JP2591036B2 - 入出力制御方法 - Google Patents

入出力制御方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、外部記憶装置を備えた情報処理システムに
おける入出力制御方法に関し、特に一度の入出力動作で
多量のデータを扱うシステムに好適な入出力制御方法に
関する。
〔従来の技術〕
従来の入出力制御方式としては、例えば、特開昭61−
282918号公報に開示されている方式が知られている。こ
の方式は、各入出力要求にプライオリティ(優先度)を
つけて、入出力要求を不可分の単位として扱い、プライ
オリティにより実行順序を制御しており、どのようなプ
ライオリティの入出力要求も、一度起動されると終了す
るまで他の入出力要求の影響は受付けなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、一度の入出力動作により複数ブロッ
クを扱う際に、入出力資源が当該入出力動作により長時
間にわたり占有されることにより、当該入出力要求より
優先度の高い入出力要求を長時間待たせるという点につ
いては配慮されておらず、優先度の高い入出力要求を発
行したタスクの応答時間を遅延させるという問題があっ
た。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、従来の入出力制御方式における上述の
如き問題を解消し、優先度の高い入出力要求を迅速に処
理することにより、当該入出力要求を発行したタスクの
応答時間を短縮可能とする入出力制御方法を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上述の目的は、中央処理装置と主記憶装置と
チャネルおよび外部記憶装置を有し、該外部記憶装置と
上記主記憶装置との間で上記チャネルを介して入出力を
行い、入出力要求の処理機能として、先読み機能と、一
度の入出力要求において複数ブロックを指定可能な情報
処理システムにおける入出力制御方法において、上記先
読み機能による先読み要求処理時に所定量の先読みブロ
ックを処理する毎に、上記チャネルに、前記中央処理装
置に対する連絡を発生させ、該連絡を契機として、処理
実行中の前記先読み要求と該先読み要求が占有している
入出力資源の割当てを待つ入出力要求とを所定の基準に
従って比較し、優先させるべき入出力要求を決定し、処
理実行中の前記先読み要求の優先度が低い場合、チャネ
ル・コマンド・ワード(以下、「CCW」という)により
記述された前記処理実行中の先読み要求の、コマンド・
チェーン・ビットがオフ状態であるCCWの処理により、
該処理実行中の先読み要求を中断するようにしたことを
特徴とする入出力制御方法によって達成される。
また、上記入出力制御方法において、上記CCWにより
記述された前記処理実行中の先読み要求が、所定量のブ
ロック数毎に、前記CCWのコマンド・チェーン・ビット
をオフ状態にするとともに、処理再開のための位置決め
用CCWを有し、中断された前記先読み要求を、該位置決
め用CCWの先頭から再開するようにすることにより、中
断した先読み要求を、正常に終了させることが可能とな
る。
〔作用〕
本発明に係わる入出力制御方法においては、一定の基
準を設けることにより入出力要求の間に優先度を設定
し、入出力動作中の入出力要求よりも優先度の高い入出
力要求が当該入出力動作の終了待ち状態にあるかを判定
し、終了待ち状態にあれば、実行中の入出力要求を中断
して、終了待ち状態にある優先度の高い入出力要求を実
行できるようにするので、当該入出力要求を発行したタ
スクの応答時間を短縮することができる。また、中断し
た入出力要求は、当該入出力要求で中断しなければ次に
処理するはずのブロックに位置付けてから再開すること
も可能であるので、完結することができる。
なお、上記実行中の入出力要求の中断もしくはその再
開処理については、CCWにより記述された入出力要求
の、コマンド・チェーン・ビットがオフ状態のCCWの処
理、および、処理再開のための位置決め用CCWの先頭位
置からの再開処理によっている。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は、本発明の一実施例を示す情報処理システム
