JP2598356B2 - 双ロール式連続鋳造方法 - Google Patents
双ロール式連続鋳造方法Info
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- JP2598356B2 JP2598356B2 JP4084985A JP8498592A JP2598356B2 JP 2598356 B2 JP2598356 B2 JP 2598356B2 JP 4084985 A JP4084985 A JP 4084985A JP 8498592 A JP8498592 A JP 8498592A JP 2598356 B2 JP2598356 B2 JP 2598356B2
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- flapper
- continuous casting
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板鋳片を製造する双
ロール式連続鋳造において、装入したフラッパーの変形
等によりフラッパーとロール表面との間隙に地金等が咬
み込むのを防止した連続鋳造方法に関する。
ロール式連続鋳造において、装入したフラッパーの変形
等によりフラッパーとロール表面との間隙に地金等が咬
み込むのを防止した連続鋳造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】内側に向って回転する２個のロール間に
溶鋼を注入し、金属の薄板を鋳造する双ロール式連続鋳
造方法はベッセマー法として知られている。
溶鋼を注入し、金属の薄板を鋳造する双ロール式連続鋳
造方法はベッセマー法として知られている。
【０００３】この方法は、２個のロールを適当な間隔で
配置し、上方から溶融金属を注入しながら互に内側に回
転させると、注入された溶融金属はロールと接触し熱を
奪われ、その結果ロール表面に凝固シェルが形成され、
ロールの回転に伴って両凝固シェルは接合し、さらに圧
下されて所定の厚さの鋳片となってロールの下方に送出
されて薄板鋳片を製造する。
配置し、上方から溶融金属を注入しながら互に内側に回
転させると、注入された溶融金属はロールと接触し熱を
奪われ、その結果ロール表面に凝固シェルが形成され、
ロールの回転に伴って両凝固シェルは接合し、さらに圧
下されて所定の厚さの鋳片となってロールの下方に送出
されて薄板鋳片を製造する。
【０００４】この場合凝固シェルは、溶融金属がロール
に接触した点から凝固を開始し、成長を続けてロールキ
ス点で所定の厚さの凝固シェルとなり、このシェルが圧
下されて一定の厚さの鋳片となるのであるから、製造さ
れる鋳片厚さの精度を維持するためには、凝固開始点か
らロールキス点までの距離を常に一定に制御する必要が
ある。
に接触した点から凝固を開始し、成長を続けてロールキ
ス点で所定の厚さの凝固シェルとなり、このシェルが圧
下されて一定の厚さの鋳片となるのであるから、製造さ
れる鋳片厚さの精度を維持するためには、凝固開始点か
らロールキス点までの距離を常に一定に制御する必要が
ある。
【０００５】この凝固開始点からロールキス点までの距
離を制御する技術として、例えば特公昭６２−５８８１
１号公報に開示された双ロール型鋳造圧延機とその制御
方法の技術がある。
離を制御する技術として、例えば特公昭６２−５８８１
１号公報に開示された双ロール型鋳造圧延機とその制御
方法の技術がある。
【０００６】この技術は、２個のロールによって形成さ
れる溶鋼の湯溜り部に、ロールと溶鋼との接触面積を調
節するためのフラッパーを設け、ロール表面を摺動する
フラッパーの位置を所望の値に設定して、湯溜り部にお
ける溶鋼とロールとの接触面積を制御し、形成される凝
固シェル厚を制御する双ロール型鋳造圧延機の制御方法
である。
れる溶鋼の湯溜り部に、ロールと溶鋼との接触面積を調
節するためのフラッパーを設け、ロール表面を摺動する
フラッパーの位置を所望の値に設定して、湯溜り部にお
ける溶鋼とロールとの接触面積を制御し、形成される凝
固シェル厚を制御する双ロール型鋳造圧延機の制御方法
である。
【０００７】この場合凝固シェルの厚さは、フラッパー
の先端あるいは溶鋼がロールに接する凝固開始点からロ
ールキス点までの円周に沿った長さ（弧長）の１／２〜
１乗にほぼ比例するので、例えばロールキス点までの弧
