JP2592165B2 - 土木掘削機用掘削刃 - Google Patents

土木掘削機用掘削刃

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、全旋回式オールケーシング機、ベノト
機、アースオーガ等による大口径鋼管掘削工法(ケーシ
ング工法)に用いる掘削刃に関する。特に、硬岩の効率
的な掘削を可能ならしめる掘削刃である。
〔従来の技術〕
比較的硬い地盤の掘削に適した全旋回オールケーシン
グ工法の増加に伴なって掘削能率を左右するケーシング
チューブ先頭管用掘削刃は種々の改良がなされている。
これ等は、表土、砂礫、転石、軟岩層の掘削を主な目
的としたものであって、対象地盤に適した設計にしてあ
る。即ち、喰込み量が大きくなる刃先形状にし、また、
軽石や障害物に遭遇したときに破損し難いように刃先の
超硬合金はできるだけ大きいものがよいとされ、超硬合
金の材質もJISE3〜E5程度の耐摩耗より耐衝撃に強いも
のを選ぶのが一般的である。
第9図(a)、(b)に従来の掘削刃の代表的な刃先
形状を示す。
図の1は台金、6′は台金先端に固着した超硬合金チ
ップでありチップは台金と同一幅のものを1個取付けて
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
掘削地層は一様でもなく、転石層などではケーシング
チューブ径よりも大きい転石に遭遇することがある。建
築構造物が大規模化し、その基礎杭も地震対策やより高
い安全度の確保のためにより深く打ち込まれるようにな
ってきた最近では、大転石や硬岩層を掘削する機会が増
えている。
ところが、上述した如き構造の従来の掘削刃は、この
ようなケースでは刃先の傷みが激しく、まともな掘削が
望めない。例えば、一軸圧縮強度が1000kg/cmを越える
岩盤ではチューブ径1.5mの場合、1m程度掘削しただけで
刃先が潰れ、圧縮強度1500kg/cmでは殆ど掘れない。
これは先に述べたように、耐摩耗性より耐衝撃性を重
視した材料を選んでいるため、硬岩や硬い大転石に当る
と1個所しかない刃先頂部がすぐに第9図(a)の鎖線
のように摩耗して鋭利さが失われ、接地面積の増加によ
る喰い込み性の悪化を押付け荷重の増加で補おうとする
結果摩耗が更に促進し、刃先が岩石の表面を滑走するよ
うな状態になって摩擦熱で刃部が破損することによる。
このような事情から、従来は硬い岩石に直面した場合
には、ハンマーを落下させてその岩石を割る、他の場所
を掘り直す、周囲まで広範囲に穴を掘って岩石を取り出
す、或いは、安全確保の上で人が穴底に降りて石を割る
と云う手間のかかる方法を採らざるを得なかった。
この発明は、掘削能率を高めるために、硬い岩石であ
っても大きなダメージを受けずに掘削できるケーシング
チューブ先頭管用の掘削刃を提供しようとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上述の課題を無くすため、台金先端の対
角位置にある2個所のコーナ部にコーナエッジ部を斜目
に切欠く斜面を設ける。また、その斜面はケーシングチ
ューブ回転方向に対しての楔角を台金先端に生じさせ、
かつ、斜面設置コーナを結ぶ対角線に沿った位置での台
金先端部断面形状を先細りにする方向に傾いた面とす
る。また、この斜面を除く台金前面に台金巾方向のチッ
プ寸法が台金巾wの1/2以下である硬質柱状チップを台
金進行方向に逃げ角がつく向きに傾けて、かつ所定長さ
台金から突出させて植設する。さらに、この硬質柱状チ
ップは台金先端を斜目に横断する配置にして2個以上設
ける。
〔作用〕
1軸圧縮強度が1200kg/cmを越える硬岩の掘削では岩
石に負けないJIS E1〜E2の硬さの刃先チップを必要とす
る。ところが、チップ材料は硬さが増すと靭性が落ちて
小さな衝撃でも破損し易くなる。
これに対し、この発明では、柱状チップを複数個用い
ているので、1刃に加わる掘削荷重が各チップに分散さ
れて1チップ当りの負荷が小さくなる。即ち、チップ数
をn個とすれば、各チップの喰い付き点に作用する荷重
は刃先頂部が1個所の従来掘削刃に比べて1/nになり、
