JP2590490B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2590490B2
JP2590490B2 JP62256811A JP25681187A JP2590490B2 JP 2590490 B2 JP2590490 B2 JP 2590490B2 JP 62256811 A JP62256811 A JP 62256811A JP 25681187 A JP25681187 A JP 25681187A JP 2590490 B2 JP2590490 B2 JP 2590490B2
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亨 大岩
裕二 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両用交流発電機に関し、とくにスリップ
リングおよびブラシの冷却性の改良にかかわる。
[従来の技術] 実公昭62-6830号公報に開示された車両用交流発電機
は、スリップリングおよびブラシが高温の発熱体である
整流器の近傍に配置され、ロータコアの発熱も伝熱さ
れ、車両用交流発電機に用いられるスリップリングおよ
びブラシは、受熱影響が非常に大きいものとなってい
る。しかも上記スリップリングを囲むスリップリングカ
バーは、スリップリングおよびブラシに直接水が浸入す
るのを防止するように密閉構造となっているため、冷却
されずに熱がこもりスリップリングおよびブラシの温度
が上昇し、スリップリングおよびブラシの異常摩耗を誘
引するという問題点があった。
そこで、実開昭58-51663号公報においては、整流器の
冷却のためにリアカバーに形成された吸入口から冷却風
を吸入し、スリップリングカバーおよびブラシホルダと
リアカバーとの間隙に配されたラビリンスパッキンとブ
ラシホルダとにより形成された迷路部を通過させて、ス
リップリングおよびブラシを冷却する冷却構造が開示さ
れている。
[発明が解決しようとする問題点] また、上記車両用交流発電機は、迷路部がラビリンス
パッキンとブラシホルダとにより形成されているので、
迷路部の流路の断面積が小さいため、充分な冷却風を得
ることができず、スリップリングおよびブラシが異常摩
耗を生ずるという問題点があった。
さらに、スリップリング111の冷却構造を有する車両
用交流発電機100は、第15図に示すごとく、エンドフレ
ーム113の吸入気穴114の内周側の位置に設けたスリップ
リングカバー115の溝116と、リアベアリングボックス11
7とから構成されるダクト161、スリップリングカバー11
5内の通風路162とからなり、回転軸118に対して径方向
に向って開口するノズル163を設けた構成が考えられ
る。
この車両用交流発電機100は、整流器119を冷却した風
流121が図示矢印方向に流れるとき、霧吹き原理によ
り、通風路162を図示矢印方向に流れる風流122を発生さ
せ、スリップリング111を冷却している。
しかるに、上記構成の従来の車両用交流発電機100で
は、とくに回転軸118が低速度で回転し、整流器119を冷
却した風流の速度か低いとき、あるいはエンドフレーム
113の吸入気穴114を大きくするなどの設計変更がなされ
ると、ダクト161のノズル163付近の整流器119を冷却し
た風流の速度が低下するために、通風路162を流れる風
流が減少し、スリップリングの冷却効果が著しく定価す
るという問題点があった。
本発明は、カバー部材内を流れる風流を安定させ、ス
リップリングおよびブラシの冷却を効率良く行うことの
可能な車両用交流発電機の提供を目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、車両用エンジンにより駆動される回転軸に
固着され、ロータコイルを巻装したロータコアと、この
ロータコアの一端面上の外周部に、環状に配列された複
数の冷却翼を有する冷却用遠心式ファンと、この遠心式
ファンの回転により冷却風を吸引する吸引口、およびこ
の吸引された冷却風を吐出する吐出口を有し、前記ロー
タコアおよび前記遠心式ファンを収納すると共に、前記
回転軸の一端を突出させて支持するフレームと、前記回
転軸の一端に固定されたスリップリングおよびこのスリ
ップリング上を摺動するブラシを含み前記ロータコイル
に給電する集電装置であって、前記ブラシを保持するブ
ラシホルダおよび前記スリップリングを覆うスリップリ
ングカバーを含むカバー部材により、前記スリップリン
グおよび前記ブラシへの被水を防止する集電室を前記フ
