JP2590388Y2 - レーザ加工機における集塵カバー - Google Patents

レーザ加工機における集塵カバー

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JP2590388Y2
JP2590388Y2 JP1992043468U JP4346892U JP2590388Y2 JP 2590388 Y2 JP2590388 Y2 JP 2590388Y2 JP 1992043468 U JP1992043468 U JP 1992043468U JP 4346892 U JP4346892 U JP 4346892U JP 2590388 Y2 JP2590388 Y2 JP 2590388Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、レーザ加工機におけ
る集塵カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ加工機における集塵装置と
しては、レーザ加工ヘッドの直下に吸塵ダクトを設け
て、集塵ボックスユニットにより吸塵する型式のものが
採用されているのが一般的である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のレーザ加工機における集塵装置では、完全に吸塵す
ることが困難で、集塵効率が悪く工場内に粉塵が飛散
し、作業環境を悪化させ作業者はマスクをしながら作業
している。また、レーザ加工時に発生する高温のスパッ
タ等が飛散したり、騒音が発生し、危険性の増大と作業
性が低下するという問題があった。
【0004】この考案の目的は、上記問題点を改善する
ために、防音、防塵を図ると共に安全性の向上を図った
レーザ加工機における集塵カバーを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述のごとき従来の問題
に鑑みて、本考案は、ベッド上に設けた加工テーブルを
前後方向であるX軸方向へ移動自在に設け、上記ベッド
の前後方向のほぼ中央部において上記ベッドを跨いで設
けた門型形状のコラムにおける上部ビーム部材に、前記
加工テーブル上のワークのレーザ加工を行う加工ヘッド
を左右方向であるY軸方向へ移動自在に設けた形式のレ
ーザ加工機における集塵カバーにおいて、前記コラムの
前面側及び後面側に、下方向が開口したコ字形状の回動
カバーをそれぞれ上下に回動自在に設け、前記ベッドの
前端部及び後端部にそれぞれ設けた前後の固定カバーと
前後の前記回動カバーとの間において前記ベッドの上部
を覆う前後の主移動カバーを前記ベッド上に前後方向へ
移動自在かつベッドの上方を開放自在に設け、前記固定
カバーの一方を導管を介して集塵ボックスユニットに連
結して設けた構成である。
【0006】
【作用】この考案のレーザ加工機における集塵カバーを
採用することにより、カバーの片端に設けた排気口より
吸塵するので、レーザ加工時に発生する粉塵は外部へ飛
散することなく吸塵され、作業環境は良好な状態を保
ち、且つ、レーザ加工時に発生する火の粉等は外部へ飛
散しないので安全性が増大し、防音効果もでる。
【0007】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、レーザ加工機については、既に公
知の構成のものであるため詳細な図示と説明を省略す
る。
【0008】図1を参照するに、レーザ加工機1におけ
る箱形状のベッド3が前後方向(以下、X軸方向とい
う。)に設置されている。このベッド3上には、加工テ
ーブル5が図示省略の駆動装置によりX軸方向へ移動自
在に設けられていて、加工テーブル5上にはワークWが
載置されている。
【0009】前記ベッド3の前後方向のほぼ中央部にま
たがって門型形状のコラム7が立設されていて、このコ
ラム7の上部ビーム部材9には加工ヘッド11が垂下し
て左右方向へ移動自在に取付けられており、この加工ヘ
ッド11は図1において図面に鉛直方向(以下、Y軸方
向(左右方向)という。)へ図示省略の駆動装置により
移動自在に設けられている。なお、加工ヘッド11の下
部にはレーザビームLBを照射するためのノズル13が
取付けられている。
【0010】上記構成により、ワークWを載置した加工
テーブル5をX軸方向へ移動させると共に、コラム7の
上部ビーム部材9に垂下して取付けた加工ヘッド11を
Y軸方向へ移動させる。そして、加工ヘッド11の下部
に取付けられたノズル13から図示省略のレーザ発振装
置で発振されたレーザビームLBをワークWに照射して
切断加工が行なわれることになる。
【0011】次に、この実施例の主要部である集塵カバ
ーについて説明する。
【0012】集塵カバー15は、前記レーザ加工機1の
コラム7を挾んで前面側と後面側とに設けられ、それぞ
れほぼ相似形をなしている。集塵カバー15は、コラム
7に蝶番17F,17Rを介して係合された前後の回動
カバー19F,19Rが、上方向に回動自在に設けら
れ、その形状は下方向が開口したコ字形状を成してい
る。なお、一方の回動カバー19Fの上面には開閉自在
な蓋21が設けられていて、この蓋21は加工ヘッド1
1を調整するときに開放して調整作業を行なうものであ
る。
【0013】前記回動カバー19F,19R内に密接状
態で移動自在な前後の主移動カバー23F,23Rが装
着され、この主移動カバー23F,23Rは前記ベッド
3上を摺動しながらX軸方向へ移動自在となり下方向が
開口したコ字形状をなしている。この主移動カバー23
F,23Rを駆動する駆動手段としては、前記ベッド3
内に設けた軸受25F,25Rに回転自在に支承された
螺子部材27F,27Rが設けられ、この螺子部材27
F,27Rに螺合するナット部材29F,29Rが前記
主移動カバー23F,23Rより垂下したブラケット3
1F,31Rに固着されている。そして、前記ベッド3
に設けられた駆動モータ33F,33Rが前記螺子部材
27F,27Rの片端に装着されている。
【0014】上記構成により、駆動モータ33F,33
Rを駆動せしめると、螺子部材27F,27Rが回転
し、ナット部材29F,29Rを介して主移動カバー2
