JP2592035B2 - 車両用扉の戸締め装置 - Google Patents

車両用扉の戸締め装置

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JP2592035B2
JP2592035B2 JP5085701A JP8570193A JP2592035B2 JP 2592035 B2 JP2592035 B2 JP 2592035B2 JP 5085701 A JP5085701 A JP 5085701A JP 8570193 A JP8570193 A JP 8570193A JP 2592035 B2 JP2592035 B2 JP 2592035B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用扉の閉動作時
に、人や物が挟まることに対して、扉を閉じる力を一時
的に弱める安全機能を備えた戸締め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術に、実公昭57−45330
号記載のものがある。これは、扉駆動用流体圧シリンダ
に、扉を閉鎖するときに圧力流体が供給される閉作動給
排管路の途中に減圧弁を設けた構成となっており、閉扉
時に戸閉じ力が開扉時の戸開き力よりも弱くなるように
減圧弁を設定してあるため、閉扉時に人などが挟まれて
も強い衝撃力を受けず容易に脱出できるというものであ
る。
【0003】また、閉扉時に人や物が挟まったときに扉
を再開閉する考え方のものもある。すなわち、一般に車
両用扉の戸締め装置は、車掌室に設けられた開閉スイッ
チのオン・オフにより扉を開閉させるものであり、扉が
全閉位置に達すると駆動装置に設けられた戸閉スイッチ
がこれを検知して、運転室および車掌室に信号を出力
し、車両の力行(運転)が可能となるように構成されて
いる。このような戸締め装置の扉の開閉行程において、
人や物が扉に挟まった場合には、扉の戸先側に設けられ
る戸先スイッチや、駆動装置に設けられたエンコーダ等
の戸挟み検知装置により扉を再開閉させるのである。こ
の戸先スイッチや戸挟み検知装置は、前記戸閉スイッチ
がオンするまでの間、戸挟み制御を行い、戸閉スイッチ
がオンとなると、扉は全閉位置に達したものとして前記
戸挟み制御を解除するように構成されている。しかしな
がら、前記戸閉スイッチは、扉の全閉位置を確実に検知
するため、実際の扉の全閉位置よりも手前でオンするよ
うに取り付けられている。このため、ハンドバッグの紐
や幼児の手足等の薄いものが扉に挟まった場合、戸閉ス
イッチがオンとなることにより、前記戸先スイッチや戸
挟み検知装置では検知できず、車両が走り始めて引きず
り事故を生じたりする恐れがあった。
【0004】従来このような問題を解決するものとし
て、戸閉スイッチ(リミットスイッチ)がオンした後も
所定時間、戸先スイッチを有効とする戸締め装置として
実開平1−129384号に開示のものがあった。その
概略は、扉を開閉するシリンダに圧力空気を給排する電
磁弁のソレノイドに対して、図8に示すような制御回路
を設けて、扉が薄く小さなものを挟んだ場合にも扉を開
反転させることができるようにしたものである。すなわ
ち、扉が閉位置になる直前において、乗客の身体の一部
などを挟んだ状態で戸閉スイッチ3が閉位置3aに切り
換わった場合、時限リレー8の入力端子8aは非通電と
なるが、出力端子8bに所定時限の間出力するので戸先
スイッチ4が作動していれば、時限リレー5の出力端子
5bに出力し、電磁弁ソレノイド6を励磁して扉は直ち
に開反転するというものである。図中1は電源、2は運
転手操作スイッチ、7はサイリスタである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記実公昭57−45
330号記載のものは、閉扉時には常に扉駆動用流体圧
シリンダの圧力を通常の5kgf/cm2 から1.5kgf/cm2
まで減圧するので閉扉力が弱くなり、例えば車両が乗客
で満員の場合にこの乗客が扉に当接する圧力等で扉の閉
じ速度が減少し、扉が全閉位置に達するのに時間がかか
り、車両の運行が遅れる原因となる問題があった。
【0006】また、実開平1−129384号に開示の
