JP2591368B2 - 換気扇及び換気扇のシャッタ位置決め方法 - Google Patents

換気扇及び換気扇のシャッタ位置決め方法

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JP2591368B2
JP2591368B2 JP3136323A JP13632391A JP2591368B2 JP 2591368 B2 JP2591368 B2 JP 2591368B2 JP 3136323 A JP3136323 A JP 3136323A JP 13632391 A JP13632391 A JP 13632391A JP 2591368 B2 JP2591368 B2 JP 2591368B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は換気扇及び換気扇のシ
ャッタ位置決め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の換気扇における負荷駆動回路の回
路電源は、一般的にはトランスによる電圧変換や、図8
に示す例えば実公昭61−9297号公報に示されてい
る位相制御回路に見られる抵抗分圧による方法が採用さ
れている。図8において、20は交流電源、21は送風
用モータ、22はドロッパ抵抗、23は定電圧素子、2
4は温度検出回路である。また、換気扇の電気回路は、
例えば特開昭62−108941号公報に示されている
ような構成となっている。即ち、図11に示すように交
流電源20に並列に送風用モータ21と、ギヤー結合ソ
レノイド25とシャッタ駆動モータ26が接続されてい
る。同図において、27は操作用スイッチで、28はシ
ャッタ位置検出スイッチである。換気扇の開閉するシャ
ッタについては、例えば図9により示すように連結体2
9で連結されたシャッタ30をシャッタ駆動モータ26
により開閉させるような構成で、シャッタ駆動モータ2
6を含むシャッタ30についての駆動部は例えば図10
に示すような構成となっている。なお、図9及び図10
において、31はカム、32はワイヤである。なお、シ
ャッタ駆動部としてはシャッタ位置検出スイッチ28を
持たず、シャッタ30の開動作又は閉動作で位置決め突
起又はストッパ突起にカム31が当たり内部のクラッチ
機構によりギヤーを保護する機能を持っているものもあ
る。
【0003】上記構成の従来の換気扇において、回路消
費電力が小さい場合は、図8に示されているように、ド
ロッパ抵抗22によって降圧することにより定電圧素子
23における消費電力を低減し、低電圧の駆動電源が得
られている。シャッタ30に関する駆動回路は、操作用
スイッチ27のONにより駆動される。即ち、操作用ス
イッチ27を投入すると送風用モータ21とギヤー結合
ソレノイド25に通電される。シャッタ位置検出スイッ
チ28は、シャッタ30が開の位置になるまでONして
いるため、シャッタ駆動モータ26が回転し、ワイヤ3
2と連結体29を介してシャッタ30を開動作させる。
シャッタ30の位置に連動する状態でカム31が回転
し、所定のシャッタ開位置にて、シャッタ位置検出スイ
ッチ28をOFFさせる。このとき、ギヤー結合ソレノ
イド25は通電状態にあり、シャッタ30は保持される
ことになる。操作用スイッチ27がOFFされると、送
風用モータ21とギヤー結合ソレノイド25が非通電と
なり、ギヤー結合が解除されてシャッタ30が自重によ
り閉じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような換気扇に
おいては変圧器もしくは抵抗により降圧して低電圧電源
を得るようになっているため、変圧器によれば容積が大
きくなり、抵抗によればドロッパ抵抗22の発熱が問題
になる。また、シャッタ開閉機構に機械的位置決め機構
が必要であったり、位置決め機構に接点が必要だったり
し、信頼性の点にも問題が含まれている。さらには送風
用モータ21を駆動素子により間接的に制御するもので
は、駆動素子が短絡故障すると送風用モータ21が停止
できないといった問題がある。また、シャッタ開閉機構
におけるシャッタ30の位置決めを機械的ストッパとク
ラッチ機構のギヤーの滑りにより行なうものでは位置決
め毎に滑りや当たりがあり、摩耗による信頼性の低下が
問題になる。
【0005】この発明は第1に簡単な構成で容易に低電
圧を得ることができる換気扇を得ることを目的とし、第
2に故障時の安全性を簡素な構成で確保することを目的
とし、第3にシャッタ開閉機構の耐久性や低コスト化を