長を長くすればロールキス点での凝固シェルの厚みは大
きくなる。このように湯溜り部における湯面変動に影響
されることもなく、フラッパーの位置を適宜調整するこ
とにより凝固開始位置を安定化して凝固シェル厚を制御
し、製造される鋳片を精度良く維持することができる。
の先端あるいは溶鋼がロールに接する凝固開始点からロ
ールキス点までの円周に沿った長さ（弧長）の１／２〜
１乗にほぼ比例するので、例えばロールキス点までの弧
長を長くすればロールキス点での凝固シェルの厚みは大
きくなる。このように湯溜り部における湯面変動に影響
されることもなく、フラッパーの位置を適宜調整するこ
とにより凝固開始位置を安定化して凝固シェル厚を制御
し、製造される鋳片を精度良く維持することができる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの技術は、
当初は図２（ａ）に示すようにフラッパー４の先端すな
わち凝固開始点６はロール１面に接して摺動し、凝固シ
ェル５も凝固開始点６から生成して精度よく鋳片を製造
する。
当初は図２（ａ）に示すようにフラッパー４の先端すな
わち凝固開始点６はロール１面に接して摺動し、凝固シ
ェル５も凝固開始点６から生成して精度よく鋳片を製造
する。
【０００９】しかし長時間操業を続けると、フラッパー
４を形成する耐火物の磨耗，熱歪等による変形により、
ロール表面曲率よりもフラッパー下面（ロールとの接触
面） の曲率の一部、特に先端部の曲率が大ききくなる
と、図２（ｂ）に示すようにフラッパー４とロール１と
の間に隙間１１が生じ、この隙間１１に地金１２等が咬
み込むいわゆる差し込みがおこり、凝固開始点６の位置
が変動して製造される鋳片の精度を悪くするとともに、
鋳片の二重肌，肌荒れ等の原因ともなる。
４を形成する耐火物の磨耗，熱歪等による変形により、
ロール表面曲率よりもフラッパー下面（ロールとの接触
面） の曲率の一部、特に先端部の曲率が大ききくなる
と、図２（ｂ）に示すようにフラッパー４とロール１と
の間に隙間１１が生じ、この隙間１１に地金１２等が咬
み込むいわゆる差し込みがおこり、凝固開始点６の位置
が変動して製造される鋳片の精度を悪くするとともに、
鋳片の二重肌，肌荒れ等の原因ともなる。
【００１０】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
薄板鋳片を製造する双ロール式連続鋳造において、装入
したフラッパー下面とロール表面との間隙に地金等が咬
み込むのを防止し、良好な表面性状の鋳片を得る連続鋳
造方法を提供する。
薄板鋳片を製造する双ロール式連続鋳造において、装入
したフラッパー下面とロール表面との間隙に地金等が咬
み込むのを防止し、良好な表面性状の鋳片を得る連続鋳
造方法を提供する。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は、２個のロール
間に形成される溶湯湯溜り部に溶湯の凝固開始点を固定
するフラッパーを装入して行う双ロール式連続鋳造方法
において、該フラッパーとタンディッシュ下面との間
に、その一端がフラッパー上面のうち溶湯面より上側
に、他の一端がタンディッシュ下面に夫々連接され且つ
ロール表面からロール内部に向かう方向に伸縮自在な押
圧軸を有する押圧装置により、該フラッパー下面先端部
がロール表面に接するように弾機的に押圧し続けながら
鋳造することを特徴とする双ロール式連続鋳造方法であ
る。
間に形成される溶湯湯溜り部に溶湯の凝固開始点を固定
するフラッパーを装入して行う双ロール式連続鋳造方法
において、該フラッパーとタンディッシュ下面との間
に、その一端がフラッパー上面のうち溶湯面より上側
に、他の一端がタンディッシュ下面に夫々連接され且つ
ロール表面からロール内部に向かう方向に伸縮自在な押
圧軸を有する押圧装置により、該フラッパー下面先端部
がロール表面に接するように弾機的に押圧し続けながら
鋳造することを特徴とする双ロール式連続鋳造方法であ
る。
【００１２】
【作用】地金等の差し込みが生ずるのは、フラッパーが
磨耗，熱歪等により変形し、フラッパーとロールが馴染
まなくなってその間に隙間が生ずるからであり、特にフ
ラッパーが反り上がって（フラッパー下面の曲率＞ロー
ル表面曲率）、湯溜り部内に浸漬したフラッパー先端部
とロール面との間に隙間が生じた場合に地金等の差し込
みが生ずる。
磨耗，熱歪等により変形し、フラッパーとロールが馴染