装置は、戸閉スイッチ3がオンとなった後に戸先スイッ
チ4が戸挟みを検知すると、扉を再開閉させる構成とし
ているから、再開閉により戸閉スイッチ3は開位置とな
るため車両は発車しない。例えば、この装置を通勤列車
に用いると、前記再開閉の時間分列車の出発が遅れるこ
とになり、列車ダイヤが乱れる原因となっていた。本発
明は、閉扉時においては扉が全閉位置に達する時間を満
員の状態でもできるだけ短縮できるようにすること、ま
た扉を再開閉しなくても戸挟み状態からの脱出を可能に
することにより、列車の発車遅延を防止することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、圧力流
体源からの圧力流体を戸閉電磁弁を介して給排されるこ
とにより扉を開閉する戸閉機械を有する車両用扉の戸締
め装置において、前記戸閉電磁弁と前記圧力流体源との
間に圧力切換電磁弁装置を設け、その圧力切換電磁弁装
置が、入口圧力が所定設定圧に低下するまで開弁して圧
力流体を出口側へ排出するばね付き逆止弁と、前記戸閉
電磁弁側に接続する通路を減圧指令により前記圧力流体
源に接続する状態から前記ばね付き逆止弁の入口に接続
する状態に切り換える減圧用電磁弁とで構成されている
ことを特徴とする。(請求項1に記載)このような車両
用扉の戸締め装置において、前記戸閉機械に設けたエン
コーダからのパルスに基いて扉の戸挟み状態を検知して
前記減圧用電磁弁に減圧指令を出力する戸挟み検知制御
部を設けるのがよい。(請求項2に記載)また、このよ
うな車両用扉の戸締め装置において、扉が全閉位置に達
したことを検知する戸閉スイッチと、その戸閉スイッチ
からの検知信号が入力されてから車両が所定速度に達す
るまでの期間前記減圧用電磁弁に全閉減圧指令を出力す
る減圧制御部とを具備するものとするのがよい。(請求
項3に記載)
【0008】
【作用】本発明の請求項1記載の装置は、減圧指令が圧
力切換電磁弁装置の減圧用電磁弁に与えられることによ
り、その電磁弁が切換動作し、ばね付き逆止弁を介して
戸閉電磁弁側を所定の圧力まで減圧するから、その減圧
の程度を人や物が戸挟み状態から脱出できる程度に予め
設定しておくことにより、戸閉途中状態においてあるい
は戸閉状態においてこの減圧を行うと戸挟み状態にある
人や物が戸挟み状態から容易に脱出できるようになる。
そして、その減圧のための減圧手段としてばね付き逆止
弁を用いた構成は、通常の減圧弁に比べて小型で排出流
量の大きいものとすることができる。
【0009】本発明の請求項2記載の装置は、戸挟み検
知制御部が、扉の戸挟み状態を検知したときのみ減圧指
令を出力して前記減圧を行うから、その時点で戸締め機
械の閉扉力を減少させて人や物の戸挟み状態からの脱出
を可能とする。戸挟み状態を検出するまでは閉扉力を減
少させないで通常の閉扉力を生じる圧力流体が供給され
ているので、仮に満員の乗客によって扉が閉扉方向に対
抗する抵抗を受けても扉の閉じる速度はある程度確保さ
れる。
【0010】本発明の請求項3記載の装置は、扉が開い
て客の乗降が終わり、そして扉が閉じたとき、仮に、扉
の間に戸閉スイッチがオンとなるような小さいものが挟
まったとすると、この戸閉スイッチがオンしてから車両
が所定速度に達するまでの間は、全閉検知制御部が減圧
指令を出力して前記減圧を行い、閉扉力を減少させてい
るので、この閉扉力に抗して扉を若干押し開くことがで
き、扉が全閉した戸挟み状態からの脱出が可能となる。
これにより、戸閉スイッチがオンした後において、車両
が走り始めて引ずり事故を防ぐことが可能となる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を図1に示す。この戸締め
装置は、戸閉装置11を構成する戸閉機械12、戸閉電
磁弁13、圧力切換電磁弁装置14、圧力流体源15等
と、圧力切換電磁弁装置14に関連した制御部16から
なる。戸閉装置11は、その概略の構成を図2に示すよ
うに、戸閉機械12、戸閉電磁弁13、圧力切換電磁弁
装置14等で構成され、鴨居式戸閉装置としてユニット
に形成されている。この実施例では、圧力流体源15と
して、車両に設けられている圧縮空気源からの圧力空気
