JP2596549Y2 - ドラム型スキャナのドラム保持構造 - Google Patents

ドラム型スキャナのドラム保持構造

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JP2596549Y2
JP2596549Y2 JP1992045017U JP4501792U JP2596549Y2 JP 2596549 Y2 JP2596549 Y2 JP 2596549Y2 JP 1992045017 U JP1992045017 U JP 1992045017U JP 4501792 U JP4501792 U JP 4501792U JP 2596549 Y2 JP2596549 Y2 JP 2596549Y2
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drum
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慎二 伊藤
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はドラム型スキャナのドラ
ム保持構造、詳しくは一対のベアリングに軸承された軸
体の一端にドラム取着用のチャックを有するドラム型ス
キャナのドラム保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にドラム型スキャナにおいて、ドラ
ムの回転軸と、そのドラムを回転駆動する回転用モータ
の回転軸が一致していないため、ドラム回転時振動を発
生すると共に、原稿を読み取るための走査ヘッドと、原
稿との間の距離が変化することにより、原稿を正確に読
み取ることができなくなる。
【0003】従来このようなドラムの振動を抑制するた
めに図3に示すような構造が用いられていた。即ち、軸
受ハウジング100に間隔を置いて支持された一対のベ
アリング200、300の内周面に、嵌合させた軸体6
00を設け、該軸体600のドラム装着側端部にテーパ
穴600aを形成すると共に、他端側をカップリング9
00の一端と連結し、該カップリング900の他端をモ
ータ800の駆動軸800aと連結させる一方、前記軸
体600におけるベアリング200のドラム装着側端面
にリングプレート700を遊転自在に設け、該リングプ
レート700の隣接位置に円周方向に複数の押ネジ50
0aを有する円板状の調整リング500を軸体600に
固定的に設けるように構成されている。
【0004】そして前記調整リング500の各押ネジ5
00aを進退させ、軸体600の回転軸がモータ800
の回転軸と一致するように調整した後、軸体600にテ
ーパ穴600aを介して嵌合装着されるドラム(図示省
略)を取り付けることによって偏心回動を抑制するよう
に成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが前記した従来
のものは、例えばドラムに取着する軸体とモータとの間
を連結するためのカップリングが必要となり、部品点数
が増大することで直接製造コストを上昇させる。又、軸
体の振れ具合を矯正する作業は熟練を要する煩雑な作業
と成り、組立工数を大きく不利にするという問題があっ
た。
【0006】本考案は前記問題点に鑑みて提案するもの
で、その目的は、従来に比して部品点数を減少でき、構
造自体を小型化することができながら、作業者の技能に
依存することなく簡単に、かつ均一的にドラムの振れを
解消することができるドラム型スキャナのドラム保持構
造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は前記目的達成の
ため間隔をおいて配された一対のベアリングに軸承され
た軸体の一端に、ドラムを取着するチャックを有し、
記チャックは、当該チャックと軸体との締結後に研削加
工された、ドラムの端面と当接するドラム当接端面と、
当該チャックと軸体との締結後に研削加工された、ドラ
ムの内周面と嵌合する嵌合外周面とを備え、他端に前記
ドラム回転用モータのロータが取着されている構成を特
徴とするものである。
【0008】
【作用】前記構成に依り、軸体の一端にドラムを取着す
るチャックを設け、他端にモータのロータを取着するこ
とで、前記軸体がモータ軸を兼用することができ、その
上軸体とモータとを連結するためのカップリングが不用
