JP2589550B2 - 電子ビーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法 - Google Patents
電子ビーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法Info
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- JP2589550B2 JP2589550B2 JP16069188A JP16069188A JP2589550B2 JP 2589550 B2 JP2589550 B2 JP 2589550B2 JP 16069188 A JP16069188 A JP 16069188A JP 16069188 A JP16069188 A JP 16069188A JP 2589550 B2 JP2589550 B2 JP 2589550B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、鉄骨建築物の柱等として使用する角鋼管
を4枚の鋼板の電子ビーム溶接により製造する際に、鋼
板内面を電子ビームから保護する方法に関するものであ
る。
を4枚の鋼板の電子ビーム溶接により製造する際に、鋼
板内面を電子ビームから保護する方法に関するものであ
る。
従来、鉄骨建築物の柱等として用いられる角鋼管の製
造方法の一つとして、特公昭50−35487号公報により公
表されているように、4枚の鋼板を溶接により結合して
角鋼管を製造する方法が知られている。
造方法の一つとして、特公昭50−35487号公報により公
表されているように、4枚の鋼板を溶接により結合して
角鋼管を製造する方法が知られている。
4枚の鋼板を溶接により結合して角鋼管を製造する場
合、各鋼板のシーム溶接を電子ビーム溶接により行なえ
ば、鋼板の板厚が厚くなるほど板厚に対する溶接量の割
合が減少するので、溶接コストが低減する。しかし一方
の鋼板の平面に他方の鋼板における板面に直角な端面を
接合してその接合部を電子ビーム貫通溶接すると、貫通
して電子ビームにより角鋼管の内面が損傷を受けること
になる。
合、各鋼板のシーム溶接を電子ビーム溶接により行なえ
ば、鋼板の板厚が厚くなるほど板厚に対する溶接量の割
合が減少するので、溶接コストが低減する。しかし一方
の鋼板の平面に他方の鋼板における板面に直角な端面を
接合してその接合部を電子ビーム貫通溶接すると、貫通
して電子ビームにより角鋼管の内面が損傷を受けること
になる。
この対策として、特開昭59−156585号公報により公表
されているように、一方の鋼板における側部の内側に、
その鋼板の端面に向かって板厚が漸減するように傾斜す
る内側斜面を設け、他方の鋼板にその内側斜面と同一傾
斜角の傾斜端面を設け、その傾斜端面と内側斜面との傾
斜結合部を、その傾斜接合部の外側に沿って移動する電
子銃により電子ビーム貫通溶接して角鋼管を製造するこ
とが考えられる。
されているように、一方の鋼板における側部の内側に、
その鋼板の端面に向かって板厚が漸減するように傾斜す
る内側斜面を設け、他方の鋼板にその内側斜面と同一傾
斜角の傾斜端面を設け、その傾斜端面と内側斜面との傾
斜結合部を、その傾斜接合部の外側に沿って移動する電
子銃により電子ビーム貫通溶接して角鋼管を製造するこ
とが考えられる。
しかしながら、隣り合う鋼板の傾斜接合部を電子ビー
ム貫通溶接した場合電子ビームが鋼板内面に到達して、
鋼板内面が電子ビームによる損傷を受けるという問題が
ある。
ム貫通溶接した場合電子ビームが鋼板内面に到達して、
鋼板内面が電子ビームによる損傷を受けるという問題が
ある。
この発明は、4枚の鋼板の接合部を電子ビーム貫通溶
接により結合して角鋼管を製造する際に、鋼板内面を電
子ビームから保護する方法を提供することを目的とする
ものである。
接により結合して角鋼管を製造する際に、鋼板内面を電
子ビームから保護する方法を提供することを目的とする
ものである。
前記目的を達成するために、この発明の電子ビーム溶
接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法におい
ては、下部鋼板1の巾方向両端上部と上部鋼板2の巾方
向両端部下部とそれらの間に配置された側部鋼板3の巾
方向両端面とを接合させ、下部鋼板1の上面を被覆する
