JP2595807Y2 - 筆記具におけるキャップの構造 - Google Patents
筆記具におけるキャップの構造Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、筆記具におけるキャッ
プの構造の改良に係り、特に、ペン体周辺部及び先軸筒
側の通気孔からのインキの蒸発を防止することができる
筆記具におけるキャップの構造に関するものである。
プの構造の改良に係り、特に、ペン体周辺部及び先軸筒
側の通気孔からのインキの蒸発を防止することができる
筆記具におけるキャップの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マーカーペン,フェルトペン,サインペ
ン等低粘性インキを用いる筆記具においては、不使用時
にペン体周辺部及び先軸筒側の通気孔からのインキの蒸
発を防止する必要がある。このため、従来、先軸筒の先
端に嵌着されるキャップの内側に内キャップを一体化し
て設け、この内キャップで先軸筒の先端に取り付けられ
たペン体保持部材の端面を押圧することにより、ペン体
を被覆すると共に、内キャップの端面でペン体保持部材
に形成された先端軸筒側の通気孔を閉塞していた。
ン等低粘性インキを用いる筆記具においては、不使用時
にペン体周辺部及び先軸筒側の通気孔からのインキの蒸
発を防止する必要がある。このため、従来、先軸筒の先
端に嵌着されるキャップの内側に内キャップを一体化し
て設け、この内キャップで先軸筒の先端に取り付けられ
たペン体保持部材の端面を押圧することにより、ペン体
を被覆すると共に、内キャップの端面でペン体保持部材
に形成された先端軸筒側の通気孔を閉塞していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、先軸筒
とぺン体保持部材とは別部品となっているため、先軸筒
の先端面からぺン体保持部材のシール面の長さにバラツ
キが生じ、キャップの前方内面から前記シール面の長さ
にもバラツキが生じる。この結果、キャップと一体化し
た内キャップでシールを行う時、シール面に間隙が生じ
たり、逆に接触位置が後方にずれることによって先軸筒
とキャップとの係合に支障が生じる恐れがあると言う問
題があった。この問題を解決するために、ぺン体保持部
材の端面に同心状に設けられぺン体を挿入する挿入筒部
外周に内キャップの内周を嵌合させる外周シールにする
と、挿入筒部外周と内キャップの内周とが密閉されるた
め、キャップを先軸筒に対して着脱する時にぺン体に加
圧、減圧が生じる。この結果、ぺン体からインキ洩れが
生じたり、逆にぺン体内の液を後方に戻してしまう現象
が発生する恐れがあると言う問題があった。
とぺン体保持部材とは別部品となっているため、先軸筒
の先端面からぺン体保持部材のシール面の長さにバラツ
キが生じ、キャップの前方内面から前記シール面の長さ
にもバラツキが生じる。この結果、キャップと一体化し
た内キャップでシールを行う時、シール面に間隙が生じ
たり、逆に接触位置が後方にずれることによって先軸筒
とキャップとの係合に支障が生じる恐れがあると言う問
題があった。この問題を解決するために、ぺン体保持部
材の端面に同心状に設けられぺン体を挿入する挿入筒部
外周に内キャップの内周を嵌合させる外周シールにする
と、挿入筒部外周と内キャップの内周とが密閉されるた
め、キャップを先軸筒に対して着脱する時にぺン体に加
圧、減圧が生じる。この結果、ぺン体からインキ洩れが
生じたり、逆にぺン体内の液を後方に戻してしまう現象
が発生する恐れがあると言う問題があった。
【0004】本考案は上記課題を解決すべくなされたも
ので、その目的は、各部の寸法のバラツキを吸収するこ
とができる一方、ぺン体周辺及び先軸筒側の通気孔から
の液の蒸発を防止することができる筆記具におけるキャ
ップの構造を提供することにある。
ので、その目的は、各部の寸法のバラツキを吸収するこ
とができる一方、ぺン体周辺及び先軸筒側の通気孔から
の液の蒸発を防止することができる筆記具におけるキャ
ップの構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の考案は、先軸筒側に設けられたぺン
