JPH079259A - ワイヤカット放電加工機の放電装置 - Google Patents

ワイヤカット放電加工機の放電装置

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JPH079259A
JPH079259A JP17741993A JP17741993A JPH079259A JP H079259 A JPH079259 A JP H079259A JP 17741993 A JP17741993 A JP 17741993A JP 17741993 A JP17741993 A JP 17741993A JP H079259 A JPH079259 A JP H079259A
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JP
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discharge
signal
circuit
switching element
insulation
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JP17741993A
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English (en)
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Shunzo Izumiya
俊三 和泉屋
Akiyoshi Kawahara
章義 川原
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Fanuc Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H1/00Electrical discharge machining, i.e. removing metal with a series of rapidly recurring electrical discharges between an electrode and a workpiece in the presence of a fluid dielectric
    • B23H1/02Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply, control, preventing short circuits or other abnormal discharges
    • B23H1/024Detection of, and response to, abnormal gap conditions, e.g. short circuits
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な構成により、ワイヤ電極とワーク間の
絶縁状態が良好でない場合の極間放電を確実に回避する
こと。 【構成】 充電信号S1がスイッチング素子2に入力さ
れて導通状態となると、コンデンサ4の充電が開始され
る。充電終了時に絶縁状態検出装置7から絶縁不良信号
S5が発せられない場合には、信号S2がスイッチング
素子3を導通させてワイヤ電極5とワーク6の間で放電
が開始され、1動作周期分の放電加工が実行される。次
回の充電信号S1がスイッチング素子2に入力され、コ
ンデンサ4の充電が完了した時に、絶縁状態検出装置7
から絶縁不良信号S5が発せられると、スイッチング素
子3に代えて、スイッチング素子8が導通され、ワイヤ
電極5とワーク6を通らない逃がし放電回路が形成され
る。従って、各放電サイクル開始直前のワイヤ電極5と
ワーク6間の絶縁回復状況に基づいて、極間放電の実行
/回避が選択的に実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ワイヤカット放電加
工機の放電装置に関し、特に、絶縁状態検出手段を備え
たワイヤカット放電加工機の放電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤカット放電加工は、ワイ