ように配置される下部被覆蓋4およびその下部被覆蓋4
の中央上部に沿って延長する下部電子ビーム受止部材5
からなる下部防護部材6と、上部鋼板2の中央下部に沿
って延長するように配置される上部電子ビーム受止部材
7とを間隔調節装置8を介して連結して、角鋼管内面防
護装置9を構成し、その角鋼管内面防護装置9を、下部
鋼板1の上に載置して、4枚の鋼板により囲まれた空間
内に挿入したのち、前記間隔調節装置8の操作により上
部電子ビーム受止部材7を上昇移動させて上部鋼板2の
下面に接触させ、次の前記接合面の外側において電子銃
10を接合面に沿って相対的に移動させることにより、前
記鋼板の接合面を電子ビーム貫通溶接すると共に、電子
ビームを下部電子ビーム受止部材5,上部電子ビーム受止
部材7により受け止め、次に前記間隔調節装置8の操作
により上部電子ビーム受止部材7を下降させたのち、角
鋼管内面防護装置9を角鋼管から引抜く。
接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法におい
ては、下部鋼板1の巾方向両端上部と上部鋼板2の巾方
向両端部下部とそれらの間に配置された側部鋼板3の巾
方向両端面とを接合させ、下部鋼板1の上面を被覆する
ように配置される下部被覆蓋4およびその下部被覆蓋4
の中央上部に沿って延長する下部電子ビーム受止部材5
からなる下部防護部材6と、上部鋼板2の中央下部に沿
って延長するように配置される上部電子ビーム受止部材
7とを間隔調節装置8を介して連結して、角鋼管内面防
護装置9を構成し、その角鋼管内面防護装置9を、下部
鋼板1の上に載置して、4枚の鋼板により囲まれた空間
内に挿入したのち、前記間隔調節装置8の操作により上
部電子ビーム受止部材7を上昇移動させて上部鋼板2の
下面に接触させ、次の前記接合面の外側において電子銃
10を接合面に沿って相対的に移動させることにより、前
記鋼板の接合面を電子ビーム貫通溶接すると共に、電子
ビームを下部電子ビーム受止部材5,上部電子ビーム受止
部材7により受け止め、次に前記間隔調節装置8の操作
により上部電子ビーム受止部材7を下降させたのち、角
鋼管内面防護装置9を角鋼管から引抜く。
角鋼管内面防護装置9における下部防護部材6と上部
電子ビーム受止部材7との間隔を縮小した状態で、その
角鋼管内面防護装置9を、角鋼管11を構成するように組
立てられた4枚の鋼板のうちの下部鋼板1に載置して、
前記角鋼管11内に挿入し、次いで間隔調節装置8の操作
により下部防護部材6と上部電子ビーム受止部材7との
間隔を拡大させて、その上部電子ビーム受止部材7を上
部鋼板2の下面に接触させ、次に隣り合う鋼板の傾斜し
た接合面の外側において、電子銃10を接合面に沿って相
対的に移動させることにより、前記接合面を電子ビーム
貫通溶接すると共に、角鋼管11の内側に向かって発射さ
れる電子ビームを下部電子ビーム受止部材5および上部
電子ビーム受止部材7により受け止め、かつ落下する溶
融金属を下部被覆盤4により受け止める。
電子ビーム受止部材7との間隔を縮小した状態で、その
角鋼管内面防護装置9を、角鋼管11を構成するように組
立てられた4枚の鋼板のうちの下部鋼板1に載置して、
前記角鋼管11内に挿入し、次いで間隔調節装置8の操作
により下部防護部材6と上部電子ビーム受止部材7との
間隔を拡大させて、その上部電子ビーム受止部材7を上
部鋼板2の下面に接触させ、次に隣り合う鋼板の傾斜し
た接合面の外側において、電子銃10を接合面に沿って相
対的に移動させることにより、前記接合面を電子ビーム
貫通溶接すると共に、角鋼管11の内側に向かって発射さ
れる電子ビームを下部電子ビーム受止部材5および上部
電子ビーム受止部材7により受け止め、かつ落下する溶
融金属を下部被覆盤4により受け止める。
4枚の鋼板の電子ビーム貫通溶接を終了したのち、間
隔調節装置8の操作により下部防護部材6と上部電子ビ
ーム受止部材7との間隔を縮小させて、上部電子ビーム
受止部材7を上部鋼板2の下面から離反させたのち、角
鋼管内面防護装置9を角鋼管から引抜く。
隔調節装置8の操作により下部防護部材6と上部電子ビ
ーム受止部材7との間隔を縮小させて、上部電子ビーム
受止部材7を上部鋼板2の下面から離反させたのち、角
鋼管内面防護装置9を角鋼管から引抜く。
次にこの発明を図示の例によって詳細に説明する。