を利用するようになっている。戸閉機械12は、駆動シ
リンダ20(エヤーシリンダ)のピストンロッド21に
上連結棒22及び左側扉連結板23を結合し、軸支持さ
れたプーリ24、25に張設されたベルト26の上側部
分に上側連結棒22の右端を結合し、張設されたベルト
26の下側部分に下側連結棒27の左端を結合し、下側
連結棒27の右端を右側扉連結板28に結合し、前記右
及び左側扉連結板28、23に夫々右扉29、左扉30
を結合してある。
【0012】シリンダ20の図における右側の圧力室3
1に圧力空気が供給されるとピストンロッド21が左方
向に移動して扉29、30が開き、左側の圧力室32に
圧力空気が供給されるとピストンロッド21が右方向に
移動して扉29、30が閉じる。開閉される扉29、3
0は、閉じた状態が戸閉スイッチ(図示せず)によって
検知されるようになっている。戸閉スイッチは定位置に
固定され、スイッチ押棒が扉に取り付けてあり、扉が全
閉位置になるとスイッチ押棒が戸閉スイッチを押してオ
ンとなるように設けてある。この戸閉スイッチは、従来
のものと同様に、扉が完全に閉じた状態となる少し手前
(厚さ20mmの調整用ゲージを挟む)でオンとなるよ
うに調整されている。
【0013】戸閉電磁弁13は、圧力流体源15からの
圧力空気(5kgf/cm2 )をシリンダ20の圧力室31、
32に給排することによってシリンダ20を動作させる
ようになっており、図1に回路図で示すように、また図
2には概略構造図として示すように、電磁パイロット弁
33及び切換弁34で構成されている。電磁パイロット
弁33には、車掌室からの開閉信号が与えられるように
なっており、開信号が与えられると(ソレノイド33a
が励磁されると)図示の状態から切り換わり、切換弁3
4にパイロット圧が供給されて切換弁34も切り換わ
る。これによってシリンダ20が動作して扉29、30
が開く。電磁パイロット弁33に閉信号(ソレノイド3
3a消磁)が与えられると図示の状態に切り換わり、扉
29、30が閉じる。図1中、35は排気消音器であ
り、シリンダ20から排出される圧力空気が大気中に排
出される。
【0014】圧力切換電磁弁装置14は、前記戸閉電磁
弁13と前記圧力流体源15との間に設けてあり、ばね
付き逆止弁36と減圧用電磁弁37とで構成されてい
る。そのばね付き逆止弁36は入口圧力が所定設定圧
(例えば1.5kgf/cm2 )に低下するまで開弁して圧力
流体を出口側へ排出するようにばね圧を設定してあり、
出口側を前記排気消音器35に接続する排出通路38に
接続してある。減圧用電磁弁37は前記戸閉電磁弁13
側に接続する供給通路39を減圧指令(ソレノイド37
a励磁)により圧力流体源15に接続する状態からばね
付き逆止弁36の入口に接続する状態に切り換える。こ
れによって供給通路39の圧力が1.5kgf/cm2 まで低
下する。つまり、シリンダ20に供給される空気の圧力
が減圧される。
【0015】制御部16は、戸挟みを検知して減圧制御
を行う部分と、扉の全閉を検知して減圧制御を行う部分
とを備えている。戸挟みを検知して減圧制御を行う部分
は、戸閉機械12のプーリ25の支持軸に設けられたロ
ータリエンコーダ41からのパルスによりマイコンで扉
速度を検出し、扉29、30の戸挟み状態、つまり扉2
9、30の間に人や物が挟まった状態を検知するように
なっており、その戸挟み状態を検知したとき、減圧用電
磁弁37に減圧指令を与えるようになっている。また、
扉の全閉を検知して減圧制御を行う部分は、戸閉スイッ
チの戸閉信号が入力されてから、車両が所定速度、例え
ば5Km/h、に達するまでの間、減圧用電磁弁37に減圧
指令を与えるようになっている。
【0016】戸挟みを検知して減圧制御を行う部分の構
成は、図1において、位置検知手段42、戸挟み検知ま
たは全閉検知設定部43、速度検出手段44、速度設定
部45、速度比較部46、タイマー47、減圧指令出力
部48等からなる。位置検知手段42は、エンコーダ4
1からのパルスに基いて扉29、30の移動位置を検知
するものである。戸挟み検知または全閉検知設定部43
は、開指令信号、戸閉スイッチ信号、減圧モード信号
(戸挟み検知を行うか否かを選択するモード信号)が入
力されて、戸挟み検知状態(戸挟みを検知する状態)で
