JP2593693B2 - 光ファイバの被覆方法 - Google Patents

光ファイバの被覆方法

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JP2593693B2 JP63198979A JP19897988A JP2593693B2 JP 2593693 B2 JP2593693 B2 JP 2593693B2 JP 63198979 A JP63198979 A JP 63198979A JP 19897988 A JP19897988 A JP 19897988A JP 2593693 B2 JP2593693 B2 JP 2593693B2
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良三 山内
朗 和田
伸 斉藤
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、光ファイバに樹脂を被覆する方法に関す
るものである。
(従来の技術) 現在、光ファイバとしては、石英ガラスを主成分とす
るものが最も一般的である。このガラスファイバの機械
的強度の低下を防ぐため、その表面に樹脂をコーティン
グすることが行われている。
一方、光ファイバに要求される伝送特性、なかでも伝
送損失についてはほぼ極限と考えられる低損失がしばし
ば要求されるが、光ファイバに施す樹脂がこの伝送損失
に影響を与えることが知られている。樹脂と光ファイバ
の伝送損失との関係はマイクロベンドと呼ばれる光ファ
イバの微少な曲りによって説明される。一般にガラスと
樹脂とでは熱膨張係数が約3桁異なり、樹脂で被覆され
た光ファイバが幾らか低い温度に置かれると、光ファイ
バ表面の樹脂は大きく縮もうとする。このときファイバ
の中心軸方向に大きな力が働き、これがファイバのいわ
ゆる座屈を引起こし最終的にファイバに微少な曲りを生
じさせるとされている。もし、ファイバと樹脂との境界
付近に気泡等が残留していた場合には上記のマイクロベ
ンドの発生を助けることになり、被覆された光ファイバ
をそれほど低い温度に置かなくても樹脂を塗布、硬化さ
せる過程で発生する樹脂の収縮によっても簡単なマイク
ロベンドを発生させることになる。さらに光ファイバと
樹脂の境界に明確な気泡がなくても密着度に付近一があ
ればファイバの軸の周りに不平衡な力が発生し、これが
マイクロベンドの原因となる。以上述べたような光ファ
イバと樹脂との境界付近の不均一の原因としては次のこ
とが大きいと考えられる。すなわち光ファイバは通常プ
リフォームを加熱溶融して線引きすることで得られる
が、一般に線引炉の温度は2000℃以上の高温であり、加
熱炉から引出されたファイバの温度は例えば第3図に示
すように曲線を描きながら低下していく。このため被覆
のための樹脂を入れた液溜に光ファイバが浸入するまで
の時間が十分にとれていないと、 (1) 光ファイバの持つ高い温度により樹脂が分解す
る (2)液溜の中で樹脂がなめらかな流れ方をせず塗布状
態が不均一になる (3) ファイバと樹脂との境界に気泡を巻込む等の現
象が生じる。
従来、この問題を解決するために (1) 加熱炉と液溜との距離を十分にとる (2) 加熱炉からでたファイバを強制的に冷却する。
等の手段が取られていた。
(発明が解決しょうとする課題) しかし、光ファイバの線引き速度は現在でも数百m/
分、将来は数千m/分となることが予想され上記(1)の
解決手段では不十分といえる。また上記(2)の解決手
段はそれなりに効果はあるが、第3図に示すように冷却
曲線が指数関数的な温度低下を示すため、樹脂温度に近
づけるのはファイバの線引き速度が高速になってくると
急激に難しくなる。
(課題を解決するための手段) この発明は、以上の観点からファイバ上に被覆する樹
脂を加熱して被覆直前のファイバの温度に近づけるよう
にしたものである。
樹脂を加熱した場合、その中には余り長い時間高い温
度に加熱していると熱分解することがあるので、より望
ましい方式としては液溜の溶積を必要以上に大きくせ
ず、必要な温度を得るための加熱は液溜もしくは液溜に
樹脂液を送る直前に行うのがよい。
(実施例) 第1図は、この発明方法の概略図を示したもので、1
は光ファイバプリフォームで、線引き用の加熱炉2によ
ってファイバ化される。3は必要に応じて設けられるフ
ァイバ温度測定器で、例えば非接触平衡式のトランスメ
ット社のファイバーテンプなどがあげられる。
4は金属例えばステンレス鋼等からなる樹脂被覆手段
で、漏斗状で底部にファイバ挿通口を有する樹脂液溜4
1、この液溜41に樹脂を供給する供給口42、液溜41を囲
むヒータ43とから構成されている。5は被覆された樹脂
を硬化させるための手段で、例えば樹脂が紫外線硬化樹
脂の場合紫外線ランプである。なお、被覆されたファイ
バは図示しないボビンに巻取られる。またファイバ温度
測定器3を用いた場合には、その結果を加熱手段4(ヒ
ータ43)にフィードバックさせてファイバ温度に樹脂温
度が極力一致するようにする。ただ、通常は一度線引き
速度を決定すれば、そのガラスファイバの温度は自ずと
決まってしまうのでリアルタイムの制御は必ずしも必要
ではない。
(具体例) 石英系の光ファイバ用プリフォームを線引き速度300m
/分でファイバ化した。得られたファイバのパラメータ
を表1に示す。
表1 ファイバ外径 125 μm コア径 10 μm 構造 単一モード型 LPモードカットオフ波長 1.25μm このファイバをエポキシアクリレート系の紫外線硬化
型樹脂約4cc収容した液溜中を通過させて被覆外径180μ
mとした。なお、ファイバの液溜浸入直前の表面温度は
70℃であった。またこのとき液溜を加熱して樹脂の液温
を変化させた。加熱された液溜中の樹脂液の滞留時間は
約1分であり、いわゆる樹脂の分解はなかった。樹脂の
液温と得られた光ファイバの波長1.55μmにおける伝送
損失との関係を第2図に示す。図から明らかなように液
状の樹脂温度と液溜浸入直前のファイバの温度との差が
光ファイバの伝送損失に大きく影響している。
(発明の効果) この発明は、以上のように光ファイバを樹脂液中を通
して被覆する際に、樹脂液の温度を光ファイバの温度に
合せるようにしたので、マイクロベンドの発生を抑制し
て低損失のものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例を示す説明図、第2図は、
樹脂温度と被覆された光ファイバの伝送損失との関係を
示すグラフ、第3図は、線引きされたファイバの表面温
度と時間との関係を示すグラフ。 図において、4:樹脂被覆手段、41:樹脂液溜、43:ヒータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバを液状の樹脂中を通過させて塗
    布、次いで硬化させる光ファイバの被覆方法において、
    樹脂液を加熱してその液温を光ファイバの樹脂中への浸
    入直前の温度になすことを特徴とする光ファイバの被覆
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63112443A (ja) * 1986-10-29 1988-05-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 光フアイバの製造方法

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