JP2592409Y2 - バランサー用ワイヤロープ - Google Patents

バランサー用ワイヤロープ

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JP2592409Y2
JP2592409Y2 JP1992067378U JP6737892U JP2592409Y2 JP 2592409 Y2 JP2592409 Y2 JP 2592409Y2 JP 1992067378 U JP1992067378 U JP 1992067378U JP 6737892 U JP6737892 U JP 6737892U JP 2592409 Y2 JP2592409 Y2 JP 2592409Y2
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JP
Japan
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rope
wire
balancer
wire rope
strand
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JP1992067378U
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JPH0630197U (ja
Inventor
秀俊 山本
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Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電車の路線に沿って架
設された長尺な架線に一定の張力を付加するためのバラ
ンサーに使用されるバランサー用ワイヤロープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】バランサーの構成を図3に示し、小径の
滑車1と大径の滑車2とが一体的に組み合わされて同軸
上に回転自在に支持され、架線3に連結された第1のワ
イヤロープ4が小径の滑車1に巻き掛けられてその先端
の端末が大径の滑車2の一部に連結されている。
【0003】また大径の滑車2には第2のワイヤロープ
5が巻き掛けられ、このワイヤロープ5の一端側の端末
が滑車2の一部に連結され、他端側が滑車2の下方に垂
下され、この垂下された部分にコンクリートパネルなど
による重錘6が取り付けられている。
【0004】そして前記重錘6の重量により第2のワイ
ヤロープ5を介して大径の滑車2にトルクが発生し、こ
のトルクにより第1のワイヤロープ1を介して架線3に
一定の張力を付加するものである。
【0005】架線3は昼夜の温度差で伸縮するが、この
伸縮に応じて滑車1,2が回転してその伸縮分が吸収さ
れ、これにより架線3に加わる張力がその伸縮に拘らず
常に一定に保持される。
【0006】このように架線3の伸縮に伴う滑車1,2
の回転動作により、各ワイヤロープ4,5には滑車1,
2と接触する部分において、直線と曲げとの変形が交互
に繰り返して加わり、またバランサーは屋外に設置され
ているから、各ワイヤロープ4,5が風雨に晒されて腐
食しやす状況にあり、したがってワイヤロープ4,5と
しては、良好な耐曲げ疲労性と耐蝕性を兼ね備えている
ことが重要となる。
【0007】このため従来においては、ワイヤロープ
3,5として、亜鉛めっきを施した26本の炭素鋼線を
撚り合わせた6×WS(26)の構造のものを使用し、か
つその外周にロープグリースを塗布するようにしてい
る。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、ロープ
グリースは徐々に劣化したり消失してしまい、このため
年間で2回程度、ロープグリースを再塗布する保守作業
が必要となる。そしてこの保守作業の際には、バランサ
ーが地上から約3m程度の高さに位置するから高所作業
となり、種々の面倒な作業や落下等の危険が伴い、また
このようなバランサーの設置箇所は莫大な数であるから
その保守に膨大な費用がかかってしまう。本考案はこの
ような点に着目してなされたもので、その目的とすると
ころは、ロープグリースの補充塗布を要することなく、
長期に亘って確実に腐食を防止することができるバラン
サー用ワイヤロープを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような目的
を達成するために、素線を6×WS(31)の構造に撚
り合わせてなるロープであって、その素線がステンレス
鋼線であり、ロープの直径がD、ストランドピッチがS
Pのときに、SP/Dが1.79〜1.82の範囲とな
るようにしたものである。
【0010】
【作用】このようにステンレス鋼線を撚り合わせて構成
したワイヤロープにおいては、炭素鋼線を撚り合わせて
構成した従来のワイヤロープに比べてその素材の特性に
より耐蝕性が確実に向上し、したがってロープグリース
の塗布が不要となる。
【0011】しかし、ステンレス鋼線は炭素鋼線に比べ
