JP2595223B2 - 管内への光フアイバ挿通方法 - Google Patents

管内への光フアイバ挿通方法

Info

Publication number
JP2595223B2
JP2595223B2 JP62020520A JP2052087A JP2595223B2 JP 2595223 B2 JP2595223 B2 JP 2595223B2 JP 62020520 A JP62020520 A JP 62020520A JP 2052087 A JP2052087 A JP 2052087A JP 2595223 B2 JP2595223 B2 JP 2595223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
tube
vibration
pipe
bobbin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62020520A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63189813A (ja
Inventor
洋一 矢葺
和文 田畑
忠美 足立
敏也 壬生
Original Assignee
日鐵溶接工業 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日鐵溶接工業 株式会社 filed Critical 日鐵溶接工業 株式会社
Priority to JP62020520A priority Critical patent/JP2595223B2/ja
Publication of JPS63189813A publication Critical patent/JPS63189813A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2595223B2 publication Critical patent/JP2595223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/46Processes or apparatus adapted for installing or repairing optical fibres or optical cables
    • G02B6/50Underground or underwater installation; Installation through tubing, conduits or ducts

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は管内への光ファイバ挿通方法、詳しくは光
ファイバが保護管あるいはシース内に挿通された光ファ
イバ心線、光ファイバコードまたは光ファイバケーブル
を製造するための方法に関する。
この発明における光ファイバとは、コアとクラッド層
からなるファイバ素線、このファイバ素線に合成樹脂、
金属、セラミックなどでコーティングしたもの、ならび
にこれらの単心のもの、多心のもの、およびより線のも
のをいう。また、管とは鋼,アルミニゥムその他の金属
管、およびプラスチック管その他の非金属管をいう。
(従来の技術) 近年広く用いられるようになった光通信ケーブルは、
光ファイバが強度的に弱いことから、金属などの管によ
り被覆した構造のものが要求されるようになって来てい
る。また、光ファイバは直径が小さいほど性能が向上す
るので、長距離、高速信号に対応でき、中継点なしで長
い距離にわたり情報を伝送できる。したがって、細径か
つ長尺の管に光ファイバが挿入された光ファイバコード
あるいは光ファイバケーブルが要望されている。
従来、金属管等の管に光ファイバを挿通した光ファイ
バ線を製造する方法として、管の一端から光ファイバを
ピンチローラなどにより押し込む方法がある。
また、他の方法として管挿入法(たとえば特開昭58−
25608)が知られている。この方法では、管内に鋼線を
挿入したアルミ管を製造したあと、管を縮径加工し、つ