あるかか否かを判断する。また、戸挟み検知または全閉
検知設定部43は、扉の移動範囲内の戸挟み検知領域を
設定するもので、扉29、30が全開位置からある程度
閉じるまでの間(例えば人の幅よりも大きい開口幅の
間)戸挟み検知を行わない不感領域(図3参照)を設定
するためのつまみ50Aが設けられている。また、扉の
反転時に反転位置から扉の閉速度がある程度以上となる
までの間も誤動作防止のために戸挟み検知を行わない反
転不感領域を有しており、本実施例では3mmに設定さ
れている。
【0017】この戸挟み検知または全閉検知設定部43
は、位置検知手段42からの信号に基いて扉29、30
が戸挟み不感領域に位置するか否かを判断し、戸挟み検
知状態でかつ扉29、30が戸挟み不感領域でないとき
に、戸挟み検知領域を示す戸挟みオン信号を速度比較部
46に出力するようになっている。速度比較部46は、
戸挟みオン信号が入力されているときのみ、速度検出手
段44からの扉29、30の移動速度としきい値設定器
49により速度設定部45に戸挟み検知速度しきい値と
して設定される基準速度とを比較した結果しきい値より
も小さいと、減圧指令信号をタイマー47に出力するも
のである。その戸挟み検知速度しきい値と平常の扉速度
(閉扉方向の速度)との関係の一例を図3に示す。同図
において扉速度が全閉位置近くで低下している範囲はク
ッション領域であり、これに対応してしきい値は低く決
められている。高い方をしきい値(1)、低い方をしき
い値(2)とする。なお、同図の戸閉スイッチオン領域
は不感領域とする。これは扉が全閉位置に達すると速度
が0となって戸挟み状態として検出されるからである。
しかし、次に述べる全閉減圧が行われる場合は、自動減
圧領域となるから特に不感領域とする必要はない。
【0018】タイマー47は、設定時間(1)つまみ5
0B、設定時間(2)つまみ50Cを有している。つま
み50Bは減圧指令出力部48に減圧指令信号を出力す
る時間T1を設定し、設定時間(2)つまみ50Cは時
間T1の経過後に戸挟み検知を行わない時間T2を設定
するものである。減圧指令出力部48はこのタイマー4
7に従って切換信号を減圧用電磁弁37に与える。切換
信号は減圧指令と増圧指令とを有している。時間T1
は、減圧を行っている時間で、戸挟み状態が発生した時
に人または物が脱出するに要する時間である。図4に示
すように、この時間T1の経過後は元の増圧状態に戻る
が、その後の時間T2の間は戸挟み検知を行わない。こ
れは戸挟み状態の人または物が脱出したかどうかを判断
するためであり、その時間T2の経過後に戸挟み検知を
再開し、扉の速度が基準速度以上になっておればそのま
ま全閉し、扉の移動速度が基準速度以下であれば戸挟み
状態が継続しているので減圧指令が出される。
【0019】扉の全閉を検知して減圧制御を行う部分の
構成は、図1において、前記戸挟み検知または全閉検知
設定部43、前記減圧指令出力部48からなる。戸挟み
検知または全閉検知設定部43は、前記機能とは別に、
戸閉スイッチの戸閉信号(戸閉検知信号)を受け、車掌
室から扉の開閉指令(戸開指令、戸閉指令)を受け、速
度検出部から車速検知信号を受けて、減圧指令出力部4
8に全閉減圧信号を出力し、減圧用電磁弁37に減圧指
令を与えるようになっている。戸挟み検知または全閉検
知設定部43は、図4に示すように、戸閉スイッチ信号
が入力されてから、車両が発車して所定速度、例えば5
km/h、に達するまでの間前記全閉減圧信号を出力する。
但し、戸閉スイッチがオンでなくなる事態を生じたとき
は、つまり、指や小さい物が挟まれそれを脱出させるた
めに戸閉スイッチがオフとなるまで扉が無理に開かれた
ときは、減圧タイマーにより2秒間だけ減圧状態を持続
してから全閉減圧を中断し、一旦増圧してから全閉減圧
をやり直すようになっている。
【0020】また、前記戸挟み検知または全閉検知設定
部43はインターロック回路を有している。インターロ
ック回路は減圧用電磁弁37のソレノイド37aに対す
るもので、インターロック解除状態で全閉減圧指令を出
すことが可能であり、インターロックセット状態では全
閉減圧指令を出すことができない。このインターロック
回路は、開指令が出たことでインターロックが解除さ
