JP2589065Y2 - 船外機のウォータポンプ - Google Patents

船外機のウォータポンプ

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JP2589065Y2
JP2589065Y2 JP1992006309U JP630992U JP2589065Y2 JP 2589065 Y2 JP2589065 Y2 JP 2589065Y2 JP 1992006309 U JP1992006309 U JP 1992006309U JP 630992 U JP630992 U JP 630992U JP 2589065 Y2 JP2589065 Y2 JP 2589065Y2
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Japan
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water pump
pump case
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wall surface
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JP1992006309U
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誠 三保家
英純 加藤
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Suzuki Motor Co Ltd
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Suzuki Motor Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、船外機のウォータポン
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8および図9に示すような従来の船外
機のウォータポンプ51は、金属製のウォータポンプケ
ース52と、該ウォータポンプケース52の内部に回転
自在に収納されかつドライブシャフト53に嵌め込まれ
るゴム製のインペラ54とで構成されており、ドライブ
シャフト53によって駆動されたインペラ54がウォー
タポンプケース52内を強く摺動しながら偏心回転し、
冷却水をエンジン等に圧送するような機構となってい
る。なお、図において55はウォータポンプケース52
に設けられた吐出口、56は船外機のギヤケースであ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のような船外機のウォータポンプ51にあっては、海
水あるいは湖川水をエンジンの冷却水として利用してお
り、海水中や湖川水中の砂および泥を水と一緒に吸い込
むため、これら混入した砂や泥がウォータポンプケース
52とインペラ54の摺動面との間で研摩粒子として作
用し、金属製ウォータポンプケース52の内壁面が異状
に摩耗することになって、極めて短時間でウォータポン
プ51の機能を低下させてしまうという不具合を有して
いた。
【0004】本考案はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ウォータポンプケース内の
摺動部の摩耗を減少させるために設けられるセラミック
スプレートを低コストで確実に固着するとともに、発生
する摩擦熱を十分に放熱でき、セラミックスの優れた耐
摩耗性を有効に利用して性能の向上を図ることが可能な
船外機のウォータポンプを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本考案においては、ウォータポン
プケースの内部にゴム製のインペラを回転自在に設ける
とともに、該インペラが摺動するウォータポンプケース
の内壁面にセラミックスプレートを設けた船外機のウォ
ータポンプにおいて、上記ウォータポンプケースの内壁
面に樹脂性接着剤を塗布する平面円形状の凹部を設け、
該凹部をウォータポンプケースの内径よりも小さく形成
し、上記凹部に塗布した樹脂性接着剤により上記セラミ
ックスプレートの中間部を固着するとともに、上記セラ
ミックスプレートの外周縁部を上記ウォータポンプケー
スの内壁面に直接密着させている。
【0006】
【作 用】本考案に係る船外機のウォータポンプでは、
ウォータポンプケースの内壁面に樹脂性接着剤を塗布す
る平面円形状の凹部を設け、該凹部をウォータポンプケ
ースの内径よりも小さく形成し、上記凹部に塗布した樹
脂性接着剤によりセラミックスプレートの中間部を固着
するとともに、上記セラミックスプレートの外周縁部を
上記ウォータポンプケースの内壁面に直接密着させてい
るため、優れた耐摩耗性を有するセラミックスプレート
をウォータポンプケース内の耐摩耗性の要求される内壁
面に低コストでかつ確実に組付けることが可能になると
ともに、ウォータポンプケース内をゴム製のインペラが
摺動しながら回転することにより発生する摩擦熱を十分
に放熱させることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0008】図1〜図5は本考案に係る船外機のウォー
タポンプの一実施例を示すものである。図において1は
船外機であり、この船外機1は取付ブラケット2を介し
て図外の船体に取付けられるようになっている。また、
