JP2596987Y2 - ドロップイン式組込形多口こんろ - Google Patents

ドロップイン式組込形多口こんろ

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JP2596987Y2
JP2596987Y2 JP1997002398U JP239897U JP2596987Y2 JP 2596987 Y2 JP2596987 Y2 JP 2596987Y2 JP 1997002398 U JP1997002398 U JP 1997002398U JP 239897 U JP239897 U JP 239897U JP 2596987 Y2 JP2596987 Y2 JP 2596987Y2
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隆 松本
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株式会社ハーマン
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、キャビネットに上か
ら挿入して装着される組込形の多口こんろに関する。
【0002】
【従来の技術】システムキッチン用の機器には一般にド
ロップインタイプと称されている組込形のものが多く使
用されており、キャビネットに形成されている組込用開
口部に上から挿入して装着される。システムキッチンの
場合にはキャビネット類のサイズが規格化されているた
め、これらに組み込まれる機器もこれに合わせた外形寸
法で製作し、トッププレートの縁部を本体より若干張り
出して組込用開口部の縁部に乗せた状態で装着される。
【0003】図4及び図5はこのような寸法関係を示し
たもので、モジュール幅600(基準寸法S=600m
m)の場合には組込用開口部11の横幅Aの標準的な寸
法は560mmであり、これに対応して組込機器12の
本体幅Bとトッププレート幅Cをそれぞれ550mm、
590mm前後とすることが一般的である。13はキャ
ビネット、14はワークトップである。
【0004】このように機器の横幅寸法がモジュール幅
で制限されるために、機器がこんろバーナを2個あるい
は3個備えた多口こんろの場合には、モジュール幅が6
00であるとこんろバーナ15,15間のピッチ寸法D
がかなり小さくなる。この寸法Dは具体的には264m
m前後しかとれず、調理スペースが非常に狭くなるため
に使いにくいものになっていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】この考案は上述のよう
な問題点に着目し、モジュール幅に制約されずにこんろ
バーナ間の寸法を広げることを課題としてなされたもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を達成するた
めに、この考案は、本体の上部をキャビネットへの所定
組込寸法の横幅を超えて少なくとも左右のいずれか片側
に突出させることにより、厚みがワークトップの厚みよ
りも小さく且つトッププレートの下面に位置する張り出
し部を形成し、この張り出し部内の空間を利用して所定
組込寸法に対応するピッチ寸法より広いピッチでこんろ
バーナを配置している。
【0007】上記のように、こんろのトッププレートで
はなく本体を左右のいずれかに張り出して横幅を大きく
しているので、こんろバーナ間のピッチ寸法を広げるこ
とができ、また張り出し部はキャビネットのワークトッ
プの厚み内に収まるのでこんろがワークトップの上面よ
り高くならず、通常の組込形と同様にキャビネットに組
み込むことができる。
【0008】
【考案の実施の形態】次に、この考案の実施の形態を図
示の例について説明する。なお、張り出し部は必要に応
じて左右両側に設けてもよく、図示の例は両側に設けた
ものを示している。なお、この考案は以下の例のような
グリルとこんろを組み合わせたグリル付こんろに限ら
ず、オーブンとこんろを組み合わせたガスレンジやこん
ろ単独のものなど、種々のタイプについて適用すること
ができる。
【0009】図1及び図2において、1は上部にこんろ
部2を、下部にグリル3を備えた加熱調理器であり、こ
んろ部2には火力の異なる3個のこんろバーナ4a,4
