JP2596218B2 - 楽音制御装置および打撃情報記憶装置 - Google Patents

楽音制御装置および打撃情報記憶装置

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JP2596218B2
JP2596218B2 JP4101508A JP10150892A JP2596218B2 JP 2596218 B2 JP2596218 B2 JP 2596218B2 JP 4101508 A JP4101508 A JP 4101508A JP 10150892 A JP10150892 A JP 10150892A JP 2596218 B2 JP2596218 B2 JP 2596218B2
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啓 真鍋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音板に対する打撃体に
よる打撃操作により、各音板に対応する音高の楽音を発
生させる電子音板打楽器に係り、また演奏状態を実時間
(リアルタイム)で記憶させることが可能で、その記憶
された演奏状態を再生することができる電子音板打楽器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シロフォンやマリンバ等の自然音
板打楽器と同様な打撃操作により、メロディ演奏可能な
電子音板打楽器が知られている(例えば、特開昭61-239
299 号公報記載のもの)。
【0003】このような電子音板打楽器は、複数の音名
に対応した音板を有し、マレット等の打撃具によって音
板を打撃すると、その打撃をセンサによって感知し、そ
のセンサによって感知されたセンス信号に基づいて打撃
された音板に対応する楽音を発生するようにしたもので
ある。
【0004】このような電子音板打楽器においては、楽
音の音色の切換等の各種効果の付加を楽器本体に設けら
れたスイッチを操作することにより制御できるようにな
っている。
【0005】上述したように、従来の電子音板打楽器に
おいては、音色等の楽音パラメータの設定は楽器本体に
設けられたスイッチを操作することにより行うようにな
っていた。このため、両手にマレット等の打撃体を持ち
ながら演奏を行っている最中に楽音の音色を変更するこ
とは、演奏に支障が生じるため困難であった。しかも、
この電子音板打楽器は、各音板に対する打撃体による打
撃演奏を実時間(リアルタイム)で記憶して、その記憶
した演奏を再生(自然演奏)させることはできなかっ
た。このため、例えば、模範的な打撃演奏を記憶させ
て、初心者がその模範演奏を聴きながら自分の打撃演奏
を学習したり、自分の演奏を後で聴きながら自分の打撃
演奏の不十分な所をチェックしたりすることができず
打撃演奏を習得するうえで不便であった。
【0006】本発明の課題は、両手に打撃体を持ちなが
ら演奏を行っている最中でも、発音すべき楽音の音色ま
たは発音中の楽音の音色を演奏に支障をきたすことな
く、迅速、確実に可変制御できるようにするとともに、
各音板に対する打撃体による打撃演奏状態を実時間(
アルタイム)で記憶でき、さらにその記憶した打撃演奏
状態を再生できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成を備えていること
を要点とする。
【0008】まず、請求項1記載の発明は、複数の音高
に設けられ、被打撃信号を出力する複数の被打撃部材
(たとえば、音板)と、これら被打撃部材を打撃操作可
であり、出力楽音の音色を指示する音色指示信号を出
力する楽音音色指示手段(たとえば、音色切換スイッ
チ)およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号
出力手段(たとえば、センサ)を含んでなる左手用と右
手用との少なくとも2つの打撃部材(たとえば、マレッ
ト)と、前記複数の被打撃部材を前記少なくとも2つの
打撃部材で打撃操作した際、当該打撃操作された被打撃
部材から出力される被打撃信号によって音高を決定する
とともに、前記打撃信号出力手段から打撃信号の出力が
あった打撃部材に含まれる前記楽音音色指示手段から出
力される音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、
楽音の発生を指示する楽音発生指示手段(たとえば
PU)とを具備している。
【0009】また、請求項2記載の発明は、複数の音高
に設けられ、被打撃信号を出力する複数の被打撃部材
と、これら被打撃部材を打撃操作可能であり、出力楽音
の音色を指示する音色指示信号を出力する楽音音色指示
手段およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号
出力手段を含んでなる左手用と右手用との少なくとも2
つの打撃部材と、少なくとも前記被打撃部材から出力さ
れる被打撃信号および前記楽音音色指示手段から出力さ
れる音色指示信号を記憶可能な記憶手段(たとえば、R
AM)と、前記被打撃部材から被打撃信号が出力される
毎に該被打撃信号を前記記憶手段に書込むとともに、前
記打撃信号出力手段から打撃信号が出力される毎に該打
撃信号の出力があった打撃部材に含まれる前記楽音音色
指示手段から出力される音色指示信号を前記記憶手段
書込む書込手段(たとえば、CPU)と、具備してい
る。
【0010】また、請求項3記載の発明は、複数の音高
に設けられ、被打撃信号を出力する複数の被打撃部材
と、これら被打撃部材を打撃操作可能であり、出力楽音
の音色を指示する音色指示信号を出力する楽音音色指示
手段およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号
出力手段を含んでなる左手用と右手用との少なくとも2
つの打撃部材と、前記被打撃部材から出力される被打撃
信号,前記打撃信号出力手段から出力される打撃信号お
よび前記楽音音色指示手段から出力される音色指示信号
を記憶可能な記憶手段と、前記被打撃部材から被打撃信
号が出力される毎に該被打撃信号を前記記憶手段に書込
むとともに、前記打撃信号出力手段から打撃信号が出力
される毎に該打撃信号および該打撃信号の出力があった
打撃部材に含まれる前記楽音音色指示手段から出力され
る音色指示信号を前記記憶手段書込む書込手段と、前
記記憶手段に記憶されている前記被打撃信号,打撃信号
および音色指示信号を順次読み出し、読み出された前記
被打撃信号によって音高を決定するとともに、打撃信号
および音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、楽
音を発生させるよう制御する読出手段(たとえば、CP
U)と、を具備している。
【0011】
