JP2591351B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレー、E
Lディスプレーなどに利用される薄膜トランジスターの
製造方法に関する。
Lディスプレーなどに利用される薄膜トランジスターの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下図面を参照しながら、従来の薄膜ト
ランジスターの製造方法の一例について説明する。図2
は一般的な薄膜トランジスターのオーミック電極部の断
面図である。半導体層9、高濃度ド−プ半導体層10、
拡散バリア層11、そして導電層12が主要構成要素で
ある。半導体層9としてアモルファスシリコン(以下a
−Siと略称)、高濃度ド−プ半導体層10としてn+
a−Siを各々、プラズマCVDで成膜し、拡散バリア
層11としてTi、導電層12としてAlを各々スパッ
タ法で成膜する。n+a−Si膜は一般的に成膜中に、
PH3ガスを導入し、Pをドナーとして含ませた導電率
の高いa−Si膜であり、オーミック接触を得るために
設けている。しかし、このn+a−Si膜は、密着性が
弱く、成膜後の工程で剥離を発生しやすいという問題点
があった。
ランジスターの製造方法の一例について説明する。図2
は一般的な薄膜トランジスターのオーミック電極部の断
面図である。半導体層9、高濃度ド−プ半導体層10、
拡散バリア層11、そして導電層12が主要構成要素で
ある。半導体層9としてアモルファスシリコン(以下a
−Siと略称)、高濃度ド−プ半導体層10としてn+
a−Siを各々、プラズマCVDで成膜し、拡散バリア
層11としてTi、導電層12としてAlを各々スパッ
タ法で成膜する。n+a−Si膜は一般的に成膜中に、
PH3ガスを導入し、Pをドナーとして含ませた導電率
の高いa−Si膜であり、オーミック接触を得るために
設けている。しかし、このn+a−Si膜は、密着性が
弱く、成膜後の工程で剥離を発生しやすいという問題点
があった。
【0003】他の方法として、PH3ガスを放電分解
し、10keV未満の比較的低エネルギーで打ち込む方
法もあるが、高温の活性化処理を必須とする問題点があ
る。(例えば、「フラットパネル・ディスプレイ’9
0」日経BP社、pp.146〜155)。
し、10keV未満の比較的低エネルギーで打ち込む方
法もあるが、高温の活性化処理を必須とする問題点があ
る。(例えば、「フラットパネル・ディスプレイ’9
0」日経BP社、pp.146〜155)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の例で示すよう
に、CVDn+a−Si膜は、密着性が弱く、成膜後の
工程で剥離を発生しやすいという問題点があり、PH3
ガスを放電分解し、10keV未満の比較的低エネルギ
ーで打ち込む方法も、高温の活性化処理を必須とする問
題点がある。最も合理的な方法は、a−Si膜中でドナ
ーレベルを形成する金属を、a−Si膜上に形成し、ド
ーパント、拡散バリア層、配線電極層の役割を持たせる
ことである。しかし、現状では、このような金属元素、
成膜方法、膜構造は実現されていない。
に、CVDn+a−Si膜は、密着性が弱く、成膜後の
工程で剥離を発生しやすいという問題点があり、PH3
ガスを放電分解し、10keV未満の比較的低エネルギ
ーで打ち込む方法も、高温の活性化処理を必須とする問
題点がある。最も合理的な方法は、a−Si膜中でドナ
ーレベルを形成する金属を、a−Si膜上に形成し、ド
ーパント、拡散バリア層、配線電極層の役割を持たせる
ことである。しかし、現状では、このような金属元素、
成膜方法、膜構造は実現されていない。
【0005】本発明は上記課題に鑑み、電子サイクロト
ロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導体
層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジスタ
のオーミック電極を形成することを特徴とする薄膜トラ
ンジスタの製造方法を提供するものである。
ロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導体
層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジスタ
のオーミック電極を形成することを特徴とする薄膜トラ
ンジスタの製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の薄膜トランジスターの製造方法は、電子サイ
クロトロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、
半導体層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トラン
ジスタのオーミック電極を形成することを特徴とするも
のである。電子サイクロトロン共鳴プラズマは、磁場中
でマイクロ波と、電子とが共鳴現象をおこして得られる
高密度のプラズマである。無電極放電であり、マイクロ
波はマイクロ波透過窓を通じてプラズマ発生室に導入さ
れる。
に本発明の薄膜トランジスターの製造方法は、電子サイ
クロトロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、
半導体層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トラン
ジスタのオーミック電極を形成することを特徴とするも
