JP2598190Y2 - ワイヤ錠装置 - Google Patents

ワイヤ錠装置

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JP2598190Y2
JP2598190Y2 JP1993058050U JP5805093U JP2598190Y2 JP 2598190 Y2 JP2598190 Y2 JP 2598190Y2 JP 1993058050 U JP1993058050 U JP 1993058050U JP 5805093 U JP5805093 U JP 5805093U JP 2598190 Y2 JP2598190 Y2 JP 2598190Y2
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unlocking
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一善 依田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、二輪車等の盗難防止に
使用されるワイヤ錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車(自転車,原動機付き自転車,自
動二輪車)等の盗難防止に使用されるワイヤ錠装置につ
いての従来技術には、特開昭63−241285号,実
開昭60−11975号,実開昭63−201174号
公報に記載された技術などがある。実開昭60−119
75号公報に記載されたワイヤ錠装置は、 錠本体の一
端にワイヤの一端が固着され、ワイヤの他端に設けられ
た係合部を、錠本体のワイヤ挿入孔に挿入すると、ワイ
ヤ錠装置が施錠される。特開昭63−241285号の
錠装置は、シャックルの両端部が錠本体の2個のワイヤ
挿入孔に同時に挿入され、同時に施錠される構造になっ
ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記のワイヤ錠装置に
は次のような課題があった。 (1) 実開昭60−11975号公報のワイヤ錠装置で
は、ワイヤの先端部を二輪車の車輪に挿通した後に、反
対側のワイヤ挿入孔に挿入しなければならないので、施
錠操作が不便な場合がある。 (2) 特開昭63−241285号の錠装置では、ワイヤ
の両端部を、錠本体の2個のワイヤ挿入孔に同時に挿入
しなければならないので、場所によっては施錠し難い。
本考案はかかる課題を解決することを目的としており、
ワイヤと錠本体とを分離することができ、ワイヤの両端
を錠本体に取り付けるときに、ワイヤの両端を同一方向
から挿入できるワイヤ錠装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のワイヤ錠装置においては、内部に収容室が
設けられ、外側面から上記収容室に貫通する2個のワイ
ヤ挿入孔が設けられる錠本体と、上記収容室内に挿入さ
れ、ワイヤ挿入孔に挿入されたワイヤ端部にそれぞれ係
脱する方向に摺動可能に設けられるラッチと、該ラッチ
を係止方向に付勢するばねと、上記錠本体の一端部に嵌
着されるシリンダ錠と、一端が該シリンダ錠のロータに
係合し、他端が上記収容室内に回動可能に支承され、上
記ロータの解錠方向回動により上記ラッチを上記係止方
向とは反対方向に押動する解錠爪を有するプレートとに
より構成した。
【0005】上記解錠爪は、上記ロータの一回転方向に
突出し、且つ、上異なる長さを有することができる。或
いは、上記解錠爪は、一方の解錠爪が上記ロータの一回
転方向に突出し、他方の解錠爪が上記ロータの他の回転
方向に突出する構造とすることができる。
【0006】
【作用】上記のように構成されたワイヤ錠装置は、錠本
体とワイヤとを切り離して収納することができるので、
収納する場合や携帯する場合に便利である。ワイヤ挿入
孔がほぼ平行に設けられているので、錠本体に対して同
じ方向からワイヤの両先端部を挿入することができる。
ワイヤの先端部を挿入すると、ラッチがワイヤの先端部
に係合し、ワイヤ錠装置が施錠される。
【0007】解錠する場合には、シリンダ錠に挿入した
キーを解錠方向に回動すると、シリンダ錠のロータとと
もにプレートが回動し、プレートの解錠爪がラッチを係
合解除方向に押動するので、ワイヤ錠装置が解錠し、ワ
イヤを取り外すことができる。
【0008】2個の解除爪の長さが、ラッチ押動時期が
異なる長さに形成されている場合には、シリンダ錠に挿
入したキーを解錠方向に回動したときに、一方の解除爪
がラッチを押動してラッチとワイヤの一端との係合を解
除し、ワイヤの一端を取り外すことができる。このと
き、ワイヤの他端は未だラッチに係合したままで、取外
し不能であり、ワイヤの他端を錠本体に取り付けたまま
車輪からワイヤを取り外す従来例と同様な使用方法が可
能になる。キーの解錠方向の回動量を多くすると、ワイ
ヤの他端も取り外せるので、ワイヤと錠本体を分離する
ことも可能である。
【0009】2個の解除爪が反対方向に突出している場
合には、シリンダ錠に挿入したキーを一方向に回動して