いで管内の鋼線を光ファイバに引き替える。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記光ファイバを押し込む方法では、次のよ
うな問題があった。光ファイバをある程度挿入すると、
管と光ファイバとの間の摩擦により光ファイバがたわ
み、うねりが生じる。うねりは次第に大きくなり、うね
りの頂点と底点とが管内壁面を押すようになると、管と
光ファイバとの間の摩擦力が大きくなり、光ファイバが
進まなくなる。
また、上記特開昭58−25606で開示された管挿入法で
は、引替え時に管と光ファイバとの間の摩擦により光フ
ァイバに過大な引張力が加わる。このため、光ファイバ
に断線することがあり、光ファイバの強度以上の引替え
力が使用できない。
このようなことから、従来の方法ではたとえば200mを
越える長尺の管に光ファイバを挿通することは困難であ
った。特に、直径がたとえば2mm以下のような小径管の
場合には、20〜30m程度しか挿入できなかった。
さらに、上記いずれの方法でも、挿入中に光ファイバ
が管内壁面を摺動するので、光ファイバの表面にすり傷
が付くことがある。過度のすり傷は、ケーブル化や延線
作業中において光ファイバ断線の原因となる。
そこで、この発明は光ファイバを小径、長尺の管であ
っても光ファイバを傷付けることな挿通することができ
る方法を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) この発明の管内への光ファイバ挿通方法は、小径かつ
長尺の管をボビンに巻き取り、前記ボビンを振動させ
て、管の一端から光ファイバを間隙をもって管内に挿通
する方法において、前記光ファイバをこれの表面に粉末
状固体潤滑剤を付着させて管内に送り込み、光ファイバ
供給装置の出側に配置した保持ガイドと管入口端との間
で光ファイバのたるみを計測し、たるみに応じて光ファ
イバ供給速度を制御する。
光ファイバを管内に挿通方法としては、上記従来の方
法の他に本発明者らが開発した振動挿入法(特願昭60−
181126参照)が用いられる。また、潤滑剤はカーボン、
タルクあるいは2硫化モリブデンその他の粉末よりなる
固体潤滑剤が用いられる。
容器などに収容した潤滑剤の中を光ファイバを通過さ
せたり、移送中の光ファイバに潤滑剤を散布したりし
て、光ファイバの表面へ潤滑剤を付着させる。付着した
潤滑剤が光ファイバ表面から落ちるのを防ぐために、光
ファイバが管に入る直前で潤滑剤を付着させることが望
ましい。
(作用) 管内壁面と光ファイバとの摩擦係数は潤滑剤により低
下するので、光ファイバにうねりが生じにくく、うねり
が生じたとしても小さい。また、うねりの頂点と底点と
が管内壁面を押すようになったとしても、管と光ファイ
バとの間の摩擦力は小さいので、管内への光ファイバの
進入が妨げられることはない。
また、光ファイバは管内壁面を潤滑剤により適当に滑
って進むので、光ファイバにすり傷が付くようなことは
ない。
さらに、たるみを計測し、たるみに応じて光ファイバ
供給速度を制御することにより、光ファイバを常に所要
の供給速度範囲内で供給することができる。この結果、
粉末状固体潤滑剤の塗布とあいまって光ファイバに負担
を与えずに、すなわち光ファイバの挿通に抵抗を与える
ことなく、光ファイバを管へ何等の支障なく挿通するこ
とができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの発明を実施する装置の全体図、および第2
図は振動テーブルの平面図である。
架台11は振動しないように床面9に強固に固定されて
いる。架台11上面の四隅には振動テーブル支持用のコイ
ルばね18が取り付けられている。
架台11上には、支持ばね18を介して正方形の盤状の振
動テーブル14が載置されている。振動テーブル14の下面
から支持フレーム15が下方に延びている。
振動テーブル14の支持フレーム15には、一対の振動モ
ータ21,22が取り付けられている。振動モータ22は、振
動モータ21を振動テーブル14の中心軸線C周りに180度
回転した位置および姿勢にある。また、振動モータ21,2
2は、これらの回転軸が上記中心軸線Cを含む垂直面に
それぞれ平行であり、かつ振動テーブル面に対して互い
に逆方向に75度傾斜する姿勢となっている。振動モータ