船外機1のケーシング3の上部にはエンジン4が搭載さ
れており、該エンジン4によりドライブシャフト5,歯
車装置6およびプロペラシャフト7を介してプロペラ8
が回転駆動されるように構成されている。
【0009】上記ケーシング3の内部には、エンジン4
を冷却するためのウォータポンプ9が配設されている。
このウォータポンプ9は、金属製の略円筒状ウォータポ
ンプケース10を備えており、当該ウォータポンプケー
ス10の内部には、ドライブシャフト5により偏心して
回転駆動されるゴム製のインペラ11が回転自在に設け
られている。このため、インペラ11は、ウォータポン
プケース10内を挿通するドライブシャフト5に嵌め込
まれ、これによって当該ドライブシャフト5に一体的に
取付けられている。また、ウォータポンプケース10に
は、水取入口12から導入された冷却水を外部に送り出
す吐出口13が設けられている。しかして、水取入口1
2はケーシング3の水没部分の側面に形成され、図示し
ない吸水管を介してウォータポンプ9に挿通している。
なお、吐出口13は吐水管14を介してエンジン4の水
ジャケット(図示せず)に挿通している。
【0010】すなわち、上記ウォータポンプ9は、エン
ジン4の運転に伴うドライブシャフト5の回転に連動し
て駆動され、インペラ11の回転によって水取入口12
からウォータポンプケース10の内部に取り入れられた
冷却水を吐出口13より吐水管14を介してエンジン4
の水ジャケットに圧送し、これによって当該エンジン4
を冷却するようになっている。
【0011】一方、上記インペラ11の上面側に位置
し、当該インペラ11が回転しながら摺動するウォータ
ポンプケース10の内壁面10aには、優れた耐摩耗性
を有する円板状のセラミックスプレート15が組付けら
れている。しかして、このセラミックスプレート15
は、特に耐摩耗性が要求されている箇所に配設され、樹
脂性接着剤(例えば、二液硬化型エポキシ樹脂接着剤)
16によってウォータポンプケース10の内壁面10a
に部分的に固着されている。また、セラミックスプレー
ト15は窒化けい素やアルミナなどの材質で形成され、
その中央寄りの位置にはドライブシャフト5を挿通する
挿通孔17が偏心して穿設されている。
【0012】このため、ウォータポンプケース10の内
壁面10aには、樹脂性接着剤16を塗布する平面円形
状の凹部18が設けられている。この凹部18は、ウォ
ータポンプケース10の内壁面10aへのセラミックス
プレート15の接着部分を制限するために設けられるも
ので、その大きさはウォータポンプケース10の内径よ
りも小さく形成されている。したがって、セラミックス
プレート15は、図2および図3に示すように、外周縁
部15aを除いてその中間部がウォータポンプケース1
0の内壁面10aに固着されることになり、当該外周縁
部15aはウォータポンプケース10の内壁面10aに
直接密着され、これら両者の間に樹脂性接着剤16の層
が介在しないように構成されている。
【0013】すなわち、上記樹脂性接着剤16として用
いられるエポキシ樹脂の熱伝導率は、下記の表1に示す
ように、セラミックスに比べて2桁も低いため、ゴム製
のインペラ11が摺動しながら回転することから発生す
る摩擦熱はエポキシ樹脂層の存在によって放熱が妨げら
れることになる。しかし、セラミックスプレート15の
外周縁部15aは、ウォータポンプケース10の内壁面
10aに直接密着しているため、上記した摩擦熱がエポ
キシ樹脂層にて断熱されることはなく、当該外周縁部1
5aより放熱されるようになっている。
【0014】
【表1】
【0015】したがって、本実施例のウォータポンプ9
では、ウォータポンプケース10の内壁面10aへのセ
ラミックスプレート15の接着部分を制限すべく、凹部
18の大きさは、図4に示すようにウォータポンプケー
ス10の内径をD、凹部18の直径をdとすると、次の
関係が成り立つような範囲に加工成形する必要がある。
また、図4中のAは、3〜D/4mmが望ましい。 D−6≧d≧D/2(mm)
【0016】例えば、本実施例のウォータポンプケース
10では、D=60mmとした場合、上記した関係から
凹部18の直径dは30〜54mmが適当である。凹部
18の直径dがこれ以上大きいと、セラミックスプレー
ト15とウォータポンプケース10の内壁面10aとが
直接密着する範囲が狭くなって放熱性が阻害され、一方
これ以上小さいと接着力が低下し、十分な信頼性が得ら
れなくなる。
【0017】本実施例のウォータポンプ9と比較例のウ
ォータポンプをそれぞれ船外機1に組み込み、冷却水の
通水なしでエンジン4を始動して空回し運転を1〜2分
間行った。これは、船外機1が状況により空回し運転さ
れる可能性が高く、このため従来の金属製ウォータポン
プは空回し運転を2分間行っても異状が発生しないよう
に設計されているからである。ここで、比較例のウォー
タポンプは、図6および図7に示す如く、ウォータポン
プケース20の内壁面20aに本実施例と同材質のセラ
ミックスプレート25の上部側全面を本実施例と同様の
エポキシ樹脂接着剤にて固着している。その他の構成は
本実施例と同様である。
【0018】しかして、本実施例では、船外機1を2分
間空回し運転した後エンジン4を停止させ、ウォータポ
ンプ9を分解してウォータポンプケース10およびゴム
製のインペラ11を回収するとともにその状態を確認し
たところ、何ら異状は発生していなかった。これに対し
て比較例では、上記実施例と同様に船外機1を1分間空
回し運転した後エンジン4を停止させ、ウォータポンプ
