JP2591482Y2 - ポケット付き台紙 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案はアルバム用台紙などの
ポケット付き台紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】図１０はポケット付き台紙である従来の
アルバム用台紙の一例を示す正面図であり、図１１は図
１０の線ＸＩ−ＸＩにおける断面図である。また、図１
２は図１０の線ＸＩＩ−ＸＩＩにおける断面図であり、
図１３は図１０の線ＸＩＩＩ−ＸＩＩＩにおける断面図
である。

【０００３】アルバム用台紙１は、矩形の基材２を含
む。基材２は、紙によって形成される。また、基材２の
一方主面および他方主面には、それぞれ、３枚ずつの矩
形のシート３ａ，３ｂ，３ｃが接着される。シート３
ａ，３ｂ，３ｃは、ポリプロピレンなどの合成樹脂フィ
ルムによって形成される。これらのシート３ａ，３ｂお
よび３ｃは、それぞれ、その長手方向の長さが基材２の
巾方向の長さとほぼ同じに形成され、その巾方向の長さ
が基材２の長手方向の長さよりも短く形成される。

【０００４】シート３ａは、その幅方向の一端縁が基材
２の上端から所定のスペース４を隔てて位置するよう
に、接着部５ａ，５ｂ，５ｃ部分で、基材２にのり付け
される。接着部５ａは、シート３ａの長手方向の一端縁
からシート３ａの幅方向の他端縁にかけてＬ字状に形成
される。接着部５ｂは、シート３ａの幅方向の他端縁の
中央に、所定の長さをもって形成される。接着部５ｃ
は、シート３ａの長手方向の他端縁からシート３ａの幅
方向の他端縁にかけてＬ字状に形成される。

【０００５】シート３ｂは、その幅方向の一端縁（上端
縁）がシート３ａの幅方向の他端縁（下端縁）と重なる
ようにして、接着部５ｄ，５ｅ，５ｆ部分で、基材２に
のり付けされる。この場合、接着部５ｄ，５ｅ、５ｆ
は、上述の接着部５ａ，５ｂおよび５ｃと同様にして、
シート３ｂに形成される。

【０００６】シート３ｃは、その幅方向の一端縁（上端
縁）がシート３ｂの幅方向の他端縁（上端縁）と重なる
ようにして、接着部５ｇ部分で、基材２にのり付けされ
る。この場合、接着部５ｇは、シート３ｃの幅方向の他
端縁（上端縁）からシート３ｃの長手方向の一端縁およ
び他端縁にかけて略コ字状に形成される。このアルバム
用台紙１では、基材２の上端側において、シート３ａが
接着されない部分が形成されるため、基材２とシート３
ａとの間に挿入部７が形成される。

【０００７】なお、基材２の一方の側端部側には、たと
えばファイリング用具を挿通するための孔６ａおよび６
ｂを有するとじ込み部６が一体的に形成される。

【０００８】この従来のアルバム用台紙１では、挿入部
７から１枚のパノラマサイズの写真が挿入され、接着部
５ａ，５ｂ間および接着部５ｄ，５ｅ間に収納される。
同様にして、接着部５ｂ，５ｃ間および接着部５ｅ，５
ｆ間に、他の１枚のパノラマサイズの写真が収納され
る。このようにして、１枚のアルバム用台紙１の片面
は、２枚のパノラマサイズの写真を収納することができ
る。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このア
ルバム用台紙１では、パノラマサイズの写真を挿入する
ときに、シート３ａとシート３ｂとの重なる部分および
シート３ｂとシート３ｃとの重なる部分で写真が引っ掛
かって、写真をスムーズに収納することができない。そ
のため、挿入しようとする写真が損傷してしまう恐れが
あった。また、写真を収納した場合、シート３ａとシー
ト３ｂとの重なる部分およびシート３ｂとシート３ｃと
の重なる部分で、写真が見づらくなる。さらに、パノラ
マサイズの写真を収納することができるのみで、普通サ
イズの写真を収納することができない。