ヤ電極ワーク間に電圧を間欠的に印加し、ワイヤ電極と
ワーク間に断続的な放電を生じさせて加工を行うもので
ある。各放電休止期間(オフタイム)には両極間の絶縁
回復が図られ、その後改めて印加される電圧によって絶
縁が破壊されて次の放電が誘起される。ワイヤ電極とワ
ーク間の絶縁回復のないまま次の放電を開始させると、
加工に寄与しない短絡電流が流れ、加工速度が低下す
る。また、この短絡電流は同一箇所に集中して発生する
傾向があるので、加工面精度の低下やワイヤ断線の原因
となる。従って、絶縁回復が不十分な場合には放電開始
を避ける必要がある。
【0003】そこで、従来は、前回の放電期間中に電圧
や電流を観測することによって絶縁回復状況を推定し、
絶縁回復が十分でないと判断される場合には放電を回避
させる措置がとられていた。また、絶縁回復の状況を検
出する別の方法としては、オフタイム時に、放電加工を
行う電源とは別の電源からワイヤ電極とワーク間に電圧
を印加し、該電圧を観測するやり方が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれの従来技術
においても、放電直前の極間絶縁回復状況が検出されて
いないから、検出精度の信頼性に問題がある。特に前者
の方法は、絶縁状態が毎回の放電期間を経る毎に放電の
影響を受けて変化する現象に対処することが困難であ
り、また、絶縁不良状態で放電が始まった後で初めて絶
縁不良を検知することになる為に次回の放電期間からし
か放電の一時回避が出来ないという問題点を有してい
る。後者の方法においても、絶縁状況の検出の為に別の
電源とその付属回路が必要になるから、コスト上有利と
は言えない。
【0005】このような従来技術の状況に鑑み、本願発
明者らは先に、放電加工用の電源を利用することがで
き、特別な電源を必要としないワイヤ電極ワーク間絶縁
状態検出装置を出願した(特願平4−170125号;
後述実施例参照)。
【0006】本願発明はこの型のワイヤ電極ワーク間絶
縁状態検出装置と組み合わせて用いるに適したワイヤカ
ット放電加工機の放電装置を提供し、上記従来技術の問
題点を克服し、放電直前の極間絶縁回復状況に基づいて
次回の放電を迅速適正に制御し得るワイヤカット放電加
工機の放電装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、加工用電源
とコンデンサを含む電源回路と;ワイヤ電極とワークを
含む加工用放電回路と前記電源回路の間に設けられ、半
導体スイッチング素子からなる加工用放電スイッチング
手段と;前記加工用放電回路と並列関係に設けられた逃
がし放電回路と;該逃がし放電回路中に設けられた逃が
し放電スイッチング手段と;前記加工放電用スイッチン
グ手段がオフ状態にあり前記コンデンサが充電状態にあ
る時の前記ワイヤ電極とワーク間の電圧を検出する電圧
検出手段と;該電圧検出手段で検出された電圧と予め設
定された基準電圧とを比較する比較手段と;前記検出電
圧が前記基準電圧以下の場合には絶縁不良信号を出力す
る手段と;該絶縁状態検出回路の出力に応じて前記加工
用放電スイッチング手段と前記逃がし放電スイッチング
手段を選択的に導通状態にする制御回路を備えたワイヤ
カット放電加工機の放電装置によって、上記従来技術の
問題点を解決したものである。
【0008】また、上記ワイヤカット放電加工機の放電
装置の絶縁状態検出装置において絶縁状態検出に利用さ
れる電気的エネルギの供給を補強する為の手段として、
前記加工用放電スイッチング手段を構成する半導体スイ
ッチング素子の入出力に対して並列に容量性素子を設け
ることを提案したものである。
【0009】
【作用】本願発明においては、オフタイム時に加工用電
源回路からワイヤ電極とワークを通る加工用放電回路を
切り離す動作を実行してからもワイヤ電極とワーク間に
加工用電源に由来した電気的エネルギーが僅かに供給さ
れることを利用して、新たな電源を必要とすることなく
各放電サイクル開始予定時点の直前に極間の絶縁回復状
況が的確に把握される。そして、この信頼性の高い絶縁
状態検出結果に基づいて極間放電の実行/回避が直ちに
選択実行される。本願発明の放電装置の動作の要点を記