体と通気孔とを被覆するキャップの構造であって、前記
キャップ内の非挿入側にぺン体被覆用カップを設けると
共に、左右両側にシール部を有する遮断筒体をキャップ
の同心上に進退可能に配置して構成され、前記シール部
は弾性部材からなり、前記キャップを先軸筒に装着した
時に、前記遮断筒体の左右シール部が前記ぺン体被覆用
カップ及び先軸筒側に弾撥的に当接され、このぺン体被
覆用カップ内と前記通気孔とを外界から遮断するように
したことを特徴としている。
に請求項1に記載の考案は、先軸筒側に設けられたぺン
体と通気孔とを被覆するキャップの構造であって、前記
キャップ内の非挿入側にぺン体被覆用カップを設けると
共に、左右両側にシール部を有する遮断筒体をキャップ
の同心上に進退可能に配置して構成され、前記シール部
は弾性部材からなり、前記キャップを先軸筒に装着した
時に、前記遮断筒体の左右シール部が前記ぺン体被覆用
カップ及び先軸筒側に弾撥的に当接され、このぺン体被
覆用カップ内と前記通気孔とを外界から遮断するように
したことを特徴としている。
【0006】請求項2に記載の考案においては、前記遮
断筒体の全体が弾性を有する合成ゴムやプラスチック等
の弾性材によって成形され、この遮断筒体の左右両側に
形成した各シール部の形状が尖鋭化した嘴状に形成され
ていることを特徴としている。請求項3に記載の考案に
おいては、前記遮断筒体の全体が比較的硬質の合成ゴム
やプラスチック等の硬質材料によって成形され、この遮
断筒体の左右両側に形成した各シール部のみを弾性を有
する合成ゴムやポリエチレン等の弾性材によって形成し
たことを特徴としている。
断筒体の全体が弾性を有する合成ゴムやプラスチック等
の弾性材によって成形され、この遮断筒体の左右両側に
形成した各シール部の形状が尖鋭化した嘴状に形成され
ていることを特徴としている。請求項3に記載の考案に
おいては、前記遮断筒体の全体が比較的硬質の合成ゴム
やプラスチック等の硬質材料によって成形され、この遮
断筒体の左右両側に形成した各シール部のみを弾性を有
する合成ゴムやポリエチレン等の弾性材によって形成し
たことを特徴としている。
【0007】
【作用】この考案によると、ペン体保持部材を構成する
部分に寸法誤差があっても、キャップを先軸筒に嵌着し
た際に、前記遮断筒体の左右シール部が前記ペン体被覆
用カップ及び先軸筒側に確実に当接されて、このペン体
被覆用カップ内と前記通気孔とを外界から気密に遮断す
ることができる。
部分に寸法誤差があっても、キャップを先軸筒に嵌着し
た際に、前記遮断筒体の左右シール部が前記ペン体被覆
用カップ及び先軸筒側に確実に当接されて、このペン体
被覆用カップ内と前記通気孔とを外界から気密に遮断す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案に係る筆記具におけるキャップ
の構造の実施例を図面を参照して説明する。図1は本考
案の第1実施例の構成を示し、図2は本考案の第2実施
例の構成を示す。図において10はキャップで、このキ
ャップ10内の非挿入側にぺン体被覆用カップ11を設
けると共に、左右両側にシール部12a,12bを有す
る遮断筒体12をキャップ10の同心上に進退可能に配
置して構成されており、前記シール部12a,12bは
弾性部材からなり、前記キャップ10を先軸筒20に装
着した時に、前記遮断筒体12の左右シール部12a,
12bが前記ぺン体被覆用カップ11及び先軸筒20側
に弾撥的に当接され、このぺン体被覆用カップ11内
と、ぺン芯30の外端側つまりぺン体40側端面に設け
られている通気孔31とを外界から遮断するようにした
ことを特徴としている。
の構造の実施例を図面を参照して説明する。図1は本考
案の第1実施例の構成を示し、図2は本考案の第2実施
例の構成を示す。図において10はキャップで、このキ
ャップ10内の非挿入側にぺン体被覆用カップ11を設
けると共に、左右両側にシール部12a,12bを有す
る遮断筒体12をキャップ10の同心上に進退可能に配
置して構成されており、前記シール部12a,12bは
