチ29aが選択された吹
出口モードの位置になるとモータ29bを停止させるよ
うになっている。
【0010】また、プッシュコントロールアンプ部46
は、インテークACTR駆動回路52を介してインテー
クACTR27に接続されている。インテークACTR
27にもモータ27bに連動して回転する位置検出スイ
ッチ27aが内蔵されている。内外気切換スイッチ36
が押された場合には、プッシュコントロールアンプ部4
6は、モータ27bを回転させ、モータ27bに連動し
て回転する位置検出スイッチ27aの接点が非通電位置
まで来るとモータ27bを停止させるようになってい
る。内外気切換スイッチ36が再度押された場合にも同
様の作動が行われ、モータ27bは常に同方向へ回転す
るようになっている。
【0011】テンプコントロール部48は、PTC出力
回路54を介してオートアンプ45に接続されている。
車室内設定温度は乗員が温度調節レバー39をスライド
操作することにより設定されるが、この温度調節レバー
39の位置に対応して変化するPTC47の抵抗値が電
気信号(電圧値)に変換され、車室内設定温度信号とし
てオートアンプ45に入力される。
【0012】エアコンスイッチ38は、エアコンスイッ
チ出力回路53を介してエアコンリレー42に接続され
ている。また、エアコンスイッチ38がオンされたか否
かの信号がオートアンプ45に入力される。
【0013】ファンスイッチ49は、ファン駆動回路5
5を介してファンコントロール回路44に接続され、風
量調節ダイヤル40の回転位置に応じたリレーを駆動さ
せるようになっている。
【0014】オート式エアコンでの吹出風温度制御は次
ぎのようになされる。オートアンプ45は、先ず、PT
C47で検出した車室内設定温度、センサー43で検知
した車室内温度、外気温度や日射量等に基づいて目標エ
アミックスドア開度を決定する。次いで、オートアンプ
45は、エアミックスACTR28に内蔵されたPBR
28aの値を読み込んで検出したエアミックスドア開度
と、決定した目標エアミックスドア開度とを比較し、モ
ータ28bを正転させてエアミックスドア19を例えば
フルホット位置Hに向けて回動させるか、逆転させて例
えばフルクール位置Cに向けて回動させるか、または停
止させるかを決定する。そして、オートアンプ45は、
この決定に基づいてモータ28bを回転させる。これに
より、エアミックスドア19が常に最適な開度に開閉さ
れ、車室内へ配風される空気の温度が調節されて、車室
内の温度が車室内設定温度に維持される。
【0015】オート式エアコンでの風量制御は次ぎのよ
うになされる。オートアンプ45は、先ず、PTC47
で検出した車室内設定温度、センサー43で検知した車
室内温度、外気温度や日射量等に基づいて目標風量を決
定する。次いで、オートアンプ45は、その決定によ
り、ファンコントロール回路44のリレーを作動させて
通電するレジスターを切り替えて総抵抗値を変化させ、
ファンモータへの印加電圧を変化させる。これにより、
ファンモータが例えば高速(HI)、中高速(MH)、
中低速(ML)、低速(LO)の4段階に切り換えられ
て回転し、車室内の温度が設定温度になるように風量が
自動制御される。
【0016】ところで、近年の自動車には、乗員が乗車
する前でも予め設定された始動時刻になると自動車エン
ジンを自動的に始動させる自動始動制御装置を組み付け
たものがある。また、ターボチャージャー付エンジンを
搭載した自動車には、タービンの焼き付きを防止するた
め、エンジンキーをオフした後も予め設定された時間だ
け自動車エンジンをアイドリング状態で運転し続けるア
フターアイドリング制御装置(ターボタイマとも指称さ
れる)を組み付けたものがある。
【0017】また、自動始動制御に連動して自動車用空
気調和装置を作動させ、事前冷暖房運転を行うようにし
た技術も提案されている(実開昭58−175169号
公報、特開昭58−178868号公報、特開平1−2
80676号公報参照)。
【0018】コントロールパネル35に設けられる吹出
口切換スイッチ37等の各種スイッチは、自動車用空気
調和装置10のグレードに合わせて、異なる型式のスイ
ッチが採用されている。一般に、比較的高級な車種で
は、吹出空気温度や風量の自動調節に加えて空気吸込口
や空気吹出口の選択をも自動化したフルオート式エアコ
ンが搭載され、通常の車種では前述したオート式エアコ
ンやマニュアル式エアコンが搭載されている。そして、
オート式エアコンやマニュアル式エアコンでは、コント
ロールパネル35の各種スイッチは、機械的機構を備え
たプッシュ式スイッチが使用され、フルオート式エアコ
ンでは、高級感のある自己復帰式スイッチが使用される
傾向にある。自己復帰式スイッチは、押されたときだけ
電気信号が変化するように構成されており、プッシュ式
スイッチのような機械的機構がなくても所定の指令を送
ることが可能となっている。
【0019】
【考案が解決しようとする課題】従来のコントロールパ
ネル35は、エアコンに関する制御を行う機能のみを有
する単機能ユニットであり、自動始動制御やアフターア
イドリング制御を行う機能は有していない。このため、
自動始動制御装置やアフターアイドリング制御装置等の
タイマー制御装置を車両に搭載する場合には、コントロ
ールパネル35とは別個に設けなければならない。これ
らタイマー制御装置は、ユーザが車両購入後に所望に応
じて取り付ける後付けタイプの装置であり、車室内のう
ちスペースが比較的取れる部位に、両面テープやステー
を用いて固定されていた。従って、タイマー制御装置を
設置するためスペースが別途必要となり、その上、見栄
えが悪く、取り付け強度が不足する虞もある。
【0020】また、自動始動制御に連動して事前冷房運
転を行いたい場合には、車両停止時にエアコンスイッチ
38を予めオンしておかなければならない。このため、
乗員がエアコンスイッチ38をオンにしておくのを忘れ
た場合には、コンプレッサ56を作動させることができ
ず、事前冷房運転を行えないという問題が生じる。この
ような問題が生じる理由は、エアコン制御とタイマー制
御とが別個独立した制御手段で行われている、つまり、
エアコン制御はオートアンプ45で行われ、自動始動制
御はタイマー制御装置の制御手段で行われているからで
ある。
【0021】また、前述したように、コントロールパネ
ル35は自動車用空気調和装置の種類ごとに組み合わせ
が予め決められており、使用者は、車両を購入する際
に、複数のコントロールパネル35の中から自己の好み
に応じた種類やデザインを備えたコントロールパネル3
5を選択することはできなかった。更に、車両購入後に
おいても、既に設けられているコントロールパネル35
と交換して取り付けることもできない。例えば、プッシ
ュ式スイッチと自己復帰式スイッチとでは操作信号の伝
達の仕方がそもそも異なることから、プッシュ式スイッ
チが使用された既設のコントロールパネル35を、自己
復帰式スイッチを使用したコントロールパネルに付け替
えることは不可能であった。
【0022】ここで、車両用オーディオ機器を例にとれ
ば明らかなように、既設の車室内機器を使用者の好みに
応じて交換することができれば、該機器のグレードアッ
プを容易に図ることができ、商品の付加価値を高めるこ
とができるものである。このように、既設の機器を交換
自在とすることは重要であるにも拘らず、従来のコント
ロールパネル35にあっては、このような考慮が全くな
されていないのが実情であった。
【0023】そこで、本考案はかかる実情に鑑みてなさ
れたものであり、コントロールパネルに制御手段として
のマイクロコンピュータを組み込むことにより、コント
ロールパネルを自由に選択できるようにし、既に設置さ
れているコントロールパネルと取り替えて設置すること
ができるようにし、更に、組み込んだマイクロコンピュ
ータにより、エンジンの自動始動制御、事前冷暖房制
御、及び、アフターアイドリング制御等の多機能の制御
を行うことができるようにして付加価値を高めたコント
ロールパネルを提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】(1) 上記目的を達成
するための本考案は、内気や外気の導入状態を切り換え
るインテークドア(14)と、ヒータコア(18)を通過する空
気と前記ヒータコア(18)を迂回して流れる空気との比率
を調節するエアミックスドア(19)と、車室内へ空気を配
風するための吹出口(20,21,22)を選択するモードドア(2
3,24,25(26))と、前記各ドア(14,19,26)のそれぞれを開
閉駆動するインテークドア用モータアクチュエータ(2
7)、エアミックスドア用モータアクチュエータ(28)、モ
ードドア用モータアクチュエータ(29)と、冷房サイクル
を構成するコンプレッサ(56)への給電をオン、オフする
コンプレッサ用給電状態切換手段(42)と、内気や外気を
導入して車室内へ配風するファン(15)を駆動するファン
モータ(16)と、乗員により設定された車室内設定温度が
電気信号に変換されて入力されると共にこの信号に基づ
いて前記エアミックスドア用モータアクチュエータ(28)
を作動させて前記エアミックスドア(19)を開閉駆動する
エアコン用制御手段(45)とを備えた自動車用空気調和装
置(10)に設けられるコントロールパネル(60)であって、
前記インテークドア(14)を操作するための内外気切換ス
イッチ(61)と、前記モードドア(26)を操作して所定の吹
出口モードに設定するための複数個の吹出口切換スイッ
チ(67)と、前記コンプレッサ用給電状態切換手段(42)を
操作するためのエアコンスイッチと(68)、車室内へ配風
される空気の温度を設定するための温度調節スイッチ(7
1)と、前記ファンモータ(16)の回転数を操作するための
風量調節部(79)とを有し、前記各スイッチ(61,67,68,7
1) を、乗員の押し下げ動作に応答して電気信号を生じ
る自己復帰式スイッチより構成すると共に、これら各ス
イッチ(61,67,68,71) 及び前記風量調節部(79)をパネル
ケーシング(80)の前面に配置し、少なくとも前記内外気
切換スイッチ(61)、前記吹出口切換スイッチ(67)、前記
エアコンスイッチ(68)、及び、前記温度調節スイッチ(7
1)が接続されると共に、前記内外気切換スイッチ(61)の
操作に対応して前記インテークドア(14)を駆動する制御
信号を前記インテークドア用モータアクチュエータ(27)
に出力し、前記吹出口切換スイッチ(67)の操作に対応し
て前記モードドア(26)を駆動する制御信号を前記モード
ドア用モータアクチュエータ(29)に出力し、前記エアコ
ンスイッチ(68)の操作に対応して前記コンプレッサ用給
電状態切換手段(42)を作動させる制御信号を当該コンプ
レッサ用給電状態切換手段(42)に出力し、前記温度調節
スイッチ(71)の操作により設定された車室内設定温度を
電気信号に変換して前記エアコン用制御手段(45)に出力
するコントロールパネル用制御手段(MC)を前記パネルケ
ーシング(80)内に組み込み、前記コントロールパネル用
制御手段(MC)は、前記自動車用空気調和装置(10)に既に
設けられている既設コントロールパネル(35)の既設内外
気切換スイッチ(36)、既設吹出口切換スイッチ(37)、既
設エアコンスイッチ(38)、及び、既設温度調節スイッチ
やレバー(39)が操作されたときと同じ互換性のある制御
信号を前記インテークドア用モータアクチュエータ(2
7)、前記モードドア用モータアクチュエータ(29)、前記
コンプレッサ用給電状態切換手段(42)、及び、前記エア
コン用制御手段(45)にそれぞれ出力するよう制御されて
なり、前記既設コントロールパネル(35)と交換自在に構
成されていることを特徴とする自動車用空気調和装置の
コントロールパネルである。
【0025】
【0026】()また、乗員が乗車する前でも予め設
定された始動時刻になると自動車エンジンを自動始動す
る自動始動モードを設定するためのタイマー予約スイッ
チ(77)と、前記始動時刻を設定するための時間設定スイ
ッチ(74)と、時間を測定する計時手段(98)と、エンジン
キーがスタート位置まで回された状態を模擬的に形成し