せば次の通りである。
【0010】電源回路のコンデンサが充電信号により充
電されると、絶縁状態検出回路によってワイヤ電極ワー
ク間の絶縁状態が検出される。絶縁回復が十分であれ
ば、加工用放電スイッチング素子が導通されて、通常の
態様で1動作周期分の放電加工が実行される。
【0011】ワイヤ電極ワーク間の絶縁回復状態が不十
分であるとされた場合には、加工放電用のスイッチング
素子に代えて、逃がし放電用のスイッチング素子が導通
状態とされ、ワイヤ電極とワークを通らない逃がし放電
回路による逃がし放電が実行される。ワイヤ電極ワーク
間の絶縁状態の検出は、加工放電サイクル開始直前に例
えばワイヤ電極ワーク間の最低電圧値(ボトム値)を検
出することによって行われる。
【0012】このような絶縁状態検出に利用される電気
的エネルギーは、加工用電源に由来したものであるが、
加工用放電スイッチング手段を構成する素子をFETの
ような半導体スイッチング素子とすることにより、上記
絶縁状態検出の動作を確実なものとすることが出来る。
また、半導体スイッチング素子と並列に別の容量性の素
子を挿入配置することにより、上記作用を補強すること
が出来る。
【0013】
【実施例】図1は、本願発明の一実施例の要部ブロック
図である。1は加工用直流流電源で、2はワイヤカット
放電加工機の制御装置(図示省略。但し、一部は図3に
描示。以下、単に制御装置と言う。)からの充電開始信
号S1を受けて導通状態となる充電用スイッチング素子
である。また、3はワークワイヤ間放電を行なう為の放
電用スイッチング素子で、制御装置からの放電開始信号
S2を受けて導通状態となるものである。
【0014】8はワークワイヤ間放電回避の為の逃がし
放電用スイッチング素子で、本願発明の技術思想を具体
化する為に設けられた素子であり、制御装置からの逃が
し放電信号S3を受けて導通し、不要なチャージをワイ
ヤ電極ワーク間を通さずに放電させる機能を有してい
る。9は、逃がし放電回路に流れる電流値を調整する抵
抗素子である。5は一方の放電電極を構成するワイヤ電
極を表わし、6は他方の電極となる加工対象ワークを表
わしている。
【0015】加工用電源1の両極間には、充電用スイッ
チング素子2を介して充電用のコンデンサ4が設けられ
ており、コンデンサ4に充電されたチャージの放電時の
電流を検出する電流検出装置10が図示した位置に配置
されている。電流検出装置10は、コンデンサ4の放電
が終了した時に放電終了信号S4を出力する機能を有し
ている。各スイッチング素子2,3及び8には、例えば
FETのような半導体素子が用いられる。
【0016】このような放電加工電源回路は、ワークワ
イヤ間放電回避の為の逃がし放電回路部分(スイッチン
グ素子8、抵抗素子9)を除けば、従来より公知のもの
と基本的に同じものである。
【0017】ワイヤ電極5とワーク6の放電加工部の両
端には、ワイヤ電極5とワーク6間の絶縁状態を検出す
るための絶縁状態検出装置7が接続されており、以下に
詳しく述べるように、放電開始予定時点の直前にワイヤ
電極5とワーク6間の絶縁回復状態を検出するものであ
り、もし両極間の絶縁状態が良好でないことが検出され
た場合には絶縁不良信号S5(NG)を制御装置に向け
て出力する機能を有している。
【0018】本実施例では、この絶縁状態検出装置7と
して、先に触れた特願平4−170125号の出願に係
る装置を用いるものとするが、一般には、加工用の直流
電源を利用してコンデンサ充電中あるいは、コンデンサ
充電終了後、放電用スイッチング手段をオンするまでの
期間中に絶縁不良を検出し、絶縁不良信号S5(NG)
を出力する機能を有するものであれば、本願発明の装置
に組み合わせて用いることが出来る。
【0019】さて、図2は上記出願に係るワーク電極ワ
ーク間絶縁状態検出装置の要部ブロック図であり、図
中、2つの抵抗R,Rは、ワイヤ電極5とワーク6の間
の電圧Vgを所定の比率で分圧して取り出す抵抗素子を
表わしている。10は、分圧された出力を増幅するバッ
ファアンプである。11はピークホールド用スイッチン
グ素子で、コンデンサ12と共にピークホールド回路を
構成する。
【0020】14は、ピークホールド回路の出力を増幅