第3図はこの発明の実施例において用いられる角鋼管
構成用鋼板を分離して対向させた状態を示すものであっ
て、下部鋼板1の巾方向の両端上部および上部鋼板2の
巾方向の両端下部に、板端面に向かって板厚が漸減する
ように傾斜する内側斜面12が設けられ、かつ下部鋼板1
の内側斜面12と上部鋼板2の内側斜面12との間に配置さ
れる側部鋼板3の上下両端部には、前記内側斜面12と同
一傾斜角度で側部鋼板3の外面から内面に向かって側部
鋼板中間側に偏位するように傾斜する傾斜端面13が設け
られている。
構成用鋼板を分離して対向させた状態を示すものであっ
て、下部鋼板1の巾方向の両端上部および上部鋼板2の
巾方向の両端下部に、板端面に向かって板厚が漸減する
ように傾斜する内側斜面12が設けられ、かつ下部鋼板1
の内側斜面12と上部鋼板2の内側斜面12との間に配置さ
れる側部鋼板3の上下両端部には、前記内側斜面12と同
一傾斜角度で側部鋼板3の外面から内面に向かって側部
鋼板中間側に偏位するように傾斜する傾斜端面13が設け
られている。
第4図は下部鋼板1と上部鋼板2と2枚と側部鋼板3
とを、角鋼管11を構成するように配置して仮付けした状
態を示すものであって、下部鋼板1および上部鋼板2の
内側斜面12に側部鋼板3の上下の傾斜端面13が当接され
て、内側斜面12および傾斜端面13からなる傾斜接合部が
構成され、隣り合う側部鋼板3と下部鋼板1および上部
鋼板2とは、連続または不連続の隅肉溶接14により仮付
けされている。
とを、角鋼管11を構成するように配置して仮付けした状
態を示すものであって、下部鋼板1および上部鋼板2の
内側斜面12に側部鋼板3の上下の傾斜端面13が当接され
て、内側斜面12および傾斜端面13からなる傾斜接合部が
構成され、隣り合う側部鋼板3と下部鋼板1および上部
鋼板2とは、連続または不連続の隅肉溶接14により仮付
けされている。
第5図ないし第7図はこの発明の実施例において用い
られる角鋼管内面防護装置9を示すものであって、仮付
けにより組立てられた前記角鋼管11における下部鋼板1
の上面を被覆するように配置される下部被覆盤4に、そ
の下部被覆盤4の巾方向の中央上部に沿って連続して延
長する下部電子ビーム受止部材5が載置されて、ボルト
15により着脱自在に固定され、前記下部被覆盤4と下部
電子ビーム受止部材5とにより下部防護部材6が構成さ
れ、かつ前記下部被覆盤4の中間下部の左右両側すなわ
ち下部被覆盤巾方向の両側に、多数の車輪16が前後方向
すなわち下部被覆盤長手方向に間隔をおいて取付けら
れ、さらに前記下部電子ビーム受止部材5の上部に、前
後方向に延長する上向き開口溝形断面の下部支持部材17
が載置されてボルト18により着脱自在に固定され、前記
上部鋼板2の中央下部に沿って連続して延長するように
配置される上部電子ビーム受止部材7における巾方向中
央下部に、前後方向に延長する上部支持部材19がボルト
20により着脱自在に固定されている。
られる角鋼管内面防護装置9を示すものであって、仮付
けにより組立てられた前記角鋼管11における下部鋼板1
の上面を被覆するように配置される下部被覆盤4に、そ
の下部被覆盤4の巾方向の中央上部に沿って連続して延
長する下部電子ビーム受止部材5が載置されて、ボルト
15により着脱自在に固定され、前記下部被覆盤4と下部
電子ビーム受止部材5とにより下部防護部材6が構成さ
れ、かつ前記下部被覆盤4の中間下部の左右両側すなわ
ち下部被覆盤巾方向の両側に、多数の車輪16が前後方向
すなわち下部被覆盤長手方向に間隔をおいて取付けら
れ、さらに前記下部電子ビーム受止部材5の上部に、前
後方向に延長する上向き開口溝形断面の下部支持部材17
が載置されてボルト18により着脱自在に固定され、前記
上部鋼板2の中央下部に沿って連続して延長するように
配置される上部電子ビーム受止部材7における巾方向中
央下部に、前後方向に延長する上部支持部材19がボルト
20により着脱自在に固定されている。
前記下部支持部材17の中央上部に複数の下部ブラケッ
ト21が前後方向に間隔をおいて固定され、前記各下部ブ
ラケット21の上方に配置された上部ブラケット22は前記
上部支持部材19に固定され、かつ下部ブラケット21の左
右両側に、それぞれV字状に配置された一対の下部リン
ク23,24の下端部が配置され、各下部リンク23,24の下端
部は下部ブラケット21に対し横軸25により枢着され、前
