JP2588812B2 - ファスナ保持帯及びファスナ打込装置における組合わせ - Google Patents
ファスナ保持帯及びファスナ打込装置における組合わせInfo
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Description
内燃機関により駆動され釘又は打込ピン等のファスナ
(接合具)を打込むファスナ打込装置において、ファス
ナを帯状に整列・保持するファスナ保持帯(ストリッ
プ)に関する。このファスナ保持帯としては合成樹脂材
料により成形されたキャリヤが採用され、このキャリヤ
はファスナの1本ごとに対応するスリーブを有する。
れるファスナ打込装置は、尖った先端部と頭部を有する
細長いシャンクを備えたファスナを打込むために広く使
用されている。このファスナは、溝形鋼等の被接合部材
であるワークを貫通して基材に強制的に打込まれ、ワー
クを基材に強固に接合させる。ファスナには、基材が木
材の場合に用いられる釘と、基材がコンクリート又は石
材の場合に用いられる「打込ピン(ドライブピン)」が
含まれる。打込ピンには、シャンクが頭部と結合する位
置に、外方に拡径した部分が設けられている。打込ピン
は、石膏ボード製の壁材を装着するための溝形鋼又は他
の金属製の被接合部材であるワークをコンクリートの基
材に取付ける場合などに用いられる。
ナ保持帯によりファスナを帯状に整列・保持し、マガジ
ン機構によりファスナ保持帯を移送し打込部に供給す
る。一般に、ファスナは、ポリプロピレン等の合成樹脂
材料から成形されたキャリヤにより整列・保持され、こ
のキャリヤは、個々のファスナごとに設けられたスリー
ブ,ブッシュ又はホルダと、これらのスリーブ,ブッシ
ュ又はホルダをつなぐ壊れやすいブリッジ部とを有して
いる。このようなキャリヤを介して整列されたファスナ
は、米国特許第3,927,459号、同第3,95
4,176号、同第4,106,618号、同第4,7
18,551号、同第4,932,821号に開示され
ている。
スナ保持帯の改良を目的とする。
して、ポリプロピレンのような合成樹脂材料から成形さ
れる改良されたキャリヤを採用する。このキャリヤは、
各ファスナに対応するスリーブを有している。スリーブ
は、環状部分と、この環状部分と一体の破断可能な部分
とを有している。スリーブは、ファスナの尖った先端に
近い環状部分と、ファスナの頭部に近い破断可能部分と
によってファスナを把持する。さらに、上記の破断可能
部分は、ファスナの直径方向に背向し外方へ開口し湾曲
した1対の同形状の窪んだ凹所を有している。キャリヤ
は、隣接するスリーブの間にノッチで囲まれた壊れやす
いブリッジ部を有している。
「垂直」などの用語は、図示のファスナ保持帯を基準に
して使用したが、特定の方向を指すものではない。
分は、打撃用端部と、1対の窪んだ凹所とを有する。窪
んだ凹所は、破断可能部分が窪んだ凹所の各々を2等分
する垂直面に沿って少なくとも2つの分割部分に割れる
ように破断可能部分を構成する。破断可能部分は、環状
部分が被接合部材に拘束された後にファスナが被接合部
材を貫通して基材へ強制的に打込まれる際に、ファスナ
のシャンクの外方へ拡径したテーパ部が打撃用端部に押
し付けられたときに破断する。環状部分はファスナが打
込まれた後、ファスナの頭部と被接合部材との間の如何
なる間隙をも排除する。破断可能部分が破断して生じた
分割部分は、ファスナが打込まれた後、環状部分と一体
のままで分離しないことが多い。
撃用端部と交差する線にほぼ沿う少なくとも2つの位置
ないし配置に、破断可能部分の上端の打撃用端部にノッ
チを設けることが好ましい。
クを把持する円筒形壁を有する円形孔を備え、破断可能
部分は、同じシャンクを閉じ込める複数の内側面を有す
るほぼ多角形の孔を備えている。さらに好ましくは、破
断可能部分は、複数の外側面を有するほぼ多角形の形状
を備え、各内側面は、外側面の1つにほぼ平行であるよ