実現できる換気扇のシャッタの位置決め方法を得ること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る換気扇
は、送風用モータに給電する回路と、その他の駆動回路
とを有する換気扇であって、送風用モータとその他の駆
動回路とを直列に接続し、送風用モータを降圧負荷とな
る電源電圧調整部として構成し、この電源電圧調整部を
介してその他の駆動回路に給電するようにしたものであ
る。
【0007】またこの発明に係る他の換気扇は、送風用
モータに給電する主回路と、シャッタを動作させる駆動
回路と、換気扇の操作用のスイッチとを有する換気扇で
あって、送風用モータと駆動回路とを直列に接続し、送
風用モータを降圧負荷となる電源電圧調整部として構成
し、この電源電圧調整部を介して駆動回路に給電するよ
うにするとともに、操作用のスイッチの接点を主回路に
挿入し、この主回路の通電状態を制御回路によって監視
し、その通電状態に応じてシャッタの動作を制御するよ
うにしたものである。
【0008】さらにこの発明に係る換気扇のシャッタ位
置決め方法は、モータ駆動によるシャッタ開閉機構を備
え、シャッタ開閉機構のシャッタ駆動部とモータ間にギ
ヤーの損傷を防ぐためのクラッチ機構を介在させたもの
において、上記クラッチ機構に負担のかかるシャッタの
位置決め動作に関するシャッタ位置決め方法として、制
御回路にシャッタ駆動回路の過去に行なったシャッタ駆
動動作であるシャッタ動作履歴を記憶させ、前回のシャ
ッタ駆動動作が閉であるか開であるか、閉方向や開方向
へ長時間モータを回転させる位置決め動作から何回の開
閉動作をおこなったかによって、前回までのシャッタ動
作履歴から、現在のシャッタ位置を推定し、多数回に一
度のシャッタについての位置決め動作をさせるものであ
る。
【0009】
【作用】この発明における換気扇では送風用モータを、
他の駆動回路に直列に接続することで、非送風時にも他
の駆動回路に対して送風用モータが降圧負荷として働
き、他の駆動回路に低電圧電源を供給することができ、
ドロッパ抵抗等の発熱部を削減できる。
【0010】またこの発明における他の換気扇では、送
風用モータを、シャッタを駆動させる駆動回路を直列に
接続することで、非送風時にも駆動回路に対して送風用
モータが降圧負荷として働き、駆動回路に低電圧電源を
供給することができ、ドロッパ抵抗等の発熱部を削減で
きるうえ、操作用スイッチの操作を送風用モータの通電
状態を監視することにより認識でき、これによってシャ
ッタ動作を決定することができ、故障時において送風用
モータを確実に停止させることができる。
【0011】またこの発明における換気扇のシャッタ位
置決め方法では、シャッタ駆動モータの制御を、シャッ
タの過去の動作履歴により実行することにより、シャッ
タの開閉毎に毎回クラッチ機構を滑らさせずに済むよう
にでき、位置決め動作回数を軽減できシャッタの駆動部
の耐久性が向上する。
【0012】
【実施例】実施例1. 図1は本発明の一実施例としての換気扇の電気回路であ
る。図において1は交流電源、2は制御回路で、操作用
スイッチ3の入力により送風用モータ4のON/OFF
及びシャッタ駆動モータ5の制御を行なう。6は送風用
モータ4に対する駆動素子であり、シャッタの駆動時に
おいてはOFFしてシャッタ駆動回路の電源整流素子7
に送風用モータ4が降圧負荷として働く給電を行なう。
8はシャッタ駆動モータ5のモータ駆動素子で、制御回
路2により正転・逆転の駆動を受ける。9は安定化電源
素子である。シャッタ駆動モータ5としては、例えば4
相ステッピング・モータ等が採用され、制御により正転
・逆転が可能である。
【0013】上記の構成の換気扇において、操作用スイ
ッチ3がONされた場合に、制御回路2は、送風用モー
タ4の駆動素子6をOFFした状態で送風用モータ4を
降圧負荷として、シャッタ駆動モータ5に給電するとと
もに、モータ駆動素子8をシャッタを開かせる方向に一
定時間もしくは一定パルス数駆動させる。その後送風用
モータ4の駆動素子6をONし換気運転を行なわせる。
操作用スイッチ3がOFFされると、送風用モータ4の
駆動素子6がOFFされ、シャッタ駆動モータ5が逆転
されてシャッタが閉止する。
【0014】実施例2. 図2は本発明の他の実施例を示す換気扇の電気回路であ
り、図1による前例とは操作用スイッチ3の位置と、制
御回路2に送風用モータ4の電源モニターとしての電源
モニタ入力10を設けたことが異なる。即ち、操作用ス
イッチ3は送風用モータ4と直列に挿入され、電源モニ
タ入力10はシャッタに関する駆動回路から制御回路2
に入力されている。これ以外の構成は図1により示した
