JP2588531Y2 - 部材の取付構造 - Google Patents

部材の取付構造

Info

Publication number
JP2588531Y2
JP2588531Y2 JP1992065216U JP6521692U JP2588531Y2 JP 2588531 Y2 JP2588531 Y2 JP 2588531Y2 JP 1992065216 U JP1992065216 U JP 1992065216U JP 6521692 U JP6521692 U JP 6521692U JP 2588531 Y2 JP2588531 Y2 JP 2588531Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting
clip
main body
flange portion
bumper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992065216U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0628321U (ja
Inventor
浩 羽佐田
宗彦 赤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Nifco Inc
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Nifco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Nifco Inc filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP1992065216U priority Critical patent/JP2588531Y2/ja
Publication of JPH0628321U publication Critical patent/JPH0628321U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2588531Y2 publication Critical patent/JP2588531Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connection Of Plates (AREA)
  • Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、部材の取付け構造、
特に作業スペースを十分に確保できない自動車用部材の
取付けに好適な部材の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の部材の取付構造としては、例えば
図18及び図19に示されるようなものがある(特開昭
61−232945号公報参照)。この場合は、一方の
取付部材がフルバンパと称される樹脂のバンパ1で、特
に車体前面部に対応する主要部からホイルハウス2側へ
向けて曲折されたサイド部分を図示している。このバン
パ1のサイド部分における上端付近には取付け方向Aに
向けて形成された水平なフランジ部4が設けられてい
る。
【0003】一方、このバンパ1の相手方部材となって
いるのが、車体の側部を構成する鋼板製のフロントフェ
ンダパネル3である。フロントフェンダパネル3の取付
部位5は内側へ絞り込み加工してあり、取付け方向Aに
沿って水平な取付面部6と、取付け方向Aに対面する対
面部7とが形成されている。取付面部6には円孔8が形
成されており、この円孔8にはグロメット9が取付けら
れている。そして、バンパ1のフランジ部4にも円孔1
0が形成されており、この円孔10を前記グロメット9
に位置合わせし、下からスクリュー11を螺入すること
により、このサイド部分におけるバンパ1をフロントフ
ェンダパネル3に対して取付けている。
【0004】具体的には、作業者はバンパ1のフランジ
部4に形成した円孔10を、フロントフェンダパネル3
の取付面部6にあらかじめ取付けておいたグロメット9
に位置合わせし、次に、スクリュー11を持った手をバ
ンパ1とフロントフェンダパネル3の取付部位5にて区
画された作業スペースS内へ下側から差し入れて、その
スクリュー11を工具を用いて前記フランジ部4の円孔
10内に入れ、そのままグロメット9内に螺入せしめる
ものである。グロメット9内にスクリュー11を螺入す
ると、グロメット9の脚部9aが外側へ開拡し、グロメ
ット9の取付面部6に対する取付が更に確実なものとな
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、バンパ1のフロントフェン