うにする。
スナのシャンクを閉じ込める4つの内側面を有するほぼ
四角形の孔である。さらに、好適な配置では、破断可能
な部分は、6つの外側面を有するほぼ六角形の形状を備
えている。6つの外側面の内の2つは、相互に平行であ
るが、孔の4つの内側面のどれとも平行ではない。
分の窪んだ凹所は、開口する窓を有し、ファスナのシャ
ンクの一部が窓から露出する。破断可能部分が1対の窪
んだ凹所を有していれば、窓は直径方向に対向する。
装置において、ファスナ保持帯を長手方向へ案内する装
置に組合されてもよい。この案内装置は、1対の平行な
リブを備えている。各リブは、ファスナ保持帯を平行な
リブの間で案内するように、少なくとも1つのスリーブ
の窪んだ凹所の1つへ、これによって把持されるシャン
クの露出部分に接近して嵌まる。この平行なリブは、フ
ァスナ保持帯が平行なリブに沿ってリブの間を移動する
のを可能にするように相互に間隔を設けられる。
は、ファスナ保持帯及び案内装置は、ファスナ保持帯の
ファスナと、このファスナを把持するスリーブとが孔を
通して強制的に駆動されるために孔に入るのを可能にす
るように形成される孔を有するノーズ片と、ファスナ保
持帯の先頭のファスナと、この先頭のファスナを把持す
るスリーブとを孔を通して強制的に駆動する機構と組合
される。好ましくは、さらに、この案内装置は、先頭の
ファスナと、この先頭初のファスナを把持するスリーブ
とが孔に進入可能で、この孔を通して強制的に駆動可能
な位置へファスナ及びスリーブを案内するためにファス
ナ保持帯を案内するように配置される。好ましくは、さ
らに、スリーブの間の壊れやすいブリッジ部は、スリー
ブ及びブリッジ部の保持部分を剪断によって破断され、
スリーブ及び保持部分は孔にぴったりと嵌まるのでスリ
ーブによって把持されたファスナの中心を決定すること
ができる。
するファスナの頭部とワークとの間の間隙をなくすだけ
でなく、ファスナをファスナ打込装置が打込む際に、打
込装置がファスナに加える衝撃を吸収することである。
したがって、工具の弾性バンパー、その他の摩耗可能な
部品の耐用年数は、打込装置が被接合部材を貫通してフ
ァスナをコンクリート基材に打込むのに使用されれば通
常の耐用年数を著しく延長することができる。
されたファスナ保持帯をファスナ打込装置の案内装置と
組合せることによる著しい利点は、摩擦接触がファスナ
保持帯の合成樹脂面と案内装置の鋼面との間に生じるの
ではなく、ファスナのシャンクの露出する部分の鋼面と
案内装置の鋼面との間に生じることである。
び利点は、添付図面を参照する以下の実施例の説明によ
って明らかになる。
は、1個のみを示す)用のファスナ保持帯10は、本発
明の好適な一実施例を構成する。各ファスナ12は、焼
入れされた鋼材から作成される打込ピンである。各ファ
スナ12は、図14,15に示す亜鉛メッキ鋼からなる
U字形の溝形鋼14のようなワークを貫通してコンクリ
ート基材16のような基材に強制的に打込まれるように
構成される。図2に示すように、各ファスナ12は、尖
った先端部20と、頭部22とを有する細長いシャンク
18を備えている。シャンク18は、尖った先端部20
と、シャンク18が頭部22に結合する位置で外方に拡
径したテーパ部分24以外の部分は円筒形である。
り成形されたキャリヤ30を備えている。ポリプロピレ
ンは、キャリヤ30の好適材料である。キャリヤ30
は、ファスナ12の1本ごとに対応したスリーブ32を
有している。各スリーブ32は、環状の下側部分34
と、この下側部分34と一体で破断可能な上側部分36
とを有している。各スリーブ32は、対応するファスナ
12のシャンク18の尖った先端部20に近い環状の下
側部分34と、同じファスナ12の頭部22に近い破断
可能な上側部分36とによって、下記の態様でシャンク
18を把持する。破断可能な上側部分36は、下側部分
34の反対側の端部(上端)に打撃用端部38を有して
いる。