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。図1は、本発明に係る電子音板打楽器
の一実施例のシステム構成図である。
【0013】制御回路(CPU)1は、マイクロプロセ
ッサから成り、図示していない内蔵のROM(リード・
オンリ・メモリ)に格納されているプログラムを実行し
てシステム全体の制御を行う。
【0014】また、タイマ2は所定周期の各種タイマイ
ンタラプト(タイマ割り込み)を発生させ、制御回路1
に対して加えるタイマである。制御回路1は、タイマイ
ンタラプトが発生すると、そのタイマインタラプトに対
応するプログラムを読み出して各種処理を実行したり、
現在時刻の計時を行う。
【0015】また、モード切替スイッチ3は、ノーマル
モード、レコーディングモード、プレイモードの各モー
ドを選択するための切替スイッチである。ノーマルモー
ドは、通常の実時間(リアルタイム)演奏を行うモード
であり、レコーディングモードは演奏されたメロディ等
をリアルタイムで記録するモードである。また、プレイ
モードは前記レコーディングモードで記録したメロディ
等を再生して自動演奏するモードである。
【0016】切替スイッチ3を操作すると、選択された
モードに対応するスイッチ端子3aと図示していない電
源から電圧Vが供給されている端子3bとが接続される
ようになり、選択されたモードに対応するスイッチ端子
3aに接続されている制御回路1の入力ポートに、図示
していないインタフェースを介して“1”が加わるよう
になる。制御回路1は、各モードのスイッチ端子3aに
対応する入力ポートをタイマ2から加わるタイマインタ
ラプトにより、所定周期でスキャンしており、入力ポー
トの値を基に、現在どのモードが選択されているかを判
別している。そして、スキャンの結果得られた現在選択
されているモードを図示していない所定の記憶領域に記
憶する。
【0017】音源回路4は、制御回路1から加わる楽音
制御情報に応じた楽音を発生させる回路であり、その詳
細な回路構成は後述する。また、サウンドシステム6
は、アンプ、スピーカ等から成り、音源回路4によって
発生された楽音を音声として放音する。
【0018】音板打撃検出部10は、左手用のマレット
20Lまたは右手用のマレット20Rにより音板11が
打撃された時に生じる音板11の打撃強度、音板の振動
時間等を検出するブロックであり、各音板11に対応し
て設けられている。
【0019】音板打撃検出部10は、音板11、音板1
1内に設けた音板センサ11A、ゲート12、アンプ1
3、A/D変換器14、セレクタ15、ピーク検出部1
6、振動時間検出回路17を有している。
【0020】音板センサ11Aは、打撃された音板の振
動状態を感知するセンサであり、三等分割された各分割
部毎に独立して振動状態を感知できるようになってい
る。本実施例においては後述するように音板11内に音
板センサ11Aが設けられている。数オクターブ分の各
音名に対応して設けられた音板11は、通常の音板打楽
器と同様の形状で複数個音名順に平面的に配設されてい
る。
【0021】尚、図1において、音板11の左方分割部
の振動状態を感知するセンサを11 L 、中央分割部の振
動状態を感知するセンサを11C 、右方分割部の振動状
態を感知するセンサを11R で示している。
【0022】マレット20(以後、マレット20L、マ
レット20Rを総称してマレット20と記す)により音
板11を打撃すると、音板11は振動するようになり音
板11の各部位の振動に対応するセンス信号S1
2 、S3 が、それぞれ音板センサ11L 、11C 、1
R から出力される。音板センサ11L 、11C 、11
Rの出力S1 、S2 、S3 は、音板の各部位の振動に対
応する振動波形となり、その振動の波高値(振幅)の最
大値及び振動時間はほぼ打撃位置からの距離に反比例す
る。したがって、振動の振幅のピーク値(最大値)及び
振動時間は打撃位置に対し最も近い距離に設けられてい
るセンサからの出力のものが最大となる。また、音板1
1を打撃する強さが大きいほど、センス信号S1
2 、S3 の振動の振幅のピーク値、振動時間は大きく
なる。
【0023】ゲート12には制御回路1から所定周期で
バルスPL 、PC 、PR が加えられ、パルスPL
C 、PR が加わると、ゲート12は導通状態となり、
センス信号S1 、S2 、S3 がゲート12を通過してア
ンプ13に入力する。そして、センス信号S1 、S2
3 はアンプ13により増幅され、さらにA/D変換器
14によりセンス信号S1 、S2 、S3 の大きさに対応
する所定ビットのデジタルデータM1 、M2 、M3 に変
換されて、レジスタ部15に出力される。
【0024】レジスタ部15は、3個のレジスタから成
っており、それぞれのレジスタにはデジタルデータ
1 、M2 、M3 が記憶される。レジスタ部の各レジス
タ15にはそれぞれパルスPL 、PC 、PR が入力する
ようになっており、パルスPL 、PC 、PR が加わる毎
に、デジタルデータM1 、M2 、M3 が順次レジスタ部
15の各レジスタに格納される。レジスタ部15の各レ
ジスタに記憶されているデジタルデータM1 、M2 、M
3 は、さらにピーク検出回路16、振動時間検出回路1
7に出力される。このように、制御回路1はゲート12
に所定周期でパルスPL 、PC 、PR を加えて、音板セ
ンサ11L 、11C 、11R により感知されるセンス信
号S1 、S2 、S3 を所定周期でスキャンしており、ス
キャンされたセンス信号S1 、S2 、S3 はアンプ1
3、A/D変換器14を介してデジタルデータM1 、M
2 、M3 に変換されレジスタ部15に記憶される。そし
て、レジスタ部15に記憶されたデジタルデータM1
2 、M3 は直接制御回路1に出力されると共に、ピー
ク検出回路16及び振動時間検出回路17に出力され
る。
【0025】ピーク検出回路16は、デジタルデータM
1 〜M3 に基づいて前記各センス信号S1 〜S3 の波高
(振幅)のピーク値P1 〜P3 を検出して、その検出し
たピーク値P1 〜P3 を制御回路1に出力する回路であ
り、その詳細な回路構成は後述する。
【0026】また、振動時間検出回路17はデジタルデ
ータM1 〜M3 の変化に基づいて、前記各センス信号S
1 〜S3 の振動時間(音板の振動時間に等しい)t1
3を検出してその検出した振動時間t1 〜t3 を制御
回路1に出力する回路であり、各分割部の振動の開始、
終了を示すトリガー信号T1 〜T3 も制御回路1に出力
する。制御回路1は、振動の終了を示すトリガー信号T
1 〜T3 を入力すると、ピーク検出回路16に制御信号
1 〜a3 を、振動時間検出回路17に制御信号b1
3 を加え、それぞれの回路からピーク値P1 〜P3