【００１０】それゆえに、この考案の主たる目的は、被
収納物を損傷することなくスムーズに収納することがで
き、かつ、収納した被収納物が見やすく、しかも、違う
大きさの被収納物を共に収納することができるポケット
付き台紙を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この考案は、基材と、基
材の表面の一端側から他端側に連続して形成され、合成
樹脂フィルムで形成されるシートと、基材とシートとを
重ね合わせた状態で、互いに略直交する長手方向の一端
縁と幅方向の一端縁に連続的に形成されるシール部と、
シートと基材とを接着する複数の接着部と、ならびに複
数の接着部およびシール部で三方が囲まれた部分で基材
とシートとの間に形成される、それぞれ短辺および長辺
を備える第１の収納部および第２の収納部とを含み、第
１の収納部は、シートの一端から他端にわたって、隣合
う第１の収納部の長辺が略平行に並んで少なくとも３個
形成され、且つ、第１の収納部の長辺の少なくとも両端
近傍において形成された接着部とシール部とにより第１
の被収納物が保持されるように、接着部またはシール部
が短辺および長辺に位置して形成され、シートの一端に
位置する第１の収納部が、第１の被収納物を収納できる
ように、第１の収納部の短辺の一方にシール部が位置し
且つ短辺のシール部に向かい合う第１の収納部の短辺と
シートの短辺に対応する第１の収納部の長辺とに接着部
が間隔を隔てて形成されて、複数の接着部およびシール
部が存在しない部位において第１の被収納物が第１の収
納部の長辺から挿入されるように挿入口が形成され、ま
たは、第１の被収納物を収納できるように、第１の収納
部の短辺の一方にシール部が位置し且つ第１の収納部の
向かい合う長辺に間隔を隔てて接着部が形成されて、複
数の接着部およびシール部が存在しない部位において第
１の被収納物が第１の収納部の短辺から挿入されるよう
に挿入口が形成されてなり、シートの他端に位置する第
１の収納部が、第１の収納部の短辺の一方とシートの他
端に対応する第１の収納部の長辺とにシール部が位置し
且つシートの他端と向かい合う第１の収納部の長辺に接
着部が間隔を隔てて形成されて、複数の接着部およびシ
ール部が存在しない部位において第１の被収納物が第１
の収納部の短辺から挿入されるように挿入口が形成され
てなり、シートの一端と他端とに位置する第１の収納部
の間に位置する第１の収納部が、その第１の収納部の短
辺の一方にシール部が位置し且つ第１の収納部の向かい
合う長辺に接着部が間隔を隔てて形成されて、複数の接
着部およびシール部が存在しない部位において第１の被
収納物が第１の収納部 の短辺から挿入されるように挿入
口が形成されてなり、第２の収納部は、第２の被収納物
を収納できるように、間隔を隔てて第１の収納部を形成
する接着部間であって接着部およびシール部が存在しな
い部位で、シートの一端に位置する第１の収納部からシ
ートの他端に位置する第１の収納部にわたって第１の収
納部と共用して第２の収納部の長辺が第１の収納部の長
辺を横切るように形成されるとともに、シートの一端で
あって接着部およびシール部が存在しない部位において
第２の被収納物が第２の収納部の短辺から挿入される挿
入口が形成され、且つ、第１の収納部の長辺の両端近傍
に形成された接着部およびシートの他端であってシール
部が形成された挿入口と対向する部位において第２の被
収納物が保持されるように、接着部およびシール部が位
置して形成されてなる、ポケット付き台紙である。

【００１２】

【作用】収納部は、基材の表面の一端側から他端側に連
続して形成されるシートと基材との間に形成されるた
め、被収納物を挿入する際に引っ掛かることがない。ま
た、シートの境目がないため、収納した被収納物が見や
すい。さらに、複数の接着部の配置を変更することによ
り、違う大きさの収納部が形成され、例えば８２ｍｍ×
２５２ｍｍ〜８９ｍｍ×２５４ｍｍの大きさの第２の被
収納物として、パノラマサイズの写真の収納と、例えば
８２ｍｍ×１１７ｍｍ〜８９ｍｍ×１３０ｍｍの大きさ
の第１の被収納物として、普通サイズの写真の収納とが
共に可能となる。