まなくなってその間に隙間が生ずるからであり、特にフ
ラッパーが反り上がって（フラッパー下面の曲率＞ロー
ル表面曲率）、湯溜り部内に浸漬したフラッパー先端部
とロール面との間に隙間が生じた場合に地金等の差し込
みが生ずる。
【００１３】本発明は、この湯溜り部内に浸漬したフラ
ッパーの先端部が常にロール面に間隙なく密着するよう
にフラッパーを、円状のロール側断面において円周上か
ら円の内部に向かう方向に、弾機的に押圧し、この間に
地金等が咬み込むのを防止し、凝固開始点の位置を常に
正常に保って製造される鋳片の精度を維持し、またこの
差し込みに起因する鋳片の二重肌，肌荒れ等を防止して
表面性状の良好な鋳片を得るものである。
ッパーの先端部が常にロール面に間隙なく密着するよう
にフラッパーを、円状のロール側断面において円周上か
ら円の内部に向かう方向に、弾機的に押圧し、この間に
地金等が咬み込むのを防止し、凝固開始点の位置を常に
正常に保って製造される鋳片の精度を維持し、またこの
差し込みに起因する鋳片の二重肌，肌荒れ等を防止して
表面性状の良好な鋳片を得るものである。
【００１４】
【実施例】図１は、双ロール式連続鋳造機において、フ
ラッパーの先端部がロール面に接するように弾機的に押
圧するに適した装置の一例を示す。
ラッパーの先端部がロール面に接するように弾機的に押
圧するに適した装置の一例を示す。
【００１５】１は一対の鋳造用のロールであり、相対す
るロール１上部の両側面にはサイド堰２が取り付けら
れ、ロールとの間に溶湯の湯溜り部３を形成する。湯溜
り部３のロール１面には、それぞれフラッパー４が上方
よりロールに沿って装入され、凝固シェル５はフラッパ
ー４がロールに接する凝固開始点６からロールキス点７
までの弧長の１／２〜１乗にほぼ比例して成長する。
るロール１上部の両側面にはサイド堰２が取り付けら
れ、ロールとの間に溶湯の湯溜り部３を形成する。湯溜
り部３のロール１面には、それぞれフラッパー４が上方
よりロールに沿って装入され、凝固シェル５はフラッパ
ー４がロールに接する凝固開始点６からロールキス点７
までの弧長の１／２〜１乗にほぼ比例して成長する。
【００１６】８はフラッパー４の押圧装置であり、図示
のように、一端がフラッパー上面のうち溶湯面より上側
に、又他端がタンディッシュ９下面に夫々連接され、且
つ、ロール表面からロール内部に向う方向に伸縮自在な
押圧軸を有し、フラッパー４を弾機的にロール１に押圧
し続ける。この押圧手段としては、油圧，空気圧，ばね
等が使用できる。なおフラッパー４に対する押圧位置
は、溶湯面より上側で、可能なかぎり先端部の凝固開始
点６に近い位置が好ましい。
のように、一端がフラッパー上面のうち溶湯面より上側
に、又他端がタンディッシュ９下面に夫々連接され、且
つ、ロール表面からロール内部に向う方向に伸縮自在な
押圧軸を有し、フラッパー４を弾機的にロール１に押圧
し続ける。この押圧手段としては、油圧，空気圧，ばね
等が使用できる。なおフラッパー４に対する押圧位置
は、溶湯面より上側で、可能なかぎり先端部の凝固開始
点６に近い位置が好ましい。
【００１７】このようにして、フラッパーを押圧装置４
によりロール表面からロール内部に向う方向に押圧しつ
つ鋳造することにより、フラッパーの先端部下面とロー
ル面との間に隙間が生じて地金等が咬み込むのを防止
し、凝固開始点６の位置を常に正常に保って製造される
鋳片の精度を維持し、またこの差し込みに起因する鋳片
の二重肌，肌荒れ等を防止して表面性状の良好な鋳片が
得られる。
によりロール表面からロール内部に向う方向に押圧しつ
つ鋳造することにより、フラッパーの先端部下面とロー
ル面との間に隙間が生じて地金等が咬み込むのを防止
し、凝固開始点６の位置を常に正常に保って製造される
鋳片の精度を維持し、またこの差し込みに起因する鋳片
の二重肌，肌荒れ等を防止して表面性状の良好な鋳片が
得られる。
【００１８】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の連続鋳造方法
は、フラッパーをロール面からロール内部に向う方向に
押圧して、その先端部下面を弾機的にロール面に押圧し
て鋳造することにより、凝固開始点から地金等が咬み込
むのが防止され、凝固開始点の位置を常に正常に保って
製造される鋳片の精度を維持し、またこの差し込みに起
因する鋳片の二重肌，肌荒れもなくなり、表面性状の良
好な鋳片が得られる。
は、フラッパーをロール面からロール内部に向う方向に
