JP2592697B2 - 位相差フイルムの製造方法 - Google Patents

位相差フイルムの製造方法

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【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、光学用途に利用される位相差フィルムの光
学特性を改善する製造方法に関するものである。
(従来の技術) 位相差フィルムとは複屈折性を有するフィルムで最近
オプトエレクトロニックス分野で利用され、特に液晶デ
ィスプレイに光学補償用フィルムとして使用される。
そのため、光学特性として高い複屈折性を有し透明性
が高く、特に延伸斑に起因する色ムラがなく、ベースの
平面性のよいことが要求される。
従来から位相差膜としてセルロース系樹脂、塩化ビニ
ル系重合体樹脂(特公昭45−34477号、特開昭56−12570
2号)、ポリカーボネート系重合体樹脂(特公昭41−121
90号、特開昭56−130703号)、アクリルニトリル系樹脂
(特開昭56−130702号)、スチレン系樹脂(特開昭56−
125703号)、ポリオレフィン系樹脂(特開昭60−24502
号)等、レターデーション値が135nm付近の低い円偏光1
/4 λ(ラムダム)板と称されるものが提案されてい
る。
又、ポリカーボネート系重合体の475〜625nmのレター
デーション値の位相差板の製造(特開昭63−189804号)
も提案されている。これらの位相差フィルムは液晶ディ
スプレイ面の垂直な方向については本来の目的である着
色除去の効果はあるものの、斜めからディスプレイを見
た場合には、わずかな角度変化によってかなりの着色変
化又は画面表示内容が消失すると云う視角特性の問題が
あり、液晶ディスプレイに用いるための欠点となってい
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、視角特性を向上し、延伸ムラをなく
し、平面性の良好な位相差フィルムの製造方法を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記問題点を除去した位相差フィルムを得る
ために研究を重ねた結果、完成させたものである。
すなわち、本発明は下記(1)〜(3)である。
(1) ポリカーボネート重合体フィルムを縦一軸延伸
して作る位相差フィルムの製造方法において、延伸域の
中に前記フィルムのガラス転移温度(Tg)からガラス転
移温度より10℃低い温度までの温度である熱緩和域を有
することを特徴とする位相差フィルムの製造方式。
(2) 縦一軸延伸におけるフィルムのネックイン率が
10%以上になるように延伸することを特徴とする前記
(1)記載の位相差フィルムの製造方法。
(3) 縦一軸延伸を周速の異なる2対のロールを用い
て行い、2対のロール間の距離とフィルム幅の比が5以
上であり、熱緩和域と熱緩和域以外の延伸域の各々に少
なくとも2本以上のパスロールを設置し、パスロールに
接触するフィルム面とパスロールの中心軸との角度が90
度以上であることを特徴とする前記(2)記載の位相差
フィルムの製造方法。
高分子フィルムを延伸して作った複屈折フィルムに対
し、波長632.8nmの入射光単色光ビームを用いて複屈折
フィルム面の法線と為す角度を40度とし、入射角度40度
における核フィルムのレターデーション値をRe(40)、
フィルム面に垂直に入射したときのレターデーション値
をR(0)としてときの数値が一軸延伸方向及び90度直
交する方向(横方向)共に の場合視角依存性が小さく、位相差フィルムとしての目
的を達成することが判明した。視角依存性が大きく位相
差膜に適さないフィルムは同様の方法で測定した結果、
一軸延伸方向に対して 90度直交する横方向に対して であることが判明した。
本発明について更に詳細に説明する。
本発明はポリカーボネート重合体フィルムを用いた位
相差フィルムに関するものであるが、ポリカーボネート
重合体としては特に制限されない。通常、ポリカーボネ
ート系重合体として分類されるものならどんな種類でも
よい。また重合体の重合度についても特に制限されな
い。
フィルムを一軸延伸する方法として、2対の周速の異
なるニップロールを用いる方法、押し出し法による方法
が挙げられるがニップロールを用いる方法が好ましい。
2対のニップロールの間を延伸域とするが、ポリカー
ボネート重合体の場合は一般に160〜180℃の温度範囲で
縦一軸延伸が行われる。
本発明はこの延伸域の中に熱緩和域を設けることを特
徴とする。この熱緩和域は延伸するフィルムのガラス転
移温度からガラス転移温度より10℃低い温度の範囲な
ら、どの温度に設定してもよい。ガラス転移温度は重合
体の重合度によっても変わるが、ポリカーボネートの場
合は通常約145〜155℃である。従って、熱緩和域の温度
は約135〜155℃の範囲に設定される。熱緩和域のフィル
ム長さは延伸域の全フィルム長さの約10〜75%になるよ
うに設けることが好ましい。熱緩和域の後半に設けられ
る。周速の異なる2対のニップロールを用いて縦一軸延
伸する場合は、幅方向に収縮が見られる。この収縮は延
伸域にパスロールを置くことによって調整することがで
きるが、ネックイン率が10%以上になるように延伸する
ことが好ましい。
本発明の延伸域の前半に約150〜160℃の熱安定域を設
けることが好ましい。熱安定域のフィルム長さは延伸域
の全フィルム長さの約10〜75%の範囲である。
2対のニップロール間の距離とフィルム幅の比が5以
上であることが好ましく、10以上であることが更に好ま
しい。
また、熱緩和域と熱緩和域以外の延伸域の各々に少な
くとも2本以上のパスロールを設置することが好まし
い。
パスロールに接触するフィルム面とパスロールの中心
軸との角度を90度以上にすることにより、フィルムにか
かるテンションが一定になるので好ましい。
本発明の方法によって種々のレターデーションを持つ
位相差フィルムを得ることができるが、一般にはRe
(0)が200〜700nmの位相差フィルムを得ることによっ
て液晶ディスプレイに用いることができる。
なお、縦一軸延伸において延伸軸と直交する方向(幅
方向)の延伸前の幅aとしたときの延伸後の幅の比(ネ
ックイン)は >a−1.1〜a−1.3 の範囲で制御することが好ましい。a−1.5以上では視
角依存性は小さいがフィルム面状が波板状となり、光学
用途には適さない。
(実施例) 実施例1 ホスゲンとビスフェノールAの縮合により得られたTg
150℃、分子量10万のポリカーボネートを二塩化メチレ
ンに溶解し20重量%のドープを作りよく磨かれた金属性
のバンドマシン上に通常のキャステング法により流延し
連続的に剥取った後、乾燥し厚味0.10mm、幅50cmの透明
性の高いフィルムを得た。このフィルムのエターデーシ
ョン値は5nm以下であった。
このフィルムを用いて1次側(送り出し側)ニップロ
ールと2次側(巻き取り側)ニップロールの間に155℃
の第1域(熱安定域)2m、と170℃の第2域3mと更に145
℃の第3域(熱緩和域)2mを設置し、第2域と第3域に
各々2本のパスロールを設けニップロールの周速を変え
レターデーション値580nmの位相差フィルムを得た。延
伸後の幅は40cmであった。
実施例2 実施例1のキャステング法で得たポリカーボネートフ
ィルムを実施例1と同じ条件でニップロールを周速をか
えレターデーション値390nmの位相差フィルムを得た。
このフィルムの延伸後の幅は41cmであった。
比較例1 実施例1のキャステング法で得た厚味100μ、ベース
幅50cmのポリカーボネートフィルムを通常のテンターを
用いて170℃で幅方向に一軸延伸し、レターデーション
値580nmの位相差フィルムを得た。延伸後のフィルム幅
は65cmであった。
比較例2 実施例1のキャステング法で得た厚味100μ、幅50cm
のポリカーボネートフィルムを通常のテンターを用いて
170℃で幅方向に一軸延伸し、レターデーション値390nm
の位相差フィルムを得た。延伸後のフィルム幅は60cmで
あった。
比較例3 実施例1のキャステング法で得た厚味100μ、幅50cm
のポリカーボネートフィルムを周速の異なるニップロー
ルを用いパスロールを外し、実施例1と同一温度条件
で、レターデーション値580nmの位相差フィルムを得
た。延伸後の幅は40cmであった。
比較例4 実施例1のキャステング法で得た厚味100μ、幅50cm
のポリカーボネートフィルムを周速の異なるニップロー
ルを用いパスロールを外し、実施例1と同一温度で、レ
ターデーション値390nmの位相差フィルムを得た。延伸
後の幅は41cmであった。
比較例5 実施例1のキャステング法で得たポリカーボネートフ
ィルムを周速の異なるニップロールとパスロールを用い
第1域155℃、第2域170℃、第3域(熱緩和域)170
℃、いわゆる熱緩和なしで縦延伸し、レターデーション
値580nmの位相差フィルムを得た。延伸後の幅は46cmで
あった。
実施例1〜2、比較例1〜5で得られた位相差フィル
ムの性能について、その結果を第1表に示す。
第1表からわかる通り、本発明による位相差フィルム
は視角変化が少なく、延伸ムラもなく、フィルム面状も
良好な優れたフィルムであった。
(発明の効果) 本発明により視野角依存性が小さく、色ムラ、フィル
ム面状のよい位相差膜が得られる。又該フィルムを液晶
ディスプレイに光学補償用フィルムとして使用すると、
従来のフィルムより比較し視野角が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の製造方法を示す。 第2図はパスロールに接触するフィルム面とパスロール
の中心軸との角度α(角度β)を示す。 なお図面の番号は下記を意味する。 1:フィルム 2、2′:1次側ニップロール 3、3′:2次側ニップロール 4、5、6、7:パスロール 8:第一域(熱安定域) 9:第2域 10:第3域(熱緩和域)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート重合体フィルムを縦一軸
    延伸して作る位相差フィルムの製造方法において、延伸
    域の中に前記フィルムのガラス転移温度からガラス転移
    温度より10℃低い温度までの温度である熱緩和域を有す
    ることを特徴とする位相差フィルムの製造方式。
  2. 【請求項2】縦一軸延伸におけるフィルムのネックイン
    率が10%以上になるように延伸することを特徴とする請
    求項(1)記載の位相差フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】縦一軸延伸を周速の異なる2対のロールを
    用いて行い、2対のロール間の距離とフィルム幅の比が
    5以上であり、熱緩和域と熱緩和域以外の延伸域の各々
    に少なくとも2本以上のパスロールを設置し、パスロー
    ルに接触するフィルム面とパスロールの中心軸との角度
    が90度以上であることを特徴とする請求項(2)記載の
    位相差フィルムの製造方法。
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