3F,23RはX軸方向へ移動されることになる。
【0015】前記主移動カバー23F,23Rの内部に
装着され、主移動カバー23F,23Rの移動に連動し
て同方向へ移動する前後の従移動カバー35F,35R
が設けられ、更に、前記ベッド3の前後両端に従移動カ
バー35F,35Rが密接状態で覆われる前後の固定カ
バー37F,37Rが固着して設けられている。なお、
固定カバー37F,37Rの一方の適宜の場所に排気口
39が設けられていて、この排気口39より導管41を
介して図示省略の集塵ボックスユニットに連結されてい
る。
【0016】上述したごとき構成により、その作用とし
ては、レーザ加工機1にてレーザ切断時は、図1に示さ
れているように各カバー19F,19R;23F,23
R;35F,35R;37F,37Rは連結状態にあり
集塵カバー15が形成されている。このため、内部は密
封状態となり図示省略の集塵ボックスユニットの作動に
より導管41を介して固定カバー37Rに設けた排気口
39より集塵されるので、レーザ加工時に発生する粉塵
は工場内に舞い上ることなく、作業環境の向上を図るこ
とができる。また、加工テーブル5の移動範囲全域を集
塵カバー15は覆っているので、防音の効果があると共
に、レーザ加工時に飛び散る火の粉等は外部に飛び散る
ことなく安全面においても効果大である。
【0017】更に、操作性については、現状はワークW
を加工テーブル5にセットすれば、ほとんど作業者は付
いていないが、加工ヘッド11の調整時には、蓋21が
開閉自在に設けられているので問題なく、また、ワーク
Wを搬出入する際は、前後の主移動カバー23F,23
Rを移動させることによりコラム7の前後に開口部がで
きるので、搬出入を妨げることなく、前後の回動カバー
19F,19Rも上方向へ回動させることにより、より
大きな開口部ができる。なお、回動カバー19F,19
Rは図示を省略したがモータあるいはシリンダ等により
自動的に上方向へ回動されるよう構成されている。この
ため、操作性を損うことはない。
【0018】なお、この考案は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。例えば、本実施例に
ては集塵カバー15を4分割としたが、この数を限定す
るものでなく、また、型式をタケノコ型式でなくジャバ
ラ型式とすることも可能である。更に、主移動カバー2
3F,23Rの駆動系に螺子部材を用い前面側と後面側
の主移動カバー23F,23Rを別個に駆動している
が、螺子部材を1本で主移動カバー23Fと23Rを同
時に駆動することも可能である。なお更に、集塵カバー
15は分割型でなく一体物でも可能である。
【0019】
【考案の効果】上記構成より明らかなように、本考案に
おいては、加工ヘッド11を左右方向へ移動自在に支持
したコラム7の前面側及び後面側に、下方向を開口した
コ字状の回動カバー19F,19Rがそれぞれ上下に回
動自在に設けてあり、かつベッド3の前端部及び後端部
にそれぞれ設けた前後の固定カバー37F,37Rと前
後の上記回動カバー19F,19Rとの間においてベッ
ド3の上部を覆う前後の主移動カバー23F,23Rが
前後動自在かつベッド3の上方を開放自在に設けてあ
る。そして、固定カバーの一方は、導管41を介して集
塵ボックスユニットに連結してある。
【0020】したがって、本考案によれば、ベッド3上
の加工テーブル5上にワークWを載置し、上記加工テー
ブル5を前後動し、かつコラム7に支持された加工ヘッ
ド11を左右移動して前記ワークWのレーザ加工を行う
とき、ベッド3の上部はコラム7、前後の回動カバー1
9F,19R;前後の主移動カバー23F,23R;前
後の固定カバー37F,37Rによって確実に覆われ、
集塵ボックスユニットによって吸引されるので、レーザ
加工時に生じるガス又は塵埃等が周囲に飛散するような
ことがないと共に防音効果を奏し得るものである。
【0021】また、コラム7の前後に設けたカバーが共
に開閉でき、かつカバーの開閉時にコラム7の下をカバ
ーが通過するようなことがないので、加工テーブル5に
対するワークWの搬入、搬出が容易であると共に、コラ
ム7に支持された加工ヘッド11とカバーとが干渉する
ようなことがなく、加工ヘッド11の位置や状態に拘り
なくカバーの開閉を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の主要部である集塵カバーを備えたレ
ーザ加工機の側面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機 5 加工テーブル 11 加工ヘッド 15 集塵カバー 39 排気口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド(3)上に設けた加工テーブル
    (5)を前後方向であるX軸方向へ移動自在に設け、上
    記ベッド(3)の前後方向のほぼ中央部において上記ベ
    ッド(3)を跨いで設けた門型形状のコラム(7)にお
    ける上部ビーム部材(9)に、前記加工テーブル(5)
    上のワーク(W)のレーザ加工を行う加工ヘッド(1
    1)を左右方向であるY軸方向へ移動自在に設けた形式
    のレーザ加工機における集塵カバーにおいて、前記コラ
    ム(7)の前面側及び後面側に、下方向が開口したコ字
    形状の回動カバー(19F,19R)をそれぞれ上下に
    回動自在に設け、前記ベッド(3)の前端部及び後端部
    にそれぞれ設けた前後の固定カバー(37F,37R)
    と前後の前記回動カバー(19F,19R)との間にお
    いて前記ベッド(3)の上部を覆う前後の主移動カバー
    (23F,23R)を前記ベッド(3)上に前後方向へ
    移動自在かつベッド(3)の上方を開放自在に設け、前
    記固定カバーの一方を導管(41)を介して集塵ボック
    スユニットに連結して設けたことを特徴とするレーザ加
    工機における集塵カバー。
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