レームの外側に区画してなる集電装置とを備え、前記カ
バー部材は、前記スリップリングと前記ブラシとを冷却
する冷却風を前記集電室内に吸入する吸気口と、一端が
前記集電室内に連通し、前記集電室から前記フレームの
内側まで延在して、他端が前記複数の冷却翼の径方向内
周側の空間で開口し、前記複数の冷却翼の径方向内周側
の空間に発生する負圧により前記吸気口から前記集電室
を通る風流を発生させるダクトとを備えたことを特徴と
する。
また、前記フレームには、前記回転軸を支持するベア
リングと、このベアリングを保持するベアリングホルダ
とを含む軸受装置が固定されており、前記軸受装置に沿
って前記フレームの外側から前記フレームの内側にかけ
て前記ダクトが形成されていることを特徴とする特許請
求の範囲第1項に記載の車両用交流発電機を採用するよ
うにしても良い。
また、前記カバー部材は、複数の部材により共同して
前記集電室を区画しており、各部材の間の隙間には、シ
ール部材が設けられていることを特徴とする特許請求の
範囲第1項または第2項に記載の車両用交流発電機を採
用するようにしても良い。
また、前記シール部材は、前記吸気口の前記集電室側
を覆うように延在し、前記吸気口から前記集電室に連通
する迷路を形成する延長壁部を有することを特徴とする
特許請求の範囲第3項に記載の車両用交流発電機を採用
するようにしても良い。
また、前記カバー部材は、前記フレームに連結された
リアカバーを含み、 前記吸気口は前記リアカバーに形成されていることを
特徴とする特許請求の範囲第3項または第4項に記載の
車両用交流発電機を採用するようにしても良い。
また、前記リアカバーは、そのリア側面より軸方向外
方に突出した断面形状が略コの字状の突起部であって、
その付根に前記吸気口が開口した突起部を有し、前記シ
ール部材は、前記突起部の裏側の凹部内に入り込み、水
の浸入を防止するろうと状の筒壁部を有し、前記吸気口
からこの筒壁部内のろうと状通路を通して前記集電室に
冷却風を吸入することを特徴とする特許請求の範囲第5
項に記載の車両用交流発電機を採用するようにしても良
い。
[作用] 本発明によれば、回転軸が車両用エンジンにより駆動
されると、ロータコア、さらに遠心式ファンも一体的に
回転する。このとき、回転軸の回転速度に比例して遠心
式冷却ファンの複数の冷却翼の径方向内周側の空間に負
圧が発生する。そして、一端がブラシホルダおよびスリ
ップリングカバーを含むカバー部材により形成される集
電室内に連通し、集電室からフレームの内側まで延在し
て、他端が複数の冷却翼の径方向内周側の空間で開口し
たダクトを設けているので、前記負圧によりカバー部
材、特に吸気口から集電室を通る風流が発生する。
したがって、スリップリングおよびブラシに対して、
風流がスリップリングカバー内に独立して発生され、こ
の風流によってスリップリングおよびブラシが、整流器
等の他の部品を冷却した風流によって冷却されるのでは
なく、ダクトなどによって形成される、整流器等の他の
部品を冷却する風流が通過する通路と独立した風流通路
を通過する風流にて冷却される。それによって、スリッ
プリングおよびブラシを冷却するべき、スリップリング
カバー内に他の部品の冷却に左右されることがない安定
した独立風流が発生することとなる。
[発明の効果] 本発明は、ブラシホクダおよびスリップリングカバー
を含むカバー部材内、特にスリップリングおよびブラシ
への被水を防止する集電室内に安定した風流を発生させ
ることにより、スリップリングおよびブラシの冷却を効
率良く行うことができる。このため、スリップリングと
ブラシとの摺動部分の異常摩耗を防止できるので、スリ
ップリングまたはブラシの寿命を大幅に向上することが
できる。
[実施例] 本発明の車両用交流発電機の実施例を図に基づき説明
する。
第1図ないし第6図は本発明の第1実施例を示す。
第1図および第2図は本発明の第1実施例を適用した
自動車用オルタネータを示す。第1図では、図示上方が
地方向とされ、図示下方が天方向とされている。
自動車用オルタネータ1は、フロントフレーム10、リ
アフレーム11、およびリアカバー12内に収納されてい
る。またオルタネータ1は、フロントフレーム10の内周
壁に設けられた固定子13、該固定子13に対向して配され
た回転子14、およびリアフレーム11とリアカバー12との
間に取付けられた整流器15からなる。
リアフレーム11は、第3図および第4図にも示すごと
く、側面に冷却風吸引口11a、外周面に吐出口11b、およ
び中央部に回転軸16を挿通する穴11cが形成されてい
る。また、冷却風吸引口11aと穴11cとの間の壁部11dの