【００１３】

【考案の効果】この考案によれば、被収納物を損傷する
ことなくスムーズに収納することができ、かつ収納した
被収納物が見やすいポケット付き台紙が得られる。ま
た、このポケット付き台紙は、違う大きさの被収納物を
共に収納することができる。特に、このポケット付き台
紙では、異なる方向から被収納物を収納できるので、収
納される被収納物の大きさの自由度が大きく、収納部を
有効に使える。そして、収納部は、例えば８２ｍｍ×１
１７ｍｍ〜８９ｍｍ×１３０ｍｍの大きさの第１の被収
納物と８２ｍｍ×２５２ｍｍ〜８９ｍｍ×２５４ｍｍの
大きさの第２の被収納物とを収納できるので、例えばパ
ノラマサイズの写真の収納と普通サイズの写真の収納と
が共に可能となる。しかも、収納部の大きさが、例えば
パノラマサイズの写真の大きさと普通サイズの写真の大
きさとに対応することができるので、収納部に収納され
た被収納物たる写真がずれたりして不便をきたすおそれ
がない。

【００１４】この考案の上述の目的，その他の目的，特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。

【００１５】

【実施例】図１はこの考案の一実施例を示す正面図であ
り、図２は図１の線ＩＩ−ＩＩにおける断面図である。
また、図３は図１の線ＩＩＩ−ＩＩＩにおける断面図で
あり、図４は図１の線ＩＶ−ＩＶにおける断面図であ
る。

【００１６】ポケット付き台紙であるアルバム用台紙１
０は、たとえば矩形の基材１２を含む。基材１２は、た
とえば長さ２８７ｍｍ，幅１５７ｍｍ，厚さ０．０８ｍ
ｍのポリプロピレンなどの合成樹脂材料によって形成さ
れる。また、基材１２の一方主面および他方主面には、
それぞれ、１枚ずつの矩形の透明または半透明のシート
１４，１４が形成される。シート１４，１４は、それぞ
れ、たとえば長さ２８７ｍｍ，幅１３１ｍｍ，厚さ０．
０５ｍｍのポリプロピレンなどの合成樹脂フィルムによ
って形成される。この場合、２枚のシート１４，１４
は、それぞれ、その幅方向の一端が基材１２の幅方向の
一端からたとえば２６ｍｍの間隔を隔てた位置に重ねら
れ、その幅方向の他端が基材１２の幅方向の他端に重な
るように配置される。そして、２枚のシート１４，１４
間に基材１２をはさむように重ね合わせた状態で、その
長手方向の一端縁および幅方向の一端縁を、たとえば溶
断シール法などのヒートシール法により、シート１４，
１４が基材１２に溶着される。すなわち、このアルバム
用台紙１０では、その幅方向の他端部すなわち外周辺近
傍に溶断シール部１５ａが形成され、前記溶断シール部
１５ａと略直交する下端部すなわち外周辺近傍に溶断シ
ール部１５ｂが形成される。したがって、基材１２の幅
方向の一方の側端部には、シート１４，１４が接着され
ない長さ２８７ｍｍ，幅２６ｍｍの余白部１６が形成さ
れる。

【００１７】さらに、シート１４は、ローレット目状の
接着部１８ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄ，１８ｅ部分
で、基材１２に接着される。これらの接着部１８ａ〜１
８ｅは、たとえばマルチポイントシール法などでシート
１４，１４と基材１２とを熱圧着することによって、ロ
ーレット目状に溶着された部分である。この場合、接着
部１８ａは、シート１４の長手方向の一端（上端）から
たとえば１１ｍｍの間隔を隔てて、シート１４と余白部
１６との境目の近傍でシート１４の長手方向にたとえば
７６ｍｍの長さで形成される。また、接着部１８ｂは、
シート１４の長手方向の一端（上端）からたとえば９５
ｍｍの間隔を隔て、かつシート１４の幅方向の一端から
たとえば１３ｍｍの間隔を隔てた位置でシート１４の幅
方向にたとえば１０ｍｍの長さで形成される。接着部１
８ｃはシート１４の長手方向の一端（上端）からたとえ
ば９５ｍｍの間隔を隔ててかつシートの幅方向の他端か
らたとえば２ｍｍの間隔を隔てた位置で、シート１４の
幅方向にたとえば１６ｍｍの長さで形成される。さら
に、接着部１８ｄおよび１８ｅは、それぞれ、接着部１
８ｂおよび１８ｃからシート１４の長手方向にたとえば
９５ｍｍの間隔を隔てた位置で同じ長さに形成される。