の下方には、ファスナの直径方向に背向し外方へ開口す
る湾曲した窪んだ1対の凹所40,42が設けられてい
る。窪んだ凹所40は、後述する態様で限定され奥に開
口する窓44を有し、対応するファスナ12のシャンク
18の部分46は、この窓から外に露出する。窪んだ凹
所42は、同様に限定され開口する窓48を有し、同じ
シャンク18の部分50は、この窓から外に露出する。
シャンク18の外に現われる部分46,50は、相互に
直径方向に背向する(図4,6,7,17参照)。
るファスナ12のシャンク18を把持する円筒形壁54
を有する円形孔52を備えている(図4,7参照)。さ
らに、各スリーブ32の破断可能な上側部分36には、
図3に示すように、ファスナ12のシャンク18を閉じ
込める4つの内側面58を有するほぼ四角形の孔56
(図4参照)が設けられている。この四角形孔56の隅
角部は丸味を帯びている。図3に示すように、この四角
形孔56は、ファスナ12のシャンク18の軸線方向か
ら見ると、ファスナ保持帯10に沿って細長い菱形状に
形成されている。さらに、各スリーブ32の破断可能な
上側部分36は、ほぼ六角形をなし6つの外側面を有し
ている。すなわち、スリーブ32の先頭端部(図3にお
ける左端)側で相互に鋭角をなす2つの外側面60,6
0と、各スリーブ32の後尾端部(図3における右端)
側にで相互に鋭角をなす2つの外側面62,62と、こ
れらの外側面60,62に挟まれ相互に平行な2つの外
側面64,64である。スリーブ32の4つの内側面5
8のうちの2つは上記の外側面60,60とほぼ平行で
あり、残る2つの内側面58は外側面62,62とほぼ
平行である。しかしながら、外側面64,64は、相互
に平行であるが、内側面58のどれとも平行ではない。
3,4,5においてファスナ保持帯10の左端を指し、
「後尾」とは、図1,3,4,5においてファスナ保持
帯10の右端をそれぞれ指す。ファスナ保持帯10は、
その先頭端部および後尾端部の間でファスナ保持帯10
を2等分する平面のまわりと、ファスナ保持帯10のフ
ァスナ12のシャンク18の軸線を含む平面のまわりと
において対称的である。
る窓44は、上述したほぼ四角形の孔56の丸められた
隅角部のうちの1つが、スリーブ32の上側部分36の
下方側部に設けられた窪んだ凹所40の湾曲面と交差す
る箇所に形成される。同様に、各スリーブ32の窪んだ
凹所42に開口する窓48は、上述したほぼ四角形の孔
56の丸められた隅角部のうち上記窓44を形成する隅
角部と対向する隅角部が、スリーブ32の上側部分36
の下方側部に設けられた窪んだ凹所42の湾曲面と交差
する箇所に形成される。
の打撃用端部38には、四角形孔56の両側に延びるよ
うにV形状のノッチ70,72が設けられている(図
3,4参照)。このノッチ70,72は、窪んだ凹所4
0,42の各々を2等分する垂直面(ファスナ方向面)
が打撃用端部38と交差する線に沿って形成されてい
る。
ブ32との間に、壊れやすい上側ブリッジ部74と、壊
れやすい下側ブリッジ部76とが設けられている(図
3,4,5,6参照)。図6に示すように、壊れやすい
各ブリッジ部74,76の各々は、断面がほぼ等脚台形
をなしている。上側ブリッジ部74は、上側ブリッジ部
74によって結合される各スリーブ32の破断可能な上
側部分36のほぼ打撃用端部38まで延びている。ま
た、下側ブリッジ部76は、下側ブリッジ部76によっ
て結合される各スリーブ32の下側部分34の面取りさ
れた下側部分78まで延びている。上側ブリッジ部74
は、上側ブリッジ部74を2等分する垂直面のそれぞれ
の線に沿って延びる4つのV形ノッチを有している。す
なわち、比較的長い上部ノッチ80と、2つの同様な側
部ノッチ82,84と、比較的短い下部ノッチ86であ
る。下側ブリッジ部76は、下側ブリッジ部76を2等
分する垂直面のそれぞれの線に沿って延びる4つのV形
ノッチを有している。すなわち、比較的短い上部ノッチ