弾性部材からなり、前記キャップ10を先軸筒20に装
着した時に、前記遮断筒体12の左右シール部12a,
12bが前記ぺン体被覆用カップ11及び先軸筒20側
に弾撥的に当接され、このぺン体被覆用カップ11内
と、ぺン芯30の外端側つまりぺン体40側端面に設け
られている通気孔31とを外界から遮断するようにした
ことを特徴としている。
【0009】さらにこの構造を図1に基づいて詳細に説
明すると、キャップ10の開口端側近傍の内周には係止
突起10aが形成されており、このキャップ10を先軸
筒20に装着した際、上記係止突起10aが、先軸筒2
0の基端近傍の外周に形成した係止突起20aに弾撥的
に係合して、キャップ10は先端筒20に位置決め係止
できるようになっている。また上記キャップ10の非挿
入側内面の中心には、開口側に向って上述したぺン体被
覆用カップ11が同心状に一体的に形成されており、そ
の形状は図示したように、上記ぺン体40の先端側周囲
を包囲できるカップ状に形成されている。
明すると、キャップ10の開口端側近傍の内周には係止
突起10aが形成されており、このキャップ10を先軸
筒20に装着した際、上記係止突起10aが、先軸筒2
0の基端近傍の外周に形成した係止突起20aに弾撥的
に係合して、キャップ10は先端筒20に位置決め係止
できるようになっている。また上記キャップ10の非挿
入側内面の中心には、開口側に向って上述したぺン体被
覆用カップ11が同心状に一体的に形成されており、そ
の形状は図示したように、上記ぺン体40の先端側周囲
を包囲できるカップ状に形成されている。
【0010】上述した遮断筒体12は、図1に示すこの
考案の第1実施例では、全体が弾性を有する合成ゴムや
ポリエチレンなどの弾性材によって成形されており、こ
の遮断筒体12の左右両側に形成されているシール部1
2a,12bの形状は、図示したように、先端部を尖鋭
化した嘴状に形成されている。従って、このキャップ1
0を先軸筒20に装着した際に、この尖鋭な左側シール
部12aが上記ぺン体被覆用カップ11の内端周面に当
接すると共に、尖鋭な右側シール部12bがぺン芯30
の外端周面に当接され、遮断筒体12自体の弾性力及び
後述するコイルスプリング15の弾性力と相まって、こ
のぺン体被覆用カップ11内と、ぺン芯30の外端側つ
まりぺン体40側端面に設けられている通気孔31とを
外界から確実に遮断することができる。
考案の第1実施例では、全体が弾性を有する合成ゴムや
ポリエチレンなどの弾性材によって成形されており、こ
の遮断筒体12の左右両側に形成されているシール部1
2a,12bの形状は、図示したように、先端部を尖鋭
化した嘴状に形成されている。従って、このキャップ1
0を先軸筒20に装着した際に、この尖鋭な左側シール
部12aが上記ぺン体被覆用カップ11の内端周面に当
接すると共に、尖鋭な右側シール部12bがぺン芯30
の外端周面に当接され、遮断筒体12自体の弾性力及び
後述するコイルスプリング15の弾性力と相まって、こ
のぺン体被覆用カップ11内と、ぺン芯30の外端側つ
まりぺン体40側端面に設けられている通気孔31とを
外界から確実に遮断することができる。
【0011】また、図2に示すこの考案の第2実施例に
おいて上述した遮断筒体12は、全体が比較的硬質の合
成ゴムやプラスチック等の硬質材料によって成形されて
おり、この遮断筒体12の左右両側に形成されているシ
ール部12a,12bのみを上述した第1実施例のよう
に、弾性を有する合成ゴムやポリエチレン等の弾性材に
よって形成し、その形状は横断面略矩形状に形成されて
いる。従って、第1実施例と同様に、このキャップ10
を先軸筒20に嵌着した際に、この横断面略矩形状の左
側シール部12aが上記ペン体被覆用カップ11の内端
周面に当接すると共に、横断面略矩形状の右側シール部
12bがペン芯30の外端周面に当接されこの左右シー
ル部12a,12b自体の弾性力と後述するコイルスプ
リング15の弾性力とが相まって、このペン体被覆用カ
ップ11内と、ペン芯30の外端側つまりペン体40側
端面に設けられている通気孔31とを外界から確実に遮
断することができる。