選択的にワイヤ一端を取り外すことができる。両端を取
り外したい場合には、更に他方向に回動してワイヤの他
端を取り外すことができる。ワイヤの一端を外したとき
には、従来例と同様な使用方法が可能になり、更にワイ
ヤの他端を外すと、ワイヤと錠本体が分離するので、収
納,携帯に便利になる。
【0010】
【実施例】本考案の実施例について図面を参照して説明
すると、図1は第一実施例のワイヤ錠装置Aの縦断面
図,図2はワイヤ錠装置Aの分解斜視図である。図2に
示すように、筒状のケース21には同方向に開口するワ
イヤ挿入開口22が設けられ、筒状のケース21の内部
に嵌挿されるフレーム23と筒状のケース21とにより
錠本体20が構成される。嵌挿されたフレーム23はノ
ックピン24によりケース21に固定される。
【0011】フレーム23は、ワイヤ挿入開口22に相
対する位置にワイヤ挿入孔25が設けられ、両ワイヤ挿
入孔25の周囲には、それぞれフレーム23の外周面を
切欠したラッチ収容室26が形成され、両ラッチ収容室
26には、それぞれ一対のラッチ27が摺動可能に挿入
される。
【0012】ラッチ27は、ラッチ収容室26に沿って
摺動可能な摺動片27aと、摺動片27aからほぼ直角
に突出する突起27bとにより構成される。摺動片27
aには、ワイヤ挿入孔25に近い方の端部に半円形に切
欠された係合部28が形成され、突起27bにはワイヤ
挿入孔25に近い方の角部を斜めに切欠した受圧面29
が形成される。各ラッチ27の突起27bとラッチ収容
室26との間にばね30が弾装され、各ラッチ27は、
係合部28がワイヤ挿入孔25に突出する方向に付勢さ
れる。
【0013】フレーム23の右端部に底付きの孔31が
設けられ、底付きの孔31には、端面に鍵孔32aを有
するシリンダ錠32が嵌着される。フレーム23の左端
部を貫通する空間部33には、左側壁面に支軸34が設
けられ、支軸34にはブッシュ35が挿通される。フレ
ーム23の下側の外周面には、空間部33と底付きの孔
31とを連通するプレート収容室36が設けられる(図
1参照)。
【0014】プレート収容室36に収容されるプレート
37は、細長い板の両端に円形状の板片より成る支持壁
38a,38bが取り付けられ、左側の支持壁38aに
は、ブッシュ35が挿入される軸受孔39が設けられ、
右側の支持壁38bには、シリンダ錠32のロータ32
bに係合する係合孔40が設けられる。プレート37に
は、一対のラッチ27の受圧面29に向けて突出する解
錠爪41が設けられる。解錠爪41の先端は、一対のラ
ッチ27を押し拡げるために、三角形状になっている。
【0015】ワイヤ錠装置Aに使用されるワイヤの一例
を図7に示す。図7の斜視図に示すにワイヤは多節リン
ク型のワイヤBであるが、従来例に示すような一般的な
ワイヤも使用可能である。多節リンク型のワイヤBは、
複数(図7では5本)の中間リンク42と2本の端部側
リンク43とを有し、中間リンク42の両端に設けられ
た関節用のボス44に連結用孔45が穿設され、中間リ
ンク42相互の連結用孔45に連結ピン46が挿入され
る。
【0016】端部側リンク43の一端には関節用のボス
44が設けられ、ボス44は連結ピン46によって中間
リンク42に連結される。端部側リンク43の他端は、
多節リンク型のワイヤBのワイヤ端部47となるもの
で、環状溝48が周設され、先端面にテーパ状の傾斜面
49が形成される。複数の関節用のボス44には、ワイ
ヤ端部47と同様の第二の先端部50が形成される。
【0017】次に、以上のように構成された第一実施例
のワイヤ錠装置Aの作用を施錠操作,解錠操作の順に説
明する。二輪車を施錠しないときにはワイヤ錠装置Aと
ワイヤBとを分離して収納することができるので、収納
する場合や携帯する場合に便利である。2個のワイヤ挿
入孔25がほぼ平行に設けられているので、錠本体20
に対して同じ方向からワイヤ端部47を挿入することが
できる。
【0018】ワイヤ端部47をワイヤ挿入孔25に挿入
すると、ワイヤ端部47の傾斜面49が一対のラッチ2
7を押し拡げて進入し、環状溝48の位置がラッチ27
の係合部28と重なったときに、係合部28が環状溝4
8に係入し、ワイヤ端部47が抜取不能に係止され、ワ
イヤ錠装置Aが施錠される。
【0019】ワイヤ錠装置Aを解錠する場合には、シリ
ンダ錠32の鍵孔32aに挿入したキーを解錠方向に回
動すると、シリンダ錠32のロータ32bとともにプレ
ート37が回動し、プレート37の解錠爪41がラッチ
27の受圧面29を押動し、ラッチ27が移動して係合
部28が環状溝48から離脱してワイヤ錠装置Aが解錠
し、ワイヤBを取り外すことができる。
【0020】図3は本考案の第二実施例のワイヤ錠装置
1 の縦断面図、図4はワイヤ錠装置A1 のプレート3
7′を示す斜視図である。第二実施例と第一実施例との
相違点は、プレート37に替えてプレート37′を設け
たことにあり、その他の構成は第一実施例と同様であ
る。プレート37′は解錠爪41′の突出長さが異な
り、右側の解錠爪41′aの長さが左側の解錠爪41′
bよりも長くなっている。
【0021】従って、第二実施例のワイヤ錠装置A1