【００１８】したがって、図１ないし図４に示すアルバ
ム用台紙１０では、その長手方向の一端側（上端側）に
おいて、基材１２とシート１４，１４との間に第１の挿
入口２０が形成され、その幅方向の一端側（余白部１６
側）において、接着部１８ｂと１８ｄとの間には、シー
ト１４，１４との間に第２の挿入口２２が形成され、接
着部１８ｄとシートの下端側との間には、シート１４の
幅方向の一端側に、基材１２とシート１４，１４との間
に第３の挿入口２４が形成される。したがって、このア
ルバム用台紙１０には、図１の１点鎖線に示すように、
溶断シール部１５ａ，１５ｂおよび接着部１８ａ〜１８
ｅによって、収納部としての複数の写真収納部２６，２
８，３０，３２が形成される。なお、このアルバム用台
紙１０では、基材１２に、適宜、写真の挿入方向を指し
示す表示部３３が印刷等によって形成される。この実施
例では、第１の挿入口２０，第２の挿入口２２および第
３の挿入口２４の近傍の基材１２上に、それぞれ、たと
えば３角印等を印刷することによって、３つの表示部３
３が形成される。

【００１９】このアルバム用台紙１０では、接着部１８
ｂ，１８ｃ間および接着部１８ｄ，１８ｅ間において、
シート１４，１４の一端に形成された第１の挿入口２０
からシート１４，１４の他端であって、前記第１の挿入
口２０に対向する溶断シール部１５ｂにかけて、接着部
１８ｂ、１８ｃ、１８ｄおよび１８ｅと溶断シール部１
５ｂに三方が囲まれた部分に、第２の収納部としての写
真収納部２６が形成される。この写真収納部２６には、
８２ｍｍ×２５２ｍｍ〜８９ｍｍ×２５４ｍｍの大きさ
の第２の被収納物を収納でき、図５に示すように、その
第１の挿入口２０からたとえば１枚のパノラマサイズの
写真３４が挿入して収納することができる。また、接着
部１８ａ〜１８ｃおよび溶断シール部１５ａで三方が囲
まれた部分に、第１の収納部としての写真収納部２８が
形成される。この写真収納部２８には、８２ｍｍ×１１
７ｍｍ〜８９ｍｍ×１３０ｍｍの大きさの第１の被収納
物を収納でき、図６に示すように、第１の挿入口２０か
らたとえば普通サイズの写真３６を挿入して収納するこ
とができる。さらに、接着部１８ｂ〜１８ｅおよび溶断
シール部１５ａで囲まれた部分に、第１の収納部として
の写真収納部３０が形成され、接着部１８ｄ，１８ｅお
よび溶断シール部１５ａ，１５ｂで囲まれた部分に第１
の収納部としての写真収納部３２が形成される。写真収
納部３０および３２には、８２ｍｍ×１１７ｍｍ〜８９
ｍｍ×１３０ｍｍの大きさの被収納物を収納でき、図６
に示すように、それぞれ、第２の挿入口２２および第３
の挿入口２４から普通サイズの写真３８および４０をそ
れぞれ挿入して収納することができる。第１の収納部と
しての写真収納部２８，３０および３２は、短辺と長辺
とを有し、隣合う写真収納部２８，３０および３２の長
辺が向かい合って並ぶように形成される。また、普通サ
イズの写真３６は、写真収納部２８の長辺である第１の
挿入口２０から挿入される。さらに、普通サイズの写真
３８および４０は、写真収納部３０および３２の短辺で
ある第２の挿入口２２および第３の挿入口２４から挿入
される。第２の収納部としての写真収納部２６も、短辺
と長辺とを有し、写真収納部２６の長辺が写真収納部２
８，３０および３２の長辺を横切るように形成される。
また、パノラマサイズの写真３４は、写真収納部２６の