を分解してウォータポンプケース20およびゴム製のイ
ンペラの状態を確認すると、当該ゴム製のインペラは、
空回し運転により発生した摩擦熱が接着剤層で断熱さ
れ、温度が上昇してセラミックスプレート25と接触し
ている部分が金属製に比べて短時間で溶融破断してい
た。
【0019】本実施例のウォータポンプ9においては、
セラミックスプレート15がその外周縁部15aを除い
て樹脂性接着剤16によりウォータポンプケース10の
内壁面10aに固着され、外周縁部15aがウォータポ
ンプケース10の内壁面10aに直接密着しているた
め、熱膨張係数の大きな違いや信頼性の確保の点で困難
を伴うセラミックスと金属との接合を低コストで、簡単
かつ確実に行うことが可能になる上、船外機1の空回し
運転により発生する摩擦熱が樹脂性接着剤16の存在で
断熱・蓄熱されるということはなく、十分に放熱されて
当該インペラ11の過度の温度上昇が抑えられる。
【0020】以上、本考案の一実施例に付き述べたが、
本考案は既述の実施例に限定されるものではなく、本考
案の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能
である。
【0021】
【考案の効果】上述の如く、本考案に係る船外機のウォ
ータポンプは、ウォータポンプケース の内部にゴム製の
インペラを回転自在に設けるとともに、該インペラが摺
動するウォータポンプケースの内壁面にセラミックスプ
レートを設けたものであって、上記ウォータポンプケー
スの内壁面に樹脂性接着剤を塗布する平面円形状の凹部
を設け、該凹部をウォータポンプケースの内径よりも小
さく形成し、上記凹部に塗布した樹脂性接着剤により上
記セラミックスプレートの中間部を固着するとともに、
上記セラミックスプレートの外周縁部を上記ウォータポ
ンプケースの内壁面に直接密着させているので、優れた
耐摩耗性を有するセラミックス材料を利用する上で問題
となる金属材料との接合を確実にかつ低コストで行うこ
とができると共に、セラミックスプレートをウォータポ
ンプケースに極めて簡単に組付けることができ、セラミ
ックスの優れた耐摩耗性の有効利用および組立作業の能
率向上が図れる。しかも、本考案のウォータポンプで
は、ゴム製のインペラの回転摺動時に発生する摩擦熱が
樹脂性接着剤層の存在にて断熱されるということはなく
なり、機能を損なわずにウォータポンプケースの内壁面
と密着するセラミックスプレートの部分を介して十分に
放熱されるので、ゴム製のインペラが溶融破断せず、船
外機における冷却システムの信頼性および性能の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る船外機のウォータポン
プを組付けた船外機の構造を示す概念図である。
【図2】上記ウォータポンプを示す断面図である。
【図3】上記ウォータポンプをインペラが組み込まれて
いない状態で下から見た平面図である。
【図4】ウォータポンプケースを示す断面図である。
【図5】上記ウォータポンプケースを下から見た平面図
である。
【図6】上記実施例の比較例に係るウォータポンプケー
スの内壁面にセラミックスプレートを組み付けた状態を
示す断面図である。
【図7】上記比較例のウォータポンプケースを下から見
た平面図である。
【図8】従来のウォータポンプを示す断面図である。
【図9】上記従来のウォータポンプを下から見た平面図
である。
【符号の説明】
1 船外機 3 ケーシング 4 エンジン 5 ドライブシャフト 9 ウォータポンプ 10 ウォータポンプケース10a ウォータポンプケースの内壁面 11 ゴム製のインペラ 15 セラミックスプレート15a セラミックスプレートの外周縁部 16 樹脂性接着剤 17 挿通孔 18 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 5/00 311 B63H 20/28

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォータポンプケースの内部にゴム製の
    インペラを回転自在に設けるとともに、該インペラが摺
    動するウォータポンプケースの内壁面にセラミックスプ
    レートを設けた船外機のウォータポンプにおいて、上記
    ウォータポンプケースの内壁面に樹脂性接着剤を塗布す
    る平面円形状の凹部を設け、該凹部をウォータポンプケ
    ースの内径よりも小さく形成し、上記凹部に塗布した樹
    脂性接着剤により上記セラミックスプレートの中間部を
    固着するとともに、上記セラミックスプレートの外周縁
    部を上記ウォータポンプケースの内壁面に直接密着させ
    ことを特徴とする船外機のウォータポンプ。
JP1992006309U 1992-01-21 1992-01-21 船外機のウォータポンプ Expired - Lifetime JP2589065Y2 (ja)

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JPH0558883U JPH0558883U (ja) 1993-08-03
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JP4450170B2 (ja) 2003-02-25 2010-04-14 スズキ株式会社 船外機の冷却水ポンプ装置

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