のである。電子サイクロトロン共鳴プラズマは、磁場中
でマイクロ波と、電子とが共鳴現象をおこして得られる
高密度のプラズマである。無電極放電であり、マイクロ
波はマイクロ波透過窓を通じてプラズマ発生室に導入さ
れる。
【0007】元素の蒸着は抵抗加熱、EB加熱、レーザ
ー加熱、RF誘導加熱または、スパッター蒸着などを用
いる。プラズマ発生用のガスは、アルゴン、ネオン、ヘ
リウムなどの不活性ガス、窒素、アンモニアなどの窒化
性ガス、酸素、オゾン、N2Oなどの酸化性ガス、メタ
ンなどの炭化性ガス、および水素などの還元性ガスなど
幅広い範囲から最適なものを選択でき、2種以上のガス
を混合して用いてもよい。
ー加熱、RF誘導加熱または、スパッター蒸着などを用
いる。プラズマ発生用のガスは、アルゴン、ネオン、ヘ
リウムなどの不活性ガス、窒素、アンモニアなどの窒化
性ガス、酸素、オゾン、N2Oなどの酸化性ガス、メタ
ンなどの炭化性ガス、および水素などの還元性ガスなど
幅広い範囲から最適なものを選択でき、2種以上のガス
を混合して用いてもよい。
【0008】
【作用】本発明は上記した方法によって、薄膜トランジ
スタのオーミック電極を形成する。これは、高密度のプ
ラズマ中で、蒸着する元素がイオン化するなど励起状態
になるため、下地の半導体膜と反応し、オーミック電極
を形成する作用を示すからである。蒸着する元素は下地
半導体膜中でドナーレベル(またはアクセプターレベ
ル)を形成するもの、または下地との反応生成物(下地
がシリコンの場合シリサイドなど)がオーミック性を示
すものを選択する。
スタのオーミック電極を形成する。これは、高密度のプ
ラズマ中で、蒸着する元素がイオン化するなど励起状態
になるため、下地の半導体膜と反応し、オーミック電極
を形成する作用を示すからである。蒸着する元素は下地
半導体膜中でドナーレベル(またはアクセプターレベ
ル)を形成するもの、または下地との反応生成物(下地
がシリコンの場合シリサイドなど)がオーミック性を示
すものを選択する。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例の薄膜トランジスタの
製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1
は本発明の一実施例の薄膜トランジスタの製造方法に用
いる製造装置の構成図である。1は真空容器、2はルツ
ボ、3は電子ビーム発生用フィラメント。4は基板、5
は磁場発生用コイル、6はマイクロ波透過窓、7はマイ
クロ波発生源、8はガス導入口である。
製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1
は本発明の一実施例の薄膜トランジスタの製造方法に用
いる製造装置の構成図である。1は真空容器、2はルツ
ボ、3は電子ビーム発生用フィラメント。4は基板、5
は磁場発生用コイル、6はマイクロ波透過窓、7はマイ
クロ波発生源、8はガス導入口である。
【0010】以下に、半導体膜がa−Si膜、蒸着する
元素がチタンの場合の製法について詳述する。真空容器
1中に、ガス導入口8からアルゴンガスを導入しECR
プラズマを励起状態にする。そこへ、ルツボ2内に配置
した蒸着したい元素の塊状物に電子ビームを照射し蒸発
させる。基板上では、活性度の高いラジカルや、イオン
の効果によりオーミック電極薄膜が形成される。真空容
器を10-6Torr以下に真空引きした後、アルゴンガ
スを10SCCM導入し、5X10-4Torrのガス圧
に設定し、電子サイクロトロン共鳴プラズマを発生させ
る。マイクロ波のパワーは、200Wに設定した。基板
温度は約150℃である。
元素がチタンの場合の製法について詳述する。真空容器
1中に、ガス導入口8からアルゴンガスを導入しECR
プラズマを励起状態にする。そこへ、ルツボ2内に配置
した蒸着したい元素の塊状物に電子ビームを照射し蒸発
させる。基板上では、活性度の高いラジカルや、イオン
の効果によりオーミック電極薄膜が形成される。真空容
器を10-6Torr以下に真空引きした後、アルゴンガ
スを10SCCM導入し、5X10-4Torrのガス圧
に設定し、電子サイクロトロン共鳴プラズマを発生させ
る。マイクロ波のパワーは、200Wに設定した。基板
温度は約150℃である。
【0011】次に、他の実施例として、ジルコニウム、
バナジウムの成膜についても同様に行った。(表1)に
実施例の薄膜トランジスターの特性を示す。同表に、電
子サイクロトロン共鳴プラズマを照射せず、通常の真空
蒸着による場合も比較のために示す。絶縁膜は窒化シリ
コン膜、ゲート電極はCr膜を用いている。同表から明
かなように、本発明の方法により、高濃度ドープ層を省
略しても、十分実用的なオーミック電極が得られてい
る。
バナジウムの成膜についても同様に行った。(表1)に
実施例の薄膜トランジスターの特性を示す。同表に、電
子サイクロトロン共鳴プラズマを照射せず、通常の真空
蒸着による場合も比較のために示す。絶縁膜は窒化シリ
コン膜、ゲート電極はCr膜を用いている。同表から明
かなように、本発明の方法により、高濃度ドープ層を省
略しても、十分実用的なオーミック電極が得られてい
る。
【0012】
【表1】
【0013】以上の実施例に述べたように、本発明の薄
膜トランジスターの製造方法では、電子サイクロトロン
共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導体層へ
の接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジスタのオ
ーミック電極を形成することを特徴とする薄膜トランジ