するバッファアンプで、その出力(ピークホールド電
圧)VPHは比較器15の一方の端子に入力される。比
較器15の他方端子には予め適当な値に設定された基準
電圧Vsが入力されている。比較器15の出力はインバ
ータ16を介してアンド回路17に入力され、アンド回
路17は比較器15の出力とチェックパルスCHの論理
積をとって、絶縁不良信号NGを出力するようになって
いる。なお、13はリセット信号RTでオンし上記コン
デンサ12の電荷を放電するためのスイッチ回路であ
る。また、ピークホールド信号PHは、制御装置からコ
ンデンサ4の充電信号S1と同期してピークホールド用
スイッチング素子11に入力される信号であり、この信
号が入力されるとスイッチング素子11は導通状態とな
る(なお、このピークホールド信号PHは、少なくとも
充電用スイッチング素子2が導通し、コンデンサ4が充
電される期間を含み放電用スイッチング素子3が非導通
状態にある間、上記ピークホールド用スイッチング素子
11を導通状態にさせるものであれば良い)。
【0021】次に、この絶縁状態検出装置7から絶縁不
良信号S5(NG)が出力された場合にワイヤ電極ワー
ク間放電を回避させる為の制御機構について、図3を参
照して説明する。
【0022】図3には、放電加工電源の制御回路の内、
特に、絶縁状態検出装置7による検出結果に応じて次回
のワイヤ電極ワーク間放電実行(放電許可)/不実行
(放電不許可)を定め、放電不許可時には不要となった
チャージの逃がし放電を実行する為の信号を出力する回
路部分が、機能ブロック図の形で示されている。
【0023】図示された機能ブロックにおける主要な構
成要素は、2つのフリップフロップ回路21、22及び
2つのアンド回路23、24である。フリップフロップ
回路21のS端子には絶縁状態検出装置7の出力S5
(絶縁不良検出時NG)が入力され、R端子には電流検
出装置10の出力S4(放電終了信号)が入力される。
また、フリップフロップ回路22のS端子には充電終了
信号Bが入力される。
【0024】フリップフロップ回路21は、充電時間中
に絶縁不良信号S5(NG)でセットされ、放電終了信
号S4でリセットされるまで放電経路選別信号AをQ端
子から出力し続ける。この間、Q’端子の出力状態は反
転信号*A(*は逆論理を表わす記号。)に維持され
る。
【0025】一方、フリップフロップ回路22は、充電
終了信号Bでセットされ、放電終了信号S4でリセット
されるまで放電許可信号CをQ端子から出力し続ける。
【0026】そしてアンド回路13、14は、放電経路
選別信号Aがフリップフロップ回路21のQ端子から出
力されているか否かに応じて、放電許可信号を信号S2
あるいはS3に振り分けて出力するものである。信号S
2(通常放電信号)が出力された場合には、スイッチン
グ素子2が導通してワイヤ電極ワーク間の放電が実行さ
れるが、信号S3(逃がし放電信号)が出力された場合
には、逃がし放電用スイッチング素子8が導通状態とな
り、逃がし放電が実行され、ワイヤ電極ワーク間の放電
が回避される。
【0027】以下、上記説明した絶縁状態検出装置7及
び一部制御回路を含むワイヤ放電加工機用電源装置の動
作の概要を図4のタイミングチャートを参照して説明す
る。
【0028】説明の都合上、図中左側領域に描かれてい
る第1周期PR1においては、絶縁不良は検出されず、
右側領域に描かれている第2周期PR2において、絶縁
不良が検出されるものとする。
【0029】先ず、絶縁状態検出装置7から絶縁不良信
号S5が発せられない場合(第1周期PR1)の動作に
ついて説明する。制御装置からの充電信号S1がスイッ
チング素子2に入力されて導通状態となりコンデンサ4
の充電が開始される一方、これと同時に絶縁状態検出装
置7のピークホールド用スイッチング素子11の制御端
子にはピークホ−ルド信号PHが入力されて該素子が導
通状態になる。すると、ワイヤ電極5とワーク間のギャ
ップ電圧Vgの分圧がバッファアンプ4を介してコンデ
ンサ12に印加され、コンデンサ12の充電が開始され
る(充電電圧Cv上昇開始)。
【0030】ここで注意すべきことは、コンデンサ4の
充電時にあっては放電用スイッチング素子3は一応オフ
(非導通状態)にあるから、ワイヤ電極とワーク間には