振動時間t1 〜t3 を読み込む。信号時間検出回路17
の詳細な回路構成は後述する。
【0027】このように、演奏者が任意の音板11を打
撃すると、打撃された音板11に設けられた音板センサ
11L 、11C 、11R から、音板11の各分割部の振
動状態に対応するセンス信号S1 〜S3 が出力される。
制御回路1は、各音板11に対応して設けられている音
板打撃検出部10にパルスPL 、PC 、PR を順次出力
して、各音板11の音板センサ11Aの出力するセンス
信号S1 〜S3 を所定周期でサンプリングしており、そ
のセンス信号S1 〜S3 のサンプリングデータM1 〜M
3 に基づいて、ピーク検出回路16は音板11の各分割
部の振動の波高値のピーク値P1 〜P3 を検出する。ま
た、振動時間検出回路17はサンプリングデータM1
3 に基づいてマレット20L(20R)により音板1
1が打撃された時の音板11の各分割部の振動時間t1
〜t3 を検出する。振動時間検出回路17は、さらに各
分割部毎の振動の開始、終了を示すトリガー信号T1
3 も制御回路1に加える。
【0028】また、マレット20L、20Rは、音板1
1を打撃するためのマレット状の打撃具であり、マレッ
ト20L、20R上には後述詳しく説明するように音色
を選択するための音色選択スイッチ61〜63が設けら
れている。音色選択スイッチ61〜63を操作すると、
音色切換情報が制御回路1に出力される。制御回路1
は、所定周期で、この音色切換情報を読み込んで、音色
切換スイッチ61〜63で指示された音色を判断する。
そして、指定された音色に対応する音色情報を作成し、
音源回路4に出力する。
【0029】さらに、マレット20L、20Rには音板
11やそれ以外の部位、例えば机上等を打撃した時に生
じるマレット20L、20Rのマレット部21L、21
Rの振動を感知する振動センサ65が設けられており、
マレット部21L,21Rの振動はその振動センサ65
により感知され、センス信号S4 、S5 としてゲート3
1に出力する。
【0030】さらに、ゲート31、アンプ32、A/D
変換器33、レジスタ部34、ピーク検出回路35、振
動時間検出回路36が設けられているが、これらは音板
打撃検出部10内の同一名称の回路と同一のものであ
り、詳しい説明は省略する。尚、ゲート31は2つのゲ
ートから成り、レジスタ部34は2つのレジスタから成
っており、レジスタ部34には、前記センス信号S4
5 に対応するデジタルデータM4 〜M5 が記憶され
る。
【0031】制御回路1は、所定周期でゲート31にパ
ルスPL4 、PL5 を順次加え、前記マレット20L、
20R内の振動センサ65により感知されたセンス信号
4、S5 を所定周期で走査している。
【0032】パルスPL4 、PL5 が加わるとゲート3
1は導通状態となり、センス信号S 4 、S5 がゲート3
1を通過してアンプ32に入力し、アンプ32により増
幅されてA/D変換器33に入力する。そして、A/D
変換器33によりデジタルデータM4 、M5 に変換され
て、レジスタ部34に格納される。レジスタ部34に格
納さているデジタルデータM4 、M5 はフリップフロッ
プ回路34からピーク検出回路35、振動時間検出回路
36に出力される。
【0033】ピーク検出回路35は、入力するデジタル
データM4 、M5 に基づいて前記振動センサ65により
感知されたマレット20L、20Rのマレット部21
L、21Rの振動のピーク値を求め、その求めた振動の
ピーク値P4 、P5 を制御回路1に出力する。
【0034】また、振動時間検出回路36は、入力する
デジタルデータM4 、M5 の変化に基づいて前記振動セ
ンサにより感知されたマレット20L、20Rのマレッ
ト部21L、21Rの振動の振動時間t4 、t5 を求め
制御回路1に出力する。また、マレット部21L、21
Rの振動の開始、終了を示すトリガー信号T4 、T5
制御回路1に出力する。
【0035】制御回路1は、振動の終了を示すトリガー
信号T〜Tを入力すると、ピーク検出回路35に制
御信号a〜aを、振動時間検出回路36に制御信号
〜bを加え、ピーク値P〜P、振動時間t
〜tを読み込む。各モードでの動作 上述したように、マレット20L(20R)により所定
の音板11が打撃されると、打撃された音板11に対応
する音板制御検出部10の振動時間検出回路16から制
御回路1に振動の開始を示すトリガー信号T(i=
〜3)が加わる。
【0036】制御回路1はノーマルモードにおいて音板
11の振動の開始を示すトリガー信号Ti が加わると、
そのトリガー信号Ti が出力された音板打撃検出部10
に接続された音板11に対応する音名情報を音源回路4
に出力する。さらに、トリガー信号Ti が出力された音
板打撃検出部10のレジスタ部に格納されているデジタ
ルデータM1 〜M3 を所定周期で読み出して、エンベロ
ーブ制御情報及びエコー、リバーブ等のエフェクト制御
情報を作成し、音源回路4に出力する。また、前記トリ
ガー信号Ti とほぼ同時に、打撃を行ったマレット20
に対応する振動時間検出回路36から、マレット部の振
動の開始を示すトリガー信号Tj (j=4、5)が制御
回路1に加わるので、制御回路1は、打撃を行ったマレ
ット20の音色選択スイッチ61〜63から出力されて
いる音色切換情報を読み出して、指定された音色情報を
音源回路4に出力する。このことにより、音源回路4は
打撃された音板11に対応する音高の楽音を、打撃され
たマレット20L(20R)の音色切換スイッチ61〜
63によって選択された音色で発生させる。音源回路4
により発生された楽音はサウンドシステム6から音声と
なって放音される。
【0037】一方、レコーディングモードにおいては、
上述のようにしてリアルタイムで所定の音色の楽音が放
音されると共に、制御回路1によりシーケンサRAM7
に音板の打撃情報及びマレット20の打撃情報が記録さ
れる。次に、図8のシーケンサRAM7の内部構成図を
参照しながら、レコーディングモードにおける制御回路
1の音板及びマレット20の打撃情報の記録動作を説明
する。
【0038】制御回路1は振動時間検出回路36から振
動の開始を示すトリガー信号Tj (j=4、5)が加わ
ると、計時された現在時刻を読み出して、その現在時刻
をシーケンサRAM7の操作(打撃)時刻領域42に書
き込む。
【0039】尚、この打撃時刻は、音板打撃検出部10
の振動時間検出回路17から振動の開始を示すトリガー
信号Ti (i=1〜3)が加わった時刻であっても良
い。すなわち、操作(打撃)時刻領域42に打撃の開始
時刻が記憶される。
【0040】また前記トリガー信号Tj が出力されたマ
レット20L(20R)の音色切換スイッチ61〜63
のスイッチ操作情報を読み込み、そのスイッチ操作情報