ダパネル3に対する取付作業を、バンパ1とフロントフ
ェンダパネル3とで区画された作業スペースS内におい
て行われなければならないため、作業が大変に面倒であ
る。すなわち、作業スペースSが狭いため工具等が扱い
づらくなると同時に、作業者は無理な作業姿勢を強いら
れることとなる。
【0006】また、作業者にとって、グロメット9の脚
部9a側が見えないため、スクリュー11のグロメット
9に対する螺入具合を正確に知ることができない。この
ように、グロメット9に対するスクリュー11の螺入具
合にバラツキがあると、そのバラツキが取付面部6とフ
ランジ部4の隙間サイズにも影響し、本来密着していな
ければならないバンパ1の上端1aと取付面部6との間
にも、見栄え上不利となる隙間Kが発生するおそれもあ
る。従って、このような隙間Kの発生を回避するため
に、作業者はスクリュー11の微妙な螺入作業が要求さ
れ、作業自体が大変に面倒である。
【0007】この考案はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、取付作業が簡単で且つ取付部材
のフランジ部を相手方部材の取付面部に対し近接状態ま
たは当接状態で正確に位置決めすることができる部材の
取付構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案に係
る部材の取付構造は、上記の目的を達成するために、相
手方部材の対面部に、本体を取外し方向へ突出させた状
態の第1クリップを取付けると共に、前記取付部材のフ
ランジ部の下面に、取外し方向端部から下向きの垂下部
が形成された断面L形のリテーナを取付けると共に、該
リテーナに対して、取付時前記第1クリップの本体にお
けるフランジ部側の面に当接して弾性変形する弾性片を
有し且つ間隔をあけてリテーナの垂下部に当接する複数
のフランジを有する第2クリップを取付け、且つ、前記
第1クリップの本体及び第2クリップの弾性片の各当接
面に、取付け方向では順目で取外し方向では逆目で噛み
合う凹凸を相互に形成したものである。
【0009】請求項2記載の考案に係る部材の取付構造
は、上記の目的を達成するために、相手方部材の対面部
に、取付方向へ向けて漸次取付面部側へ接近する第1勾
配面が形成された本体を取外し方向へ突出させた状態の
第1クリップを取付けると共に、前記取付部材のフラン
ジ部に、前記第1勾配面に当接する第2勾配面が形成さ
れた本体を有し且つフランジ部を上下方向で挟持する上
下一対の挟持片を有する第2クリップを取付け、且つ、
前記第1勾配面及び第2勾配面の少なくとも一部に、取
付方向では順目で取外し方向では逆目で噛み合う凹凸を
相互に形成したものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の考案に係る部材の取付構造によ
れば、第1クリップの本体及び第2クリップの弾性片の
各当接面に、取付け方向では順目で取外し方向では逆目
となる凹凸を相互に形成したので、この弾性片の弾性変
形と順目により、スムーズな取付けが可能である。ま
た、リテーナの垂下部が第2クリップの複数のフランジ
を後押しするため、取付部材からの押込み力がリテーナ
に対する取付部だけに集中せず分散されるため、この取
付部における破損や変形等の発生を未然に防ぐことがで
きる。そして、いったん取付けてしまえば、両凹凸の噛
み合いにより、第2クリップ(取付部材)が取外し方向
へずれることはない。しかも、弾性片の弾性反発力によ
り前記両凹凸の噛み合いはとても確実なものとなる。更
に、この弾性片の弾性反発力により、第2クリップ(取
付部材)は取付面部側へ向けて付勢されるため、取付部
材のフランジ部は、相手方部材の取付面部へ近接状態又
は当接状態で正確に位置決めされることとなり、取付部
材と相手方部材との間に見映え上不都合となる不測の隙
間等が生じ得ない。
【0011】請求項2記載の考案に係る部材の取付構造
も、第1クリップ及び第2クリップの両勾配面に、取付
け方向では順目で取外し方向では逆目となる凹凸を相互
に形成したので、この順目により、スムーズな取付けが
可能である。また、取付部材のフランジ部を上下一対の
挟持片により挟持するため、取付部材からの押込み力を
分散した状態で第2クリップに伝達でき、該第2クリッ
プの押込みが確実になる。そして、いったん取付けてし
まえば、両凹凸の噛み合いにより、第2クリップ(取付
部材)が取外し方向へずれることはない。しかも、第2
クリップの本体は自身の押付け力に起因した挟持力にて
取付面部と第1クリップの本体との間に挟みこまれた状
態となるため、両凹凸の噛み合いはとても確実なものと