スタの製造方法を提供するものである。
膜トランジスターの製造方法では、電子サイクロトロン
共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導体層へ
の接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジスタのオ
ーミック電極を形成することを特徴とする薄膜トランジ
スタの製造方法を提供するものである。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明では、電子サイクロ
トロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導
体層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジス
タのオーミック電極を形成することを特徴とする薄膜ト
ランジスタの製造方法を実現する。その結果、高活性な
電子サイクロトロン共鳴プラズマの作用で、高濃度ドー
プ層を省略したオーミック接触の形成が可能になるとい
う効果を示す。
トロン共鳴プラズマを基板に作用させると同時に、半導
体層への接触層となる元素を蒸着させ、薄膜トランジス
タのオーミック電極を形成することを特徴とする薄膜ト
ランジスタの製造方法を実現する。その結果、高活性な
電子サイクロトロン共鳴プラズマの作用で、高濃度ドー
プ層を省略したオーミック接触の形成が可能になるとい
う効果を示す。
【図1】本発明の一実施例の薄膜トランジスターの製造
方法に用いられる薄膜製造装置の構成図である。
方法に用いられる薄膜製造装置の構成図である。
【図2】一般的な薄膜トランジスターのオーミック電極
部の断面図である。
部の断面図である。
1 真空容器 2 ルツボ 3 電子ビーム発生用フィラメント 4 基板 5 磁場発生用コイル 6 マイクロ波透過窓 7 マイクロ波発生器 8 ガス導入口
Claims (3)
- 【請求項1】 電子サイクロトロン共鳴プラズマを基板
に作用させると同時に、半導体層への接触層となる元素
を蒸発させ、薄膜トランジスタのオーミック電極を形成
することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項2】 元素がチタニウム、ジルコニウム、バナ
ジウムのいずれかであることを特徴とする請求項1記載
の薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項3】 半導体層がアモルファスシリコン薄膜で
あることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜トラ
ンジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40575290A JP2591351B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40575290A JP2591351B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04223333A JPH04223333A (ja) | 1992-08-13 |
JP2591351B2 true JP2591351B2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=18515364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40575290A Expired - Fee Related JP2591351B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2591351B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009088323A (ja) * | 2007-10-01 | 2009-04-23 | Ulvac Japan Ltd | バリア膜の形成装置およびバリア膜の形成方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6197823A (ja) * | 1984-10-18 | 1986-05-16 | Fujitsu Ltd | 半導体装置の製法 |
JPS6265418A (ja) * | 1985-09-18 | 1987-03-24 | Fujitsu Ltd | 高融点金属シリサイド膜の形成方法 |
JPH01104763A (ja) * | 1987-10-16 | 1989-04-21 | Canon Inc | 金属化合物薄膜の製造方法 |
JPH02282472A (ja) * | 1989-04-21 | 1990-11-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 薄膜製造装置 |
JPH0390568A (ja) * | 1989-08-31 | 1991-04-16 | Ricoh Co Ltd | プラズマ処理装置 |
-
1990
- 1990-12-25 JP JP40575290A patent/JP2591351B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04223333A (ja) | 1992-08-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |