JP2597066Y2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

ヘッドアップディスプレイ装置

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JP2597066Y2
JP2597066Y2 JP1991076617U JP7661791U JP2597066Y2 JP 2597066 Y2 JP2597066 Y2 JP 2597066Y2 JP 1991076617 U JP1991076617 U JP 1991076617U JP 7661791 U JP7661791 U JP 7661791U JP 2597066 Y2 JP2597066 Y2 JP 2597066Y2
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雅之 加藤
敬和 有竹
松本  剛
順二 富田
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Fujitsu Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は外界からの背景光と情報
光源からの情報光とを重ねて背景視野内に所定の情報像
を表示するようにしたヘッドアップディスプレイ装置に
関し、特にトラックやバス等の大型車両に適したヘッド
アップディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の運転中、ドライバには、速度等
を確認するために視線を前方の背景からダッシュボード
内の計器類に移す動作がしばしば要求される。このよう
な動作は安全運転の見地から好ましくなく、また頻繁に
視線を移す動作はドライバにかなりの疲労をもたらすと
も言われている。そこで、近年、従来から戦闘機等の航
空機で利用されているヘッドアップディスプレイ装置
(HUD)を自動車に応用することが行われている。
【0003】図11を参照すると、普通乗用車、小型車
等に組み込まれたヘッドアップディスプレイ装置の従来
例が示され、同図において、参照符号10、12および
14はそれぞれハンドル、ダッシュボードおよびフロン
トウインドを示す。ヘッドアップディスプレイ装置はダ
ッシュボード12内に配置された投射光学系ユニット1
6と、フロントウインド14に一体的に形成されたコン
バイナ18とから構成される。投射光学系ユニット16
内には例えば蛍光表示管等から構成される情報光源が設
けられ、そこから射出された情報光Lはコンバイナ18
を介してドライバの眼20に届くことになり、これによ
りドライバは情報光源から情報像をフロントウインド1
4の外側に虚像22として観察し得ることとなる。要す
るに、フロントウインド14の前方の背景視野内に例え
ば速度等の情報が表示される訳である。なお、コンバイ
ナ18としては、周知のようにハーフミラーあるいは反
射型ホログラム要素等が用いられる。
【0004】また、図12および図13のそれぞれに
は、ヘッドアップディスプレイ装置の別の従来例が示さ
れ、これら図では、図11に示した構成要素と同様な構
成要素については同じ参照符号が用いられる。図12に
示した従来例はコンバイナ18がダッシュボード12上
に設置される点で図11に示したものと異なり、また図
13に示した従来例はコンバイナ18をフロントウイン
ド14の上方側に設置しかつ投射光学系ユニット16を
車内の天井部に設置した点で図11に示したものと異な
る。しかしながら、投射光学系ユニット16から射出さ
れた情報光Lがコンバイナ18を介してドライバの眼2
0に届けられ、これによりドライバが情報像の表示をフ
ロントウインド14の外側に虚像22として観察し得る
ことは図11に示した従来例の場合と同様である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】以上で述べたようなヘ
ッドアップディスプレイ装置の共通点としては、それら
が共に普通乗用車や小型車用に構成されているという点
であり、このようなヘッドアップディスプレイ装置の構
成をそのままバスやトラック等の大型車に適用すること
は以下の理由で得策ではない。
【0006】先ず、図11に示したヘッドアップディス
プレイ装置を大型車に適用したとすると、その構成は図
14に示すようなものとなる。同図に示すように、バス
やトラック等の大型車にあっては、フロントウインド1
4はほぼ垂直に近い状態となっているので、コンバイナ
18としてハーフミラーが用いられた場合、投射光学系
ユニット16からの情報光Lをドライバの眼20に届か