21,22は回転軸の両端に不平衡重錘24が固着されてお
り、不平衡重錘24の回転による遠心力により振動テーブ
ル14にこれの面に対し斜め方向の加振力を与える。この
一対の振動モータ21,22は、振動数および振幅が互いに
一致し、加振方向が互いに、180度ずれるように駆動さ
れる。したがって、この一対の振動モータ21,22による
振動を合成すると、中心軸が振動テーブル14の中心軸線
Cと一致するら旋に沿うようにして振動テーブル14は振
動する。
ボビン軸が振動テーブル14の中心軸線Cに一致するよ
うにして、ボビン27が振動テーブル14上に固定されてい
る。ボビン27には光ファイバ7が挿通される管1がコイ
ル状に巻き付けられ、この管のコイル5の下端から光フ
ァイバ7が管内に供給される。ボビン27は振動モータ2
1,22の振動を確実に受けるようにこれの下部フランジ29
の外周縁がそれぞれ振動テーブル14に固定治具31で固定
されている。第3図に示すように、ボビン27は胴部28の
円周方向にボビン軸心方向に凹凸が連続するように溝30
をシェーパ加工により設けてあり、溝30に管1が密接す
るようになっている。管1をこのようにボビン27胴部の
溝30内に密接すると、ボビン27の振動を精度良く管1に
伝達でき、光ファイバ7の振動挿通を円滑かつ効率良く
行うことが可能となる。
ボビン27の側方に光ファイバ供給装置33の供給スプー
ル34が配置されている。供給スプール34は軸受台35に回
転可能に支持されている。供給スプール34はこれに巻き
付けられた光ファイバ7を繰り出して、コイル状の管1
に供給する。
供給スプール34に隣接して駆動モータ38が配置されて
おり、供給スプール34と駆動モータ38とはベルト伝動装
置40を介して作動連結されている。供給スプール34は駆
動モータ38により回転駆動され、光ファイバ7を繰り出
して、ボビン27に巻き付けられた管1に光ファイバ7を
供給する。
供給スプール34の光ファイバ繰出し位置に近接して保
持ガイド43が設けられている。保持ガイド43は、短管状
の本体44とこれを水平に支持するスタンド45とからなっ
ており、供給スプール34から繰り出された光ファイバ7
を保持する。
保持ガイド43に続いて光ファイバ送給状態検出装置47
が配置されている。光ファイバ送給状態検出装置47は、
支持柱48およびこれに取り付けられた光ファイバ高さ位
置検出器49から構成されている。光ファイバ高さ位置検
出器49はイメージセンサとこれに対向して配置された光
源とからなっており、光ファイバ7の通過位置にあって
光ファイバ7のたるみ具合を検知する。イメージセンサ
としてCCDラインセンサが用いられる。
光ファイバ送給状態検出装置47には回転速度制御装置
52が接続されており、回転速度制御装置52は検出装置47
からの信号に基づき前記駆動モータ38の電源の電圧を制
御する。すなわち、光ファイバ7が光ファイバ高さ位置
検出器49を光源から遮断する高さ位置に応じて駆動モー
タ38の回転速度、つまり光ファイバ7の繰出し速度を制
御する。
管1への光ファイバ7の挿通中に共振現象、管内面お
よび光ファイバ表面の状態により、光ファイバ7の挿通
速度は必ずしも一定でなく、変動する場合がある。した
がって、管1内における光ファイバ7の速度に変動が生
じると、外部における光ファイバ7の送り状態に影響を
与え、光ファイバ7の挿通速度にこの送り速度が追従で
きないと、光ファイバ7の必要以上のたるみ、あるいは
張り過ぎによる断線などが発生し、光ファイバ7の円滑
な供給に支障を来たす虞れがある。しかし、上記のよう
に供給スプール34を駆動回転し、管1内の光ファイバ7
の移送状態に応じて供給スプール34の回転速度を変化あ
るいは場合によっては停止することにより、光ファイバ
7を常に所要の供給速度範囲内で供給することができ
る。換言すれば、光ファイバ7が張り過ぎあるいはたる
み過ぎにならず、最も良好な状態(第1図に示すような
若干たるんだ状態)に維持できる。この結果、光ファイ
バ7自体に負担を与えずに、すなわち光ファイバ7の挿
通に抵抗を与えることなく、光ファイバ7を管1へ何等
の支障なく挿通することができる。ちなみに、直径が0.