押圧して、その先端部下面を弾機的にロール面に押圧し
て鋳造することにより、凝固開始点から地金等が咬み込
むのが防止され、凝固開始点の位置を常に正常に保って
製造される鋳片の精度を維持し、またこの差し込みに起
因する鋳片の二重肌，肌荒れもなくなり、表面性状の良
好な鋳片が得られる。
【図１】双ロール式連続鋳造機において、フラッパーを
弾機的に押圧するに適した装置の一例を示す側面図であ
る。
弾機的に押圧するに適した装置の一例を示す側面図であ
る。
【図２】地金の咬み込み現象を説明する図面であり、図
２（ａ）はフラッパーが正常な状態，図２（ｂ）は隙間
が生じ地金が咬み込んだ状態を示す図面である。
２（ａ）はフラッパーが正常な状態，図２（ｂ）は隙間
が生じ地金が咬み込んだ状態を示す図面である。
１ 鋳造用のロール ２ サイド堰 ３ 湯溜り部 ４ フラッパー ５ 凝固シェル ６ 凝固開始点 ７ ロールキス点 ８ フラッパーの押圧装置９ タンディッシュ １１ 隙間 １２ 差し込み地金
Claims (1)
- 【請求項１】 ２個のロール間に形成される溶湯湯溜り
部に溶湯の凝固開始点を固定するフラッパーを装入して
行う双ロール式連続鋳造方法において、該フラッパーと
タンディッシュ下面との間に、その一端がフラッパー上
面のうち溶湯面より上側に、他の一端がタンディッシュ
下面に夫々連接され且つロール表面からロール内部に向
かう方向に伸縮自在な押圧軸を有する押圧装置により、
該フラッパー下面先端部がロール表面に接するように弾
機的に押圧し続けながら鋳造することを特徴とする双ロ
ール式連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4084985A JP2598356B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 双ロール式連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4084985A JP2598356B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 双ロール式連続鋳造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05245593A JPH05245593A (ja) | 1993-09-24 |
| JP2598356B2 true JP2598356B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=13845920
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4084985A Expired - Fee Related JP2598356B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 双ロール式連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2598356B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016083506A1 (en) | 2014-11-28 | 2016-06-02 | Siemens Vai Metals Technologies Gmbh | Method for casting metal strip with crown control |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6258811A (ja) * | 1985-09-03 | 1987-03-14 | 東京電力株式会社 | Ｃｖケ−ブル用接続部の製造装置 |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP4084985A patent/JP2598356B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05245593A (ja) | 1993-09-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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