せるためには該投射光学系ユニット16の設置位置は図
示するようにドライバの専有空間側となり、このため図
11のヘッドアップディスプレイ装置の構成は大型車に
適用することは不可能となる。なお、コンバイナ18と
して、回折方向を自由に設計し得る反射型ホログラム要
素例えばオフアクシス反射型ホログラム要素を用いる
と、投射光学系ユニット16をドライバの専有空間以外
に設置することは可能であるが、その場合には色収差補
正のために付加的なホログラム手段が必要となり、その
光学系全体が複雑になるだけでなく付加的なホログラム
手段に分だけ光使用効率が低下するという問題が生じ、
しかもフロントウインドに反射型ホログラム要素を一体
的に形成することはコスト高となる。
【0007】また、図12および図13に示すような従
来例を大型車に適用する場合には、フロントウインドが
普通乗用車や小型車に比べて大きく、このためコンバイ
ナをダッシュボードや車内の天井部に設置した場合、そ
のコンバイナはドライバの視野から外れることになる。
一方、コンバイナをドライバの視野内に設置するために
適当な支持部材を用いた場合には、該支持部材がドライ
バの視野を遮ることになるので、かかる支持部材の使用
は好ましくない。
【0008】更に別の問題として、図11ないし図13
に示した従来のヘッドアップディスプレイ装置において
は、コンバイナ18の反射位置あるいは回折位置が固定
されているために、ドライバ側でその視線位置を調節す
ることが要求される。普通乗用車、小型車等の場合には
ドライバの視野は大型車に比べれば狭く、このためドラ
イバの着座位置の調節によってその視線をコンバイナに
対して適正に位置決めし得るが、しかし大型車の場合に
は個々のドライバの視線位置によってはかかる調節を行
い得ない場合がある。
【0009】したがって、本考案の目的は、コンバイナ
をドライバの視野をできるだけ遮ることなく該視野内に
支持し得るように構成されたヘッドアップディスプレイ
装置を提供することである。また、本考案の目的は、上
述のヘッドアップディスプレイ装置において、コンバイ
ナの位置をドライバの視線位置に応じて自在に調節し得
るようになったヘッドアップディスプレイ装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、情報光
を投射する投射光学系ユニットと、該情報光を外界から
の背景光と重ねて背景視野内に所定の情報像を表示させ
るコンバイナとからなる車両用のヘッドアップディスプ
レイ装置において、投射光学系ユニットがドライバの観
察位置よりも上方位置に配置され、コンバイナが車両の
フロントウインドの上辺側に配置されたルームミラーか
ら支持されることが特徴とされる。また、本考案による
ヘッドアップディスプレイ装置には、好ましくは、コン
バイナの角度位置を三次元で調節し得る角度位置調節手
段やコンバイナの水平位置および/または垂直位置を調
節し得る位置調節手段が設けられる。
【0011】
【作用】以上の構成から明らかなように、本考案による
ヘッドアップディスプレイ装置においては、コンバイナ
が車両のフロントウインドの上辺側に配置されたルーム
ミラーから支持されるので、該コンバイナの支持部がド
ライバの視野の上側境界領域に位置させられることにな
る。また、本考案によるヘッドアップディスプレイ装置
において、コンバイナの角度位置を三次元で調節し得る
角度位置調節手段やコンバイナの水平位置および/また
は垂直位置を調節し得る位置調節手段が設けられた場合
には、個々のドライバの視線位置に応じて情報像の表示
位置を調節することが可能となる。
【0012】
【実施例】次に、添付図面の図1ないし図8を参照し
て、本考案によるヘッドアップディスプレイ装置の実施
例について説明する。図1はバスやトッラク等の大型車
のフロントウインド24をドライバ側から見た図であ
り、この大型車の例では、ハンドル26は右側に配置さ
れる。ヘッドアップディスプレイ装置は運転席の上方の
天井部に配置された投射光学系ユニット28と、フロン
トウインド24の上辺のほぼ中央箇所から吊下されたル
ームミラー30から片持ち梁の態様で支持されたコンバ
イナ32とからなる。図2に示すように、本実施例で
は、コンバイナ32は取付枠体34から延びたアーム3
6の先端に取り付けられ、該矩形状取付枠体をルームミ
ラー30に装着することによって、コンバイナ32がル
ームミラー30から支持される。投射光学系ユニット2
8から射出された情報光がコンバイナ32によって反射
あるいは回折させられてドライバの眼に届き、これによ
りドライバが例えば情報像を虚像として観察し得ること
は図11ないし図13を参照して説明した場合と同様で