に基づいて指定された音色を判断する。そして、指定さ
れた音色に対応する音色情報をシーケンサRAM7内の
マレット側情報域43の打撃が行われたマレット20に
対応する音色切換情報格納域43Cに書き込む。
【0041】また、振動時間検出回路36から出力され
たトリガー信号Tj を監視して、振動の終了を示すトリ
ガー信号Tj が加わった場合には、ピーク検出回路35
からピーク値Pj を入力する。そして、打撃されたマレ
ット20に対応するピーク値Pj を図8に示すようにシ
ーケンサRAM7のマレット側情報域43の振動レベル
格納域43aに書き込む。図8において、振動レベル格
納域43aに書き込まれたピーク値を“強”、“中”で
示しているが、実際は上記ピーク値Pj の値そのものが
書き込まれる。“強”、“中”はピーク値の相対的な大
きさを表現したものである。
【0042】さらに、振動時間検出回路17から、打撃
されたマレット20に対応する振動時間tj を読み出し
てマレット側情報域43の振動時間格納域43bに書き
込む。
【0043】さらに、打撃された音板11に対応するピ
ーク検出回路16からピーク値P1〜P3 を、振動時間
検出回路17から振動時間t1 〜t3 を読み出して、そ
れぞれシーケンサRAM7の音板側領域41の振動レベ
ル格納域41b、振動時間格納域41cに書き込む。ま
た、打撃された音板11に対応する音名(音高)情報を
音板側領域41の音名格納域41aに書き込む。
【0044】以後、同様にしてレコーディングモードに
おいてマレット20により音板11を打撃する毎に打撃
に関する音板側情報、操作(打撃)時刻、打撃に関する
マレット側情報が図8に示すようにシーケンサRAM7
に書き込まれていく。
【0045】また、モード切替スイッチ3の操作により
プレイ(再生)モードが選択されると、制御回路1はシ
ーケンサRAM7から音板側情報41、操作(打撃)時
刻42、マレット側情報43を順次読み出し、音高情
報、エンベロープ制御情報及びエフェクト制御情報を作
成する。そして、操作(打撃)時刻を基に所定の時間間
隔で上記音高情報、エンベロープ制御情報及びエフェク
ト制御情報を音源回路4に出力し、記録されているメロ
ディ等をレコーディングモード時の演奏テンポで再生す
る。楽音情報の設定方法 ここで、制御回路1の音高情報、音量情報、エンベロー
プ制御情報及びエフェクト制御情報の設定方法について
説明する。
【0046】まず、音高情報の設定方法について説明す
る。上述したように、制御回路1はパルスP,P
を出力しながら、音板センサ11、11、11
により感知されるセンス信号S、S、Sを所定
周期でスキャンしているが、音板11がマレット20に
より打撃されると、打撃された音板11に対応する音板
打撃検出部10の振動時間検出回路17から振動の開始
を示すトリガー信号T が制御回路1に加わる。
【0047】制御回路1は、このトリガー信号Tを加
えた音板打撃検出部10から打撃された音板11を判断
し、その音板11に対応する音名(音高)情報を、例え
ば特に図示してはいないRAMに記憶されている音名変
換テーブルを参照することにより設定する。
【0048】次に、エンベロープ制御情報の設定は以下
のようにして行う。制御回路1は、振動時間検出回路1
7から、振動の終了を示すトリガー信号T が加わる
と、同一の音板打撃検出部10内のピーク検出回路16
からピーク値P、P、Pを読み出す。そして、ピ
ーク値P〜Pに基づいて音量を設定する。
【0049】音量は、例えばピーク値P1 〜P3 の中の
最大値Max(P)に対応させて音量を設定する。すな
わち、Max(P)が小さければ相対的に低い音量を、
Max(P)が大きければ相対的に大きい音量をという
ように、Max(P)に比例させて音量を設定する。ま
た、P1 〜P3 を全て加算した値SUM(P)に比例さ
せて音量を設定するようにしても良い。さらに、各分割
部に対し所定の音量を予め定めておき、ピーク値P
i (i=1〜3)が最大となっている分割部に対応する
音量を設定するようにしてもよい。
【0050】また上述したように、振動時間検出回路1
7から振動の終了を示すトリガー信号T1 〜T3 が加わ
ると、制御回路1はその振動時間検出回路17から振動
時間t1 〜t3 を読み込む。そして、上記音量情報と音
板11の各分割部の振動時間t1 〜t3 に基づいて楽音
の音量及びエンベロープ波形を制御するためのエンベロ
ープ制御情報を設定する。
【0051】また、エコー、リバーブ等のエフェクト制
御情報は、例えば所定の分割部のピーク値Pi が所定値
以上であった時に設定する。以上のように設定された上
記音高情報、音色情報、エンベロープ制御情報、エフェ
クト制御情報は制御回路1から音源回路4に出力され
る。
【0052】音源回路4は、上記音色情報、音高情報、
エンベロープ制御情報で指定される楽音に上記エフェク
ト制御情報により指定されるエフェクトが付加された楽
音を発生し、サウンドシステム6に出力する。サウンド
システム6は、音源回路4により発生される楽音を音声
として放音する。
【0053】このように、音板11の打撃強度により音
量が変化するので、マレット20による打撃の強さを変
化させることにより、音量を微妙に変化させることがで
きる。また、音板11の打撃位置を選択することによ
り、楽音に対してエコーやリバーブ等のエフェクトを付
加させることもできる。
【0054】また、マレット20により音板11以外の
ものが打撃された場合には、ピーク検出回路35を介し
てマレット部21の振動のピーク値P4 、P5 が、振動
時間検出回路36を介してマレット部21の振動時間t
4 、t5 が制御回路1に入力する。この場合、制御回路
1は打撃されたマレット20上の音色切換スイッチ61
〜63のスイッチ操作情報を基に所定のリズム音を設定
し、ピーク値P4 、P 5 に基づいて上記リズム音の音量
情報を設定する。そして、上記振動時間t4 、t5 と上
記音量情報に基づいてエンベロープ制御情報を設定す
る。
【0055】上記リズム音情報、エンベロープ制御情報
は制御回路1から音源4に出力され、音源4により所定
のリズム音が発生される。そして、サウンドシステム6
を介してリズム音が放音される。
【0056】このようにして、マレット20により音板
11以外の物体を打撃することにより、所定のリズム音
でリズム演奏を行うことができる。音源回路4の構成例 図2は、音源回路4の一構成例を示す図である。音源回
路4は、ラッチ回路41、周波数情報ROM42、アキ
ュムレータ43、波形メモリ(PCM)44、デジタル
増幅器45、エンベロープジェネレータ46、デジタル
信号処理プロセッサ(DSP)47、D/A変換器48
から成っている。
【0057】ラッチ回路41は、制御回路1から加えら
れる音色情報TOND、音高情報KDT、エンベロープ