コンデンサ4の電圧は印加されず、従って、ワイヤ電極
とワーク間には電圧が生じないものと考えられるところ
であるが、実証試験を試みたところ現実にはワイヤ電極
とワーク間に電圧が生じることが判明した。
【0031】この現象が起こる詳細な理由は必ずしも明
確ではないが、スイッチング素子等を含めた回路部分が
潜在的に有している容量の効果に放電用スイッチング素
子3をFET等の半導体素子で構成したことによる漏洩
電流の影響(スイッチング素子の動作モードとしては
「非導通状態」にあっても、完璧な絶縁状態が実現され
ている訳ではないこと。)が加わったものと推察され
る。
【0032】なお、本実施例では採用されていないが、
FET等の放電用半導体スイッチング素子3の入出力に
並列に別の小容量の容量性素子を挿入配置することによ
り同様の効果を生じさせることが出来る。その場合に
は、この容量性素子と半導体スイッチング素子の漏れ電
流を合わせて利用することになる。
【0033】ワイヤ電極とワーク間の絶縁が十分であれ
ば、このワイヤ電極5とワーク6間に生じる電圧は相対
的に高くなる。これに従い、コンデンサ12の充電電圧
Cvも高くなり、バッファアンプ14による増幅後のピ
ークホールド電圧VPHも高くなる。この値が比較器1
5に設定されている基準電圧Vsを越えると、比較器1
5の出力をインバータ16で反転した信号Vcはローレ
ベルとなる。
【0034】上記ピークホールド信号PHがオフになっ
た直後に制御装置よりチェックパルスCHが出力され、
アンド回路17で上記信号Vcとチェックパルスの論理
積がとられるが、ワイヤ電極5とワーク6間の絶縁が十
分であるときには上記信号Vcはローレベルであるため
アンド回路17からは絶縁不良信号NG(S5)は出力
されない。以後、コンデンサ12に充電されたチャージ
は、リセット信号RTによって放電されるから、次回の
コンデンサ4の充電時まで、信号S5(NG)が出力さ
れるチャンスは全く無い。
【0035】従って、この間フリップフロップ回路21
はリッセト状態を維持し、アンド回路23から逃がし放
電信号S3が出力されることはない。一方、フリップフ
ロップ回路22のQ端子は、充電信号S1のオフ後所定
時間経過後に充電終了信号Bが入力されるまでは、C信
号オフ状態にあるから、アンド回路24からS2信号が
出力されることはない。
【0036】充電終了信号Bによってフリップフロップ
回路22がセットされると、フリップフロップ回路22
のQ端子から放電許可信号Cが出力され、アンド回路2
3及び24の各一方の入力端子に入力される。上記した
通り、アンド23の他方入力はオフのまま(絶縁不良検
知せず。)であるから、信号S3は出力されない。
【0037】ところが、アンド回路24の他方入力端子
はフリップフロップ回路21の反転出力Q’に接続され
ているから、オン状態を維持している。従って、放電許
可信号Cが入力されると直ちに信号S2を出力し、スイ
ッチング素子3を導通させてワイヤ電極5とワーク6の
間に通常の放電電流が流されて放電加工が実行されるこ
とになる。
【0038】コンデンサ4に蓄積されていたチャージの
放電が進行し、放電電流が所定値以下に減少すると電流
検出装置10がこれを検出して放電終了信号S4を出力
する。この放電終了信号S4はフリップフロップ回路2
1のR端子とフリップフロップ回路22のS端子に入力
され、直ちに両フリップフロップ回路21、22をリセ
ットする。これにより、C信号がオフとなるから、アン
ド回路24の出力S2がオフ状態となり、スイッチング
素子3が非導通状態となる。アンド回路23はオフのま
まである。また、放電終了信号S4が出力された時点に
おいて絶縁状態検出装置7のスイッチ回路13にリセッ
ト信号RTが入力され、コンデンサ12のチャージが放
電される。以後、再度充電信号S1がスイッチング素子
2に入力されるまで、図4のタイミングチャートに示さ
れた如く、Vcについてはハイレベル状態、他の信号に
ついてはローレベル状態が維持される。
【0039】以上が第1周期における本実施例装置の全
体動作である。次に、絶縁不良が検出される第2周期P
R2における動作について説明する。充電信号S1が再