下方には、フロント側面に径方向溝11eと軸方向溝11fと
が形成された鉤状部11gが一体成形されている。また、
リアフレーム11のフロント側端部には、シール部材11h
を介してベアリングホルダ23が固着されている。
ベアリングホルダ23は、第4図にも示すごとく、ベア
リング16bを保持する筒状部23a、該筒状部23aのリア側
端部より径方向外周側に折曲げられたリング状部23b、
および該リング状部23bより延設され、リアフレーム11
に連結される連結部23cからなり、ベアリング16bと共に
軸受装置を構成する。リング状部23bの外周は、リアフ
レーム11の鉤状部11gの軸方向溝11fの形成位置より内周
側に位置するように形成されている。
ベアリングホルダ23は、リアフレーム11の鉤状部11g
の径方向溝11eと軸方向溝11fとを伴って、遠心式ファン
22の冷却翼22aの内周に発生する負圧によりスリップリ
ング17,18に風流を発生させる風流発生ダクト24を構成
する。
風流発生ダクト24は、スリップリング17、18とブラシ
25a、25bとの摺動部分への被水を防止する集電室を形成
するもので、径方向ダクト24a、該径方向ダクト24aの外
周端より延設された軸方向ダクト24b、および該軸方向
ダクト24bのフロント側端に形成されたノズル24cとから
なる。
径方向ダクト24aは、リアカバー12の吸入口12aに連通
し、リアフレーム11の鉤状部11gの径方向溝11eとベアリ
ングホルダ23のリング状部23bとに囲まれている。軸方
向ダクト24bは、リアフレーム11の鉤状部11gの軸方向溝
11fとベアリングホルダ23の筒状部23aとに囲まれてい
る。ノズル24cは、負圧の発生する遠心式ファン22の複
数の冷却翼22aの径方向内周側の空間で、すなわち、複
数の冷却翼22aに囲まれた空間内で開口すると共に、リ
アフレーム11の冷却風吸引口11aの内周部で開口してい
る。
リアカバー12の側面には、整流器15に冷却風を導く冷
却風吸入口12aが形成されている。また、リアカバー12
の側面の中央部には、図示右方向に突設された半円形の
突起部12bと、該突起部12bの下方にその突起部12bとほ
ぼ同じ高さに突設された庇部12cと、該庇部12cの直下で
開口する冷却風の吸気口12dとが形成されている。この
リアカバー12の突起部12bのフロント側は、凹状部12eと
されている。
固定子13は、スロットを打抜いた硅素鋼板を積層して
なるステータコア13aおよび一極あたり3相が巻かれた
3相交流発電方式のステータコイル13bからなる。
回転子14は、回転軸16と、該回転軸16のリア側端部の
外周に固定され、リアフレーム11の外側に配されたスリ
ップリング17、18と、回転軸16のほぼ中央部の外周に固
定され、ロータコイル19を巻装したランデル形状のロー
タコア20とを備える。
回転軸16は、フロントフレーム10およびリアフレーム
11にベアリング16a,16bを介して回転自在に支持されて
おり、フロント側端部には、自動車用エンジン(図示せ
ず)にベルト(図示せず)を介して連結するプーリ16c
が取付けられている。
ロータコア20は、フロント側に冷却用斜流式ファン21
を固着し、リア側に冷却用遠心式ファン22を固着してい
る。斜流式ファン21は、多数の冷却翼21a、および該冷
却翼21aを支持する支持板21bを有する。遠心式ファン22
は、多数の冷却翼22a、および該冷却翼22aを支持する支
持板22bを有する。
スリップリング17、18の外周には、リアフレーム11に
シール部材11jを介して取付けられたブラシホルダ25お
よびスリップリングカバー26が配されている。
ブラシホルダ25内には、回転中のスリップリング17、
18と電源(図示せず)とを接続するブラシ25a、25bと、
該ブラシ25a、25bをスリップリング17、18へ付勢するブ
ラシスプリング25c、25dを収納している。なお、ブラシ
25a、25bはスリップリング17、18と共にロータコイル19
に給電する集電装置を構成する。
スリップリングカバー26は、樹脂成形によりブラシホ
ルダ25に一体的に形成され、スリップリング17、18を囲
む筒状部26a、および該筒状部26aのブラシホルダ25の反
対側に窓部26bを備える。
筒状部26aの内部は、スリップリング17、18およびブ
ラシ25a、25bを冷却する冷却風のダクトとされている。
窓部26bは、ブラシ25a、25bをスリップリング17、18お
よびブラシスプリング25c、25dを組付けるために用いら
れ、組付け後には、シール部材(図示せず)により塞が
れる。