ある。ここで注目すべき点は、ルームミラー30の近接
領域はドライバの視野のうちで最外方領域となるので、
そこにアーム36が存在していたとしても、その存在が
ドライバにとっては目障りなものとはならないという点
である。
【0013】更に、本実施例では、図2から明らかなよ
うに、コンバイナ32はアーム38の先端にボールジョ
イント継手40を介して接続され、これによりコンバイ
ナ32は三次元での角度位置についても調節自在とされ
る。このような構成によれば、個々のドライバの視線高
さが相違していても、コンバイナ32の角度調節によ
り、情報像の表示位置を適正に行うことが可能となる。
なお、ボールジョイント継手39は比較的大きな摩擦力
でもって結合させられ、このためコンバイナ32がドラ
イバの手動操作によって任意の角度位置に一旦位置決め
されると、該コンバイナ32は大きな衝撃力が加わらな
限りその角度位置を維持し得るようになっている。
【0014】図3を参照すると、コンバイナ32をルー
ムミラーから支持するための別の構成例が示され、この
構成例ではコンバイナ32の位置調節範囲が大巾に拡大
される。詳述すると、アーム36の上端部はブロック部
38が形成され、このブロック片38は取付枠34の下
辺に沿って設けられたガイドレール40に摺動自在に係
合させられ、これによりアーム36は矢印Aに沿って水
平方向に移動自在となる。なお、図3から明らかなよう
に、ガイドレール40はほぞ形横断面を有し、このため
アーム36のブロック部38はガイドレール40から外
れることなく吊下される。アーム36のブロック部38
には止め螺子42が螺着され、この止め螺子42をねじ
込むことにより、アーム36のブロック部38はガイド
レール40に対して固定され、かくしてアーム36はガ
イドレール40に沿う任意の箇所で位置決め可能とな
る。アーム38にはスリーブ部材44が摺動自在に装着
され、これによりスリーブ部材44は矢印Bで示すよう
にアーム38に沿って垂直方向に移動自在となる。スリ
ーブ部材44の側壁には止め螺子46が螺着され、この
止め螺子46をねじ込むことにより、スリーブ部材44
はアーム36に対して固定され、かくしてスリーブ部材
44はアーム36に沿う任意の箇所で位置決め可能とな
る。スリーブ部材44の下端にはブロック部48が設け
られ、このブロック部48には垂直貫通孔が形成され、
この垂直貫通孔にはブロック片50から延びる垂直軸要
素52が挿通され、これによりブロック片50は矢印C
で示すように垂直軸要素52の中心軸線の回りで回転変
位自在とされる。スリーブ部材44のブロック部48に
は止め螺子54が螺着され、この止め螺子42をねじ込
むことにより、ブロック片50はブロック部48に対し
て固定され、かくしてブロック片50は垂直軸要素52
の中心軸線の回りでの任意の箇所で位置決め可能とな
る。ブロック片50には水平貫通孔が形成され、この水
平貫通孔にはコンバイナ32を保持するようになった保
持部材56から延びる水平軸要素58が挿通され、これ
により保持部材56は矢印Dで示すように水平軸要素5
8の中心軸線の回りで回転変位自在とされる。ブロック
片50には止め螺子60が螺着され、この止め螺子をね
じ込むことにより、保持部材56はブロック片50に対
して固定され、かくして保持部材56は水平軸要素58
の中心軸線の回りでの任意の箇所で位置決め可能とな
る。このような構成によれば、コンバイナ32は水平方
向にも垂直方向にも変位可能であるばかりでなく三次元
での角度変位も可能となるので、コンバイナ32の位置
調節範囲が大巾に拡大されて、個々のドライバの視線高
さがかなり相違したとしても、コンバイナ32の位置調
節により、情報像の表示位置を適正に行うことが可能と
なる。なお、図3に示したコンバイナの支持構造例で
は、コンバイナの水平位置と垂直位置との双方を調節し
得るようにしたが、そのうちのいずれか一方だけの調節
を行い得るようにすることもできる。
【0015】図3に示したようにコンバイナ32が支持
された場合には、投射光学系ユニットからの情報光の投
射方向を可変とすることが必要である。というのは、コ
ンバイナの位置調節範囲が図3に示すように大きな場合
には、その位置調節に応じて投射光学系ユニットからの
情報光の投射方向を変える必要があるからである。図4
を参照すると、投射光学系ユニット28はそこから投射
される情報光Lの投射方向を変え得るように構成され
る。なお、図4では、コンバイナ32は図3に示した支
持構成によってルームミラー39から支持される。投射
光学系ユニット28は運転席の上方に設けられた棚部材
62上に支持され、しかも棚部62上で横方向(すなわ