b,4cが設けられている。5は加熱調理器1の本体、
6はトッププレートであり、本体5の側面上部をトップ
プレート6と共に横方向に突出させて張り出し部5aを
左右に形成してある。この張り出し部5a,5aの端縁
間の寸法Eは所定の組込寸法Aよりもかなり大きくなっ
ているが、張り出し部5aが設けられていない部分、す
なわちこんろ部2の下部とグリル部3の部分の横幅B
は、従来と同様にキャビネット13への所定の組込寸法
Aに対応した寸法としてある。
【0010】また、張り出し部5aはその下面からトッ
ププレート6の縁部までの寸法Fをキャビネット13の
ワークトップ14の厚みGより小さくしてある。一般的
なワークトップ14の厚みは30〜45mmであるか
ら、これだけの寸法があれば張り出し部5aの内部には
その厚み分に対応する空間が形成され、その内部空間を
活用してこんろ部2の横幅を実質的に広げることが可能
となる。すなわち、この例ではこんろバーナ4a,4b
をそれぞれ外側に寄せた配置として両者間のピッチ寸法
Dを大きくしてあり、調理スペースが広がっている。
【0011】この場合、こんろ部2の左右に設けられる
こんろバーナ4a及び4bは、張り出し部5aの内部に
収まらないような大きな部材を有していないことが必要
であり、使用できるバーナの形状や寸法には一定の制約
が加わる。この例では、このような制約下でも使用でき
るように図3に示すような構造のバーナが使用されてい
る。すなわち、こんろバーナ4a,4bはバーナベース
21の下部外周に円板部22を形成し、この円板部22
の上面がトッププレート6の上面と同じ高さになるよう
にトッププレート6に取り付けられる構造であり、バー
ナベース21とバーナキャップ23の組合せで構成され
る炎口24や副燃焼室25は従来の汁受皿を備えたこん
ろよりもかなり高い位置にあって、バーナが従来よりも
全体的に上方に位置している。
【0012】円板部22の外周には段部を設けてはめ込
み部26を形成し、更にその下面外周には固定片27を
ねじ28によって固定してあるが、この固定片27は図
のように別体のものを取り付けないでバーナベース21
に一体に形成されたものであってもよい。トッププレー
ト6のバーナ取り付け穴31には上記のはめ込み部26
に対応して被はめ込み部32が形成してある。また、取
り付け穴31の外周には複数個の挿入小穴33が形成し
てあり、固定片27はこの挿入小穴33の位置まで延設
され、穴33に一致する位置に雌ねじ穴34を設けてあ
る。
【0013】バーナ4aあるいは4bをトッププレート
6に取り付ける際には、まずはめ込み部26をシールパ
ッキン35を介在させて被はめ込み部32にはめ込み、
次に挿入小穴33に上から固定ボルト36を挿入して雌
ねじ穴34に螺合させるのであり、このボルト36の締
め付けによりバーナがトッププレート6に一体に取り付
けられ、しかもシールパッキン35が圧縮されて水密性
が確保される。
【0014】41は上面から見た形状がほぼU字状の本
体の両端に下向きの脚部42を設けた五徳であり、脚部
42には穴43を形成してある。この穴43はトッププ
レート6の上面より上方に突出している固定ボルト36
の頭部が遊びのない状態で嵌合する大きさとしてあり、
五徳41は脚部42の穴43をボルト36の頭部に被嵌
することによってトッププレート6上に支持される。
【0015】このように、バーナ4a,4bが図3に示
すような構造であるから、固定ボルト36の先端や固定
片27などが張り出し部5aの内部空間に突出するだけ
であり、この部分に大きな部材が存在しない。従って、
ワークトップ14の厚み内に収まるような薄い張り出し
部5aを設けることに何の支障もないのである。
【0016】なお、固定ボルト36の位置は五徳41の
脚部42の位置と合わせてあるが、五徳41の脚部42
の方が多い場合には、図3の右側の支持部のように、ト
ッププレート6に補助ねじ穴44を設けて補助ボルト4
5を螺合し、このボルト45に脚部42を被嵌して五徳
41を支持するのである。
【0017】この実施の形態は上述のような構成であ
り、キャビネット13に組み込む際には、ワークトップ
14に張り出し部5a,5aの端縁間寸法Eに対応して
これよりもやや大きい横幅Hの組込用穴14aを明け、
以後は従来と同様に上から挿入してトッププレート6の
縁部を組込用穴14aの縁部に乗せた状態で装着する。