88と、2つの同様な側部ノッチ90,92と、比較的
長い下部ノッチ94である。
リーブ32には、スリーブ32の打撃用端部38とスリ
ーブ32の面取りされた下側部分78との間に延びるリ
ブ96が設けられている(図1参照)。また、ファスナ
保持帯10の右端の後尾端部のスリーブ32には、スリ
ーブ32の打撃用端部38とスリーブ32の面取りされ
た下側部分78との間に延びる同様なリブ98が設けら
れている(図1,3,4,5参照)。図3,4に示すよ
うに、リブ98は、勾配付きの上面100と、勾配付き
の2つの側面102,104と、勾配付きの下面106
と、ファスナ保持帯10の後尾端部の平坦面108を有
している。同様に、リブ96は、勾配付きの上面、側面
及び下面と、ファスナ保持帯10の先頭端部の平坦面1
10を有している。ファスナ保持帯10の長手方向に沿
って測定すると、リブ96,98の各々は、壊れやすい
ブリッジ部74,76の厚さの半分にほぼ等しい厚さを
有している。
装置を介して被接合部材を貫通して基材に強制的に打込
まれると、対応するスリーブ32と隣接する各スリーブ
32との間の壊れやすい上下の各ブリッジ部74,76
には、剪断力が作用する。この場合、スリーブ間の壊れ
やすいブリッジ部74,76における上部、側部及び下
部の各ノッチが最も深い箇所に応力が集中し、この部分
で容易に剪断破壊される。ブリッジ部がノッチ箇所で剪
断破壊すると、スリーブ32の端面には、ブリッジ部7
4,76のほぼ半分の厚さの部分が残る。ファスナ保持
帯10の長手方向に沿って測定すると、1つのスリーブ
32の全長は、スリーブ32の下側部分34の直径に、
先行スリーブ32へ結合させるブリッジ部の厚さの半分
と、後続スリーブ32へ結合させるブリッジ部の厚さの
半分とを加算した値にほぼ等しくなる。スリーブ32が
リブ96,98の1つを有している場合には、ファスナ
保持帯10の長手方向に沿って測定すると、スリーブ3
2の全長は、各リブ96,98がブリッジ部74,76
の1つの厚さの半分に等しい厚さを有するため、上述の
全長にほぼ等しい。上部、側部及び下部のノッチが、そ
の最も深い位置で完全に剪断破壊されるので、それぞれ
のスリーブ32のスリーブ長手方向の寸法はほぼ均等と
なる。
基材に強制的に打込まれるとき、そのファスナ12を把
持するスリーブ32の下側部分34は、被接合部材であ
る溝形鋼14及び基材であるコンクリート基材16の一
部を示す図14に図示されるように、被接合部材である
溝形鋼14によって拘束される。すなわち、まず、ファ
スナ12の頭部22が打撃されると、ファスナ12のシ
ャンク18の外方に拡径するテーパ部分24は、四角形
孔56の破断可能な上側部分36の打撃用端部38に強
く押し付けられ、一方、下側部分34は、被接合部材で
ある溝形鋼14によって強く押し付けられる。次に、フ
ァスナ12を把持するスリーブ32の破断可能な部分3
6は、図に示すように2つに破断されて割り拡げられ
る。この上側部分36の破断は、打撃用端部38のノッ
チ70,72から開始し、窪んだ凹所40,42を2等
分する垂直面(ファスナ方向面)にほぼ沿って下方に進
行し、窪んだ凹所40,42に開口した窓44,48を
越える深さまで到達し、この段階で下側部分34は被接
合部材である溝形鋼14とファスナ12の頭部22との
間に拘束される。この上側部分36が割り拡げられる態
様は、図10から図13までと図13に対応する図であ
る図14に示されるように、段階を追って進む。破断可
能な上側部分36の割り拡げられた分割部分は、図14
に示すように下側部分34と分離しないことが多い。し
かしながら、場合によっては、片方又は両方の分割部分
が千切れたり、3以上の部分に破砕されたり、あるいは
これらの「千切れ」と「破砕」が同時に生じることもあ
る。
2が被接合部材である溝形鋼14を貫通してコンクリー
ト基材16に打込まれた後、対応するファスナ12の頭
部22と被接合部材である溝形鋼14との間の間隔を保