ち図4の紙面に対して直角方向)に移動自在とされると
共に該棚部62の横方向に沿う任意の位置で位置決め可
能とされる。このような構成により、コンバイナ32が
水平方向に移動させらた際には、その移動に応じて投射
光学系ユニット28も移動させられ、これにより投射光
学系ユニット28から射出された情報光Lはコンバイナ
32によって反射あるいは回折させられてドライバの眼
64に届かされ、これによりドライバに対する情報像の
表示が的確に行われることになる。
【0016】また、図4に示す投射光学系ユニット28
はそこから情報光Lの投射角度も変えられ得るように構
成され、これによりコンバイナ32が垂直方向に変位さ
れた際にも情報光Lがコンバイナ32に対して適正な位
置に入射し得るようにされて、ドライバに対する情報像
の表示が的確に行われることになる。詳述すると、投射
光学系ユニット28は情報光源例えば蛍光表示管28a
と、この蛍光表示管28aの表示を拡大するための一対
のフルネルレンズ28b1 、28b2 と、この一対のフ
ルネルレンズ28b1 、28b2 間に配置された反射ミ
ラー28cとからなる。反射ミラー28cは矢印Eで示
すように図4の紙面に対して垂直となった回転軸線の回
りでその角度位置を調節し得るように構成され、その角
度位置調節は投射光学系ユニット20のハウジングの側
壁面から延びた調節レバー68によって行われる。例え
ば、調節レバー68と反射ミラー20cとの間には歯車
機構あるいはカム機構(図示されない)等が設けられ、
このような機構を介して調節レバー68の回動変位量が
反射ミラー28cの角度変位量として伝達される。
【0017】なお、反射ミラー28cの角度調節につい
ては、該反射ミラー28cの中立角度位置に置かれてい
るとき、そからの反射光がフルネルレンズ28b2 の光
軸に平行となるようにすることが好ましく、この場合に
は反射ミラー28cが回動方向Eのいずれの向きに回動
されても、フルネルレンズ28b2 の光軸に対する該反
射光のずれを最小にし得る。また、反射ミラー28cを
大きな回動範囲に亘って調節し得るようにする場合に
は、反射ミラー28cからの反射光が常にフルネルレン
ズ28b2 の光軸に平行となるように反射ミラー28c
の回動に応じてフルネルレンズ28b2 を回動させるよ
うにしてもよい。例えば、反射ミラー28cとフルネル
レンズ28b2 との間に差動歯車機構を設けて、反射ミ
ラー28cの回動角度に対してフルネルレンズ28b2
がその2倍の回動角度で回動し得るようにされる。とい
うのは、反射ミラー28cへの入射光の入射角度に対し
てその反射光の反射角度は2倍変動するからである。
【0018】図4に示した実施例において、投射光学系
ユニット28の全体が垂直軸線の回りで角度調節させる
ことが好ましい。というのは、投射光学系ユニット28
からの情報光Lの投射方向の調節とコンバイナ32の位
置調節とによって、ドライバに対して情報像が所定位置
に表示された際にその情報像の表示姿勢が傾いて表示さ
れ得ることがあるが、そのような情報像の表示姿勢は投
射光学系ユニット28の全体を垂直軸線の回りで角度調
節することによって矯正し得るからである。詳述する
と、例えば、図5の平面図に示すように、投射光学系ユ
ニット28から射出された情報光Lがコンバイナ32に
入射してそから反射あるいは回折させられた際、その入
射光とその反射光あるいは回折光とが水平面において角
度θを成す場合には、情報像の表示は右下がりに傾くこ
とになるが、このとき投射光学系ユニット28を垂直軸
線VLの回りで半時計方向に回動させて、情報光Lをコ
ンバイナ32に対して垂直面内で反射あるいは回折させ
るようにすれば、かかる右下がりの情報像の表示を水平
に戻すことができる。このような情報像の表示姿勢の調
節中、情報像の表示がドライバの視界から外れた場合に
は、再びコンバイナ32の位置および情報光の投射方向
のいずれか一方もしくは双方を再調節して情報像の表示
を得るようにすればよい。なお、図5において、参照符
号Hはドライバの頭部を示し、また矢印Fは車両の前進
方向を示す。
【0019】以上で述べたような情報像の表示姿勢を図
4の実施例で行い得るようにするためには、投射光学系
ユニット28を一旦キャリアに搭載して、そのキャリア
を棚部62上に横方向位置決め可能に載置すると共に投
射光学系ユニット28の全体を該キャリアに対して垂直
軸線の回りで角度調節し得るようにすればよい。このよ
うな構成によれば、ドライバは常に情報像を適正な表示
姿勢で観察され得ることになる。
【0020】図6を参照すると、情報像の表示姿勢を一
層容易に調整し得る構成が示され、この投射光学系ユニ