て前記自動車エンジンを始動するエンジンスタータ(10
8) を作動させるエンジン始動回路(101〜103)と、前記
時間設定スイッチ(74)により設定された前記始動時刻あ
るいは前記計時手段(98)で測定した現在時刻を表示する
と共に、前記温度調節スイッチ(71)により設定された車
室内設定温度を表示する表示部(81)と、を更に有し、こ
れらタイマー予約スイッチ(77)、時間設定スイッチ(7
4)、及び、表示部(81)を前記コントロールパネル用制御
手段(MC)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)の
前面に配置し、前記計時手段(98)及び前記エンジン始動
回路(101〜103)を前記コントロールパネル用制御手段(M
C)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)内に組み
込み、前記コントロールパネル用制御手段(MC)は、前記
始動時刻、前記現在時刻及び前記車室内設定温度を前記
表示部(81)に表示すると共に、前記タイマー予約スイッ
チ(77)により前記自動始動モードが設定された場合、前
記計時手段(98)で測定した時間が前記始動時刻を経過し
たときには前記エンジンスタータ(108) を作動させて前
記自動車エンジンを始動させる信号を前記エンジン始動
回路(101〜103)に出力するようにしてなるコントロール
パネルである。
【0027】()また、エンジンキーをオフした後も
予め設定されたアフターアイドリング時間だけ自動車エ
ンジンを運転し続けるアフターアイドリングモードを設
定するためのタイマー予約スイッチ(77)と、前記アフタ
ーアイドリング時間を設定するための時間設定スイッチ
(74)と、時間を測定する計時手段(98)と、前記エンジン
キーをオフした後も前記エンジンキーがイグニッション
位置にある状態を模擬的に形成して前記自動車エンジン
を運転し続けるエンジン継続駆動回路(102,103) と、前
記時間設定スイッチ(74)により設定された前記始動時刻
あるいは前記計時手段(98)で測定した現在時刻を表示す
ると共に、前記温度調節スイッチ(71)により設定された
車室内設定温度を表示する表示部(81)と、を更に有し、
これらタイマー予約スイッチ(77)、時間設定スイッチ(7
4)、及び、表示部(81)を前記コントロールパネル用制御
手段(MC)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)の
前面に配置し、前記計時手段(98)及び前記エンジン継続
駆動回路(102,103) を前記コントロールパネル用制御手
段(MC)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)内に
組み込み、前記コントロールパネル用制御手段(MC)は、
前記アフターアイドリング時間、前記現在時刻及び前記
車室内設定温度を前記表示部(81)に表示すると共に、前
記タイマー予約スイッチ(77)により前記アフターアイド
リングモードが設定された場合、前記計時手段(98)で測
定した時間が前記アフターアイドリング時間を経過する
まで前記自動車エンジンを運転し続ける信号を前記エン
ジン継続駆動回路(102,103) に出力するようにしてなる
コントロールパネルである。
【0028】()また、前記コントロールパネル用制
御手段(MC)は、前記自動始動モードによる前記自動車エ
ンジンの自動始動に連動して前記自動車用空気調和装置
(10)を作動させる事前冷暖房制御信号を、前記インテー
クドア用モータアクチュエータ(27)、前記モードドア用
モータアクチュエータ(29)、前記コンプレッサ用給電状
態切換手段(42)、及び、前記エアコン用制御手段(45)に
出力するようにしてなるコントロールパネルである。
【0029】()前記コントロールパネル用制御手段
(MC)は、前記自動始動モードにより前記自動車エンジン
が自動始動した後に前記事前冷暖房制御信号を出力する
ようにしてなるコントロールパネルである。
【0030】
【0031】
【作用】内外気切換スイッチ等を自己復帰式スイッチよ
り構成すると共に、これらスイッチの操作を処理してア
クチュエータやエアコン用制御手段に出力するコントロ
ールパネル用制御手段をパネルケーシング内に組み込む
ことにより、スイッチに高級感がでると共に、コントロ
ールパネル全体が小型になる。
【0032】また、コントロールパネル用制御手段から
出力される信号の仕様に互換性を持たせることにより、
既設コントロールパネルと交換自在となり、使用者は、
自動車用空気調和装置の構成はそのままでコントロール
パネルだけを取り換えることができる。
【0033】また、コントロールパネル用制御手段を組
み込むと共に空調制御操作に要する領域を小型化できる
ことから、他の構成部材をコントロールパネルに組み込
むことができ、この追加した構成部材で空調制御機能以
外の他の機能をコントロールパネルに持たせることがで
きる。そこで、このコントロールパネルは、自動始動制
御機能、及び、アフターアイドリング制御機能を有する
ことになる。
【0034】また、コントロールパネル用制御手段は、
エンジンの自動始動に連動して自動車用空気調和装置を
作動させる事前冷暖房制御信号を、インテークドア用モ
ータアクチュエータ、モードドア用モータアクチュエー
タ、コンプレッサ用給電状態切換手段、及び、エアコン
用制御手段に出力するため、コントロールパネルは、空
調制御機能に加えて、事前冷暖房制御機能を有すること
になる。コンプレッサ用給電状態切換手段によりコンプ
レッサを強制的に作動させる制御信号を出力することか
ら、自動車用空気調和装置は必ずエアコンモードとな
る。従って、夏季等においては十分な事前冷房運転が行
われ、冬季においては事前暖房運転を行いつつ窓の曇り
が除去される。
【0035】また、コントロールパネル用制御手段は、
自動始動モードによりエンジンが自動始動した後に事前
冷暖房制御信号を出力するため、エンジン始動の際には
コンプレッサは駆動されない。従って、エンジン始動の
際の負荷が低減されて始動ミスが少なくなる。
【0036】また、内外気切換スイッチ等を発光式スイ
ッチより構成したので、該スイッチの発光に基づいて現
在の空調制御状態をモニターすることができ、夜間であ
っても各スイッチの所在位置を確認することができる。
従って、コントロールパネル全体が更に小型となり、ま
た、空調制御状態を表示部に表示することは必ずしも必
須の事項ではなくなって該表示部を多目的に利用するこ
とができる。
【0037】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本考案の一実施例に係る自動車用空気
調和装置のコントロールパネルを示す正面図、図2は、
コントロールパネルにおける表示部の他の実施例を示す
正面図、図3は、図1及び図2に示されるコントロール
パネルの構成を示すブロック図、図4は、自動始動制
御、事前冷暖房制御、アフターアイドリング制御に関連
する構成の要部を示すブロック図であり、図19及び図
21に示した部材と共通する部材には同一の符号を付
し、その説明は一部省略する。
【0038】図1に示すように、本実施例のコントロー
ルパネル60は、インテークドア14を操作するための
RECスイッチ61(内外気切換スイッチに相当する)
と、モードドア26を操作して所定の吹出口モードに設
定するための複数個の吹出口切換スイッチ67と、コン
プレッサ56への給電をオン、オフするエアコンリレー
42(コンプレッサ用給電状態切換手段に相当する)を
操作するためのA/Cスイッチ68(エアコンスイッチ
に相当する)と、車室内へ配風される空気の温度を設定
するための温度調節スイッチ71と、ファンモータ16
の回転数を操作するための風量調節ダイヤル79(風量
調節部に相当する)とを有している。吹出口切換スイッ
チ67は、吹出口モードをベントモードに設定するVE
NTスイッチ62と、頭寒足熱空調であるバイレベルモ
ードに設定するB/Lスイッチ63と、フットモードに
設定するFOOTスイッチ64と、デフ/フットモード
に設定するD/Fスイッチ65と、デフモードに設定す
るDEFスイッチ66とを備える。また、温度調節スイ
ッチ71は、温度を高くするUPスイッチ69と、温度
を低くするDOWNスイッチ70とを備える。
【0039】また、このコントロールパネル60は、後
述するように、エンジンの自動始動やアフターアイドリ
ング等のタイマー制御を行う機能も有しており、現在時
刻やタイマー制御のための時分を設定する時間設定スイ
ッチ74と、設定された時刻や時分を変更する際に操作
するSETスイッチ75と、アフターアイドリング時間
を設定する際に操作するCHGスイッチ76と、タイマ
ー制御の予約を設定するT/ONスイッチ77(タイマ
ー予約スイッチに相当する)とを有する。時間設定スイ
ッチ74は、「時」を選択するHOURスイッチ72
と、「分」を選択するMINスイッチ73とを備える。
尚、図中符号「78」は、現在時刻を変更する際に操作
するリセットスイッチであり、また、温度調節スイッチ
71のUPスイッチ69及びDOWNスイッチ70は、
アフターアイドリング時間を選択する際にも使用され、
このときには、UP、DOWNスイッチ69、70が時
間設定スイッチ74として機能する。
【0040】これら各スイッチ61〜78、及び、風量
調節ダイヤル79は、パネルケーシング80の前面に配
置されている。図示したスイッチ61〜77は、押され
たときだけ電気信号が変化する自己復帰式スイッチより
構成され、乗員の押し下げ動作に応答して所定の電気信
号を出力する。自己復帰式スイッチは、高級感のあるス
イッチであり、プッシュ式スイッチのような機械的機構
がなくても所定の指令を送ることが可能となっている。
【0041】また、各スイッチ61〜77は、発光式ス
イッチより構成すると良い。特に、RECスイッチ6
1、吹出口切換スイッチ67、及び、A/Cスイッチ6
8のそれぞれは、2色発光式スイッチより構成するのが
更に好ましく、該スイッチの発光色により空調制御状態
をモニターできるようになっている。また、T/ONス
イッチ77も2色発光式スイッチより構成され、タイマ
ー制御の予約設定をモニターできるようになっている。
2色発光式スイッチには2色発光LEDが組み込まれて
おり、スイッチが押されてオンの状態では例えば「赤
色」を発光し、スイッチが再度押されてオフの状態では
例えば「緑色」を発光するように設定されている。この
場合に、RECスイッチ61が「緑色」を、吹出口切換
スイッチ67のVENTスイッチ62が「赤色」を、及
び、A/Cスイッチ68が「赤色」を発光しているとす
れば、RECスイッチ61がオフ状態で、VENTスイ
ッチ62とA/Cスイッチ68とがオン状態であり、乗
員は、空調制御状態が外気導入モード、VENTモー
ド、コンプレッサが作動するエアコンモードであると識
別することができる。
【0042】このように、スイッチ61〜77そのもの
が発光することから、夜間であっても、各スイッチ61
〜77の所在位置を容易に確認することができる。更
に、スイッチ61、67、68の発光色に基づいて現在
の空調制御状態をモニターすることができ、T/ONス
イッチ77の発光色に基づいてタイマー制御の予約が完
了したかが確認できる。従来のコントロールパネル35
ではいわゆる「光もの」が少なく、華々しさがないので
堅苦しい感じを与えるが、このコントロールパネル60
では、各スイッチ61〜77を発光式スイッチより構成
することにより、華々しい感じを乗員に与えることがで
きる。
【0043】タイマー予約の設定が行われたことを乗員
に認識させるため、T/ONスイッチ77は、エンジン
キーがオフされた後も点灯し続けるようになっている。
バッテリの負荷を低減するために、T/ONスイッチ7
7のLEDは高感度LEDを使用するのが良い。この高
感度LEDは、点灯のための駆動電流(暗電流)が小さ
いため、マイクロコンピュータMCのCPUのポートに
直接接続して点灯させることができる。このため、従来
のようなLEDを点滅させる方法を採用する必要がな