持する。そして、この下側部分34の介在により、頭部
22と被接合部材である溝形鋼14との間には隙間がな
くなる。また、下側部分34は、ファスナ12がファス
ナ打込装置によって打込まれるとき、打込装置からファ
スナ12に加えられる衝撃を吸収する。したがって、こ
のファスナを金属製の被接合部材をコンクリート基材に
打ち込む際に使用すれば、打込装置の弾性バンパー及び
その他の部品の耐用年数を従来よりもはるかに延ばすこ
とができる。
ナ保持帯10の先頭端部のファスナ12が先頭のファス
ナ12であり、ファスナが打込まれるにつれ、次に続く
ファスナが先頭のファスナ12となる。
頭ファスナ12と、これに対応するスリーブ32の、圧
縮空気機関又は内燃機関により駆動されるファスナ打込
装置内での動作を示したものである。図に示すように、
このファスナ打込装置は、ノーズ片120と、打込み機
構122と、案内装置124を備えている。ファスナ打
込装置のその他の構成要素は、公知の構成要素を用いれ
ばよい。このファスナ打込装置は、イリノイ州イリノイ
ツール ワークス インコーポレイテッド社のパスロ
ード事業所から「インパルス」なる商標で市販されてい
る内燃機関により駆動されるものでよい。このファスナ
打込装置は、米国特許第4,403,722号、同第
4,483,280号、同第4,522,162号、再
発行特許第32,452号に開示されており、その詳細
は上記特許を参照されたい。
(図16参照)は、貫通した円筒形孔128を有する上
側管状部分126と、貫通した円筒形孔132を有する
下側管状部分130と、両管状部分126,130の間
に延びる壁134とを備えるように鋼鋳物から機械加工
される。各円筒形孔128,132は同心に整合する。
壁134は、円筒形孔128,132に整合した半円筒
形溝136を円筒形孔128,132の間に有する。ノ
ーズ片120は、図示のような同様の角度で壁134か
ら下方へ突出す2つのソケット138,140を有して
いる。円筒形孔128、半円筒形溝136、円筒形孔1
32は、ファスナ保持帯10からの任意のファスナ12
と、対応するスリーブ32とが後述する態様で半円筒形
溝136から円筒形孔132を通って強制的に駆動され
るのを可能にする。
ブリッジ部74,76が設けられているため、分離した
後の個々のスリーブ32はほぼ均等な寸法を有する。図
18には、それぞれのスリーブ32と、スリーブ32に
よって把持されるファスナ12とがノーズ片120の下
側管状部分130の円筒形孔132内に位置している状
態が示されている。この場合、スリーブ32の外側面
と、先行及び後続のスリーブ32にそのスリーブ32を
結合していた壊れやすいブリッジ部74,76の破断後
の保持部分は、半円筒形溝136,154(図16参
照)によって形成される円筒形通路にぴったり嵌まり、
スリーブ32は円筒形孔132に正確に進入する。先頭
端部又は後尾端部のスリーブ32は、隣接するスリーブ
32に結合していた壊れやすいブリッジ部74,76の
破断後の保持部分のほか、リブ96,98のうちの1つ
を有しており、これによりスリーブ32は、半円筒形溝
136,154によって形成される円筒形通路と、円筒
形孔132の内壁にぴったり嵌まる。
144と、近位端部146とを有するドライビングロッ
ド142と、公知の態様で近位端部146に固定される
ピストン148とを備えている。ピストン148は、シ
リンダ(図示せず)内に作動可能に装着される。またド
ライビングロッド142は、周知の態様でピストン14
8から延びる。ピストン148及びドライビングロッド
142は、図示しないシリンダ内の圧縮空気又は燃焼ガ
スによって一緒に強制的に駆動されるように周知の態様
に配置される。ドライビングロッド142の遠位端部1
44は、ファスナ12及び対応するスリーブ32を円筒
形孔132を通して強制的に駆動するためにファスナ1
2の頭部を打撃するように配置される。ピストン148