201の構成図である。本システムは、中央処理装置(CP
U)202と主記憶装置203,チャネル204および外部記憶装
置205により構成されている。
第3図は、入出力要求の処理の流れの概要を示す図で
ある。入出力要求は、受付けられた後、各入出力要求毎
に固定的に決まっている優先度に応じて、入出力キュー
301,302に登録される。この際、優先度の高い入出力要
求は、優先入出力キュー301に登録し、優先度の低い入
出力要求は、非優先先出力キュー302に登録される。
各入出力要求間の実行順序は、入出力スケジューラが
決定する。入出力スケジューラは、優先入出力キュー30
1に登録された入出力要求を先に起動し、優先入出力キ
ュー301に入力要求が登録されていない場合に、非優先
入出力キュー302に登録された入出力要求を起動する。
入出力動作は、同時には一つの入出力要求しか実行でき
ない。また、非優先入出力実行中は、チャネルがCPUに
対して適当な間隔で割込み、303を発生させる。
非優先入出力キュー302から選択した入出力要求を実
行中に、優先入出力キュー301に入出力要求が登録され
た場合には、入出力割込みを契機に起動される、第1図
に示す過程により、非優先入出力を中断した後に、入出
力スケジューラが優先入出力を起動する。第1図の過程
は、入出力動作と並行して動作可能である。
以下、第1図に示す入出力制御方法について詳細に説
明する。
CPU202は、入出力割込みを受付けると、入出力要求中
断判定処理10を起動する。本システムでCPU202が受付け
る入出力割込みには、入出力終了割込み(TI)と、非優
先入出力要求実行中にチャネルがプログラム制御割込み
(PCI)フラグがオン状態のCCW(Channel Command Wor
d)を読込んだときに発生させるプログラム制御割込み
(PCI)303の二種類がある。
入出力割込みは特定の場所で受付けられ、割込み種別
判定ステップ11において、TIかPCIかにより、以降の処
理ルートが区別される。なお、これ以外の場合には処理
を終了する。
PCI303を受付けた場合には、外部記憶装置待ち入出力
要求検査ステップ12において、実行中の非優先入出力要
求が占有する外部記憶装置205の解放を待つ入出力要求
が存在するか否かを検査する。存在しない場合にはチャ
ネル待ち入出力要求検査ステップ14に制御を流す。ま
た、存在する場合には優先度検査ステップ13に制御を渡
す。
優先度検査ステップ13では、当該外部記憶装置解放待
ち入出力要求が優先入出力要求であるか否かを検査す
る。優先入出力要求であれば、入出力要求中断処理20に
制御を渡す。また、非優先入出力要求であれば、チャネ
ル待ち入出力要求検査ステップ14に制御を渡す。チャネ
ル待ち入出力要求検査ステップ14では、実行中の非優先
入出力要求が占有するチャネルの解放を待つ入出力要求
が存在するか否かを検査する。存在しない場合にはPCI3
03受付け後の処理は終了する。また、存在する場合には
優先度検査ステップ15に制御を渡す。優先度検査ステッ
プ15では、上記チャネル解放待ち入出力要求が優先入出
力要求であるか否かを検査する。優先入出力要求であれ
ば入出力要求中断処理20に制御を渡す。また、非優先入
出力要求であればPCI303受付け後の処理は終了する。
上記入出力要求中断処理20について説明する。前提と
して、CCWで構成されるチャネル・プログラム401を第4
図に示す。チャネル・プログラム401では、複数の読込
み(Read)CCWの間に、適当な間隔でTIC(Transfer In
Channel)CCW403が入っている。このCCW403のコマンド
・チェーン・ビットは、オフになっている。各TIC・CCW
403が、CCWコマンド・チェーンの切断ポイントになる。
中断点決定ステップ21では、PCI303受付け時に実行中
であるCCWに最も近い切断ポイント(次に通過する切断
ポイント)を選択する。但し、切断処理終了までに該切
断ポイントを通過しないように考慮する。切断ポイント
の選択が終了すると、CCWコマンド・チェーン切断処理
ステップ22に制御が渡る。ここで、第4図に示す如く、
中断処理前CCW群401のTIC・CCW403のコマンド・コード
をNO−OP(No Operation)に変更する。中断処理後CCW