装着後は張り出し部5aがワークトップ14の厚み内に
収まるので従来の組込形と特に変わるところはない。本
体5の張り出し部5a以外の部分はモジュール幅に従っ
た所定組込寸法となっているので装着には全く支障はな
く、使用中のこんろをこの考案のこんろと交換すること
も容易である。
【0018】上記のように張り出し部5aを設けること
によって、設けた側のこんろバーナ4aあるいは4bの
位置を外側に移動させることができるから、その製品の
モジュール幅に従いながら張り出し部5aの分だけこん
ろバーナ4a,4b間のピッチを広げて、大きな調理ス
ペースを確保することが可能となる。また、張り出し部
5aを片側に設けるだけでは十分な調理スペースが得ら
れない場合には、図示の例のように張り出し部を両側に
設けることも可能である。
【0019】ちなみに、モジュール幅600のものにお
いて図示のように両側に張り出し部5a,5aを設け、
その端縁間の寸法Eを705mmとした場合には、こん
ろバーナ4a,4b間のピッチ寸法Dを444mmとす
ることができ、上述の従来例における264mmよりも
180mmも大きくすることができた。この場合の組込
用穴14aの横幅Hは710mm前後でよく、トッププ
レート幅Cは750mm前後である。これらの寸法はモ
ジュール幅750のものに相当する寸法であり、モジュ
ール幅600に従いながら実質的には1ランク上のモジ
ュール幅750の製品が得られたことになるのである。
また、例えばモジュール幅750のものにおいて張り出
し部を片側だけに設ければ、標準品よりもバーナ間隔を
広げてゆったりした調理スペースを実現することができ
る。
【0020】
【考案の効果】上述の説明から明らかなように、この考
案は、本体の上部をキャビネットへの所定組込寸法を超
えて少なくとも左右のいずれかに突出させて張り出し部
を形成し、この張り出し部の厚みをワークトップの厚み
よりも小さくしてモジュール幅に制約されないで本体の
横幅を実質的に大きくし、ピッチ寸法を広げてこんろバ
ーナを配置したものである。
【0021】すなわち、仮に部材の一部がトッププレー
トの下面に突き出るような構造のこんろバーナであって
も、張り出し部内の空間を利用してこの空間に部材が突
き出る状態で配置することが可能で隣り合う2個のこん
ろバーナ間のピッチ寸法を容易に広げることができるの
であり、しかも張り出し部よりも下の部分は所定のモジ
ュール幅のキャビネットに支障なく収納できる。従っ
て、所定のモジュール幅に従いながら、例えばこんろバ
ーナ間が狭いモジュール幅600のシステムキッチンに
おいても調理スペースが広くて使いやすい多口こんろを
容易に得ることができ、またこれより大きなモジュール
幅のものにおいてもゆったりした広い調理スペースを実
現できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施の一形態の概略縦断面図であ
る。
【図2】同形態の平面図である。
【図3】同形態におけるこんろバーナの断面図である。
【図4】従来例の概略縦断面図である。
【図5】従来例の平面図である。
【符号の説明】
1 加熱調理器 2 こんろ部 4a,4b,4c こんろバーナ 5 本体 5a 張り出し部 6 トッププレート 13 キャビネット 14 ワークトップ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビネットのワークトップに形成され
    た組込用穴に上から挿入し、組込用穴の上縁にトッププ
    レートの周縁を係止させてキャビネットに装着されるよ
    うに構成されたドロップイン式の組込形多口こんろであ
    って、キャビネットへの所定組込寸法に対応した大きさ
    の本体の上部を所定組込寸法の横幅を超えて少なくとも
    左右のいずれかに突出させることにより、厚みがワーク
    トップの厚みよりも小さく且つトッププレートの下面に
    位置する張り出し部を形成し、この張り出し部内の空間
    を利用して所定組込寸法に対応するピッチ寸法より広い
    ピッチでこんろバーナを配置したことを特徴とするドロ
    ップイン式組込形多口こんろ。
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