短辺である第１の挿入口２０から挿入される。このよう
に、写真収納部２６の長辺が写真収納部２８，３０およ
び３２の長辺を横切るように写真収納部２６が形成され
るが、写真収納部２６は、複数の写真収納部２８，３０
および３２に跨がって形成され且つ収納部を共用するこ
ととなる。すなわち、第１の収納部２８，３０，３２
は、シート１４の一端から他端にわたって、隣合う第１
の収納部２８，３０，３２の長辺が略平行に並んで少な
くとも３個形成され、且つ、第１の収納部２８，３０，
３２の長辺の少なくとも両端近傍において形成された接
着部１８ａ〜１８ｅとシール部１５ａ，１５ｂとにより
第１の被収納物が保持されるように、接着部１８ａ〜１
８ｅまたはシール部１５ａ，１５ｂが短辺および長辺に
位置して形成される。 そして、シート１４の一端に位置
する第１の収納部２８が、第１の被収納物を収納できる
ように、第１の収納部２８の短辺の一方にシール部１５
ａが位置し且つ短辺のシール部１５ａに向かい合う第１
の収納部２８の短辺と前記シート１４の短辺に対応する
第１の収納部２８の長辺とに接着部１８ａ〜１８ｃが間
隔を隔てて形成されて、複数の接着部１８ａ〜１８ｃお
よびシール部１５ａが存在しない部位において第１の被
収納物が前記第１の収納部２８の長辺から挿入されるよ
うに挿入口２０が形成される。 また、シート１４の他端
に位置する第１の収納部３２が、第１の収納部３２の短
辺の一方とシート１４の他端に対応する第１の収納部３
２の長辺とにシール部１５ａ，１５ｂが位置し且つシー
ト１４の他端と向かい合う第１の収納部３２の長辺に接
着部１８ｄ，１８ｅが間隔を隔てて形成されて、複数の
接着部１８ｄ，１８ｅおよびシール部１５ａ，１５ｂが
存在しない部位において第１の被収納物が第１の収納部
３２の短辺から挿入されるように挿入口２４が形成され
てなる。 また、シート１４の一端と他端とに位置する第
１の収納部２８と第１の収納部３２との間に位置する第
１の収納部３０が、その第１の収納部３０の短辺の一方
にシール部１５ａが位置し且つ第１の収納部３０の向か
い合う長辺に接着部１８ｂ〜１８ｅが間隔を隔てて形成
されて、複数の接着部１８ｂ〜１８ｅおよびシー ル部１
５ａが存在しない部位において第１の被収納物が第１の
収納部３０の短辺から挿入されるように挿入口２２が形
成されてなる。 一方、第２の収納部２６は、第２の被収
納物を収納できるように、間隔を隔てて第１の収納部２
８，３０，３２を形成する接着部１８ｂ〜１８ｅ間であ
って接着部１８ａ〜１８ｅおよびシール部１５ａが存在
しない部位で、シート１４の一端に位置する第１の収納
部２８からシート１４の他端に位置する第１の収納部３
２にわたって第１の収納部２８，３０，３２と共用して
第２の収納部２６の長辺が第１の収納部２８，３０，３
２の長辺を横切るように形成されるとともに、シート１
４の一端であって接着部１８ｂ〜１８ｅおよびシール部
１５ａが存在しない部位において第２の被収納物が第２
の収納部２６の短辺から挿入される挿入口２０が形成さ
れ、且つ、第１の収納部２８，３０，３２の長辺の両端
近傍に形成された接着部１８ｂ〜１８ｅおよびシート１
４の他端であってシール部１５ｂが形成された挿入口２
０と対向する部位において第２の被収納物が保持される
ように、接着部１８ｂ〜１８ｅおよびシール部１５ａ，
１５ｂが位置して形成されてなる。