れ、その後車両速度が5Km/hを越えたことでセットされ
るが、一旦電源が切れた後電源を再投入した際、仮に扉
が全閉状態(戸閉スイッチがオン状態)であっても減圧
しないためと、車両発車後次の駅に到着したときあるい
は赤信号で車両速度が5Km/h以下となっても減圧しない
ためである。図1において、51は減圧モード切換部で
あり、前記戸挟み検知または全閉検知設定部43のモー
ドを、戸挟み減圧モードと、全閉減圧モード、戸挟み減
圧および全閉減圧モードとに切り換えるものである。
【0021】このように構成した車両用戸締め装置は、
減圧モード切換部51が戸挟み減圧および全閉減圧モー
ドとしてあるとき、次のように動作する。扉29、30
が閉じ行程において戸挟み状態となった場合、制御部1
6において前述のように戸挟み検知減圧制御が行われ、
切換信号の減圧指令が出される。この減圧指令によって
切換電磁弁装置14の減圧用電磁弁37が切換動作して
シリンダ20に供給している空気圧を5Kgf/cm2 から
1.5Kgf/cm2 に減圧する。これによって戸閉作用力が
弱まるから戸挟み状態となっている人または物は容易に
脱出できるようになる。この時の減圧は、図4に示す時
間T1行われ、この間に脱出が完了していない場合には
時間T2後に再度行われて、脱出が完了するまで減圧と
増圧とが繰り返し行われる。
【0022】扉29、30が戸閉スイッチがオンとなる
全閉状態になった場合、制御部16において前述のよう
に全閉検知減圧制御が行われ、戸挟み状態の有無に係わ
らず減圧指令が出される。この減圧指令によって同様に
シリンダ20に供給している空気圧を減圧するから、戸
閉作用力が弱まり、戸挟み状態となっている人または物
が有る場合にはそれが容易に脱出できるようになる。こ
の減圧は、図4に示すように、戸閉スイッチオンから電
車が発車して車速が5Km/hになるまで行われ、減圧指令
が無くなることにより、つまり増圧信号が与えられてシ
リンダ20に供給している空気圧を5Kgf/cm2 に増圧す
る。なお、この全閉検知減圧制御が行われている途中
に、戸挟み状態を脱出するために扉29、30が戸閉ス
イッチがオフとなるほど押し開かれたときは、図示して
いない減圧タイマーにより2秒間減圧状態を持続してか
ら一旦増圧して全閉検知減圧制御がやり直される。
【0023】図5、図6、図7は、制御部16の動作を
より具体的に示すフローチャートであり、これについて
説明する。ステップS1で電源投入されると、ステップ
S2で戸閉スイッチがオンであるか否かを判断してオン
であるときステップS3に移行し、ステップS3で全閉
を検知してストローク0を設定する。次のステップS4
で初期設定が行われ、ステップS5で設定値が読み込ま
れ、ステップS6で減圧モード切換部51の設定モード
が、戸挟み検知減圧モード(戸挟み検知して減圧するモ
ード)であるか、全閉検知減圧モード(全閉を検知して
減圧するモード)であるか、戸挟み検知および全閉検知
減圧モードであるかを判断し、戸挟み検知モードである
ときと、戸挟み検知および全閉検知減圧モードであると
きはステップS7へ移行し、全閉検知モードであるとき
はステップS27へ移行する。
【0024】ステップS7では開指令か閉指令かを判断
し開指令が出ているときはステップS8に移行し開設定
とインターロック解除が行われてステップS7へ戻り、
閉指令が出ているときはステップS9へ移行する。ステ
ップS9では閉設定が行われ、ステップS10へ移行す
る。ステップS10で戸閉スイッチオンか否かを判断し
てスイッチオンならステップS11へ移行し全閉減圧を
行うか否かを判断する。ステップS11で全閉減圧を行
わないと判断した時はステップS12へ移行してインタ
ーロックをセットしてステップS5に戻る。ステップS
11で全閉減圧を行うと判断した時はステップS27へ
移行する。ステップS10で戸閉スイッチがオンでない
と判断したときはステップS13へ移行する。ステップ
S13〜ステップS15で、インターロック解除であ
り、ストローク不感領域でなく、閉じ始めより3mm以
内であると判断したときステップS16に移行する。ス
テップS16では、クッション領域であるときはステッ
プS17に移行してしきい値(2)が設定されて、クッ
ション領域でないときはステップS18に移行してしき
い値(1)が設定されて、いずれも次のステップS19
に移行する。ステップS13でインターロック解除でな
いとき、ステップS14でストローク不感領域であると
き、ステップS15で閉じ始めより3mm以内であると
きはいずれもステップS7に戻る。
【0025】ステップS19では、扉の速度がしきい値
以下であると判断されたとき、これは人や物が扉に挟ま
れて戸挟み状態となったときであり、ステップS20に
移行して減圧指令が出されて減圧用電磁弁37が切換動
作して供給通路39をばね付き逆止弁36に接続し、シ
リンダ20の減圧が行われる。従って、戸挟み状態とな
っている人や物を脱出させることができるようになる。
速度がしきい値以下でないときはステップS7に戻る。
ステップS20からはステップS21に移行して減圧時
間(図4のT1)完了か否かを判断し、完了していない
ときはステップS22に移行し、開指令が出ている時は
ステップS23に移行し増圧指令が出されて増圧が行わ
れ、ステップS7に戻る。ステップS22で閉指令が出
ているときはステップS21に戻る。ステップS21で
減圧時間完了のときはステップS24に移行し増圧指令
が出されて増圧が行われる。次のステップS25では増
圧時間(図4のT2)完了か否かを判断し、完了してい
ないときはステップS26に移行し開指令が出ていると
きはステップS7に戻る。ステップS26で閉指令が出
ているときはステップS25に戻る。
【0026】ステップS6またはステップS11からス
テップS27へ移行すると、開指令か閉指令かを判断
し、開指令が出ているときはステップS28に移行して
開設定し、インターロック解除されてステップS6に移
行する。ステップS27で閉指令であるときはステップ
S29に移行して閉設定し、次のステップS30でイン
ターロック解除であるとき、そして次のステップS31
で戸閉スイッチオンであるとき、減圧指令が出される。
この減圧指令によって図4の全閉位置付近の減圧が行わ
れる。従って、指や薄い物等が戸挟み状態となっていて
も脱出させることができる。ステップS30でインター
ロック解除がされていないとき、またステップS31で
戸閉スイッチがオンでないときは、テップS27に戻
る。ステップS32の次のステップS33では戸閉スイ
ッチオンか否かを判断し、オンであるときはステップS
37に移行し、戸閉スイッチがオンでないときは、すな
わち、小さいものの戸挟みによりこれを脱出させるため
に扉が戸閉スイッチがオンになるまで開かれたときは、
ステップS34に移行して減圧タイマーをスタートさせ
る。ステップS34の次のステップS35では開指令か
閉指令かを判断し、閉指令であればステップS36へ移
行し、ステップS36で減圧タイマー完了か否かを判断
し、完了していなければステップS35へ戻る。ステッ
プS35で開指令であるとき、またステップS36で減
圧タイマー完了(2秒経過)のときはステップS27に
戻る。つまり、全閉減圧をやり直す。
【0027】ステップS33からステップS37へ移行
したときは開指令か閉指令かを判断し、開指令のときは
ステップS27に戻り、閉指令のときはステップS38
に移行する。ステップS38では電車が発車して車速が
5Km/hに達したか否かを判断し、5Km/hに達していなけ
ればステップS33に戻り、5Km/hに達していればステ
ップS38に移行して増圧する。次のステップS40で
はインターロックがセットされステップS5に戻る。
【0028】上記実施例において、制御部16の減圧モ
ード切換部51を戸挟み減圧および全閉減圧モードとし
て説明したが、戸挟み減圧モードまたは全閉減圧モード
とした場合は戸挟み検知減圧制御のみまたは全閉検知減
圧制御のみとなる。制御部16としては、場合によって
は戸挟み検知減圧制御のみを行う戸挟み検知制御部とす
ることや、全閉検知減圧制御のみを行う全閉検知制御部
とすることが考えられ、必要に応じてそのようにしても
よい。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、圧力切換
電磁弁装置をばね付き逆止弁を用いる構成としたことに
より、従来の減圧弁を用いる構成のものよりもばね付き