なる。更に、第1クリップ及び第2クリップの各勾配面
により、第2クリップ(取付部材)が取付け方向へスラ
イドしつつ取付面部側へ移動するので、取付部材のフラ
ンジ部は、相手方部材の取付面部へ近接状態又は当接状
態で正確に位置決めされることとなり、取付部材と相手
方部材との間に見映え上不都合となる不測の隙間等が生
じ得ない。
【0012】
【実施例】以下、この考案の好適な実施例を説明する。
尚、従来と共通する部分には同一の符号を付し、重複す
る説明は省略する。
【0013】図1〜図9はこの考案の第1実施例を示す
図である。「取付部材」であるバンパ1の、「相手方部
材」であるフロントフェンダパネル3に対する取付け
は、フロントフェンダパネル3側に取付ける第1クリッ
プ12と、バンパ1側に取付ける第2クリップ13とを
用いて行われるものである。
【0014】まず、最初に第1クリップ12について説
明する。この第1クリップ12は、対面部7の角孔14
内へ係入される頭部15と、つば部16を介して連続し
た本体17とからなっている。頭部15は略角筒形状を
呈しており、その左右対向面には、先端に外向突起18
が形成され且つ切欠溝19にて三方を囲まれた係合片2
0がそれぞれ設けられている。従って、この頭部15を
対面部7の角孔14内へ挿入し、係合片20の外向突起
18を角孔20の対応縁部へ係合させることにより、第
1クリップ12の対面部7に対する取付けが成される。
【0015】一方、本体17は側面に重量軽減用の凹部
21が形成されていると共に、その先端には取付け方向
Aへ向けて上り勾配とされた勾配面22が形成されてい
る。そして、この本体17の「当接面」としての上面2
3には、第1凹凸24が形成されている。この第1凹凸
24は、図3に図示の如く、取外し方向B側が斜面で、
取付け方向A側が垂直面となった断面形状を呈してお
り、後述する第2クリップ13の第2凹凸25に対し、
該第2凹凸25の取付け方向Aへのスライドに対しては
順目となり、取外し方向Bへのスライドでは逆目となっ
て噛み合うものである。更に、第1クリップ12のつば
部16は上側よりも下側の方が長くなっており、この下
側のつば部16と本体17の下面との間には、本体17
の下方へのたわみ変形を防止するための補強リブ26が
形成されている。
【0016】次に、第2クリップ13について説明す
る。バンパ1のフランジ部4には円孔27が形成してお
り、この円孔27が形成されている部分には下側からリ
テーナ28が一体的に固着してある。このリテーナ28
はフランジ部4を補強するためと、後述の如く、取付時
において第2クリップ13を後押しするために設けられ
ているものである。このリテーナ28の前記円孔27に
対応する部分にはそれよりも小径の円孔29が形成され
ており、またリテーナ28のバンパ1側部分は下向きに
曲折された垂下部28aとなっている。
【0017】そして、第2クリップ13の頂部には前記
リテーナ28の円孔29内に係合される略円筒状の頭部
30が設けられている。この頭部30の左右両側の対向
位置には、外向突起31が形成され且つ下側の三方が切
欠溝32にて囲まれた係合片33がそれぞれ設けられて
いる。従って、この頭部30をリテーナ28の円孔29
内へ挿入し、係合片33の外向突起31を円孔29の対
応周縁へ係合させることにより、第2クリップ13はリ
テーナ28を介してバンパ1のフランジ部4に取付けら
れる。
【0018】この第2クリップ13の頭部30の下方に
は本体34が連続形成してある。この本体34の側面に
は重量軽減用の凹部35がそれぞれ3ヵ所づつ形成され
ている。また、本体34の対面部7側の端部からは、取
外し方向Bへ向けて斜めに形成した弾性片36が一体的
に設けられており、また本体34のバンパ1側端部に
は、前記リテーナ28の垂下部28aと高さの異なる上
下2ヵ所で当接状態となるべく、水平状態の短尺フラン
ジ37と、傾斜状態の長尺フランジ38とが上下に備え
られている。尚、前記弾性片36の第1クリップ12に
対する当接面39には前述の如く第2凹凸25が形成さ
れている。この第2凹凸25は、取付け方向A側が斜面
で、取外し方向B側が垂直面となった断面形状を呈して
いる。
【0019】次に、バンパ1の取付け方向について説明
する。まず、最初に第1クリップ12及び第2クリップ
13を、フロントフェンダパネル3の対面部7と、バン
パ1のフランジ部4に固着されたリテーナ28へ、それ
ぞれ取付ける。すなわち、第1クリップ12の頭部15
を対面部7の角孔14内に係入すると共に、第2クリッ
プ13の頭部30をリテーナ28の円孔29内へ係入す
る。各係合片20、33に形成された外向突起18、3
