JP2590150B2 - 放電加工用電源回路 - Google Patents

放電加工用電源回路

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JP2590150B2 JP62302130A JP30213087A JP2590150B2 JP 2590150 B2 JP2590150 B2 JP 2590150B2 JP 62302130 A JP62302130 A JP 62302130A JP 30213087 A JP30213087 A JP 30213087A JP 2590150 B2 JP2590150 B2 JP 2590150B2
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、放電加工において、電極と工作物との間に
印加する電圧を供給する放電加工用電源回路に関するも
のである。
【従来の技術】
第2図に、従来の放電加工用電源回路を示す。第2図
において、1は直流電源、2は抵抗、3は放電間隙に電
圧を供給するための主スイッチ手段であるトランジス
タ、5は電極、6は工作物、7はパルス入力端子であ
る。 電極5と工作物6間に電圧を印加する場合は、パルス
入力端子7よりオンの入力パルスを入れる。トランジス
タ3のゲートに正の信号が入り、トランジスタ3はオン
となる。直流電源1より電極5,工作物6間に直流電圧が
印加される。 パルス入力端子7からの入力パルスをオフとすると、
トランジスタ3はオフとなり、直流電源1の電圧の供給
が停止される。
【発明が解決しようとしている問題点】
(問題点) しかしながら、前記した従来の技術では、ギャップ間
に絶えず電圧がかかり続けるという問題点があった。 (問題点の説明) 前記した従来の放電加工用電源回路における印加電圧
とギャップ電圧との関係は、第3図のようになる。第3
図(イ)は印加電圧であり、第3図(ロ)はギャップ電
圧である。 印加電圧が零となっている期間(T)でも、ギャップ
電圧は零とはなっていない。これはリード線インダクタ
ンスL0,浮遊キャパシタンスC0,放電ギャップ間キャパシ
タンスCG等に存在してエネルギーが、トランジスタ3が
オフの期間に放電間隙に蓄えられる(電荷がチャージさ
れる)からである。結局、ギャップ間には常時電圧が印
加されることになる。 そのため、該電圧による加工液中での電気分解により
錆が発生したり、加工チップが拘束されて排出されにく
くなり放電加工に悪影響を与えたりする。 また、放電加工上、ギャップ間に印加する電圧として
は矩形波状の短いパルスを連続して供給することが望ま
れるが、そのようなパルスを供給しても、従来回路では
上記したような理由により、ギャップ間に常時電圧が印
加されることとなってしまい、そような要望に応えるこ
とが出来なかった。 本発明は、以上のような問題点を解決することを目的
とするものである。
【問題点を解決するための手段】
前記問題点を解決するため、本発明の放電加工用電源
回路では、直流電源1の電圧を供給する主スイッチ手段
であるトランジスタ3がオフされた時、放電間隙にエネ
ルギーが蓄積されないようにするべく、次のような手段
を講じた。 即ち、本発明の放電加工用電源回路では、直流電源
と、該直流電源の電圧を放電ギャップに供給する2本の
線路の内の一方の線路中に直列接続され、矩形波状の連
続したパルスでオンオフされる主スイッチ手段と、抵抗
と第1のスイッチ手段との直列接続体から成り、前記放
電ギャップに並列に接続された第1のエネルギー消費回
路と、第2のスイッチ手段から成り、前記主スイッチ手
段の出力側直後の線路間に接続された第2のエネルギー
消費回路とを備え、前記主スイッチ手段がオフされた時
に、前記第1,第2のスイッチ手段をオンさせて、放電ギ
ャップ間キャパシタンスおよびリード線インダクタンス
および浮遊キャパシタンスに存在していたエネルギーを
消費することとした。
【作用】
前記主スイッチ手段がオフした時、リード線インダク
タンスL0,浮遊キャパシタンスC0,放電ギャップ間キャパ
シタンスCG等に蓄えられているエネルギーによる電流を
エネルギー消費回路に流す。すると、エネルギーはジュ
ール熱のかたちで消費される。 これにより、印加電圧が零とされる期間において、放
電間隙にエネルギーが蓄えられるのを防止することが出
来る。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 第1図は本発明の実施例にかかわる放電加工用電源回
路を示す。第1図において、第2図と同じ符号のもの
は、第2図のものに対応している。そして、4はトラン
ジスタ、8,9はバッファ、10は抵抗、11はダイオード、1
2は抵抗、13はトランジスタ、14はバッファ、16はフォ
トカプラー、16は抵抗、17はバッファ、18は入力パルス
波形整形部、18−1は単安定マルチバイブレータ、18−
2はフリップフロップである。 構成上、第2図の従来回路と異なる主な点は、トラン
ジスタ4とトランジスタ13とを中心とするエネルギー消
費回路を設けた点である。 以下、第1図の回路の動作を、パルス入力端子7より
の入力パルスがオンの時とオフの時とに分けて、詳細に
説明する。 (1)入力パルスがオンの時の動作 バッファ8からの信号によりトランジスタ3はオンと
なる。これにより直流電源1の電圧が放電間隙に供給さ
れる。 入力パルスはバッファ9,ダイオード11を経てエネルギ
ー消費回路の一部を構成するトランジスタ4のゲートに
も印加される。しかし、トランジスタ3がオンしている
期間中は、トランジスタ4のドレイン・ソース間に直流
電源1からの電圧が逆電圧としてかかるので、トランジ
スタ4は非導通である。トランジスタ4にかかる逆電圧
の大きさは、電極5,工作物6間の放電が開始されるまで
の略直流電源1の電圧であり、放電が開始されると放電