く、これに伴い、LEDを点灯する回路が簡素化され、
点滅させるためのソフトウェアも不要となる。
【0044】尚、2色発光LEDの発光色が「赤色」や
「緑色」に限定されないのは言うまでもない。また、乗
員が例えばCHGスイッチ76を操作することにより、
オン状態を示す発光色と、オフ状態を示す発光色とを乗
員の好みに合わせて自由に選択できる構成としても良
い。また、空調制御状態をモニターする必要がないとき
には、乗員の操作により、各スイッチ61〜77が順次
発光を繰り返すように構成し、華々しさを増しても良
い。
【0045】パネルケーシング80の前面中央部には、
LED及びLCD(液晶)より構成される表示部81が
設けられている。この表示部81は、現在時刻やタイマ
ー制御のための時分(自動始動時刻やアフターアイドリ
ング時間)を示すタイマー表示部85、設定された温度
をバー表示する設定温度表示部86、設定された吹出口
モードをバー表示する吹出口モード表示部87、インテ
ークモード表示部90、エアコン作動状態表示部91等
を有する。タイマー表示部85は、7セグメントのLC
Dより構成される数字表示部82と、この数字表示部8
2に示された時刻が自動始動時刻であることを示す「時
計マーク」のLED83と、数字表示部82に示された
時刻がアフターアイドリング時間であることを示す「タ
ービンマーク」のLED84とを備える。設定温度表示
部86、及び、吹出口モード表示部87は、LCDより
構成され、温度調節スイッチ71や吹出口切換スイッチ
67の操作に対応してバー表示がなされる。インテーク
モード表示部90は、外気導入モードを示す「FRE」
LED88と、内気循環モードを示す「REC」LED
89とを備え、これらのLED88、89はRECスイ
ッチ61の操作に対応して点灯、消灯する。例えば、
「REC」LED89が点灯した場合には、内気循環モ
ードであることを示している。エアコン作動状態表示部
91は、エアコンモードを示す「A/C」LEDより構
成され、このLED91が点灯した場合にはエアコンモ
ードであることを示している。従来のコントロールパネ
ル35では、空調に関する操作状況はLEDでの表示つ
まり動きのない表示しかできなかったが、本実施例では
設定温度や吹出口モードの状況を動きのあるバー表示で
絵表示できるため、コントロールパネル60に高級感を
だすことができる。
【0046】前述したように、RECスイッチ61、吹
出口切換スイッチ67、及び、A/Cスイッチ68のそ
れぞれは、機械的機構のない自己復帰式スイッチより構
成されるため、スイッチの小型化を通して、前記表示部
81のスペースを大きくすることができる。更に、これ
らのスイッチ61、67、68は、スイッチの発光色に
基づいて現在の空調制御状態をモニターすることができ
るようになっている。従って、インテークモード、吹出
口モード、及び、エアコン作動状態は、必ずしも表示部
81に表示すべき事項ではない。
【0047】そこで、コントロールパネル60の表示部
81aを、図2のように構成することもできる。図示す
る表示部81aには、インテークモード、吹出口モー
ド、及び、エアコン作動状態は表示されておらず、これ
らはスイッチ61、67、68の発光色に基づいてモニ
ターするようになっている。また、乗員が設定した温度
は、タイマー表示部85の数字表示部82を利用して表
示されるようになっている。表示部81aの他の領域
は、多目的表示に利用されており、図示例では、好みの
フィルムを取り付けてその図柄が投影されるようになっ
ている。
【0048】図1及び図2に示したコントロールパネル
60は、オート式エアコンに設けられるものであり、風
量調節ダイヤル79近傍に「AT」の表示が付されてい
る。オート式エアコンは、前述したように、車室内の空
調環境を快適に保つように吹出風温度と吹出風量とを自
動制御するようになっている。
【0049】次ぎに、図3に示されるブロック図を参照
しつつ、オート式エアコンの構成、及び、コントロール
パネル60の構成を説明する。
【0050】図3に示すように、オート式エアコンは、
各ドア14、19、26を駆動するアクチュエータ2
7、28、29と、エアコンリレー42と、車室内温度
や外気温度等を検知する各種センサー43と、ファンモ
ータ16への印加電圧を調節するファンコントロール回
路44と、エアコン本体等に取り付けられたオートアン
プ45(エアコン用制御手段に相当する)とを有する。
このオートアンプ45には、各種センサー43と、ファ
ンコントロール回路44と、エアミックスACTR28
が接続されている。
【0051】コントロールパネル60は、図3に示すよ
うに、コントロールパネル用制御手段としてのマイクロ
コンピュータMCを備え、該マイクロコンピュータMC
はパネルケーシング80内に組み込まれている。このマ
イクロコンピュータMCには、図示しない入出力部を介
して、パネル前面に設けた前記各スイッチ、61〜78
及び、外部電源に接続された電源回路95が接続され、
各スイッチ61〜78の操作に伴う信号が入力され、電
力が供給される。また、マイクロコンピュータMCに
は、表示部81を作動させる表示回路96が接続されて
おり、所定の表示を行う制御信号が表示回路96を介し
て表示部81に出力される。ROM、RAM等の記憶手
段97もマイクロコンピュータMCに接続されている。
【0052】特に、マイクロコンピュータMCは、自動
車用空気調和装置10に既に設けられている既設コント
ロールパネル35の既設内外気切換スイッチ36、既設
吹出口切換スイッチ37、既設エアコンスイッチ38、
及び、既設温度調節スイッチやレバー39が操作された
ときと同じ互換性のある制御信号をインテークACTR
27、モードドアACTR29、エアコンリレー42、
及び、オートアンプ45にそれぞれ出力するように制御
されている。このため、マイクロコンピュータMCに
は、図21に示したものと同じ構成を有するモードAC
TR駆動回路50、インテークACTR駆動回路52、
PTC出力回路54、及び、エアコンスイッチ出力回路
53が接続され、所定の制御信号がマイクロコンピュー
タMCから各回路50、52〜54に出力される。ま
た、マイクロコンピュータMCには、図21に示したも
のと同じ構成を有するモードモードACTR位置検出回
路50が接続され、所定の位置検出信号が入力される。
【0053】更に詳述すると、マイクロコンピュータM
Cは、モードACTR駆動回路50及びモードACTR
位置検出回路51を介してモードACTR29に接続さ
れ、インテークACTR駆動回路52を介してインテー
クACTR27に接続されている。吹出口切換スイッチ
67が切り換えられた場合には、マイクロコンピュータ
MCは、モードACTR位置検出回路51を介して現在
の吹出口モードを読み込んで、モータ29bを正転させ
るか逆転させるかを決定する。そして、マイクロコンピ
ュータMCは、この決定に基づいてモータ29bを所定
方向に回転させる制御信号をモードACTR駆動回路5
0に出力し、位置検出スイッチ29aが選択された吹出
口モードの位置になるとモータ29bを停止させる制御
信号を同駆動回路50に出力する。RECスイッチ61
が押された場合には、マイクロコンピュータMCは、モ
ータ27bを回転させる制御信号をインテークACTR
駆動回路52に出力し、位置検出スイッチ27aの接点
が非通電位置まで来るとモータ27bを停止させる制御
信号を同駆動回路52に出力する。
【0054】マイクロコンピュータMCは、PTC出力
回路54を介して自動車用空気調和装置10のオートア
ンプ45に接続されている。しかしながら、このコント
ロールパネル60には、可変抵抗器であるPTC47は
組み込まれていない。そこで、マイクロコンピュータM
Cは、先ず、温度調節スイッチ71の操作により設定さ
れた車室内設定温度に対応するPTC47の抵抗値を、
予め求められた演算式に基づいて算出する。次いで、マ
イクロコンピュータMCは、既設のテンプコントロール
部48がPTC47の抵抗値に基づいて出力していたの
と互換性のある制御信号を、PTC出力回路54に対し
て出力する。これにより、車室内設定温度が電気信号
(電圧値)に変換され、車室内設定温度信号としてオー
トアンプ45に入力される。
【0055】マイクロコンピュータMCは、エアコンス
イッチ出力回路53を介してエアコンリレー42に接続
されている。A/Cスイッチ68が押された場合には、
マイクロコンピュータMCは、この操作に対応した制御
信号をエアコンスイッチ出力回路53に出力し、エアコ
ンリレーを作動させる。
【0056】風量制御系は、従来のコントロールパネル
35と同じであり、風量調節ダイヤル79に連結された
ファンスイッチ49は、ファン駆動回路55を介してフ
ァンコントロール回路44に接続されている。ファンコ
ントロール回路44に設けられたリレーは、風量調節ダ
イヤル79の回転位置に応じて作動する。尚、風量調節
部を自己復帰式スイッチより構成してマイクロコンピュ
ータMCに接続し、該マイクロコンピュータMCから、
ファンスイッチ49が出力する制御信号と互換性のある
制御信号をファン駆動回路55に出力するようにしても
良い。
【0057】このように本実施例のコントロールパネル
60は、マイクロコンピュータMCから出力される信号
の仕様に互換性を持たせたことにより、既設コントロー
ルパネル35と交換自在となり、使用者は、自動車用空
気調和装置10の構成はそのままでコントロールパネル
35、60だけを取り換えることができる。例えば、使
用者は、プッシュ式スイッチが使用された既設のコント
ロールパネル35を、自己復帰式スイッチを使用した高
級感のあるコントロールパネル60に付け替えることが
できる。このように、使用者は自分の好みに応じてコン
トロールパネル35、60だけを交換することができ、
コントロールパネル60のグレードアップを容易に図る
ことができ、商品の付加価値を高めることができる。ま
た、使用者は、車両を購入する際でも、複数のコントロ
ールパネル35、60の中から自己の好みに応じた機能
やデザインを備えたコントロールパネル35、60を選
択することができる。
【0058】更に、スイッチの操作をマイクロコンピュ
ータMCで処理して出力するので、従来のプッシュコン
トロールアンプ部46や、PTC47を備えたテンプコ
ントロール部48をコントロールパネル60に組み込む
必要がない。このため、コントロールパネル60全体の
小型化を図ることができる。このことは、コントロール
パネル60の大きさを現状の大きさに維持すれば、他の
構成部材をコントロールパネル60に組み込むことがで
き、この追加した構成部材で空調制御機能以外の他の機
能をコントロールパネル60に持たせることができるこ
とを意味する。そこで、本実施例のコントロールパネル
60には、自動始動制御機能、及び、アフターアイドリ
ング制御機能を持たせている。
【0059】自動始動及びアフターアイドリングのタイ
マー制御を行うため、図3に示すように、マイクロコン
ピュータMCには、時間を測定する計時手段としてのタ
イマー98が接続されている。更に、図4にも示すよう
に、第1〜第3リレー101、102、103がコント
ロールパネル60内に組み込まれ、これら各リレー10
1〜103を駆動するリレー駆動回路100がマイクロ
コンピュータMCに接続されている。このリレー駆動回
路100は、マイクロコンピュータMCからの信号に基
づいて、各リレー101〜103の電磁コイルを励磁す
る。
【0060】図4に示すように、第1リレー101の接
点はキースイッチ104のスタート(ST)接点に接続
され、第2リレー102の接点はアクセサリー(AC
C)接点に接続され、第3リレー103の接点はイグニ
ッション(IGN)接点に接続されている。例えば、第
1リレー101は、オンされ電磁コイルが励磁されて接
点が閉じると、キーがスタート位置にある状態を模擬的
に形成し、ST接点に接続されているST系回路に電源
からの電力を供給する。同様に、第2リレー102は、
オンされると、キーがアクセサリー位置にある状態を模
擬的に形成し、ACC接点に接続されているACC系回
路に電力を供給する。第3リレー103は、オンされる