【００２０】この実施例によれば、基材１２の一方主面
に接着される１枚のシート１４が基材１２の長手方向の
一端側から他端側に連続して形成されるため、図１０な
いし図１３に示す従来例のように、シートが重なり合う
部分がなく、たとえばパノラマサイズの写真を挿入する
際に引っ掛かることがなく、その写真をスムーズに収納
することができる。そのため、収納される写真が損傷す
る恐れもない。また、シートの境目がないため、従来例
のように、その境目部分で写真が見づらくなることもな
く、収納した写真が見やすい。さらに、このアルバム用
台紙１０では、第１の収納部２８，３０，３２に８２ｍ
ｍ×１１７ｍｍ〜８９ｍｍ×１３０ｍｍの大きさの被収
納物を収納でき、第２の収納部２６に８２ｍｍ×２５２
ｍｍ〜８９ｍｍ×２５４ｍｍの大きさの被収納物を収納
できるので、パノラマサイズの写真と普通サイズの写真
とを同時に収納することができる。しかも、第１の写真
収納部２８，３０，３２の大きさが普通サイズに対応
し、第２の収納部２６がパノラマサイズの写真の大きさ
に対応して形成されているので、それぞれ、写真がずれ
たりして不便をきたすおそれがない。

【００２１】図７はこの考案の他の実施例を示す正面図
である。この実施例では、図１ないし図４に示す実施例
と比べて、特に、接着部１８ａの代わりに、接着部１８
ｆ，１８ｇが形成される。この場合、接着部１８ｆは、
シート１４の長手方向の一端（上端）からたとえば２ｍ
ｍの間隔を隔て、かつ、シート１４の幅方向の一端から
たとえば５ｍｍの間隔を隔てた位置において、シート１
４の幅方向にたとえば長さ１６ｍｍで形成される。ま
た、接着部１８ｇは、シート１４の長手方向の一端（上
端）からたとえば２ｍｍの間隔を隔て、かつ、シート１
４の幅方向の他端からたとえば２ｍｍの間隔を隔てた位
置において、シート１４の幅方向に長さ１６ｍｍで形成
される。したがって、この実施例では、接着部１８ｆ，
１８ｂ間において、基材１２におよびシート１４，１４
間にさらに別の挿入口４２が形成される。この実施例に
示すような構成によっても、図１実施例と同様の効果が
得られる。すなわち、この実施例では、接着部１８ｆ，
１８ｇ間と接着部１８ｂ，１８ｃ間と接着部１８ｄ，１
８ｅ間との間において、第１の挿入口２０から溶断シー
ル部１５ｂにかけて、写真収納部２６が形成される。こ
の写真収納部２６には、８２ｍｍ×２５２ｍｍ〜８９ｍ
ｍ×２５４ｍｍの大きさの被収納物を収納できる。ま
た、接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ、１８ｃおよび溶断
シール部１５ａに囲まれた部分に写真収納部２８が形成
される。写真収納部２８には、８２ｍｍ×１１７ｍｍ〜
８９ｍｍ×１３０ｍｍの大きさの被収納物を収納でき、
挿入口４２からたとえばＥＬサイズの写真を挿入して収
納することができる。すなわち、この実施例では、ＥＬ
サイズの写真が、写真収納部２８の短辺である挿入口４
２から挿入される。すなわち、第１の収納部２８，３
０，３２は、シート１４の一端から他端にわたって、隣
合う第１の収納部２８，３０，３２の長辺が略平行に並
んで少なくとも３個形成され、且つ、第１の収納部２
８，３０，３２の長辺の少なくとも両端近傍において形
成された接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ〜１８ｅとシー
ル部１５ｂとにより第１の被収納物が保持されるよう
に、接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ〜１８ｅまたはシー
ル部１５ａ，１５ｂが短辺および長辺に位置して形成さ
れる。 そして、シート１４の一端に位置する第１の収納
部２８が、第１の被収納物を収納できるように、第１の
収納部２８の短辺の一方にシール部１５ａが位置し且つ
第１の収納部２８の向かい合う長辺に間隔を隔てて接着
部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ，１８ｃが形成されて、複数
の接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ，１８ｃおよびシール
部１５ａが存在しない部位において第１の被収納物が第
１の収納部２８の短辺から挿入されるように挿入口４２
が形成されてなる。 一方、第２の収納部２６は、第２の
被収納物を収納できるように、間隔を隔てて第１の収納
部２８，３０，３２を形成する接着部１８ｆ，１８ｇ，
１８ｂ〜１８ｅ間であって接着部１８ｆ，１８ｇ，１８
ｂ〜１８ｅおよびシール部１５ａが存在しない部位で、
シート１４の一端に位置する第１の収納部２８からシー
ト１４の他端に位置する第１の収納部３２にわたって第
１の収納部２８，３０，３２と共用して第２の収納部２
６の長辺が第１の収納部２８，３０，３２の長辺を横切
るように形成されるとともに、シート１４の一端であっ
て接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ〜１８ｅおよびシール
部１５ａが存在しない部位において第２の被収納物が第
２の収納部２６の短辺から挿入される挿入口２０が形成
され、且つ、第１の収納部の長辺の両端近傍に形成され
た接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ〜１８ｅおよびシート
１４の他端であってシール部１５ｂが形成された挿入口
２０と対向する部位において第２の被収納物が保持され
るように、接着部１８ｆ，１８ｇ，１８ｂ〜１８ｅおよ
びシール部１５ａ，１５ｂが位置して形成されてなる。