記上部ブラケット22の左右両側に、それぞれ逆V字状に
配置された一対の上部リンク26,27の上端部が配置さ
れ、各上部リンク26,27の上端部は上部ブラケット22に
対し横軸28により枢着され、さらに一方の下部リンク23
の上端部および一方の上部リンク26の下端部は、左雌ね
じ部材29に対しピン30により枢着され、他方の下部リン
ク24の上端部および他方の上部リンク27の下端部は、右
雌ねじ部材31に対しピン32により枢着されている。
ト21が前後方向に間隔をおいて固定され、前記各下部ブ
ラケット21の上方に配置された上部ブラケット22は前記
上部支持部材19に固定され、かつ下部ブラケット21の左
右両側に、それぞれV字状に配置された一対の下部リン
ク23,24の下端部が配置され、各下部リンク23,24の下端
部は下部ブラケット21に対し横軸25により枢着され、前
記上部ブラケット22の左右両側に、それぞれ逆V字状に
配置された一対の上部リンク26,27の上端部が配置さ
れ、各上部リンク26,27の上端部は上部ブラケット22に
対し横軸28により枢着され、さらに一方の下部リンク23
の上端部および一方の上部リンク26の下端部は、左雌ね
じ部材29に対しピン30により枢着され、他方の下部リン
ク24の上端部および他方の上部リンク27の下端部は、右
雌ねじ部材31に対しピン32により枢着されている。
交互に配置された複数の左雌ねじ部33および複数の右
雌ねじ部34を備えている螺杆35は、前記下部支持部材17
と上部支持部材19との間において前後方向に延長するよ
うに配置され、かつ前記左雌ねじ部材29が螺杆35の左雌
ねじ部33に螺合されると共に、前記右雌ねじ部材31が螺
杆35の右雌ねじ部34に螺合され、さらに螺杆35の端部に
回動用ハンドル36が固定され、前記螺杆35に螺合された
左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材31と、前記下部ブラ
ケット21および左雌ねじ部材29,右雌ねじ部材31に枢着
された下部リンク23,24と、前記上部ブラケット22およ
び左雌ねじ部材29,右雌ねじ部材31に枢着された上部リ
ンク26,27とにより間隔調節装置8が構成され、また前
記上部電子ビーム受止部材7の巾方向の両側下部に、そ
の上部電子ビーム受止部材7と前記下部支持部材17の外
面との間を被覆する間隔調節装置保護用カバー37の上端
部がボルト38により着脱自在に固定され、前記螺杆35を
正回転すると、左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材31が
相互に接近する方向に移動されて、下部防護部材6と上
部電子ビーム受止部材7との間隔が拡大され、前記螺杆
35を逆回転すると、左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材
31が相互に離反する方向に移動されて、下部防護部材6
と上部電子ビーム受止部材7との間隔が拡大される。
雌ねじ部34を備えている螺杆35は、前記下部支持部材17
と上部支持部材19との間において前後方向に延長するよ
うに配置され、かつ前記左雌ねじ部材29が螺杆35の左雌
ねじ部33に螺合されると共に、前記右雌ねじ部材31が螺
杆35の右雌ねじ部34に螺合され、さらに螺杆35の端部に
回動用ハンドル36が固定され、前記螺杆35に螺合された
左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材31と、前記下部ブラ
ケット21および左雌ねじ部材29,右雌ねじ部材31に枢着
された下部リンク23,24と、前記上部ブラケット22およ
び左雌ねじ部材29,右雌ねじ部材31に枢着された上部リ
ンク26,27とにより間隔調節装置8が構成され、また前
記上部電子ビーム受止部材7の巾方向の両側下部に、そ
の上部電子ビーム受止部材7と前記下部支持部材17の外
面との間を被覆する間隔調節装置保護用カバー37の上端
部がボルト38により着脱自在に固定され、前記螺杆35を
正回転すると、左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材31が
相互に接近する方向に移動されて、下部防護部材6と上
部電子ビーム受止部材7との間隔が拡大され、前記螺杆
35を逆回転すると、左雌ねじ部材29および右雌ねじ部材