おいて上述した遮断筒体12は、全体が比較的硬質の合
成ゴムやプラスチック等の硬質材料によって成形されて
おり、この遮断筒体12の左右両側に形成されているシ
ール部12a,12bのみを上述した第1実施例のよう
に、弾性を有する合成ゴムやポリエチレン等の弾性材に
よって形成し、その形状は横断面略矩形状に形成されて
いる。従って、第1実施例と同様に、このキャップ10
を先軸筒20に嵌着した際に、この横断面略矩形状の左
側シール部12aが上記ペン体被覆用カップ11の内端
周面に当接すると共に、横断面略矩形状の右側シール部
12bがペン芯30の外端周面に当接されこの左右シー
ル部12a,12b自体の弾性力と後述するコイルスプ
リング15の弾性力とが相まって、このペン体被覆用カ
ップ11内と、ペン芯30の外端側つまりペン体40側
端面に設けられている通気孔31とを外界から確実に遮
断することができる。
【0012】また上述した遮断筒体12は、左側シール
部12a側の外周にスプリング受部13が形成されてお
り、このスプリング受部13とキャップ10内の非挿入
側端面との間に、この遮断筒体12を前記先軸筒20側
に向かって付勢する弾性体としてのコイルスプリング1
5を介して取り付けられている。なお、14はガイド部
で左側シール部12a側の外周に形成されており、また
この遮断筒体12の外径はキャップ10の内径と比較し
て少許小さくしてあり、この径の差を通気手段16とし
て利用している。またキャップ10の軸方向のほぼ中央
の内周には、ストッパ10bが一体的に形成されてお
り、キャップ10を先軸筒20から取り外し、コイルス
プリング15の弾性によって遮断筒体12がキャップ1
0の開口部側に移動した際、このストッパ10bと、遮
断筒体12のガイド部14の外端面とが当接して遮断筒
体12がキャップ10内から脱落するのを阻止できるよ
うになっている。なお、キャップ10の前部端面には、
前記ぺン体被覆用カップ11の外側に位置せしめて複数
個の通気孔17が設けられている。
部12a側の外周にスプリング受部13が形成されてお
り、このスプリング受部13とキャップ10内の非挿入
側端面との間に、この遮断筒体12を前記先軸筒20側
に向かって付勢する弾性体としてのコイルスプリング1
5を介して取り付けられている。なお、14はガイド部
で左側シール部12a側の外周に形成されており、また
この遮断筒体12の外径はキャップ10の内径と比較し
て少許小さくしてあり、この径の差を通気手段16とし
て利用している。またキャップ10の軸方向のほぼ中央
の内周には、ストッパ10bが一体的に形成されてお
り、キャップ10を先軸筒20から取り外し、コイルス
プリング15の弾性によって遮断筒体12がキャップ1
0の開口部側に移動した際、このストッパ10bと、遮
断筒体12のガイド部14の外端面とが当接して遮断筒
体12がキャップ10内から脱落するのを阻止できるよ
うになっている。なお、キャップ10の前部端面には、
前記ぺン体被覆用カップ11の外側に位置せしめて複数
個の通気孔17が設けられている。
【0013】図示されている他の部分について続いて説
明すると、先軸筒20内には、ペン芯30を介して配置
されているペン体保持部材50の中心軸に沿ってインキ
誘導芯60が設けられており、このインキ誘導芯60の
先端側60aには、これと接触するようペン体40を設
け、さらに前記インキ誘導芯60の後端側60bを臨ま
しめて前記先軸筒20の後端側にインキ収納筒80が設
けられ、前記ペン体保持部材50には、図示したように
インキ滞留部が形成されている。この実施例において上
記インキ滞留部は、ペン体40側及びインキ収納筒側8
0の双方に形成されている。そして、ペン体40側のイ
ンキ滞留部Taもインキ収納筒80側のインキ滞留部T
bもこの実施例においては、上記ペン体保持部材50の
外周に軸方向スリット状に形成されているが、ペン体保
持部材50の外周に軸方向リブ状に形成してもよい。ま
た、これらインキ滞留部Ta,Tbはペン体保持部材5
0の外周に相対向して複数本形成してもよい。
明すると、先軸筒20内には、ペン芯30を介して配置