【００２２】図８は、図１ないし図４に示す実施例の変
形例を示す正面図である。この実施例では、図１ないし
図４に示すアルバム用台紙と比べて、特に、１枚の基材
１２の一方主面および他方主面上において、その基材１
２の中央部に形成された余白部１６をはさんで、２枚の
シート１４が左右対称に形成される。そして、２枚のシ
ート１４は、それぞれ各接着部１８ａ〜１８ｅおよび各
溶断シール部１５ａ，１５ｂ部分で、基材１２に溶着さ
れることにより接着される。この実施例によれば、図１
実施例に比べより多くの写真を収納できるとともに、図
１実施例と同様の効果が得られる。

【００２３】図９は、図７に示すアルバム用台紙の変形
例を示す正面図である。この実施例では、図７実施例と
比べて、特に、１枚の基材１２の一方主面および他方主
面上において、その基材１２の中央部に形成された余白
部１６をはさんで、２枚のシート１４が左右対称に形成
される。そして、２枚のシート１４は、それぞれ接着部
１８ｂ〜１８ｇおよび溶断シール部１５ａ，１５ｂ部分
で、基材１２に溶着されることにより接着される。この
実施例によっても、図１および図７実施例に比べより多
くの写真を収納できるとともに、図１および図７実施例
と同様の効果が得られる。

【００２４】上記各実施例では、基材１２をポリプロピ
レンなどの合成樹脂材料によって形成したが、基材１２
は、たとえば紙で形成してもよい。この場合、基材１２
とシート１４，１４とは、接着部１８ａ〜１８ｇおよび
溶断シール部１５ａ，１５ｂ部分を部分的にのり付けす
るか、あるいは、それらの部分を連続的にのり付けする
ことによって、接着される。さらに、上記各実施例に示
すアルバム用台紙１０では、その余白部にたとえばファ
イリング用具を挿通するための孔を設けて、適宜、複数
枚のアルバム用台紙を綴じるための綴じ込み部を形成す
ることができる。この綴じ込み部は、それを別途形成し
て、アルバム用台紙の一方側端部に接続するようにして
もよい。なお、上述の各実施例では、収納部である写真
収納部に収納される被収納物として、写真が収納された
が、収納部には、写真以外に、たとえばはがきなどの他
の被収納物を収納することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す正面図である。

【図２】図１の線ＩＩ−ＩＩにおける断面図である。

【図３】図１の線ＩＩＩ−ＩＩＩにおける断面図であ
る。

【図４】図１の線ＩＶ−ＩＶにおける断面図である。

【図５】アルバム用台紙にパノラマサイズの写真を収納
した状態を示す正面図である。

【図６】アルバム用台紙に普通サイズの写真を収納した
状態を示す正面図である。

【図７】この考案の他の実施例を示す正面図である。

【図８】図１ないし図４に示すアルバム用台紙の変形例
を示す正面図である。

【図９】図７に示すアルバム用台紙の変形例を示す正面
図である。

【図１０】従来のアルバム用台紙を示す正面図である。

【図１１】図１０の線ＸＩ−ＸＩにおける断面図であ
る。

【図１２】図１０の線ＸＩＩ−ＸＩＩにおける断面図で
ある。

【図１３】図１０の線ＸＩＩＩ−ＸＩＩＩにおける断面
図である。

【符号の説明】 １０ アルバム用台紙 １２ 基材 １４ シート １８ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄ，１８ｅ，１８ｆ，１
８ｇ 接着部 ３４ パノラマサイズの写真 ３６，３８，４０ 普通サイズの写真