1が角孔14や円孔29に係合し、両クリップ12、1
3の取付けが成される。第2クリップ13の場合は、リ
テーナ28に取付けた時点で、本体34の短尺フランジ
37及び長尺フランジ38の端末が垂下部28aに当接
する。
【0020】このようにして、第1・第2クリップ1
2、13の取付けが完了すると、今度は第2クリップ1
3が取付けられた状態のバンパ1を車体の取付部位5に
取付ける。この第1・第2クリップ12、13にて取付
けようとしているのは、バンパ1のサイド部に相当する
部分なので、バンパ1の主要部は車体前面に対して前後
方向での取付けとなるが、このサイド部に相当する部分
のバンパ1は、図2に示す如く、車体の左右方向におけ
る取付け方向Aで取付けられることとなる。
【0021】まず最初の段階において、第2クリップ1
3の弾性片36が第1クリップ12の勾配面22に当た
るが、バンパ1を更にそのまま取付け方向Aへ押込む
と、第2クリップ13の弾性片36が上方へ撓んで、第
1クリップ12の第1凹凸24の上に乗り上げる。この
押し込みの際に、リテーナ28の垂下部28aが第2ク
リップ13の上下2つのフランジ37、38を後押しす
るため、バンパ1からの押込み力が第2クリップ13の
頭部30だけに集中せず、この部分における破損や変形
等の発生を未然に防ぐことができる。
【0022】第2クリップ13の弾性片36が第1クリ
ップ12の本体17上に乗り上げると、両者の当接面2
3、39に形成した第1・第2の凹凸24、25が噛み
合うこととなる。しかし、この第1・第2の凹凸24、
25のかみ合いは、取付け方向Aでは順目で、その逆の
取外し方向Bでは逆目となっていると共に、弾性片36
の弾性変形により、弾性片36が本体17上に乗り上げ
ても、バンパ1の押込みはスムーズに行なえる。第2凹
凸25が第1凹凸24にある程度かみ合った時点で、今
度はバンパ1を少しづつ取付け方向Aへ押し込んでい
き、バンパ1の上端1aが取付面部6に当接すると共
に、バンパ1の上端1aにおける表面側角部1eと、フ
ロントフェンダパネル3の表面下端位置の角部3eとが
合致した時点で、押込みを止める。これで取付作業が完
了したこととなる。
【0023】この取付状態では、バンパ1のフランジ部
4が第2クリップ13の弾性片36による弾性反発力に
て上方へ付勢されるので、バンパ1の上端1aはこの付
勢力にて取付面部6へ密着した状態となり、見栄え上不
利となる隙間等は生じない。また、互いにかみ合ってい
る第1・第2の凹凸24、25が取外し方向Bでは逆目
となるため、バンパ1の角部1eがフロントフェンダパ
ネル3の角部3eに対し、取外し方向B側へ位置ずれを
起こすこともない。そして、この実施例の最も優れてい
る点は、バンパ1を単に取付け方向Aへ押すだけで、取
付けが完了することである。従って、従来のようにバン
パ1内の狭いスペースで窮屈な作業を行う必要がなくな
り、取付作業性が格段と向上する。
【0024】図10〜図17は、この考案の第2実施例
を示す図である。尚、先の第1実施例と基本的に同じ構
造の部分には、同一の符号を用いることとし、その重複
説明は省略する。フロントフェンダパネル3側に取付け
られる第1クリップ40は、第1実施例と略同じ構造の
頭部15を有し、この頭部15の取外し方向B側にはつ
ば部41を介して概略断面直角三角形状の本体42が連
続形成してある。この本体42には取付け方向Aへ向け
て上り勾配となる第1勾配面43が上向き状態で形成さ
れている。
【0025】一方、バンパ側1に取付けられる第2クリ
ップ44も、断面直角三角形状の本体45を有し、その
本体45には同様に取付け方向Aで上り勾配となる第2
勾配面46が下向き状態で形成されている。この第1勾
配面43と第2勾配面46とを比較すると、第1勾配面
43の方が第2勾配面46よりも取付け方向Aにおける
長さサイズが大きい。これは、第2勾配面46の全面を
第1勾配面43で受け止められるようにするためであ
る。そして、この第1勾配面43及び第2勾配面46の
両者は、全面的に、先の第1実施例同様に、取付け方向
Aでは順目で、取外し方向Bでは逆目で噛み合う凹凸に
なっている。従って、以下の説明では、「第1勾配面
(第1凹凸)43」、「第2勾配面(第2凹凸)46」
として説明する。尚、この実施例では、第1勾配面43
及び第2勾配面46の全面をそれぞれ前記の如き凹凸に
したが、各勾配面43、46の一部だけを凹凸にしても
良いことは言うまでもない。
【0026】また、この第2実施例の第2クリップ44
は、バンパ1のフランジ部4に対する取付けられ方が先
の第1実施例と相違している。すなわち、この第2クリ
ップ44の本体45には、取外し方向Bへ延設された状