は、ピストン148及びドライビングロッド142の駆
動運動を捕捉するように、周知の態様でシリンダ内に配
置される弾性バンパー(図示せず)を打撃してもよい。
は、図16に示すように、同様な角度で案内装置124
から突出するように取付けられた2本の鋼ピン150,
152を有している。鋼ピン150,152は、ソケッ
ト138,140にそれぞれ嵌入する。これにより、案
内装置124はノーズ片120に対してその作動位置に
位置決めされる。作動位置においては、案内装置124
は、ファスナ打込装置の他の構成要素(図示せず)によ
ってノーズ片120に固定される。案内装置124は、
ノーズ片120の半円筒形溝136に適合する半円筒形
溝154(図16)を有しており、半円筒形溝136,
154及び円筒形孔128,132は、案内装置124
が作動可能な位置に設置されると、連続的なスリーブ通
過用通路を形成する。案内装置124は、半円筒形溝1
54内に開口する孔156(図16)を有しており、こ
の孔156により、半円筒形溝136,154及び円筒
形孔128,132によって形成される連続的なスリー
ブ通過用通路へ、ファスナ保持帯10の任意のファスナ
12及び対応するスリーブ32が孔156を経て挿入さ
れる。案内装置124は、孔156の反対側の焼入れ鋼
からなる挿入口によって形成される1対の平行なリブ1
60,162(図16,17参照)を有している。案内
装置124は、マガジン(図示せず)からファスナ保持
帯10を受取れるように配置されている。このマガジン
(図示せず)の機構により、ファスナ保持帯10が周知
の方法でその長手方向に移送され案内装置124に供給
される。これにより、先行するファスナ12が打込まれ
た後に後続するファスナ12が駆動される。また、マガ
ジン(図示せず)は、平行なリブ160,162に整合
する1対の平行なリブを備えるようにしてもよい。
の各々は、先頭のファスナ12に対応するスリーブ32
の窪んだ凹所40,42のそれぞれの1つに嵌まる。こ
の場合、リブ160,162は、先頭のファスナ12の
シャンク18の露出した部分46,50に接近する。こ
れにより、ファスナ保持帯10は、平行なリブ160,
162の間でリブの長手方向に沿って移動することが許
容される。このようにして、先頭のファスナ12とそれ
に対応するスリーブ32は、半円筒形溝136,154
内の所定の位置に案内される。このとき、ファスナ12
と対応するスリーブ32は、打込み機構122によって
半円筒形溝136,154から強制的に駆動排出され
る。このとき、スリーブ32の下側部分34は、孔15
6の反対側の案内装置124に形成される2つの溝16
4,166内に摺動可能に配置される。
脂の面と案内装置124の鋼面との間の摩擦接触は、最
小限になり、ファスナ保持帯の供給動作の上からは好ま
しい。合成樹脂面と鋼面との摩擦接触が容易には回避で
きないときでも、2つの鋼面の間(すなわち、ファスナ
12のシャンク18の鋼の露出部分46,50と平行な
リブ160,162の鋼面との間)の摩擦接触が促進さ
れるので、摩擦の低減の観点からこれは好ましい。鋼面
間での摩擦接触は、寸法的な許容値の点からも、合成樹
脂面と鋼面との間の摩擦接触よりも好ましい。一般に、
鋼製部品の寸法は、合成樹脂材料から成形される部品の
寸法と比べてより小さい許容値内に抑制可能だからであ
る。
上記したファスナ保持帯及びファスナ打込装置の実施例
に種々の変更を適用してもよい。
構成を示す斜視図である。
ナの構成を示す正面図である。
を上から見た拡大平面図である。
面図である。
リーブの斜視図である。
ブの斜視図である。
ブの斜視図である。
ブの斜視図である。
鋼を取付けた場合の図13と同じ状態でのスリーブ及び
ファスナの部分的な拡大断面図である。
て溝形鋼をコンクリート基材に取付けた状態の部分的な
斜視図である。
ある。
装置の一部と、スリーブ及びファスナの関係を示す部分
的な正面図である。