されているペン体保持部材50の中心軸に沿ってインキ
誘導芯60が設けられており、このインキ誘導芯60の
先端側60aには、これと接触するようペン体40を設
け、さらに前記インキ誘導芯60の後端側60bを臨ま
しめて前記先軸筒20の後端側にインキ収納筒80が設
けられ、前記ペン体保持部材50には、図示したように
インキ滞留部が形成されている。この実施例において上
記インキ滞留部は、ペン体40側及びインキ収納筒側8
0の双方に形成されている。そして、ペン体40側のイ
ンキ滞留部Taもインキ収納筒80側のインキ滞留部T
bもこの実施例においては、上記ペン体保持部材50の
外周に軸方向スリット状に形成されているが、ペン体保
持部材50の外周に軸方向リブ状に形成してもよい。ま
た、これらインキ滞留部Ta,Tbはペン体保持部材5
0の外周に相対向して複数本形成してもよい。
【0014】また、この実施例において上記ペン体40
側に形成したインキ滞留部Taは、一方をペン体40側
に開口せしめて形成されており、インキ収納筒80側に
形成したインキ滞留部Tbは、一方をペン体保持部材5
0の中間部に設けられているインキ貫通孔51に連通せ
しめ、他方を前記ペン芯30に形成されている空気腹溝
35のインキ収納筒80側に設けられている空気貫通孔
36と連通せしめると共に、前記ペン芯30の中間部に
設けられているベン芯側インキ貫通孔37に連通せしめ
て形成されている。このようにインキ収納筒80側に形
成したインキ滞留部Tbは、ペン芯30に形成されてい
る空気腹溝35のインキ収納筒80側に設けられている
空気貫通孔36と連通せしめてあるので、インキを抵抗
なく速やかにペン芯蛇腹部に導きここに滞留せしめるこ
とができる一方、インキ収納筒80の内圧が降下した際
にはこのペン芯蛇腹部に滞留したインキを上述した各部
から成る段階的毛細管作用により順次インキ収納筒80
へとリターンせしめることができる。
側に形成したインキ滞留部Taは、一方をペン体40側
に開口せしめて形成されており、インキ収納筒80側に
形成したインキ滞留部Tbは、一方をペン体保持部材5
0の中間部に設けられているインキ貫通孔51に連通せ
しめ、他方を前記ペン芯30に形成されている空気腹溝
35のインキ収納筒80側に設けられている空気貫通孔
36と連通せしめると共に、前記ペン芯30の中間部に
設けられているベン芯側インキ貫通孔37に連通せしめ
て形成されている。このようにインキ収納筒80側に形
成したインキ滞留部Tbは、ペン芯30に形成されてい
る空気腹溝35のインキ収納筒80側に設けられている
空気貫通孔36と連通せしめてあるので、インキを抵抗
なく速やかにペン芯蛇腹部に導きここに滞留せしめるこ
とができる一方、インキ収納筒80の内圧が降下した際
にはこのペン芯蛇腹部に滞留したインキを上述した各部
から成る段階的毛細管作用により順次インキ収納筒80
へとリターンせしめることができる。
【0015】また、図中に示した参照符号55は、イン
キ流出阻止手段を構成する環状凸部を示し、この環状凸
部は、ペン体保持部材50の後端部に設けられているネ
ジ部50aのペン体40側に隣接してペン体保持部材5
0の外周に設けられている。そして、この環状凸部55
の外周はペン芯30の内周に緊密に当接されており、ペ
ン体保持部材50の上記ネジ部50aとペン芯30のネ
ジ部30aとの螺合部から、毛細管作用により余分なイ
ンキがペン芯30側に流出するのを確実に阻止できるよ
うになっている。尚、前記先軸筒20内には前述したよ
うにペン芯30が同心状に挿入されており、このペン芯
30の外周は螺旋状又は櫛歯状に形成され、液溝32及
び軸方向の空気溝33が形成されている。前記ペン芯3
0の中心にはペン体保持部材50が軸方向に貫通してお
り、ペン体保持部材50の外周及びペン芯30の内周の
それぞれの後端部には、相互に螺合するネジ部50a,
30aが形成されている。
キ流出阻止手段を構成する環状凸部を示し、この環状凸
部は、ペン体保持部材50の後端部に設けられているネ
ジ部50aのペン体40側に隣接してペン体保持部材5
0の外周に設けられている。そして、この環状凸部55
の外周はペン芯30の内周に緊密に当接されており、ペ
ン体保持部材50の上記ネジ部50aとペン芯30のネ
ジ部30aとの螺合部から、毛細管作用により余分なイ
ンキがペン芯30側に流出するのを確実に阻止できるよ
うになっている。尚、前記先軸筒20内には前述したよ
うにペン芯30が同心状に挿入されており、このペン芯
30の外周は螺旋状又は櫛歯状に形成され、液溝32及
び軸方向の空気溝33が形成されている。前記ペン芯3
0の中心にはペン体保持部材50が軸方向に貫通してお
り、ペン体保持部材50の外周及びペン芯30の内周の
それぞれの後端部には、相互に螺合するネジ部50a,
30aが形成されている。
【0016】またペン芯30の前端近傍の内周は拡径さ
れており、ペン体保持部材50の中間部は前側が拡径さ
れた拡径部50bが形成されている。そしてペン体保持
部材50を上記ネジ部50a及び30aを介してペン芯
30に螺着したときに、ペン体保持部材50の拡径部5
0bの端面が、ペン芯30の内周の拡径部30bの端面
に密着当接する。さらに、ペン体保持部材50の拡径部
50bの外周とペン芯30の拡径部30bの内周との間
には空気環状溝31が形成されている。上記ペン体保持
部材50の前側の中心にはペン体挿入孔が軸方向に設け
られており、このペン体挿入孔にはペン体40の基部が
挿入されている。ペン体保持部材50の中心には中心孔
52が軸方向に貫通して形成されており、中心孔52に
はインキ誘導芯60が挿入されている。そして、このイ
ンキ誘導芯60の先端はペン体40の基部に接続されて
いる。また先軸筒20の後端には後軸筒70が同心状に
螺着されており、後軸筒70内には前記インキ収容筒8
0が収納されている。またインキ収容筒80の前側内周
は、先軸筒30の後側に設けられたボス部34の外周に
嵌合保持されている。さらにインキ誘導芯60の後端は
ボス部34の中心を貫通し、インキ収容筒80内に突出
している。
れており、ペン体保持部材50の中間部は前側が拡径さ
れた拡径部50bが形成されている。そしてペン体保持
部材50を上記ネジ部50a及び30aを介してペン芯
30に螺着したときに、ペン体保持部材50の拡径部5
0bの端面が、ペン芯30の内周の拡径部30bの端面
に密着当接する。さらに、ペン体保持部材50の拡径部
50bの外周とペン芯30の拡径部30bの内周との間
には空気環状溝31が形成されている。上記ペン体保持
部材50の前側の中心にはペン体挿入孔が軸方向に設け
られており、このペン体挿入孔にはペン体40の基部が
挿入されている。ペン体保持部材50の中心には中心孔
52が軸方向に貫通して形成されており、中心孔52に
はインキ誘導芯60が挿入されている。そして、このイ
ンキ誘導芯60の先端はペン体40の基部に接続されて
いる。また先軸筒20の後端には後軸筒70が同心状に
螺着されており、後軸筒70内には前記インキ収容筒8
0が収納されている。またインキ収容筒80の前側内周
は、先軸筒30の後側に設けられたボス部34の外周に
嵌合保持されている。さらにインキ誘導芯60の後端は
ボス部34の中心を貫通し、インキ収容筒80内に突出
している。
【0017】次に本実施例の作用を説明する。インキ収
容筒80内のインキは、インキ誘導芯60を介してペン
体40に供給される。また、ペン芯30の前端に設けら
れた通気孔31により、インキ消費に伴うインキ収容筒
80内の減圧防止と、気圧変化や温度上昇に伴うインキ
収容筒80の圧力上昇防止が行えるようになっている。
また、筆記中における温度上昇等に起因するインキ収納
筒80の内圧上昇によって、インキが過剰供給されたと
しても、この過剰供給されたインキをペン芯30内及び
ペン体保持部材50に設けたインキ滞留部内に充分貯留
することができ、ペン体40へのインキの先溜まり現象
を確実に阻止することができる一方、インキ収納筒80
の内圧が降下(正常化)した際には、前記一時滞留され
ていた余剰のインキを確実にインキ収納筒80内に復帰
せしめることができ、インキのペン体40への先溜まり
現象を確実に阻止し、常時良好な筆記状態を維持するこ
とができる。
容筒80内のインキは、インキ誘導芯60を介してペン