態で且つフランジ部4の厚さに相応する間隔を備えた上
下一対の挟持片47、48が形成され、この挟持片4
7、48でフランジ部4を上下で挟持している。この挟
持片47、48には、それぞれ互いに向かい合う突起4
9が形成されており、この突起49をフランジ部4に形
成した角孔50内へ係合させている。そして、このよう
にフランジ部4へ取付けられた状態において、上側の挟
持片47の上面47aはバンパ1の上端1aと同一高さ
となり、且つフランジ部4の先端が上下挟持片47、4
8の間の垂直面に近接するように設計されている。従っ
てバンパ1を取付け方向Aへ押すと、フランジ部4の先
端が前記垂直面に当接すると共に、バンパ1のフランジ
部4が上下一対の挟持片47、48により挟持されてい
ることから、バンパ1からの押込み力は分散した状態で
第2クリップ44に伝達され、該第2クリップ44の取
付けを確実に行うことができる。尚、この第2実施例で
は、バンパ1の押付け力が第2クリップ44へ直接作用
するようになるため、この第2実施例では、第1実施例
のような第2クリップ44を後押しするためのリテーナ
28は省いてある。
【0027】また、この第2クリップ44の本体45の
上面には、取付け方向Aへ向けて斜め上方へ突出形成し
た一対のフック片51、52が設けられている。このフ
ック片51、52は、取付け方向A(車幅方向に相当)
及びその直交方向(車両前後方向に相当)において位置
が相違しており、各フック片51、52の先端には外向
きの爪部53が同じ高さで設けられている。また、この
フック片51、52に対応する取付面部6には、それぞ
れ「係合孔」としての角孔54が形成されており、フッ
ク片51、52の爪部54がこれら各角孔54の外側縁
に係合するようになっている。
【0028】次に、この第2実施例におけるバンパ1の
取付け方について説明する。まず、第1クリップ40の
頭部15を対面部7の角孔14内に係入して取付ける。
次に、バンパ1のフランジ部4を第2クリップ44の上
下挟持片47、48間に挿入し、挟持片47、48の突
起49をフランジ部4の角孔50へ係合させる。そし
て、この第2クリップ44を取付けたバンパ1を取付け
方向Aへ移動させ、第2クリップ44の第2勾配面(第
2凹凸)46を、第1勾配面(第1凹凸)43へいった
ん当接させる。
【0029】そして、そのままバンパ1を取付け方向A
に押込むと、第1勾配面(第1凹凸)43、第2勾配面
(第2凹凸)46は取付け方向Aでは順目なので、第2
クリップ44は第1勾配面(第1凹凸)43に沿って取
付け方向Aへスライドしつつ上方へ移動する。押し込み
終わると、第2クリップ44における上側挟持片47の
上面47aが取付面部6に突き当たる。この時点で、バ
ンパ1の取付け方向Aならびに上方への移動は停止す
る。バンパ1の上端1aはその角部1eがフロントフェ
ンダパネル3の角3e部に合致した状態で、取付面部6
に対し密着する。第2クリップ44の本体45は自身の
押付け力に起因した挟持力にて取付面部6と第1クリッ
プ40の本体42との間に挟みこまれた状態となるた
め、第1勾配面(第1凹凸)43と第2勾配面(第2凹
凸)46との噛み合いはとても確実なものとなる。
【0030】また、第2クリップ44のフック片51、
52の爪部53は各々対応する角孔54内に係入され
る。従って、いったん取付けられた状態においては、前
述のように、第2クリップ44の第2勾配面(第2凹
凸)46が、第1クリップ40の第1勾配面(第1凹
凸)43に対して「逆目」状態でかみ合っていると共
に、上側に設けた一対のフック片51、52の爪部53
が取付面部6の角孔54に対して係合しているため、第
2クリップ44は上記両作用により、取外し方向Bへの
移動が確実に規制されることになる。その他の構成及び
作用効果は先の第1実施例と同様である。
【0031】以上の各実施例においては、「取付部材」
としてのバンパを、「相手方部材」としてのフロントフ
ェンダパネル3に取付ける例を示したが、これに限定さ
れず、トリムボードその他の自動車部品はもとより、本
考案は自動車部品以外の例えば住宅用壁板の取付け等に
も適用可能である。
【0032】
【考案の効果】この考案に係る部材の取付構造は、取付
け方向では順目で且つ取外し方向では逆目で噛み合う凹
凸を相互に備えた第1クリップ及び第2クリップを用い
ているので、取付け時にはスムーズな押し付けが可能で
あると共に、いったん取付けてしまえば、両凹凸の噛み
合いにより、取付部材側の第2クリップが取外し方向へ
ずれることはない。しかも、弾性片の弾性反発力や、第
1勾配面と第2勾配面とのスライドにより、第2クリッ
プ(取付部材)は取付面部側へ付勢(移動)されるた