4mmの光ファイバを内径0.5mmの鋼管に挿入する場合、光
ファイバに加わる光ファイバ供給側に向う力が20gf以上
であると、光ファイバは管内に入って行かない。
光ファイバ送給状態検出装置47と管入口端2との間に
防振ガイド54が設置されており、防振ガイド54は円筒状
の本体55およびこれを水平に支持するスタンド58とから
なっている。第4図に示すように防振ガイド54の本体55
の両端部は外方に向って開くテーパ部(漏斗部)57とな
っている。このテーパ部57と円筒部56との境は角部のな
い曲面に加工しておくことが好ましい。防振ガイド54の
長さは管入口端2と供給スプール34との間の距離によっ
て適宜決めればよく、当然この距離が長ければ防振ガイ
ド54も長くする。また、防振ガイド54の材質は、振動に
よる光ファイバ7の移送を阻害しないように摩擦係数の
小さいもの、たとえばガラス、プラスチックなどを用い
ることができる。
防振ガイド54の円筒部56には、潤滑剤が満たされた潤
滑剤供給器59が取り付けられている。潤滑剤はカーボン
粉末である。潤滑剤Lは潤滑剤供給器59から円筒部56内
に落下し、ここを通過するときに光ファイバの表面に潤
滑剤Lが付着する。
光ファイバ7を挿通した管のコイル5を振動させる
と、管1端直前の光ファイバ7に大きな振れが生じ、こ
れが円滑な振動挿通を阻害するとともに、管入口端2の
エッジ部に接触して光ファイバ表面を傷付けることにな
る。さらに振れが大きい場合には、光ファイバ内部にも
クラックが生じることがある。しかし、この防振ガイド
54によって管1端外の振れが抑止され、光ファイバ7が
傷付くことなくかつ光ファイバ7振動移送に何らの抵抗
を与えることなく、良好な移送状態を維持することがで
きる。
上記管1入口端は、第5図に示すように、別個に製作
した防傷ガイド61が固着されている。防傷ガイド61はプ
ラスチックのような摩擦係数の小さい材料からなり、外
方に向って曲面をもって拡開したテーパ状のガイド部62
を備えている。
コイル状の管1に光ファイバ7を挿通する際、管1の
振動により管入口端2から挿入される光ファイバ7は、
光ファイバ7の振動により管入口端2にぶつかりながら
前進する。このとき、管入口端2のエッジで光ファイバ
7には長手方向にひっかき傷が発生し、このひっかき傷
は光ファイバ7の割れを招き、製品品質が低下する。し
かし、この防傷ガイド61が上記のような構造をしている
ので、光ファイバ7は容易に管1内へ挿通されると同時
に、挿通後光ファイバ7は傷を生じることなく、確実か
つスムースに管1内を移送される。
つぎに、上記のように構成された装置により管1に光
ファイバ7を挿通する方法について説明する。
予め、ボビン27に管1をコイル状に巻き付けてコイル
5を形成するとともに、供給スプール34にもファイバ素
線にプレコートされた光ファイバ7を巻いておく。な
お、管1はボビン27に対し1層巻きに限らず、複数層巻
きする場合が多い。この場合は1層目はボビン胴部28の
溝30に密接するが、2層目以降は前層の管1の間に入り
込むことになる。ついで、コイル軸と振動テーブル14の
中心軸線Cが一致するようにして、管1を巻き付けたボ
ビン27を振動テーブル14上に固定する。そして、供給ス
プール34から光ファイバ7を引き出し、保持ガイド43、
光ファイバ送給状態検出装置47および防振ガイド54を経
由して光ファイバ7の先端部を防傷ガイド61から管入口
部に挿入する。管入口端2は管のコイル5の最下端に位
置しており、光ファイバ7は管のコイル5のほぼ接線方
向に沿って管1内に挿入されるようになっている。
光ファイバ7は初め手によりコイル状の管内に5〜15
0m押し込まれる。これにより、管の振動によって光ファ
イバは管内面によって十分な搬送力が与えられ、光ファ
イバは確実に管内に入って行く。なお、押込み長さ(初
期挿入長さ)は、管の内径、光ファイバの外径、および
光ファイバと管内壁面との間の摩擦係数によって決めら
れる。初期挿入において、管に振動を与えながら光ファ
イバを挿入すると、挿入は容易となる。また、光ファイ
バが管内に滑らかに入って行くためには光ファイバと管
との間にはある程度のクリアランスが必要であり、0.1m
m以上であることが望ましい。
つぎに、振動モータ21,22を駆動すると、振動モータ2
1,22は前述のような位置および姿勢で振動テーブル14に
取り付けられているので、振動テーブル14は中心軸線C
の周りのトルクおよび中心軸線方向の力を受ける。この
結果、振動テーブルの任意の点は、第1図に示すら旋H
に沿うような振動をする。この振動は、振動テーブル14