の円筒形孔内に嵌合している状態の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 釘や打込ピン等のファスナを圧縮空気機
関あるいは内燃機関により駆動されるファスナ打込装置
によって打ち込む際に前記ファスナを帯状に整列・保持
するファスナ保持帯において、前記ファスナ保持帯は合
成樹脂材料により成形され、前記ファスナは、尖った先
端部と頭部とを有し被接合部材を貫通して基材に強制的
に打込まれるように構成された細長いシャンクを備え、
前記シャンクは、前記頭部と結合する位置に外方へ広が
るテーパ部分を有し、前記ファスナ保持帯は、前記ファ
スナの個々に対応し貫通孔を有する複数のスリーブを有
し、前記スリーブは、環状部分と、前記環状部分と一体
で破断可能な部分とを有し、前記環状部分の前記貫通孔
が前記ファスナの先端部に近い前記シャンクの部分を把
持するとともに前記破断可能部分の前記貫通孔が前記フ
ァスナの頭部に近い前記シャンクの部分を把持し、前記
破断可能部分は前記環状部分とは反対側に打撃用端部を
有するとともにファスナの直径方向に背向し外方へ開口
し湾曲した1対の同形状の窪んだ凹所を有し、前記各凹
所の奥には前記ファスナのシャンクの一部が露出可能な
窓をそれぞれ有し、前記ファスナ保持帯は隣接する前記
スリーブの前記環状部分どうしの間及び前記破断可能部
分どうしの間にそれぞれノッチで囲まれた壊れやすいブ
リッジ部を有し、前記打撃用端部は前記凹所の各々を2
等分するファスナ方向面と前記打撃用端部との交線に沿
うノッチを有し、前記被接合部材を貫通させて前記ファ
スナを前記基材に強制的に打込む際に、前記ファスナの
頭部を打撃して前記ファスナのシャンクのテーパ部分を
前記破断可能部分の打撃用端部に強く押し付け、前記環
状部分を前記被接合部材に強く押し付け、前記ノッチか
ら破断が開始し、前記ファスナ方向面にほぼ沿って前記
破断可能部分を少なくとも2つの分割部分に割り拡げ、
前記被接合部材に押し付けられた前記環状部分が前記フ
ァスナの頭部と前記被接合部材との間の間隙をなくすと
ともに前記ファスナの打込時に加えられる衝撃を吸収す
ることを特徴とするファスナ保持帯。 - 【請求項2】 請求項1に記載のファスナ保持帯におい
て、前記環状部分が、前記ファスナのシャンクの一部を
把持する円筒形壁を有する円形孔を備え、前記破断可能
部分が、前記ファスナのシャンクの一部を閉じ込める複
数の内側面を有するほぼ多角形の孔を備えたことを特徴
とするファスナ保持帯。 - 【請求項3】 請求項2に記載のファスナ保持帯におい
て、前記破断可能部分が、複数の外側面を有するほぼ多
角形の形状を備え、前記内側面の各々が、前記外側面の
それぞれの1つにほぼ平行になっていることを特徴とす
るファスナ保持帯。 - 【請求項4】 請求項3に記載のファスナ保持帯におい
て、前記ほぼ多角形の孔が、前記ファスナのシャンクの
一部を閉じ込める4つの内側面を有するほぼ四角形の孔
であることを特徴とするファスナ保持帯。 - 【請求項5】 請求項4に記載のファスナ保持帯におい
て、前記破断可能部分が、6つの外側面を有するほぼ六
角形の形状を備え、前記外側面の2つが、相互に平行で
あるが前記内側面のどれとも平行でないことを特徴とす
るファスナ保持帯。 - 【請求項6】 釘や打込ピン等のファスナを圧縮空気機
関あるいは内燃機関により駆動され打ち込むファスナ打
込装置における組合わせであって、前記ファスナを帯状
に整列・保持するファスナ保持帯と、前記ファスナ保持
帯をその長手方向へ案内する案内装置とを有し、前記フ
ァスナ保持帯は合成樹脂材料により成形され、前記ファ
スナは、尖った先端部と頭部とを有し被接合部材を貫通
して基材に強制的に打込まれるように構成された細長い
シャンクを備え、前記シャンクは、前記頭部と結合する
位置に外方へ広がるテーパ部分を有し、前記ファスナ保
持帯は、前記ファスナの個々に対応し貫通孔を有する複