め、取付部材のフランジ部は、相手方部材の取付面部へ
近接状態又は当接状態で正確に位置決めされることとな
り、見映え上不都合となる不測の隙間が生じ得ない。そ
して、この考案の最も優れている点は、取付部材を単に
取付け方向へ押すだけで、取付けが完了することであ
る。従って、従来のように取付部材内の狭いスペースで
窮屈な作業を行う必要がなくなり、取付作業性が格段と
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例に係る部材の取付構造を
示す断面図である。
【図2】部材を取付ける前の状態を示す図1相当の断面
図である。
【図3】第1実施例の第1クリップを示す側面図であ
る。
【図4】図3中矢示DA方向から見た一部断面の平面図
である。
【図5】図3中矢示DB方向から見た側面図である。
【図6】図3中矢示DC方向から見た側面図である。
【図7】第1実施例の第2クリップを示す側面図であ
る。
【図8】図7中矢示DD方向から見た一部断面の側面図
である。
【図9】図7中矢示DE方向から見た平面図である。
【図10】この考案の第2実施例に係る部材の取付構造
を示す断面図である。
【図11】図10中SA−SA線に沿うバンパとフロン
トフェンダパネルの断面図である。
【図12】第2実施例の第1クリップを示す側面図であ
る。
【図13】図12中矢示DF方向から見た一部断面の平
面図である。
【図14】図12中矢示DG方向から見た側面図であ
る。
【図15】第2実施例の第2クリップを示す側面図であ
る。
【図16】図15中矢示DH方向から見た側面図であ
る。
【図17】図15中矢示DI方向から見た側面図であ
る。
【図18】従来例を示す自動車フロント部の側面図であ
る。
【図19】図18中矢示SB−SB線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1 バンパ(取付部材) 3 フロントフェンダパネル(相手方部材) 4 フランジ部 6 取付面部 7 対面部 12、40 第1クリップ 13、44 第2クリップ 23 上面(当接面) 24 第1凹凸 25 第2凹凸 28 リテーナ 28a 垂下部 37、38 フランジ 39 当接面 43 第1勾配面(第1凹凸) 46 第2勾配面(第2凹凸) 47、48 挟持片 51、52 フック片 54 角孔(係合孔) A 取付け方向 B 取外し方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−74308(JP,A) 特開 昭63−49519(JP,A) 実開 昭56−25807(JP,U) 実開 平2−34363(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16B 21/08,5/06 B60R 19/24

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付け方向へ向けて形成された取付部材
    のフランジ部を、取付け方向に対面する対面部から取外
    し方向へ向けて形成した相手方部材の取付面部に対し
    て、近接状態又は当接状態で位置決めせしめる部材の取
    付構造において、 前記相手方部材の対面部に、本体を取外し方向へ突出さ
    せた状態の第1クリップを取付けると共に、 前記取付部材のフランジ部の下面に、取外し方向端部か
    ら下向きの垂下部が形成された断面L形のリテーナを取
    付けると共に、 該リテーナに対して、取付時前記第1クリップの本体に
    おけるフランジ部側の面に当接して弾性変形する弾性片
    を有し且つ間隔をあけてリテーナの垂下部に当接する複
    数のフランジを有する第2クリップを取付け、 且つ、前記第1クリップの本体及び第2クリップの弾性
    片の各当接面に、取付け方向では順目で取外し方向では
    逆目で噛み合う凹凸を相互に形成したことを特徴とする
    部材の取付構造。
  2. 【請求項2】 取付け方向へ向けて形成された取付部材
    のフランジ部を、取付け方向に対面する対面部から取外
    し方向へ向けて形成した相手方部材の取付面部に対し
    て、近接状態又は当接状態で位置決めせしめる部材の取
    付構造において、 前記相手方部材の対面部に、取付方向へ向けて漸次取付
    面部側へ接近する第1勾配面が形成された本体を取外し
    方向へ突出させた状態の第1クリップを取付けると共
    に、 前記取付部材のフランジ部に、前記第1勾配面に当接す
    る第2勾配面が形成された本体を有し且つフランジ部を
    上下方向で挟持する上下一対の挟持片を有する第2クリ