から更に固定金具31、ボビン27および管のコイル5を順
次介して光ファイバ7に伝達される。
この振動の種類、光ファイバの物性、管の内径等によ
り光ファイバの動きは変化するが、光ファイバは次のよ
うにして管内を進行するものと考えられる。
第6図に示すように、管内壁底面はOを中心に振動V
にて振動している。その振動角度はθで、最大加速度は
重力の加速度gのn倍(n sinθ>1)である。光フ
ァイバは管内壁底面と全線にわたって接触してるとは考
え難いのでピッチLにて接触しているものとする。その
接触点をaとする。接触点aは管内壁底面の鉛直方向の
加速度が下向きにgに等しくなった時、すなわち離脱線
l1上の離脱点P1にて離脱し放たれる。放たれた光ファイ
バはその時の速度v1、放射角θにて飛行を開始する。一
方、非接触点bは光ファイバが剛体ではないので、接触
点aと異った運動をする。すなわち、接触点a程の上昇
力は振動vによっては得られず、離脱線l1上で放出され
た後は、接触点aの動きに連れて生じる下降力を受け
る。この結果、最初の接触点aと異なる新たな接触点b1
にて着地線l2上に着地する。この時の管内壁底面の振動
vが上昇する方向であれば、そのまま上昇を続け離脱線
l1上にて放たれる。振動vが下降する方向の時の着地で
あれば、一旦最下方まで下降した後、上昇を開始し同様
に離脱線l1上にて放たれる。このようなうねり運動が各
振動毎もしくは数回の振動毎に繰り返され、光ファイバ
は管内を進行する。最も効率的な状態は各振動の上昇中
の着地線l1が離脱線l2と一致し、光ファイバが着地した
と同時に飛行を開始する状態である。
なお、厳密には管内壁底面と光ファイバとの間の摩擦
現象、反発現象等を考慮すべきである。飛行する光ファ
イバが管内壁上面に接触する場合は、異なる進行状態に
なることはいうまでもない。
また、n sinθ≦1の場合には、光ファイバは飛行
せず、管内壁底面と光ファイバとの間の摩擦状態によっ
ては滑動して進行する状態を呈する。
光ファイバ7は上記のように管1の内壁から受ける力
のコイル円周方向成分によって推進され、管内に入って
行く。コイル軸と振動テーブル14の中心軸線Cが一致し
ているので、管内の光ファイバ7は中心軸線Cを中心と
して円運動(第2図の例では反時計方向Pの円運動)を
行う。
再び第1図に戻って説明する。
上記ら旋振動を振動テーブル14を介して管のコイル5
に与えると、振動の物品搬送力によりコイル5下方の管
入口端2から供給した光ファイバ7は連続的に管1内に
進入して行く。すなわち、光ファイバ7は供給スプール
34から繰り出されて、保持ガイド43、光ファイバ送給状
態検出装置47、防振ガイド54、防傷ガイド61、管入口端
2、コイル状の管1、管出口端3の順にコイル5の振動
により移動し、所定時間後にコイル5全体に挿通され
る。
上記光ファイバ7の挿通中において、管内挿通速度に
何等かの要因により変動が発生すると、これは光ファイ
バ高さ位置検出器49の位置における光ファイバ7の送給
状態に影響を与え、これが検出器49により直ちに検出さ
れる。すなわち、光ファイバ高さ位置検出器49が光ファ
イバ7の張り過ぎを検出したなら、その信号が駆動モー
タ38へ送られスプール回転速度をアップして光ファイバ
7の供給速度を速くする。また、光ファイバ7のたるみ
過ぎを検出したなら、同様に駆動モータ38を制御して光
ファイバ7の供給速度を遅くする。このようにして光フ
ァイバ7の異常な移送状態は直ちに検知され、修正さ
れ、正常な移送状態に復帰する。
(具体例) この発明の効果を確認するために、第1図に示す装置
による次の条件で光ファイバを鋼管に挿通した。挿通結
果を第1表に示す。
(1)供試材 鋼管コイル:外径(内径)が1.0mmφ(0.7mmφ)長さ10
kmの鋼管を巻胴径1200mmの鋼製ボビンに整列巻(1層
巻)した鋼管コイル。
光ファイバ:次のものを用いた。
石英ガラス光ファイバ(径125μm)にシリコーン樹脂
コーティングした径0.4mmの光ファイバ。
(2)振動条件:コイルの水平面に対する振動角度 15度 振動数 20 HZ 全振幅の垂直成分 1.55mm 「なお、第1表中の着色ファイバは、石英ガラス光ファ
イバ(直径125μm)にシリコーン樹脂をコーティング
して直径0.4mmとし、さらに約1mmの着色用UV硬化樹脂を
コーティングした光ファイバである。」 また、第7図(a)および第7図(b)は、それぞれ
ボビンの振動を示している。第7図(a)は光ファイバ
に潤滑剤を付着させていない場合、第7図(b)は光フ
ァイバにカーボンを付着させた場合を表わしている。こ