ット28では、蛍光表示管28aの位置が外部から調節
し得るように構成される。すなわち、蛍光表示管28a
は投射光学系ユニット28のハウジング壁を貫通する調
節軸70の内部先端に支持され、該調節軸70の外部に
は調節つまみ72が設けられる。調節つまみ72の手動
操作によって、蛍光表示管28aの角度位置、すなわち
調節軸52の長手方向軸線の回りでの角度位置が図7に
示すように調節され得る。言うまでもなく、このような
角度調節は図5を参照して説明したように情報像の表示
が傾斜した場合に行われる。図5の場合では、情報像の
傾斜は投射光学系ユニット28とコンバイナ32との相
互の位置調節を試行錯誤で行う必要があるが、図6の場
合では、蛍光表示管28aの角度位置を調節するだけで
適正な表示姿勢の情報像を得ることが可能である。
【0021】図4ないし図5で説明したような実施例に
おいて、コンバイナ32の角度位置が所定位置に位置決
めされた際、図8に示すように、コンバイナ32の上下
縁面がその上下縁輪郭とドライバの眼64とを結ぶ目線
1 およびE2 に対して平行となるように加工されるこ
とが好ましい。というのは、コンバイナ32の厚みによ
る輪郭線が細くなってドライバにとって目障りなものと
なくなるからである。なお、コンバイナ32の左右縁面
も同様に加工することが好ましいことは言うまでもな
い。例えば、このようなコンバイナ32の上下縁面や左
右縁面の加工は個々のドライバに対するコンバイナ32
の設定位置が決定した後に行うことができる。
【0022】コンバイナ32は情報光を正反射させるよ
うに構成することが好ましく、それは従来技術の説明で
も述べたようにハーフミラーとして構成してもよいし、
また前方視野からの光の透過性の優れた反射型ホログラ
ム要素あるいは波長選択性を持つ多層膜ミラー等から構
成することもできる。図9を参照すると、反射手段を一
層だけ持つコンバイナの構成例が示され、このコンバイ
ナは透明基板74上に反射手段76として反射型ホログ
ラム要素、多層膜ミラーあるいは部分反射膜を一体的に
形成し、その上に透明保護カバー78を透明接着剤層8
0を介して施したものである。また、図10を参照する
と、二層の反射手段を持つコンバイナの構成例が示さ
れ、これは例えばカラー表示を行う場合に使用される。
具体的には、図10のコンバイナは2つの透明基板82
および84のそれぞれに異なった波長帯域の光を反射す
るようになった反射手段86および88(例えば反射型
ホログラム要素、波長選択性を持つ多層膜ミラー等)を
一体的に形成し、次いでそれら双方を透明接着剤層90
を介して一体化したものである。図10のコンバイナを
用いる場合には、投射光学系ユニット内には2つの異な
った波長帯域の蛍光表示管が情報光源として設けられ、
これにより情報が2色で表示され得ることになる。
【0023】本考案によるヘッドアップディスプレイ装
置はバスやトラック等の大型車両用として特に有用であ
るが、普通乗用車や小型車等にも適用可能であることは
言うまでもない。また、上述の実施例では右ハンドルの
車両について説明したが、左ハンドルの車両にも本考案
によるヘッドアップディスプレイ装置を同様に適用し得
ることは明らかであろう。更に、上述の実施例では、コ
ンバイナの支持のために取付枠体を用いたが、ルームミ
ラー自体からアームを延在させてそこにコンバイナを取
り付けるようにすることも可能でるあ。更に、上述の実
施例では、投射光学系ユニットの光学系としてフレネル
レンズを用いたものを示したが、フルネルレンズの代わ
りにその他の光学要素例えば凹面鏡等を用いることも可
能であり、情報光源として蛍光表示管以外のもの例えば
液晶表示器等を用いることも可能である。
【0024】
【考案の効果】以上の記載から明らかなように、本考案
によるヘッドアップディスプレイ装置においては、ルー
ムミラーからコンバイナを支持することにより、ドライ
バの視野を実質的に邪魔することなくコンバイナの支持
を達成し得るという利点が得られる。また、コンバイナ
の位置調節を行えるようにした場合には、各ドライバの
視線位置に応じて情報を適切な位置で行うことが可能と
なる。更に、投射光学系ユニット側で情報像の表示姿勢
を調節し得るようにした場合には、情報像が常に適正な
表示姿勢で得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるヘッドアップディスプレイ装置の
一実施例を車両の運転室内に配置した状態で示す概略正
面図である。
【図2】図1に示したヘッドアップディスプレイ装置の
コンバイナの支持構造を示す拡大斜視図である。
【図3】コンバイナの支持構造の別の構成例を示す斜視
図である。