と、キーがイグニッション位置にある状態を模擬的に形
成し、IGN接点に接続されているIGN系回路に電力
を供給する。
【0061】自動車エンジンを自動始動する際には、マ
イクロコンピュータMCは、リレー駆動回路100を介
して、第3リレー103をオンした後に第1リレー10
1をオンする。これにより、キースイッチ104のIG
N接点及びST接点に電力が供給され、イグニッション
リレー106及びスタートリレー107がオンし、エン
ジンを始動するエンジンスタータ108が作動する。第
1リレー101は、オルタネータが所定の発電状態に達
した場合あるいは待機時間(例えば5秒)が経過すると
オフされる。そして、エンジンが正常に始動すれば、マ
イクロコンピュータMCは、第3リレー103はオンの
ままで、第2リレー102をオンする。これにより、キ
ースイッチ104のACC接点及びIGN接点に電力が
供給され、アクセサリーリレー109及びイグニッショ
ンリレー106がオン状態となり、自動始動運転が継続
される。
【0062】一方、自動車エンジンをアフターアイドリ
ングする際には、マイクロコンピュータMCは、キーが
イグニッション位置から離れた時点で第3リレー103
及び第2リレー102をオンする。これにより、キース
イッチのIGN接点及びACC接点に電力が供給され続
け、アクセサリーリレー109及びイグニッションリレ
ー106がオン状態となって、アイドリング運転が継続
される。
【0063】自動始動あるいはアフターアイドリングが
スタートした後に所定の設定時間が経過すると、マイク
ロコンピュータMCは、リレー駆動回路100を介して
第2リレー102及び第3リレー103をオフする。
【0064】このように、第1〜第3リレー101〜1
03により、エンジンキーがスタート位置まで回された
状態を模擬的に形成してエンジンスタータ108を作動
させるエンジン始動回路が形成される。また、第2、第
3リレー102、103により、エンジンキーをオフし
た後もエンジンキーがイグニッション位置にある状態を
模擬的に形成して自動車エンジンを運転し続けるエンジ
ン継続駆動回路が形成される。
【0065】自動始動は乗員が乗車する前に行われるこ
とが多く、また、アフターアイドリングは乗員が下車し
た後も行われることが多いことから、安全チェックを行
う必要がある。そのため、図3に示すように、マイクロ
コンピュータMCには、安全状態を確認するために車両
側に設けられたスイッチからの信号110が入力され
る。安全状態を確認するスイッチとしては、ドアが閉ま
っていることを検知するドアスイッチ、サイドブレーキ
がセットされていることを検知するサイドブレーキスイ
ッチ、ギヤ位置がニュートラル位置であることを検知す
るギヤスイッチ等がある。これらの信号の他に、オルタ
ネータが所定の発電状態にあるか否か等のエンジン作動
チェック信号もマイクロコンピュータMCに入力され
る。
【0066】このように、本実施例のコントロールパネ
ル60は、空調に関する操作を行う機能に加えて、自動
始動制御やアフターアイドリング制御を行う機能を更に
有している。このため、タイマー制御装置をコントロー
ルパネル60と別個に設ける必要がなくなるので、見栄
えが良く、取り付け強度が不足することもない。
【0067】更に、このコントロールパネルは60、エ
ンジンの自動始動に連動して車室内の空調を行う事前冷
暖房制御機能を有している。マイクロコンピュータMC
は、エンジンの自動始動に連動して、車両停止時に設定
された前回のインテークモード、吹出口モード、設定温
度に関する事前冷暖房制御信号を、インテークACTR
27、モードACTR29、オートアンプ45にそれぞ
れ出力する。
【0068】特に、マイクロコンピュータMCは、エン
ジンの自動始動に連動して、前回のエアコン作動状態に
拘らず、A/Cスイッチ68のオン信号つまりエアコン
モードに設定する制御信号を強制的にエアコンリレー4
2に出力する。このように制御すれば、前回のエアコン
作動状態がエアコンモードでなくても、自動車用空気調
和装置10は必ずエアコンモードとなる。従って、夏季
等において、乗員がA/Cスイッチ68をオンにしてお
くのを忘れた場合であっても、エンジンの自動始動に連
動して必ずエアコンモードとなるため、十分な事前冷房
運転を行うことができる。また、冬季においては、事前
暖房運転を行いつつ、窓の曇りを確実に除去することが
できる。
【0069】しかも、マイクロコンピュータMCは、エ
ンジンの自動始動が完了した後に、A/Cスイッチ68
のオン信号を出力すると共に第2リレー102を作動さ
せてACC接点に電力を供給する。図3及び図4に示す
ように、エアコンリレー42の電磁コイルはACC系回
路から電力が供給されるため、上記のように制御すれ
ば、エンジンの始動の際にはコンプレッサ56は駆動さ
れない。従って、エンジン始動の際の負荷が低減されて
始動ミスが少なくなり、これに伴い、スタータやバッテ
リに与える負荷が減ってこれらの寿命を延ばすことがで
きる。また、始動ミスの減少に伴い、事前冷暖房運転が
行われない事態も減少する。このように、エンジンの自
動始動が完了した後にA/Cスイッチ68を強制的にオ
ンするような制御は、タイマー制御と事前冷暖房制御と
を単一のマイクロコンピュータMCを使用することによ
って始めて容易かつ安価に行うことができる。尚、バッ
テリ105の負荷を低減するために、第2リレー102
を作動させてACC接点に電力を供給した後に、電熱線
よりなるデフォッガをオンするようにしても良い。
【0070】また、自己復帰式スイッチが使用されたフ
ルオート式エアコンのコントロールパネルであっても、
これを本実施例のコントロールパネル60に交換するこ
とにより、空調のフルオート制御に加えて、更に、エン
ジンの自動始動機能やこれに連動する事前冷暖房機能、
アフターアイドリング機能を簡単に付加することができ
る。
【0071】尚、上記実施例では、エンジンの自動始動
機能、事前冷暖房機能、及び、アフターアイドリング機
能の全てを有するコントロールパネル60について説明
したが、自動始動機能だけを有するもの、自動始動機能
と事前冷暖房機能を有するもの、アフターアイドリング
機能だけを有するものでも良い。
【0072】次ぎに、本実施例の作用を図5〜図18に
示すフローチャートを参照しつ説明する。図5は、本実
施例のメインルーチンを示すフローチャート、図6は、
割り込みルーチンを示すフローチャートである。
【0073】先ず、図5に基づいてメインルーチンを概
説する。メインルーチンがスタートすると、スイッチの
操作状態やエンジン状態を識別するフラグやメモリ等を
リセットする初期設定がなされる(ステップS1)。次
いで、ステップS2〜S13の処理が順次繰り返され
る。つまり、RECスイッチ61の操作に対応してイン
テークACTR27を作動させるインテークモード制御
(S2)、吹出口切換スイッチ67の操作に対応してモ
ードACTR29を作動させる吹出口モード制御(S
3)、温度調節スイッチ71の操作に対応して車室内設
定温度を設定する設定温度制御(S4)、A/Cスイッ
チ68の操作に対応してコンプレッサ56のクラッチを
オン、オフさせるA/Cスイッチ制御(S5)、自動車
エンジンの自動始動時刻やアフターアイドリング時間を
設定するタイマー設定(S6)、オルタネータの発電状
態から所定のフラグをセット、リセットするオルタネー
タ処理(S7)、乗員がエンジンを駆動した場合に自動
始動制御の予約を解除するフェールセーフ処理(S
8)、自動車エンジンの自動始動やアフターアイドリン
グを行うタイマー制御(S9)、現在時刻を設定する時
間設定(S10)、各スイッチ61〜77の2色発光L
EDや表示部81に設けられたLEDを点灯、消灯する
LED制御(S11)、表示部81のLCDに表示する
データを形成するLCDデータ処理(S12)、データ
に基づいてLCDを駆動するLCD制御(S13)が順
次繰り返される。
【0074】次ぎに、図6に基づいて割り込みルーチン
を概説する。割り込みルーチンでは、「秒、分、時」を
カウントする時計カウント処理(S20)、各種スイッ
チの入力処理(S21)、モードACTR29の位置検
出スイッチ29aからの信号を入力する吹出口モード入
力処理(S22)、キースイッチ104のIGN信号を
入力するIGN入力処理(S23)、ファンスイッチ4
9の状態を入力する処理(S24)、その他各種の入力
処理(S25)、各種カウント処理(S26)が実行さ
れる。この割り込みルーチンのステップS21におい
て、RECスイッチ61等の各種スイッチ61〜78が
オン(押された状態)であるかオフ(押されていない状
態)であるかが所定時間間隔でサンプリングされる。
【0075】以下に、メインルーチンにおける各処理に
ついて説明する。
【0076】インテークモード制御(S2) 図7に示すように、先ず、RECスイッチ61が押され
ていたか否かを判断し(S30)、押されていない場合
には、RECスイッチ61のオン、オフ状態を記憶して
おくRECSWメモリに「オフ」を記憶させ(S3
2)、メインルーチンに戻る。一方、押されていた場合
には、RECSWメモリに前回記憶された状態が「オ
フ」であるかを判断し(S31)、NOつまり前回もオ
ン状態であれば、メインルーチンに戻る。このように制
御するのは、RECスイッチ61が押され続けた場合に
ステップが無条件に進行することを防止するためであ
る。
【0077】ステップS31でYESつまりRECスイ
ッチ61が前回オフ状態であれば、RECSWメモリに
「オン」を記憶し(S33)、現在のインテークモード
が内気循環モードであるか否かを判断する(S34)。
この判断は、現在のインテークモードを記憶するREC
メモリの内容に基づいて行われる。内気循環モードであ
ると判断した場合はRECスイッチ61の操作は外気導
入モードに変更するためのものであるため、マイクロコ
ンピュータMCは、インテークACTR27のモータ2
7bを回転させる制御信号をインテークACTR駆動回
路52に出力し(S35)、モータを回転させる。イン
テークACTR27の位置検出スイッチ27aの接点が
非通電位置まで来るとモータ27bが停止し、インテー
クドア14は外気導入位置に停止する。次いで、REC
メモリをクリアして現在のインテークモードが外気導入
モードであることを記憶する(S36)。その後、RE
Cスイッチ61を例えば「赤色」に点灯させるためのL
EDデータや、インテークモード表示部90の「RE
C」LED89を消灯し「FRE」LED88を点灯さ
せるためのLEDデータ等を記憶し(S37)、メイン
ルーチンに戻る。
【0078】一方、ステップS34でNOつまり外気導
入モードであると判断した場合はRECスイッチ61の
操作は内気循環モードに変更するためのものであるた
め、マイクロコンピュータMCは、インテークACTR
27のモータ27bを回転させる制御信号をインテーク
ACTR駆動回路52に出力し(S38)、モータ27
bを回転させる。上記と同様に、位置検出スイッチ27
aの接点が非通電位置まで来るとモータ27bが停止
し、インテークドア14は内気循環位置に停止する。次
いで、RECメモリに内気循環モードであることを記憶
する(S39)。その後、RECスイッチ61を例えば
「緑色」に点灯させるためのLEDデータや、「FR
E」LED88を消灯し「REC」LED89を点灯さ
せるためのLEDデータ等を記憶し(S40)、メイン
ルーチンに戻る。
【0079】吹出口モード制御(S3) 図8に示すように、吹出口切換スイッチ67が押された
か否かを判断し(S45〜S49)、吹出口切換スイッ
チ67のうちDEFスイッチ66が押されたと判断した
場合には(S45)、設定された吹出口モードを記憶す
る吹出口メモリにデフモードであることを記憶し(S5
0)、DEFスイッチ66を例えば「赤色」に点灯させ
るためのLEDデータを記憶する(S55)。D/Fス
イッチ65が押されたと判断した場合には(S46)、
デフ/フットモードであることを記憶し(S51)、D
/Fスイッチ65を「赤色」に点灯させるためのLED
データを記憶する(S55)。FOOTスイッチ64が
押されたと判断した場合には(S47)、フットモード