制御情報EV及びエフェクト制御情報EFから成る楽音
制御情報CDTを、制御回路1からラッチ信号LTが加
わることによりラッチする。そして、音高情報KDTを
周波数ROM42に、音色情報TONDを波形メモリ4
4に、エンベロープ制御情報EVをエンベロープジェネ
レータ46、エフェクト制御情報EFをデジタル信号処
理プロセッサ47に出力する。
【0058】周波数情報ROM42は、各音高に対応す
る周波数データを記憶しているROM(リード・オンリ
・メモリ)であり、音高情報KDTが加わると、その音
高情報KDTに対応する周波数データFをアキュムレー
タ43に出力する。前記周波数データは高音になるほど
大きな値になるように設定されている。
【0059】アキュムレータ43は、周波数情報ROM
42から供給される周波数データFを累算する累算器で
あり、周波数データFを累算して所定の最大値に達する
と、再び同様の動作を繰り返す。したがって、周波数デ
ータFが大きい、すなわち高音であればあるほど、上記
累算の繰り返し周期は短かくなる。逆に低音であればあ
るほど、上記累算の繰り返し周期は長くなる。この繰り
返し周期は、楽音波形の周期に対応している。従って、
高音になればなるほど、繰り返し周波数すなわち楽音の
周波数は高くなる。
【0060】アキュムレータ43の累算値TFは下位の
アドレス信号として波形メモリ44に加えられる。ま
た、波形メモリ44には上位のアドレス信号としてラッ
チ41から音色情報TONDが加えられる。
【0061】波形メモリ44は、各種の楽器音の音色の
一周期分の波形のサンプル値データをPCM(Pulse Co
de Modulation)化して記憶しているROM(リード・オ
ンリ・メモリ)であり、上記音色情報TONDとアキュ
ムレータ43の出力する累算値TFで構成されるアドレ
ス信号が加わると、その音色情報TONDで指定される
音色の指定された音高の楽音波形MWが波形メモリ44
から読み出されてデジタル増幅器45に加えられる。
【0062】デジタル増幅器45は、波形メモリ44か
ら入力する波形のサンプル値データMWとエンベロープ
ジェネレータ46から加えられるエンベロープデータE
VDを乗算して、指定された音色の楽音波形を発生する
ものである。
【0063】エンベロープジェネレータ46は、ラッチ
回路41から入力するエンベロープ制御情報EVに基づ
いて、所定の振幅エンベロープデータEVDをデジタル
増幅器45に加えるものであり、エンベロープ制御情報
EVに基づいて楽音の音量を制御する。
【0064】デジタル増幅器45は、前述したように波
形メモリ44から入力する楽音波形のサンプル値データ
MWとエンベロープジェネレータ46から加えられる振
幅エンベロープデータEVDとを乗算して、デジタルの
楽音信号DMを生成し、デジタル信号処理プロセッサ
(DSP)47に出力する。デジタル信号処理プロセッ
サ47はラッチ回路41から入力するエフェクト制御情
報EFに基づいて、デジタル増幅器45から入力するデ
ジタル楽音信号DMに対しリバーブやエコー等の各種エ
フェクトを付加し、D/A変換器48に出力する。D/
A変換器48は、デジタル信号処理プロセッサ47から
入力するデジタルの楽音信号MDをアナログの楽音信号
AMに変換してサウンドシステム6に出力する。
【0065】アキュムレータ43、エンベロープジェネ
レータ46、デジタル増幅器45は、制御回路1の制御
により時分割的に動作することが可能であり、制御回路
1は複数の打撃に対応した楽音情報(音名情報TON
D、音高情報KDT、楽音制御情報CDT)を各チャン
ネルに割り当てて、各チャンネルのタイミングでラッチ
回路41に各チャンネルに割り当てた上記楽音情報をラ
ッチさせる。このようにして、各チャンネルで発生され
る楽音はデジタル信号処理プロセッサ47により加算合
成され、D/A変換器48によりアナログの楽音信号A
Mに変換される。従って、同時に複数音の発音が可能で
ある。
【0066】このアナログの楽音信号AMは、サウンド
システム6により楽音として放音される。マレット20の構成例 次に、図3はマレット20の一構成例を示す分解図であ
る。マレット20の柄部は中空筒51と中空筒52を結
合させてなっており、柄部の上半分部となる中空筒52
の前後にはネジ穴53とネジ穴54が設けられている。
また中空筒51のネジ穴53、54に対応して柄部の下
半分となる中空筒52にはネジ孔部55、56が形設さ
れており、中空筒51と中空筒52はネジ57、58を
ネジ穴53、54を介してネジ孔部55、56に螺合さ
せることにより、結合される。また、中空筒52の中央
に形設された凹部にはプリント基板60がはめ込まれて
おり、プリント基板60上には、3個の押しボタン型の
音色選択スイッチ 61、62、63が載置されてい
る。
【0067】音色選択スイッチ61、62、63は例え
ばマリンバ、ピアノ、ギターの各音色を選択するための
スイッチである。そして、中空筒51の音色選択スイッ
チ61、62、63の上方に対応する部分には、スイッ
チ61、62、63を覆設するカバーケース61A、6
2A、63Aが設けられている。そして、カバーケース
61A、62A、63Aを押し下げる毎にスイッチ6
1、62、63のオン/オフが交互に繰り返される。
【0068】プリント基板60の図面上左方端にはリー
ド線64が、右方端にはコード65が接続さており、
各スイッチ61、62、63はプリント基板60上の配
線パターンを介しコード67と電気的に接続されてお
り、スイッチ61、62、63を押し下げてオン操作を
行った場合には、所定の電気信号(音色切換信号)がコ
ード67を介して、制御回路1に出力されるようになっ
ている。また、リード線64は中央で二股にわかれて、
輪を形成しており、その輪がネジ孔部55に外嵌してい
る。さらにリード線64の他端は感圧素子(振動セン
サ)65と接続されており、感圧素子65の先端部は円
柱形の緩衝部材66の後端に形設された図示されていな
い断面が円形の凹部に嵌め込まれている。また、緩衝部
材66はマレット部21の嵌合部21aの内側に嵌め込
まれるようになっている。感圧素子65は中空筒52内
に緩嵌されており、緩衝部材66を介してマレット部2
1と柄部が結合されている。
【0069】マレット部21が打撃されると、マレット
部21の振動が緩衝部材66により、衝撃が弱められて
感圧素子65に伝達される。感圧素子65は、その振動
に対応するセンス信号を出力し、そのセンス信号はリー
ド線64、プリント基板60、コード67を介して制御
回路1に出力される。
【0070】このセンス信号の大きさは打撃の強さに比
例したものとなる。音板11(音板センサ11A)の構成例 図4は音板11の一構成例の断面構造を示す図である。
この構成例では、音板11と音板センサ11Aが一体と
なっている。