数のスリーブを有し、前記スリーブは、環状部分と、前
記環状部分と一体で破断可能な部分とを有し、前記環状
部分の前記貫通孔が前記ファスナの先端部に近い前記シ
ャンクの部分を把持するとともに前記破断可能部分の前
記貫通孔が前記ファスナの頭部に近い前記シャンクの部
分を把持し、前記破断可能部分は前記環状部分とは反対
側に打撃用端部を有するとともにファスナの直径方向に
背向し外方へ開口し湾曲した1対の同形状の窪んだ凹所
を有し、前記各凹所の奥には前記ファスナのシャンクの
一部が露出可能な窓をそれぞれ有し、前記ファスナ保持
帯は隣接する前記スリーブの前記環状部分どうしの間及
び前記破断可能部分どうしの間にそれぞれノッチで囲ま
れた壊れやすいブリッジ部を有し、前記打撃用端部は前
記凹所の各々を2等分するファスナ方向面と前記打撃用
端部との交線に沿うノッチを有し、前記案内装置は、1
対の平行なリブを有し、前記各リブが、前記リブの間で
前記ファスナ保持帯を案内するように前記複数のスリー
ブのうち少なくとも1つのスリーブによって把持される
前記ファスナのシャンクの露出する部分に接近し前記窪
んだ凹所のそれぞれの1つに嵌まり、前記リブが、前記
リブの長手方向に沿って移動することを前記ファスナ保
持帯に許容し、前記被接合部材を貫通させて前記ファス
ナを前記基材に強制的に打込む際に、前記ファスナの頭
部を打撃して前記ファスナのシャンクのテーパ部分を前
記破断可能部分の打撃用端部に強く押し付け、前記環状
部分を前記被接合部材に強く押し付け、前記ノッチから
破断が開始し、前記ファスナ方向面にほぼ沿って前記破
断可能部分を少なくとも2つの分割部分に割り拡げ、前
記被接合部材に押し付けられた前記環状部分が前記ファ
スナの頭部と前記被接合部材との間の間隙をなくすとと
もに前記ファスナの打込時に加えられる衝撃を吸収する
ことを特徴とするファスナ打込装置における組合わせ。 - 【請求項7】 請求項6に記載のファスナ打込装置にお
ける組合わせにおいて、孔を有するノーズ片を備え、前
記ファスナ保持帯の任意のファスナと、前記ファスナを
把持するスリーブとが前記孔に進入でき、かつ前記孔を
通って強制的に駆動され得るようにし、さらに駆動装置
を備え、前記ファスナ保持帯の先頭のファスナと、前記
先頭のファスナを把持するスリーブとを前記孔を通して
強制的に駆動するようにし、前記ファスナ保持帯を案内
可能なように前記案内装置を配置し、これにより前記フ
ァスナ保持帯の先頭のファスナ及び前記先頭のファスナ
を把持するスリーブを、前記孔に進入できかつ前記駆動
装置により前記孔を通して強制的に駆動できる位置へ案
内するようにしたことを特徴とするファスナ打込装置に
おける組合わせ。 - 【請求項8】 請求項7に記載のファスナ打込装置にお
ける組合わせにおいて、前記スリーブ間の前記壊れやす
いブリッジ部が、剪断装置を構成し、この剪断装置によ
り、前記スリーブと保持部分とを分離させ、これにより
前記スリーブと保持部分が前記孔にぴったりと嵌まり、
これにより前記孔内で前記スリーブによって把持される
前記ファスナの中心を決定し、これにより前記スリーブ
により把持されるファスナを正確に打込駆動できるよう
にしたことを特徴とするファスナ打込装置における組合
わせ。 - 【請求項9】 請求項8に記載の組合わせにおいて、前
記窪んだ凹所により、前記破断可能部分が破断装置を構
成し、この破断装置により、前記被接合部材によって前
記環状部分が拘束された後に前記被接合部材を貫通させ
て前記ファスナを基材に強制的に打込む際に、前記破断
可能部分は前記窪んだ凹所の各々を2等分するファスナ
方向面にほぼ沿って少なくとも2つの分割部分に破断
し、前記環状部分が、前記ファスナが打込まれた後に前
記ファスナの頭部と前記被接合部材との間の間隙をなく
す装置を構成したことを特徴とするファスナ打込装置に
おける組合わせ。
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