【図4】図3に示した支持構造を用いてコンバイナを支
持させた場合に適した投射光学系ユニットの構成例を示
す概略図である。
【図5】図4に示したヘッドアップディスプレイ装置に
よって得られる情報像の表示姿勢を矯正するための構成
例を示す概略図である。
【図6】図4に示したヘッドアップディスプレイ装置に
よって得られる情報像の表示姿勢を矯正するための別の
構成例を示す概略図である。
【図7】図6のVII −VII 線に沿って見た図である。
【図8】本考案によるヘッドアップディスプレイ装置に
用いられ得るコンバイナの一形態例を示す概略図であ
る。
【図9】本考案によるヘッドアップディスプレイ装置に
用いられるコンバイナの一構成例を示す図である。
【図10】本考案によるヘッドアップディスプレイ装置
に用いられるコンバイナの別の構成例を示す図である。
【図11】従来のヘッドアップディスプレイ装置の一例
を示す概略図である。
【図12】従来のヘッドアップディスプレイ装置の別の
例を示す概略図である。
【図13】従来のヘッドアップディスプレイ装置の更に
別の例を示す概略図である。
【図14】図11に示した従来のヘッドアップディスプ
レイ装置を大型車両に適用した際の問題点を説明する概
略説明図である。
【符号の説明】
10…ハンドル 12…ダッシュボード 14…フロントウインド 16…投射光学系ユニット 18…コンバイナ 24…フロントウインド 26…ハンドル 28…投射光学系ユニット 28a…蛍光表示管 28b1 …フレネルレンズ 28b2 …フレネルレンズ 28c…反射ミラー 30…ルームミラー 32…コンバイナ 36…アーム 38…ブロック部 39…ボールジョイント継手 40…ガイドレール 42止め螺子 44…スリーブ部材 46…止め螺子 48…ブロック部 50…ブロック片 52…垂直軸要素 54…止め螺子 56…保持部材 58…水平軸要素 60…止め螺子 62…棚部 64…眼 68…調節レバー 70…調節軸 72…調節つまみ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 富田 順二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−9926(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 35/00

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報光を投射する投射光学系ユニット
    (28)と、該情報光を外界からの背景光と重ねて背景
    視野内に所定の情報像を表示させるコンバイナ(32)
    とからなる車両用のヘッドアップディスプレイ装置にお
    いて、前記投射光学系ユニット(28)がドライバの観
    察位置よりも上方位置に配置され、前記コンバイナ(3
    2)が車両のフロントウインドの上辺側に配置されたル
    ームミラー(30)から支持されることを特徴とするヘ
    ッドアップディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のヘッドアップディスプ
    レイ装置において、前記コンバイナの角度位置を三次元
    で調節し得る角度調節手段(39:52、54、58、
    60)が設けられることを特徴とするヘッドアップディ
    スプレイ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のヘッドアップ
    ディスプレイ装置において、前記コンバイナの水平位置
    を調節し得る水平位置調節手段(40、42)が設けら
    れることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前
    記コンバイナの垂直位置を調節し得る垂直位置調節手段
    (44、46)が設けられることを特徴とするヘッドア
    ップディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4までのいずれか1
    項に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、情
    報像の表示姿勢を調節するための表示姿勢調節手段(V
    L:70、72)が前記投射光学系ユニットに組み込ま
    れることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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