前例と同じである。
【0015】この実施例の換気扇においてその動作は図
3のフローチャートにより示すとおりである。即ち、制
御回路2は操作用スイッチ3の状態を知るため、シャッ
タに関する駆動回路の電圧を電源モニタ入力10で取り
込み、シャッタ電圧として高低を判定する(#1)。シ
ャッタ電圧が低状態(#1でNo)であれば、現在の状
態を保持し、高状態(#1でYes)であれば#2にお
いて送風用モータ4の駆動素子6をONし、#3iにお
いて再びシャッタ電圧を取り込む。この時点でも高状態
であれば、操作用スイッチ3はOFF状態であるため
(#4)、現在のシャッタの状態を#5において判定
し、シャッタが開状態であればシャッタの閉動作を#6
において行なわせ、その後、#7でシャッタ状態変数F
を0にセットする。#3でシャッタ電圧が低状態の判定
では、操作用スイッチ3がOFFからONされたと判定
できることから、#8において駆動素子6をOFFし、
#9においてシャッタの開動作を行なわせる。シャッタ
の開動作の終了後、#10で駆動素子6をONし、#1
1でシャッタ状態変数Fを1にセットする。この実施例
における操作用スイッチ3は、駆動素子6が例えば短絡
事故を起こしても、確実にOFFされることになる。ま
た、電源モニタ入力10の構成は、操作用スイッチ3の
接点の数を増加させないで済む利点を含んでいる。これ
以外の機能は実施例1のものと同じである。
【0016】なお、上記の実施例は送風用モータ4をシ
ャッタに関する駆動回路の降圧負荷として用いたもので
あるが、図4に示すようにシャッタの駆動電源を制御回
路2と同一電源とすることも可能である。
【0017】実施例3. 図5と図6は本発明の他の実施例を示した換気扇に関す
る部分構成図で、電気回路については図1に示したもの
と同じである。図5と図6において、11は本体枠、1
2は本体枠11の排気開口に開閉可能に取り付けられた
シャッタで、連結体13で連結されている。14はワイ
ヤで、連結体13とシャッタ駆動モータ5のカム15と
を連結している。16はシャッタ12の開についての位
置決め突起であり、17はシャッタ12の閉時のストッ
パ突起である。シャッタ駆動モータ5はギヤーにより減
速され無通電状態においてもシャッタ12を保持可能な
保持トルクを持ち、シャッタ位置の検出素子を持たない
ため、シャッタ12の開動作又は閉動作では位置決め突
起16又はストッパ突起17にカム15が当たり内部の
クラッチ機構によりギヤーを保護する機能を持ってい
る。図7は上記のクラッチ機構の耐久性を向上させる手
段を示したもので、同図において、シャッタ状態変数F
(F=0=開,F=1=閉)としてシャッタ12の動作
状態を記憶し、動作履歴変数N(位置決め動作から開閉
動作回数)にシャッタ12の動作履歴を記憶する。この
動作履歴に応じて、毎回カム15が位置決め突起16に
あたらないように制御し、Nに設定される初期値回数に
対して、1回(図7においては初期値回数N=3なの
で、3回に一度)の位置決め動作によって、クラッチ機
構の耐久性を初期値回数倍にすることができる。
【0018】図7のフローチャートにより、上記実施例
の換気扇の動作について図4を参照しながら説明する
と、#1の判定で、操作用スイッチ3がOFFの状態で
は#3でシャッタ状態変数Fによってシャッタ閉動作を
行なうかが決定され、開状態であれば#12においてシ
ャッタ12を図6に示すストッパ突起17に当たらない
ようにシャッタ駆動モータ5に通電する。図では8秒間
の閉動作通電を行なう。#1で操作用スイッチ3がON
であれば、#2においてシャッタ状態変数Fによってシ
ャッタ開動作を行なうかが決定される。シャッタ12が
まだ閉の状態であればシャッタ開動作を行なうが、この
時、#4において動作履歴変数Nの回数によってシャッ
タ開動作時間を変更し(#6,#9)、Nの初期値回数
(図7においてはN=3)に一度だけシャッタ12を長
時間通電し(#6)、図6の位置決め突起16にカム1
5が当たるまでシャッタ駆動モータ5を回転させ、シャ
ッタ12の位置補正を行なう。つまり、位置決め突起1
6でクラッチ機構が摩耗するのはNの初期値回数(図7
においてはN=3)に一度となり、クラッチ機構の耐久
性を初期値回数倍にすることができる。
【0019】シャッタ駆動モータ5の長寿命化は、クラ
ッチ機構に負担がかかるシャッタの位置決め動作回数を
削減する方法が有効である。この実施例3に示したよう
に、シャッタ操作毎にシャッタの位置決め動作を行なわ
ず、前回までのシャッタ動作履歴から、現在のシャッタ
位置を推定し、シャッタの位置決め動作(オーバードラ