31が相互に離反する方向に移動されて、下部防護部材6
と上部電子ビーム受止部材7との間隔が拡大される。
第4図に示された仮付け角鋼管11の内面を前記角鋼管
内面防護装置9により保護しながら、各鋼板を電子ビー
ム貫通溶接して角鋼管を製造する場合は、まず間隔調節
装置8を操作して角鋼管内面防護装置9における下部防
護部材6と上部電子ビーム受止部材7との間隔を縮小し
た状態で、その角鋼管内面防護装置9を、下部鋼板1に
載置して前記角鋼管11内の全長にわたって挿入し、次い
で間隔調節装置8の操作により下部防護部材6と上部電
子ビーム受止部材7との間隔を拡大させて、その上部電
子ビーム受止部材7を上部鋼板2の下面に接触させ、次
に隣り合う鋼板の傾斜した接合面の外側において、電子
銃10を接合面の全長にわたって連続して移動させること
により、前記接合面を電子ビーム貫通溶接により結合す
る。
内面防護装置9により保護しながら、各鋼板を電子ビー
ム貫通溶接して角鋼管を製造する場合は、まず間隔調節
装置8を操作して角鋼管内面防護装置9における下部防
護部材6と上部電子ビーム受止部材7との間隔を縮小し
た状態で、その角鋼管内面防護装置9を、下部鋼板1に
載置して前記角鋼管11内の全長にわたって挿入し、次い
で間隔調節装置8の操作により下部防護部材6と上部電
子ビーム受止部材7との間隔を拡大させて、その上部電
子ビーム受止部材7を上部鋼板2の下面に接触させ、次
に隣り合う鋼板の傾斜した接合面の外側において、電子
銃10を接合面の全長にわたって連続して移動させること
により、前記接合面を電子ビーム貫通溶接により結合す
る。
この場合、上部の接合面を電子ビーム貫通溶接する際
に、角鋼管11内に斜め下向きに発射された電子ビームは
上部電子ビーム受止部材7の側面に突き当たり、溶融金
属類は落下して下部被覆盤4の上に堆積される。また下
部の接合面を電子ビーム貫通溶接する際に、角鋼管11内
に斜め上向きに発射された電子ビームは下部電子ビーム
受止部材5の側面に突き当たり、溶融金属類は落下して
下部被覆盤4の上に堆積される。
に、角鋼管11内に斜め下向きに発射された電子ビームは
上部電子ビーム受止部材7の側面に突き当たり、溶融金
属類は落下して下部被覆盤4の上に堆積される。また下
部の接合面を電子ビーム貫通溶接する際に、角鋼管11内
に斜め上向きに発射された電子ビームは下部電子ビーム
受止部材5の側面に突き当たり、溶融金属類は落下して
下部被覆盤4の上に堆積される。
このようにして電子ビーム貫通溶接により角鋼管11を
製造したのち、間隔調節装置8の操作により下部防護部
材6と上部電子ビーム受止部材7との間隔を縮小させ
て、上部電子ビーム受止部材7を上部鋼板2の下面から
離反させ、次いで角鋼管内面防護装置9を角鋼管11から
引抜く。
製造したのち、間隔調節装置8の操作により下部防護部
材6と上部電子ビーム受止部材7との間隔を縮小させ
て、上部電子ビーム受止部材7を上部鋼板2の下面から
離反させ、次いで角鋼管内面防護装置9を角鋼管11から
引抜く。
前記角鋼管内面防護装置9における下部被覆盤4,下部
電子ビーム受止部材5および上部電子ビーム受止部材7
は、着脱自在に取付けられているので、消耗あるいは損
傷した場合は容易に交換することができる。また間隔調
節装置保護用カバー37によって間隔調節装置8を落下す
る溶融金属類から保護することができる。
電子ビーム受止部材5および上部電子ビーム受止部材7
は、着脱自在に取付けられているので、消耗あるいは損
傷した場合は容易に交換することができる。また間隔調
節装置保護用カバー37によって間隔調節装置8を落下す
る溶融金属類から保護することができる。
この発明を実施する場合、下部防護部材6と上部電子
ビーム受止部材7との間隔調節自在に連結する間隔調節
装置としては、液圧ジャッキを使用してもよく、あるい
は減速機付き電動機により回転される送りねじを有する
電動式伸縮装置を使用してもよい。また電子銃10を固定
し鋼板を移動させて電子ビーム溶接を行なつてもよい。
ビーム受止部材7との間隔調節自在に連結する間隔調節
装置としては、液圧ジャッキを使用してもよく、あるい
は減速機付き電動機により回転される送りねじを有する
電動式伸縮装置を使用してもよい。また電子銃10を固定
し鋼板を移動させて電子ビーム溶接を行なつてもよい。
この発明は、前述のように構成されているので、以下