となり、部品点数と組立工数とを大きく軽減でき、構造
を小型化できると共に、ベアリングを組み込んだ軸体
に、チャックを一体化した状態で軸受ハウジングに組み
立てる工程とすることでことで、軸体の振れ具合を調整
する必要がなく、従って作業者の技能に依存する場合の
ように調整の個人差を解消できて、加工精度に依り軸体
の振れ矯正を均一的に行える。また、前記チャックが、
当該チャックと軸体との締結後に研削加工された、ドラ
ムの端面と当接するドラム当接端面と、当該チャックと
軸体との締結後に研削加工された、ドラムの内周面と嵌
合する嵌合外周面とを備えることから、ドラムの端面と
チャックのドラム当接端面とを当接させ、また、ドラム
の内周面と嵌合外周面と嵌合させるだけで、ドラムを軸
体に対して精度よく組み付けることができる。
【0009】
【実施例】本考案のドラム型スキャナのドラム保持構造
を図面の実施例に基づいて説明する。図1は一実施例と
して示すドラム型スキャナのドラム保持構造の側面図で
ある。
【0010】図において、1は軸受ハウジング、2、3
は該軸受ハウジング1の内周面に間隔を置いて配設され
た一対のベアリング、4、5は前記ベアリング2、3の
間隔を保持させるためのスペーサ、6は前記ベアリング
2、3の内周面に嵌合支持された軸体、7は該軸体6の
一端に嵌合締結したドラム取り付け用チャック、8はこ
の軸体6の他端側にロータ8bを嵌合支持したモータ、
10は軸体6の延長部に係合固定したエンコーダであ
る。
【0011】前記軸受ハウジング1は、ベアリング2、
3の外周面を嵌合支持する筒状内周面を設けると共に、
ドラム装着側の端面にはベアリング2、3を固定するベ
アリング押さえ板11を取り付けるためのネジ孔1aが
円周方向に複数設けてあり、他端側にはモータ8を収納
するモータケーシング部1bが一体的に形成されてい
て、該ケーシング部1bの外端面には該端面に嵌合させ
たモータカバー8aを取り付けるように構成されてい
る。
【0012】スペーサ4、5は、ともにベアリング2、
3間の間隔を保持し得る所定長さ寸法に切断された管体
で構成され、スペーサ4は外周面がベアリング2、3の
外周面と等径か、やや小さく成されてあり、スペーサ5
は内周面がベアリング2、3の内周面と等径か、やや大
きく成されている。軸体6は、後記するチャック7装着
部位にテーパ外周面6aを形成し、その先端部を螺軸6
bと成すと共に、他端側外周面にロータ8bの内周面と
嵌合する、例えばスプライン等の嵌合手段6cを設け
て、前記ロータ8bを相対回転不能に支持し、更に外方
へ延長させた延長部6fには前記ロータ8bとロータリ
エンコーダ10を係合固定するように構成されている。
【0013】ベアリング押さえ板11は、ベアリング2
の外輪端面を押圧する押圧面を備えた円板状に形成さ
れ、円周方向に軸受ハウジング1のネジ孔1aと対応す
る取り付け孔11aを設けて構成している。前記チャッ
ク7は、軸体6のテーパ外周面6aと嵌合するテーパ内
周面7aを設けた概略円形なフランジ状に形成され、ド
ラムの端面(図示省略)と当接するドラム当接端面7b
と、ドラムの内周面(図示省略)と嵌合する嵌合外周面
7cとを備えて構成されていて、前記テーパ内周面7a
を軸体6のテーパ外周面6aに嵌合させ、螺軸6bにナ
ット6dを締結して軸体6に固定するように成されてい
る。
【0014】前記当接端面7b、及び嵌合外周面7c
は、何れもチャック7を軸体6に嵌合固定したとき、軸
体6に対して直角、及び同心精度が保証されるように研
削加工されている。前記研削加工は図2に示すように、
予め軸体6にベアリング3、スペーサ4、5及びベアリ
ング2を順に所定の位置に挿入し、その後ベアリング押
さえ板11でそれらを固定し、更に、チャック7を固定
して軸体アッセンブリAを形成した状態で施工されるよ
うに成されている。
【0015】尚、前記研削加工は、軸体6にチャック7
を固定した状態で行えばよいので、研削加工の後に軸体
6にベアリング2、3、及びスペーサ4、5を組み込め
るように構成してもよい。因に、実施例ではこれらの研
削精度を、基準面に対する振れ度で5/1000と設定
している。(但しこの設定値は必要に応じて適宜変更す
る)次に以上のように成された実施例の作用について説
明する。
【0016】先ず軸受ハウジング1の内周面を、ベアリ
ング2、3の外周面寸法に対して所定の許容精度を満た
した寸法に加工する。次に前記ベアリング2、3の内周
面寸法に対して所定の許容精度を満たした寸法の外周面
を備えた軸体6を用意する。そしてこの軸体6に、テー
パ外周面7a方向からベアリング3、スペーサ5、4、
ベアリング2、押さえ板11の順に挿入し、チャック7
をテーパ外周面7aに嵌合させ、最後にナット6dを締
結して軸体アッセンブリAを形成する(図2参照)。
【0017】その後このアッセンブリAの状態で、チャ
ック7の当接面7b、及び嵌合外周面7cを研削加工
し、軸心6eに対する各々7b、7cの振れ精度を、こ
の研削加工により所定の許容精度を満足させることがで
きる状態に矯正する。振れ精度の矯正が終えた軸体アッ
センブリAは、そのままの状態で前記軸受ハウジング1
に挿入し、取り付け板11を前記ハウジング1の取り付
け孔1aにビス11aで固定する。
【0018】そして軸体6の嵌合手段6cにモータ8の
ロータ8bを嵌合固定すると共に、該ロータ8bの外周
部にステータ8cをセットした後モータカバー8aを取
り付け、該カバー8aから外方に突出した軸体6の延長
部6fにロータリエンコーダ10を係合固定してドラム
保持構造の組立作業が終了する。その後、チャック7に
おける当接面7bと、嵌合外周面7cとに原稿ドラム
(図示省略)の端面、及び内周面を、当接、及び嵌合さ
せて固定することで、該ドラムの外周面における振れ具
合を、予め設定されている振れ精度の許容範囲内にする
ことが作業者の調整技能に依存することなく、簡単、か
つ均一的にできると共に部品点数の減少で軽量小型化を
達成できながら、コスト低減を成すことができる。
【0019】尚実施例では、軸体6とチャック7とを別
体構造と成しているが、粗材を鋳造、又は鍛造工法によ
り一体形成した後加工する等で前記両者6、7を一体化
するように成しても良い。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、従来に比
して部品点数を減少することで構造全体を小型化でき、
それに伴う製造コストを大幅に低減できると共に、作業
者の調整技能に依存することなく、簡単に、かつ均一的
にドラムの振れを解消することができる効果を有する。
また、前記チャックが、当該チャックと軸体との締結後
に研削加工された、ドラムの端面と当接するドラム当接
端面と、当該チャックと軸体との締結後に研削加工され
た、ドラムの内周面と嵌合する嵌合外周面とを備えるこ
とから、ドラムの端面とチャックのドラム当接端面とを
当接させ、また、ドラムの内周面と嵌合外周面と嵌合さ
せるだけで、ドラムを軸体に対して精度よく組み付ける
ことができる。このため、ドラム組み付け後の調整作業
が不要となり、ドラムの振れをより容易に解消すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラム型スキャナのドラム保持構造の側面図で
ある。
【図2】軸体アッセンブリの側面図である。
【図3】従来例の側面図である。
【符号の説明】
2 ベアリング 3 ベアリング 6 軸体 7 チャック 8 モータ 8a ロータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−23465(JP,A) 特開 平2−282271(JP,A) 特開 昭64−79410(JP,A) 特開 平3−181983(JP,A) 特開 平5−294491(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/06 G03G 15/00 550 G03G 21/00 350

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔をおいて配された一対のベアリング
    に軸承された軸体の一端に、ドラムを取着するチャック
    を有し、前記チャックは、当該チャックと軸体との締結
    後に研削加工された、ドラムの端面と当接するドラム当
    接端面と、当該チャックと軸体との締結後に研削加工さ
    れた、ドラムの内周面と嵌合する嵌合外周面とを備え、
    他端に前記ドラム回転用モータのロータが取着されてい
    る構成を特徴とするドラム型スキャナのドラム保持構
    造。
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