て耐曲げ疲労性が低く、したがってそのステンレス鋼線
を従来と同様の6×WS(26)の構造に撚り合わせて絶
えず繰り返しの曲げが加わるバランサー用のワイヤロー
プとして使用した場合、耐曲げ疲労性の点でその使用に
耐えられなくなる。
【0012】そこで、本考案においては、ロープの素線
としてステンレス鋼線を用い、このステンレス鋼線を6
×WS(31)の構造に撚り合わせ、ロープの直径が
D、ストランドピッチがSPのときに、SP/Dが1.
79〜1.82の範囲となるようにしたものである。こ
のような構造においては、耐曲げ疲労性が向上し、バラ
ンサー用のワイヤロープとしての使用に充分に耐え得
る。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。
【0014】図1に示すように、複数本のステンレス鋼
線aを撚り合わせてストランドbを形成し、このような
ストランドbを6本撚り合わせて直径が12.5mmである6
×WS(31)の構造のバランサー用ワイヤロープを製作
した。このワイヤロープは、ストランドbを撚り合わせ
る際のストランドピッチを通常よりも短くして緊密な状
態に仕上げてある。
【0015】このような本考案の実施品と、炭素鋼線を
用いた6×WS(26)の構造で、直径が12.5mmである従
来品との耐曲げ疲労性を測定して比較した結果を図1お
よび表1に示す。
【0016】この図1および表1において、 NO.1〜3
が本考案の実施品、 NO.4〜6が従来品で、耐曲げ疲労
性はS曲げ疲労試験法(測定条件;D/d=15.4、SF
=6.2 )により測定した。
【0017】すなわち、ロープの1ピッチ間において、
そのロープを構成する鋼線本数のうちの10%が断線し
たときのS曲げの繰り返し数によりその耐曲げ疲労性を
評価した。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、本考案の実施品
であるステンレス鋼線により構成したロープでは、炭素
鋼線で構成したロープと同等以上の耐疲労性が得られて
いる。ロープの直径をD、ストランドピッチをSPとし
たときのSP/Dの関係を示すと、本考案の実施品の NO.1は1.79 NO.2は1.80 NO.3は1.82 であるのに対し、従来品の NO.4は2.66 NO.5は2.63 NO.6は2.64 であり、本考案の実施品のワイヤロープのストランドピ
ッチは従来品のそれより短く緊密な状態あり、このスト
ランドピッチの緊密性と6×WS(31)の撚りの構造
とで充分な耐疲労性が得られている。したがって本考案
において設定するSP/Dの関係は、1.79〜1.8
の範囲とする。
【0020】したがって本考案の実施品は、バランサー
用のワイヤロープとしての使用に充分に耐え得る。そし
てその構成素線がステンレス鋼線であるから、その特性
により耐蝕性が優れ、ロープグリースの塗布が不要とな
り、したがってバランサー用のワイヤロープとしての保
守管理が極めて簡単となり、確実にその保守コストを軽
減することができる。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、炭
素鋼線を用いた従来のバランサー用ワイヤロープと同等
以上の耐曲げ疲労性を得られ、したがってバランサー用
としての使用に充分に耐え、またその構成素線がステン
レス鋼線であるから、その特性により優れた耐蝕性が備
わり、したがってロープグリースの塗布、特にその劣化
や消失による再塗布が不要となり、これにより保守管理
が簡単で、保守コストが確実に軽減する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るワイヤロープの断面
図。
【図2】本考案の実施品と従来品との耐曲げ疲労性を比
較して示すグラフ図。
【図3】架線に張力を付加するバランサーの構成を示す
側面図。
【符号の説明】
a…ステンレス鋼線 b…ストランド

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】素線を6×WS(31)の構造に撚り合わ
    せてなるロープであって、その素線がステンレス鋼線で
    あり、ロープの直径がD、ストランドピッチがSPのと
    きに、SP/Dが1.79〜1.82の範囲にあること
    を特徴とするバランサー用ワイヤロープ。
JP1992067378U 1992-09-28 1992-09-28 バランサー用ワイヤロープ Expired - Lifetime JP2592409Y2 (ja)

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JPH0630197U JPH0630197U (ja) 1994-04-19
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JPS56156900U (ja) * 1980-04-15 1981-11-24

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