【0071】音板11は、絶縁性基板70上に分離して
並設された3個の下部電極部材71L、71C、71
R、上記下部電極部材71L、71C、71Rの上面を
覆って形成された導電性弾性部材72、導電性弾性部材
72の上面に設けられた上部電極部材73、及び上部電
極部材73上に積層形成さた絶縁性の表皮部材74とか
ら成っている。導電性弾性部材72は、例えば発泡導電
ゴム(比抵抗約1〜10〔Ωcm〕)から成り、上部電極部
材73は例えば高導電性のゴム(比抵抗約10-2〔Ωc
m〕)から成る。また、表皮部材74は絶縁性のゴムか
ら成り、他の音板11の表皮部材と連続して形成されて
いもよい。
【0072】そして、上部電極部材73には、端子Tが
接続され、下部電極部材71L、71C、71Rにはそ
れぞれ端子TL 、TC 、TR が接続されている。端子T
と端子TL 、TC 、TR 間にはそれぞれ抵抗RL
C 、RR が形成される。
【0073】また、上部電極部材73、導電性弾性部材
72、下部電極部材71Lにより、音板センサ11L
構成され、同様にして上部電極部材73、導電性弾性部
材72、及び下部電極部材71C、71Rにより音板セ
ンサ11C 、11R が構成される。すなわち、音板セン
サ11Aは音板を3分割した各分割位置の振動を感知す
る3個の音板センサ11L 、11C 、11R から成って
いる。
【0074】マレット20L(20R)のマレット部2
1L(21R)によって、音板11の上面を打撃すると
上部電極部材73と下部電極部材71L、71C、71
R間の距離が小さくなり、導電性弾性部材72の比抵抗
が減少する。このため、音板センサ11L 、11C 、1
R の抵抗RL 、RC 、RR の抵抗値は減少する。抵抗
L 、RC 、RR の抵抗値の変化は打撃位置に近い音板
センサ11Aのものが一番大きくなる。このように音板
センサ11L 、11C 、11R は、抵抗値RL、RC
R の変化により打撃の強度を感知するようになってい
る。音板センサ11L 、11C 、11R の抵抗値RL
C 、RR の変化は、電気信号に変換されてゲート12
に出力される。したがって、音板11の各部位の振動に
対応する電気信号が音板センサ11L 、11C 、11R
から出力される。
【0075】このように、音板11の各部位毎に独立し
て振動を感知できるようになっているので、音板11の
打撃位置にかかわらず、確実に打撃を感知すことがで
きる。ピーク検出回路の構成例 図5は、ピーク検出回路16、35の一構成例を示す回
路図である。実際にはピーク検出回路16には、図5に
示す回路と同様の回路がデジタルデータM(k=1〜
5)の入力数だけ並列に設けられる。
【0076】デジタルデータ のピーク値Pを検出
する回路は、デジタルデータMをラッチするラッチ1
01、ラッチ101の出力をラッチするラッチ102、
ラッチ101の出力とラッチ102の出力を比較する比
較器(コンパレータ)103から成っている。
【0077】ラッチ101は図1に示す制御回路1から
ラッチ信号ak が加わるとラッチ回路15から加わるデ
ジタルデータMk をラッチする。ラッチ信号ak は、例
えばパルスP(PL 、PC 、PR 、PL4 、PL5 を総
称してPと表現する)の発生後所定時間遅れて、すなわ
ちパルスPが加わってゲート12(31)を通過するセ
ンス信号Sk がアンプ13(32)、A/D変換器15
(33)を介してデジタルデータMk に変換されるまで
の時間が経過してからラッチ101に加わるようになっ
ている。したがって、ラッチ101には、スキャンされ
た音板センサ11A(または感圧素子65)のセンス信
号Sk の最新のデジタルデータMk がラッチされる。便
宜上、ラッチ101にラッチされるデジタルデータをN
EWと表す。また、ラッチ102には、最初初期値
“0”がセットされるようになっており、ラッチ101
の出力とラッチ102の出力は共に比較器103に加わ
る。ここで、便宜上、ラッチ102のラッチデータをO
LDと表す。
【0078】比較器103は、ラッチ101の出力NE
Wとラッチ102の出力OLDを比較して、NEWがO
LDより大きい時に出力を“1”、NEWがOLD以下
の時に出力を“0”とする。比較器103の出力は、ラ
ッチ信号l1 としてラッチ102に加わる。ラッチ10
2はラッチ101の出力NEWをラッチ信号l1 の立ち
下がり(“1”→ “0”)でラッチする。したがっ
て、ラッチ102にはピーク検出回路16に入力するデ
ジタルデータMk の中の最大値がラッチされる。
【0079】例えば、図7(a) に示すようなセンス信号
k が音板センサ11A(または感圧素子65)により
感知された場合、ゲート12(31)に加わるパルスP
k の周期でサンプリングされたセンス信号Sk に対応す
るデジタデータMk がピーク検出回路16に入力する。
そして、図7(a) に示す波高のピーク値Pk がラッチ1
01にラッチされると、比較器103からラッチ信号l
1 が加わり、ラッチ102にピーク値Pk がラッチされ
る。センス信号Sk は以後、しだいに減衰していくので
サンプリングされるデジタルデータMi は、前記ピーク
値Pk よりも大きくなることはなく、ラッチ102は、
ピーク値Pk を保持し続ける。制御回路1は、後述する
振動検出回路17から振動の終了を示すトリガー信号が
出力されることにより音板11の振動の終了を検出する
と、ラッチ102にラッチされているピーク値Pk を取
り込む。振動時間検出回路17、36の構成例 図6は、振動時間検出回路17、36の一構成例を示す
図である。
【0080】実際には、振動時間検出回路17、36に
は図6に示す回路と同様の回路がデジタルデータM
入力数だけ並列して設けられている。デジタルデータM
に基づいて、振動時間を検出する回路は、デジタルデ
ータMをラッチするラッチ111、113、ラッチ1
11の出力をラッチするラッチ112、ラッチ111の
出力とラッチ111の出力とラッチ112の出力を比較
する比較器114、比較器113の出力と所定スレッシ
ュホールド値THを比較する比較器114、比較器11
4の出力が加わるカウンタ117から成っている。ラッ
チ111は制御回路1からラッチ信号bが加わると、
デジタルデータMをラッチする。また、ラッチ112
はラッチ信号bが加わるとラッチ111の出力(便宜
上、NEWと表わす)をラッチする。したがって、ラ
ッチ111には最新(今回)のデジタルデータMが保
持され、ラッチ112には前回のデジタルデータM
保持される。比較器114は、ラッチ111の出力(今
回のデジタルデータM)とラッチ112の出力(前回
のデジタルデータM)を比較し、今回のデジタルデー
タMが前回のデジタルデータMよりも大きければ
(NEW>OLD)出力lを“1”とし、逆に今
回のデジタルデータM が前回のデジタルデータM