に記載するような効果を奏する。
に記載するような効果を奏する。
上部の接合面を電子ビーム貫通溶接する際に、角鋼管
11内に斜め下向きに発射された電子ビームは上部電子ビ
ーム受止部材7の側面に突き当たり、溶融金属類は落下
して下部被覆盤4の上に堆積し、かつ下部の接合面を電
子ビーム貫通溶接する際に、角鋼管11内に斜め上向きに
発射された電子ビームは下部電子ビーム受止部材5の側
面に突き当たり、溶融金属類は落下して下部被覆盤4の
上に堆積し、そのため角鋼管11を構成する各鋼板の内面
が電子ビームによる損傷を受けるのを防止しながら、鋼
板の電子ビーム貫通溶接により角鋼管11を製造すること
ができ、さらに下部防護部材6と上部電子ビーム受止部
材7とは間隔調節装置8を介して連結されているので、
角鋼管内面保護装置9を、角鋼管11内に挿入したり角鋼
管内面保護装置9から抜き出すときは、間隔調節装置8
を操作して下部防護部材6と上部電子ビーム受止部材7
との間隔を縮小することにより、角鋼管内面防護装置9
の挿入および抜き出し操作を容易に行なうことができ、
しかも角鋼管内面防護装置9を角鋼管11内に挿入したの
ちは、単に間隔調節装置8を操作することにより上部電
子ビーム受止部材7を上昇して上部鋼板2の下面に接触
させることができ、そのため角鋼管内面防護装置9を繰
り返し使用できると共に、異なる断面サイズの角鋼管11
の製造に兼用することができ、また下部防護部材6と上
部電子ビーム受止部材7とは上下方向に分離されると共
に、それらの間に空間が設けられているので、角鋼管内
面防護装置9を比較的軽量に製作できる。
11内に斜め下向きに発射された電子ビームは上部電子ビ
ーム受止部材7の側面に突き当たり、溶融金属類は落下
して下部被覆盤4の上に堆積し、かつ下部の接合面を電
子ビーム貫通溶接する際に、角鋼管11内に斜め上向きに
発射された電子ビームは下部電子ビーム受止部材5の側
面に突き当たり、溶融金属類は落下して下部被覆盤4の
上に堆積し、そのため角鋼管11を構成する各鋼板の内面
が電子ビームによる損傷を受けるのを防止しながら、鋼
板の電子ビーム貫通溶接により角鋼管11を製造すること
ができ、さらに下部防護部材6と上部電子ビーム受止部
材7とは間隔調節装置8を介して連結されているので、
角鋼管内面保護装置9を、角鋼管11内に挿入したり角鋼
管内面保護装置9から抜き出すときは、間隔調節装置8
を操作して下部防護部材6と上部電子ビーム受止部材7
との間隔を縮小することにより、角鋼管内面防護装置9
の挿入および抜き出し操作を容易に行なうことができ、
しかも角鋼管内面防護装置9を角鋼管11内に挿入したの
ちは、単に間隔調節装置8を操作することにより上部電
子ビーム受止部材7を上昇して上部鋼板2の下面に接触
させることができ、そのため角鋼管内面防護装置9を繰
り返し使用できると共に、異なる断面サイズの角鋼管11
の製造に兼用することができ、また下部防護部材6と上
部電子ビーム受止部材7とは上下方向に分離されると共
に、それらの間に空間が設けられているので、角鋼管内
面防護装置9を比較的軽量に製作できる。
図面はこの発明の実施例を示すものであって、第1図は
この発明を実施して角鋼管を製造している状態を示す縦
断正面図、第2図はその縦断側面図、第3図はこの発明
の実施例において用いられる角鋼管構成用鋼板を示す斜
視図、第4図は4枚の鋼板を仮付して構成した角鋼管を
示す縦断正面図である。第5図ないし第7図はこの発明
の実施例において用いられる角鋼管内面防護装置を示す
ものであって、第5図は縦断側面図、第6図は拡大縦断
正面図、第7図は第5図の一部を拡大して示す縦断側面
図である。 図において、1は下部鋼板、2は上部鋼板、3は側部鋼
板、4は下部被覆盤、5は下部電子ビーム受止部材、6
は下部防護部材、7は上部電子ビーム受止部材、8は間
隔調節装置、9は角鋼管内面防護装置、10は電子銃、11
は角鋼管、12は内側斜面、13は傾斜端面、14は隅肉溶
接、16は車輪、17は下部支持部材、19は上部支持部材、
21は下部ブラケット、22は上部ブラケット、23および24
は下部リンク、26および27は上部リンク、29は左雌ねじ
部材、31は右雌ねじ部材、33は左雌ねじ部、34は右雌ね
じ部、35は螺杆、36は回動用ハンドル、37は間隔調節装
置保護用カバーである。
この発明を実施して角鋼管を製造している状態を示す縦
