JP2594891B2 - 金属製真空二重びん - Google Patents

金属製真空二重びん

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JP2594891B2 JP4909895A JP4909895A JP2594891B2 JP 2594891 B2 JP2594891 B2 JP 2594891B2 JP 4909895 A JP4909895 A JP 4909895A JP 4909895 A JP4909895 A JP 4909895A JP 2594891 B2 JP2594891 B2 JP 2594891B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、まほうびん等において
使用する、ステンレス等の金属で作られた真空二重びん
の構造に関するものであって、特に保温性能に優れた金
属製真空二重びんを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ステンレス等の金属の内槽体と外
槽体とよりなり、その内槽体と外槽体とを開口部のみに
おいて接合すると共に、その両者の間の空所を真空にし
た金属製真空二重びんが知られている。このような金属
製真空二重びんよりなるまほうびんは、保温性能に優
れ、且つガラス製真空二重びんのように割れる恐れがな
いので、近年広く使用されるに至っている。特に内槽体
の上部を、その胴部より細く絞った金属製真空二重びん
は、保温性に優れているので、多用されている。
【0003】この金属製真空二重びんは、その構造上相
当程度の保温性能を有しているが、必ずしも充分ではな
く、さらにその保温性能を向上させるために、各種の改
良がなされている。
【0004】かかる保温性向上の手段の一つは、内槽体
の外面に銀又は銅のメッキを施すものであり、また他の
手段として、外槽体と内槽体との間にステンレスの反射
板を挿入する方法もある。さらに、外槽体と内槽体との
間の空所に、グラスウールとアルミニウムの箔とを交互
に数層に巻いて充填した、スーパーインシュレーション
も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】前記各方法のうち、
銀又は銅をメッキする方法には、電解メッキ法と無電解
メッキ法とがあり、いずれの方法も保温性能が大幅に向
上する優れた方法であるが、その反面生産性に劣り、高
価であった。またステンレスの反射板を設ける方法は、
生産性は良く安価に提供できる反面、輻射率がアルミニ
ウムや銅より大きいので保温性能はあまり向上しない。
【0006】またスーパーインシュレーションは、保温
性能の点では先の二つの方法に比べてさらに優れている
が、極めて高価であり、また製品が重くなるなどの欠点
を有しており、まほうびんに使用する真空二重びんとし
ては必ずしも優れたものとは言えない。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、保温性能に優れ、且つ生産性が良好で、安価に
提供することのできる金属製真空二重びんを提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決する手段】而して本発明は、金属製の内
槽体と外槽体とよりなり、その両者を上部開口部のみに
おいて接合すると共に、その内槽体と外槽体との間の空
所を真空にしてなる金属製真空二重びんにおいて、前記
内槽体の胴部の上部が細く絞られていると共に、前記内
槽体の外面に、胴部から肩部にかけて、アルミニウム又
は銅の箔を巻付けて包んだことを特徴とするものであ
る。
【0009】図1は、本発明の金属製真空二重びんを示
すものである。図1において1は内槽体であって、大径
の胴部1aの上部が細く絞られ、肩部1bを介して小径の
頚部1cが形成されておりその上端には開口部3aが形成
されている。また胴部1aの下端部は、底部1dで閉鎖さ
れている。
【0010】また2は外槽体であって、これも前記内槽
体1と同様に、大径の胴部2aの上部が細く絞られ、肩
部2bを介して小径の頚部2cが形成されており、その上
端には開口部3bが形成されていると共に、胴部2aの下
端部は底部2dで閉鎖されている。
【0011】そして内槽体1は外槽体2内に挿入され、
内槽体1と外槽体2とは、頚部1c,2cの上端の開口部
3のみにおいて互いに熔接して接合されており、内槽体
1と外槽体2との間には、頚部、肩部、胴部及び底部に
亙って、連続した空所5が形成されている。
【0012】また外槽体2の底部には排気口4が設けら
れ、該排気口4から内槽体1と外槽体2との間の空所5
の空気が排気されて真空にされ、然る後に排気口4を挾
み切ることにより、空所5内の真空を維持している。
【0013】而して本発明においては、前記内槽体1の
外面は、アルミニウム又は銅の箔6が巻付けられ、包ま
れている。箔6は10〜100μ程度の厚みを有する薄
板であって、当該箔6を内槽体1の胴部1aに巻付け、
その上部を絞って肩部1b及び頚部1cに沿わせ、また下
部も絞って底部1dに沿わせることにより、内槽体1が
箔6により包まれている。
【0014】なお図面においては箔6は内槽体1の肩部
1bから上部の頚部1cを経て開口部3aの直下にまで至
っており、保温性の点ではかかる範囲まで箔6で包むの
が好ましいが、必ずしもこのようになっている必要はな
く、少くとも肩部1bまで包むものであれば足りる。
【0015】金属製真空二重びんの保温効果を高めるた
めには、内槽体1はその外面のできるだけ広い面積に亙
って箔6で包まれていることが好ましく、少くとも胴部
1a及び肩部1bが箔6により包まれていることが必要
であるが、さらに図1に示すように底部1dをも包むの
が好ましい。
【0016】箔6で内槽体1の底部1dを包む際には、
当該底部1dの全体を包むこともできるが、後の製造工
程で外槽体2の排気口4から排気する際に、箔6が吸込
まれて排気口4を詰めたり、箔6が外槽体2に接触した
りすることがないように、図1に示すように、底部1d
の外周部のみを包み、外槽体2の排気口4に対向する位
置は、箔6で覆わないのが良い。
【0017】また内槽体1を包んだ箔6は内槽体1の肩