このため、タングステンカーバイド等から成る硬高度チ
ップを使用することができる。
また、その柱状チップは、いかに硬いとは云え摩耗を
避けられないが、台金も岩屑の混じった泥水の擦過で削
り採られて次第にやせていくので、チップの台金からの
突出量は極端に変化せず、さらに、1個が破損したとし
ても他のチップが生存しているためダメージが少なく、
これ等が有効に働いて硬岩の掘削が可能になる。
柱状チップを特定方向に傾けたのは、すくい角βを負
角にして刃先のはこぼれ(小欠損)を防止するためであ
り、このこともチップの破損防止に役立つ。
次に、実際の掘削では、第10図のように(図aは表
土、bは砂、砂利、cは転石、dは粘土、eは風化岩、
fは岩盤の各層、Tはケーシングチューブ)比較的軟弱
な地盤を掘った後に大転石やfの岩盤層の掘削が始ま
る。しかし、c或いはf層に到達後ケーシングチューブ
を抜くと軟弱地盤が崩壊してせっかく掘った穴が埋まっ
てしまうので、掘削途中での刃先交換は望めず、このた
め、掘削刃は軟弱地盤の掘削に対しても有効なものでな
ければならない。台金先端の対角コーナ部に斜面を設
け、柱状チューブを斜め横断の状態に配列したのはその
ためである。このような先端形状であるとケーシングチ
ューブ回転方向に対して楔角がつき掘削抵抗が大きくな
らない。また斜面により掘削屑の流れに方向性が与えら
れて掘削屑がケーシングチューブの内側に円滑に取込ま
れるので、これを第11図のようにハンマグラブHで管外
に排出できる。
なお、掘削屑は、殆どのケースではケーシングチュー
ブ内に取込む。しかし、砂層などでは掘削穴の壁面を圧
密にして地下水等を出難くすることがあり、この場合に
は掘削屑の流れが逆になるので、斜面の形成位置、チュ
ーブ配列方向を逆勝手にすることが必要である。
〔実施例〕
第1図乃至第7図にこの発明の一実施例を示す。
図の1は台金である。これはケーシングチューブTの
先端に取付けたソケット式ホルダにボルト止めをするも
のを示したが、Tの先端の切欠き溝に嵌めてTに直接溶
接することもある。
この台金1は、前面2の両側を斜めに立ち上げて側面
3との間にシャープなエッジを生じさせないようにして
ある。また、先端の対角位置にある2個所のコーナー部
に、ケーシングチューブ進行方向の端面4と側面3と前
面2の3面が交差してできるコーナエッジを斜めに切欠
いて台金先端に角度αの楔角を生じさせ、同時に、第2
図X−Xの対角線に沿った位置での台金先端部断面形状
を第4図に示すような先細りにする斜面5を設けてあ
る。
6は斜面5の部分を避けて台金前面に植設した硬質チ
ップであり、ここではタングステンカーバイド製のもの
を用いている。そのチップ6の形状は円柱のものを図示
したが、多角柱状であってもよい。この柱状チップ6
は、複数個を台金前面を斜めに横断する状態に配列す
る。また、ろう付け、圧入等による台金への植えつけ時
にケーシングチューブの回転方向に対してγの逃げ角が
つくようにβの植えつけ角をつける。さらに、先端を台
金から所定量h突出させる。
逃げ角γは3〜15゜程度、突出量hは5mm程度が適当
である。また、チップ6の台金巾方向寸法(図示の円柱
状チップは直径)は、小さ過ぎるとチップが折れ易く、
大き過ぎると掘削抵抗が大きくなり過ぎて押付け圧の増
加、これによる摩擦熱の増加を招いて破損するので、台
金巾wの1/2以下、中でも1/4〜1/2ぐらいが適当であ
る。さらに、後述するように、チップ6は各列が複数個
になる配置にしてもよいが(第2図は外刃用であり、外
径列のみチップを2個にしている。内刃用は内径列を2
個にする。)台金の奥行き寸法lは、2w以下が好ましい
ので、同一列での配置個数は2個ぐらいに止めるのがよ
い。これ以上同一列の配置個数を増やすと、台金強度が
犠牲になる。
このように構成したこの発明の掘削刃10は、第5図乃
至第7図に示すように、外刃10aと内刃10bをケーシング
チューブTの先端に千鳥状に取付けて使用する。第7図
はケーシングチューブTが矢印F方向に回転したとき、
土砂が斜面5に添って矢印R方向に流れることを示して
いる。
第8図は、チップ配列パターンの変形例である。同図