であることを記憶し(S52)、FOOTスイッチ64
を「赤色」に点灯させるためのLEDデータを記憶する
(S55)。B/Lスイッチ63が押されたと判断した
場合には(S48)、バイレベルモードであることを記
憶し(S53)、B/Lスイッチ63を「赤色」に点灯
させるためのLEDデータを記憶する(S55)。VE
NTスイッチ62が押されたと判断した場合には(S4
9)、ベントモードであることを記憶し(S54)、V
ENTスイッチ62を「赤色」に点灯させるためのLE
Dデータを記憶する(S55)。LEDデータを記憶し
た後はステップS60に進む。また、VENTスイッチ
も押されていないと判断した場合にも(S49)、吹出
口メモリ及びLEDデータの内容は変更せずにステップ
S56に進む。
【0080】このステップS56において、マイクロコ
ンピュータMCは、モードACTR位置検出回路51を
介して、モードACTR29の位置検出スイッチ29a
の位置を読み込み、デフ位置寄りであるか否かを判断す
る。位置検出スイッチ29aがデフ位置寄りの位置にあ
れば、マイクロコンピュータMCは、位置検出スイッチ
29aがベント位置側に向けて移動する方向にモータ2
9bを回転させる制御信号をモードACTR駆動回路5
0に出力し(S57)、モータ29bを回転させる。位
置検出スイッチ29aが選択された吹出口モードの位置
になると、マイクロコンピュータMCは、モータ29b
を停止させる制御信号を同駆動回路50に出力する。こ
れにより、モードドア26は、例えばバイレベルモード
の位置に停止する。
【0081】位置検出スイッチ29aの位置がデフ位置
寄りでない場合には(S56)、ベント位置寄りである
か否かを判断する(S58)。位置検出スイッチ29a
がベント位置寄りの位置にあれば、マイクロコンピュー
タMCは、位置検出スイッチ29aがデフ位置側に向け
て移動する方向にモータ29bを回転させる制御信号を
モードACTR駆動回路50に出力し(S60)、モー
タ29bを回転させる。位置検出スイッチ29aが選択
された吹出口モードの位置になると、マイクロコンピュ
ータMCは、モータ29bを停止させる制御信号を同駆
動回路50に出力する。これにより、モードドア26
は、例えばデフ/フットモードの位置に停止する。
【0082】一方、ステップS58でNOと判断された
場合には、マイクロコンピュータMCは、モータ29b
を停止する制御信号を同駆動回路50に出力し(S5
9)、モードドア26を回動させない。
【0083】ステップS57、S59、S60でマイク
ロコンピュータMCが所定の制御信号を出力した後、メ
インルーチンに戻る。
【0084】設定温度制御(S4) 図9に示すように、温度調節スイッチ71のUPスイッ
チ69が押されたか否かを判断し(S65)、押された
と判断した場合には、温度を設定温度表示部86に表示
させる指令データを記憶し(S66)、設定温度を例え
ば1℃だけ高くする(S67)。
【0085】UPスイッチ69が押されていないと判断
した場合には(S65)、DOWNスイッチ70が押さ
れたか否かを判断する(S68)。DOWNスイッチ7
0が押された判断した場合には、表示指令データを記憶
し(S69)、設定温度を例えば1℃だけ低くする(S
70)。
【0086】温度調節スイッチ71が操作された場合
は、ステップS71において、マイクロコンピュータM
Cは、設定された車室内設定温度に対応するPTC47
の抵抗値を算出し、この抵抗値に応じた制御信号をPT
C出力回路54に対して出力し、車室内設定温度を電気
信号(電圧値)に変換して、車室内設定温度信号として
オート式エアコンのオートアンプ45に出力する。この
オートアンプ45は、車室内設定温度信号や検知した車
室内温度等に基づいて目標エアミックスドア開度を決定
し、この決定に基づいてエアミックスACTR28を駆
動する。これにより、エアミックスドア19が最適な開
度に開閉され、車室内へ配風される空気の温度が調節さ
れて、車室内の温度が車室内設定温度に維持される。ス
テップS71でマイクロコンピュータMCが車室内設定
温度信号を出力した後、メインルーチンに戻る。
【0087】一方、ステップS68でNOと判断された
場合には、タイマー表示部85に時間を表示させる指令
データを記憶した後(S72)、メインルーチンに戻
る。
【0088】A/Cスイッチ制御(S5) 図10に示すように、先ず、コンプレッサ56が作動可
能状態(オン)か否かを判断し(S75)、オフの場合
には、A/Cスイッチ68を「緑色」に点灯させるため
のLEDデータや、エアコン作動状態表示部の「A/
C」LED91を消灯させるためのLEDデータ等を記
憶し(S76)、メインルーチンに戻る。コンプレッサ
56をオン、オフするエアコンリレー42が接続される
電気回路はファン15が作動していないときにはリレー
42の電磁コイルを励磁させることができない構成とな
っていることから、ステップS75におけるコンプレッ
サ56の作動可能状態の判断は、ファンスイッチ49の
位置に基づいて行われる。つまり、風量調節ダイヤル7
9がOFFであれば、コンプレッサ56の状態は作動不
可状態(オフ)と判断される。
【0089】風量調節ダイヤル79がOFF以外の位置
にあり、コンプレッサ56が作動可能状態にあると判断
すると(S75)、エアコンモードが現在設定されてい
るか否かを判断する(S77)。この判断は、エアコン
モードか否かを記憶するA/Cメモリの内容に基づいて
行われる。エアコンモードであると判断すると(S7
7)、A/Cスイッチ68を「赤色」に点灯させるため
のLEDデータや、「A/C」LED91を点灯させる
ためのLEDデータ等を記憶し(S78)、ステップS
79に進む。エアコンモードでないと判断すると(S7
7)、LEDデータの変更は行わずにステップS79に
進む。
【0090】ステップS79では、A/Cスイッチ68
が押されたか否かを判断し、押されていない場合には、
メインルーチンに戻る。A/Cスイッチ68が押されと
判断した場合には(S79)、A/Cメモリの内容に基
づいて、エアコンモードが現在設定されているか否かを
判断する(S80)。
【0091】ステップS80でYESつまりエアコンモ
ードが現在設定されていると判断した場合は、A/Cス
イッチ68の操作はエアコンモードを解除するためのも
のであるため、マイクロコンピュータMCは、エアコン
リレー42の電磁コイルを消磁する制御信号をエアコン
スイッチ出力回路53に出力し(S81)、エアコンリ
レー42をオフさせる。これにより、コンプレッサ56
はその電磁クラッチがオフして作動を停止する。次い
で、A/Cメモリにエアコンモードでないことを記憶す
る(S82)。その後、A/Cスイッチ68を「緑色」
に点灯させるためのLEDデータや、「A/C」LED
91を消灯させるためのLEDデータ等を記憶し(S8
3)、メインルーチンに戻る。
【0092】一方、ステップS80でNOつまりエアコ
ンモードが現在設定されていないと判断した場合は、A
/Cスイッチ68の操作はエアコンモードを設定するた
めのものであるため、マイクロコンピュータMCは、エ
アコンリレー42の電磁コイルを励磁する制御信号をエ
アコンスイッチ出力回路53に出力し(S84)、エア
コンリレー42をオンする。これにより、コンプレッサ
56はその電磁クラッチがオンして作動を開始する。次
いで、A/Cメモリにエアコンモードが設定されたこと
を記憶する(S85)。その後、A/Cスイッチ68を
「赤色」に点灯させるためのLEDデータや、「A/
C」LED91を点灯させるためのLEDデータ等を記
憶し(S86)、メインルーチンに戻る。
【0093】尚、A/Cスイッチ68が押され続けた場
合にステップが無条件に進行することを防止するため、
図7のステップS31と同様に、A/Cスイッチ68の
オン、オフ状態を記憶しておくA/CSWメモリの内容
の判断や、ステップS32、S33と同様に、A/CS
Wメモリの内容を変更するステップが設けられている
が、図10においては図示省略してある。
【0094】タイマー設定(S6) このステップでは、自動車エンジンの自動始動時刻の設
定と、アフターアイドリング時間の設定とが行われる。
図11及び図12に示すように、先ず、CHGスイッチ
76が押されたか否かを判断し(S90)、押されてい
ない場合にはステップS91(図11)に進んで自動始
動時刻の設定処理が行われ、押された場合にはステップ
S110(図12)に進んでアフターアイドリング時間
の設定処理が行われる。以下、自動始動時刻の設定処理
と、アフターアイドリング時間の設定処理とに分けて説
明する。
【0095】(自動始動時刻の設定処理) 図11に示すように、SETスイッチ75が押されたか
否かを判断し(S91)、SETスイッチ75が押され
ておらず、かつ、ステップS101でT/ONスイッチ
77も押されていないと判断した場合は、メインルーチ
ンに戻る。
【0096】SETスイッチ75が押されると(S9
1)、自動始動制御の予約がなされているか否かを記憶
する自動始動予約メモリに「オフ(予約解除)」を記憶
し(S92)、T/ONスイッチ77を「緑色」に点灯
させるためのLEDデータや、タイマー表示部85の
「時計マーク」LED83を消灯させるためのLEDデ
ータ等を記憶する(S93)。更に、始動時刻をタイマ
ー表示部85の数字表示部82に表示させる指令データ
を記憶する(S94)。
【0097】ステップS95では、始動時刻の設定操作
が行われ、時間設定スイッチ74のHOURスイッチ7
2が押された場合には始動時刻の「時」を1だけ増し、
MINスイッチ73が押された場合には始動時刻の
「分」を1だけ増す。設定操作は、T/ONスイッチ7
7が押されるまで継続する(S95、S96)。T/O
Nスイッチ77が押されると(S96)、自動始動予約
メモリに「オン(予約設定)」を記憶し(S97)、T
/ONスイッチ77を「赤色」に点灯させるためのLE
Dデータや、「時計マーク」LED83を点灯させるた
めのLEDデータ等を記憶する(S98)。更に、オル
タネータが立ち上がったことを示す自動始動用のフラグ
をクリアし(S99)、現在時刻を数字表示部82に表
示させる指令データを記憶する(S100)。そして、
メインルーチンに戻る。
【0098】ステップS91でSETスイッチ75が押
されていないと判断した場合には、T/ONスイッチ7
7が押されたか否かを判断し(S101)、押されてい
ないと判断したときはメインルーチンに戻り、押された
ときにはステップS102に進む。ステップS90、S
91、S101、S102の流れは、CHGスイッチ7
6及びSETスイッチ75が押されずにT/ONスイッ
チ77が押された場合の流れであり、この場合は、前回
設定した始動時刻を変更せずに自動始動制御の予約を行
うとき、あるいは、自動始動制御の予約を解除するとき
の何れかの操作である。
【0099】ステップS102において、自動始動予約
メモリの内容に基づいて、自動始動制御の予約がなされ
ているか否かを判断する。NOつまり予約解除されてい
ると判断した場合は、T/ONスイッチ77の操作は自
動始動制御の予約を行うためのものであるため、マイク
ロコンピュータMCは、ステップS97〜S99と同様
に、自動始動予約メモリに「オン(予約設定)」を記憶
し(S103)、LEDデータ等を記憶し(S10
4)、自動始動用のフラグをクリアして(S105)、
メインルーチンに戻る。
【0100】一方、ステップS102でYESつまり予
約設定されていると判断した場合は、T/ONスイッチ
77の操作は自動始動制御の予約解除を行うためのもの
であるため、マイクロコンピュータMCは、ステップS
92、S93と同様に、自動始動予約メモリに「オフ
(予約解除)」を記憶し(S106)、LEDデータ等
を記憶し(S107)、メインルーチンに戻る。
【0101】(アフターアイドリング時間の設定処理) 図12に示すように、SETスイッチ75が押されたか
否かを判断し(S110)、SETスイッチ75が押さ
れておらず、かつ、ステップS116でT/ONスイッ
チ77も押されていないと判断した場合は、メインルー
チンに戻る。
【0102】SETスイッチ75が押されると(S11
