JP2597406Y2 - 農業用車輌のトランスミッション構造 - Google Patents

農業用車輌のトランスミッション構造

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JP2597406Y2
JP2597406Y2 JP1993071212U JP7121293U JP2597406Y2 JP 2597406 Y2 JP2597406 Y2 JP 2597406Y2 JP 1993071212 U JP1993071212 U JP 1993071212U JP 7121293 U JP7121293 U JP 7121293U JP 2597406 Y2 JP2597406 Y2 JP 2597406Y2
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康秀 山崎
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、トラクタ等の農業用車
輛における前後進切換装置を設けたトランスミッション
構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】トラクタ等の農業用車輛においては、ミ
ッションケース内に設けた多段式の変速装置に、前後進
切換用の変速段を設けたものが一般的であるが、変速レ
バーの切換経路が複雑なうえ、切換時にはメインクラッ
チを同時に操作しなければならないので、前後進の切換
操作が極めて煩雑であった。そこで、変速装置とは別
に、エンジンからの入力軸に油圧式の正逆転装置を設け
たものが提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、油圧式の正
逆転装置を設けたものでは、前後進時ともに油圧力を利
用してクラッチを「続」としているので、常に油圧によ
るエンジン馬力のロスを生じてエンジン出力をフルに利
用することができず、しかも頻繁にリリーフ弁が作動し
て油温の上昇を招き易く、高負荷状態での連続作業が困
難となったり、さらには油の早期劣化による悪影響を生
ずる等の問題がある。本考案は上記の如き問題点を解消
すべく創案されたものであって、作業の大半を占める通
常の前進作業時には、油圧力を利用することなく、油圧
によるエンジン馬力のロスが軽減してエンジン出力をフ
ルに利用でき、しかも油温の上昇による悪影響の発生を
未然に防止することができる農業用車輛のミッション構
造を提供しようとするもである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本考案が講じた技術的手段は、エンジンからの駆動
軸に回転を正逆転に切換える前後進切換装置を設けた農
業用車輛において、上記前後進切換装置をエンジン側の
メインクラッチと変速装置との中間に設け、該前後進切
換装置を、スプリングの付勢で「続」となるスプリング
ロードタイプの前進用クラッチと、油圧によって「続」
となる油圧ロードタイプの後進用クラッチとで構成する
と共に、上記両クラッチを切換作動させる油圧切換バル
ブには、前進と後進との切換過程で両クラッチを同時に
「断」とする中立位置を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0005】
【作用】したがって本考案によれば、エンジン側のメイ
ンクラッチと変速装置との中間に設けた前後進切換装置
は、油圧切換バルブの切換作動のみで簡単に前進および
後進状態に切換わる。そして通常の前進作業時には、ス
プリングの付勢により前進用クラッチが「続」となり、
後進時にのみ油圧を利用して後進用クラッチが「続」と
なる。したがって油圧によるエンジン馬力のロスが軽減
されるとともに、油温の上昇が未然に防止される。また
前後進の切換時には、油圧切換バルブの切換過程に設け
た中立位置で、両クラッチが同時に「断」となるので、
切換によるショックを生ずることはなく切換操作が円滑
に行われる。
【0006】
【実施例】次に本考案の一実施例を添付した図面に基い
て詳細に説明する。まず図3において、1はエンジンで
あって、そのクランク軸2には、メインクラッチ3を介
してトランスミッション4への入力軸5が連結されてい