群402では、切断ポイントでCCWコマンド・コードを、TI
CからNO−OPに変更したCCW404のコマンド・チェーン・
ビットがオフであるので、該CCW404を実行後、チャネル
・プログラム402の実行が中断する。
一方、TIを受付けた場合には、割込み種別判定ステッ
プ11においてTIであることを検出し、終了待ち入出力要
求スケジュール処理40に制御を渡し、TIを発生した入出
力要求が占有する入出力資源(外部記憶装置205,チャネ
ル204等)を解放し、入出力資源解放待ちの入出力要求
を起動する。中断した非優先入出力要求を再開しない場
合は、以上でTI受付け後の処理を終了する。
上記実施例によれば、優先入出力要求を非優先入出力
要求より迅速に処理できる。
次に、中断した非優先入出力要求を、後程再開するた
めの処理について述べる。
PCI303受付け後の処理は、上述の再開しない場合と同
様であるので、TI受付け時の処理についてのみ述べる。
TI受付け時には、割込み種別判定ステップ11において
TIであることを検出し、終了待ち入出力要求スケジュー
ル処理40に制御を渡す。終了待ち入出力要求スケジュー
ル処理40は、TIを発生した入出力要求が占有する入出力
資源を解放し、該入出力資源の解放待ち入出力要求を起
動する。起動後、正常終了判定ステップ51に制御を渡
す。前述の如く、正常終了のTIであれば以上でTI受付け
後の処理を終了するが、中断終了のTIの場合は、再開有
無の検査ステップ52に進み、再開有りということで、制
御を中断入出力要求再開処理30に渡す。
中断入出力要求を後程再開する場合には、チャネル・
プログラム501が、第5図に示す如く構成されている。
すなわち、第4図に示した切断ポイントであるTIC・CCW
503の後に、位置決め用CCW群505を追加している。通常
の場合は、この位置決め用CCW群505は、切断ポイントの
TIC・CCW503により実行が回避されるが、中断終了のTI
発生時には、チャネル・プログラム502は、NO−OPに変
更したCCW504で実行が中断している。
入出力資源は、終了待ち入出力要求スケジュール処理
40において既に解放され、別の入出力要求が起動されて
いるので、中断入出力要求を再開するには、入出力資源
の確保,位置決め等の処理が必要になる。そのため、位
置決め用CCW設定ステップ31で、位置決め用CCW群内の未
設定情報を設定し、実行開始CCW設定ステップ32で、処
理の再開は切断ポイントの次にある位置決め用CCW群505
から始められるようにする。
入出力資源を確保するために、再度入出力スケジュー
ラにより起動されなければならない。そこで、入出力要
求再発行ステップ33で、第3図に示す中断入出力要求の
ルート304に従って、再び非優先入出力キュー302に登録
する。
本実施例によれば、切断ポイントにおいて中断した非
優先入出力要求を、処理の欠落なく再開し要求通り終了
することができる。
上記実施例は一例として示したものであり、本発明は
これに限定されるべきものではない。例えば、第5図に
示した位置決め用CCW群505は、必ずしも、TIC・CCW503
の直後にある必要はなく、他の任意の場所に置くことが
できる。
〔発明の効果〕
以上詳細に述べた如く、本発明によれば、中央処理装
置と主記憶装置とチャネルおよび外部記憶装置を有し、
該外部記憶装置と上記主記憶装置との間で上記チャネル
を介して入出力を行い、入出力要求の処理機能として、
先読み機能と、一度の入出力要求において複数ブロック
を指定可能な情報処理システムにおける入出力制御方法
において、上記先読み機能による先読み要求処理時に所
定量の先読みブロックを処理する毎に、上記チャネル
に、前記中央処理装置に対する連絡を発生させ、該連絡
を契機として、処理実行中の前記先読み要求と該先読み
要求が占有している入出力資源の割当てを待つ入出力要
求とを所定の基準に従って比較し、優先させるべき入出
力要求を決定し、処理実行中の前記先読み要求の優先度
が低い場合、CCWにより記述された前記処理実行中の先
読み要求の、コマンド・チェーン・ビットがオフ状態で
あるCCWの処理により、該処理実行中の先読み要求を中
断するようにして、優先度の高い入出力要求を迅速に処
理することにより、当該入出力要求を発行したタスクの