0)、アフターアイドリング時間を数字表示部82に表
示させる指令データを記憶する(S111)。
【0103】ステップS112では、アフターアイドリ
ング時間の設定操作が行われ、温度調節スイッチ71の
UPスイッチ69が押された場合にはアフターアイドリ
ング時間を例えば30秒長くし、DOWNスイッチ70
が押された場合にはアフターアイドリング時間を30秒
短くする。設定操作は、T/ONスイッチ77が押され
るまで継続する(S112、S113)。T/ONスイ
ッチ77が押されると(S113)、アフターアイドリ
ング制御の予約がなされているか否かを記憶するアフタ
ーアイドリング予約メモリに「オン(予約設定)」を記
憶する(S114)。そして、現在時刻を数字表示部に
表示させる指令データを記憶し(S115)、メインル
ーチンに戻る。
【0104】ステップS110でSETスイッチ75が
押されていないと判断した場合には、T/ONスイッチ
77が押されたか否かを判断し(S116)、押されて
いないと判断したときはメインルーチンに戻り、押され
たときにはステップS117に進む。ステップS90、
S110、S116、S117の流れは、CHGスイッ
チ76が押され、SETスイッチ75が押されずにT/
ONスイッチ77が押された場合の流れであり、この場
合は、前回設定したアフターアイドリング時間を変更せ
ずにアフターアイドリング制御の予約を行うとき、ある
いは、アフターアイドリング制御の予約を解除するとき
の何れかの操作である。
【0105】ステップS117において、アフターアイ
ドリング予約メモリの内容に基づいて、アフターアイド
リング制御の予約がなされているか否かを判断する。N
Oつまり予約解除されていると判断した場合は、T/O
Nスイッチ77の操作はアフターアイドリング制御の予
約を行うためのものであるため、マイクロコンピュータ
MCは、ステップS114と同様に、アフターアイドリ
ング予約メモリに「オン(予約設定)」を記憶し(S1
18)、メインルーチンに戻る。
【0106】一方、ステップS117でYESつまり予
約設定されていると判断した場合、T/ONスイッチ7
7の操作はアフターアイドリング制御の予約解除を行う
ためのものであるため、マイクロコンピュータMCは、
アフターアイドリング予約メモリに「オフ(予約解
除)」を記憶し(S119)、メインルーチンに戻る。
【0107】尚、SETスイッチ75及びT/ONスイ
ッチ77が押され続けた場合にステップが無条件に進行
することを防止するため、図7のステップS31と同様
に、これらスイッチのオン、オフ状態を記憶しておくメ
モリの内容の判断や、ステップS32、S33と同様
に、メモリの内容を変更するステップが設けられている
が、図11及び図12においては図示省略してある。
【0108】オルタネータ処理(S7) 図13に示すように、オルタネータが発電していない状
態つまりエンジン停止状態を示すLO状態フラグがセッ
トされているか否かを判断し(S125)、セットされ
ていればオルタネータが発電しているか否かを判断する
(S126)。オルタネータが所定の発電状態にあると
判断すると、ステップS99、S105(図11)でク
リアした自動始動用のフラグをセットし(S127)、
アフターアイドリング用のフラグをセットし(S12
8)、LO状態フラグをクリアし(S129)、メイン
ルーチンに戻る。オルタネータが所定の発電状態にない
と判断すると(S126)、各フラグの状態は変更せ
ず、メインルーチンに戻る。
【0109】一方、ステップS125の判断でLO状態
フラグがクリアされていれば、ステップS130でオル
タネータが発電しているか否かを判断する。オルタネー
タが所定の発電状態にあればメインルーチンに戻り、所
定の発電状態になければLO状態フラグをセットした後
(S131)、メインルーチンに戻る。
【0110】フェールセーフ処理(S8) 図14に示すように、エラーカウント=0であり(S1
35)、事前冷暖房運転が行われていなければ(S13
6)、上述したオルタネータ処理(S7)で処理された
自動始動用のフラグがセットされているか否かを判断す
る(S137)。このフラグがセットされるのはエンジ
ンが既に作動しているときであるので、マイクロコンピ
ュータMCは、自動始動予約メモリに「オフ(予約解
除)」を記憶し(S138)、T/ONスイッチ77を
「緑色」に点灯させるためのLEDデータや、タイマー
表示部85の「時計マーク」LED83を消灯させるた
めのLEDデータ等を記憶する(S139)。そして、
自動始動用のフラグをクリアし(S140)、メインル
ーチンに戻る。
【0111】タイマー制御(S9) このステップでは、エンジンの自動始動制御及びこれに
伴う事前冷暖房運転と、アフターアイドリング制御とが
行われる。以下、図15〜図17を参照して、自動始動
制御・事前冷暖房運転と、アフターアイドリング制御と
に分けて説明する。
【0112】(エンジンの自動始動制御・事前冷暖房運転) 図15に示すように、事前冷暖房運転を継続中か否かを
判断し(S145)、NOであればアフターアイドリン
グを継続中か否かを判断し(S146)、NOであれば
自動始動予約メモリの内容に基づいて自動始動制御の予
約がなされているか否かを判断する(S147)。自動
始動予約メモリが「オン」であり、予約設定がなされて
いると判断すると、設定された始動時刻を経過したか否
かを判断する(S148)。始動時刻を経過すると、マ
イクロコンピュータMCは、第3リレー103をオンさ
せる制御信号をリレー駆動回路100に出力し(S14
9)、第3リレー103をオンする。これにより、キー
スイッチ104のIGN接点に電力が供給され、イグニ
ッションリレー106がオンし、スタートリレー107
もオン状態となる。第3リレー103をオンさせる前
に、マイクロコンピュータMCが、エアコンリレー42
をオフする制御信号をエアコンスイッチ出力回路53に
出力するようにしても良い。
【0113】所定時間(例えば1秒)だけ待機した後
に、マイクロコンピュータMCは、エンジン始動の際の
安全チェックを行う(S150)。この安全チェック
は、車両側に設けられたスイッチ等からの信号110に
基づいてなされ、ドアが閉まっているか否か、ギヤ位置
がニュートラル位置であるか否か、サイドブレーキがセ
ットされているか否か、オルタネータが所定の発電状態
にあるか否か等が行われる。これら安全条件が全て満足
されていると判断すると、マイクロコンピュータMC
は、第1リレー101をオンさせる制御信号を出力し
(S151)、第1リレー101をオンする。これによ
り、キースイッチ104のST接点にも電力が供給さ
れ、スタートリレー107の接点に電力が供給されて、
エンジンスタータ108が作動し、エンジンが始動す
る。尚、ステップS150において、安全条件のうち1
つでも満足されていない場合には、図16に示すステッ
プS175に進み、制御を停止する所定の処理を行う。
【0114】第1リレー101をオンした後(S15
1)、エラーカウントに1を加算し、待機時間(例えば
5秒)のカウントをスタートさせる(S152)。オル
タネータが所定の発電状態に達した場合あるいは待機時
間が経過すると(S153、S154)、第1リレー1
01をオフさせる制御信号を出力し(S155)、第1
リレー101をオフしてスタータ108の作動を停止す
る。所定時間(例えば1秒)だけ待機した後に、オルタ
ネータが所定の発電状態にあるか否かを判断する(S1
56)。オルタネータが所定の発電状態にあれば、エン
ジンは正常に始動されており、事前冷暖房中であること
を記憶し、冷暖房の運転時間をカウントするタイマーを
作動する(S157)。
【0115】次いで、ステップS158において、マイ
クロコンピュータMCは、エアコンリレー42の電磁コ
イルを励磁する制御信号をエアコンスイッチ出力回路5
3に出力し、ステップS159、S160では、ステッ
プS85、S86と同様に、A/Cメモリにエアコンモ
ードが設定されたことを記憶し、LEDデータ等を記憶
する。この時点では、第2リレー102はオフであり、
キースイッチ104のACC接点には電力が供給されて
いない。エアコンリレー42の電磁コイルはACC系回
路から電力が供給されるため、エアコンリレー42の電
磁コイルを励磁する制御信号を出力しているが、エアコ
ンリレー42はオフ状態であり、コンプレッサ56は作
動していない。
【0116】この後、マイクロコンピュータMCは、第
2リレー102をオンさせる制御信号を出力し(S16
1)、第2リレー102をオンする。これにより、アク
セサリーリレー109がオンしてキースイッチ104の
ACC接点に電力が供給され、マイクロコンピュータM
Cから既に出力されている制御信号に基づき(S15
8)、エアコンリレー42がオン状態となり、コンプレ
ッサ56はその電磁クラッチがオンして作動を開始す
る。このように、エンジンの自動始動が完了した後にア
クセサリーリレー109をオンし、次いで、エアコンリ
レー42をオンしてコンプレッサ56を作動させるよう
にしたため、エンジン始動の際の負荷が低減されて始動
ミスが少なくなる。この始動ミスの減少に伴い、スター
タ108やバッテリ105に与える負荷が減ってこれら
の寿命を延ばすことができ、事前冷暖房運転が行われな
い事態も減少する。更に、エアコンリレー42を強制的
にオンしてエアコンモードにするため、乗員がエアコン
モードを毎回設定する必要がなく、夏季等においてはエ
ンジンの自動始動に連動して十分な事前冷房運転を行う
ことができ、また、冬季においては事前暖房運転を行い
つつ窓の曇りを確実に除去することができる。
【0117】ステップS162でエラーカウントをクリ
アし、アフターアイドリング用のフラグがセットされて
いないと判断し(図17のS163)、メインルーチン
に戻る。メインルーチンに戻ってオルタネータ処理(S
7)が再度行われた時点で、自動始動用のフラグ、アフ
ターアイドリング用のフラグがセットされる(S12
7、S128)。
【0118】一方、ステップS156で、オルタネータ
が所定の発電状態にないと判断した場合は、ステップS
152で積算されたエラー回数が3回目か否かを判断し
(S164)、NOであればステップS150に戻って
エンジン始動を再度実行する(S150〜S156)。
エラー回数が3回目であれば、エラーカウントをクリア
した後(S165)、図16に示すステップS175に
進み、制御を停止する所定の処理を行う。
【0119】エンジンが始動した後には、ステップS1
57で記憶した内容に基づいて、事前冷暖房運転を継続
中であると判断し(S145)、ドアが開けられたか否
かを判断する(図16のS166)。ドアが閉まったま
まであれば、エンジン駆動中の安全チェックを行う(S
167)。この安全チェックは、車両側に設けられたス
イッチ等からの信号に基づいてなされ、ギヤ位置がニュ
ートラル位置であるか否か、サイドブレーキがセットさ
れているか否か、オルタネータが所定の発電状態にある
か否か等が行われる。ステップS166でドアが開けら
れたと判断した場合は、所定時間(例えば10秒)待機
したのち(S168)、ドアが閉められたか否かを判断
する(S169)。所定時間待機するようにしたのは、
自動始動運転の継続中に運転手が乗車することを考慮し
たものである。
【0120】ドアが閉まっており、安全条件も全て満足
されている場合には、自動始動予約メモリが「オン」の
ままで自動始動制御の予約が継続されているか否か(S
170)、ステップS157でスタートした事前冷暖房
時間が暖機完了時間(例えば10分)以下であるか否か
が判断される(S171)。予約が解除されず、暖機時
間も経過していなければ、図17に示すステップS16
3に進む。この時点ではアフターアイドリング用のフラ
グはセットされているためステップS172に進むが、
アフターアイドリングが継続中でないと判断し、エンジ
ンキーがイグニッション位置まで回されておらず、事前
冷暖房運転を継続中であると判断し(S173、S17
4)、メインルーチンに戻る。
【0121】上記のステップS145、S166〜17
1、S163、S172〜S174で、エンジンの継続
運転及び事前冷暖房運転を繰り返す。このような運転中
において、ドアが所定時間内に閉められない場合(S1
69)、安全条件のうち1つでも満足されていない場合
(S167)、自動始動制御の予約が解除された場合
(S170)、あるいは、暖機完了時間に達した場合
(171)には、ステップS175に進み、制御を停止
する所定の処理を行う。尚、この停止処理は、前述した
ように、エンジン始動の際の安全チェックがNOの場合
(S150)、あるいは、エンジン始動を3回試みたが
始動に失敗した場合(S164)にも行われる。
【0122】停止処理では、マイクロコンピュータMC
は、先ず、第2リレー102をオフさせる制御信号を出
力し(S175)、第2リレー102をオフする。これ
により、アクセサリーリレー109がオフしてキースイ
ッチ104のACC接点に電力が供給されなくなり、エ
アコンリレー42がオフして、コンプレッサ56はその
作動を停止する。次いで、第3リレー103をオフさせ
る制御信号を出力し(S176)、第3リレー103を
オフする。これによりエンジンが作動を停止する。そし
て、事前冷暖房作動中であることをクリアした後(S1
77)、ステップS92、93と同様に、自動始動予約
メモリに「オフ(予約解除)」を記憶し(S178)、
LEDデータ等を記憶し(S179)、更に、アフター
アイドリング用及び自動始動用のフラグをクリアして
(S180)、メインルーチンに戻る。
【0123】(アフターアイドリング制御) エンジン作動中から乗員がエンジンキーをオフし、アフ
ターアイドリング制御に移行する流れを説明する。図1
5に示すように、事前冷暖房運転が継続中でないと判断
し(S145)、アフターアイドリングが継続中でない
と判断し(S146)、自動始動制御の予約がなされて
いるか否かを判断する(S147)。自動始動予約メモ
リが「オフ」であり予約が解除されていると判断した場
合(S147)、あるいは、始動時刻を経過していない
と判断した場合(S148)には、図17に示すステッ
プS163に進む。
【0124】エンジンが作動した時点でアフターアイド
リング用のフラグがセットされているためステップS1
72に進み、このステップS172でアフターアイドリ
ングを継続中か否かを判断する。アフターアイドリング
前であれば、エンジンキーがイグニッション位置にある
ため(S173)、メインルーチンに戻る。エンジンの
通常運転中は、上記ステップS145〜S148、S1
63、S172、S173を繰り返している。
【0125】そして、乗員がエンジンキーをオフした時
点で、エンジンキーがイグニッション位置にないと判断
し(S173)、事前冷暖房運転が継続中でないと判断
し(S174)、アフターアイドリング予約メモリの内
容に基づいてアフターアイドリング制御の予約がなされ
ているか否かを判断する(S181)。アフターアイド
リング予約メモリが「オン」であり、予約設定がなされ
ていると判断すると、マイクロコンピュータMCは、先
ず、エアコンリレー42をオフさせる制御信号を出力し
(S182)、コンプレッサ56の作動を停止する。次
いで、第3リレー103をオンさせる制御信号、及び、
第2リレー102をオンさせる制御信号を出力し(S1
83、S184)、第3リレー103及び第2リレー1
02をオンする。これにより、キースイッチ104のI
GN接点及びACC接点に電力が供給され続け、イグニ
ッションリレー106及びアクセサリーリレー109が
オン状態となって、アイドリング運転が継続される。次
いで、設定されたアフターアイドリング時間をカウント
ダウンするカウンタを初期化した後、タイマーを作動し
て、アフターアイドリング時間のカウントダウンを開始
する(S185)。カウントダウン中のアフターアイド
リング時間をタイマー表示部85の数字表示部84に表
示させる指令データを記憶し(S186)、アフターア
イドリング中であることを記憶し(S187)、メイン
ルーチンに戻る。
【0126】アフターアイドリングが開始した後には、
ステップS187で記憶した内容に基づいてアフターア
イドリング継続中であると判断し(S172)、エンジ
ン駆動中の安全チェックを行う(S188)。この安全
チェックは、ギヤ位置がニュートラル位置であるか否
か、サイドブレーキがセットされているか否か、オルタ
ネータが所定の発電状態にあるか否か等が行われる。安
全条件が全て満足されている場合には、アフターアイド
リング予約メモリが「オン」のままでアフターアイドリ
ング制御の予約が継続されているか否か(S189)、
ステップS185でスタートしたタイマーが、設定され
たアフターアイドリング時間だけカウントダウンしたか
否かが判断される(S190)。予約が解除されず、設
定時間に達していなければ、メインルーチンに戻る。
【0127】上記のステップS145、S146、S1
63、S172、S188〜190で、エンジンのアフ
ターアイドリングを繰り返す。このような運転中におい
て、安全条件のうち1つでも満足されていない場合(S
188)、アフターアイドリング制御の予約が解除され
た場合(S189)、あるいは、アフターアイドリング
時間に達した場合(S190)には、ステップS191
に進み、制御を停止する所定の処理を行う。
【0128】停止処理では、マイクロコンピュータMC
は、先ず、第2リレー102をオフさせる制御信号を出
力し(S191)、第2リレー102をオフする。これ
により、アクセサリーリレー109がオフしてキースイ
ッチ104のACC接点に電力が供給されなくなる。次
いで、第3リレー103をオフさせる制御信号を出力し
(S192)、第3リレー103をオフする。これによ
りエンジンが作動を停止する。そして、アフターアイド
リング作動中であることをクリアし(S193)、現在
時間を数字表示部82に表示させる指令データを記憶し
(S194)、更に、アフターアイドリング用のフラグ
をクリアして(S195)、メインルーチンに戻る。
【0129】時間設定(S10) この処理においては、現在時刻の設定が行われる。フロ
ーチャートは、図示省略するが、リセットスイッチ78
が押されたならば、自動始動予約メモリ及びアフターア
イドリング予約メモリに「オフ」を記憶し、タイマー制
御の予約を解除する。次いで、時間設定スイッチ74の
HOURスイッチ72が押された場合には現在時刻の
「時」を1だけ増し、MINスイッチ73が押された場
合には現在時刻の「分」を1だけ増す現在時刻の設定操
作が行われる。設定操作が完了してSETスイッチ75
が押されると、現在時刻を数字表示部82に表示させる
指令データを記憶した後、メインルーチンに戻るように
なっている。
【0130】LED制御処理(S11) この処理においては、LEDの点灯や消灯が行われる。
フローチャートは、図示省略するが、前述した各処理に
おいて記憶されたLEDデータを転送用RAMにストア
した後に、LEDに対してシリアル転送するようになっ
ている。これにより、スイッチ61〜77の2色発光L
EDが「赤色」あるいは「緑色」に点灯され、表示部8
1に設けた種々のLEDが点灯あるいは消灯される。
【0131】LCDデータ処理(S12) この処理おいては、表示部のLCDに表示すべきデータ
が形成される。図18に示すように、先ず、温度を設定
温度表示部86に表示させる指令データの有無(S20
0)、自動始動時刻をタイマー表示部85に表示させる
指令データの有無(S201)、設定されたアフターア
イドリング時間をタイマー表示部85に表示させる指令
データの有無(S202)、カウントダウン中のアフタ
ーアイドリング時間をタイマー表示部85に表示させる
指令データの有無(S203)を判断する。ステップS
200で温度表示指令データが有ると判断すると、設定
された温度に対応する温度表示データを転送用RAMに
ストアする(S204)。同様に、ステップS201〜
S203の判断に基いて、設定された自動始動時刻に対
応する表示データ(S205)、設定されたアフターア
イドリング時間に対応する表示データ(S206)、カ
ウントダウン中のアフターアイドリング時間に対応する
表示データ(S207)を転送用RAMにストアする。
また、ステップS203の判断がNOであれば、現在時
刻に対応する表示データを転送用RAMにストアする
(S208)。これらのステップS204〜S208で
ストアされた表示データに加えて、図柄等に関するキャ
ラクタ表示データを転送用RAMにストアして(S20
9)、メインルーチンに戻る。
【0132】LCD制御処理(S13) この処理おいては、ストアしたデータに基づいてLCD
が駆動される。フローチャートは、図示省略するが、L
CDの駆動を停止した後、上記ステップS12で転送用
RAMにストアした表示データを表示用RAMにストア
し、次いで、LCDを駆動するようになっている。これ
により、設定温度がバー表示で設定温度表示部86に表
示され、現在時刻がタイマー表示部85に表示される。
【0133】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のコントロ
ールパネルは、内外気切換スイッチ等を自己復帰式スイ
ッチより構成すると共に、これらスイッチの操作を処理
してアクチュエータやエアコン用制御手段に出力するコ
ントロールパネル用制御手段をパネルケーシング内に組
み込んだことから、スイッチに高級感がでると共に、コ
ントロールパネル全体の小型化を図ることができる。
【0134】更に、コントロールパネル用制御手段から
出力される信号の仕様に互換性を持たせたことにより、
既設コントロールパネルと交換自在となり、使用者は、
自動車用空気調和装置の構成はそのままでコントロール
パネルだけを取り換えることができる。例えば、使用者
は、プッシュ式スイッチが使用された既設のコントロー
ルパネルを、高級感のあるコントロールパネルに付け替
えることができる。このように、使用者は自分の好みに
応じてコントロールパネルだけを交換することができ、
コントロールパネルのグレードアップを容易に図ること
ができ、商品としてのコントロールパネルの付加価値を
高めることができる。また、使用者は、車両を購入する
際でも、複数のコントロールパネルの中から自己の好み
に応じた種類、機能、デザインを備えたコントロールパ
ネルを選択することができる。
【0135】しかも、コントロールパネル用制御手段を
組み込むと共に空調制御操作に要する領域を小型化でき
ることから、他の構成部材をコントロールパネルに組み
込むことができ、この追加した構成部材で空調制御機能
以外の他の機能をコントロールパネルに持たせることが
できる。そこで、本考案のコントロールパネルは、自動
始動制御機能、及び、アフターアイドリング制御機能を
有している。このため、これら機能を発揮するタイマー
制御装置をコントロールパネルと別個に設ける必要がな
くなり、見栄えが良く、取り付け強度が不足することも
ない。
【0136】また、本考案のコントロールパネルは、エ
ンジンの自動始動に連動して車室内の空調を行う事前冷
暖房制御機能を有し、エアコンモードに設定する制御信
号を強制的にコンプレッサ用給電状態切換手段に出力す
るため、自動車用空気調和装置は必ずエアコンモードと
なる。従って、夏季等において、乗員がエアコンスイッ
チをオンにしておくのを忘れた場合であっても、十分な
事前冷房運転を行うことができ、冬季においては、事前
暖房運転を行いつつ、窓の曇りを確実に除去することが
できる。
【0137】更に、コントロールパネル用制御手段は、
自動始動モードによりエンジンが自動始動した後に事前
冷暖房制御信号を出力するため、エンジン始動の際には
コンプレッサは駆動されない。従って、エンジン始動の
際の負荷が低減されて始動ミスが少なくなる。この始動
ミスの減少に伴い、スタータやバッテリに与える負荷が
減ってこれらの寿命を延ばすことができ、事前冷暖房運
転が行われない事態も減少する。エンジンの自動始動が
完了した後にエアコンスイッチを強制的にオンする制御
は、タイマー制御と事前冷暖房制御とを単一のコントロ
ールパネル用制御手段で行うため、極めて容易かつ安価
に行うことができる。
【0138】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る自動車用空気調和装