間隙の電圧に低下する。 一方、エネルギー消費回路の他の一部を構成するトラ
ンジスタ13には、オンのゲート信号が与えられず、オフ
のままである。なぜなら、入力パルスが単安定マルチバ
イブレータ18−1,フリップフロップ18−2で波形整形さ
れ、バッファ14を経てフォトカプラー15に入力される
と、フォトカプラー15の出力抵抗は小となり、抵抗16を
経て電流が流れ込む。そのため、バッファ17の入力端子
の電位は下がり、出力端子の電位も下がる。従って、ト
ランジスタ13のゲートにはオン信号は供給されない。よ
って、オフのままである。 (2)入力パルスがオフの時の動作 入力パルスがオフとなると、トランジスタ3はオフし
て放電電圧の供給を停止する。そのため、トランジスタ
4のソース・ドレイン間にかかっていた逆電圧は消失す
る。そして、トランジスタ4には、放電回路に蓄えられ
ていたエネルギーによる電圧が、順電圧となってかか
る。 トランジスタ4のゲートは、ダイオード11を経てゲー
ト・ソース間キャパシタンスC4に充電されていた電圧が
かかっているが、ダイオード11からの電流がなくなると
抵抗10を通って放電する。しかし、このゲート電圧は、
暫くの間はトランジスタ4を導通させるに充分な値を保
つ。 以上のような電圧関係にあるから、エネルギー消費回
路の一部であるトランジスタ4はオンとなる。 他方、入力パルスがオフとなると、エネルギー消費回
路の他の一部であるトランジスタ13もオンとなる。なぜ
なら、入力パルスがオフとなるとバッファ14の出力はゼ
ロとなり、フォトカプラー15の入力側には電流が流れ
ず、その出力抵抗は大となる。その結果、抵抗16を経て
バッファ17の入力端子に印加される電圧は増大し、出力
電圧が大となる。つまり、トランジスタ13へゲート電圧
が供給される。一方、トランジスタ13のソース・ドレイ
ン間には、リード線インダクタンスL0や浮遊キャパシタ
ンスC0や放電ギャップ間キャパシタンスCGに蓄えられて
いるエネルギーによる電圧が順電圧となってかかる。そ
のため、トランジスタ13はオンとなる。 エネルギー消費回路がオンとなることにより、線路に
蓄えられていたエネルギーによる電流は、図中一点鎖線
で示したようにエネルギー消費回路に流れ込み、ここで
ジュールの熱のかたちで速やかに消費される。 即ち、放電ギャップ間キャパシタンスCGに蓄積されて
いるエネルギーによる電流は、抵抗12とトランジスタ13
とのエネルギー消費回路(第1のエネルギー消費回路)
に流れて消費され、リード線インダクタンスL0や浮遊キ
ャパシタンスC0に蓄積されているエネルギーによる電流
は、第1のエネルギー消費回路とトランジスタ4のエネ
ルギー消費回路(第2のエネルギー消費回路)とを経て
流れ、消費される。 いずれの回路にもエネルギーの消費に時間がかかるコ
ンデンサ等は含んでおらず、エネルギーは速やかに消費
されるので、主スイッチ手段のトランジスタ3がオフの
期間に、ギャップ間電圧が零にならないということがな
くなる。 放電加工において供給する電圧パルスの1発の継続時
間は、イオン化作用(電気分解)による錆の発生を防止
する等の観点から短い方がよいが、その趣旨に沿って矩
形波状の短いパルスを連続して供給しても、エネルギー
消費回路の作用により線路等のエネルギーは速やかに消
費される。そのため、ギャップ間に絶えず電圧がかかり
続けるといった事態を避けることが出来る。 第4図に、本発明の場合の印加電圧(第4図(イ))
とギャップ電圧(第4図(ロ))の波形図を示す。印加
電圧が零となっている期間(T)には、ギャップ電圧は
零となる。
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、放電加工におい
て、放電と放電との間の放電休止時に、放電間隙に大き
なエネルギーが蓄えられることがなくなった。そのた
め、電気分解による錆の発生を防いだり、加工チップ等
の放電間隙からの排出を容易にしたりすることが出来る
ようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図…本発明の実施例にかかわる放電加工用電源回路 第2図…従来の放電加工用電源回路 第3図…従来の放電加工用電源回路における波形図 第4図…本発明の放電加工用電源回路における波形図 図において、1は直流電源、2は抵抗、3,4はトランジ
スタ、5は電極、6は工作物、7はパルス入力端子、8,
9はバッファ、10は抵抗、11はダイオード、12は抵抗、1
3はトランジスタ、14はバッファ、15はフォトカプラ
ー、16は抵抗、17はバッファ、18は入力パルス波形整形
部、C0は浮遊キャパシタンス、L0はリード線インダクタ
ンス、CGは放電ギャップ間キャパシタンス、C4はトラン
ジスタ4のゲート・ソース間キャパシタンスである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、 該直流電源の電圧を放電ギャップに供給する2本の線路
    の内の一方の線路中に直列接続され、矩形波状の連続し
    たパルスでオンオフされる主スイッチ手段と、 抵抗と第1のスイッチ手段との直列接続体から成り、前
    記放電ギャップに並列に接続された第1のエネルギー消
    費回路と、 第2のスイッチ手段から成り、前記主スイッチ手段の出
    力側直後の線路間に接続された第2のエネルギー消費回
    路とを備え、 前記主スイッチ手段がオフされた時に、前記第1,第2の
    スイッチ手段をオンさせて、放電ギャップ間キャパシタ
    ンスおよびリード線インダクタンスおよび浮遊キャパシ
    タンスに存在していたエネルギーを消費することを特徴
    とする放電加工用電源回路。
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