ブラシホルダ25およびスリップリングカバー26のリア
側端部とリアカバー12との間隙には、シール部材を構成
するゴム製のラビリンスパッキン27が装着されている。
ラビリンスパッキン27は、第5図および第6図にも示
すごとく、外周に突起27a、27bを形成した円筒状部27
c、該円筒状部27cのフロント側面に形成された溝部27
d、円筒状部27cのリア側面に形成された溝部27e、およ
び円筒状部27c内に設けた半円状壁部27fを有する。
半円状壁部27fは、円筒状部27cの内部をほぼ半分程度
覆うように形成され、リアカバー12の吸気口12dから円
筒状部27cの開口部27gが見えないようになっている。ま
た半円状壁部27fは、リアカバー12の凹状部12eに対応し
た位置に形成され、凹状部12eに指向した先端部27h、吸
気口12dの下端に対応するように傾斜した付根部27iを有
する。ラビリンスパッキン27の半円状壁部27fと、リア
カバー12の突起部12b、庇部12c、吸気口12dおよび凹状
部12eとの間隙は、スリップリング17、18への水、泥、
塵等の浸入を防止するスリップリングカバー26の浸入防
止手段である迷路27jとされている。
ここで、ラビリンスパッキン27の円筒状部27cのフロ
ント側面は、スリップリングカバー26の筒状部26aのリ
ア側端面に圧接し、円筒状部27cのリア側面は、リアフ
レーム11のフロント側面に圧接されている。このため、
ラビリンスパッキン27は、軸方向に撓んでブラシホルダ
25およびスリップリングカバー26とリアカバー12との間
からスリップリングカバー26内に水、泥、塵等の浸入を
防止できる。またラビリンスパッキン27は、スリップリ
ングカバー26の外周側からのスリップリング17、18への
冷却風、水、泥、塵等の浸入を防止できる。
本実施例のオルタネータ1の作用を図に基づき説明す
る。
プーリ16cにエンジンの回転がベルトを介して伝達さ
れると、回転軸16がエンジンの回転速度に比例した回転
速度で回転を始める。そして、回転軸16の回転により、
回転軸16のリア側端部の外周に固定されたスリップリン
グ17、18と、回転軸16のほぼ中央部の外周に固定された
ロータコア20とが回転軸16と一体的に回転する。さら
に、ロータコア20のフロント側に固着された斜流式ファ
ン21、およびリア側に固着された遠心式ファン22も回転
軸16との一体回転を始める。
このとき、遠心式ファン22の回転によりリアカバー12
の側面上部に形成された冷却風吸入口12aより整流器15
に冷却風aが導びかれ、整流器15が冷却される。そし
て、整流器15を冷却した風流bは、リアフレーム11の側
面中央部に形成された吸引口11aからリアフレーム11内
に流入し、遠心式ファン22により、ステータコイル13b
を冷却しつつ、リアフレーム11の外周面に形成された吐
出口11bより吐出される。
このとき、遠心式ファン22の回転により遠心式ファン
22の冷却翼22aの内周に囲まれた空間内に負圧が発生す
る。ここで、風流発生ダクト24のノズル24cは、この遠
心式ファン22の冷却翼22aに囲まれた空間内で開口する
ように設けられている。このため、風流発生ダクト24内
に存在していた空気が遠心式ファン22の冷却翼22aに囲
まれた空間内に吸引される。さらに、遠心式ファン22の
冷却翼22aに囲まれた空間内に、風流発生ダクト24に連
通したスリップリングカバー26内の空気、およびリアカ
バー12のリア側面の中央部に形成された吸気口12d付近
に存在していた空気が吸引される。
したがって、リアカバー12の中央部に形成された吸気
口12dより迷路27jを経て冷却風cが整流器15を冷却した
後にスリップリングカバー26内に流入するものでなく、
整流器15によ暖められたりせず、直接スリップリングカ
バー26内に流入させて、スリップリングカバー26内の温
度を低減する。そして、風流発生ダクト24の径方向ダク
ト24a内に風流dが流入し、軸方向ダクト24bを経てノズ
ル24cより、風流eが遠心式ファン22の冷却翼22aに囲ま
れた空間内に吐出される。
すなわち、整流器15を冷却した風流bの速度に左右さ
れることなく、スリップリングカバー26内に安定した風
流を発生させることができる。スリップリング17、18お
よびブラシ25a、25bの冷却を効率良く行うことができ、
スリップリング17、18およびブラシ25a、25bの異常摩耗
を防止でき、スリップリング17、18とブラシ25a、25bと
の摩耗により生ずる摩耗粉を排出でき、ブラシ25a、25b
の寿命を大幅に向上することができる。
本実施例のように、リアカバー12とラビリンスパッキ