    ップを取付け、 且つ、前記第1勾配面及び第2勾配面の少なくとも一部
    に、取付方向では順目で取外し方向では逆目で噛み合う
    凹凸を相互に形成したことを特徴とする部材の取付構
    造。
  3. 【請求項3】 取付面部に係合孔を形成すると共に、第
    2クリップに、取付時前記係合孔内へ係入せしめられる
    フック片を形成した請求項2記載の部材の取付構造。
JP1992065216U 1992-09-18 1992-09-18 部材の取付構造 Expired - Lifetime JP2588531Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992065216U JP2588531Y2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 部材の取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992065216U JP2588531Y2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 部材の取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0628321U JPH0628321U (ja) 1994-04-15
JP2588531Y2 true JP2588531Y2 (ja) 1999-01-13

Family

ID=13280499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992065216U Expired - Lifetime JP2588531Y2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 部材の取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2588531Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5280952B2 (ja) * 2009-06-30 2013-09-04 株式会社ニックス 長尺材保持具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5625807U (ja) * 1979-08-02 1981-03-10
US4819309A (en) * 1987-08-27 1989-04-11 Minnesota Mining And Manufacturing Company Fastener with parts having projecting engaging portions
JPH071327Y2 (ja) * 1988-08-31 1995-01-18 ポップリベット・ファスナー株式会社 モール固定用クリップ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0628321U (ja) 1994-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2588531Y2 (ja) 部材の取付構造
JP3497544B2 (ja) 部品の取付構造
JPH0613369Y2 (ja) 部品固定具の結合構造
JP2002012102A (ja) バンパークリップ
JP2001206127A (ja) クリップ
JP2509930Y2 (ja) 樹脂製バンパのハ―ネス固定構造
JP3004874B2 (ja) ナットとナット保持部材
JP3798632B2 (ja) 外装部品用クリップ
JP3359880B2 (ja) ブレーカ取付具
JP3465290B2 (ja) フェンダパネルの取付構造
JP2532856Y2 (ja) 電気機器のレール取付装置
JP3611250B2 (ja) 配線、配管等の取付具
KR100204890B1 (ko) 파이프 고정용 클립
JP3659559B2 (ja) プロテクタの取付構造
JPH0336440Y2 (ja)
JPH0724647Y2 (ja) 部品の取付構造
JPH0724650Y2 (ja) 固定クリップ
JPH064087Y2 (ja) 固定クリップ
JPH0741026U (ja) クリップ
JP4546789B2 (ja) 取付具
JPH059529Y2 (ja)
JPH0567687U (ja) グレーチングの連結具
JP2594392Y2 (ja) クリップ
JP3157138B2 (ja) 部品取付具
JP2001341597A (ja) バンパメンバ取付構造