部1b及び底部1dに支えられるが、図2に示すように、
その内槽体1と箔6との間及び箔6の重ね代を鑞材7で
鑞付けして固定することにより、使用中に箔6がずり落
ちて外槽体2に接触するのをより確実に防ぐことがで
き、さらに好ましい。
【0018】
【作用】本発明においては、内槽体1と外槽体2との間
が真空であるので、対流及び伝導による熱の移動がない
と共に、内槽体1が輻射熱の遮断性能に優れたアルミニ
ウム又は銅の箔6で包まれているので、内槽体1からの
輻射熱が箔6で反射されて外槽体2に到達せず、輻射に
よる熱の移動が大幅に減少する。
【0019】また本発明においては、内槽体1の上部を
細く絞った形状とし、その胴部1aからその肩部1bに
かけて箔6で包んでいるので、箔6は肩部1bにおいて
引掛かることにより内槽体1に支えられ、自重や振動に
よってずり落ちるようなことがない。また内槽体1の底
部1aをも箔6で包むことにより、箔6の上方へのずれ
も防止される。
【0020】
【発明の効果】従って本発明によれば、真空二重びんが
金属製の内槽体1と外槽体2とよりなり、その両者を開
口部3のみにおいて接合すると共に、その内槽体1と外
槽体2との間の空所5を真空にしてなるものであり、熱
伝導及び対流による熱移動が抑制されていると共に、内
槽体1に巻付けて包んだ箔6によって輻射による熱の移
動が大幅に減少するので、まほうびんとして使用した場
合の保温性能が格段に向上する。
【0021】実験の結果では、内槽体1外面に銀メッキ
を施した真空二重びんにおける保温性能と同程度の性能
を有しており、まほうびんの真空二重びんとして、極め
て優れたものであった。
【0022】また内槽体1の胴部1aの上部が細く絞ら
れており、内槽体1の胴部1aから肩部1bにかけて箔
6を巻付けて包んでいるので、箔6を内槽体1に対して
特別に固着する手段を講じなくとも箔6がずり落ちるよ
うなことがなく、保温性能が低下するようなことがな
い。
【0023】しかも本発明は、内槽体1の胴部1aの外
面にアルミニウム又は銅の箔6を巻付けて、その上部を
肩部1bに沿わせて包むという、極めて簡単な操作によ
り製造されるので、製造工程が極めて簡単であり、特別
な設備を必要とせず生産性が良く、安価に製造すること
ができる。
【0024】
【実施例】図3は、本発明の金属製真空二重びんの一実
施例を示すものである。この実施例においては、箔6に
複数のスリット8が形成されている。この実施例によれ
ば、排気の際に内槽体1の表面に吸着していた気体分子
が前記スリット8を経て有効に排出される。そのため、
内槽体1と箔6との間に気体分子が残留し、使用に際し
て保温性能を低下させることがない。
【0025】図4は、本発明の金属製真空二重びんの他
の実施例である。この実施例においては、図5に示すよ
うに箔6の全面に複数の小突起9が内方に向かって突設
されており、箔6は該小突起9によって内槽体1に支持
されている。
【0026】図1の金属製真空二重びんにおいては、箔
6が内槽体1に密着して覆っているので、内槽体1内に
熱湯を入れると、その熱湯の温度は熱伝導により内槽体
1を伝って直ちに箔6に伝わり、箔6は内槽体1と同温
度になる。そのため、内槽体1からの輻射熱は箔6で反
射されるが、箔6からも輻射熱が放射され、その熱が若
干ながら外槽体2から外へ漏出する。
【0027】これに対しこの実施例によれば、箔6は内
槽体1に対して間隙10を置いて設けられ、小突起9に
よる点接触で支持されており、直接密着していないの
で、箔6が昇温することがなく、箔6からの輻射による
熱移動を防止することができ、保温効率はさらに向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属製真空二重びんの中央縦断面図
【図2】 本発明の金属製真空二重びんの内槽体に箔を
鑞付けした状態の横断面図
【図3】 本発明の金属製真空二重びんの実施例を示
す、外槽体を中央縦断面で示した正面図
【図4】 本発明の金属製真空二重びんの他の実施例を
示す、外槽体を中央縦断面で示し箔を半裁断面で示した
正面図
【図5】 図4の実施例における、小突起の部分の拡大
断面図
【符号の説明】
1 内槽体 1a 内槽体の胴部 1b 内槽体の肩部1d 内槽体の底部 2 外槽体 3 開口部 4 排気口 5 空所 6 箔 7 鑞材 8 スリット 9 小突起 10 間隙

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の内槽体と外槽体とよりなり、そ
    の両者を上部開口部のみにおいて接合すると共に、その
    内槽体と外槽体との間の空所を真空にしてなる金属製真
    空二重びんにおいて、前記内槽体の胴部の上部が細く絞
    られていると共に、前記内槽体の外面に、胴部から肩部
    にかけて、アルミニウム又は銅の箔を巻付けて包んだこ
    とを特徴とする、金属製真空二重びん
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム又は銅の箔が、内槽体
    の底部をも包んでいることを特徴とする、請求項1に記
    載の金属製真空二重びん
  3. 【請求項3】 前記内槽体の底部における、外槽体に設
    けられた排気口に対向する位置に、前記箔で覆わない部
    分を形成したことを特徴とする、請求項2に記載の金属
    製真空二重びん
  4. 【請求項4】 前記箔に、複数のスリットを形成したこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の金属製真空二重びん
  5. 【請求項5】 前記箔を、前記内槽体の外面との間に若
    干の間隙を置いて設け、その箔に内方に突出して形成さ
    れた複数の小突起により前記内槽体に対して支持したこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の金属製真空二重びん
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
断熱工学,第4刷,昭和53年7月10日,▲槇▼書店,第95頁

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