逆止弁を用いる構成の方が小型で流量を大きくできる点
で、設置場所に大きな制限を受ける車両用の戸閉装置の
ユニット化に有利となる効果が得られる。請求項2記載
の発明によれば、人または物が扉に挟まれたときのみこ
れを検知してその時点で閉扉力を低下させるように戸閉
機械に供給する圧力流体を減圧し、人や物の戸挟み状態
からの脱出を可能とし、戸挟み状態を検出するまでは閉
扉力を減少させないで通常の閉扉力を生じる圧力流体が
供給されているので、戸挟み状態となるまでは通常の扉
速度が確保される。従って、従来の圧力流体が閉扉時に
常に減圧して供給されるものと比べて、戸挟み状態が生
じたとしても戸閉時間は従来よりも短縮される。この短
縮時間は列車の駅における発車遅延防止効果が有り、都
市部の過密路線の車両に適用して車両運行の遅れを防止
する効果が得られる。請求項3記載の発明によれば、扉
が閉じた際に戸閉スイッチがオンしてから車両が所定速
度に達するまでの間は、戸閉機械に供給する圧力流体を
減圧して人や物の戸挟み状態からの脱出を可能としてあ
るから、戸閉スイッチがオンとなるような小さいものが
挟まれているときに、戸挟みからの脱出が可能となる。
従って、戸閉スイッチがオンとなると、車両は力行可能
となるため戸挟み状態で、車両に引きずられる事故が防
げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略の構成を示す構成図で
ある。
【図2】同実施例の戸閉装置の概略の構造を示す部分断
面正面図である。
【図3】同実施例の扉位置に対する平常の戸閉速度と戸
挟み検知速度しきい値との関係を示すグラフである。
【図4】同実施例の戸挟み制御状態を説明するための扉
が全閉位置から閉じるときの時間経過に対する扉の推力
の変化を示すグラフである。
【図5】同実施例の制御部の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図6】同実施例の図5に続くフローチャートである。
【図7】同実施例の図5に続くフローチャートである。
【図8】従来の戸締め装置の制御回路の1例を示す回路
図である。
【符号の説明】
11 戸閉装置 12 戸閉機械 13 戸閉電磁弁 14 圧力切換電磁弁装置 15 圧力流体源 16 制御部 20 駆動シリンダ 29 右扉 30 左扉 36 ばね付き逆止弁 37 減圧用電磁弁 38 排出通路 39 供給通路 41 ロータリエンコーダ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力流体源からの圧力流体を戸閉電磁弁
    を介して給排されることにより扉を開閉する戸閉機械を
    有する車両用扉の戸締め装置において、前記戸閉電磁弁
    と前記圧力流体源との間に圧力切換電磁弁装置を設け、
    その圧力切換電磁弁装置が、入口圧力が所定設定圧に低
    下するまで開弁して圧力流体を出口側へ排出するばね付
    き逆止弁と、前記戸閉電磁弁側に接続する通路を減圧指
    令により前記圧力流体源に接続する状態から前記ばね付
    き逆止弁の入口に接続する状態に切り換える減圧用電磁
    弁とで構成されていることを特徴とする車両用扉の戸締
    め装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用扉の戸締め装置に
    おいて、前記戸閉機械に設けたエンコーダからのパルス
    に基いて扉の戸挟み状態を検知して前記減圧用電磁弁に
    減圧指令を出力する戸挟み検知制御部を設けたことを特
    徴とする車両用扉の戸締め装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の車両用扉
    の戸締め装置において、扉が全閉位置に達したことを検
    知する戸閉スイッチと、その戸閉スイッチからの検知信
    号が入力されてから車両が所定速度に達するまでの期間
    前記減圧用電磁弁に減圧指令を出力する全閉検知制御部
    とを具備することを特徴とする車両用扉の戸締め装置。
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