イブ)を減らすことにより、クラッチ機構の摩耗を少な
くすることができる。
【0020】
【発明の効果】以上実施例による説明からも明らかなよ
うに、この発明によれば送風用モータを、他の駆動回路
に直列に接続することで、非送風時にも他の駆動回路に
対して送風用モータが降圧負荷として働き、他の駆動回
路に低電圧電源を供給することができ、ドロッパ抵抗等
の発熱部を削減でき、回路構成も簡素になりコストが低
減する。
【0021】またこの発明における他の換気扇では、送
風用モータを、シャッタを駆動させる駆動回路を直列に
接続することで、非送風時にも駆動回路に対して送風用
モータが降圧負荷として働き、駆動回路に低電圧電源を
供給することができ、ドロッパ抵抗等の発熱部を削減で
きるうえ、操作用スイッチの操作を送風用モータの通電
状態を監視することにより認識でき、これによってシャ
ッタ動作を決定することができ、故障時において送風用
モータを確実に停止させることができるとともに、操作
接点を一回路で構成でき、信頼性も向上する。
【0022】またこの発明における換気扇のシャッタ位
置決め方法では、シャッタ駆動モータの制御を、シャッ
タの過去の動作履歴により実行することにより、シャッ
タの開閉毎に毎回クラッチ機構を滑らさせずに済むよう
にでき、位置決め動作回数を軽減できシャッタの駆動部
の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す換気扇の電気回路
図である。
【図2】 この発明の他の実施例を示す換気扇の電気回
路図である。
【図3】 図2による換気扇の制御に関するフローチャ
ートである。
【図4】 この発明のさらに他の実施例を示す換気扇の
回路構成図である。
【図5】 この発明の実施例を示す換気扇の要部につい
ての断面図である。
【図6】 この発明の実施例を示す換気扇のシャッタ駆
動モータ部分の斜視図である。
【図7】 この発明の他の実施例を示す換気扇の制御に
関するフローチャートである。
【図8】 従来例としての換気扇の電気回路図である。
【図9】 従来例としての換気扇の要部についての断面
図である。
【図10】 従来の換気扇のシャッタ駆動モータ部分の
斜視図である。
【図11】 従来例としての換気扇の回路構成図であ
る。
【符号の説明】
2 制御回路、 3 操作用スイッチ、 4 送風用モ
ータ、 5 シャッタ駆動モータ、 10 電源モニタ
入力、 12 シャッタ、 16 位置決め突起、 1
7 ストッパ突起。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風用モータに給電する回路と、その他
    の駆動回路とを有すする換気扇であって、上記送風用モ
    ータと上記その他の駆動回路とを直列に接続し、上記送
    風用モータを降圧負荷となる電源電圧調整部として構成
    し、この電源電圧調整部を介して上記その他の駆動回路
    に給電するようにしたことを特徴とする換気扇。
  2. 【請求項2】 送風用モータに給電する主回路と、シャ
    ッタを動作させる駆動回路と、換気扇の操作用のスイッ
    チとを有する換気扇であって、上記送風用モータと上記
    駆動回路とを直列に接続し、上記送風用モータを降圧負
    荷となる電源電圧調整部として構成し、この電源電圧調
    整部を介して上記駆動回路に給電するようにするととも
    に、上記操作用のスイッチの接点を上記主回路に挿入
    し、この主回路の通電状態を制御回路によって監視し、
    その通電状態に応じて上記シャッタの動作を制御したこ
    とを特徴とする換気扇。
  3. 【請求項3】 モータ駆動によるシャッタ開閉機構を備
    え、シャッタ開閉機構のシャッタ駆動部とモータ間にギ
    ヤーの損傷を防ぐためのクラッチ機構を介在させたもの
    において、上記クラッチ機構に負担のかかるシャッタの
    位置決め動作に関するシャッタ位置決め方法として、制
    御回路にシャッタ駆動回路の過去に行なったシャッタ駆
    動動作であるシャッタ動作履歴を記憶させ、前回のシャ
    ッタ駆動動作が閉であるか開であるか、閉方向や開方向
    へ長時間モータを回転させる位置決め動作から何回の開
    閉動作をおこなったかによって、前回までのシャッタ動
    作履歴から、現在のシャッタ位置を推定し、多数回に一
    度のシャッタについての位置決め動作をさせるようにし
    たことを特徴とする換気扇のシャッタ位置決め方法
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