びスイッチング素子2に入力され、コンデンサ4の充電
が開始される一方、絶縁状態検出装置7のピークホール
ド用スイッチング素子11の制御端子にはピークホ−ル
ド信号PHが入力されて該スイッチング素子11が導通
状態となる。
【0040】すると、第1周期PR1におけると同様
に、ワイヤ電極5とワーク間のギャップ電圧Vgの分圧
がバッファアンプ4を介してコンデンサ12に印加さ
れ、コンデンサ12の充電が開始(充電電圧Cv上昇開
始)されるのであるが、ここで何等かの理由によりワイ
ヤ電極5とワーク6の間の絶縁回復が十分になされてい
ない状況が発生した場合には、当然ギャップ電圧Vgが
低くなり、コンデンサ12の充電電圧Cvが相対的に低
い値にとどまることになる。
【0041】従って、バッファアンプ14による増幅後
のピークホールド電圧VPHも低くなり、この値が比較
器15に設定されている基準電圧Vsを下回ると、比較
器15の出力をインバータ16で反転した信号Vcはハ
イレベルとなる。
【0042】上記ピークホールド信号PHがオフになっ
た直後に制御装置よりチェックパルスCHが出力され、
アンド回路17で上記信号Vcとチェックパルスの論理
積がとられるから、ワイヤ電極5とワーク6間の絶縁が
不十分であることを表わす信号NG(S5)がアンド回
路17からフリップフロップ回路21のS端子に入力さ
れる。なお、コンデンサ12に充電されたチャージが後
にリセット信号RTによって放電されることはPR1に
おける動作と同様である。
【0043】さて、フリップフロップ回路21が信号S
5(NG)によってセット状態とされると、端子Qから
は放電経路選別信号Aがアンド回路23の一方の入力端
子に入力される。この状態は、放電終了信号S4により
フリップフロップ回路21がリセットされるまで保持さ
れる。この間、Q’端子の出力*Aはローレベルに維持
される。
【0044】一方、フリップフロップ回路22は、充電
終了信号Bでセットされ、放電終了信号S4でリセット
されるまで放電許可信号CをQ端子から出力し続ける。
従って、フリップフロップ回路22が充電終了信号Bで
セットされると同時にアンド回路23から逃がし放電信
号S3が出力され、逃がし放電用のスイッチング素子8
が導通状態となり、コンデンサ4に充電されたチャージ
の逃がし放電が開始される。即ち、該スイッチング素子
8及び抵抗素子9を通る逃がし放電回路が形成される。
この状態は逃がし放電が進行し、放電完了信号S4が電
流検出装置10から出力されてフリップフロップ回路2
1がリセットされるまで維持される。この間フリップフ
ロップ回路21のQ’出力*Aはローレベルであるか
ら、アンド回路24から信号S2が出力されることは無
く、従って、スイッチング素子3は非導通状態のままで
ある。
【0045】逃がし放電が完了し、信号S4によりフリ
ップフロップ回路21,22がリセットされると、信号
S3はオフとなりスイッチング素子8は非導通状態に復
帰する。また、フリップフロップ21の反転出力側に接
続されたアンド回路24の入力はハイレベルとなるが、
他方の入力(C)はローレベルとなるから、この時点で
信号S2が出力されることはない。放電終了信号S4の
出力と共に絶縁状態検出装置7のスイッチ回路13にリ
セット信号RTが所定時間入力されてコンデンサ12の
チャージが放電された以後は、第1周期PR1の場合と
同様に、図4に示した各信号Vcはハイレベル、他はロ
ーレベルとなり、次回の充電信号S1を待つ態勢に入
る。
【0046】以上説明したように、本願発明を具体化し
た上記実施例の装置によれば、加工用電源を利用して絶
縁回復状態を検出する絶縁状態検出装置の出力に基づい
て、ワイヤカット放電加工機の各動作周期毎にワイヤ電
極ワーク間の放電と逃がし放電の一方が択一的に実行さ
れることになる。
【0047】なお、上記実施例における絶縁状態検出装
置7の出ピークホールド回路はピークホールド用スイッ
チング素子11とコンデンサ12で構成したので、ピー
クホールド用スイッチング素子11がオン状態にある期
間中にバッファアンプ10から出力される電圧が一旦上
昇してから下降するという現象が生じた場合、必ずしも
ピーク電圧を検出できないことになるが、格別問題とな
る程のことはない。