置のコントロールパネルを示す正面図
【図2】 表示部の他の実施例を示す正面図
【図3】 図1及び図2に示されるコントロールパネル
の構成を示すブロック図
【図4】 自動始動制御、事前冷暖房制御、アフターア
イドリング制御に関連する構成の要部を示すブロック図
【図5】 本実施例のメインルーチンを示すフローチャ
ート
【図6】 割り込みルーチンを示すフローチャート
【図7】 インテークモード制御を示すフローチャート
【図8】 吹出口モード制御を示すフローチャート
【図9】 設定温度制御を示すフローチャート
【図10】A/Cスイッチ制御を示すフローチャート
【図11】タイマー設定(自動始動時刻)を示すフロー
チャート
【図12】タイマー設定(アフターアイドリング時間)
を示すフローチャート
【図13】オルタネータ処理を示すフローチャート
【図14】フェールセーフ処理を示すフローチャート
【図15】タイマー制御を示すフローチャート
【図16】図15の分図でありタイマー制御を示すフロ
ーチャート
【図17】図15の分図でありタイマー制御を示すフロ
ーチャート
【図18】LCDデータ処理を示すフローチャート
【図19】一般的な自動車用空気調和装置を示す概略構
成図
【図20】自動車用空気調和装置の従来のコントロール
パネルを示す正面図
【図21】従来のコントロールパネルの構成を示すブロ
ック図
【符号の説明】
10…自動車用空気調和装置 14…インテークドア
15…ファン 16…ファンモータ 18…ヒータコア 19…エ
アミックスドア 20、21、22…吹出口(ベント口、デフロスト口、
フット口) 26…モードドア(ベントドア23、デフドア24、フ
ットドア25の総称) 27…インテークACTR(インテークドア用モータア
クチュエータ) 28…エアミックスACTR(エアミックスドア用モー
タアクチュエータ) 29…モードACTR(モードドア用モータアクチュエ
ータ) 35…既設コントロールパネル 36…既設内外
気切換スイッチ 37…既設吹出口切換スイッチ 38…既設エア
コンスイッチ 39…既設温度調節レバー 42…エアコンリレー(コンプレッサ用給電状態切換手
段) 45…オートアンプ(エアコン用制御手段) 56…
コンプレッサ 60…コントロールパネル 61…RECスイッチ
(内外気切換スイッチ) 67…吹出口切換スイッチ 68…A/Cスイッチ
(エアコンスイッチ) 71…温度調節スイッチ 74…時間設定スイッチ 77…T/ONスイッチ(タイマー予約スイッチ) 79…風量調節ダイヤル(風量調節部) 81…
表示部 98…タイマー(計時手段) 101…第1リレー 102…第2リレー 103
…第3リレー (101、102、103…エンジン始動回路 102、103…エンジン継続駆動回路) 108…エンジンスタータ 80…パネルケーシング MC…マイクロコンピュータ(コントロールパネル用制
御手段)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内気や外気の導入状態を切り換えるインテ
    ークドア(14)と、 ヒータコア(18)を通過する空気と前記ヒータコア(18)を
    迂回して流れる空気との比率を調節するエアミックスド
    ア(19)と、 車室内へ空気を配風するための吹出口(20,21,22)を選択
    するモードドア(23,24,25(26))と、 前記各ドア(14,19,26)のそれぞれを開閉駆動するインテ
    ークドア用モータアクチュエータ(27)、エアミックスド
    ア用モータアクチュエータ(28)、モードドア用モータア
    クチュエータ(29)と、 冷房サイクルを構成するコンプレッサ(56)への給電をオ
    ン、オフするコンプレッサ用給電状態切換手段(42)と、 内気や外気を導入して車室内へ配風するファン(15)を駆
    動するファンモータ(16)と、 乗員により設定された車室内設定温度が電気信号に変換
    されて入力されると共にこの信号に基づいて前記エアミ
    ックスドア用モータアクチュエータ(28)を作動させて前
    記エアミックスドア(19)を開閉駆動するエアコン用制御
    手段(45)とを備えた自動車用空気調和装置(10)に設けら
    れるコントロールパネル(60)であって、 前記インテークドア(14)を操作するための内外気切換ス
    イッチ(61)と、 前記モードドア(26)を操作して所定の吹出口モードに設
    定するための複数個の吹出口切換スイッチ(67)と、 前記コンプレッサ用給電状態切換手段(42)を操作するた
    めのエアコンスイッチと(68)、 車室内へ配風される空気の温度を設定するための温度調
    節スイッチ(71)と、 前記ファンモータ(16)の回転数を操作するための風量調
    節部(79)とを有し、 前記各スイッチ(61,67,68,71) を、乗員の押し下げ動作
    に応答して電気信号を生じる自己復帰式スイッチより構
    成すると共に、これら各スイッチ(61,67,68,71) 及び前
    記風量調節部(79)をパネルケーシング(80)の前面に配置
    し、 少なくとも前記内外気切換スイッチ(61)、前記吹出口切
    換スイッチ(67)、前記エアコンスイッチ(68)、及び、前
    記温度調節スイッチ(71)が接続されると共に、前記内外
    気切換スイッチ(61)の操作に対応して前記インテークド
    ア(14)を駆動する制御信号を前記インテークドア用モー
    タアクチュエータ(27)に出力し、前記吹出口切換スイッ
    チ(67)の操作に対応して前記モードドア(26)を駆動する
    制御信号を前記モードドア用モータアクチュエータ(29)
    に出力し、前記エアコンスイッチ(68)の操作に対応して
    前記コンプレッサ用給電状態切換手段(42)を作動させる
    制御信号を当該コンプレッサ用給電状態切換手段(42)に
    出力し、前記温度調節スイッチ(71)の操作により設定さ
    れた車室内設定温度を電気信号に変換して前記エアコン
    用制御手段(45)に出力するコントロールパネル用制御手
    段(MC)を前記パネルケーシング(80)内に組み込み、 前記コントロールパネル用制御手段(MC)は、前記自動車
    用空気調和装置(10)に既に設けられている既設コントロ
    ールパネル(35)の既設内外気切換スイッチ(36)、既設吹
    出口切換スイッチ(37)、既設エアコンスイッチ(38)、及
    び、既設温度調節スイッチやレバー(39)が操作されたと
    きと同じ互換性のある制御信号を前記インテークドア用
    モータアクチュエータ(27)、前記モードドア用モータア
    クチュエータ(29)、前記コンプレッサ用給電状態切換手
    段(42)、及び、前記エアコン用制御手段(45)にそれぞれ
    出力するよう制御されてなり、 前記既設コントロールパネル(35)と交換自在に構成され
    ていることを特徴とする自動車用空気調和装置のコント
    ロールパネル。
  2. 【請求項2】乗員が乗車する前でも予め設定された始動
    時刻になると自動車エンジンを自動始動する自動始動モ
    ードを設定するためのタイマー予約スイッチ(77)と、 前記始動時刻を設定するための時間設定スイッチ(74)
    と、 時間を測定する計時手段(98)と、 エンジンキーがスタート位置まで回された状態を模擬的
    に形成して前記自動車エンジンを始動するエンジンスタ
    ータ(108) を作動させるエンジン始動回路(101〜103)
    と、 前記時間設定スイッチ(74)により設定された前記始動時
    刻あるいは前記計時手段(98)で測定した現在時刻を表示
    すると共に、前記温度調節スイッチ(71)により設定され
    た車室内設定温度を表示する表示部(81)と、を更に有
    し、 これらタイマー予約スイッチ(77)、時間設定スイッチ(7
    4)、及び、表示部(81)を前記コントロールパネル用制御
    手段(MC)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)の
    前面に配置し、 前記計時手段(98)及び前記エンジン始動回路(101〜103)
    を前記コントロールパネル用制御手段(MC)に接続すると
    共に前記パネルケーシング(80)内に組み込み、 前記コントロールパネル用制御手段(MC)は、前記始動時
    刻、前記現在時刻及び前記車室内設定温度を前記表示部
    (81)に表示すると共に、前記タイマー予約スイッチ(77)
    により前記自動始動モードが設定された場合、前記計時
    手段(98)で測定した時間が前記始動時刻を経過したとき
    には前記エンジンスタータ(108) を作動させて前記自動
    車エンジンを始動させる信号を前記エンジン始動回路(1
    01〜103)に出力するようにしてなる請求項1に記載の自
    動車用空気調和装置のコントロールパネル。
  3. 【請求項3】エンジンキーをオフした後も予め設定され
    たアフターアイドリング時間だけ自動車エンジンを運転
    し続けるアフターアイドリングモードを設定するための
    タイマー予約スイッチ(77)と、 前記アフターアイドリング時間を設定するための時間設
    定スイッチ(74)と、 時間を測定する計時手段(98)と、 前記エンジンキーをオフした後も前記エンジンキーがイ
    グニッション位置にある状態を模擬的に形成して前記自
    動車エンジンを運転し続けるエンジン継続駆動回路(10
    2,103) と、 前記時間設定スイッチ(74)により設定された前記始動時
    刻あるいは前記計時手段(98)で測定した現在時刻を表示
    すると共に、前記温度調節スイッチ(71)により設定され
    た車室内設定温度を表示する表示部(81)と、を更に有
    し、 これらタイマー予約スイッチ(77)、時間設定スイッチ(7
    4)、及び、表示部(81)を前記コントロールパネル用制御
    手段(MC)に接続すると共に前記パネルケーシング(80)の
    前面に配置し、 前記計時手段(98)及び前記エンジン継続駆動回路(102,1
    03) を前記コントロールパネル用制御手段(MC)に接続す
    ると共に前記パネルケーシング(80)内に組み込み、 前記コントロールパネル用制御手段(MC)は、前記アフタ
    ーアイドリング時間、前記現在時刻及び前記車室内設定
    温度を前記表示部(81)に表示すると共に、前記タイマー
    予約スイッチ(77)により前記アフターアイドリングモー
    ドが設定された場合、前記計時手段(98)で測定した時間
    が前記アフターアイドリング時間を経過するまで前記自
    動車エンジンを運転し続ける信号を前記エンジン継続駆
    動回路(102,103) に出力するようにしてなる請求項1に
    記載の自動車用空気調和装置のコントロールパネル。
  4. 【請求項4】前記コントロールパネル用制御手段(MC)
    は、前記自動始動モードによる前記自動車エンジンの自
    動始動に連動して前記自動車用空気調和装置(10)を作動
    させる事前冷暖房制御信号を、前記インテークドア用モ
    ータアクチュエータ(27)、前記モードドア用モータアク
    チュエータ(29)、前記コンプレッサ用給電状態切換手段
    (42)、及び、前記エアコン用制御手段(45)に出力するよ
    うにしてなる請求項2記載の自動車用空気調和装置のコ
    ントロールパネル。
  5. 【請求項5】前記コントロールパネル用制御手段(MC)
    は、前記自動始動モードにより前記自動車エンジンが自
    動始動した後に前記事前冷暖房制御信号を出力するよう
    にしてなる請求項4記載の自動車用空気調和装置のコン
    トロールパネル。
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