応答時間を短縮可能とする入出力制御方法を実現できる
という顕著な効果を奏するものである。
また、上記入出力制御方法において、上記CCWにより
記述された前記処理実行中の先読み要求が、所定量のブ
ロック数毎に、前記CCWのコマンド・チェーン・ビット
をオフ状態にするとともに、処理再開のための位置決め
用CCWを有し、中断された前記先読み要求を、該位置決
め用CCWの先頭から再開するようにしたので、中断した
先読み要求を、正常に終了させることが可能となるとい
う効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す処理フローチャート、
第2図は実施例の情報処理システムの構成図、第3図は
実施例の入出力要求の処理の流れの概要を示す図、第4
図は実施例で中断した入出力要求の処理を再開しない場
合のチャネル・プログラムを示す図、第5図は中断した
入出力要求の処理を再開する場合のチャネル・プログラ
ムを示す図である。 10:入出力要求中断判定処理、11:割込み種別判定ステッ
プ、12:外部記憶装置待ち入出力要求検査ステップ、13,
15:優先度検査ステップ、14:チャネル待ち入出力要求検
査ステップ、20:入出力要求中断処理、21:中断点決定ス
テップ、22:CCWコマンド・チェーン切断処理ステップ、
30:中断入出力要求再開処理、31:位置決め用CCW設定ス
テップ、32:実行開始CCW設定ステップ、33:入出力要求
再発行ステップ、40:終了待ち入出力要求スケジュール
処理、51:正常終了判定ステップ、52:再開有無検査ステ
ップ、201:情報処理システム、202:CPU、203:主記憶装
置、204:チャネル、205:外部記憶装置、301:優先入出力
キュー、302:非優先入出力キュー、303:PCI。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高崎 繁夫 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所システム開発研究所 内 (72)発明者 山口 康隆 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所システム開発研究所 内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央処理装置と主記憶装置とチャネルおよ
    び外部記憶装置を有し、該外部記憶装置と前記主記憶装
    置との間で前記チャネルを介して入出力を行い、入出力
    要求の処理機能として、先読み機能と、一度の入出力要
    求において複数ブロックを指定可能な情報処理システム
    における入出力制御方法において、前記先読み機能によ
    る先読み要求処理時に所定量の先読みブロックを処理す
    る毎に、前記チャネルに、前記中央処理装置に対する連
    絡を発生させ、該連絡を契機として、処理実行中の前記
    先読み要求と該先読み要求が占有している入出力資源の
    割当てを待つ入出力要求とを所定の基準に従って比較
    し、優先させるべき入出力要求を決定し、処理実行中の
    前記先読み要求の優先度が低い場合、チャネル・コマン
    ド・ワードにより記述された前記処理実行中の先読み要
    求の、コマンド・チェーン・ビットがオフ状態であるチ
    ャネル・コマンド・ワードの処理により、該処理実行中
    の先読み要求を中断するようにしたことを特徴とする入
    出力制御方法。
  2. 【請求項2】前記チャネル・コマンド・ワードにより記
    述された前記処理実行中の先読み要求が、所定量のブロ
    ック数毎に、前記チャネル・コマンド・ワードのコマン
    ド・チェーン・ビットをオフ状態にするとともに、処理
    再開のための位置決め用チャネル・コマンド・ワードを
    有し、中断された前記先読み要求を、該位置決め用チャ
    ネル・コマンド・ワードの先頭から再開するようにした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の入出力制
    御方法。
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