ン27を天地方向に装着した場合には、ラビリンスパッキ
ン27の半円状壁部27fと、リアカバー12の突起部12b、庇
部12c、吸気口12dおよび凹状部12eとの間隙がスリップ
リング17、18およびブラシ25a、25bへの水、泥、塵等の
浸入を防止する迷路27jが構成される。このため、冷却
風の通路の断面積を大きくすることができ、また迷路27
jの通路長を短くすることができ、通風抵抗が小さくな
り、スリップリングカバー26内に流入する冷却風の風量
が増大し、さらにスリップリング17、18およびブラシ25
a、25bの冷却効率を向上することができる。
第7図は本発明の第2実施例を適用した自動車用オル
タネータの回転軸のリア側端部を示し、第8図および第
9図は第7図の要部を示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) リアカバー12の中央部は、図示右方向に突設された半
円形の突起部12fと、該突起部12fの付根で開口し、スリ
ップリング17、18およびブラシ25a、25bへの冷却風の吸
気口12gとが形成されている。このリアカバー12の突起
部12fのフロント側面は、凹状部12hとされている。
ラビリンスパッキン27は、ブラシホルダ25およびスリ
ップリングカバー26に係止する溝27kを周設した円環状
部27lと、該円環状部27lの内周側に形成され、円環状部
27lより肉薄の円板部27mと、該円板部27mの内周に形成
され、リアカバー12の凹状部12h内に入り込み、スリッ
プリング17、18とブラシ25a、25bとの摺動部分への被水
を防止するろうと状の筒壁部を有している。その筒壁部
内には、スリップリングカバー26内の集電室に冷却風を
吸入するための吸気口(ろうと状通路)27nが形成され
ている。
第2実施例のオルタネータ1の作用を図に基づき説明
する。
スリップリング17、18およびブラシ25a、25bへの冷却
風(白抜き矢印)は、遠心式ファン22の冷却翼22aに囲
まれた空間内で発生する負圧によりリアカバー12の4つ
の突起部12fの付根に形成された吸気口12gからラビリン
スパッキン27のろうと状の吸気口27nを経てスリップリ
ングカバー26内に流入する。
ここで、実開昭58-51663号公報においては、自動車へ
のオルタネータの取付方向によってラビリンスパッキン
およびブラシホルダにより形成される迷路部を変更し
て、スリップリングカバー26内に水の浸入を防止してい
た。
しかし、リアカバー12の一方の突起部12fの付根の吸
気口12gから浸入した水(斜線矢印)は、ラビリンスパ
ンキン27のろうと状の吸気口27nの付根を伝って他方の
吸気口12gより配水される。このため、ラビリンスパッ
キン27のろうと状の吸気口27nは、オルタネータ1のエ
ンジンへの取付方向が天地(図では上下)方向とは関係
なく浸水を防止できる。
上述した効果以外には、第1実施例と同一の効果を有
する。
第10図は本発明の第3実施例を適用した自動車用オル
タネータの回転軸のリア側端部を示し、第11図ないし第
14図はそのオルタネータのラビリンスパッキンを示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) リアカバー12の中央部は、フロント側に向って突出し
た吸気口12iが形成されている。吸気口12iは、フロント
側先端に向って内径が漸減している。
ブラシホルダ25は、ラビリンスパッキン28に向って突
設された突設部25e、およびラビリンスパッキン28に圧
着されるブラシ25a、25bのブラシ突出部25fが形成され
ている。
ラビリンスパッキン28は、ブラシホルダ25のブラシ突
出部25fに圧着する略矩形状の圧着部28a、リアカバー12
とブラシホクダ25との間隙をシールする略矩形状部28
b、およびリアカバー12とブラシホルダ25およびスリッ
プリングカバー26との間隙をシールする略円形部28cを
有する。圧着部28aは、ブラシホルダ25のブラシ突出部2
5fの外形よりやや小さな開口部28cを形成している。略
矩形状部28bは、ブラシホルダ25に圧接するように突設
された上下2箇所の突設部28f、28g、およびリアカバー
12に圧接するように突設されたコの字型の突設部28hを
形成している。略円形部28cのフロント側面には、スリ
ップリングカバー26のリア側端面が圧入される溝28iを
形成したリング状部28j、および該リング状部28j内のフ
ロント側とリア側との一部を隔壁するU字型の内壁28k
が形成されている。リング状部28jの内周と内壁28kとの
間は、スリップリング17、18およびブラシ25a、25bへの
冷却風の流入口28lとされている。
略円形部28cのリア側面には、リアカバー12に圧接す
るように突設された突設部28m、および同一円周上に4
箇所形成された冷却風吸入口28nが形成されている。冷
却風吸入口28nは、連通孔28pを介して流入口28lと連通
している。
第3実施例のオルタネータ1の作用を図に基づき説明
する。
スリップリング17、18およびブラシ25a、25bへの冷却
風は、遠心式ファン22の冷却翼22aに囲まれた空間内で
発生する負圧によりリアカバー12の中央部に形成された
吸気口12iより吸入される。そして、吸気口12iより吸入
された冷却風は、ラビリンスパッキン28の冷却風吸入口
28nおよび連通孔28pを経て流入口28lからスリップリン
グカバー26内に流入する。このとき、冷却風によりスリ
ップリング17、18およびブラシ25a、25bが冷却され、ス
リップリング17、18およびブラシ25a、25bの異常摩耗を
防止している。
ここで、外部、つまりブラシホルダ25、スリップリン
グカバー26およびラビリンスパッキン28の外から図示上
方の冷却風吸入口28nを経て浸入した水は、リング状部2
8jの内壁28kによりスリップリングカバー26内への浸入
を阻止され、リング状部28jの内周または内壁28kを伝っ
て他方の冷却風吸入口28nより外部に排水される。
上述した効果以外には、第1実施例と同一の効果を有
する。
[他の実施例] 本実施例では、リアフレーム、スリップリングカバ
ー、ベアリングホルダをそれぞれ別途に形成したが、リ
アフレームとスリップリングカバーとを一体的に成形し
ても良く、またリアフレームとベアリングホルダとを一
体的に成形しても良く、さらにスリップリングカバーと
ベアリングホルダとを一体的に成形しても良く、リアフ
レーム、スリップリングカバーおよびベアリングホルダ
を一体的に成形しても良い。
本実施例では、スリップリングカバーおよびブラシホ
ルダと、リアフレームとを別途に形成したが、リアフレ
ームとスリップリングカバーとを一体的に成形しても良
く、またリアフレームとブラシホルダとを一体的に成形
しても良く、さらにリアフレーム、スリップリングカバ
ーおよびブラシホルダを一体的に成形しても良い。
本実施例では、径方向溝および軸方向溝をリアフレー
ムのフロント側面に形成したが、径方向溝および軸方向
溝をベアリングホルダのリア側面にプレスなどにより形
成しても良い。
本実施例では、リアカバーに整流器に冷却風を導く冷
却風吸入口とスリップリングおよびブラシに冷却風を導
く吸入口とを別途設けたが、1つの吸入口を両者で共用
しても良い。
本実施例では、ラビリンスパッキンを単体で設けた
が、ラビリンスパッキンを2以上に分解しても良い。
本実施例では、風流発生ダクトをリアフレームとベア
リングホルダとから構成したが、リアフレームのみで構
成しても良く、スリップリングカバーに一体的に構成し
ても良く、また、別途形成された、一方が吸入口で開口
し、他方が遠心式ファンの冷却翼に囲まれた空間内で開
口するチューブなどの管状体で構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の第1実施例を適用した自
動車用オクタネータを示す正面断面図、第3図は本発明
の第1実施例に適用されたリアフレーム、リアカバー、
ブラシホルダ、スリップリングカバー、ラビリンスパキ
ンを示す斜視図、第4図はリアフレームにベアリングホ
ルダを組付けた状態を示す側面図、第5図および第6図
は本発明の第1実施例に適用されたラビリンスパッキン
を示す斜視図である。 第7図は本発明の第2実施例を適用した自動車用オルタ
ネータの回転軸のリア側端部を示す正面断面図、第8図
は第7図の要部を示す正面断面図、第9図は第7図の要
部を示す側面断面図である。 第10図は本発明の第3実施例を適用した自動車用オルタ
ネータの回転軸のリア側端部を示す正面断面図、第11図
は本発明の第3実施例に適用されたラビリンスパッキン
を示す正面図、第12図はそのラビリンスパッキンを示す
側面図、第13図は第12図のA−A断面図、第14図は第12
図のB−B断面図である。 第15図は本発明と比較するための車両用交流発電機を示
す断面図である。 図中 1……自動車用オルタネータ、10……フロントフレー
ム、11……リアフレーム、11a……冷却風吸引口、11b…
…吐出口、11c……穴、11e……径方向溝、11f……軸方
向溝、11g……鉤状部、12……リアカバー、12a……冷却
風吸入口、12b……突起部、12c……庇部、12d……吸気
口、15……整流器、16……回転軸、17、18……スリップ
リング、19……ロータコイル、20……ロータコア、21…
…冷却用斜流式ファン、22……冷却用遠心式ファン、23
……ベアリングホルダ、24……風流発生ダクト、24a…
…径方向ダクト、24b……軸方向ダクト、24c……ノズ
ル、25……ブラシホルダ、25a、25b……ブラシ、26……
スリップリングカバー、27、28……ラビリンスパッキン
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 裕二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 杉谷 克彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−2051(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両用エンジンにより駆動される回転軸に
    固着され、ロータコイルを巻装したロータコアと、 このロータコアの一端面上の外周部に、環状に配列され
    た複数の冷却翼を有する冷却用遠心式ファンと、 この遠心式ファンの回転により冷却風を吸引する吸引
    口、およびこの吸引された冷却風を吐出する吐出口を有
    し、前記ロータコアおよび前記遠心式ファンを収納する
    と共に、前記回転軸の一端を突出させて支持するフレー
    ムと、 前記回転軸の一端に固定されたスリップリングおよびこ
    のスリップリング上を摺動するブラシを含み前記ロータ
    コイルに給電する集電装置であって、前記ブラシを保持
    するブラシホルダおよび前記スリップリングを覆うスリ
    ップリングカバーを含むカバー部材により、前記スリッ
    プリングおよび前記ブラシへの被水を防止する集電室を
    前記フレームの外側に区画してなる集電装置と を備え、 前記カバー部材は、前記スリップリングと前記ブラシと
    を冷却する冷却風を前記集電室内に吸入する吸気口と、 一端が前記集電室内に連通し、前記集電室から前記フレ
    ームの内側まで延在して、他端が前記複数の冷却翼の径
    方向内周側の空間で開口し、前記複数の冷却翼の径方向
    内周側の空間に発生する負圧により前記吸気口から前記
    集電室を通る風流を発生させるダクトと を備えたことを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 【請求項2】前記フレームには、前記回転軸を支持する
    ベアリングと、このベアリングを保持するベアリングホ
    ルダとを含む軸受装置が固定されており、前記軸受装置
    に沿って前記フレームの外側から前記フレームの内側に
    かけて前記ダクトが形成されていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】前記カバー部材は、複数の部材により共同
    して前記集電室を区画しており、各部材の間の隙間に
    は、シール部材が設けられていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載の車両用交流発電
    機。
  4. 【請求項4】前記シール部材は、前記吸気口の前記集電
    室側を覆うように延在し、前記吸気口から前記集電室に
    連通する迷路を形成する延長壁部を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第3項に記載の車両用交流発電機。
  5. 【請求項5】前記カバー部材は、前記フレームに連結さ
    れたリアカバーを含み、 前記吸気口は前記リアカバーに形成されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第3項または第4項に記載の車
    両用交流発電機。
  6. 【請求項6】前記リアカバーは、そのリア側面より軸方
    向外方に突出した断面形状が略コの字状の突起部であっ
    て、その付根に前記吸気口が開口した突起部を有し、 前記シール部材は、前記突起部の裏側の凹部内に入り込
    み、水の浸入を防止するろうと状の筒壁部を有し、前記
    吸気口からこの筒壁部内のろうと状通路を通して前記集
    電室に冷却風を吸入することを特徴とする特許請求の範
    囲第5項に記載の車両用交流発電機。
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