れらの図においてAVは振幅の垂直成分、AHは振幅の水平
成分をそれぞれ示している。
第7図(b)から明らかなように、振動の高周波成分
の周期が長くなっている。このことから、次のようなこ
とが考えられる。光ファイバに潤滑剤が付着している
と、管内における光ファイバの飛び上がりが少くなり、
ピッチが大きくなり、管内壁上面に当たることが少くな
る。これより、ピッチの長い、滑走状態に近い状態で光
ファイバは進行する。
この実験により、潤滑剤を付着した光ファイバは、ト
ラブルなく極めて円滑に鋼管全長わたり挿通されること
が確認された。また、挿通した光ファイバにはすり傷は
なかった。上記実験では鋼管の長さが10kmであったが、
外径2mm以下で、長さ10km以上の細径、長尺管であって
も光ファイバを挿通することは十分可能である。
なお、振動を利用して光ファイバを挿入する場合、光
ファイバに与える加速度が大き過ぎると光ファイバがこ
れの弾性力により座屈することがある。座屈が発生する
と、光ファイバの挿入が不可能となる。したがって、管
と光ファイバとの間の摩擦係数は光ファイバの弾性力に
見合ったものでなければならない。
この発明は上記実施例に限られるものではない。たと
えば、管内への光ファイバの供給は、1本のみに限らず
管内径と光ファイバ径との関連で複数本でも可能であ
る。上記の説明では光ファイバを素線にプレコートした
もの、光ファイバを挿通する管を鋼管として説明した
が、もちろんこの組合せに限らず光ファイバあるいはそ
のケーブルをアルミ管、合成樹脂管に挿通する等色々な
具体例が考えられる。
(発明の効果) この発明によれば、細径(たとえば、管外径が2mm以
下)かつ長尺(たとえば、管長さが、10km以上)の管
に、光ファイバを傷付けることなく挿通することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の光ファイバ挿通するための装置の一
例を示す側面図、第2図はその装置の振動テーブルの平
面図、第3図は上記振動テーブルへ取り付けられるボビ
ンの一例を示す正面図、第4図は上記装置に設けられた
防振ガイドの一例を示す断面図、第5図は上記装置に設
けられた防傷ガイドの一例を示す断面図、第6図は管内
における光ファイバの搬送原理を説明する図面、ならび
に第7(a)図および第7(b)図は、それぞれコイル
の振動状態を示す線図である。 1……管、5……管のコイル、7……光ファイバ、11…
…架台、14……振動テーブル、21,22……振動モータ、2
7……ボビン、33……光ファイバ供給装置、38……駆動
モータ、43……保持ガイド、47……速度差検出装置、52
……制御装置、L……粉末状固体潤滑剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 忠美 東京都中央区築地3丁目5番4号 日鐵 溶接工業株式会社内 (72)発明者 壬生 敏也 東京都中央区築地3丁目5番4号 日鐵 溶接工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−37662(JP,A) 実開 昭59−7407(JP,U) 実開 昭59−134102(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小径かつ長尺の管をボビンに巻き取り、前
    記ボビンを振動させて、管の一端から光ファイバを間隙
    をもって管内に挿通する方法において、前記光ファイバ
    をこれの表面に粉末状固体潤滑剤を付着させて管内に送
    り込み、光ファイバ供給装置の出側に配置した保持ガイ
    ドと管入口端との間で光ファイバのたるみを計測し、た
    るみに応じて光ファイバ供給速度を制御することを特徴
    とする管内への光ファイバ挿通方法。
JP62020520A 1987-02-02 1987-02-02 管内への光フアイバ挿通方法 Expired - Fee Related JP2595223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62020520A JP2595223B2 (ja) 1987-02-02 1987-02-02 管内への光フアイバ挿通方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62020520A JP2595223B2 (ja) 1987-02-02 1987-02-02 管内への光フアイバ挿通方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63189813A JPS63189813A (ja) 1988-08-05