体40に供給される。また、ペン芯30の前端に設けら
れた通気孔31により、インキ消費に伴うインキ収容筒
80内の減圧防止と、気圧変化や温度上昇に伴うインキ
収容筒80の圧力上昇防止が行えるようになっている。
また、筆記中における温度上昇等に起因するインキ収納
筒80の内圧上昇によって、インキが過剰供給されたと
しても、この過剰供給されたインキをペン芯30内及び
ペン体保持部材50に設けたインキ滞留部内に充分貯留
することができ、ペン体40へのインキの先溜まり現象
を確実に阻止することができる一方、インキ収納筒80
の内圧が降下(正常化)した際には、前記一時滞留され
ていた余剰のインキを確実にインキ収納筒80内に復帰
せしめることができ、インキのペン体40への先溜まり
現象を確実に阻止し、常時良好な筆記状態を維持するこ
とができる。
【0018】一方、キャップ10を先軸筒20に装着
し、それぞれに設けられた係止突起10a,20aを係
合して位置決めした状態で、弾性体つまりコイルスプリ
ング15の弾力によって前記遮断筒体12の左側シール
部12aが上記ぺン体被覆用カップ11の内端周面に圧
接すると共に、右側シール部12bが先軸筒20に配置
されているぺン芯30の外端周面30aに圧接され、こ
のぺン体被覆用カップ11内と、ぺン芯30の外端側つ
まりぺン体40側端面に設けられている通気孔31とを
外界から完全に遮断し、ペン体40の周辺や先軸筒側2
0の通気孔31からの液の蒸発を確実に防止できる。ま
たキャップ10を先軸筒20から取り出したとき、コイ
ルスプリング15によって遮断筒体12がキャップ10
の開口部方向に押圧されても、ストッパ10bによって
遮断筒体12を係止でき脱落を確実に阻止することがで
きる。
し、それぞれに設けられた係止突起10a,20aを係
合して位置決めした状態で、弾性体つまりコイルスプリ
ング15の弾力によって前記遮断筒体12の左側シール
部12aが上記ぺン体被覆用カップ11の内端周面に圧
接すると共に、右側シール部12bが先軸筒20に配置
されているぺン芯30の外端周面30aに圧接され、こ
のぺン体被覆用カップ11内と、ぺン芯30の外端側つ
まりぺン体40側端面に設けられている通気孔31とを
外界から完全に遮断し、ペン体40の周辺や先軸筒側2
0の通気孔31からの液の蒸発を確実に防止できる。ま
たキャップ10を先軸筒20から取り出したとき、コイ
ルスプリング15によって遮断筒体12がキャップ10
の開口部方向に押圧されても、ストッパ10bによって
遮断筒体12を係止でき脱落を確実に阻止することがで
きる。
【0019】なお、上記各実施例においてはペン体保持
部材50を設けてペン体40を交換可能に構成した例に
ついて説明したが、例えばペン体40を直接ペン芯30
に固定した使い捨てタイプのものでもよいことは勿論で
ある。
部材50を設けてペン体40を交換可能に構成した例に
ついて説明したが、例えばペン体40を直接ペン芯30
に固定した使い捨てタイプのものでもよいことは勿論で
ある。
【0020】
【考案の効果】この考案は上述したように構成したか
ら、ぺンを構成する部分に寸法誤差があっても、キャッ
プを先軸筒に装着した際に、前記遮断筒体の左右シール
部が前記ぺン体被覆用カップ及び先軸筒側に確実に当接
されて、このぺン体被覆用カップ内と前記通気孔とを外
界から気密に遮断することができる。従って、この考案
はペン体の周辺や先軸筒側の通気孔からの液の蒸発を確
実に防止することができる。
ら、ぺンを構成する部分に寸法誤差があっても、キャッ
プを先軸筒に装着した際に、前記遮断筒体の左右シール
部が前記ぺン体被覆用カップ及び先軸筒側に確実に当接
されて、このぺン体被覆用カップ内と前記通気孔とを外
界から気密に遮断することができる。従って、この考案
はペン体の周辺や先軸筒側の通気孔からの液の蒸発を確
実に防止することができる。
【図1】本考案に係る筆記具の第1実施例の構成を示す
要部縦断面説明図である。
要部縦断面説明図である。
【図2】本考案に係る筆記具の第2実施例の構成を示す
要部縦断面説明図である。
要部縦断面説明図である。
10 キャップ 11 ぺン体被覆用カップ 12 遮断筒体 12a,12b シール部 20 先軸筒 30 ぺン芯 31 通気孔
Claims (3)
- 【請求項1】 先軸筒側に設けられたぺン体と通気孔と
を被覆するキャップの構造であって、前記キャップ内の
非挿入側にぺン体被覆用カップを設けると共に、左右両
側にシール部を有する遮断筒体をキャップの同心上に進
退可能に配置して構成され、前記シール部は弾性部材か
らなり、前記キャップを先軸筒に装着した時に、前記遮
断筒体の左右シール部が前記ぺン体被覆用カップ及び先
軸筒側に弾撥的に当接され、このぺン体被覆用カップ内
と前記通気孔とを外界から遮断するようにしたことを特
徴とする筆記具におけるキャップの構造。 - 【請求項2】 遮断筒体の全体を弾性を有する合成ゴム
やプラスチック等の弾性材によって成形すると共に、こ
の遮断筒体の左右両側に形成した各シール部の形状を尖
鋭化した嘴状に形成したことを特徴とする請求項1記載
の筆記具におけるキャップの構造。 - 【請求項3】 前記遮断筒体の全体を比較的硬質の合成
ゴムやプラスチック等の硬質材料によって成形すると共
に、この遮断筒体の左右両側に形成した各シール部のみ
を弾性を有する合成ゴムやポリエチレン等の弾性材によ
って形成したことを特徴とする請求項1記載の筆記具に
おけるキャップの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993002667U JP2595807Y2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 筆記具におけるキャップの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993002667U JP2595807Y2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 筆記具におけるキャップの構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0653191U JPH0653191U (ja) | 1994-07-19 |
JP2595807Y2 true JP2595807Y2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=11535672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993002667U Expired - Lifetime JP2595807Y2 (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 筆記具におけるキャップの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595807Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100946440B1 (ko) * | 2004-12-24 | 2010-03-10 | 파일롯트 잉크 가부시키가이샤 | 필기도구 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002127676A (ja) * | 2000-10-27 | 2002-05-08 | Pilot Ink Co Ltd | 直液式筆記具 |
-
1993
- 1993-01-07 JP JP1993002667U patent/JP2595807Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100946440B1 (ko) * | 2004-12-24 | 2010-03-10 | 파일롯트 잉크 가부시키가이샤 | 필기도구 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0653191U (ja) | 1994-07-19 |
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