る。6は上記入力軸5と平行状のカウンタ軸であって、
該カウンタ軸6と入力軸5との間に前後進切換装置7が
設けられており、カウンタ軸6を経て伝達された動力が
変速装置8、ピニオン軸9、デフ機構10等を介して後
輪11に伝達される。12は後輪11のブレーキ、13
は4輪駆動用PTO軸、14はミッションケースであ
る。
【0007】そしてメインクラッチ3と変速装置8との
中間に位置した上記前後進切換装置7は、前進用クラッ
チ15と後進用クラッチ16とによって構成されてい
る。すなわち、図1に示すように前進用クラッチ15は
入力軸5の後方に位置して同一軸芯に配設された従動軸
17の外周にハブ18を介してスプライン嵌着されてい
る。19は前記入力軸5の後端に固定されたカバー体で
あって、該カバー体19と前進用クラッチ15との間に
複数のクラッチ板20が介在されている。21は上記ク
ラッチ板20に向けて設けたピストン体であって、該ピ
ストン体21をホルダ22に設けた皿状のスプリング2
3でクラッチ板20側に押圧することにより、前進用ク
ラッチ15を「続」とするいわゆるスプリングロードタ
イプのクラッチとなっている。また24は上記ピストン
体21が摺動するシリンダであって、該シリンダ24と
ピストン体21との間に圧油室a1 が形成されており、
機体側に設けた油路C1 から油溝b1 を介して送入され
る圧油によってピストン体21を皿バネ23の付勢に抗
して後退させて前進用クラッチ15を「断」とするよう
になっている。25は従動軸17にスプライン嵌着され
たギヤであって、該ギヤ25がカウンタ軸6に設けた前
進用ギヤ26と噛合している。
【0008】一方、後進用クラッチ16は入力軸5の外
周にハブ27を介して遊嵌され、そのカバー体28が入
力軸5の後端に、前記前進用クラッチ15のカバー体1
9と一体状に固定されている。29はクラッチ板であ
る。30はカバー体19とハブ27との間に介装された
スプリング、31はハブ27に向けて設けたピストン体
であって、該ピストン体31とシリンダ32との間に圧
油室a2 が形成されている。そして後進用クラッチ16
は、スプリング30の付勢により「断」となり、また機
体側に設けた油路C2 から油溝b2 を介して送入される
圧油によりピストン体31がハブ27をスプリング30
の付勢に抗して後退させて「続」となるいわゆる油圧ロ
ードタイプのクラッチとなっている。33はハブ27と
一体形成したギヤであって、該ギヤ33が遊転ギヤ34
を介してカウンタ軸6の後進用ギヤ35と噛合してい
る。
【0009】そして前進用クラッチ15と後進用クラッ
チ16とを切換作動させる油圧切換バルブ36には、そ
の切換過程で両クラッチ15、16を同時に「断」とす
る中立位置が設けられている。すなわち、図2に示すよ
うに油タンク37から油圧ポンプ38で圧送される圧油
の両クラッチ15、16に至る油圧回路に、上記油圧切
換バルブ36が設けられている。該油圧切換バルブ36
は切換レバー39の操作により(イ)、(ロ)、(ハ)
の位置に切換可能となっている。いま(イ)の位置とす
れば、油圧ポンプ38からの油は両クラッチ15、16
に流れることなくそのまま還流して、スプリングロード
タイプの前進用クラッチ15が「続」となり、油圧ロー
ドタイプの後進用クラッチ16は「断」となった前進状
態となる。また(ロ)の位置とすれば、前進用クラッチ
15にのみ油が送られて、両クラッチ15、16をいず
れも「断」とした中立位置となる。そして(ハ)の位置
とすれば、両クラッチ15、16に油が送られて後進用
クラッチ16を「続」とし、前進用クラッチ15は
「断」となった後進状態とするようになっている。そし
て切換レバー39のガイド溝40は、図4に示すよう
に、(ロ)に対応した位置に段差部41を設けたクラン
ク状に形成されていて、前進位置Fと後進位置Rとの切
換操作過程で、必ず中立位置Nとなるように構成されて
いる。また油圧切換バルブ36と両クラッチ15、16
との間には、逆止弁42、43を互に逆方向に配置した
リストリクションバルブ44、45を設けることによ
り、両クラッチ15、16はいずれも、ゆっくり「続」
となり、またすばやく「断」となる。46は減圧弁であ
る。
【0010】上記の如き構成において、メインクラッチ
3と変速装置8との間に設けた前後進切換装置7は、切
換レバー39の操作のみで簡単に前後進の切換を行うこ
とができる。そして作業の大半を占める通常の前進作業
時には、スプリングロードタイプの前進用クラッチ15
が「続」となってエンジン1からの動力を伝達し、後進
時にのみ後進用クラッチ16が油圧により「続」となる
ので、油圧作動によるエンジン馬力のロスを軽減するこ
とができて、エンジン出力をフルに利用することができ
る。このため常にリリーフ弁等が作動する従来のものに
比べて油温の上昇が少なくなるので、高負荷による連続
作業も可能となり、また油の早期劣化による悪影響を生
ずることもない。そのうえ万一油圧系統に故障を生じて
も、スプリングロードタイプの前進用クラッチ15は確
実に作動するので、機体の走行に支障を及ぼすことはな
い。そして切換レバー39による油圧切換バルブ36の
切換過程では、一旦前進用クラッチ15と後進用クラッ
チ16とが同時に「断」となる中立位置Nを通るので、
変速ショックのない円滑な切換操作を行うことができ
る。しかも上記中立位置Nでは、メインクラッチ3に関
係なく変速装置8を操作することができるので、いわゆ
るノンクラッチで容易に変速操作を行うことができる。
【0011】
【考案の効果】これを要するに本考案は、エンジンから
の駆動軸に回転を正逆転に切換える前後進切換装置を設
けた農業用車輛において、上記前後進切換装置をエンジ
ン側のメインクラッチと変速装置との中間に設け、該前
後進切換装置を、スプリングの付勢で「続」となるスプ
リングロードタイプの前進用クラッチと、油圧によって
「続」となる油圧ロードタイプの後進用クラッチとで構
成すると共に、上記両クラッチを切換作動させる油圧切
換バルブには、前進と後進との切換過程で両クラッチを
同時に「断」とする中立位置を設けたから、エンジン側
のメインクラッチと変速装置との中間に設けた前後進切
換装置は、油圧切換バルブの操作のみで簡単に前後進に
切換えることができる。そして通常の前進作業時には、
油圧力を利用することなく、スプリングの付勢のみで前
進用クラッチが「続」となるので、油圧による馬力ロス
が軽減されてエンジン出力をフルに利用できるととも
に、油温の上昇による悪影響の発生を未然に防止するこ
とができる。また、万一油圧系統に故障が生じても、ス
プリングロードタイプの前進用クラッチは確実に作動す
るので機体の走行に支障を及ぼすことはない。しかも油
圧切換バルブの切換過程には両クラッチを同時に「断」
とする中立位置が設けてあるので、前後進の切換をショ
ックの少ない状態で円滑に行うことができ、さらに中立
位置ではメインクラッチに関係なく変速装置を操作でき
るので、いわゆるノンクラッチで容易に変速操作を行う
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の縦断側面図である。
【図2】油圧回路図である。
【図3】動力伝動機構図である。
【図4】ガイド溝の平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン 3 メインクラッチ 7 前後進切換装置 8 変速装置 15 前進用クラッチ 16 後進用クラッチ 23 スプリング 36 油圧切換バルブ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動軸に回転を正逆転に
    切換える前後進切換装置を設けた農業用車輛において、
    上記前後進切換装置をエンジン側のメインクラッチと変
    速装置との中間に設け、該前後進切換装置を、スプリン
    グの付勢で「続」となるスプリングロードタイプの前進
    用クラッチと、油圧によって「続」となる油圧ロードタ
    イプの後進用クラッチとで構成すると共に、上記両クラ
    ッチを切換作動させる油圧切換バルブには、前進と後進
    との切換過程で両クラッチを同時に「断」とする中立位
    置を設けたことを特徴とする農業用車輛のトランスミッ
    ション構造。
JP1993071212U 1993-12-03 1993-12-03 農業用車輌のトランスミッション構造 Expired - Lifetime JP2597406Y2 (ja)

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