JP2595223B2 true JP2595223B2 (ja) 1997-04-02

Family

ID=12029436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62020520A Expired - Fee Related JP2595223B2 (ja) 1987-02-02 1987-02-02 管内への光フアイバ挿通方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2595223B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2803881B2 (ja) * 1990-01-30 1998-09-24 日鐵溶接工業 株式会社 管内への線状体挿通方法
JP2784085B2 (ja) * 1990-07-09 1998-08-06 日鐵溶接工業株式会社 光ファイバ入り金属管

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4153332A (en) * 1974-07-30 1979-05-08 Industrie Pirelli Societa Per Azioni Sheathed optical fiber element and cable
JPS597407U (ja) * 1982-07-05 1984-01-18 古河電気工業株式会社 パイプ被覆型光フアイバ
JPS59134102U (ja) * 1983-02-25 1984-09-07 古河電気工業株式会社 光フアイバ心線

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63189813A (ja) 1988-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0279006B1 (en) Method and apparatus for passing optical fibers through tubular products
AU2196192A (en) Optical fibres
CA1305095C (en) Method and apparatus for passing threadlike pieces through tubular products
JP2595223B2 (ja) 管内への光フアイバ挿通方法
JP2642467B2 (ja) 管内への線状体挿通方法
US5245740A (en) Method and apparatus for passing threadlike pieces through tubular products
JPH0693053B2 (ja) 管内への光フアイバ挿通方法
EP0494545A1 (en) Payout tester of a filament dispenser and method therefor
JPH0693055B2 (ja) 管内への光フアイバ挿通方法
JP2642339B2 (ja) 管内への光ファイバ装填装置
KR950005390B1 (ko) 광섬유 페이아웃 특성 검사용 다중링 가이드장치
JPS63187208A (ja) 線状体入り管
JP2595229B2 (ja) 管への光フアイバ挿通装置
JPS63187209A (ja) 線状体入り管の製造方法
JP2619376B2 (ja) 光ファイバコードの製造方法
KR900006507B1 (ko) 관내로 광섬유를 통과시키는 방법 및 그 장치
JPH01244413A (ja) 管内への線状体挿通方法
CA1269822A (en) Method and apparatus for passing optical fibers through tubular products
JP2803881B2 (ja) 管内への線状体挿通方法
JPH01244411A (ja) 管内への線状体挿通方法
JPH0247611A (ja) 管への光ファイバ挿通装置
JPH0769501B2 (ja) 管内への線状体挿通方法
JP2554699B2 (ja) 管内への線状体挿通方法
JP2642338B2 (ja) 管内への光フアイバ装填装置
JP2642337B2 (ja) 管内への光ファイバ装填装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees