JP2593099Y2 - 両軸シリンダーの死点位置精度維持装置 - Google Patents

両軸シリンダーの死点位置精度維持装置

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JP2593099Y2
JP2593099Y2 JP1992033110U JP3311092U JP2593099Y2 JP 2593099 Y2 JP2593099 Y2 JP 2593099Y2 JP 1992033110 U JP1992033110 U JP 1992033110U JP 3311092 U JP3311092 U JP 3311092U JP 2593099 Y2 JP2593099 Y2 JP 2593099Y2
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政明 松村
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デージーシー製造株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は流体圧により往復動する
シリンダー、特に両軸シリンダーの死点位置高精度維持
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の装置の例として、図3に示
すように、シリンダー52内を往復動し両軸53,54
を有するピストン51の一方の軸(例えば軸53)の軸
端にストローク調整ナット55及び同ナット55の回り
止め用のロックナット56が設けられており、ピストン
51が往復動する際にストローク調整ナット55が矢印
A方向に移動してその端面55aがシリンダー52の端
面52aに当接することにより往復動の死点を設定する
ようになっている。
【0003】また、その他の例として図4に示すよう
に、シリンダー57内を往復動するピストン58の軸5
9の軸端59aにストローク調整軸60が連結されてお
り、ストローク調整軸60の外周部にはねじ60aが螺
設されているとともにその軸心にはスプライン穴60b
が形成されている。
【0004】ストローク調整軸60のスプライン穴60
bに対してはスプライン軸61が軸方向にスライド自在
に嵌挿されており、スプライン軸61はフレーム67の
低部67cに対してウオーム64及びウオームホイール
63の駆動により回転自在に設けられている。
【0005】ストローク調整軸60の外周部のネジ60
aに対してはストローク調整ナット62が螺合されてい
る。同ナット62の外周側には複数のガイドシャフト6
5の一端がナット65aにより固定されフレーム67の
軸受部67a,67bに軸支されつつ上下動自在に立設
されているともにその他端には上部プレート66がナッ
ト65bにより固設されている。
【0006】以上の構成で、ウオーム64、ウオームホ
イール63の駆動回転によるスプライン軸61が回転さ
せられ、これによりスプライン軸61はストローク調整
軸60を回転させるのでストローク調整軸60に螺合し
ているストローク調整ナット62が上下方向に移動させ
られる。このストローク調整ナット62の移動した位置
により上部プレート66の往復動が制約されその死点位
置が設定されるようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図3の
例では、死点位置を決定する手段がストローク調整ナッ
ト55及びロックナット56によって行われるので、ピ
ストン51の繰り返し往復動によりストローク調整ナッ
トが緩みやすく死点位置精度が低下しやすい。さらに、
ストローク調整ナット55及びロックナット56を軸端
に設けるため軸が長くなり作動が不安定になるとともに
装置が長大になるという不都合があった。
【0008】また、図4の例では、構造が複雑であるこ
とと、軸方向にストローク調整軸60に対しスプライン
軸61を接続しているので、装置が長大になりストロー
クに対するスライドが不安定になる。従って軸封部に無
理がきて圧力媒体が洩れるという問題があった。
【0009】よって本考案は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、装置がコンパクトでかつ、安定した往復
動ができるとともに死点位置精度が維持できる両軸シリ
ンダーの死点位置維持装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案の両軸シリンダーの死点位置精度維持装置は、フ
レーム19に設けられた上部シリンダー押さえ19a及
び下部シリンダー押さえ19bにシリンダー1を固設す
るとともに、前記シリンダー1内を往復動するピストン
2の上下部軸3,4の一方の下部軸3の端部3aを下部
プレート15に固着し、かつ、前記下部プレート15と
これと対となる上部プレート16を、前記シリンダー1
を固設するフレーム19に固設された、それぞれ上下2
ヶ所の軸受部20に軸支された4本のガイドロッド17
を介して連結することにより、前記上記上部プレート1
6を、前記シリンダー1のピストン2とともに往復動す
るシリンダー1において、前記シリンダー1の上部軸方
向に位置決め軸5を設けるとともにこの位置決め軸5の
外周に雄ネジ6を螺設し、かつ、この雄ネジ6に対して
軸心に雌ネジ7を螺設した移動平歯車8を螺合するとと
もにこの移動平歯車8に噛合するピニオン9を、前記フ
レーム19の外側に設けられたギヤードモーター10等
の駆動手段により、スプロケット11及びチェーン12
を介して回転することにより、前記位置決め軸5上を軸
方向に移動し得るようになし、前記シリンダー1のピス
トン2が往復動する際に往復動する前記上部プレート1
6の下面16aが前記移動平歯車8の上面8aに当接す
ることにより、前記シリンダー1のピストン2の往復動
を停止することができるように構成するとともに前記移
動平歯車8に噛合するピニオン9の回転数を検出するエ
ンコーダー13を設け、当該エンコーダー13により、
前記ピニオン9の回転数を検出しつつ、前記位置決め軸
5における移動平歯車8の位置を高精度に調整し得るよ
うに構成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本考案の両軸シリンダーの死点位置精度維持装
置によれば、位置決め手段は往復動手段の固定部の外周
部に螺設された雄ネジに対して、移動平歯車の軸心部に
螺設された雌ネジを螺合し、装置の外側に設けられた駆
動伝達機構により移動平歯車を回転させることにより移
動平歯車の位置を移動させて死点位置を任意に設定す
る。
【0012】一方、往復動手段は往復動する両軸の少な
くとも一方の軸端に下部プレートを固設し、前記下部プ
レートの外周辺に立設された複数のガイドシャフトを介
して他方の軸端側に上部プレートを設け、往復動手段が
往復動する際に前記上部プレートの下面が前記移動平歯
車の上面に当接することにより往復動が停止され、死点
位置が維持される
【0013】
【実施例】以下本考案の実施例を図面を用いて説明す
る。図1において、1はシリンダーで、このシリンダー
1は、フレーム19に設けられた上部シリンダー押さえ
19a及び下部シリンダー押さえ19bに固設されてい
る。
【0014】さらに、シリンダー1内を往復動するピス
トン2の両側に固設された下部軸3及び上部軸4の一方
の軸、例えば図1では下部軸3の端部3aを押さえ金1
4を介して下部プレート15に固着させ、さらに下部プ
レート15と上部プレート16との間をフレーム19に
固設されたそれぞれ上下2か所の軸受部20に軸支され
た4本のガイドロッド17を介しボルト18にて連結す
ることにより上部プレート16をピストン2とともに往
復動させる。
【0015】又、フレーム19に設けられた上部シリン
ダー押さえ19a及び下部シリンダー押さえ19bに固
設されたシリンダー1上部の軸方向に位置決め軸5を突
設するとともにこの位置決め軸5の外周部に雄ネジ6が
螺設され、その雄ネジ6に対して軸心に雌ネジ7が螺設
された移動平歯車8が螺合されている。
【0016】前記移動平歯車8には、フレーム19の外
側に設けられたギヤードモーター10によりスプロケッ
ト11及びチエーン12を介して回転させられるピニオ
ン9が噛み合い、ピニオン9を回転させることにより移
動歯車8は回転させられつつ位置決め軸5上をネジ6,
7を介して軸方向に移動する。
【0017】ピニオン9は、その回転により移動平歯車
8を軸方向に移動させるために必要な長さを有し、また
ピニオン9の上部にはピニオン9の回転を1回転に付き
100カウントできるエンコーダー13が取り付けられ
おり、そのエンコーダー13のカウントにによりピニオ
ン9の回転数を検出し移動平歯車8の位置が高精度に調
整される。
【0018】エンコーダー13によって回転数を調整す
ることにより移動された移動平歯車8の死点位置はフレ
ーム19の外側に設けられたデジタル表示装置(不図
示)により読み取ることができる。なお、前記ギヤード
モーター10は手回し機構でもよい、またスプロケット
11及びチエーン12はタイミングプーリー及びタイミ
ングベルトを使用してもよい。
【0019】前記上部プレート16の中央部には位置決
め軸5が貫通できる大きさの穴21が穿設されており、
上部プレート16が穴21を介し位置決め軸5を軸通し
つつ矢印B方向に移動した際に上部プレート16の下面
16aが移動歯車8の上面8aに接することができるよ
うにしてある。なお、その接する状況を監視できるよう
にフレーム19の前面側の該当する位置(不図示)に開
口してある。
【0020】また、上部プレート16は、ピストン2の
下部軸3の軸端3aが固定されている下部プレート15
の外周部に設けられ、それぞれ2か所の軸受け20に軸
支された4本のガイドロッド17を介して固設されてい
る。
【0021】以上述べた両軸シリンダーの死点位置維持
装置の死点位置を設定する方向は、シリンダー1を取り
付ける方向によって上下、左右、あるいは前後方向でも
よい。
【0022】前記構成の本実施例によれば、移動平歯車
8がフレーム19のの外側に設けられたギヤードモータ
ー10等の駆動手段により回転させられるとともに、例
えば1回転に付き100カウントできるエンコーダー1
3によりピニオン9の回転数を検出することによりデジ
タル表示にて死点位置を任意にかつ高精度に設定するこ
とができるので位置決め操作が容易である。
【0023】シリンダー1はフレーム19に対し上部シ
リンダー押さえ19a及び下部シリンダー押さえ19b
を介して固着されており、位置決め軸5はそのシリンダ
ー1に固着されているので安定している。
【0024】また、上部プレート16は、ピストン2の
下部軸3の軸端3aが固定されている下部プレート15
の外周部に設けられ、それぞれ2か所の軸受け20に軸
支された4本のガイドロッド17を介して固設されてい
るので安定した往復動ができる。
【0025】従って摺動部のパッキンに無理がなく圧力
媒体が洩れることがないとともに、その下面16aが移
動平歯車の面8aに当接しても死点位置精度が安定して
おり、その精度を維持することが可能である。
【0026】
【考案の効果】本考案によれば、装置全体がコンパクト
になるとともに、安定した往復動ができる。また、死点
位置決め操作が容易であるとともに死点位置精度を維持
することが可能となる。
【0027】そして、特に本考案の構成によれば、移動
平歯車8がフレーム19のの外側に設けられたギヤード
モーター10等の駆動手段により回転させられるととも
に、例えば1回転に付き100カウントできるエンコー
ダー13によりピニオン9の回転数を検出することによ
りデジタル表示にて死点位置を任意にかつ高精度に設定
することができるので位置決め操作が容易である。
【0028】さらに、本考案の構成によれば、シリンダ
ー1はフレーム19に対し上部シリンダー押さえ19a
及び下部シリンダー押さえ19bを介して固着されてお
り、位置決め軸5はそのシリンダー1に固着されている
ので安定している。
【0029】加えて、本考案の構成によれば、 また、
上部プレート16は、ピストン2の下部軸3の軸端3a
が固定されている下部プレート15の外周部に設けら
れ、それぞれ2か所の軸受け20に軸支された4本のガ
イドロッド17を介して固設されているので安定した往
復動ができる。
【0030】従って摺動部のパッキンに無理がなく圧力
媒体が洩れることがないとともに、その下面16aが移
動平歯車の面8aに当接しても死点位置精度が安定して
おり、その精度を維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1を示す両軸シリンダーの死点
位置維持装置の縦断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】従来の両軸シリンダーの死点位置維持装置の縦
断面図。
【図4】従来の両軸シリンダーの死点位置維持装置の縦
断面図。
【図5】図4の平面図。
【符号の説明】
1 シリンダー 2 ピストン 3 下部軸 4 上部軸 5 位置決め軸 6 雄ネジ 7 雌ネジ 8 移動平歯車 9 ピニオン 10 ギヤードモーター 11 スプロケット 12 チェーン 13 エンコーダー 14 押さえ金 15 下部プレート 16 上部プレート 17 ガイドロッド 18 ボルト 19 フレーム 20 軸受部 21 穴 51,58 ピストン 52,57 シリンダー 53,54,59 軸 55 ストローク調整ナット 56 ロックナット 60 ストローク調整軸 61 プライン軸 62 ストローク調整ナット 63 ウオームホイール 64 ウオーム 65 ガイドシャフト 67 フレーム

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム19に設けられた上部シリンダ
    ー押さえ19a及び下部シリンダー押さえ19bにシリ
    ンダー1を固設するとともに、前記シリンダー1内を往
    復動するピストン2の上下部軸3,4の一方の下部軸3
    の端部3aを下部プレート15に固着し、かつ、前記下
    部プレート15とこれと対となる上部プレート16を、
    前記シリンダー1を固設するフレーム19に固設され
    た、それぞれ上下2ヶ所の軸受部20に軸支された4本
    のガイドロッド17を介して連結することにより、前記
    上記上部プレート16を、前記シリンダー1のピストン
    2とともに往復動するシリンダー1において、 前記シリンダー1の上部軸方向に位置決め軸5を設ける
    とともにこの位置決め軸5の外周に雄ネジ6を螺設し、
    かつ、この雄ネジ6に対して軸心に雌ネジ7を螺設した
    移動平歯車8を螺合するとともにこの移動平歯車8に噛
    合するピニオン9を、前記フレーム19の外側に設けら
    れたギヤードモーター10等の駆動手段により、スプロ
    ケット11及びチェーン12を介して回転することによ
    り、前記位置決め軸5上を軸方向に移動し得るようにな
    し、前記シリンダー1のピストン2が往復動する際に往
    復動する前記上部プレート16の下面16aが前記移動
    平歯車8の上面8aに当接することにより、前記シリン
    ダー1のピストン2の往復動を停止することができるよ
    うに構成するとともに前記移動平歯車8に噛合するピニ
    オン9の回転数を検出するエンコーダー13を設け、当
    該エンコーダー13により、前記ピニオン9の回転数を
    検出しつつ、前記位置決め軸5における移動平歯車8の
    位置を高精度に調整し得るように構成したことを特徴と
    する両軸シリンダーの死点位置高精度維持装置。
JP1992033110U 1992-04-20 1992-04-20 両軸シリンダーの死点位置精度維持装置 Expired - Lifetime JP2593099Y2 (ja)

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JPS61256007A (ja) * 1985-05-09 1986-11-13 Shotaro Hattori 流体圧機器用行程制限装置

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