JP2597501B2 - シート搬送装置 - Google Patents

シート搬送装置

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JP2597501B2
JP2597501B2 JP63106841A JP10684188A JP2597501B2 JP 2597501 B2 JP2597501 B2 JP 2597501B2 JP 63106841 A JP63106841 A JP 63106841A JP 10684188 A JP10684188 A JP 10684188A JP 2597501 B2 JP2597501 B2 JP 2597501B2
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信治 後藤
照夫 小松
一郎 大沢
田上  昌英
卓 後藤
潤一 浅野
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザービームプリンタや複写機の搬送系
に適用されるシート搬送装置の構造に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、この種のシート搬送装置としては、たとえば第
8図に示すようなものがある。すなわち、1はカセット
3内に積載保持されたカット紙であり、このカット紙1
は紙積載台2の上に積載されている。この紙積載台2は
カセット3の中に組み込まれている。カセット3が複写
機の本体に挿入されると、複写機の本体に設けられた加
圧板4が、カセット3の下部に挿入され紙積載台2を下
方から上方に押圧する構造になっている。
紙積載台2が押圧されることにより、紙積載台2に積
載されたカット紙1の最上位のカット紙は供給ローラで
ある給紙ローラ6に押圧される。押圧された状態で給紙
ローラ6が回転すると、カット紙1はこの回転方向Aに
供給されることになる。回転方向Aには分離パッド7が
設けられ給紙ローラ6の表面に軽く接触している。この
分離パッド7が設けられることにより、カット紙1は1
枚ずつ分離されて供給されることができ重送が防止され
る。
このように、給紙ローラ6の回転により給紙されたカ
ット紙1は、2枚のガイド14,15によって案内されて、
搬送ローラ対16,17に導かれる。搬送ローラ対16,17は接
触する2本の搬送ローラからなっており、給紙されてき
たカット紙1の先端を挟持して回転し、次の画像転写部
18へ搬送するようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記した従来技術にあっては、カット
紙1の搬送中にカット紙1の後端が給紙ローラ6の押圧
部を通り抜けると、カット紙1を介して搬送ローラ対1
6,17にかかっていた摩擦抵抗による負荷が急激になくな
る。これによって搬送ローラ6を回転させるのに必要な
回転駆動力が急に小さくなり、この負荷変動によりカッ
ト紙1の搬送速度にムラが発生する。その結果、転写部
における転写ブレが生じ転写された画像に乱れがおき
る。
以上の従来技術は搬送されるカット紙1を例に説明し
たが、カット紙に限らず他のシート上の部材を転写部へ
搬送する搬送装置においても同様の問題が存在する。
本発明の目的は、積載されたシートを供給ローラ、搬
送ローラ対の順に送る搬送装置においてシートの後端が
供給ローラの押圧部を通りすぎた際にも大きな割合の負
荷変動が生じず、したがってシートの搬送速度に大きな
ムラの生じないシート搬送装置を提供することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明にあっては、積載
されたシートを、該シートを押圧して回転する供給ロー
ラによって供給し、供給されたシートの先端を挟持して
回転する搬送ローラ対によって搬送部へ搬送し、この搬
送時に前記供給ローラは前記押圧によりシートに摩擦抵
抗を与えている搬送装置において、 前記搬送ローラ対の回転に常時抵抗を与える定負荷手
段を設けたことを特徴とする。
〔作用〕
搬送ローラ対には、シートを供給ローラが押圧するこ
とによって生ずる摩擦抵抗のみならず定負荷手段による
摩擦抵抗が与えられることになり、従ってこの供給ロー
ラの押圧による摩擦抵抗のみがなくなっても定負荷手段
による摩擦抵抗は残るので全体としての負荷変動の割合
を小さくできる。負荷変動の割合を小さくできるので、
シートを搬送する搬送速度のムラを小さくできる。
〔実 施 例〕
以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。第
1図乃至第5図は、本発明の一実施例に係るシート搬送
装置を示しており、第8図に示した従来の搬送装置と同
一の部分については同一の符号を付して説明するものと
する。
すなわち、本実施例にあっても、カット紙1はカセッ
ト3内の紙載置台2に積載保持されており、加圧板4を
介して紙載置台2上のカット紙1が給紙ローラ6に押圧
される。そして給紙ローラ6によって供給されるカット
紙1を搬送ローラ対16,17で挟持して下流側の搬送系に
送り込むようになっている。
尚、複写機本体に挿入されたカセット3は、前記側板
5に取り付けられたアーム11によって位置決めされる。
給紙ローラ6は給紙ローラ軸12によって回転され、こ
の給紙ローラ軸12はワンウェイクラッチ13を有する。ワ
ンウェイクラッチ13は、カット紙1を供給する方向Aへ
の回転については回転駆動力を伝達し、反対方向の回転
は自由回転とするものである。給紙ローラ軸12には、一
回転クラッチ22(第2図参照)が設けられ給紙ローラ軸
12に伝えられる回転駆動力を断続して伝える。
また、重送防止用の分離パッド7は分離ガイド8に固
定されており、分離ガイド8は支点9に軸支され分離バ
ネ10によって給紙ローラ6の方向に付勢されている。こ
の付勢によって分離パッド7は給紙ローラ6の表面に弾
性的に軽く接触している。
さらに、搬送ローラ対16,17への回転駆動力は、一方
の搬送ローラ16にのみ伝達されるもので、他方の搬送ロ
ーラ17はバネ19(第2図参照)によって前記一方の搬送
ローラ16に押圧されている。
ここで、第1図に示すように、給紙ローラ軸12と搬送
ローラ16はギヤ群31〜35によって連動して回転するよう
になっている。また搬送ローラ対16,17はバネ19によっ
て一方の搬送ローラ16へ他方の搬送ローラ17が押圧され
る構造となっている。
前記ギヤ群の内1つのギヤ33を軸支する軸のまわりに
はねじりコイルバネ36が設けられ、このねじりコイルバ
ネ36の一方の腕37は複写機の側板5に係合し、他方の腕
38は搬送ローラ16の軸上の軸受39に係合されている。搬
送ローラは図示しない軸受により固定されており、この
軸受39は搬送ローラ軸に対しフリーにはまり合ってい
る。この軸受39への係合部分はくの字型に曲がっており
ねじりコイルバネ36の腕38による負荷は軸受39を介して
搬送ローラ16に対し一定の摩擦抵抗を与えるようになっ
ている。
つぎに上記実施例装置の作動について第3図乃至第5
図を参照して説明する。
まず図示しないスタートキーを押すと、図示しないソ
レノイドの爪が一回転クラッチ22の爪からはずれ、給紙
ローラ6が回転を始める(第3図)。このとき積載され
たカット紙1の最上位の紙だけが供給され、2枚目以降
の紙は分離パッド7によって停止され分離される。給紙
されたカット紙1は、ガイド14,15によって搬送ローラ
対16,17が互いに一定の押圧力によって接触するニップ
部(以下このように2つの部分が一定の押圧力により接
触し、送られてきたカット紙を挟持する部分をニップ部
と呼ぶ)へ導かれる。このとき回転ローラ軸12の一回転
クラッチ22の爪に図示しないソレノイドの爪がけい合
し、給紙ローラ6は停止する。カット紙1は、そのまま
搬送ローラ対16,17によって搬送され転写ガイド20を介
して転写部21まで搬送される。
このとき、カット紙1は給紙ローラ6と紙積載台2上
の他のカット紙1によって形成されるニップ部23およ
び、給紙ローラ6と分離パッド7によって形成されるニ
ップ部24に挟持され続けている。これにより給紙ローラ
6はカット紙1に対し、押圧により摩擦抵抗を与えてい
ることになり、カット紙1の搬送に伴ない、つれまわり
をする。(第4図) さらに搬送ローラ対16,17の搬送が続けられ、カット
紙1の後端が前記給紙ローラ6のニップ部23,24からは
ずれると、前記給紙ローラ6の摩擦抵抗により搬送ロー
ラ対16,17にかかる負荷は無くなるが、負荷手段として
のコイルバネ36によって一定の負荷が加えられており、
急激な負荷変動は生じない。
この搬送ローラ対16,17にかかる搬送抵抗Rは、搬送
ローラ対16,17自体の駆動抵抗をGとし、 カット紙1を介して与えられる給紙ローラ6による摩
擦抵抗をTとし、 定負荷手段である前記バネによって与えられる摩擦抵
抗をFとすれば、 カット紙1の後端を給紙ローラ6が押圧しているとき
の搬送抵抗R1が R1=G+T+F であり、カット紙1の後端が給紙ローラ6の2つのニッ
プ部23,24を通りすぎて給紙ローラ6の押圧がなくなっ
た後の搬送抵抗R2は R2=G+F である。
カット紙1の後端が給紙ローラ6を通りずぎる前後の
負荷変動の割合は、前記R1とR2の割合に比例する。した
がって となる。これに対し従来は定負荷手段による摩擦抵抗F
が存在しなかったので となる。
このように負荷抵抗による摩擦抵抗Fを加えることに
よりR1/R2の値を小さくできしたがって負荷変動を小さ
くおさえることが可能となる。
〔他の実施例〕 前記実施例においては定負荷手段としてねじりコイル
バネ36を用いたが、従来搬送ローラ対16,17の押圧に用
いられていたひっぱりバネ19と同様のひっぱりバネ40を
一方の搬送ローラにも用いることにより定負荷手段とす
ることも可能である(第6図)。
また定負荷手段はバネに限らず、弾性部材を用いるこ
とも可能である。すなわち搬送ローラ16,17または軸受3
9に対して、ウレタンフォーム(モルトプレーン等)の
弾性部材41を押圧することも可能である(第7図)。ま
た磁石や電気を用いて搬送ローラ16,17または軸受39に
非接触状態で定負荷をかけることも可能である。
あるいは搬送ローラ16,17や軸受39に直接負荷をかけ
るのではなく、この軸受39に回転駆動力を伝達するギヤ
35等に定負荷手段を設けても同様の効果を得ることがで
きる。
以上の実施例においては複写機においてカット紙1を
搬送する搬送装置を例にして説明したが、他の実施例に
おいてはレーザービームプリンタの搬送装置や紙以外の
シート材を搬送する搬送装置において実施することも可
能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、定負荷手段に
よって搬送ローラ対の回転に常時抵抗を与えることによ
り、シート供給ローラの摩擦抵抗がしめる搬送抵抗中の
割合を小さくでき、したがってシートの後端が供給ロー
ラを通りすぎた際の搬送抵抗の減少の割合を小さくでき
る。よって、負荷変動を小さくできシートの搬送速度の
ムラを小さくできる。これによっていわゆる転写ぶれを
なくし転写された画像の乱れを小さくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図とほぼ同一部分を示す正面図、第3図〜第5図は第1
図の搬送装置の搬送状態を示す正面図、第6図及び第7
図は他の実施例を示す搬送装置の要部正面図、第8図は
従来の搬送装置の要部正面図である。 符号の説明 1……カット紙、2……紙積載台 3……カセット、4……加圧板 5……側板、6……給紙ローラ 7……分離パッド、8……分離ガイド 9……支点、10……分離バネ 12……給紙ローラ軸 13……ワンウェイクラッチ 14,15……ガイド 16,17……搬送ローラ対 18……転写部、19……バネ 20……転写ガイド、21……感光体 22……一回転クラッチ 23,24……ニップ部 31,32,33,34,35……ギヤ 36……ねじりコイルバネ 37,38……腕、39……軸受 40……ひっぱりバネ、41……弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沢 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 田上 昌英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 後藤 卓 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 浅野 潤一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−258340(JP,A) 特開 昭61−17726(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積載されたシートを、該シートを押圧して
    回転する供給ローラによって供給し、供給されたシート
    の先端を挟持して回転する搬送ローラ対によって搬送部
    へ搬送し、この搬送時に前記供給ローラは前記押圧によ
    りシートに摩擦抵抗を与えている搬送装置において、 前記搬送ローラ対の回転に常時抵抗を与える定負荷手段
    を設けたシート搬送装置。
  2. 【請求項2】定負荷手段は、搬送ローラ対の少なくとも
    一方の搬送ローラに摩擦抵抗を与えるバネである請求項
    1記載のシート搬送装置。
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