断正面図、第2図はその縦断側面図、第3図はこの発明
の実施例において用いられる角鋼管構成用鋼板を示す斜
視図、第4図は4枚の鋼板を仮付して構成した角鋼管を
示す縦断正面図である。第5図ないし第7図はこの発明
の実施例において用いられる角鋼管内面防護装置を示す
ものであって、第5図は縦断側面図、第6図は拡大縦断
正面図、第7図は第5図の一部を拡大して示す縦断側面
図である。 図において、1は下部鋼板、2は上部鋼板、3は側部鋼
板、4は下部被覆盤、5は下部電子ビーム受止部材、6
は下部防護部材、7は上部電子ビーム受止部材、8は間
隔調節装置、9は角鋼管内面防護装置、10は電子銃、11
は角鋼管、12は内側斜面、13は傾斜端面、14は隅肉溶
接、16は車輪、17は下部支持部材、19は上部支持部材、
21は下部ブラケット、22は上部ブラケット、23および24
は下部リンク、26および27は上部リンク、29は左雌ねじ
部材、31は右雌ねじ部材、33は左雌ねじ部、34は右雌ね
じ部、35は螺杆、36は回動用ハンドル、37は間隔調節装
置保護用カバーである。
Claims (1)
- 【請求項1】下部鋼板1の巾方向両端上部と上部鋼板2
の巾方向両端部下部とそれらの間に配置された側部鋼板
3の巾方向両端面とを接合させ、下部鋼板1の上面を被
覆するように配置される下部被覆盤4およびその下部被
覆盤4の中央上部に沿って延長する下部電子ビーム受止
部材5からなる下部防護部材6と、上部鋼板2の中央下
部に沿って延長するように配置される上部電子ビーム受
止部材7とを間隔調節装置8を介して連結して、角鋼管
内面防護装置9を構成し、その角鋼管内面防護装置9
を、下部鋼板1の上に載置して、4枚の鋼板により囲ま
れた空間内に挿入したのち、前記間隔調節装置8の操作
により上部電子ビーム受止部材7を上昇移動させて上部
鋼板2の下面に接触させ、次の前記接合面の外側におい
て電子銃10を接合面に沿って相対的に移動させることに
より、前記鋼板の接合面を電子ビーム貫通溶接すると共
に、電子ビームを下部電子ビーム受止部材5,上部電子ビ
ーム受止部材7により受け止め、次に前記間隔調節装置
8の操作により上部電子ビーム受止部材7を下降させた
のち、角鋼管内面防護装置9を角鋼管から引抜く電子ビ
ーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16069188A JP2589550B2 (ja) | 1988-06-30 | 1988-06-30 | 電子ビーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16069188A JP2589550B2 (ja) | 1988-06-30 | 1988-06-30 | 電子ビーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0211280A JPH0211280A (ja) | 1990-01-16 |
JP2589550B2 true JP2589550B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=15720383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16069188A Expired - Fee Related JP2589550B2 (ja) | 1988-06-30 | 1988-06-30 | 電子ビーム溶接により角鋼管を製造する際の鋼管内面保護方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589550B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107009077B (zh) * | 2017-06-21 | 2019-01-15 | 徐州市盈鑫厨房电器科技有限公司 | 一种矩形管组对焊接扩撑装置 |
-
1988
- 1988-06-30 JP JP16069188A patent/JP2589550B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0211280A (ja) | 1990-01-16 |
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