下であれば(NEW≦OLD)、出力lを“0”
とする。
【0081】したがって、センス信号Sk (アンプ13
またはアンプ32によって増幅されたもの)が図7(a)
に示すような波形であって、スレッシュホールド値TH
を図7(a) に示すような値に設定した場合、比較器11
4の出力するラッチ信号l2は、図7(c) に示すパルス
となって、ラッチ113に加わる。
【0082】すなわち、ラッチ信号lはセンス信号S
が正のピーク値から下降に転ずる時、“1”から
“0”に立ち上がり、負のピーク値から上昇に転ずる時
に“0”から“1”に立ち上がる。
【0083】ラッチ113は、ラッチ信号lの立ち下
がりで図1に示すレジスタ部15(または34)から出
力されるデジタルデータMをラッチする。比較器11
5は、ラッチ113の出力Oとスレッシュホールド値
THを比較し、ラッチ113の出力Oがスレッシュホ
ールド値THよりも大きい時に“1”を、出力Oがス
レッシュホールド値TH以下である時に“0”を出力す
る。したがって、比較器115の出力Cは、図7(d)
に示すように、ラッチ113にラッチされるセンス信号
の各周期毎のピーク値がスレッシュホールド値TH
よりも大きい間“1”となる。したがって、センス信号
が所定値以下に減衰するまで、比較器115の出力
するトリガー信号Tは“1”となってカウンタ117
に加わるとともに、制御回路1に加わる。カウンタ11
7には、図示してはいないが、図1に示すタイマ2から
所定周波数のクロックが入力しており、比較器115か
ら加わるイネーブル信号(トリガー信号)Tが“1”
となっている間、入力するクロックパルスの数を計数す
る。したがって、カウンタ117は、図7(d)に示す
ようにセンス信号Sの振動時間tに比例するパルス
数を計数する。クロックの周期を所定の単位時間、例え
ば1msecに等しくすれば、カウント値は振動時間t
そのものの値となる。
【0084】制御回路1は、振動時間検出回路17(3
6)から入力するトリガー信号Tが“0”から“1”
に立ち上がることにより音板11またはマレット部21
L(21R)の振動の開始を検出し、トリガー信号T
が“1”から“0”に立ち下がることにより音板11ま
たはマレット部21L(21R)の振動の終了を検出す
る。すなわち、トリガー信号Tの立ち上がりにより、
音板11またはマレット20の打撃を検出し、トリガー
信号Tの立ち下がりにより音板11またはマレット部
21L(21R)の振動の終了を検出する。 〔第2の実施例〕 上記第1の実施例では、音板11の各分割部の打撃強度
に対応するピーク値P、P、Pを音量制御に用い
たが、各分割部に同一系統の異なる音色を割り当てて、
上記ピーク値P、P、Pの比に応じて、3種の音
色を合成して、その合成音を楽音の音色とするようにし
てもよい。
【0085】すなわち、マレット20の音色切換スイッ
チ61〜63により例えばピアノ音が指定された場合、
音板11の各分割部に対してそれぞれピアノA、ピアノ
B、ピアノCのピアノ系統の各音色を割り当て、各分割
部の打撃強度に対応するピーク値P1 、P2 、P3 の比
率で、上記ピアノA、ピアノB、ピアノCの各音色を合
成する。このようにすれば、マレット20による音板1
1の打撃位置、打撃の強さ等により微妙に音色が変化し
て、多彩な演奏を行うことができる。
【0086】図9に第2実施例の音源回路4の一構成例
を示す。同図において、回路200a、200b、20
0cは図2において一点鎖線で囲んで示す回路200と
同一の回路である。
【0087】回路200a、200b、200cは、そ
れぞれA系統のピアノ、パイプオルガン、ドラム・・
・、B系統のピアノ、パイプオルガン、ドラム・・・、
C系統のピアノ、パイプオルガン、ドラム・・・等の各
音色を記憶する波形メモリ44a、44b、44cを有
している。
【0088】したがって、回路200a、200b、2
00cに同一の音色情報、同一の音高情報が加えられる
と、各回路200a、200b、200cの波形メモリ
44a、44b、44cからは指定された音色のA系
統、B系統、C系統の音色の波形が読み出される。
【0089】また、回路200a、200b、200c
のエンベロープ・ジェネレータ46a、46b、46c
には、それぞれピーク値P1 、P2 、P3 がエンベロー
プ制御情報として加えられ、各エンベロープ・ジェネレ
ータ46a、46b、46cから、ピーク値P1
2 、P3 に比例する振幅エンベロープデータが発生さ
れ、それぞれの回路のデジタル増幅器45に加えられ
る。
【0090】したがって、回路200a、200b、2
00cから出力される波形A、B、Cの振幅エンベロー
プはP1 、P2 、P3 の比率となる。波形A、B、Cは
加算器201により加算され、デジタル信号処理プロセ
ッサ47により、エコー、リバーブ等の各種効果が付加
されてD/A変換器48に加えられ、D/A変換器48
により、アナログの楽音信号に変換される。
【0091】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0092】すなわち、まず、請求項1記載の発明によ
れば、複数の音高に設けられた複数の被打撃部材が打
撃部材による打撃を受けた場合、前記被打撃部材から出
力される被打撃信号によって音高を決定するとともに、
前記打撃部材に含まれる打撃信号出力手段からの打撃信
号出力に従って打撃した打撃部材を特定し、打撃を行っ
た打撃部材に含まれる楽音音色指示手段から出力される
音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、楽音の発
生を指示する。このため、両手に打撃部材を持って、打
撃演奏をしようとする場合、右手と左手とで異なる音色
を指示して同一の被打撃部材を打撃すれば、同一音高で
異なる音色の楽音が発生されるので、あたかも右手と左
手とで異なる楽器を演奏しているかのような感覚を与え
ることができ、しかも、演奏操作を妨げることなく右手
と左手とで独立して容易に楽音の音色を切り換えること
ができる。
【0093】また、請求項2記載の発明によれば、複数
の音高に設けられた複数の被打撃部材が打撃部材によ
る打撃を受けて被打撃信号を出力する毎に、該被打撃信
号を記憶手段に書込むとともに、前記打撃部材内の打撃
信号出力手段が打撃信号を出力する毎に、該打撃信号の
出力があった打撃部材内の前記楽音音色指示手段から出
力される音色指示信号を前記記憶手段に書込む。このた
め、高度な打撃テクニックをもつ有名な演奏者などによ
る模範的な打撃演奏や自己の打撃演奏による打撃信号
を、順次打撃された被打撃部材から出力される被打撃信
号(たとえば、音高情報)とともに記憶することがで
き、この結果、打撃演奏の学習や打撃演奏の習得に非常
に有意義である。
【0094】また、請求項3記載の発明によれば、複数
の音高毎に設けられた複数の被打撃部材が打撃部材によ
る打撃を受けて被打撃信号を出力する毎に、該被打撃信
号を記憶手段に書込むとともに、前記打撃部材内の打撃
信号出力手段が打撃信号を出力する毎に、該打撃信号の
出力があった打撃部材内の前記楽音音色指示手段から出
力される音色指示信号を前記記憶手段に書込んだ後に、
この記憶手段に記憶されている前記被打撃信号,打撃信
号および音色指示信号を順次読み出し、読み出された前
記被打撃信号によって音高を決定するとともに、打撃信
号および音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、
楽音を発生させる。このため、高度な打撃テクニックを
もつ有名な演奏者などによる模範的な打撃演奏や自己の
打撃演奏による打撃信号を、順次打撃された被打撃部材
から出力される被打撃信号とともに記憶/再生すること
ができ、この結果、打撃演奏の学習や打撃演奏の習得に
非常に有意義である。
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電子音板打楽器のシス
テム構成図である。
【図2】音源回路の一構成例を示す図である。
【図3】マレットの一構成例を示す図である。
【図4】音板の一構成例を示す図である。
【図5】ピーク検出回路の一構成例を示す図である。
【図6】振動時間検出回路の一構成例を示す図である。
【図7】ピーク検出回路及び振動時間検出回路の動作を
説明するタイミングチャートである。
【図8】シーケンサRAMの記憶状態を示す図である。
【図9】第2実施例の音源回路の一構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 制御回路 2 タイマ 3 切替スイッチ 4 音源回路 7 シーケンサRAM 10 音板打撃検出部 11 音板 11A 音板センサ 16、35 ピーク検出回路 17、36 振動時間検出回路 20 マレット 61、62、63 音色切換スイッチ 65 感圧素子(振動センサ)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の音高に設けられ、被打撃信号を
    出力する複数の被打撃部材と、 これら被打撃部材を打撃操作可能であり、出力楽音の音
    色を指示する音色指示信号を出力する楽音音色指示手段
    およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号出力
    手段を含んでなる左手用と右手用との少なくとも2つの
    打撃部材と、前記複数の被打撃部材を前記少なくとも2つの打撃部材
    で打撃操作した際、当該打撃操作された被打撃部材から
    出力される被打撃信号によって音高を決定するととも
    に、前記打撃信号出力手段から打撃信号の出力があった
    打撃部材に含まれる前記楽音音色指示手段から出力され
    る音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、楽音の
    発生を指示する楽音発生指示手段と、 を具備したことを特徴とする楽音制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の音高に設けられ、被打撃信号を
    出力する複数の被打撃部材と、 これら被打撃部材を打撃操作可能であり、出力楽音の音
    色を指示する音色指示信号を出力する楽音音色指示手段
    およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号出力
    手段を含んでなる左手用と右手用との少なくとも2つの
    打撃部材と、少なくとも前記被打撃部材から出力される被打撃信号お
    よび前記楽音音色指示手段から出力される音色指示信号
    を記憶可能な 記憶手段と、 前記被打撃部材から被打撃信号が出力される毎に該被打
    撃信号を前記記憶手段に書込むとともに、前記打撃信号
    出力手段から打撃信号が出力される毎に該打撃信号の出
    力があった打撃部材に含まれる前記楽音音色指示手段か
    ら出力される音色指示信号を前記記憶手段書込む書込
    手段と、 具備したことを特徴とする打撃情報記憶装置。
  3. 【請求項3】 複数の音高に設けられ、被打撃信号を
    出力する複数の被打撃部材と、 これら被打撃部材を打撃操作可能であり、出力楽音の音
    色を指示する音色指示信号を出力する楽音音色指示手段
    およびその打撃の際に打撃信号を出力する打撃信号出力
    手段を含んでなる左手用と右手用との少なくとも2つの
    打撃部材と、前記被打撃部材から出力される被打撃信号,前記打撃信
    号出力手段から出力される打撃信号および前記楽音音色
    指示手段から出力される音色指示信号を記憶可能な 記憶
    手段と、 前記被打撃部材から被打撃信号が出力される毎に該被打
    撃信号を前詑記憶手段に書込むとともに、前記打撃信号
    出力手段から打撃信号が出力される毎に該打撃信号およ
    び該打撃信号の出力があった打撃部材に含まれる前記楽
    音音色指示手段から出力される音色指示信号を前記記憶
    手段書込む書込手段と、前記記憶手段に記憶されている前記被打撃信号,打撃信
    号および音色指示信号を順次読み出し、読み出された前
    記被打撃信号によって音高を決定すると共に、打撃信号
    および音色指示信号に従って楽音の音色を決定して、楽
    音を発生させるよう制御する読出手段と、 を具備したことを特徴とする打撃情報記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記被打撃部材から出力される被打撃信
    号は、前記被打撃部材に対する打撃位置を示す打撃位置
    情報,前記被打撃部材に対する打撃強度を示す打撃強度
    情報,前記被打撃部材に対する打撃タイミングを示す打
    撃タイミング情報,前記被打撃部材に対する打撃時にお
    ける被打撃部材の振動継続時間を示す振動時間情報の少
    なくとも一つの情報であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の楽音制御装置および打撃情報記憶
    装置。
  5. 【請求項5】 前記打撃位置情報,打撃強度情報,打撃
    タイミング情報および振動時間情報は、それぞれ楽音の
    音色,音量,発音タイミングおよび発音時間を制御する
    情報であることを特徴とする請求項4記載の楽音制御装
    置および打撃情報記憶装置。
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