(a)に示すように、台金前面2に植設する柱状チップ
6は、全列に2個設けてもよい。逆に、サイズの大きな
チップ6は同図(b)のように全列1個にしてもよい。
また、穴壁を圧密にする工法に利用するものについて
は、同図(c)に示すように、斜面5の形成位置とチッ
プの配列方向を代えて土砂の流出方向を外向きにする。
なお、第8図(b)、(c)に示す台金は、前面2の
両側部のうち一方(穴壁の側部)の側部のみを斜めに立
ち上げてある。
以下に、この発明の効果の確認実験結果を記す。対角
コーナ部に前述の斜面を設けたw=40mm、l=70mmの台
金前面に、対辺間寸法が8mm、12mm、16mm、20mmの4種
類の正8角形柱状チップを上記の対辺間寸法が台金巾方
向の寸法となる向きにして各々の種類毎に4個(各列1
個)植設して4種類の掘削刃を作った。
次に、これ等の掘削刃を直径1.5mのケーシングチュー
ブ先端に計24個取付け、風化花崗岩層4m、花崗岩層2mの
計6mを掘削した。このとき、第9図の従来の刃(巾と設
置数は上に同じ)による掘削も行った。
その結果、従来刃では4時間以上かかっても全長掘削
ができず、チップが摩擦熱で欠損脱落したのに対し、対
辺間寸法12mm、16mmの柱状チップを用いた本発明の掘削
刃の場合、2時間40分前後で全長掘削が完了し、この後
も使用可能な状態を止めていた。
なお、対辺間寸法が8mmのチップは欠損した。同列2
個以上にして1チップ当りの負荷を更に下げれば欠損は
減ると考えられるが、これからあまり細かいものは好ま
しくないことが判った。
また、対辺間寸法が20mmのチップは、切削抵抗が大き
く、押付け圧の増加により摩擦熱を生じて短寿命であっ
た。
〔効果〕
以上述べたように、この発明の掘削刃は、台金前面に
複数個の柱状チップを植設して1チップ当りの負荷を軽
減し、使用チップの硬質化を計ったので、軽押付圧でも
喰い込みのよい刃先形状が長く保持される。また、先端
形状、チップ配列の工夫で軟弱地盤の掘削にも対応でき
るようにしており、従って、従来の掘削刃では掘削不能
の硬い岩盤や大転石も取り除いたり、他の方法で砕いた
りぜすに掘り進めることができ、掘削時間の短縮と工費
の低減につながると云う効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の側面図、第2図はその端
面図、第3図はケーシングチューブ回転方向の正面図、
第4図は第2図X−X線部の断面図、第5図は内刃と外
刃の配置状態を示す正面図、第6図はケーシングチュー
ブへの取付け状態を示す側面図、第7図はその端面図、
第8図(a)、(b)、(c)はチップの配列パターン
の他の例を示す端面図、第9図(a)、(b)は従来掘
削刃の代表的な形状を示す側面図と正面図、第10図は岩
盤層の掘削状態を示す図、第11図はコア部のハンマグラ
ブによる排出状態を示す図である。 1……台金、2……前面、 3……側面、4……端面、 5……斜面、6……硬質柱状チップ、 α……楔角、γ……逃げ角、β……すくい角 h……チップ突出量。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転させつつ土中に押込んでいくケーシン
    グチューブの先頭管の先端に取付ける掘削刃であって、
    台金先端の対角位置にある2箇所のコーナ部にコーナエ
    ッジ部を斜目に切欠く斜面を設け、この斜面はケーシン
    グチューブ回転方向に対しての楔角を台金先端に生じさ
    せ、かつ、斜面設置コーナを結ぶ対角線に沿った位置で
    の台金先端部断面形状を先細りにする方向に傾いた面と
    し、この斜面を除く台金前面に、台金巾方向のチップ寸
    法が台金巾wの1/2以下である硬質柱状チップを台金進
    行方向に逃げ角γがつく向きに傾けて、かつ所定長さ台
    金から突出させて植設し、さらに、この硬質柱状チップ
    は台金先端を斜目に横断する配置にして2個以上設けた
    ことを特徴とする土木掘削機用掘削刃。
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