【0048】もし、より確実にピーク電圧を検出するこ
とが望まれる場合には、上記ピークホールド用スイッチ
ング素子11とコンデンサ12との接続点間にダイオー
ドを順方向(バッファアンプ10からコンデンサ12に
電流が流れる方向)に挿入すれば良い。
【0049】
【発明の効果】本願発明によれば、簡便な構成によりワ
イヤ電極とワーク間の絶縁状態が良好でない場合の極間
放電を確実に回避することが出来る。ワイヤ電極とワー
ク間の絶縁状態の検出は、各放電サイクル開始直前に行
われるから、検出結果に対する信頼性が高く、ワイヤカ
ット放電加工機の各動作サイクル毎に行われる加工用の
放電の実行/要回避の選択に誤りが生じにくい。また、
加工放電回避時には逃がし放電が直ちに実行され不要な
チャージが解放される一方、ワイヤ電極とワークを通る
加工用放電回路と加工用電源回路との接続が断たれるか
ら、加工用放電回避動作自体が不完全に行われる恐れが
ない。
【0050】そして、これら絶縁検出や極間放電回避を
行う為に必要とされる回路は簡便なもので十分であり、
且つ、通常用いられているワイヤカット放電加工機の放
電装置との整合性も極めて高いという利点がある。即
ち、本願発明は従前より使用されているワイヤカット放
電加工機の放電装置に簡単な改良を加えるのみで、新た
な電源装置や複雑な処理回路を必要とすることなく、ワ
イヤカット放電加工機の加工精度と作業効率を高めるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例の要部ブロック図である。
【図2】図1に示された実施例中に用いられているワイ
ヤ電極ワーク間絶縁状態検出装置の要部ブロック図であ
る。
【図3】同実施例における制御回路の内、特に、ワイヤ
電極ワーク間放電実行/不実行を定め、放電不許可時に
は不要となったチャージの逃がし放電を実行するプロセ
スに関連した回路部分を機能ブロック図の形で示した図
である。
【図4】同実施例における動作シーケンスを説明する為
のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 加工用直流電源 2 充電用スイッチング素子 3 加工放電用スイッチング素子 4,12 コンデンサ 5 ワイヤ電極 6 ワーク 7 絶縁状態検出装置 8 逃がし放電用スイッチング素子 10,14 バッファアンプ 11 ピークホールド用スイッチング素子 15 比較器 16 インバータ 17、23、24 アンド回路 21、22 フリッププロップ回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工用電源とコンデンサを含む電源回路
    と;ワイヤ電極とワークを含む加工用放電回路と前記電
    源回路の間に設けられた半導体スイッチング素子からな
    る加工用放電スイッチング手段と;前記加工用放電回路
    と並列関係に設けられた逃がし放電回路と;該逃がし放
    電回路中に設けられた逃がし放電スイッチング手段と;
    前記加工放電用スイッチング手段がオフ状態にあり前記
    コンデンサが充電状態にある時の前記ワイヤ電極とワー
    ク間の電圧を検出する電圧検出手段と;該電圧検出手段
    で検出された電圧と予め設定された基準電圧とを比較す
    る比較手段と;前記検出電圧が前記基準電圧以下の場合
    には絶縁不良信号を出力する手段と;該絶縁状態検出回
    路の出力に応じて前記加工用放電スイッチング手段と前
    記逃がし放電スイッチング手段を選択的に導通状態にす
    る制御回路を備えたことを特徴とするワイヤカット放電
    加工機の放電装置。
  2. 【請求項2】 前記加工用放電スイッチング手段を構成
    する半導体スイッチング素子の入出力に対して並列に容
    量性素子が設けられていることを特徴とする請求項1に
    記載されたワイヤカット放電加工機の放電装置。
JP17741993A 1993-06-24 1993-06-24 ワイヤカット放電加工機の放電装置 Pending JPH079259A (ja)

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