は、シリンダ錠32に挿入したキーを解錠方向に回動し
ていくと、先ず、右側の解錠爪41′aが一対のラッチ
25を押し開き、右側のワイヤ挿入孔25に挿入されて
いる右側のワイヤ端部47とラッチ25との係合が解除
され、右側のワイヤ端部47のみ取り出し可能になる。
【0022】このとき、左側の解錠爪41′bは、未だ
一対のラッチ25の受圧面29に接触していないので、
左側のワイヤ端部47とラッチ25とは係合したまま
で、左側のワイヤ端部47を取り出すことができない。
従って、片方のワイヤ端部47のみを外すことができ
る。然し、ワイヤ錠装置A1 を収納,携帯するために両
方のワイヤ端部47を取り外した方が便利な場合には、
キーを更に解錠方向に回動し、左側の解錠爪41′bで
一対のラッチ27を押し拡げればよい。
【0023】図5は本考案の第三実施例のワイヤ錠装置
2 の縦断面図、図6はワイヤ錠装置A2 のプレート3
7″を示す斜視図である。第三実施例と第一実施例との
相違点は、プレート37に替えてプレート37″を設け
たことにあり、その他の構成は第一実施例と同様であ
る。プレート37″は解錠爪41″の突出方向が異な
り、右側の解錠爪41″aが図6において手前に突出し
ているのに対して左側の解錠爪41″bが反対側に突出
している。
【0024】従って、第三実施例のワイヤ錠装置A2
は、シリンダ錠32に挿入したキーを一方向(図6にお
いて時計方向)に回動していくと、先ず、右側の解錠爪
41″aが一対のラッチ25を押し開き、右側のワイヤ
挿入孔25に挿入されている右側のワイヤ端部47とラ
ッチ25との係合が解除され、右側のワイヤ端部47の
み取り出し可能になる。
【0025】このとき、左側の解錠爪41″bは、一対
のラッチ25の受圧面29に接触しないので、左側のワ
イヤ端部47とラッチ25とは係合したままで、左側の
ワイヤ端部47を取り出すことができない。従って、施
錠状態において取り外し易い方のワイヤ端部47を選択
的に外すことができる。また、ワイヤ錠装置A2 を収
納,携帯するとき両方のワイヤ端部47を取り外した方
が便利な場合には、キーを反対方向に回動し、左側の解
錠爪41′bで一対のラッチ27を押し拡げればよい。
【0026】
【考案の効果】本考案は以上のように構成されているの
で、以下に記載されるような効果を奏する。 (1) 施錠状態において取り外し易い方のワイヤ端部を選
択的に外すことも、或いは両方のワイヤ端部を外して収
納や携帯に便利なようにすることもできるので便利であ
る。 (2) ワイヤの両端部を別々に錠本体に挿入することがで
きるので、同時に挿入し難い場所で施錠する場合に便利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例のワイヤ錠装置の縦断面図
である。
【図2】第一実施例のワイヤ錠装置の分解斜視図であ
る。
【図3】本考案の第二実施例のワイヤ錠装置の縦断面図
である。
【図4】第二実施例のワイヤ錠装置のプレートの斜視図
である。
【図5】本考案の第三実施例のワイヤ錠装置の縦断面図
である。
【図6】第三実施例のワイヤ錠装置のプレートの斜視図
である。
【図7】ワイヤ錠装置に使用されるワイヤの一例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
A,A1 ,A2 ワイヤ錠装置 B ワイヤ 20 錠本体 21 ケース 23 フレーム 25 ワイヤ挿入孔 26 ラッチ収容室 27 ラッチ 28 係合部 30 ばね 32 シリンダ錠 32b ロータ 36 プレート収容室 37,37′ プレート 37″ プレート 41,41′ 解錠爪 41″ 解錠爪 42 中間リンク 43 端部側リンク 47 ワイヤ端部 48 環状溝

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収容室が設けられ、外側面から上
    記収容室に貫通する2個のワイヤ挿入孔が設けられる錠
    本体と、上記収容室内に挿入され、ワイヤ挿入孔に挿入
    されたワイヤ端部にそれぞれ係脱する方向に摺動可能に
    設けられるラッチと、該ラッチを係止方向に付勢するば
    ねと、上記錠本体の一端部に嵌着されるシリンダ錠と、
    一端が該シリンダ錠のロータに係合し、他端が上記収容
    室内に回動可能に支承され、上記ロータの解錠方向回動
    により上記ラッチを上記係止方向とは反対方向に押動す
    る解錠爪を有するプレートとにより構成されるワイヤ錠
    装置。
  2. 【請求項2】 上記解錠爪は、上記ロータの一回転方向
    に突出し、且つ、上異なる長さを有することを特徴とす
    る請求項1記載のワイヤ錠装置。
  3. 【請求項3】 上記解錠爪は、一方の解錠爪が上記ロー
    タの一回転方向に突出し、他方の解錠爪が上記ロータの
    他の回転方向に突出することを特徴とする請求項1記載
    のワイヤ錠装置。
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Effective date: 19990427