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材、 前記基材の表面の一端側から他端側に連続して形成さ
   れ、合成樹脂フィルムで形成されるシート、前記基材と前記シートとを重ね合わせた状態で、互いに
   略直交する長手方向の一端縁と幅方向の一端縁に連続的
   に形成されるシール部、 前記シートと前記基材とを接着する複数の接着部、なら
   びに複数の前記接着部およびシール部で三方が囲まれた
   部分で前記基材と前記シートとの間に形成される、それ
   ぞれ短辺および長辺を備える第１の収納部および第２の
   収納部を含み、 前記第１の収納部は、前記シートの一端から他端にわたって、隣合う第１の収
   納部の長辺が略平行に並んで少なくとも３個形成され、
   且つ、第１の収納部の長辺の少なくとも両端近傍におい
   て形成された接着部とシール部とにより第１の被収納物
   が保持されるように、前記接着部または前記シール部が
   短辺および長辺に位置して形成され、 前記シートの一端に位置する第１の収納部が、第１の被
   収納物を収納できるように、第１の収納部の短辺の一方
   にシール部が位置し且つ前記短辺のシール部に向かい合
   う第１の収納部の短辺と前記シートの短辺に対応する第
   １の収納部の長辺とに前記接着部が間隔を隔てて形成さ
   れて、複数の前記接着部および前記シール部が存在しな
   い部位において前記第１の被収納物が前記第１の収納部
   の長辺から挿入されるように挿入口が形成され、また
   は、第１の被収納物を収納できるように、第１の収納部
   の短辺の一方にシール部が位置し且つ前記第１の収納部
   の向かい合う長辺に間隔を隔てて前記接着部が形成され
   て、複数の前記接着部および前記シール部が存在しない
   部位において前記第１の被収納物が前記第１の収納部の
   短辺から挿入されるように挿入口が形成されてなり、 前記シートの他端に位置する第１の収納部が、第１の収
   納部の短辺の一方と前記シートの他端に対応する第１の
   収納部の長辺とにシール部が位置し且つ前記シートの他
   端と向かい合う第１の収納部の長辺に前記接着部が間隔
   を隔てて形成されて、複数の前記接着部および前記シー
   ル部が存在しない部位において前記第１ の被収納物が前
   記第１の収納部の短辺から挿入されるように挿入口が形
   成されてなり、 前記シートの一端と他端とに位置する第１の収納部の間
   に位置する第１の収納部が、その第１の収納部の短辺の
   一方にシール部が位置し且つ第１の収納部の向かい合う
   長辺に前記接着部が間隔を隔てて形成されて、複数の前
   記接着部および前記シール部が存在しない部位において
   前記第１の被収納物が前記第１の収納部の短辺から挿入
   されるように挿入口が形成されてなり、 前記第２の収納部は、第２の被収納物を収納できるように、前記間隔を隔てて
   第１の収納部を形成する接着部間であって接着部および
   シール部が存在しない部位で、シートの一端に位置する
   第１の収納部からシートの他端に位置する第１の収納部
   にわたって第１の収納部と共用して前記第２の収納部の
   長辺が前記第１の収納部の長辺を横切るように形成され
   るとともに、シートの一端であって前記接着部およびシ
   ール部が存在しない部位において前記第２の 被収納物が
   前記第２の収納部の短辺から挿入される挿入口が形成さ
   れ、且つ、第１の収納部の長辺の両端近傍に形成された
   接着部およびシートの他端であってシール部が形成され
   た前記挿入口と対向する部位において第２の被収納物が
   保持されるように、前記接着部および前記シール部が位
   置して形成されてなる、 ポケット付き台紙。